JP3015774U - 多種壁面に適応自在な額受セットおよび額縁セット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 多種壁面に適応自在な額受セットおよびこれ
を用いた額縁セット。 【構成】 立ち上がり片２および水平片３によってＬ形
状を形成し、背面両側縁に係合片６が形成され、さら
に、ストッパー７が形成された額受本体１と、上端部分
10が略コ字状に曲げられた長押用固定部材９と、上端部
分が略コ字状に曲げられ、かつ、このコ字状先端が尖っ
て形成された鴨居用固定部材と、上端部分に釘孔が穿設
され、この釘孔を通して釘を打ち込むことによりボード
壁に固定されるボード壁用固定部材と、上端部分にビス
孔が穿設され、このビス孔を通してビスを打ち込むこと
によりコンクリート壁に固定されるコンクリート壁用固
定部材との組み合わせからなり、これにより、壁面の種
類に適応した額受を組み立てるようにした多種壁面に適
応自在な額受セット。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は和室の長押や鴨居のみならず、洋室のボード壁やコンクリート壁等、 多種壁面に選択的に組み立てて適応し得る、多種壁面に適応自在な額受セットお よびこれを用いた額縁セットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

額縁を室内の壁面に掛ける際には、額受、額縁取付具等の額縁付属品が必要と なる。

【０００３】 従来では、額縁を購入すると、額縁を壁面に吊るすためのひもおよびこのひも を額縁に連結する金具は付属品として額縁と一緒に付帯されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする問題点】

しかし、壁面に掛けるための額縁取付具や額受等の付属品は従来では付帯され ておらず、これを別に購買して自ら用意しなければならない。しかも、この額縁 付属品は和室、洋室等、壁面の種類によって異なったものを用いなければならず 、これを自ら用意することは非常に厄介なことである。

【０００５】 そこで、本考案の目的は和室の長押や鴨居のみならず、洋室のボード壁やコン クリート壁等、多種壁面に選択的に組み立てて適用し得、上述の公知技術に存す る欠点を改良した、多種壁面に適応自在な額受セットおよびこれを用いた額縁セ ットを提供することにある。

【０００６】

【問題点を解決するための手段】

上述の目的を達成するため、本考案の額受セットによれば、立ち上がり片およ び水平片によってＬ形状を形成し、かつ、前記立ち上がり片の背面両側縁に係合 片が形成され、さらにこの係合片の上端にストッパーが形成された額受本体と、 前記係合片に係合され、上端部分が略コ字状に曲げられた長押用固定部材と、前 記係合片に係合され、上端部分が略コ字状に曲げられ、かつ、このコ字状先端が 尖って形成された鴨居用固定部材と、上端部分に釘孔が穿設され、この釘孔を通 して釘を打ち込むことによりボード壁に固定されるボード壁用固定部材と、上端 部分にビス孔が穿設され、このビス孔を通じてビスを打ち込むことによりコンク リート壁に固定されるコンクリート壁用固定部材との組み合わせからなり、壁面 の種類に応じて所望の上記固定部材を上記額受本体の係合片に係合し、これによ り、壁面の種類に適応した額受を組み立てるようにしたことを特徴とする。

【０００７】 さらに、上述の目的を達成するため、本考案の額縁セットによれば、上述の構 成からなる額受セット、釘孔およびビス孔の両方を備え、前記釘孔を通して釘、 あるいは前記ビス孔を通してビスを打ち込むことによりボード壁面あるいはコン クリート壁面に固定される額縁取付具、額縁座ぶとんおよび額縁を一緒に額縁収 納箱に収納してなることを特徴とする。

【０００８】

【考案の実施例】

以下、本考案を添付図面を用いて詳述する。 図１は本考案にかかる額受本体の一具体例の斜視図であって、１は額受本体で ある。この額受本体１は立ち上がり片２およびこの下端から直角方向に伸びた水 平片３によってＬ形状を形成し、かつ、この立ち上がり片２の背面４の両側縁５ 、５に係合片６、６を形成し、かつ、係合片６、６の上端にストッパー７を形成 して構成される。

