JP3015724B2 - ガス放電表示パネル及びその製造方法 - Google Patents
ガス放電表示パネル及びその製造方法Info
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- JP3015724B2 JP3015724B2 JP35412295A JP35412295A JP3015724B2 JP 3015724 B2 JP3015724 B2 JP 3015724B2 JP 35412295 A JP35412295 A JP 35412295A JP 35412295 A JP35412295 A JP 35412295A JP 3015724 B2 JP3015724 B2 JP 3015724B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表示面に文字や
図形等を表示するガス放電表示パネルに係り、特に、陰
極周りの構造を工夫することにより、表示の高輝度化を
図ったガス放電表示パネルに関する。
図形等を表示するガス放電表示パネルに係り、特に、陰
極周りの構造を工夫することにより、表示の高輝度化を
図ったガス放電表示パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】図10に示すように、従来のガス放電表
示パネル50は、一面に複数本の帯状陰極52を並設し
た平板ガラス等の絶縁材からなる背面基板54と、一面
に複数本の帯状透明陽極56を並設した平板ガラス等の
透明絶縁材よりなる前面基板58とを、陰極52と透明
陽極56とが所定の間隙を隔てて交差するよう配置し、
両基板周縁を封着材を介して気密封止して外囲器60と
なし、該外囲器60の内部空間に放電ガスを封入してな
る。上記内部空間は、前面基板58の対向面に格子状に
形成されたバリアリブ62を介して均等に区切られ、陰
極52と透明陽極56との交差部分毎に、放電セル64
がドット・マトリクス状に多数形成される。また、バリ
アリブ62の端面には、スペーサ66が所定の間隔をお
いて形成されており、その結果、バリアリブ62の端面
と背面基板54の表面との間には、スペーサ66の高さ
に相当する幅を備えた隙間68が形成される。各放電セ
ル64は、この隙間68を介して連通される。
示パネル50は、一面に複数本の帯状陰極52を並設し
た平板ガラス等の絶縁材からなる背面基板54と、一面
に複数本の帯状透明陽極56を並設した平板ガラス等の
透明絶縁材よりなる前面基板58とを、陰極52と透明
陽極56とが所定の間隙を隔てて交差するよう配置し、
両基板周縁を封着材を介して気密封止して外囲器60と
なし、該外囲器60の内部空間に放電ガスを封入してな
る。上記内部空間は、前面基板58の対向面に格子状に
形成されたバリアリブ62を介して均等に区切られ、陰
極52と透明陽極56との交差部分毎に、放電セル64
がドット・マトリクス状に多数形成される。また、バリ
アリブ62の端面には、スペーサ66が所定の間隔をお
いて形成されており、その結果、バリアリブ62の端面
と背面基板54の表面との間には、スペーサ66の高さ
に相当する幅を備えた隙間68が形成される。各放電セ
ル64は、この隙間68を介して連通される。
【0003】しかして、上記透明陽極56と陰極52間
に選択的に電圧を印加することにより、所望の放電セル
64において放電が生成され、該放電に基づく光が透明
陽極56及び前面基板58を透過して外部に放射され
る。この結果、表示面としての前面基板58に任意の文
字や図形等が表示される。なお、隙間68を介して、各
放電セル64間のイオンの流通が確保される。
に選択的に電圧を印加することにより、所望の放電セル
64において放電が生成され、該放電に基づく光が透明
陽極56及び前面基板58を透過して外部に放射され
る。この結果、表示面としての前面基板58に任意の文
字や図形等が表示される。なお、隙間68を介して、各
放電セル64間のイオンの流通が確保される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ガス放電表示パネル50にあっては、陰極52の形状が
偏平な帯状を成しており、その厚さが極めて薄いため、
放電セル64内の限られた部分でしか放電が生成し得
ず、また、放電により生じた光の一部が背面基板54や
バリアリブ62に吸収されたり、あるいはこれらを透過
して拡散してしまうため、表示面における輝度が不十分
となる欠点があった。
ガス放電表示パネル50にあっては、陰極52の形状が
偏平な帯状を成しており、その厚さが極めて薄いため、
放電セル64内の限られた部分でしか放電が生成し得
ず、また、放電により生じた光の一部が背面基板54や
バリアリブ62に吸収されたり、あるいはこれらを透過
して拡散してしまうため、表示面における輝度が不十分
となる欠点があった。
【0005】この発明は、従来例の上記欠点に鑑みてな
されたものであり、放電セルにおける発光効率及び集光
性を高めることにより、極めて高輝度な表示が得られる
ガス放電表示パネルの実現を目的とする。
されたものであり、放電セルにおける発光効率及び集光
性を高めることにより、極めて高輝度な表示が得られる
ガス放電表示パネルの実現を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るガス放電表示パネルは、透明絶縁基板
の一面側に、帯状の透明陽極を一定の間隔をおいて複数
本被着して成る前面パネルと、絶縁基板の一面側に、帯
状の陰極引出パターンを一定の間隔をおいて複数本被着
し、各陰極引出パターンの表面に該陰極引出パターンの
長手方向に沿って延びる陰極を接続すると共に、各陰極
