JP5602990B2 - 部品実装装置 - Google Patents

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Description

本発明は、可動子が固定子に沿って直線的に往復移動するとともに、可動子の移動量を検出可能に備えられたリニアモータ、該リニアモータを備えた部品実装装置、前記リニアモータを備えた部品検査装置およびリニアモータの駆動制御方法に関する。
従来、固定子に設けられた電磁石に電流を供給し、永久磁石が備えられた可動子との間に適切な駆動力を発生させることで、可動子を固定子に沿って直線的に往復移動させるリニアモータが用いられている。このようなリニアモータでは、永久磁石の特定磁極に対応する箇所で、電流の電気角の初期値を与え、コイルへ供給する電流の位相を適正な状態にして、可動子を効率よく駆動させている(特許文献1参照)。
特開平8−159810号公報
しかしながら、上記従来の技術では、電流の電気角の初期値を与える位置を特定することが難しいという問題がある。
たとえば、変位量を電気的に計測するためのリニアスケールを用いて、リニアスケールの所定の位置に記録された特定の信号(Z信号)をセンサで読み取ることにより、電流の電気角の初期値を与える位置を特定することが行われている。この場合、リニアスケールは、そのZ信号が記録された位置を、特定磁極に対応する箇所に、ずれのないように合わせて固定されなければならない。したがって、リニアスケールの取り付け位置を定める作業が非常に煩わしい作業になってしまう。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、可動子の駆動を制御するための、電流の電気角の初期値を与える位置を、従来よりも簡単に定めることができるリニアモータ、該リニアモータを備えた部品実装装置、前記リニアモータを備えた部品検査装置およびリニアモータの駆動制御方法を提供することを目的としている。
本発明の部品実装装置は、部品供給部と搬入された基板上とにわたって移動可能なヘッドユニットに、吸着ノズルを有するノズル部材と、該ノズル部材を昇降させる昇降駆動機構とが設けられている部品実装装置であって、前記昇降駆動機構として、固定子と、該固定子に沿って直線的に往復移動する可動子と、前記固定子に備えられる電磁石と、前記可動子の側面に固定される永久磁石と、前記可動子及び前記固定子を収容、保持する収容部を有するフレーム部材と、前記可動子の移動量を検出する移動量検出手段とを有し、前記電磁石に供給する電流を制御することで、前記可動子を移動させるリニアモータであって、前記可動子の可動範囲の一端側に位置するストッパと、前記可動子が前記ストッパに当接した位置で、前記電磁石に、前記永久磁石と前記電磁石との位置関係に応じた電流の電気角の初期値を与える初期値設定手段とを有し、前記移動量検出手段として、前記可動子または前記固定子の一方に取り付けられ、所定の位置に記録された、原点の位置を決定するための所定の信号を備えるリニアスケールと、前記可動子または前記固定子の他方に設けられるセンサとを有し、前記ストッパは、当該ストッパを収容するフレーム部材の上部に設けられ、該ストッパの下面には、前記可動子の移動方向に対向する当接面が形成されており、前記可動子には、前記フレーム部材の前記収容部において前記当接面に当接する端面が形成されており、前記初期値と、前記可動子の移動量の検出値とに応じて、前記電磁石に供給する電流を制御するリニアモータを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、可動子の駆動を制御するための、電流の電気角の初期値を与える位置を、従来よりも簡単に定めることができ、可動子を効率よく駆動させることができる。
本発明は、可動子が固定子に沿って直線的に往復移動するリニアモータに用いられる。とくに、可動子または固定子の一方に備えられた電磁石に、可動子または固定子の他方に備えられた永久磁石と電磁石との位置関係に応じた所定の電力を、可動子がその可動範囲の一端側に位置するストッパに当接した位置で供給することで、可動子をストッパから離れる方向へ推進させるための初期値を与えるものである。すなわち本発明は、可動子の駆動を制御するための、電流の電気角の初期値を、電磁石と永久磁石との位置関係が機械的に特定された位置で与えるものである。
