JPH05309775A - トレイ容器包装体用ポリアミド系熱収縮性積層フィルム - Google Patents

トレイ容器包装体用ポリアミド系熱収縮性積層フィルム

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JPH05309775A
JPH05309775A JP4139700A JP13970092A JPH05309775A JP H05309775 A JPH05309775 A JP H05309775A JP 4139700 A JP4139700 A JP 4139700A JP 13970092 A JP13970092 A JP 13970092A JP H05309775 A JPH05309775 A JP H05309775A
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heat
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照雄 多田
Hideyuki Yamashita
英之 山下
Kazuo Kondo
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガスバリヤー性、耐ピンホール性及び緊迫性
に優れ、しかもトレイ容器の変形を起こさないトレイ容
器包装体用熱収縮性多層フィルムを目的とする。 【構成】 ポリオレフィン系樹脂層(A) 、変性ポリオレ
フィン系接着性樹脂層(B) 、ポリアミド樹脂層(C) 及び
エチレン−酢酸ビニール共重合体ケン化物層(D)で構成
され、少なくとも一方の最外層がポリオレフィン系樹脂
層(A) である、共押し出し法により得られた積層構造の
多層フィルムにおいて、ポリアミド樹脂層はキシリレン
ジアミン系ポリアミド樹脂が20〜80重量%、他のポリア
ミド樹脂が80〜20重量%のブレンドであり、該フィルム
の総厚みが10〜40μであり、ポリアミド樹脂層の厚みが
3 〜10μであり、エチレン−酢酸ビニール共重合体ケン
化物層の厚みが2 〜10μであり、100 ℃の温度の雰囲気
中に入れて30秒間までの最大収縮応力が120g/cm 以下で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明のトレイ容器包装体用ポリ
アミド系熱収縮性多層フィルムは、トレイ容器に盛付け
した牛鮮肉及びハム、ソーセージ等の畜肉加工品、蒲鉾
等の魚肉加工品の包装用フィルムとして使用される。す
なわち、本発明は、横ピロー型自動包装機を使用して、
脱酸素剤を入れたトレイに盛付けした食品をガスバリヤ
ー性に優れたシュリンクフィルムにて包被し内部の空気
を脱気しN2 又はCO2 等の不活性ガスを充填した後、
熱シールし、熱収縮トンネルを通して緊迫した収縮包装
体を得ることを目的とするバリヤーシュリンクフィルム
に関するものである。尚、このような包装方法のことを
以下『バリヤーシュリンク包装』と称する。
【0002】
【従来の技術】現在、トレイ容器に盛付けした牛鮮肉及
びハム.ソーセージ等の畜肉加工品、蒲鉾等の魚肉加工
品の包装用フィルムとしては、塩化ビニール系樹脂のス
トレッチフィルムがラップフィルムとして使用されてい
るが、ガスバリヤー性に劣る為、保存期間が短いという
問題及び廃棄焼却時の塩素ガス発生による地球環境汚染
の問題があり、早急にこれに代わるフィルム又は包装シ
ステムが望まれていた。
【0003】すなわち、最近では、これらの包装システ
ムとして、脱気−ガス充填−収縮包装による自動包装シ
ステム、すなわち、『バリヤーシュリンク包装』システ
ムが開発され、特開昭58−136442号公報に記載
されているごとく、収縮フィルムとしては、エチレン−
酢酸ビニール共重合体/エチレン−酢酸ビニール共重合
体ケン化物/エチレン−酢酸ビニール共重合体の多層フ
ィルムが使用されており、これはガスバリヤー性に優れ
ているが、耐ピンホール性に劣るという問題がある。こ
れらのバリヤーシュリンク包装体ではピンホールがある
と内容物が酸化され変色し易いものである為、耐ピンホ
ール性に劣ることは致命的な欠陥を意味する。
【0004】耐ピンホール性に優れている樹脂フィルム
としては、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−
10、ナイロン−12等のポリアミド樹脂フィルムがあ
り、これとポリオレフィンとの多層熱収縮性フィルムが
特公平1−43626号公報に記載されているが、ガス
バリヤー性に劣り、内容物が容易に変色するという問題
がある。尚、本発明者らによる牛鮮肉及び畜肉加工品等
の保存試験結果では、酸素透過率が100cc/m2 .