間を仕切る第1の隔壁と、各陰極を長さ方向に一定の間
隔で区切る第2の隔壁を備えた格子状の陰極側バリアリ
ブを設けて成る背面パネルとを、両パネルの電極が所定
の間隙を隔てて交差するように対向配置して、各電極の
交差部分毎に少なくとも上記陰極側バリアリブの隔壁に
よって囲繞された放電セルを形成すると共に、両パネル
の周縁を気密封止して外囲器と成し、該外囲器内に放電
ガスを封入してなるガス放電表示パネルであって、上記
陰極引出パターン間に所定の厚さを備えた絶縁性の陰極
保持層を設け、上記陰極引出パターンに接続された陰極
の基端側を上記陰極保持層内に埋設させると共に、該陰
極の先端側を上記陰極保持層の表面から突出させて端面
及び両側面を上記放電セル内に露出させ、さらに上記陰
極側バリアリブを上記陰極及び陰極保持層の表面に形成
し、各隔壁の厚さを陰極側から前面パネル側に向けて漸
減するように構成すると共に、第2の隔壁上面における
上記陰極との交差部分毎に隆起部を形成したことを特徴
とする。
に、本発明に係るガス放電表示パネルは、透明絶縁基板
の一面側に、帯状の透明陽極を一定の間隔をおいて複数
本被着して成る前面パネルと、絶縁基板の一面側に、帯
状の陰極引出パターンを一定の間隔をおいて複数本被着
し、各陰極引出パターンの表面に該陰極引出パターンの
長手方向に沿って延びる陰極を接続すると共に、各陰極
間を仕切る第1の隔壁と、各陰極を長さ方向に一定の間
隔で区切る第2の隔壁を備えた格子状の陰極側バリアリ
ブを設けて成る背面パネルとを、両パネルの電極が所定
の間隙を隔てて交差するように対向配置して、各電極の
交差部分毎に少なくとも上記陰極側バリアリブの隔壁に
よって囲繞された放電セルを形成すると共に、両パネル
の周縁を気密封止して外囲器と成し、該外囲器内に放電
ガスを封入してなるガス放電表示パネルであって、上記
陰極引出パターン間に所定の厚さを備えた絶縁性の陰極
保持層を設け、上記陰極引出パターンに接続された陰極
の基端側を上記陰極保持層内に埋設させると共に、該陰
極の先端側を上記陰極保持層の表面から突出させて端面
及び両側面を上記放電セル内に露出させ、さらに上記陰
極側バリアリブを上記陰極及び陰極保持層の表面に形成
し、各隔壁の厚さを陰極側から前面パネル側に向けて漸
減するように構成すると共に、第2の隔壁上面における
上記陰極との交差部分毎に隆起部を形成したことを特徴
とする。
【0007】上記陰極側バリアリブの隔壁表面に、光反
射層を形成することが望ましい。また、上記放電セル内
に蛍光体を配置させると共に、上記外囲器内に紫外線放
射ガスを封入するよう構成してもよい。
射層を形成することが望ましい。また、上記放電セル内
に蛍光体を配置させると共に、上記外囲器内に紫外線放
射ガスを封入するよう構成してもよい。
【0008】このように、陰極の先端側を陰極保持層表
面から突出させることにより、陰極の端面のみならず両
側面も放電に関与することとなり、上記透明陽極及び陰
極間に放電開始電圧以上の電圧を印加すると、放電セル
の広い範囲において放電発光を生成することができる。
特に、外囲器内に紫外線放射ガスを充填すると共に、放
電によって発生した紫外線で放電セル内に配置した蛍光
体を励起して有色光を得る場合には、放電セル内の広い
範囲に蛍光体を配置させても、これに紫外線を遍く照射
することが可能となるため、発光効率を高めることがで
きる。また、放電セルを囲繞する陰極側バリアリブの隔
壁を、陰極側から前面パネル側に向けて厚さが漸減する
ように形成したことにより、放電セル内で発生した放電
光は、陰極側バリアリブの隔壁で反射されて前面パネル
側に集光され、透明陽極及び透明絶縁基板を透過して外
部に放射される。隔壁表面に光反射層を形成した場合に
は、この反射・集光をより効率化することができる。
面から突出させることにより、陰極の端面のみならず両
側面も放電に関与することとなり、上記透明陽極及び陰
極間に放電開始電圧以上の電圧を印加すると、放電セル
の広い範囲において放電発光を生成することができる。
特に、外囲器内に紫外線放射ガスを充填すると共に、放
電によって発生した紫外線で放電セル内に配置した蛍光
体を励起して有色光を得る場合には、放電セル内の広い
範囲に蛍光体を配置させても、これに紫外線を遍く照射
することが可能となるため、発光効率を高めることがで
きる。また、放電セルを囲繞する陰極側バリアリブの隔
壁を、陰極側から前面パネル側に向けて厚さが漸減する
ように形成したことにより、放電セル内で発生した放電
光は、陰極側バリアリブの隔壁で反射されて前面パネル
側に集光され、透明陽極及び透明絶縁基板を透過して外
部に放射される。隔壁表面に光反射層を形成した場合に
は、この反射・集光をより効率化することができる。
【0009】上記背面パネルを構成する絶縁基板の一面
に、帯状の陰極引出パターンを一定の間隔をおいて複数
本被着すると共に、各陰極引出パターン間に絶縁材料か
ら成る陰極保持層の素地を配置し、各素地間に形成され
た上記陰極引出パターンに対応した溝内に上記陰極の材
料となる物質を充填し、また、上記陰極保持層の素地の
表面に陰極側バリアリブの素地を格子状に配置し、その
後、上記陰極保持層の素地、上記陰極の材料となる物質
及び陰極側バリアリブの素地を焼成し、該焼成により、
上記陰極保持層の素地を収縮させることにより、上記陰
極の先端側を陰極保持層の表面から突出させることがで
きる。また、上記焼成により、陰極側バリアリブの素地
を溶融させて下方に垂れ下がらせることで、各隔壁の厚
さが陰極側から前面パネル側に向けて漸減する形状を備
えた上記陰極側バリアリブを形成することができる。さ
らに、上記陰極の先端側が突出するのに対応して、陰極