以下で、本発明のリニアモータ、該リニアモータを備えた部品実装装置、前記リニアモータを備えた部品検査装置およびリニアモータの駆動制御方法について、図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係るリニアモータが適用される部品実装装置1000の概略構成を示す平面図である。なお、本実施の形態では、使用する図面に、各図の方向関係を明確にするためのXYZ直角座標軸を付して説明する。
図1に示されるように、部品実装装置1000の基台40上には、基板搬送機構としてコンベア41が配置されており、このコンベア41によりプリント基板Pが図1の紙面右側から左側に搬送されて所定の作業位置(図1に示されるプリント基板Pの位置)に搬入されるようになっている。作業位置の下方領域には、実装作業中にプリント基板Pをバックアップピンにより支持する基板支持装置42が配置されている。
コンベア41の両側(図1では上下両側)にはそれぞれフィーダ設置領域43が設けられている。各フィーダ設置領域43には、テープフィーダ43aなどの部品供給装置がコンベア41に沿って並列に配置されている。各テープフィーダ43aは、集積回路(IC)、トランジスタ、コンデンサなどの小片状のチップ部品を所定間隔で収納、保持したテープが巻回されたリールを保持している。このリールから前記テープを繰り出すことによりフィーダ先端の部品供給位置に部品を供給する。また、基台40の上方には、部品実装用のヘッドユニット100が設けられ、ヘッドユニット100により部品をピックアップさせるように構成されている。
ヘッドユニット100は、テープフィーダ43aから部品を吸着してプリント基板P上に搬送すると共に、プリント基板P上の所定の位置に実装するものである。ヘッドユニット100は、所定領域内でX軸方向(コンベア12によるプリント基板Pの搬送方向)および水平面上でこれと直交するY軸方向にそれぞれ移動可能とされている。すなわち、ヘッドユニット100は、X軸方向に延びる支持部材44に移動可能に支持されている。また、支持部材44は、その両端部がY軸方向に延びる固定レール45に支持され、この固定レール45に沿ってY軸方向に移動可能となっている。そして、X軸サーボモータ46によりボールねじ軸47を介してヘッドユニット100がX軸方向に駆動される一方、Y軸サーボモータ48によりボールねじ軸49を介して支持部材44がY軸方向に駆動されるようになっている。
また、基台40上には、図1に示されるように、ヘッドユニット100の各ヘッドAにに吸着された部品を撮像するための部品撮像ユニット50が設けられている。部品撮像ユニット50は、エリアカメラおよび照明装置などから構成されており、基台40上に上向きの姿勢で固定されている。これにより、部品吸着後、ヘッドユニット100が部品撮像ユニット50の上方に配置されると、各ヘッドAによって吸着された電子部品を部品撮像ユニット50で撮像可能となっている。
図2は、リニアモータ2を使用したヘッドユニット100を説明するためのヘッドユニット100の正面図である。本実施の形態のリニアモータ2は、図2に示されるように、実装機などのヘッドユニット100のヘッドAに用いられる。
ヘッドユニット100は、電子部品をフィーダ設置領域43から吸着し、吸着した電子部品を実装機上に搬入されたプリント基板P上の所定の位置まで運び、搭載するためのものである。ヘッドユニット100は、1回の往復で複数の電子部品を搬送するために、複数のヘッドAを備えている。本実施の形態では、合計10個のヘッドAがX軸方向に列状に配置されている。
また、ヘッドユニット100には、さらに基板撮像ユニット100aが搭載されている。この基板撮像ユニット100aは、CCD等の撮像素子を持つエリアカメラおよび照明装置などからなる。そして、基板撮像ユニット100aは、ヘッドユニット100に対して下向きの姿勢で固定されており、作業位置に搬入されるプリント基板P上の各種マークを撮像可能となっている。
