JP3017844B2 - エチレン重合体の製造法 - Google Patents

エチレン重合体の製造法

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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕
【産業上の利用分野】本発明は、中程度の広さの分子量
分布を有するエチレン重合体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン重合体は、その分子量分布によ
り使用される用途が異なり、分子量分布の広いものはパ
イプなどの中空成形品に、中程度の広さの分子量分布の
ものは繊維やテープなどに、分子量分布の狭いものはボ
トルキャップやバケツ等の射出成形品に使用されること
が多い。従来、高活性のものとして知られているハロゲ
ン化マグネシウムおよびチタンハロゲン化物からなる固
体触媒成分は、一般に分子量分布の狭いエチレン重合体
を与えるため、ボトルキャップやバケツ等の射出成形品
の製造には適するが、上記のようなその他の用途品の製
造には一般に適さない触媒成分である。
【0003】近年、用途の拡大を計るために分子量分布
の広いポリマーを与える触媒の開発が必要とされ、遷移
金属化合物を多種類使用したり、無機の酸化物担体に触
媒成分を担持させる方法等を用いる発明が多くなされて
いる(例えば、特公昭52−37037号、同53−8
588号、同55−8006号、同57−45247
号、同58−13084号および同62−58364号
公報等)。
【0004】本発明者等は、すでに粒子形態の極めて優
れた、スラリー重合や気相重合に特に好適な固体触媒成
分を、本発明の成分(A−1)を(1)ハロゲン化ケイ
素あるいは(2)ハロゲン化チタンあるいは(3)ハロ
ゲン化チタンおよびハイドロポリシロキサン等で処理す
ることによって製造する方法を提案した(例えば、特開
昭58−127706号、同61−285203号、同
61−285204号、同61−285205号、同5
7−180612号、同58−5309号、同58−5
311号各公報)。これらの触媒はそれなりに有用なも
のであるが、生成重合体が分子量分布の狭いものであっ
たり、触媒活性の点でなお一層の改良が望まれるもので
あった。
【0005】また、成分(A−1)を(1)ハロゲン化
アルミニウムあるいは(2)ハロゲン化アルミニウム、
およびチタンまたはケイ素のハロゲン化物あるいは
(3)有機アルミニウム化合物またはハロドロポリシロ
キサン、およびハロゲン化アルミニウム等で処理するこ
とによる触媒も提案している(例えば、特開昭59−1
2903号および同59−43007号公報参照)。し
かし、これらは、比較的高い活性と広い分子量分布を持
つ重合体を与えるが、ハロゲン化アルミニウム反応時に
固体粒子がしばしば塊化し、工業的実施には大きな問題
点を有するものであった。
【0006】また、成分(A−1)を有機アルミニウム
化合物、およびチタンまたはケイ素のハロゲン化物で処
理することによる触媒も提案している(例えば、特開昭
58−225104号公報)。しかし、これらは活性な
らびに分子量分布の広さが満足できるレベルでなく、そ
の向上が望まれるものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、活性が高
く、かつ中程度に広い分子量分布を有するエチレン重合
体を提供することを目的とするものであり、特に特定の
触媒の使用によって、この目的を達成しようとするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
〔発明の概要〕 <要旨>本発明によるエチレン重合体の製造法は、下記
の成分(A)および成分(B)からなる触媒に、エチレ
ンまたはエチレンと炭素数3〜10のα‐オレフィンを