側バリアリブの素地中の上記溝を横切っていた部分を隆
起させることで、上記陰極側バリアリブの隆起部を形成
することができる。
に、帯状の陰極引出パターンを一定の間隔をおいて複数
本被着すると共に、各陰極引出パターン間に絶縁材料か
ら成る陰極保持層の素地を配置し、各素地間に形成され
た上記陰極引出パターンに対応した溝内に上記陰極の材
料となる物質を充填し、また、上記陰極保持層の素地の
表面に陰極側バリアリブの素地を格子状に配置し、その
後、上記陰極保持層の素地、上記陰極の材料となる物質
及び陰極側バリアリブの素地を焼成し、該焼成により、
上記陰極保持層の素地を収縮させることにより、上記陰
極の先端側を陰極保持層の表面から突出させることがで
きる。また、上記焼成により、陰極側バリアリブの素地
を溶融させて下方に垂れ下がらせることで、各隔壁の厚
さが陰極側から前面パネル側に向けて漸減する形状を備
えた上記陰極側バリアリブを形成することができる。さ
らに、上記陰極の先端側が突出するのに対応して、陰極
側バリアリブの素地中の上記溝を横切っていた部分を隆
起させることで、上記陰極側バリアリブの隆起部を形成
することができる。
【0010】
【発明の実施の態様】図1に示すように、本発明に係る
ガス放電表示パネル10は、平板ガラス等の絶縁基板1
1を主体とする背面パネル12と、同じく平板ガラス等
の透明絶縁基板13を主体とする前面パネル14を、所
定の間隙を隔てて対向配置し、両パネル周縁を、低融点
ガラス等よりなる封着材(図示省略)を介して気密に封
止して外囲器16を形成し、該外囲器16の内部空間
に、HeやXe等の希ガスの単体もしくは混合物を主体
とする紫外線放射ガスを封入することをその基本構成と
している。
ガス放電表示パネル10は、平板ガラス等の絶縁基板1
1を主体とする背面パネル12と、同じく平板ガラス等
の透明絶縁基板13を主体とする前面パネル14を、所
定の間隙を隔てて対向配置し、両パネル周縁を、低融点
ガラス等よりなる封着材(図示省略)を介して気密に封
止して外囲器16を形成し、該外囲器16の内部空間
に、HeやXe等の希ガスの単体もしくは混合物を主体
とする紫外線放射ガスを封入することをその基本構成と
している。
【0011】上記背面パネル12を構成する絶縁基板1
1の対向面には、図2に示すように、Ag・Pd系ペー
スト等よりなる帯状の陰極引出パターン18が、所定の
間隔をおいて複数本配設されている。また、各陰極引出
パターン18の表面には、断面略長方形状を備えた、比
較的長尺で一定の高さ(例えば100μm)を備えた角
棒状の陰極20の底面が、陰極引出パターン18の長手
方向に沿って接続されている。この陰極20は、エミッ
タ物質であるGdB6(六硼化ガドリニウム)より成
る。また、絶縁基板11の表面における各陰極引出パタ
ーン18,18間には、ガラス等の絶縁材より成る陰極
保持層21が設けられている。上記陰極20の基端側
(陰極引出パターン18と接続された側)は、この陰極
保持層21内に埋設され、該陰極保持層21によって両
側面が挟持された状態となっている。これに対し、陰極
20の先端側は、陰極保持層21の表面から一定の高さ
分(例えば20〜30μm)突出している。
1の対向面には、図2に示すように、Ag・Pd系ペー
スト等よりなる帯状の陰極引出パターン18が、所定の
間隔をおいて複数本配設されている。また、各陰極引出
パターン18の表面には、断面略長方形状を備えた、比
較的長尺で一定の高さ(例えば100μm)を備えた角
棒状の陰極20の底面が、陰極引出パターン18の長手
方向に沿って接続されている。この陰極20は、エミッ
タ物質であるGdB6(六硼化ガドリニウム)より成
る。また、絶縁基板11の表面における各陰極引出パタ
ーン18,18間には、ガラス等の絶縁材より成る陰極
保持層21が設けられている。上記陰極20の基端側
(陰極引出パターン18と接続された側)は、この陰極
保持層21内に埋設され、該陰極保持層21によって両
側面が挟持された状態となっている。これに対し、陰極
20の先端側は、陰極保持層21の表面から一定の高さ
分(例えば20〜30μm)突出している。
【0012】陰極20及び陰極保持層21の表面には、
陰極側バリアリブ22が形成されている。この陰極側バ
リアリブ22は、ガラス等の絶縁材より成り、各陰極2
0の先端露出部20a間を仕切る第1の隔壁22aと、
各陰極20の先端露出部20aを長さ方向に一定の間隔
で区切る第2の隔壁22bをそれぞれ複数備えた略格子
状をなしている。また、陰極側バリアリブ22の第1の
隔壁22a及び第2の隔壁22bは、それぞれ陰極20
側から前面パネル14側に向けて、その厚さが徐々に減
少するように形成されている。この陰極側バリアリブ2
2は、陰極20または陰極保持層21の表面に密着した
第1の層23と、該第1の層23上に積層された第2の
層24よりなる2層構造を備えている。さらに、第2の
隔壁22bの上面には、陰極20との交差部分毎に高さ
10〜20μm程度の隆起部25が形成されている。
陰極側バリアリブ22が形成されている。この陰極側バ
リアリブ22は、ガラス等の絶縁材より成り、各陰極2
0の先端露出部20a間を仕切る第1の隔壁22aと、
各陰極20の先端露出部20aを長さ方向に一定の間隔
で区切る第2の隔壁22bをそれぞれ複数備えた略格子
状をなしている。また、陰極側バリアリブ22の第1の
隔壁22a及び第2の隔壁22bは、それぞれ陰極20
側から前面パネル14側に向けて、その厚さが徐々に減
少するように形成されている。この陰極側バリアリブ2
2は、陰極20または陰極保持層21の表面に密着した
第1の層23と、該第1の層23上に積層された第2の
層24よりなる2層構造を備えている。さらに、第2の