図3は、図2のヘッドユニット100に用いられるヘッドAを説明するための斜視図である。図4は、図3のヘッドAのリニアモータ2の内部を説明するための図である。
各ヘッドAは、図3に示されるように、電子部品をその先端に吸着した状態で保持するノズル部材3と、ノズル部材3を昇降させるためのリニアモータ2とを備えている。
ノズル部材3は、駆動シャフト31と、駆動シャフト31の先端に着脱可能に備えられた吸着ノズル32とを含む。
ノズル部材3は、駆動シャフト31の内部通路および切換弁(図示しない)などを介して負圧発生装置に接続されており、部品吸着時には、吸着ノズル32の先端に前記負圧発生装置から負圧吸引力が与えられることにより、部品の吸着、保持が可能となっている。ノズル部材3は、ヘッドユニット100に対して昇降(Z軸方向の移動)およびノズル中心軸回りの回転が可能とされ、昇降駆動機構および回転駆動機構によりそれぞれ駆動されるようになっている。これらの駆動機構のうち、昇降駆動機構は各ヘッドAに各々組み込まれている。上記昇降駆動機構は、リニアモータ2により構成されている。
このリニアモータ2は、図3および図4に示されるように、モータ制御部20(図7および10参照)と、フレーム部材21と、1対のストッパ23と、可動子24と、固定子25と、可動子移動量検出手段(可動子の移動量を検出する手段)と、リターンスプリング28とを含む。
モータ制御部20は、後述の固定子25の電磁石emに供給する電流を電磁石emと永久磁石maとの位置関係に応じて制御するための電流制御部(制御部)(図示しない)と、可動子24の移動量を計測するための位置信号検出部(図示しない)と、可動子24の移動量を計測するための原点位置を検出するための原点信号z検出部(図示しない)と、電磁石emに、永久磁石maとの位置関係に応じた電流の電気角の初期値を与える初期値設定部(初期値設定手段)(図示しない)とを備えている。電磁石emと永久磁石maとの位置関係に応じた、電磁石emに供給すべき電流の電気角の情報は、モータ制御部20の初期値設定部に記憶させておいてもよいし、外部に設けられたメモリに記憶させておいてもよい。
フレーム部材21は、後述のストッパ23、可動子24、固定子25、可動子移動量検出手段およびリターンスプリング28を一体に収容、保持するための部材である。フレーム部材21には、可動子24、固定子25などを収容するための空間である収容部21aと、ノズル3を可動子24に一体に取り付けた状態で上下方向に移動させるための開口であるノズル用開口部21bとが形成されている。フレーム部材21には、可動子24を案内するためのリニアガイド26が上下方向に延びるような姿勢で取り付けられている。
ストッパ23は、リニアガイド26の両端を挟むように、フレーム部材21の上方および下方に互いに向かい合うように1対設けられており、後述の可動子24をその可動範囲の上端で静止させるための第1のストッパ(ストッパ)23aと、可動子24をその可動範囲の下端で静止させるための第2のストッパ23bとを含む。第1のストッパ23aには、可動子24の一端が当接する第1当接面23a1が形成され、第2のストッパ23bには、可動子24の他端が当接する第2当接面23b1が形成されている。ストッパ23により、可動子24が静止される。
可動子24は、フレーム部材21に取り付けられたリニアガイド26上に、リニアガイド26の長手方向に移動可能に取り付けられている。可動子24は、断面略コ字形の縦長枠状に形成され、その移動方向の一端に第1端面24b2が、他端に第2端面24b3が形成されている。可動子24には、ノズル部材3が取り付けられる。また、可動子24には、複数の永久磁石maが取り付けられている。
永久磁石maは、可動子24に対して、可動子24の移動方向に沿って、N極とS極が交互に現れるように所定の間隔で1列に配設されている。そして、この永久磁石maが可動子24の側面に固定されるとともに、ノズル部材3が、可動子24の下端部側面に、取付アーム29を介して取り付けられている。