【０００９】 係合片６、６は立ち上がり片２の背面４の両側縁５、５に沿って形成されたコ 字状の係合溝であって、これら溝の開口８、８が互いに対向するように形成され るが、本考案の係合片６はこの形状に限定されるものではない。図１中、21は水 平片３の先端片21であって、後述の図６に示される装飾を兼ねた受け板20の取付 片である。

【００１０】 図２は長押用固定部材の斜視図であって、９で指示され、上端部分10を略コ字 状に曲げて構成される。９ａは側縁である。

【００１１】 図３は鴨居用固定部材であって、11で指示され、上端部分12を略コ字状に曲げ ると同時に、この先端を尖った先端11として構成される。11ａは側縁である。

【００１２】 図４はボード壁用固定部材であって、14で指示され、上端部分15に釘孔16を穿 設して構成される。14ａは側縁である。

【００１３】 図５はコンクリート壁用固定部材であって、17で指示され、上端部分18にビス 孔19を穿設して構成される。17ａは側縁である。

【００１４】 図６は受け板20であって、図１に示される先端片21を孔22に挿入することによ り、後述の図７に示されるように、装飾を兼ねた受け板20として用いられる。

【００１５】 図７は図１の額受け本体１と、図２の長押用固定部材９と、図３の鴨居用固定 部材11と、図４のボード壁用固定部材14と、この釘孔16を通して使用する釘23と 、図５のコンクリート壁用固定部材17と、このビス孔19を通して使用するビス24 と、図６の受け板20との組み合わせからなる額受セット25、釘孔26およびビス孔 27を備え、この釘孔26を通して釘28、あるいはビス孔27を通してビス29を打ち込 むことにより、後述の図16に示すボード壁面30あるいはコンクリート壁面30に固 定される額縁取付具31および額縁座ぶとん32を板33上に配列し、カバー34によっ て止められた付属品セットＡを示す。

【００１６】 このセットは図８に示されるように額縁35とともに一緒に額縁収納箱36に収納 され、本考案の額縁セット37を構成する。

【００１７】

【作用】

上述の本考案にかかる額受セット25は壁面の種類に応じて所望の上記固定部材 を選択し、これを額受本体１の係合片６に係合して壁面の種類に適応した額受を 自由に組み立てることができる。

【００１８】 例えば、長押を有する壁面に適応した額受を必要な場合には、図２の長押用固 定部材９を選択し、これを額受本体１の係合片６に係合して長押用額受を得るこ とができる。鴨居の場合には、図３の鴨居用固定部材11を上述の係合片６に係合 して鴨居用額受を得ることができ、ボード壁の場合には、図４のボード壁用固定 部材14を上述の係合片６に係合してボード壁用額受を得ることができ、さらに、 コンクリート壁の場合には、図５のコンクリート壁用固定部材17を上述の係合片 ６に係合してコンクリート壁用額受を得ることができる。

【００１９】 ここで、長押用額受を得る例を図９を用いて詳述する。まず、固定部材として 図２の長押用固定部材９を選択して用意する。次いで、この固定部材９を図１に 示される額受本体１の立ち上がり片２の背面４に形成された係合片（係合溝）６ に係合する。

【００２０】 この係合は固定部材９の両側縁９ａ、９ａを係合溝６中に下方から挿入、嵌合 し、固定部材９の上端部分10がストッパー9 に当接せしめることにより行う。こ のとき、固定部材９はストッパー７によって上方へのスライドが阻止され、この 結果、固定部材９は係合片６、６に完全に係合され、長押用額受38を得る。

【００２１】 図10は図７によって組み立てられた長押用額受38の縦断面図であり、図11は横 断面図である。図10および図11によって固定部材９が係合溝６、６に挿入、嵌合 されて係合された状態が観察される。

【００２２】 上述のようにして組み立てられた長押用額受38は図12に示されるように、上端 部分10のコ字形状の個所を長押39に掛止することにより長押39に固定される。

【００２３】 図13は図９と同様にして組み立てられた鴨居用額受40の鴨居41への固定状態を 示した断面図である。鴨居用額受40はこの尖った先端13を鴨居41に打ち込むこと により鴨居41に固定される。

【００２４】 図14は図９と同様にして組み立てられたボード壁用額受42のボード壁43への固 定状態を表した断面図である。ボード壁用額受42はこの上端部分15に形成された 釘孔16を通して釘23をボード壁43に打ち込むことによりボード壁43に固定される 。