day.atm以下であれば保存性に優れているが、こ
れを越えると変色が容易に現れていた。
【0005】さらに、これらの耐ピンホール性及びガス
バリヤー性を改善する目的でポリアミド樹脂とエチレン
−酢酸ビニール共重合体ケン化物とを組合せた積層構成
で使用することが特公平3−5985号公報に記載され
ているが、一般的にこれらで構成される熱収縮性フィル
ムは牛鮮肉に対し緊迫性を保持した包装体を得ることを
目的として使用されている為、このフィルムをトレイ容
器包装体用に使用した場合、収縮応力が強過ぎてトレイ
が締めつけられてひん曲がり、変形する為、商品価値が
無くなるという問題がある。又、ナイロン−6、ナイロ
ン−66、ナイロン−10、ナイロン−12等の通常の
ポリアミド系樹脂を使用した熱収縮性フィルムは、熱収
縮させた直後においては、緊迫性に優れているが、一般
的にこれらの包装体は低温高湿度下に置かれる為、経時
と共にポリアミド層が吸湿して、フィルムが伸び収縮包
装状態が弛緩して緊迫性が失われ、被包装物である鮮肉
又は加工肉の肉汁が包装体の隅に溜り、外観上古ぼけて
見える為、商品価値が低下するという問題がある。又、
肉汁が溜まると細菌が繁殖し易く、腐敗の原因となる
為、好ましくない。本発明は、これらの問題を解決する
ことを目的として完成されたものである。
【0006】
【本発明が解決しようとする問題点】本発明は、耐ピン
ホール性、緊迫性、 ガスバリヤー性に優れ、しかも、低
収縮応力のトレイ容器包装体用ポリアミド系熱収縮性多
層フィルムを提供するものである。
【0007】
【問題を解決する為の手段】本発明者は、前記の問題点
を解決するために、ガスバリヤー性に優れているエチレ
ン−酢酸ビニール共重合体ケン化物及び耐ピンホール性
に優れているポリアミド樹脂に着目し本発明を完成させ
た。
【0008】すなわち、本発明のトレイ容器包装体用ポ
リアミド系熱収縮性積層フィルムは、ポリオレフィン系
樹脂層(A)、変性ポリオレフィン系接着性樹脂層
(B)、ポリアミド樹脂層(C)及び、エチレン−酢酸
ビニール共重合体ケン化物層(D)で構成され、少なく
とも一方の最外層がポリオレフィン系樹脂層(A)であ
る、共押し出し法により得られた積層構造の多層フィル
ムにおいて、ポリアミド樹脂層は、キシリレンジアミン
系ポリアミド樹脂が20〜80重量%、他のポリアミド
樹脂が80〜20重量%のブレンドであり、該フィルム
の総厚みが10〜40μであり、ポリアミド樹脂層の厚
みが3〜10μであり、エチレン−酢酸ビニール共重合
体ケン化物層の厚みが2〜10μであり、 100℃の温
度の雰囲気中に入れて30秒間までの最大収縮応力が1
20g/cm以下であることを特徴とする。
【0009】本発明の積層フィルムの総厚みは、10〜
40μであり、10μ未満ではフィルムの腰の強度が弱
く自動包装適性に劣り、40μを越えるとコスト面での
過剰包装になる為、この範囲の厚みのフィルムが食品の
収縮包装に適している。
【0010】本発明におけるキシリレンジアミン系ポリ
アミド樹脂、すなわち「MXナイロン」とは、メタキシ
リレンジアミン単独又はメタキシリレンジアミン60%
以上を含有するパラキシリレンジアミンとの混合キシリ
レンジアミンをジアミン成分とし、これと炭素数6ない
し12のα,ω−直鎖脂肪族二塩基酸、例えばアジピン
酸、セバシン酸などの一種以上との重縮合反応によって
合成されるポリアミド樹脂である。
【0011】他のポリアミド樹脂はナイロン−6、ナイ
ロン−66、ナイロン−10、ナイロン−12から選択
された一種のポリアミド樹脂又は、これらの二種乃至そ
れ以上の共重合体あるいはブレンド物からなるポリアミ
ド系配合組成物である。
【0012】ポリアミド樹脂の組成は、MXナイロンが
20〜80重量%、他のポリアミド樹脂が80〜20重
量%が適しており、MXナイロンが20重量%未満の場
合は高湿度下及び水を付着させた状態での緊迫性に劣
り、80重量%を越えるとフィルムが硬くなり耐ピンホ