そして、リニアガイド26に摺動可能に係合するスライダ26aに、上記可動子24がボルト等で固定されることにより、第1端面24b2が第1のストッパ23aの第1当接面23a1に当接する位置から、第2端面24b3が第2のストッパ23bの第2当接面23b1に当接する位置までにわたり、可動子24がリニアガイド26に沿って移動可能となっている。
固定子25は、櫛型のコア25aと、モータ駆動時に固定子両端の磁束形成を補う1対のサブティース25bと、コア25aに巻きつけられたコイル25cとを備えている。リニアモータ2の駆動時には、各コイル25cに、互いに位相が異なるu相、v相、w相のうちのいずれかの相の電流を供給することにより、各コイル25cの周りに所定の磁束を生じさせ、電磁石emを得る。固定子25は、その電磁石emが、可動子24に取り付けられた永久磁石maと対向する位置に固定される。
可動子移動量検出手段は、リニアスケール27と、センサ22とを含む。リニアスケール27は、可動子24の側部に固定され、センサ22は、フレーム部材21上の、可動子24に固定されたリニアスケール27と向かい合うような位置に固定される。リニアスケール27は、位置情報を磁気的に記録した磁気スケールである。具体的には、微小な一定間隔毎の位置を示す情報と、基準点を示す原点位置情報(Z信号)とが記録されている。また、センサ22は、磁気記録情報を読み取り可能なMRセンサである。本実施の形態では、可動子移動量検出手段として、磁気式のリニアスケールとリニアセンサを用いているが、光学式のリニアスケールとリニアセンサを用いてもよい。
ここで、リニアスケール27の原点位置情報には、従来、可動子24の移動量を検出するための原点の位置を示す役割のほかに、可動子24を駆動制御するための原点、すなわち電流の電気角の初期値を与える位置を示す役割を課していた。そのため、リニアスケール27は、可動子24に取り付けられた永久磁石maの特定磁極に対応する箇所を特定したうえで、前記箇所と原点位置情報が記録された位置とが重なるように厳密に位置決めされた状態で固定されなければならなかった。本実施の形態では、原点位置情報に、電気角の初期値を与える位置を示す指標部としての役割を課しておらず、可動子24の移動量を検出するための原点の位置を示す役割のみを課している。したがって、リニアスケール27を固定する位置を厳密に特定する必要がない。なお、電気角とは、信号正弦波の1周期を360度にとって表現した位相である。この位相を、電磁石emと永久磁石maとの位置関係に応じた適正な状態で与えることによって、可動子24が効率よく駆動する。したがって、電磁石emと永久磁石maとが、特定の位置関係にあるときに、特定の位相を初期値として与えることで、可動子24を効率よく駆動させることができる。
リターンスプリング28は、フレーム部材21の上部と可動子24の下部の取付アーム29との間に取り付けられたスプリングからなり、可動子24を上方に付勢している。そして、可動子24が下方へ移動する場合には、リターンスプリング28の付勢力に逆らってノズル部材3が下降し、可動子24が上方へ移動する場合には、リターンスプリング28の付勢力を受けてノズル部材3が上昇する。
図5は、リニアモータ2の可動子24の動きを説明するための図であり、可動子24が、フレーム部材21の最下端に設けられた第2のストッパ23bに当接している状態を示す。図6は、可動子24が、フレーム部材21の最上端に設けられた第1のストッパ23aに当接している状態を示す。
固定子25のコイルに所定の電流が供給されると、コイルの周りに磁束が発生するとともに、この磁束と、可動子24の永久磁石maとの相互作用により、可動子24を固定子25に対して相対移動させる推進力が発生する。可動子24は、図5および図6に示されるように、一対のストッパ23aおよび23bの間を、固定子25に沿って直線的に上下方向に往復移動する。このような可動子24の駆動により、可動子24に取り付けられているノズル部材3が昇降する。