隔壁22bの上面には、陰極20との交差部分毎に高さ
10〜20μm程度の隆起部25が形成されている。
【0013】図3に示すように、この陰極側バリアリブ
22の隔壁表面には、アルミニウムやニッケル等の金属
材料を蒸着することにより、光反射層26が被着形成さ
れている。また、この光反射層26の表面と、陰極保持
層21の表面で陰極側バリアリブ22に覆われていない
部分(陰極20の付根部分)には、所望の発光色に対応
した蛍光体27が吹き付け塗装によって被着されてい
る。
22の隔壁表面には、アルミニウムやニッケル等の金属
材料を蒸着することにより、光反射層26が被着形成さ
れている。また、この光反射層26の表面と、陰極保持
層21の表面で陰極側バリアリブ22に覆われていない
部分(陰極20の付根部分)には、所望の発光色に対応
した蛍光体27が吹き付け塗装によって被着されてい
る。
【0014】上記前面パネル14を構成する透明絶縁基
板13の対向面には、図4に示すように、NESA膜
(SnO2)やITO膜(In2O3・SnO2)等よ
りなる帯状の透明陽極28が複数列並設されている。ま
た、各透明陽極28間を仕切る第1の隔壁29aと、各
透明陽極28を長さ方向に一定の間隔で区切る第2の隔
壁29bを備えた格子状の陽極側バリアリブ29が形成
されている。この陽極側バリアリブ29は、ガラス等の
絶縁材によって構成されている。
板13の対向面には、図4に示すように、NESA膜
(SnO2)やITO膜(In2O3・SnO2)等よ
りなる帯状の透明陽極28が複数列並設されている。ま
た、各透明陽極28間を仕切る第1の隔壁29aと、各
透明陽極28を長さ方向に一定の間隔で区切る第2の隔
壁29bを備えた格子状の陽極側バリアリブ29が形成
されている。この陽極側バリアリブ29は、ガラス等の
絶縁材によって構成されている。
【0015】図1に示すように、絶縁基板11と透明絶
縁基板13は、それぞれの対向面に形成された陰極20
と透明陽極28が所定の間隙を隔てて直交するように位
置決めされており、両電極の交差部分毎に放電セル30
が形成されている。各放電セル30は、陰極側バリアリ
ブ22の隔璧22a,22bと陽極側バリアリブ29の
隔壁29a,29bとによって囲繞されている。なお、
陰極側バリアリブ22の隆起部25が、陽極側バリアリ
ブ29の第1の隔壁29aの端面に突き当たる結果、陰
極側バリアリブ22の端面と陽極側バリアリブ29の端
面との間には、該隆起部25の高さに対応した隙間31
が形成される。放電時には、この隙間31を介して、放
電セル30間のイオンの流通が実現される。
縁基板13は、それぞれの対向面に形成された陰極20
と透明陽極28が所定の間隙を隔てて直交するように位
置決めされており、両電極の交差部分毎に放電セル30
が形成されている。各放電セル30は、陰極側バリアリ
ブ22の隔璧22a,22bと陽極側バリアリブ29の
隔壁29a,29bとによって囲繞されている。なお、
陰極側バリアリブ22の隆起部25が、陽極側バリアリ
ブ29の第1の隔壁29aの端面に突き当たる結果、陰
極側バリアリブ22の端面と陽極側バリアリブ29の端
面との間には、該隆起部25の高さに対応した隙間31
が形成される。放電時には、この隙間31を介して、放
電セル30間のイオンの流通が実現される。
【0016】しかして、図示しない電源より、透明陽極
28及び陰極20間に直流電圧を印加すると、放電セル
30内で放電が生成し、紫外線が発生する。この紫外線
が放電セル30内の蛍光体27を励起し、所定の発光色
を有する光が透明陽極28及び透明絶縁基板13を透過
して外部に放射される。この電圧印加を、図示しない制
御・駆動回路を介して選択的に実行することにより、所
望の放電セル30において放電発光を生成させ、前面パ
ネル14上に任意の文字や図形を表示することができ
る。
28及び陰極20間に直流電圧を印加すると、放電セル
30内で放電が生成し、紫外線が発生する。この紫外線
が放電セル30内の蛍光体27を励起し、所定の発光色
を有する光が透明陽極28及び透明絶縁基板13を透過
して外部に放射される。この電圧印加を、図示しない制
御・駆動回路を介して選択的に実行することにより、所
望の放電セル30において放電発光を生成させ、前面パ
ネル14上に任意の文字や図形を表示することができ
る。
【0017】この際、陰極の先端露出部20aは、その
端面のみならず両側面も放電に関与することとなる。し
たがって、放電によって発生した紫外線は、陰極側バリ
アリブ22の上部(第2の層24)表面に被着された蛍
光体27だけでなく、陰極保持層21の表面や陰極側バ
リアリブ22の下部(陰極20との境界部分)に被着さ
れた蛍光体27にも十分照射されるため、極めて高輝度
な表示が可能となる。このように、広い範囲に被着した
蛍光体27を放電発光に有効に利用でき、放電セル30
内における蛍光体27の被着面積を広く確保することが
できるため、表示のカラー化に対応して複数種類の蛍光
体を被着する場合に有利である。
端面のみならず両側面も放電に関与することとなる。し
たがって、放電によって発生した紫外線は、陰極側バリ
アリブ22の上部(第2の層24)表面に被着された蛍
光体27だけでなく、陰極保持層21の表面や陰極側バ
リアリブ22の下部(陰極20との境界部分)に被着さ
れた蛍光体27にも十分照射されるため、極めて高輝度
な表示が可能となる。このように、広い範囲に被着した
蛍光体27を放電発光に有効に利用でき、放電セル30
内における蛍光体27の被着面積を広く確保することが
できるため、表示のカラー化に対応して複数種類の蛍光
体を被着する場合に有利である。
【0018】また、各放電セル30を囲繞する陰極側バ
