JP3016916B2 - 多層延伸フィルム及びその製造方法 - Google Patents
多層延伸フィルム及びその製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低密度ポリエチレン、リ
ニア低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等の樹脂あるいはフ
ィルムと、ドライラミネートや押出ラミネート等の方法
により積層することにより、食品、雑貨等の袋包装用フ
ィルム、レトルト用コンテナー、深絞り包装等の蓋材用
フィルム等に用いる、透明性、機械的強度、耐ピンホー
ル性、酸素ガスバリヤー性、水蒸気バリヤー性、ラミネ
ート適性、及び印刷適性等が優れた多層延伸フィルム及
びその製造方法に関するものである。
ニア低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等の樹脂あるいはフ
ィルムと、ドライラミネートや押出ラミネート等の方法
により積層することにより、食品、雑貨等の袋包装用フ
ィルム、レトルト用コンテナー、深絞り包装等の蓋材用
フィルム等に用いる、透明性、機械的強度、耐ピンホー
ル性、酸素ガスバリヤー性、水蒸気バリヤー性、ラミネ
ート適性、及び印刷適性等が優れた多層延伸フィルム及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品や雑貨等の包装について、近年、各
メーカーにおいては、生産工程上、人員・設備両面から
合理化を計る動きがあり、包装機械においては高速化、
自動化を目的としてピロー型包装機等の製袋充填包装機
が多く用いられるようになってきた。このような包装機
にはOPP/PEのようなヒートシール可能なものが通
常用いられている。ところが、内容物や流通方法によっ
ては、これらのフィルムに要求される特性として機械的
強度やガスバリヤー性など複数の機能を満足しているこ
とが必要であり、フィルムを何層かの積層構造にし、各
層に種々の機能を分散させ、総合的に多くの機能を有す
るものとすることが考えられる。
メーカーにおいては、生産工程上、人員・設備両面から
合理化を計る動きがあり、包装機械においては高速化、
自動化を目的としてピロー型包装機等の製袋充填包装機
が多く用いられるようになってきた。このような包装機
にはOPP/PEのようなヒートシール可能なものが通
常用いられている。ところが、内容物や流通方法によっ
ては、これらのフィルムに要求される特性として機械的
強度やガスバリヤー性など複数の機能を満足しているこ
とが必要であり、フィルムを何層かの積層構造にし、各
層に種々の機能を分散させ、総合的に多くの機能を有す
るものとすることが考えられる。
【0003】例えば、食品業界においては、流通過程に
おける温度、水分、酸素、光線等や、細菌、カビなどの
微生物によって形、色、味、香気の損失などの多種多様
の変質により品質低下をおこしやすく、消費者の口に入
るまで品質の劣化をおこさせることなく保存する方法と
して、従来は保存料や酸化防止材などの添加剤を直接食
品に添加する方法がとられてきた。ところが近年、食品
加工業界、取分け畜肉加工、魚肉加工分野においては食
品への添加剤規制が厳しくなり、添加剤の使用量を減少
するか或は、ほとんど使用しなくなりつつあり、内容物
の長期保存性、新鮮度を確保するために、包装材料に酸
素ガスバリヤー性や水蒸気バリヤー性等の機能を付与し
たフィルムの開発が必要である。また、食品流通過程に
おける輸送段階において、輸送方法によってはピンホー
ルが発生するなどの問題があり、耐ピンホール性及び機
械的強度の優れたフィルムが必要である。
おける温度、水分、酸素、光線等や、細菌、カビなどの
微生物によって形、色、味、香気の損失などの多種多様
の変質により品質低下をおこしやすく、消費者の口に入
るまで品質の劣化をおこさせることなく保存する方法と
して、従来は保存料や酸化防止材などの添加剤を直接食
品に添加する方法がとられてきた。ところが近年、食品
加工業界、取分け畜肉加工、魚肉加工分野においては食
品への添加剤規制が厳しくなり、添加剤の使用量を減少
するか或は、ほとんど使用しなくなりつつあり、内容物
の長期保存性、新鮮度を確保するために、包装材料に酸
素ガスバリヤー性や水蒸気バリヤー性等の機能を付与し
たフィルムの開発が必要である。また、食品流通過程に
おける輸送段階において、輸送方法によってはピンホー
ルが発生するなどの問題があり、耐ピンホール性及び機
械的強度の優れたフィルムが必要である。