ール性に劣る為であり、好ましくは40〜60重量%が
好適である。
【0013】本発明のポリアミド樹脂層の厚みは、3〜
10μであり、3μ未満では延伸性に劣り、10μを越
えると硬くなり耐ピンホール性に劣るという問題がある
為、この範囲の厚みが適している。
【0014】本発明のトレイ容器包装体用ポリアミド系
熱収縮性多層フィルムの収縮応力は、100℃の温度の
雰囲気中に入れて30秒間までの最大収縮応力が120
g/cm以下であることが、必要である。これを越える
と、フィルムの収縮応力が強過ぎて収縮時にトレイがひ
ん曲がり容易にトレイが変形してしまい商品価値が無く
なる為である。又、一般に収縮包装は150〜160℃
のトンネル内を約2〜3秒の条件で通過させて行われ
る。そこで、この条件での包装状態の外観を各収縮応力
を有するフィルムで収縮包装試験して観察した結果、1
00℃の温度の雰囲気中に入れて30秒間までの最大収
縮応力が120g/cm以下の収縮応力であれば良好な
包装体が得られることが判明し、この基準を設定するこ
とに至った。尚、トレイは、通常の一般的な発泡PSト
レイ、PP透明トレイが使用されている。
【0015】又、本発明のトレイ容器包装体用ポリアミ
ド系熱収縮性多層フィルムの収縮応力の調整は、延伸条
件等の製造条件や各樹脂層の厚み構成等によって行われ
る。例えば、収縮応力が高い場合は、全体厚みを薄くし
たり、本発明の構成樹脂中最も収縮応力の強いポリアミ
ド樹脂層(C)の厚みを薄くすることによって達成さ
れ、その製造条件については、なんら限定されるもので
はない。
【0016】本発明のトレイ容器包装体用ポリアミド系
熱収縮性多層フィルムを構成するエチレン−酢酸ビニー
ル共重合体ケン化物(D)はエチレン含有率25〜50
モル%、共重合体中の酢酸ビニールに対するケン化度が
90%以上である。エチレン含有率が25モル%未満の
場合は、耐水性に劣り、エチレン含有率が50モル%を
越える場合及びケン化度が90%未満の場合はガスバリ
ヤー性に劣る為である。
【0017】前記エチレン−酢酸ビニール共重合体ケン
化物層(D)の厚みは、2〜10μであり、2μ未満の
場合は、ガスバリヤー性に劣り、10μを越える場合
は、耐ピンホール性に劣る為である。
【0018】本発明の多層フィルムの構成は、(A)/
(B)/(C)/(D)/(B)/(A)又は(A)/
(B)/(C)/(D)/(C)/(B)/(A)又は
(A)/(B)/(D)/(C)/(D)/(B)/
(A)又は(C)/(D)/(B)/(A)又は(D)
/(C)/(B)/(A)の順で隣接した積層構成が基
本構成としてあるが、目的に応じてさらに多層化しても
良い。
【0019】変性ポリオレフィン系接着性樹脂層(B)
は、オレフィン類の単独又は共重合体等に例えばマレイ
ン酸、フマル酸、アクリル酸等の不飽和カルボン酸又は
その酸無水物、エステル等の誘導体を共重合、例えばグ
ラフト共重合した変性重合体であり、これには変性低密
度ポリエチレン、変性線状低密度ポリエチレン、変性エ
チレン−酢酸ビニール共重合体、変性ポリプロピレン等
がある。変性ポリオレフィン系接着性樹脂層(B)に
は、これら単独又はこれらと他のポリオレフィン、すな
わち、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、
極低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニール共重合
体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン
−メチルメタアクリレート共重合体、エチレン−メチル
アクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体又はエチレン−メタ
アクリル酸共重合体と金属とのイオン性共重合体、ポリ
プロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレ
ン−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン三
元共重合体とのブレンド物も含まれる。
【0020】ポリオレフィン系樹脂層(A)には、上記
のポリオレフィンから選択された一種のポリオレフィン
系樹脂又は、これらの二種乃至それ以上のブレンド物か
らなるポリオレフィン系配合組成物が含まれる。
【0021】本発明のトレイ容器包装体用ポリアミド系
熱収縮性多層フィルムは、畜肉加工品等を自動包装後、
収縮させる為、少なくとも100℃の温度の雰囲気中に
入れて10秒後に縦横共10%を越える収縮率を有する
ことが望ましい。これ以下だと収縮仕上がりがきれいに
出来上がらない為である。
【0022】本発明のトレイ容器包装体用ポリアミド系
熱収縮性多層フィルムの製造方法としては、ポリアミド
樹脂、エチレン−酢酸ビニール共重合体ケン化物、変性
ポリオレフィン系接着性樹脂、及びポリオレフィン系樹
脂等を共押し出し法により積層ダイから溶融押し出しを
行い、冷却固化して60〜100℃の温度範囲内の延伸
温度に再加熱して縦方向に2倍以上横方向に2倍以上二
軸延伸した後、冷却することが挙げられる。
【0023】多層シートの共押し出し法には、複数の押
し出し機を使用し環状ダイによってチューブ状に押し出
すか、又はTダイによってフラット状に押し出すかのい
ずれかが好ましいが、特に限定されるものでは無い。環
状ダイから多層シートをチューブ状に溶融押し出しする
場合は、水槽内に浸漬してチューブを冷却固化させ、こ
のチューブを60〜100℃の延伸温度に再加熱して縦
方向は引き取りロールを使って2倍以上延伸し、横方向
はチューブ内に圧縮空気を入れてチューブを膨張させて
2倍以上の延伸を同時におこなうことによって、外観の
良好なフィルムを製造することが出来る。尚、延伸倍率
は、特に限定されるものではないが一般的には、縦方向
及び横方向の延伸倍率が夫々2.5〜4.0倍が用いら
れているが、収縮性を容易に得る為には、少なくとも一
方が3倍以上の延伸倍率が望ましい。又、本発明のフィ
ルムは、自然放置していると、該フィルム自体の持って
いる自然収縮によって変形や表面状態が悪化するのでこ
れを防止する為に、熱収縮特性を余り低下させないよう
に熱処理して自然収縮量を減らすことがより好ましい。
【0024】又、本発明のトレイ容器包装体用ポリアミ
ド系熱収縮性多層フィルムに用いるポリオレフィン系樹
脂層(A)が最外層に使用される場合には、該ポリオレ
フィン系樹脂に粘着付与剤、防曇剤、帯電防止剤、ブロ
ッキング防止剤等を添加してもよい。尚、粘着付与剤と
しては、ロジン又はその誘導体、テルペン樹脂、石油樹
脂、クマロン−インデン樹脂、及びそれらの水添樹脂等
が挙げられる。
【0025】さらに、本発明におけるフィルムの物性の
測定方法を下記する。 1.耐ピンホール性 回転角:5/4回転、ストローク:150mmのゲルボ
フレックステスターに試料:200mm×280mmを
とりつけ、5℃にて2000回屈曲させピンホール数を
測定した。ピンホールは5ケ以下を良、これを越えると
不良と判定した。
【0026】2.熱収縮率 縦横共10cmの正方形に切り取ったフィルムを100
℃のグリセリンバス中に10秒間浸漬させ、次式により
算出した。 {( 10−X)/10}×100=熱収縮率(%) 尚、Xは、グリセリン浸漬後の試料の寸法である。評価
は、熱収縮率10%以上を良、10%未満を不良とし
た。
【0027】3.収縮応力 幅10mm、長さ50mmのフィルムを収縮応力測定機
(テスター産業製)のチャックに取付け100℃のシリ
コンオイル中に30秒間浸漬させ収縮応力(g/cm)
の最大値を測定した。評価は、最大収縮応力120g/
cm以下を良、これを越える場合を不良とした。
【0028】4.酸素透過率 モコン製オクストラン10/50を使用し、23℃10
0%RHの条件にて測定した。酸素透過率は、100c
c/m2 .day.atm以下を良、これを越える場合
を不良と判定した。
【0029】5.緊迫性 PS製発泡トレイにロングウインナーソーセージを詰め
て、シュリンク包装機を使用して150℃2秒間の条件
で収縮包装した包装体を2〜3℃の冷蔵庫内に3週間置
いた後、フィルムの張り状態を観察し、ピーンと張って
いるものを良とし、弛緩して緩み又はシワの出ているも
のを不良と判定した。
【0030】
【発明の効果】本発明のトレイ容器包装体用ポリアミド
系熱収縮性多層フィルムは、ガスバリヤー性、耐ピンホ
ール性、緊迫性、低収縮応力性に優れている為、被包装
物の保存性、トレイを変形させない収縮包装性に優れて
おり、バリヤーシュリンク包装用フィルムとして最適で
ある。
【0031】
【実施例及び比較例】以下、実施例及び比較例を示し、
本発明の内容をより具体的に説明する。尚、本発明は、
実施例に記載された事項によって、限定されるものでな
いことは当然である。
【0032】実施例1〜18及び比較例1〜7 表1、表2及び表3に示される実施例及び比較例に表さ
れるごとく、ポリオレフィン系樹脂層、変性ポリオレフ
ィン系接着性樹脂層、ポリアミド樹脂層、エチレン−酢
酸ビニール共重合体ケン化物層を含む、積層チューブ状
未延伸原反を共押し出し法によって得た。これを延伸温
度90℃にて縦3倍横3.3倍にインフレーション法に
より二軸延伸しトレイ容器包装体用熱収縮性多層フィル
ムを得た。このフィルムの耐ピンホール性、熱収縮性、
収縮応力、緊迫性、酸素透過率を測定した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】ここで LL :線状低密度ポリエチレン(三井石油化学
製ウルトゼックス) 変LL :変性線状低密度ポリエチレン(三井石油
化学製アドマー) EVA :エチレン−酢酸ビニール共重合体(住友
化学製エバテート) 変EVA :変性エチレン−酢酸ビニール共重合体
(三菱化成製ノバテック) LD :低密度ポリエチレン(住友化学製スミカ
セン) 変LD :変性低密度ポリエチレン(三井石油化学
製アドマー) MX :メタキシリレンジアミン系ポリアミド
(三菱瓦斯化学製ナイロンMXD6) N−6.66:ナイロン−6.66共重合体(東レ製C
M6041) N−6 :ナイロン−6(東レ製CM1021) N−6.12:ナイロン−6.12共重合体(東レ製C
M6541) EVOH :エチレン−酢酸ビニール共重合体ケン化
物(日本合成化学製ソアノールDC) である。
【0037】尚、比較例1は、MXの比率が低い為、緊
迫性に劣り、比較例2は、MXの比率が高い為、耐ピン
ホール性に劣り、比較例3は、ポリアミド層の厚みが薄
い為、延伸性に劣り、多少なりとも延伸フィルムが得ら
れたとしても腰が弱い為、自動包装適性に劣り、比較例
4は、ポリアミド層の厚みが薄い為、延伸性に劣り、延
伸フィルム作成が不能であり、比較例5は、ポリアミド
層が厚過ぎる為、耐ピンホール性に劣り、さらに、収縮
応力が強過ぎる為、トレイの変形が起こり、比較例6
は、EVOH層が薄過ぎる為、ガスバリヤー性に劣り、
比較例7は、EVOH層が厚くなり過ぎ耐ピンホール性
に劣っていた。
【0038】さらに、横ピロー型自動包装機を使用し
て、脱酸素剤を入れたトレイに盛付けした食品を上記実
施例のトレイ容器包装体用ポリアミド系熱収縮性多層フ
ィルムにて包被し、内部の空気を脱気した後、熱シール
し、長さ約1mで150℃に設定した熱収縮トンネル内
を約2秒間通して収縮包装体を得た結果、トレイの変形
も無く外観の良好な包装体が得られ自動包装適性に優れ
ていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/32 D 8115−4F 27/34 7016−4F B65D 1/34 7445−3E // B65D 71/08 A 7191−3E B29K 23:00 55:00 77:00 B29L 9:00 4F

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂層(A)、変性ポ