以下で、本実施の形態のリニアモータ2の駆動制御方法について、詳しく説明する。本実施の形態のリニアモータ2の駆動制御方法は、大きく分けて、(1)可動子24をその可動範囲の一端側に位置するストッパ23aに当接するまで移動させるステップと、(2)可動子24がストッパ23aに当接した位置で、電磁石emに、永久磁石maと電磁石emとの位置関係に応じた電流の電気角の初期値ipを与えるステップと、(3)初期値ipを与えるステップの後に、可動子24の移動量を検出するための原点位置27a(原点の位置)を決定するステップとを含む。
図7は、実施の形態1のリニアモータ2の駆動制御方法を説明するための概念図である。図8は、実施の形態1のリニアモータ2の駆動制御方法を説明するためのフローチャートである。
(1)可動子24を可動範囲の一端側に位置する第1のストッパ23aに当接するまで移動させるステップ
図8のフローチャートの処理がスタートすると、まずステップS1で、可動子24を第1のストッパ23a側へ移動させる処理が行われる。具体的には、可動子24の第1端面24b2を第1のストッパ23aの第1当接面23a1に当接する位置まで移動させる(図6および図7参照)。そして、ステップS2で可動子24が第1のストッパ23aの第1当接面23a1に当接したか否かが判定される。たとえば、可動子24が第1のストッパ23aに衝突すると、リニアモータ2に流れる電流の値が急上昇することを利用し、リニアモータ2に流れる電流の量が所定の閾値を超えた場合に、可動子24の第1端面24b2が、第1のストッパ23aの第1当接面23a1に当接したことを検知する。
(2)可動子24が第1のストッパ23aに当接した位置で、電磁石emに、永久磁石maと電磁石emとの位置関係に応じた電流の電気角の初期値ipを与えるステップ
ステップS2で、可動子24がストッパ23aに当接したことが検知されると、モータ制御部20は、可動子24が第1のストッパ23aに当接した位置で、電磁石emに、永久磁石maと電磁石emとの位置関係に応じた電流の電気角の初期値ipを与える。
この永久磁石maと電磁石emの位置関係に応じた電流の電気角の初期値ipは、設計段階で予め特定されている値であり、モータ制御部20内に保存されているものである。
たとえば、図7に示されるように、第1のストッパ23a、固定子25および電磁石emの形状、大きさおよび位置関係は、設計段階で予め特定されるものであり、また、可動子24および永久磁石maの形状、大きさおよび位置関係も設計段階で予め特定されるものである。したがって、電磁石emに供給されるべき、可動子24を効率よく駆動させるために必要な電流の電気角の周期と、振幅も予め特定される。さらに、可動子24を第1のストッパ23aに当接させた状態での、可動子24に備えられた永久磁石maと固定子25に備えられた電磁石emとの位置関係についても予め設計段階で特定しておく。このように、可動子24が第1のストッパ23aに当接した状態であって、電磁石emと永久磁石maとの位置関係が確実に特定された状態を利用することによって、電磁石emに供給すべき所定の電流の電気角の初期値ipを、特定の位置で与えることができる。
このように、所定の位置で電流の電気角の初期値ipを与えることで、コイルへ供給する電流の位相を適正な状態にして、可動子24を効率よく駆動させるための安定したトルクを得る。
そして、電磁石emに初期値ipが与えられると、可動子25は第1のストッパ23aから離れる方向へ推進する(ステップS4)。
(3)可動子24の移動量を検出するための原点位置27aを決定するステップ
ステップS4で、可動子24の移動方向が反転されると、モータ制御部20内では、可動子24をストッパ23aまで移動させるための回路から、可動子24の移動量を計測するための原点位置27aとなる原点信号を検出するための回路に切り替わる(ステップS5)。
つぎに、センサ22でリニアスケール27に記録されている情報を読み取る(ステップS6)。具体的には、可動子24を第1のストッパ23aから離れる方向に移動させながら、センサ22で可動子24に固定されたリニアスケール27の1箇所に記録されている原点信号zを見つけたか否かを判定する(ステップS7)。そして、原点信号zを見つけたとき、その位置を、可動子24の移動量を検出するための原点位置27aに決定する(ステップS81)。