【0004】以上のような点から用いられるフィルムの
構成としては、機械的強度付与層/バリヤー層/シーラ
ント層等の構造が必要であり、例えば、機械的強度付与
層としては、OPPフィルム、ONyフィルム、PET
フィルム等が、酸素ガスバリヤー層としては延伸EVO
Hフィルム等が、水蒸気バリヤー層としては、PVDC
コートフィルム、アルミ蒸着フィルム等が、また、シー
ラント層としては、CPPフィルム、LLDPEフィル
ム、EVA等が従来から用いられてきた。これらの積層
方法としては、ドライラミネート、押出ラミネート、コ
ーティング、蒸着等が用いられるが、これらの方法だと
一層々々積層を行わなければならないため、層数が増え
て構成が複雑になればなるほど製造工程が増え、コスト
がかかるという欠点があった。また単層のフィルムを使
用する場合、最低厚みに限界があるため多層でかつ極薄
のフィルムの製造は不可能である。
構成としては、機械的強度付与層/バリヤー層/シーラ
ント層等の構造が必要であり、例えば、機械的強度付与
層としては、OPPフィルム、ONyフィルム、PET
フィルム等が、酸素ガスバリヤー層としては延伸EVO
Hフィルム等が、水蒸気バリヤー層としては、PVDC
コートフィルム、アルミ蒸着フィルム等が、また、シー
ラント層としては、CPPフィルム、LLDPEフィル
ム、EVA等が従来から用いられてきた。これらの積層
方法としては、ドライラミネート、押出ラミネート、コ
ーティング、蒸着等が用いられるが、これらの方法だと
一層々々積層を行わなければならないため、層数が増え
て構成が複雑になればなるほど製造工程が増え、コスト
がかかるという欠点があった。また単層のフィルムを使
用する場合、最低厚みに限界があるため多層でかつ極薄
のフィルムの製造は不可能である。
【0005】フィルムの二軸延伸方法としてテンター方
式による逐次二軸延伸法、及び同時二軸延伸法が知られ
ている。これら両方法を比較すると逐次二軸延伸法は、
装置の構造が簡単な上、生産性も同時二軸延伸法よりも
優れている。ところが、従来より用いられているナイロ
ン6やナイロン6−6に代表される脂肪族ポリアミド樹
脂は逐次二軸延伸における縦延伸において分子間水素結
合が横延伸の方向に配向するため横延伸が極めて困難で
ある。これらを解決する方法として、脂肪族ポリアミド
に、メタキシリレン基を含有するポリアミドをブレンド
する方法が、特公昭51−29193号公報等に記載さ
れている。本公報に記載されているのはポリアミドの単
層フィルムについてであり、この方法から得られるフイ
ルムは透明性が不十分であり、包装用フイルムとしての
要求を満足出来ているものではない。
式による逐次二軸延伸法、及び同時二軸延伸法が知られ
ている。これら両方法を比較すると逐次二軸延伸法は、
装置の構造が簡単な上、生産性も同時二軸延伸法よりも
優れている。ところが、従来より用いられているナイロ
ン6やナイロン6−6に代表される脂肪族ポリアミド樹
脂は逐次二軸延伸における縦延伸において分子間水素結
合が横延伸の方向に配向するため横延伸が極めて困難で
ある。これらを解決する方法として、脂肪族ポリアミド
に、メタキシリレン基を含有するポリアミドをブレンド
する方法が、特公昭51−29193号公報等に記載さ
れている。本公報に記載されているのはポリアミドの単
層フィルムについてであり、この方法から得られるフイ
ルムは透明性が不十分であり、包装用フイルムとしての
要求を満足出来ているものではない。
【0006】また、特開昭55−82650公報には、
メタキシリレン基を含有するポリアミドフィルムとエチ
レン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂フィルムとを積
層延伸し、さらにヒートシール樹脂を積層した構造のフ
ィルムについて記載されているが、本公報の製造方法に
よるとエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂層
は、必ずしも延伸されているとは限らない。また、同時
二軸延伸法の一つとしてインフレーション法も知られて
いるが本発明のような複雑な構成を有するフィルムの延
伸には不向きである。
メタキシリレン基を含有するポリアミドフィルムとエチ
レン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂フィルムとを積
層延伸し、さらにヒートシール樹脂を積層した構造のフ
ィルムについて記載されているが、本公報の製造方法に
よるとエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂層
は、必ずしも延伸されているとは限らない。また、同時
二軸延伸法の一つとしてインフレーション法も知られて
いるが本発明のような複雑な構成を有するフィルムの延
伸には不向きである。
【0007】以上の欠点を解決するため、本発明者は特
願平02−295389号で、ポリアミド樹脂層
(A)、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂層
(B)、変性ポリオレフィン接着用樹脂層(C)を用
い、 A−B−A、 A−C−B−C−A、A−C−B
−Aなる層構成の多層延伸フィルムを出願している。と
ころが、これらのフィルムは水蒸気バリヤー性が劣って
いること、ポリアミド樹脂層(A)とエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体けん化物樹脂層(B)との異なった樹脂を
積層し良好な接着強度が得られる接着用樹脂(C)が少
ないこと、又層構成が対称形でないためカールが生じる
こと、等の欠点があった。
願平02−295389号で、ポリアミド樹脂層
(A)、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂層
(B)、変性ポリオレフィン接着用樹脂層(C)を用
い、 A−B−A、 A−C−B−C−A、A−C−B
−Aなる層構成の多層延伸フィルムを出願している。と
ころが、これらのフィルムは水蒸気バリヤー性が劣って
いること、ポリアミド樹脂層(A)とエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体けん化物樹脂層(B)との異なった樹脂を
積層し良好な接着強度が得られる接着用樹脂(C)が少
ないこと、又層構成が対称形でないためカールが生じる
こと、等の欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの欠点
を解決するため、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化
物樹脂はもともと酸素ガスバリヤー性の優れた樹脂であ
り、延伸することによりさらにガスバリヤー性を向上す
ることができることを利用し、単層では逐次二軸延伸が
困難であるが、ポリアミド層としてメタキシリレン基を
含有するポリアミドを用いることにより共押出等により
予め積層したものが延伸できることを見いだしたもので
ある。さらに水蒸気バリヤー性を付与するため変性ポリ
オレフィン接着用樹脂を、層間接着強度とフィルム層構
成の対称形を損なわない形で用いた。その目的とすると
ころは、逐次二軸延伸適性に優れ、また透明性、機械的
強度、耐ピンホール性、ガスバリヤー性、ラミネート適
性、及び印刷適性等が優れた多層延伸フィルム及びその
製造方法を提供することにある。
を解決するため、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化
物樹脂はもともと酸素ガスバリヤー性の優れた樹脂であ
り、延伸することによりさらにガスバリヤー性を向上す
ることができることを利用し、単層では逐次二軸延伸が
困難であるが、ポリアミド層としてメタキシリレン基を
含有するポリアミドを用いることにより共押出等により
予め積層したものが延伸できることを見いだしたもので
ある。さらに水蒸気バリヤー性を付与するため変性ポリ
オレフィン接着用樹脂を、層間接着強度とフィルム層構
成の対称形を損なわない形で用いた。その目的とすると
ころは、逐次二軸延伸適性に優れ、また透明性、機械的
強度、耐ピンホール性、ガスバリヤー性、ラミネート適
性、及び印刷適性等が優れた多層延伸フィルム及びその
製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリアミド樹
脂層(A)、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹
脂層(B)、変性ポリオレフィン接着用樹脂層(C)
が、A−B−C−B−Aの順で積層された多層延伸フィ
ルムにおいて、ポリアミド樹脂層(A)が、メタキシリ
レンジアミンとアジピン酸との縮重合により得られるナ
イロンMXD6の単独層、あるいはナイロンMXD6と
その他のナイロンとのブレンド物からなる層を用いるこ
とを特徴とする多層延伸フィルム及びその製造方法に関
するものである。即ち機械的強度付与層としてポリアミ
ド樹脂層、ガスバリヤー性付与層としてエチレン−酢酸