リアリブ22の隔壁(第1の隔壁22a及び第2の隔壁
22b)、が、下方から上方に向かってその厚さが漸減
するよう形成され、全体として漏斗形状を実現している
ため、放電光は隔壁表面で反射されて前面パネル14側
に集光され、より高輝度な表示が可能となる。上記のよ
うに、陰極側バリアリブ22の隔壁表面に光反射層26
を被着形成することにより、この反射・集光をより効果
化することができる。
リアリブ22の隔壁(第1の隔壁22a及び第2の隔壁
22b)、が、下方から上方に向かってその厚さが漸減
するよう形成され、全体として漏斗形状を実現している
ため、放電光は隔壁表面で反射されて前面パネル14側
に集光され、より高輝度な表示が可能となる。上記のよ
うに、陰極側バリアリブ22の隔壁表面に光反射層26
を被着形成することにより、この反射・集光をより効果
化することができる。
【0019】なお、図3に示すように、陰極20の基端
埋設部20bは陰極保持層21に密着し、該陰極保持層
21によって両側面を確実に挟持されている。したがっ
て、単に陰極引出パターン18の表面に陰極20の底面
を接続する場合に比べ、陰極引出パターン18への接続
強度は格段に高くなり、容易に抜け難いものとなってい
る。このため、放電セル30の細密化に対応して陰極2
0の横幅をかなり細く形成しても、十分な接続強度を確
保できる。しかも、陰極20は陰極引出パターン18に
沿って長く連続する角棒状をなしているため、陰極保持
層21との接触面積もそれだけ大きく確保することがで
きる利点を有する。また、陰極保持層21の表面で陰極
20と接する部分は湾曲しており、陰極20との間に窪
み32が形成されている。このため、陰極保持層21の
表面に被着させた蛍光体27が窪み32内に流れ込むこ
ととなり、陰極20の付根部分における蛍光体27の厚
さを十分確保することができる。また、この窪み32が
蛍光体27の無秩序な流れを止める役割も果たしてい
る。
埋設部20bは陰極保持層21に密着し、該陰極保持層
21によって両側面を確実に挟持されている。したがっ
て、単に陰極引出パターン18の表面に陰極20の底面
を接続する場合に比べ、陰極引出パターン18への接続
強度は格段に高くなり、容易に抜け難いものとなってい
る。このため、放電セル30の細密化に対応して陰極2
0の横幅をかなり細く形成しても、十分な接続強度を確
保できる。しかも、陰極20は陰極引出パターン18に
沿って長く連続する角棒状をなしているため、陰極保持
層21との接触面積もそれだけ大きく確保することがで
きる利点を有する。また、陰極保持層21の表面で陰極
20と接する部分は湾曲しており、陰極20との間に窪
み32が形成されている。このため、陰極保持層21の
表面に被着させた蛍光体27が窪み32内に流れ込むこ
ととなり、陰極20の付根部分における蛍光体27の厚
さを十分確保することができる。また、この窪み32が
蛍光体27の無秩序な流れを止める役割も果たしてい
る。
【0020】つぎに、図5〜図9に基づいて、上記背面
パネル12の製造方法について説明する。まず、絶縁基
板11の一面に、Ag・Pd系ペーストを印刷等するこ
とにより、帯状の陰極引出パターン18を被着形成す
る。また、各陰極引出パターン18の両側に、ガラスペ
ーストやセラミックペースト等の絶縁材料を厚膜印刷等
することにより、陰極保持層の素地33を配置する(図
5)。陰極保持層の素地33,33間には、陰極引出パ
ターン18に沿って複数の溝34が形成されている。つ
ぎに、絶縁基板11の表面に、GdB6よりなるエミッ
タ材料35を、プラズマ溶射によって吹き付ける(図
6)。この結果、陰極保持層の素地33,33間に形成
されていた溝34内に、エミッタ材料35が充填され
る。
パネル12の製造方法について説明する。まず、絶縁基
板11の一面に、Ag・Pd系ペーストを印刷等するこ
とにより、帯状の陰極引出パターン18を被着形成す
る。また、各陰極引出パターン18の両側に、ガラスペ
ーストやセラミックペースト等の絶縁材料を厚膜印刷等
することにより、陰極保持層の素地33を配置する(図
5)。陰極保持層の素地33,33間には、陰極引出パ
ターン18に沿って複数の溝34が形成されている。つ
ぎに、絶縁基板11の表面に、GdB6よりなるエミッ
タ材料35を、プラズマ溶射によって吹き付ける(図
6)。この結果、陰極保持層の素地33,33間に形成
されていた溝34内に、エミッタ材料35が充填され
る。
【0021】その後、陰極保持層の素地33の表面に堆
積したエミッタ材料35を研磨し、これを削除する(図
7)。この結果、上記溝34内に充填されたエミッタ材
料35のみが残されることとなる。
積したエミッタ材料35を研磨し、これを削除する(図
7)。この結果、上記溝34内に充填されたエミッタ材
料35のみが残されることとなる。
【0022】つぎに、ガラスペーストやセラミックペー
スト等の絶縁材料を厚膜印刷等することによって、上記
陰極保持層の素地33の表面に陰極側バリアリブの第1
の層の素地36aを格子状に配置すると共に、その表面
に第2の層の素地36bを格子状に積層配置する(図
8)。
スト等の絶縁材料を厚膜印刷等することによって、上記
陰極保持層の素地33の表面に陰極側バリアリブの第1
の層の素地36aを格子状に配置すると共に、その表面
に第2の層の素地36bを格子状に積層配置する(図
8)。
【0023】最後に、絶縁基板11を所定の温度で加熱
して上記陰極保持層の素地33、陰極側バリアリブの素
地36a,36b、及びエミッタ材料35を焼成し、陰
極保持層21、陰極側バリアリブ22及び陰極20が完
成する(図9)。この絶縁基板11の加熱に際しては、
陰極保持層の素地33を構成する材料本来の焼成温度よ