したがって、電流の電気角の初期値ipを与える位置と可動子24の移動量を検出するための原点位置27aとが異なる場合であっても、可動子24の制御を正確に行うことができる。また、可動子24の移動量を検出するための原点位置27aをリニアスケール27に記録された情報により改めて特定するので、可動子27の移動量を正確に計測することができる。
なお、なんらかの不具合のために、リニアスケール27からセンサ22で原点信号zが検出できない場合がある。このような場合が生じると、可動子24が第2のストッパ23bに当接する位置まで移動し、無駄な検出作業を繰り返し続けてしまうとともにノズル部材3の先端が他部材に衝突するおそれがある。このような事態を避けるため、本実施の形態では、可動子24の移動距離を、リニアスケール27に記録された微小な一定間隔毎の位置を示す情報をセンサ22で読み取ることで計測し、移動距離が所定の距離を越えてもリニアスケール27の原点信号zを検出できない場合に(ステップS82)、原点信号zの検出エラーと判断し(ステップS83)、リニアモータ2の駆動を停止させる(ステップS84)。
図8に示される処理は、リニアモータ2の電源を入れる度に毎回行われることが好ましい。
(実施の形態2)
実施の形態2のリニアモータ2の構成は、実施の形態1と同様であるので、ここでの説明を省略する。
図9は、実施の形態2のリニアモータ2の駆動制御方法を説明するためのフローチャートである。
実施の形態1のリニアモータの駆動制御方法は、実施の形態1の(3)可動子24の移動量を検出するための原点位置27aを決定するステップにおいて、改めてセンサ22でリニアスケール27に記録されている情報の中の原点信号を読み取ることにより、原点位置27aを特定している。これに対し、実施の形態2のリニアモータの駆動制御方法では、可動子24が第1のストッパ23aに当接したことを検知したときに(ステップS2)、駆動制御のための初期値ipを与える(ステップ3)とともに、可動子24の移動量を検出するための原点位置27aまでをも決定する(ステップ81’)ものである(図9参照)。すなわち、実施の形態2のリニアモータ2の駆動制御方法では、原点位置27aを決定するステップで、可動子24が第1のストッパ23aに当接した位置を原点位置27aとしている。
したがって、改めて可動子24を第1のストッパ23aから離れる方向へ移動させて原点位置27aを検出する作業を行うことなく、素早く簡単に原点位置27aを決定することができる。また、実施の形態2のリニアモータの駆動制御方法では、リニアスケール27に原点位置27aの情報が記録されていなくてもよい。
以上の実施の形態によれば、可動子24が第1のストッパ23aの第1当接面23a1に当接した位置、すなわち電磁石emと永久磁石maとの位置関係が機械的に定まったときに、電磁石emに、永久磁石maと電磁石emとの位置関係に応じた電流の電気角の初期値ipを与えている。これにより、可動子24の駆動を制御するための、電流の電気角の初期値ipは、電磁石emと永久磁石maとの位置関係が特定の位置関係にある状態で与えられることになる。したがって、可動子24の駆動を制御するための、電流の電気角の初期値ipを与える位置を、従来よりも簡単に定めることができる。しかも、従来、可動子の移動量を計測する役割のほかに、電流の電気角の初期値ipを与える位置を指示する役割をも果たしていたリニアスケール27について、後者の役割が不要になるので、その固定位置を厳密に特定する作業が不要になる。
なお、上記実施の形態では、可動子24に永久磁石maを備え、固定子25に電磁石emを備えた形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図10に示されるように、可動子24に電磁石emを備え、固定子25に永久磁石maを備えた形態であってもよい。この場合、センサ22を可動子24に一体に組み付け、リニアスケール27を固定子25に沿うように配置する。