ビニル共重合体けん化物樹脂層を用い、共押出法により
積層構造にしたフィルムを逐次二軸延伸したものであ
る。
脂層(A)、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹
脂層(B)、変性ポリオレフィン接着用樹脂層(C)
が、A−B−C−B−Aの順で積層された多層延伸フィ
ルムにおいて、ポリアミド樹脂層(A)が、メタキシリ
レンジアミンとアジピン酸との縮重合により得られるナ
イロンMXD6の単独層、あるいはナイロンMXD6と
その他のナイロンとのブレンド物からなる層を用いるこ
とを特徴とする多層延伸フィルム及びその製造方法に関
するものである。即ち機械的強度付与層としてポリアミ
ド樹脂層、ガスバリヤー性付与層としてエチレン−酢酸
ビニル共重合体けん化物樹脂層を用い、共押出法により
積層構造にしたフィルムを逐次二軸延伸したものであ
る。
【0010】本発明において用いられるポリアミド(以
下、PAと略記する。)樹脂(A)は、メタキシリレン
ジアミンとアジピン酸との縮重合により得られるナイロ
ンMXD6の単独層、あるいはナイロンMXD6とその
他のナイロンとのブレンド物からなる層である。ナイロ
ンMXD6は、メタキシレンをアンモ酸化後、還元して
得られるメタキシレンジアミン(MXDA)とアジピン
酸との重縮合反応より製造される。ブレンドされるその
他のナイロンとしては、ω−アミノカルボキシ酸の重縮
合反応や、二塩基性酸とジジカルボン酸アミンの重縮合
反応等により製造される、ナイロン6、ナイロン12、
ナイロン11、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナ
イロン6−12、およびこれらの共重合体、またはブレ
ンド物等が用いられる。
下、PAと略記する。)樹脂(A)は、メタキシリレン
ジアミンとアジピン酸との縮重合により得られるナイロ
ンMXD6の単独層、あるいはナイロンMXD6とその
他のナイロンとのブレンド物からなる層である。ナイロ
ンMXD6は、メタキシレンをアンモ酸化後、還元して
得られるメタキシレンジアミン(MXDA)とアジピン
酸との重縮合反応より製造される。ブレンドされるその
他のナイロンとしては、ω−アミノカルボキシ酸の重縮
合反応や、二塩基性酸とジジカルボン酸アミンの重縮合
反応等により製造される、ナイロン6、ナイロン12、
ナイロン11、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナ
イロン6−12、およびこれらの共重合体、またはブレ
ンド物等が用いられる。
【0011】エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹
脂(EVOH)層(B)は、軟化温度(フローテスタ−
法)が、150℃〜175℃で、エチレン含有率が25
〜75モル%、共重合体中の酢酸ビニルに対するけん化
度が90%以上のものがよい。
脂(EVOH)層(B)は、軟化温度(フローテスタ−
法)が、150℃〜175℃で、エチレン含有率が25
〜75モル%、共重合体中の酢酸ビニルに対するけん化
度が90%以上のものがよい。
【0012】変性ポリオレフィン接着用樹脂層(C)
は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、またはエチレン−
プロピレンエラストマーに、アクリル酸、メタクリル酸
などの一塩基性不飽和脂肪酸、あるいはマレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸などの二塩基性不飽和脂肪酸の無水
物、すなわち無水マレイン酸等を、化学的に結合させて
得られる酸変性オレフィン系樹脂が用いられる。
は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、またはエチレン−
プロピレンエラストマーに、アクリル酸、メタクリル酸
などの一塩基性不飽和脂肪酸、あるいはマレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸などの二塩基性不飽和脂肪酸の無水
物、すなわち無水マレイン酸等を、化学的に結合させて
得られる酸変性オレフィン系樹脂が用いられる。
【0013】本発明の多層延伸フィルムの総厚みは、特
に限定しないが、他のフィルムや樹脂と積層して食品包
装等の用途に用いる場合は、10〜30μm位の厚さが
最適である。
に限定しないが、他のフィルムや樹脂と積層して食品包