    リオレフィン系接着性樹脂層(B)、ポリアミド樹脂層
    (C)及び、エチレン−酢酸ビニール共重合体ケン化物
    層(D)で構成され、少なくとも一方の最外層がポリオ
    レフィン系樹脂層(A)である、共押し出し法により得
    られた積層構造の多層フィルムにおいて、ポリアミド樹
    脂層は、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂が20〜
    80重量%、他のポリアミド樹脂が80〜20重量%の
    ブレンドであり、該フィルムの総厚みが10〜40μで
    あり、ポリアミド樹脂層の厚みが3〜10μであり、エ
    チレン−酢酸ビニール共重合体ケン化物層の厚みが2〜
    10μであり、 100℃の温度の雰囲気中に入れて30
    秒間までの最大収縮応力が120g/cm以下であるこ
    とを特徴とするトレイ容器包装体用ポリアミド系熱収縮
    性積層フィルム。
  2. 【請求項2】 多層フィルムの構成が最外層から、
    (A)/(B)/(C)/(D)/(B)/(A)又は
    (A)/(B)/(C)/(D)/(C)/(B)/
    (A)又は(A)/(B)/(D)/(C)/(D)/
    (B)/(A)又は(C)/(D)/(B)/(A)又
    は(D)/(C)/(B)/(A)の順で隣接した積層
    構造である請求項1記載のトレイ容器包装体用ポリアミ
    ド系熱収縮性積層フィルム。
  3. 【請求項3】 キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂
    が、メタキシリレンジアミンとアジピン酸との重縮合反
    応によって合成されるポリアミド樹脂である請求項1記
    載のトレイ容器包装体用ポリアミド系熱収縮性積層フィ
    ルム。
  4. 【請求項4】 他のポリアミド樹脂がナイロン−6、ナ
    イロン−66、ナイロン−10、ナイロン−12から選
    択された一種のポリアミド樹脂又は、これらの二種乃至
    それ以上の共重合体あるいはブレンド物からなるポリア
    ミド系配合組成物である請求項1記載のトレイ容器包装
    体用ポリアミド系熱収縮性積層フィルム。
  5. 【請求項5】 エチレン−酢酸ビニール共重合体ケン化
    物がエチレン含有率25〜50モル%、共重合体中の酢
    酸ビニールに対するケン化度が90%以上である請求項
    1記載のトレイ容器包装体用ポリアミド系熱収縮性積層
    フィルム。
  6. 【請求項6】 変性ポリオレフィン系接着性樹脂が変性
    線状低密度ポリエチレン又はこれと線状低密度ポリエチ
    レンとのブレンド物である請求項1記載のトレイ容器包
    装体用ポリアミド系熱収縮性積層フィルム。
  7. 【請求項7】 変性ポリオレフィン系接着性樹脂が変性
    低密度ポリエチレン又はこれと低密度ポリエチレンとの
    ブレンド物である請求項1記載のトレイ容器包装体用ポ
    リアミド系熱収縮性積層フィルム。
  8. 【請求項8】 変性ポリオレフィン系接着性樹脂が変性
    エチレン−酢酸ビニール共重合体又はこれとエチレン−
    酢酸ビニール共重合体とのブレンド物である請求項1記
    載のトレイ容器包装体用ポリアミド系熱収縮性積層フィ
    ルム。
  9. 【請求項9】 ポリオレフィン系樹脂が低密度ポリエチ
    レン、線状低密度ポリエチレン、極低密度ポリエチレ
    ン、エチレン−酢酸ビニール共重合体から選択された一
    種のポリオレフィン系樹脂又は、これらの二種乃至それ
    以上のブレンド物からなるポリオレフィン系配合組成物
    である請求項1記載のトレイ容器包装体用ポリアミド系
    熱収縮性積層フィルム。
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