接触させて重合させること、を特徴とするものである。成分(A) 下記の成分(A−1)に成分(A−2)、(A−3)、
(A−4)および(A−5)を順次接触させて得られた
チーグラー型触媒用固体成分、成分(A−1) 下記の成分(A−1−i )、成分(A−1−ii)および
成分(A−1−iii )からなる固体触媒成分、成分(A−1−i ) ジハロゲン化マグネシウム、成分(A−1−ii) チタンテトラアルコキシドおよび(または)ポリチタン
酸エステル、成分(A−1−iii ) (R1 は炭化水素残基)で示される構造を有するポリマ
ーケイ素化合物、成分(A−2) ケイ素のハロゲン化物、成分(A−3) ハロゲン化炭化水素化合物、成分(A−4) アルミニウムの有機またはハロゲン化合物、成分(A−5) 有機アルミニウム化合物(ただし、成分(A−5)は、
成分(A−4)とは異なる)。成分(B) 有機アルミニウム化合物。
【0009】<効果>本発明によれば、高活性で、中程
度に広い分子量分布を有するエチレン重合体を工業的規
模で安定して製造することができる。このようなエチレ
ン重合体は、特に繊維やテープ製造用樹脂として有用な
ものである。
【0010】〔発明の具体的説明〕 <触 媒>本発明において用いられる触媒は、下記の成
分(A)および成分(B)からなるものである。ここ
で、「からなる」とは、成分が挙示のもの(すなわち、
(A)および(B))のみであるということではなく、
合目的的な他の成分の共存を排除しない。
【0011】<成分(A)>成分(A)は、下記の成分
(A−1)に成分(A−2)、(A−3)、(A−4)
および(A−5)を順次接触させて得られるチーグラー
型触媒用固体成分である。ここで、「接触させて得られ
る」とは、挙示の成分のみの接触生成物の外に、合目的
的な他の成分との接触による生成物をも包含する。
【0012】成分(A−1) 1)構成成分 成分(A−1)は、下記の成分(A−1−i )、成分
(A−1−ii)および成分(A−1−iii )からなる固
体触媒成分である。ここで、「からなる」とは、成分が
挙示のもの(すなわち、(A−1−i )、(A−1−i
i)および(A−1−iii ))のみであるということで
はなく、合目的的な他の成分の共存を排除しない。な
お、「からなる」といっても必ずしも挙示の化合物がそ
のままの姿に存在していることを示すものでないことは
いうまでもない。
【0013】この固体触媒成分(A−1)は、ジハロゲ
ン化マグネシウムでもなく、ジハロゲン化マグネシウム
とチタンテトラアルコキシドまたはポリチタン酸エステ
ルとの錯体でもなく、別の固体である。現状ではその内
容は十分に解析していないが、組成分析結果によれば、
この固体組成物はチタン、マグネシウム、ハロゲンおよ
びケイ素を含有するものである。この固体触媒成分(A
−1)の比表面積は、多くの場合小さくて通常10m2
/g以下であり、またX線回折の結果によれば、この固
体成分(A)にはジハロゲン化マグネシウムを特徴付け
るピークは見られず、従ってこれはX線的に見てジハロ
ゲン化マグネシウムとは別の化合物と思われる。
【0014】(1)成分(A−1−i ) これは、ジハロゲン化マグネシウムであり、具体的に
は、たとえばMgF、MgCl、MgBr等があ
る。
【0015】(2)成分(A−1−ii) これは、チタンテトラアルコキシドおよび(または)ポ
リチタン酸エステルである。
【0016】チタンテトラアルコキシドとしては、アル
コキシ基のアルキル基が炭素数1〜10程度のものが好
ましく、具体的には、たとえばTi(OC
Ti(O−iC、Ti(O−nC
、Ti(O−nC、Ti(O−i
、Ti(O−tC、Ti(O−
11、Ti(O−C13、Ti(O
−C15、Ti(O−C17、Ti
(O−C1021、等がある。ポリチタン酸エス
テルとしては、好ましくは、
【0017】
【化1】
【0018】で表わされるものが用いられる。ここでR
2 〜R5 はそれぞれ独立に炭化水素残基、特に炭素数1