りも高めに、またエミッタ材料35の焼成にとっては適
温となるように温度設定される。このため、焼成を通じ
て陰極保持層の素地33が全体的に収縮するのに対し、
エミッタ材料35はほとんど収縮せず、この陰極保持層
の素地33が収縮した分だけ、上記溝34内に充填され
たエミッタ材料35が陰極保持層21の表面から突出す
ることとなり、陰極の先端露出部20aが形成される。
この陰極保持層の素地33の収縮率は、当該絶縁材料の
材質や融点、あるいは焼成温度との兼ね合いで決まる。
したがって、これらの条件を適宜選択することにより、
陰極20の突出量を調節できる。
して上記陰極保持層の素地33、陰極側バリアリブの素
地36a,36b、及びエミッタ材料35を焼成し、陰
極保持層21、陰極側バリアリブ22及び陰極20が完
成する(図9)。この絶縁基板11の加熱に際しては、
陰極保持層の素地33を構成する材料本来の焼成温度よ
りも高めに、またエミッタ材料35の焼成にとっては適
温となるように温度設定される。このため、焼成を通じ
て陰極保持層の素地33が全体的に収縮するのに対し、
エミッタ材料35はほとんど収縮せず、この陰極保持層
の素地33が収縮した分だけ、上記溝34内に充填され
たエミッタ材料35が陰極保持層21の表面から突出す
ることとなり、陰極の先端露出部20aが形成される。
この陰極保持層の素地33の収縮率は、当該絶縁材料の
材質や融点、あるいは焼成温度との兼ね合いで決まる。
したがって、これらの条件を適宜選択することにより、
陰極20の突出量を調節できる。
【0024】上記加熱工程中に、陰極側バリアリブの素
地36a,36bが溶融してそれぞれ下方に垂れ下がる
結果、上記形状(厚さが陰極20側から前面パネル14
側に向けて漸減する形状)を備えた陰極側バリアリブ2
2が実現される。また、陰極20の先端側が相対的に突
出するのに対応して、陰極側バリアリブの素地36a,
36b中の上記溝34を横切っていた部分が隆起する結
果、陰極側バリアリブ22の隆起部25が形成される。
さらに、上記陰極保持層の素地33の角が落ちて、陰極
20との間の窪み32も自然に形成される。
地36a,36bが溶融してそれぞれ下方に垂れ下がる
結果、上記形状(厚さが陰極20側から前面パネル14
側に向けて漸減する形状)を備えた陰極側バリアリブ2
2が実現される。また、陰極20の先端側が相対的に突
出するのに対応して、陰極側バリアリブの素地36a,
36b中の上記溝34を横切っていた部分が隆起する結
果、陰極側バリアリブ22の隆起部25が形成される。
さらに、上記陰極保持層の素地33の角が落ちて、陰極
20との間の窪み32も自然に形成される。
【0025】ところで、陰極側バリアリブの素地36
a,36bの材料として、上記陰極保持層の素地33と
同じ絶縁材料を選択した場合には、陰極側バリアリブの
素地36a,36bも焼成によって収縮することとな
る。したがって、その収縮分を見越して、陰極側バリア
リブ22として要求される高さよりも、若干高めに陰極
側バリアリブの素地36a,36bを盛っておく必要が
ある。当該素地の材料として、上記焼成温度では収縮し
ないものを選択すれば、このような配慮は必要ない。
a,36bの材料として、上記陰極保持層の素地33と
同じ絶縁材料を選択した場合には、陰極側バリアリブの
素地36a,36bも焼成によって収縮することとな
る。したがって、その収縮分を見越して、陰極側バリア
リブ22として要求される高さよりも、若干高めに陰極
側バリアリブの素地36a,36bを盛っておく必要が
ある。当該素地の材料として、上記焼成温度では収縮し
ないものを選択すれば、このような配慮は必要ない。
【0026】上記のように、陰極側バリアリブ22を、
ガラスペースト等の絶縁材料の厚膜印刷及びその焼成に
よって形成できるため、高精細な陰極側バリアリブ22
を比較的容易に形成できる。なお、陰極側バリアリブ2
2を構成する層の数を増やすことにより、隔壁表面をよ
り滑らかに仕上げることができる。
ガラスペースト等の絶縁材料の厚膜印刷及びその焼成に
よって形成できるため、高精細な陰極側バリアリブ22
を比較的容易に形成できる。なお、陰極側バリアリブ2
2を構成する層の数を増やすことにより、隔壁表面をよ
り滑らかに仕上げることができる。
【0027】上記製造方法にあっては、陰極20の素と
なるエミッタ材料35を、プラズマ溶射によって陰極保
持層の素地33に吹き付ける例を示したが、これに限ら
れるものではなく、例えば印刷によって陰極保持層の素
地33間の溝34内にエミッタ材料35を充填してもよ
い。
なるエミッタ材料35を、プラズマ溶射によって陰極保
持層の素地33に吹き付ける例を示したが、これに限ら
れるものではなく、例えば印刷によって陰極保持層の素
地33間の溝34内にエミッタ材料35を充填してもよ
い。
【0028】陰極20を構成するエミッタ物質として、
上記のようにGdB6を選択する代わりに、LaB
6(六硼化ランタン)とBaAl2O4(アルミン酸バ
リウム)との混合物や、BaO(酸化バリウム)を用い
てもよい。また、陰極20の材料として、エミッタ材料
の代わりにニッケルペースト等の通常の導電材料を用い
てもよい。このように、通常の導電材料を素に形成され
た陰極は、放電開始電圧が低く耐スパッタ性に優れると
いうエミッタ特性を発揮することはできないが、その分
安価に製造できる利点がある。特にエミッタ特性を必要
とする場合には、通常の導電材料を素に形成した陰極の
先端露出部表面に、エミッタ物質をコーティングするこ
ともできる。
上記のようにGdB6を選択する代わりに、LaB
6(六硼化ランタン)とBaAl2O4(アルミン酸バ
リウム)との混合物や、BaO(酸化バリウム)を用い