装等の用途に用いる場合は、10〜30μm位の厚さが
最適である。
【0014】本発明の多層延伸フィルムの外層となるP
A樹脂層(A)には印刷機、ラミネート機、および包装
機等との機械適性を上げるため適当な滑剤を適量添加し
てもよい。
A樹脂層(A)には印刷機、ラミネート機、および包装
機等との機械適性を上げるため適当な滑剤を適量添加し
てもよい。
【0015】フィルムの製造方法としては、複数の押出
機による共押出方法にて積層ダイから溶融押出しを行
い、冷却固化を行う方法が最適である。延伸方法として
はテンター方式による逐次二軸延伸方法により行い、そ
の延伸温度としては50℃〜200℃、延伸倍率として
は2〜6倍の範囲内の条件が適している。さらに延伸の
後続けて、延伸温度よりも5℃以上高い温度でヒートセ
ットを行う。あるいは、ヒートセットを行わず、熱収縮
性フィルムとすることもできる。
機による共押出方法にて積層ダイから溶融押出しを行
い、冷却固化を行う方法が最適である。延伸方法として
はテンター方式による逐次二軸延伸方法により行い、そ
の延伸温度としては50℃〜200℃、延伸倍率として
は2〜6倍の範囲内の条件が適している。さらに延伸の
後続けて、延伸温度よりも5℃以上高い温度でヒートセ
ットを行う。あるいは、ヒートセットを行わず、熱収縮
性フィルムとすることもできる。
【0016】
【実施例】Tダイ押出し法により、多層共押出ダイから
溶融押出しし、PA/EVOH/接着性樹脂/EVOH
/PAの層構成のフィルム(厚み170μm)を作製し
た。各層の厚み比率は27/10/26/10/27%
とした。各層構成樹脂の原料としては、 PA 三菱瓦斯化学製 MXナイロン6007
(ナイロン MXD6)と、 宇部興産製 1030B(6-Ny)とのブレンド物 EVOH クラレ製 エバールEP−F10
1 接着性樹脂層 三井石油化学製 アドマーNF−500 を用いた。得られた多層フィルムを、テンター方式逐次
二軸延伸製造装置にかけ、下記条件で延伸を行い、厚さ
15μmのフィルムを作製した。 延伸温度 縦 95℃ 横 110℃ 延伸倍率 縦 3.3倍 横 3.3倍 ヒートセット温度 190℃ ライン速度 100M/分 表1にPA層のブレンド比率を変えた場合の逐次二軸延
伸適性を示した。
溶融押出しし、PA/EVOH/接着性樹脂/EVOH
/PAの層構成のフィルム(厚み170μm)を作製し
た。各層の厚み比率は27/10/26/10/27%
とした。各層構成樹脂の原料としては、 PA 三菱瓦斯化学製 MXナイロン6007
(ナイロン MXD6)と、 宇部興産製 1030B(6-Ny)とのブレンド物 EVOH クラレ製 エバールEP−F10
1 接着性樹脂層 三井石油化学製 アドマーNF−500 を用いた。得られた多層フィルムを、テンター方式逐次
二軸延伸製造装置にかけ、下記条件で延伸を行い、厚さ
15μmのフィルムを作製した。 延伸温度 縦 95℃ 横 110℃ 延伸倍率 縦 3.3倍 横 3.3倍 ヒートセット温度 190℃ ライン速度 100M/分 表1にPA層のブレンド比率を変えた場合の逐次二軸延
伸適性を示した。
【0017】
【表1】
【0018】比較例1に示すように6−Ny単独のもの
については、横延伸時にフィルムの破断や延伸斑が生じ
良好なフィルムは得られなかった。これに対し本発明に
よる実施例1〜3のフィルムについては特に問題なく延
伸でき、ナイロンMXD6をブレンドしたことによる6
−Nyの延伸性改良の効果が得られた。
については、横延伸時にフィルムの破断や延伸斑が生じ
良好なフィルムは得られなかった。これに対し本発明に
よる実施例1〜3のフィルムについては特に問題なく延
伸でき、ナイロンMXD6をブレンドしたことによる6
−Nyの延伸性改良の効果が得られた。
【0019】実施例2のフィルムと、比較例2として、
PA/EVOH/PAの層構成のフィルム(厚み170
μm、各層厚み比率40/20/40%、原材料と延伸
条件は実施例2と同じ)の物性を表2に示した。
PA/EVOH/PAの層構成のフィルム(厚み170
μm、各層厚み比率40/20/40%、原材料と延伸
条件は実施例2と同じ)の物性を表2に示した。
【0020】
【表2】
【0021】表2に示すように、本発明による実施例2
のフィルムの機械的強度や透明性は、上市されている延
伸ナイロン(ONy)フィルム(15μm)とほぼ同等
である。そのうえ、酸素ガスバリア性が非常に優れてい
る。これらの特性を合わせ持つフィルムを、ONyフィ
ルムと延伸EVOHフィルム(クラレ 製エバールEF