〜20程度、特に1〜6程度、のもの、であり、nは2
以上の数、特に2〜10程度、である。具体的には、た
とえば、テトラ‐ノルマルブチルポリチタネート(重合
度n=2〜10)、テトラノルマルヘキシルポリチタネ
ート(重合度n=2〜10)、あるいはテトラ‐オクチ
ルポリチタネート(重合度n=2〜10)などがある。
【0019】(3)成分(A−1−iii ) このポリマーケイ素化合物は、式 で示される構造を繰返し単位として有するものである。
ここで、R1 は炭素数1〜10程度、特に1〜6程度、
の炭化水素残基、好ましくは、アルキル基、フェニル基
およびアルキル置換フェニル基、である。したがって、
このような構造単位を有するポリマーケイ素化合物の具
体例としては、メチルヒドロポリシロキサン、エチルヒ
ドロポリシロキサン、フェニルヒドロポリシロキサン、
シクロヘキシルヒドロポリシロキサン等があげられる。
【0020】このポリマーケイ素化合物の重合度は特に
限定されるものではないが、取り扱いを考えれば、粘度
が10センチストークスから100センチストークス程
度となるものが好ましい。またヒドロポリシロキサンの
末端構造は大きな影響をおよぼさないが、不活性基、た
とえばトリアルキルシリル基、で封鎖されることが好ま
しい。
【0021】2)製造 成分(A−1)は、上記の各成分(A−1−i )〜(A
−1−iii )を接触させることによって製造することが
できる。 (1)量 比 各成分の使用量は、本発明の効果が認められるかぎり任
意のものでありうるが、一般的には、次の範囲内が好ま
しい。
【0022】チタンテトラアルコキシドおよびポリチタ
ン酸エステル(成分(A−1−ii))の使用量(併用の
場合は合計量)は、ジハロゲン化マグネシウム(成分
(A−1−i ))に対して、モル比で、0.1〜10の
範囲内でよく、好ましくは1〜4の範囲内である。ポリ
マーケイ素化合物(成分(A−1−iii ))の使用量
は、ジハロゲン化マグネシウム(成分(A−1−i ))
に対して、モル比で1×10-2〜100の範囲内でよ
く、好ましくは0.1〜10の範囲内である。
【0023】(2)接触方法 本発明の固体成分(A−1)は、前述の三成分を接触さ
せて得られるものである。三成分の接触は、一般に知ら
れている任意の方法で行うことができる。一般に、−1
00℃〜200℃の温度範囲で接触させればよい。接触
時間は、通常10分から20時間程度である。
【0024】上記の三成分の接触は、攪拌下に行なうこ
とが好ましく、またボールミル、振動ミル、等による機
械的な粉砕によって接触させることもできる。三成分の
接触順序は、本発明の効果が認められるかぎり任意のも
のでありうるが、ジハロゲン化マグネシウムとチタンテ
トラアルコキシドを接触させて、次いでポリマーケイ素
化合物を接触させるのが一般的である。三成分の接触
は、分散媒の存在下に行なうこともできる。その場合の
分散媒としては、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ジア
ルキルポリシロキサン等があげられる。炭化水素の具体
例としては、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、シクロヘ
キサン等があり、ハロゲン化炭化水素の具体例として
は、塩化n‐ブチル、1,2‐ジクロロエチレン、四塩
化炭素、クロルベンゼン等があり、ジアルキルポリシロ
キサンの具体例としては、ジメチルポリシロキサン、メ
チル‐フェニルポリシロキサン等がある。
【0025】また、この際、特開昭59−80406号
公報に示されるように、触媒性状の制御を目的にアルコ
ール、有機酸エステルを共存させることもできる。固体
成分(A−1)は、成分(A−2)、(A−3)、(A
−4)と接触させる前に、不要成分、たとえば成分(A
−1−ii)および(A−1−iii )の未反応分、を洗浄
除去する。使用する洗浄用溶媒としては、上記の分散媒
の中から適当なものを選ぶことができる。従って、成分
(A−1−i )〜(A−1−iii )の接触を分散媒中で
行なえば、洗浄操作を軽減することができる。
【0026】成分(A−2) 成分(A−2)のケイ素のハロゲン化物は、好ましく
は、一般式R6 SiX4-m (R6 は炭化水素残基(好
ましくは炭素数1〜10程度のもの)またはヒドロカル
ビルオキシ基(好ましくは、炭素数1〜10程度のも
の)、Xはハロゲン、mは0〜2の整数を示す)で表わ
される化合物である。これらのうちではトリハロゲン化
ケイ素およびテトラハロゲン化ケイ素、就中テトラハロ
ゲン化ケイ素、が特に好ましい。そのような化合物の具
体例としては、SiCl、CHSiCl、(C
)SiCl、(C)SiCl、Ph‐S
i‐Cl(Ph:フェニル)、(CSiC
、(CO)SiCl、(CO)
iCl、CH(CO)SiCl、C
(CO)SiCl等がある。
【0027】成分(A−3) 成分(A−3)のハロゲン化炭化水素化合物は、炭化水
素(炭素数1〜20の炭化水素が好ましい)の水素の一
部または全部がハロゲンで置換された構造のものであ
る。具体的には、CHCl、CHCl、C
l、CHCl‐CHCl、CCl、C
17Cl、Ph‐Cl、o‐Ph′Cl(Ph′:フ
ェニレン)、Ph‐CHCl、CFCl、CCl
、CHBr、CBr、CBr、CH
I等がある。中でも、n‐CCl、i‐C
Cl、n‐CCl、i‐CCl、sec‐
Cl、t‐CCl、i‐CBr、
n‐CBrが好ましく使用できる。
【0028】成分(A−4) 成分(A−4)のアルミニウムの有機またはハロゲン化
合物は、好ましくは一般式R7 (R8 O)AlX
3-c-d(R7 およびR8 はそれぞれ炭素数1〜12の炭
化水素残基、Xは水素またはハロゲン、0≦c≦3、0
≦d≦1、c+d≦3)で表わされる化合物である。ま
た、これらを二種以上混合して使用することもできる。
本発明では、中でもアルミニウムのハロゲン化合物(X
が少なくとも1個存在して、その少なくとも一つがハロ
ゲンであるもの)が好ましく使用できる。
【0029】具体的にはAl(CH、Al(C
、Al(iC、Al(C13
、(CAlH、(iCAlH、
(CHAlCl、(CAlCl、(i
AlCl、(C3/2 AlC
3/2 、CHAlCl、CAlCl、i‐
AlCl、Al(OC)Cl、Al
(OC)Cl、(CAl(OC
)、(C)Al(OC)Cl、(C
AlBrおよびCAlI、AlCl
AlBr等がある。
【0030】成分(A−5) 成分(A−5)の有機アルミニウム化合物は、好ましく
は、一般式R9 (R10O)AlX3-a-b (R9 およ
びR10はそれぞれ炭素数1〜12の炭化水素残基、Xは
水素またはハロゲン、0<a≦3、0≦b≦2、a+b
≦3)で表わされる化合物である(ただし、成分(A−
5)は、成分(A−4)とは異なる)。また、これらを
二種以上混合して使用することもできる。本発明では、
中でもトリアルキルアルミニウムおよびジアルキルアル
ミニウムハイドライドが好ましく使用できる。具体的に
は、Al(CH、Al(C、Al(i
、Al(C13、(C
AlH、(iCAlH、(CHAlC
l、(CAlCl、(iCAlC
l、(C3/2 AlCl3/2 、CHAlC
、CAlCl、i‐CAlCl
(CAl(OC)、(C)Al
(OC)Cl、(CAlBrおよびC
AlI等がある。
【0031】<成分(A)の合成>上記成分(A)は、
成分(A−1)に成分(A−2)、(A−3)、(A−
4)および成分(A−5)を順次接触させて合成される
ものである。
【0032】(1)量 比 各成分の使用量は、本発明の効果が認められる限り任意
のものであるが、次の範囲が一般的に好ましい。成分
(A−2)の使用量は、成分(A−1)中のTiに対し
て、モル比で0.01〜20の範囲内でよく、好ましく
は0.1〜10である。成分(A−3)、成分(A−
4)、成分(A−5)の使用量は、成分(A−2)処理
後の固体成分中のTiに対して、いずれもモル比0.1
〜20、好ましくは0.5〜10、特に好ましくは1〜
5、である。
【0033】(2)接触方法 成分(A−1)に対する成分(A−2)〜成分(A−
5)の接触は、いずれの段階も、温度は−50℃〜20
0℃、時間は5分〜20時間程度で行なうのが普通であ
る。各成分の接触は、攪拌下に行なうことが好ましく、
またボールミル、振動ミル等による機械的な粉砕によっ
て接触させることもできるが、分散媒の存在下に行なう
ことが好ましい。その時の分散媒は成分(A−1)を製
造するときに使用したものと同じものが使用できる。
【0034】成分(A−1)に成分(A−2)、(A−
3)、(A−4)および(A−5)を順次接触させると
いうことは、所与の成分をそれより前に言及されている
成分より前に接触させないということを意味する。具体
的には、成分(A−1)と成分(A−2)との反応後、
分散媒中の不要成分を除去するのが一般的であり、成分
(A−3)、成分(A−4)ならびに(A−5)は不要
成分の除去をせず連続的に反応させた後に不要成分を除
去する方法が一般的である。従って、成分(A−3)と
(A−4)をあらかじめ反応させて使用することも可能
である。
【0035】<成分(B)>成分(B)は、有機アルミ
ニウム化合物である。本発明ではトリアルキルアルミニ
ウム、特にアルキルが炭素数1〜12程度のもの、が好
ましく使用できる。具体的には、Al(CH、A
l(C、Al(iC、Al(C
13、イソプレニルアルミニウム等がある。ま
た、一般式R11 AlX3-c (R11は炭素数1〜12の
炭化水素残基、Xは水素、ハロゲン原子またはヒドロカ
ルビルオキシ基(炭素数1〜12程度が好ましい)、c
は1または2を示す)で表わされる有機アルミニウム化
合物をトリアルキルアルミニウムと併用することもでき
る。そのような有機アルミニウム化合物の具体例として
は、(CHAlCl、(CAlCl、
(iCAlCl、(CAlH、
(iCAlH、(CAl(OC
)、(iCAl(OC)、(C
Al(OiC)、(C3/2 Al
Cl3/2、CAlCl、iCAl(OC
、iCAl(OC、(C
AlBr、CAlI等がある。また、ト
リアルキルアルミニウム化合物とHOの反応で作られ
るアルモキサンも使用できる。
【0036】<エチレンの重合>エチレンおよびエチレ
ンと10モル%までの炭素数3〜10のα‐オレフィン
との共重合はスラリー重合法、気相重合法、溶液重合法
を使用して行われ、連続重合にも回分重合にもあるいは
予備重合を行なう方式にも適用される。スラリー重合の
場合の溶媒としてはブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水
素が用いられる。重合温度は、室温から200℃、好ま
しくは50〜150℃、分子量の調節は周知のように、
一般に水素を用いて行なわれる。このようにして得られ
た本発明のエチレン重合体は、中程度の分子量分布を有
するものである。すなわち、本発明によるエチレン重合
体の荷重10kgおよび荷重2.16kgでのメルトインデ
ックス(ASTM D−1238−73)の比FRは:
ホモ重合9以上、特に9.5以上(上限は、12程度)
である。
【0037】
【実施例】
<実施例−1> (1)成分(A−1)の合成 充分に窒素置換した内径10cmのフラスコに脱水および
脱酸素したn‐ヘプタン100ミリリットルを導入し、
次いでMgCl 0.1モル、Ti(O‐nC
を0.2モル導入し、95℃にて1時間反応
させた。そのとき使用した攪拌翼の径は6cmであった。
反応終了後、40℃に温度を下げ、メチルハイドロジェ
ンポリシロキサン15ミリリットル導入し、攪拌回転数
20r.p.m にして3時間反応させた。反応終了後、生成
した固体成分をn‐ヘプタンで洗浄し、その一部分をと
り出して沈降法にて平均直径を測定したところ、24.