また、上記実施の形態では、部品実装装置に用いられるヘッドユニット100のヘッドAのノズル部材3を昇降する際のリニアモータおよびリニアモータの駆動制御に適用する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではい。たとえば、本発明は、部品を保持可能な部品保持部材が搭載された移動可能なヘッドユニットを備え、部品保持部材に設けられた部品を吸着する吸着ノズルを有するノズル部材を昇降駆動することにより、部品供給部からの部品の取り出し、および所定の部品検査領域への部品の移動を行うように構成された部品検査装置についても適用可能である。
また、上記実施の形態では、可動子24の可動範囲の上端に設けられた第1のストッパ23aに可動子24が当接した位置で、電磁石emに電流の電気角の初期値ipを与える形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動子24の可動範囲の下端に設けられた第2のストッパ23bに可動子24が当接した位置で、電磁石emに電流の電気角の初期値ipを与える形態であってもよい。
部品実装装置を説明するための平面図である。 リニアモータを使用したヘッドユニットを説明するためのヘッドユニットの正面図である。 図2のヘッドユニットに用いられるヘッドを説明するための斜視図である。 図3のヘッドのリニアモータの内部を説明するための図である。 リニアモータの可動子の動きを説明するための図であり、可動子が最下端に設けられた第2のストッパに当接している状態を示す。 リニアモータの可動子の動きを説明するための図であり、可動子が最上端に設けられた第1のストッパに当接している状態を示す。 実施の形態1のリニアモータの駆動制御方法を説明するための概念図である。 実施の形態1のリニアモータの駆動制御方法を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2のリニアモータの駆動制御方法を説明するためのフローチャートである。 リニアモータの駆動制御方法を説明するための概念図であり、永久磁石が固定子に備えられ、電磁石が可動子に備えられている形態である。
符号の説明
2 リニアモータ
22 センサ
23a 第1のストッパ(ストッパ)
24 可動子
25 固定子
27 リニアスケール
27a 原点位置(原点の位置)
ip 初期値
ma 永久磁石
em 電磁石

Claims (1)

  1. 部品供給部と搬入された基板上とにわたって移動可能なヘッドユニットに、
    吸着ノズルを有するノズル部材と、
    該ノズル部材を昇降させる昇降駆動機構と
    が設けられている部品実装装置であって、
    前記昇降駆動機構として、
    固定子と、
    該固定子に沿って直線的に往復移動する可動子と、
    前記固定子に備えられる電磁石と、
    前記可動子の側面に固定される永久磁石と、
    前記可動子及び前記固定子を収容、保持する収容部を有するフレーム部材と、
    前記可動子の移動量を検出する移動量検出手段と
    を有し、
    前記電磁石に供給する電流を制御することで、前記可動子を移動させるリニアモータであって、
    前記可動子の可動範囲の一端側に位置するストッパと、
    前記可動子が前記ストッパに当接した位置で、前記電磁石に、前記永久磁石と前記電磁石との位置関係に応じた電流の電気角の初期値を与える初期値設定手段と
    を有し、
    前記移動量検出手段として、
    前記可動子または前記固定子の一方に取り付けられ、所定の位置に記録された、原点の位置を決定するための所定の信号を備えるリニアスケールと、
    前記可動子または前記固定子の他方に設けられるセンサと
    を有し、
    前記ストッパは、当該ストッパを収容するフレーム部材の上部に設けられ、
    該ストッパの下面には、前記可動子の移動方向に対向する当接面が形成されており、
    前記可動子には、前記フレーム部材の前記収容部において前記当接面に当接する端面が形成されており、
    前記初期値と、前記可動子の移動量の検出値とに応じて、前記電磁石に供給する電流を制御するリニアモータを備えていることを特徴とする部品実装装置。
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