【００２５】 図15は図９と同様にして組み立てられたコンクリート壁用額受44のコンクリー ト壁45への固定状態を表した断面図である。コンクリート壁用額受44はこの上端 部分18に形成されたビス孔19を通してビス24をコンクリート壁45に打ち込むこと によりコンクリート壁45に固定される。

【００２６】 さらに、上述の本考案にかかる額縁セット37はまず、額縁収納箱36に一緒に収 納されている額受セット25の中の所望の固定部材を壁面の種類に応じて選択し、 これを額受本体１の係合片６に係合して壁面の種類に応じた額受を組み立て、次 いで、同様に額縁収納箱36に一緒に収納されている額縁取付具31をボードまたは コンクリート壁に取付け、これにより額縁を壁に掛ける際に必要な付属部品を何 ら他から補充することなく、額縁の壁掛けを簡単に達成し得る。

【００２７】 これを図16を用いて詳述すると、図16は本考案にかかる額縁セット37を用いて 額縁を壁面に吊るした例の側面図である。

【００２８】 まず、図７中の例えば、長押用固定部材９および額受本体１を用いて図９に従 って長押用額受38を組み立て、次いでこれを図12に従って長押39に掛止し、長押 用額受38を長押39に固定する。

【００２９】 次に、図７中の額縁取付具31を用意し、この釘孔26、26またはビス孔27を通し て釘28またはビス29をボードまたはコンクリートの壁面30に打ち込み、壁面30に 額縁取付具31を固定する。図16ではボード壁面30に釘28を打ち込んだ例を示す。

【００３０】 次に、額縁35の下端35ａを額受38の水平片２上に、図７中の額縁座ぶとん32を 介して配置するとともに、上端35ｂを、額縁35に付帯されているひも46を介して 額縁取付具31に連結し、額縁35を壁面30上に吊るす。

【００３１】 このとき、額縁収納箱36には、額縁35を壁面に吊るす際に必要な付属品は完備 されているので、付属品を他から補充する必要は全くない。

【００３２】

【考案の効果】

上述の本考案にかかる額受セットはＬ形状を構成する立ち上がり片の背面に係 合片の形成された額受本体と、長押用固定部材と、鴨居用固定部材と、ボード壁 用固定部材と、コンクリート壁用固定部材との組み合わせからなり、壁面の種類 に応じて所望の上記固定部材を前記額受本体と係合し得るから、和室の長押や鴨 居のみならず、洋室のボード壁やコンクリート壁等、壁面の種類に適応した額受 を組み立てることができる。

【００３３】 さらに、本考案にかかる額縁セットは上述の額受セット、額縁取付具、額縁座 ぶとんおよび額縁を一緒に額縁収納箱に収納するから、付属品を他から補充する 必要がなく、そのまま、多種の壁面に対して選択的に組み立てて適応し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】額受本体の一具体例の斜視図である。