5ミクロンであった。Ti担持率は13.5wt%であ
った。
【0038】(2)成分(A−1)と成分(A−2)と
の反応 充分にN置換した500ccフラスコに上記(A−1)
成分60gを入れ、ヘプタンを加えて全体で330ccに
した。25℃で20分かけてSiCl(A−2)36
cc(対Tiモル比1.86)を滴下し、3時間反応させ
たのち、90℃に昇温してさらに3時間反応させた。そ
の後、n‐ヘプタンで充分に洗浄した。Ti担持率は
4.0wt%であった。
【0039】(3)成分(A−3)および(A−4)お
よび(A−5)との反応 上記固体成分4gをとり、これにn‐ヘプタンを加えて
100ccにした。35℃でt‐ブチルクロリド(A−
3)0.9g(対Tiモル比3)添加し、さらにエチル
アルミニウムジクロリド(A−4)0.8g(対Tiモ
ル比2)(n‐ヘプタン10wt%溶液)を滴下し、3
0分反応させた。次にトリエチルアルミニウム(A−
5)0.72g(対Tiモル比2)(n‐ヘプタン10
wt%溶液)を滴下し、2時間反応させた。その後、こ
れをn‐ヘプタンで充分に洗浄した。Ti担持率は3.
1wt%であった。
【0040】(4)エチレンの重合 攪拌および温度制御装置を有する内容積1.5リットル
のステンレス鋼製オートクレーブに、充分に脱水および
脱酸素をしたn‐ヘプタンを800ミリリットル導入
し、続いてトリエチルアルミニウム(B)100ミリグ
ラム、前述で合成した触媒成分を5ミリグラム導入し
た。90℃に昇温し、水素を分圧で3kg/cm2 、さらに
エチレンを6kg/cm2 導入して、全圧で9kg/cm2 Gと
した。2時間重合行なった。重合中は、これらの諸条件
を一定に保った。重合終了後、エチレンおよび水素をパ
ージして、オートクレーブより内容物を取り出し、この
ポリマースラリーを濾過して一昼夜乾燥した。180g
のポリマーが得られた(固体触媒収率:PY=3600
0g−PE/g固体触媒)、MI(2.16kg荷重での
メルトインデックス)2.8、FR(10kg荷重と2.
16kg荷重の比で分子量分布の尺度で、この値が大きい
程分子量分布が広い)10.0であった。
【0041】<実施例−2〜6、比較例−1>実施例−
1と同様に合成した成分(A−2)を使用し、表1に示
すような対Tiモル比および(A−5)の反応温度で成
分(A−3)、(A−4)、(A−5)の反応を行なう
以外は実施例−1と全く同様に成分(A)を合成し、実
施例−1と同様に重合した結果を表1にまとめた。ま
た、成分(A−3)、(A−4)、(A−5)処理を施
さない成分(A−2)反応までの固体触媒の性能を比較
例−1に示した。これは本発明のものに比べ分子量分布
が狭い。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明の触媒を用いて製造されたエチレ
ン重合体は、高活性で、中程度に広い分子量分布を有す
るものであり、繊維やテープの製造に適するものである
ことは、「課題を解決するための手段」の項において前
記したところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】チーグラー触媒に関する本発明の技術内容の理
解を助けるためのフローチャート図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−135203(JP,A) 特開 平3−39303(JP,A) 特開 平2−97507(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/60 - 4/70

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の成分(A)および成分(B)からな
    る触媒に、エチレンまたはエチレンと炭素数3〜10の
    α‐オレフィンを接触させて重合させることを特徴とす
    る、エチレン重合体の製造法。成分(A) 下記の成分(A−1)に成分(A−2)、(A−3)、
    (A−4)および(A−5)を順次接触させて得られた
    チーグラー型触媒用固体成分、成分(A−1) 下記の成分(A−1−i )、成分(A−1−ii)および
    成分(A−1−iii )からなる固体触媒成分、成分(A−1−i ) ジハロゲン化マグネシウム、成分(A−1−ii) チタンテトラアルコキシドおよび(または)ポリチタン
    酸エステル、成分(A−1−iii ) (R1 は炭化水素残基)で示される構造を有するポリマ
    ーケイ素化合物、成分(A−2) ケイ素のハロゲン化物、成分(A−3) ハロゲン化炭化水素化合物、成分(A−4) アルミニウムの有機またはハロゲン化合物、成分(A−5) 有機アルミニウム化合物(ただし、成分(A−5)は、
    成分(A−4)とは異なる)。成分(B) 有機アルミニウム化合物。
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