てもよい。また、陰極20の材料として、エミッタ材料
の代わりにニッケルペースト等の通常の導電材料を用い
てもよい。このように、通常の導電材料を素に形成され
た陰極は、放電開始電圧が低く耐スパッタ性に優れると
いうエミッタ特性を発揮することはできないが、その分
安価に製造できる利点がある。特にエミッタ特性を必要
とする場合には、通常の導電材料を素に形成した陰極の
先端露出部表面に、エミッタ物質をコーティングするこ
ともできる。
【0029】さらに、上記製造方法にあっては、陰極保
持層の素地33を収縮させることによって、陰極の先端
露出部20aを相対的に突出させるよう構成したが、こ
れに限られるものではなく、必要な高さを備えた陰極保
持層21を予め完成しておき、その後に印刷やプラズマ
溶射等の手段を用いて陰極20の材料を所定の高さに形
成し、もって陰極の先端露出部20aを形成するように
してもよい。
持層の素地33を収縮させることによって、陰極の先端
露出部20aを相対的に突出させるよう構成したが、こ
れに限られるものではなく、必要な高さを備えた陰極保
持層21を予め完成しておき、その後に印刷やプラズマ
溶射等の手段を用いて陰極20の材料を所定の高さに形
成し、もって陰極の先端露出部20aを形成するように
してもよい。
【0030】上記においては、放電ガスとして紫外線放
射ガスを用いると共に、放電セル30内に蛍光体27を
塗布するよう構成したが、本発明はこれに限定されるも
のではない。すなわち、放電ガスとしてNeやArなど
可視光線を発生させるものを選択し、蛍光体の塗布を省
略するよう構成してもよい。また、陰極側バリアリブ2
2の隔壁表面に光反射層26を被着形成するよう構成し
たが、該光反射層26を省略すると共に、陰極側バリア
リブ22自体を光反射性の物質で形成してもよい。さら
に、陰極側バリアリブ22は必ずしも多層構造とする必
要はなく、単層構造としてもよい。
射ガスを用いると共に、放電セル30内に蛍光体27を
塗布するよう構成したが、本発明はこれに限定されるも
のではない。すなわち、放電ガスとしてNeやArなど
可視光線を発生させるものを選択し、蛍光体の塗布を省
略するよう構成してもよい。また、陰極側バリアリブ2
2の隔壁表面に光反射層26を被着形成するよう構成し
たが、該光反射層26を省略すると共に、陰極側バリア
リブ22自体を光反射性の物質で形成してもよい。さら
に、陰極側バリアリブ22は必ずしも多層構造とする必
要はなく、単層構造としてもよい。
【0031】前面パネル14を構成する透明絶縁基板1
3の対向面側に、格子状の陽極側バリアリブ29を形成
することは、本発明の必須の要件ではない。すなわち、
陰極側バリアリブ22によっても放電セル30の区画が
かなりの程度実現できるため、陰極20−透明陽極28
間の距離や、各放電セル30間のピッチ、陰極側バリア
リブ22の高さ等を勘案して、陽極側バリアリブ29を
省略してもよい。
3の対向面側に、格子状の陽極側バリアリブ29を形成
することは、本発明の必須の要件ではない。すなわち、
陰極側バリアリブ22によっても放電セル30の区画が
かなりの程度実現できるため、陰極20−透明陽極28
間の距離や、各放電セル30間のピッチ、陰極側バリア
リブ22の高さ等を勘案して、陽極側バリアリブ29を
省略してもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明に係るガス放電表示パネルにあっ
ては、陰極の先端側が陰極保持層の表面から突出してい
るため、その端面のみならず両側面も放電生成に寄与で
き、放電発光が放電セルの広い範囲において生成される
と共に、放電セルを囲繞する陰極側バリアリブの各隔壁
が、陰極側から前面パネル側に向けて厚さが漸減するよ
うに形成されているため、放電セル内で発生した放電光
を前面パネル側に効率的に反射・集光させることがで
き、これらの相乗効果によって極めて高輝度な表示を実
現できる。
ては、陰極の先端側が陰極保持層の表面から突出してい
るため、その端面のみならず両側面も放電生成に寄与で
き、放電発光が放電セルの広い範囲において生成される
と共に、放電セルを囲繞する陰極側バリアリブの各隔壁
が、陰極側から前面パネル側に向けて厚さが漸減するよ
うに形成されているため、放電セル内で発生した放電光
を前面パネル側に効率的に反射・集光させることがで
き、これらの相乗効果によって極めて高輝度な表示を実
現できる。
【図1】本発明に係るガス放電表示パネルを示す断面図
である。
である。
【図2】上記ガス放電表示パネルの背面パネル側を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図3】上記ガス放電表示パネルの陰極周りを示す拡大
断面図である。
断面図である。
【図4】上記ガス放電表示パネルの前面パネル側を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図5】上記背面パネルの製造過程を示す概略断面図で
ある。
ある。
【図6】上記背面パネルの製造過程を示す概略断面図で
ある。
ある。
【図7】上記背面パネルの製造過程を示す概略断面図で
ある。
ある。
【図8】上記背面パネルの製造過程を示す概略断面図で
ある。
ある。
【図9】上記背面パネルの製造過程を示す概略断面図で
ある。
ある。
【図10】従来例を示す断面図である。