−XL)とのドライラミネートにより得ようとしても、
各フィルムの厚みに限界があるため、本発明の様に15
μm厚のフィルムを得ることは不可能である。また、比
較例2のフィルムは透湿度が50g/m2・day と大きい
が、実施例2のフィルムは約5倍、バリヤー性が良くな
っている。実施例2のフィルムの片面をコロナ処理し、
図柄を印刷し、さらに厚み50μmのリニア低密度ポリ
エチレン(LLDPE)フィルムをウレタン系接着剤を
介してドライラミネート法で貼合わせ厚み65μmのフ
ィルムを作製した。コロナ処理、印刷、ドライラミネー
トの各工程での機械適性等の問題は特になかった。この
フィルムを用いて、3方シール製袋機、横ピロー包装機
で適当な大きさの袋を作製し、外観、破袋強度等の試験
を行ったが特に問題は無かった。
のフィルムの機械的強度や透明性は、上市されている延
伸ナイロン(ONy)フィルム(15μm)とほぼ同等
である。そのうえ、酸素ガスバリア性が非常に優れてい
る。これらの特性を合わせ持つフィルムを、ONyフィ
ルムと延伸EVOHフィルム(クラレ 製エバールEF
−XL)とのドライラミネートにより得ようとしても、
各フィルムの厚みに限界があるため、本発明の様に15
μm厚のフィルムを得ることは不可能である。また、比
較例2のフィルムは透湿度が50g/m2・day と大きい
が、実施例2のフィルムは約5倍、バリヤー性が良くな
っている。実施例2のフィルムの片面をコロナ処理し、
図柄を印刷し、さらに厚み50μmのリニア低密度ポリ
エチレン(LLDPE)フィルムをウレタン系接着剤を
介してドライラミネート法で貼合わせ厚み65μmのフ
ィルムを作製した。コロナ処理、印刷、ドライラミネー
トの各工程での機械適性等の問題は特になかった。この
フィルムを用いて、3方シール製袋機、横ピロー包装機
で適当な大きさの袋を作製し、外観、破袋強度等の試験
を行ったが特に問題は無かった。
【0022】
【発明の効果】本発明による多層延伸フィルムは、逐次
二軸延伸適性が優れている上、透明性、機械的強度、耐
ピンホール性、ガスバリヤー性、ラミネート適性、及び
印刷適性等が優れており、食品、その他の包装用フィル
ムのラミネート用原反として好適である。
二軸延伸適性が優れている上、透明性、機械的強度、耐
ピンホール性、ガスバリヤー性、ラミネート適性、及び
印刷適性等が優れており、食品、その他の包装用フィル
ムのラミネート用原反として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29K 77:00 B29L 7:00 9:00
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリアミド樹脂層(A)、エチレン−酢
酸ビニル共重合体けん化物樹脂層(B)、変性ポリオレ
フィン接着用樹脂層(C)が、A−B−C−B−Aの順
で積層された多層延伸フィルムにおいて、ポリアミド樹
脂層(A)が、メタキシリレンジアミンとアジピン酸と
の縮重合により得られるナイロンMXD6の単独層、あ
るいはナイロンMXD6とその他のナイロンとのブレン
ド物からなる層を用いることを特徴とする多層延伸フィ
ルム。 - 【請求項2】 延伸温度が50〜200℃、延伸倍率が
2〜6倍の範囲で逐次二軸延伸を行うことを特徴とする
請求項1記載の多層延伸フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19629891A JP3016916B2 (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | 多層延伸フィルム及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19629891A JP3016916B2 (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | 多層延伸フィルム及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0538794A JPH0538794A (ja) | 1993-02-19 |
JP3016916B2 true JP3016916B2 (ja) | 2000-03-06 |
Family
ID=16355483
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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