【図２】長押用固定部材の一具体例の斜視図である。

【図３】鴨居用固定部材の一具体例の斜視図である。

【図４】ボード壁用固定部材の一具体例の斜視図であ
る。

【図５】コンクリート壁用固定部材の一具体例の斜視図
である。

【図６】額受本体の水平片先端に取りつけられる装飾を
兼ねた受け板の斜視図である。

【図７】額縁の付属品セットを配列した状態の平面図で
ある。

【図８】図７の付属品セットと額縁とを一緒に収納した
状態の本考案にかかる額縁セットの一具体例の斜視図で
ある。

【図９】図１の額受本体と、図２の長押用固定部材とを
組み合わせて形成された長押用額受の斜視図である。

【図１０】図９の長押用額受の縦断面図である。

【図１１】図９の長押用額受の横断面図である。

【図１２】図９の長押用額受を長押に掛止固定した状態
の断面図である。

【図１３】図１の額受本体と図３の鴨居用固定部材とを
組み合わせて形成された鴨居用額受を鴨居に固定した状
態の断面図である。

【図１４】図１の額受本体と図４のボード壁用固定部材
とを組み合わせて形成されたボード壁用額受をボード壁
に固定した状態の断面図である。

【図１５】図１の額受本体と図５のコンクリート壁用固
定部材とを組み合わせて形成されたコンクリート壁用額
受をコンクリート壁に固定した状態の断面図である。

【図１６】本考案にかかる額縁セットを用いて額縁を壁
面に吊りさげた状態の側面図である。

【符号の説明】

１ 額受本体 ２ 立ち上がり片 ３ 水平片 ４ 背面 ５ 側縁 ６ 係合片（係合溝） ７ ストッパー ８ 開口 ９ 長押用固定部材 10 上端部分 11 鴨居用固定部材 12 上端部分 13 尖った先端 14 ボード壁用固定部材 15 上端部分 16 釘孔 17 コンクリート壁用固定部材 18 上端部分 19 ビス孔 20 受け板 21 先端片 25 額受セット 31 額縁取付具 32 額縁座ぶとん 35 額縁 36 額縁収納箱 37 額縁セット 38 長押用額受 39 長押 40 鴨居用額受 41 鴨居 42 ボード壁用額受 43 ボード壁 44 コンクリート壁用額受 45 コンクリート壁

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 立ち上がり片および水平片によってＬ形
   状を形成し、かつ、前記立ち上がり片の背面両側縁に係
   合片が形成され、さらに、この係合片の上端にストッパ
   ーが形成された額受本体と、前記係合片に係合され、上
   端部分が略コ字状に曲げられた長押用固定部材と、前記
   係合片に係合され、上端部分が略コ字状に曲げられ、か
   つ、このコ字状先端が尖って形成された鴨居用固定部材
   と、上端部分に釘孔が穿設され、この釘孔を通して釘を
   打ち込むことによりボード壁に固定されるボード壁用固
   定部材と、上端部分にビス孔が穿設され、このビス孔を
   通してビスを打ち込むことによりコンクリート壁に固定
   されるコンクリート壁用固定部材との組み合わせからな
   り、壁面の種類に応じて所望の上記固定部材を上記額受
   本体の係合片に係合し、これにより、壁面の種類に適応
   した額受を組み立てるようにした多種壁面に適応自在な
   額受セット。
2. 【請求項２】 前記額受本体の係合片が立ち上がり片の
   背面両側縁に沿ってそれぞれ互いに対向するように形成
   されたコ字状の係合溝であり、この対向する係合溝に上
   記固定部材の両側縁を挿入嵌合することにより壁面の種
   類に適合した所望の額受を組み立てるようにした請求項
   １の多種壁面に適応自在な額受セット。
3. 【請求項３】 立ち上がり片および水平片によってＬ形
   状を形成し、かつ、前記立ち上がり片の背面両側縁に係
   合片が形成され、さらにこの係合片の上端にストッパー
   が形成された額受本体と、前記係合片に係合され、上端
   部分が略コ字状に曲げられた長押用固定部材と、前記係
   合片に係合され、上端部分が略コ字状に曲げられ、か
   つ、このコ字状先端が尖って形成された鴨居用固定部材
   と、上端部分に釘孔が穿設され、この釘孔を通して釘を
   打ち込むことによりボード壁に固定されるボード壁用固
   定部材と、上端部分にビス孔が穿設され、このビス孔を
   通してビスを打ち込むことによりコンクリート壁に固定
   されるコンクリート壁用固定部材との組み合わせからな
   って、壁面の種類に応じて所望の上記固定部材を上記額
   受本体の係合片に係合し、壁面の種類に適応した額受を
   組み立て得る額受セット、釘孔およびビス孔の両方を備
   え、前記釘孔を通して釘、あるいは前記ビス孔を通して
   ビスを打ち込むことによりボード壁面あるいはコンクリ
   ート壁面に固定される額縁取付具、額縁座ぶとんおよび
   額縁を一緒に額縁収納箱に収納してなる額縁セット。
4. 【請求項４】 請求項３の額受本体の係合片が立ち上が
   り片の背面両側縁に沿ってそれぞれ互いに対向するよう
   に形成されたコ字状の係合溝であり、この対向する係合
   溝に上記固定部材の両側縁を挿入嵌合することにより壁
   面の種類に適合した所望の額受を組み立てるようにした
   請求項３の額縁セット。