10 ガス放電表示パネル 11 絶縁基板 12 背面パネル 13 透明絶縁基板 14 前面パネル 16 外囲器 18 陰極引出パターン 20 陰極 20a 陰極の先端露出部 20b 陰極の基端埋設部 21 陰極保持層 22 陰極側バリアリブ 22a 第1の隔壁 22b 第2の隔壁 26 光反射層 27 蛍光体 28 透明陽極 30 放電セル 33 陰極保持層の素地 34 溝 35 エミッタ材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 17/06 H01J 9/02 H01J 17/16 H01J 17/20 H01J 17/49
Claims (4)
- 【請求項1】 透明絶縁基板の一面側に、帯状の透明陽
極を一定の間隔をおいて複数本被着して成る前面パネル
と、絶縁基板の一面側に、帯状の陰極引出パターンを一
定の間隔をおいて複数本被着し、各陰極引出パターンの
表面に該陰極引出パターンの長手方向に沿って延びる陰
極を接続すると共に、各陰極間を仕切る第1の隔壁と、
各陰極を長さ方向に一定の間隔で区切る第2の隔壁を備
えた格子状の陰極側バリアリブを設けて成る背面パネル
とを、両パネルの電極が所定の間隙を隔てて交差するよ
うに対向配置して、各電極の交差部分毎に少なくとも上
記陰極側バリアリブの隔壁によって囲繞された放電セル
を形成すると共に、両パネルの周縁を気密封止して外囲
器と成し、該外囲器内に放電ガスを封入してなるガス放
電表示パネルであって、上記陰極引出パターン間に所定
の厚さを備えた絶縁性の陰極保持層を設け、上記陰極引
出パターンに接続された陰極の基端側を上記陰極保持層
内に埋設させると共に、該陰極の先端側を上記陰極保持
層の表面から突出させて端面及び両側面を上記放電セル
内に露出させ、さらに上記陰極側バリアリブを上記陰極
及び陰極保持層の表面に形成し、各隔壁の厚さを陰極側
から前面パネル側に向けて漸減するように構成すると共
に、第2の隔壁上面における上記陰極との交差部分毎に
隆起部を形成したことを特徴とするガス放電表示パネ
ル。 - 【請求項2】 上記陰極側バリアリブの隔壁表面に光反
射層を形成したことを特徴とする請求項1に記載のガス
放電表示パネル。 - 【請求項3】 上記放電セル内に蛍光体を配置させると
共に、上記外囲器内に紫外線放射ガスを封入したことを
特徴とする請求項1または2に記載のガス放電表示パネ
ル。 - 【請求項4】 上記背面パネルを構成する絶縁基板の一
面に、帯状の陰極引出パターンを一定の間隔をおいて複
数本被着すると共に、各陰極引出パターン間に絶縁材料
から成る陰極保持層の素地を配置し、各素地間に形成さ
れた上記陰極引出パターンに対応した溝内に上記陰極の
材料となる物質を充填し、また、上記 陰極保持層の素地
の表面に陰極側バリアリブの素地を格子状に配置し、そ
の後、上記陰極保持層の素地、上記陰極の材料となる物
質及び陰極側バリアリブの素地を焼成し、該焼成によ
り、上記陰極保持層の素地を収縮させて上記陰極の先端
側を陰極保持層の表面から突出させると共に、上記陰極
側バリアリブの素地を溶融させて下方に垂れ下がらせ
て、各隔壁の厚さが陰極側から前面パネル側に向けて漸
減する形状を備えた上記陰極側バリアリブを形成し、ま
た、上記陰極の先端側が突出するのに対応して、陰極側
バリアリブの素地中の上記溝を横切っていた部分を隆起
させ、以て、上記陰極側バリアリブの隆起部を形成した
ことを特徴とする請求項1に記載のガス放電表示パネル
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35412295A JP3015724B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | ガス放電表示パネル及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35412295A JP3015724B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | ガス放電表示パネル及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09190768A JPH09190768A (ja) | 1997-07-22 |
JP3015724B2 true JP3015724B2 (ja) | 2000-03-06 |
Family
ID=18435446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35412295A Expired - Fee Related JP3015724B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | ガス放電表示パネル及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3015724B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3701185B2 (ja) | 2000-09-06 | 2005-09-28 | 富士通日立プラズマディスプレイ株式会社 | プラズマディスプレイパネルの製造方法 |
CN100446161C (zh) | 2000-10-10 | 2008-12-24 | 松下电器产业株式会社 | 等离子体显示屏 |
KR100708718B1 (ko) * | 2005-10-11 | 2007-04-17 | 삼성에스디아이 주식회사 | 디스플레이 장치 |
-
1995
- 1995-12-28 JP JP35412295A patent/JP3015724B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09190768A (ja) | 1997-07-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |