JP3015351B1 - 重量物搬送装置 - Google Patents

重量物搬送装置

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JP3015351B1
JP3015351B1 JP10265996A JP26599698A JP3015351B1 JP 3015351 B1 JP3015351 B1 JP 3015351B1 JP 10265996 A JP10265996 A JP 10265996A JP 26599698 A JP26599698 A JP 26599698A JP 3015351 B1 JP3015351 B1 JP 3015351B1
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Abstract

【要約】 【課題】 搬送時にのみ重量物の下面に自在に差し入れ
られ、しかも床面の強度や状態を問わずスムーズに自力
で重量物を搬送できる搬送装置を提供する。 【解決手段】 重量物搬送装置1は、床面A上にある重
量物10の脚部11の間に入ってその重量物10を支持
・搬送するものである。一枚のベースプレート2の上
に、重量物10の脚部間部分に固定されるアッパープレ
ート3を配置し、ローラ4bを含む荷重支持手段4をベ
ースプレート2との間に具備するリフトアップ用の複数
のジャッキ5と、両プレート2・3間に水平方向の相対
移動を与える油圧シリンダ6とを、両プレート2・3の
間に配置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】請求項に係る発明は、工場等
の床面上で重量物を移動するのに好適な重量物搬送装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】重量物搬送装置の一例は、実開昭62−
50030号公報に記載されている。同公報に記載のも
のは、図4に示すように、重量物(横ボール盤)30の
下にサドル23を取り付け、さらにその下に、凸部と凹
部との結合による案内機構28とラックアンドピニオン
からなる横送り機構26とを介して移動式のベッド22
を設けるとともに、当該サドル23に複数のジャッキ2
5を取り付けた装置21である。重量物30を搬送する
ときは、ジャッキ25を伸ばすことによってベッド2
2とともにサドル23および重量物30をリフトアップ
し、案内機構28と横送り機構26とを機能させてサ
ドル23に対しベッド22を横送りし、ジャッキ25
を縮めてサドル23とともにベッド22を床面A上に下
ろし、案内機構28と横送り機構26との作用により
今度はベッド22に対してサドル23および重量物30
を横送り(上記でのベッド22の向きと同じ向きへの
横送り)する−といった手順を繰り返す。それにより
重量物30は、ベッド22との間で交互に移動(横送
り)するという、尺取り虫のような動きを繰り返しなが
ら一定の向きに進む。
【0003】重量物の搬送装置としてはそのほか、イ)重
量物の下にホバークラフトのようなエアリフト式パレッ
トを挿入してその重量物をリフトアップし、同時に外部
から牽引してその重量物を移動するもの(エアパレット
方式)や、ロ)重量物の下にローラーを挿入したうえ外部
から牽引してその重量物を移動するもの(ローラーベア
リング方式)などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図4(すなわち実開昭
62−50030号公報)に示す搬送装置21には、下
記の点で改善の余地がある。すなわち、 a) それぞれのジャッキ25が床面Aに直接接触するの
で、ジャッキ25を適切には立てられないことがある。
つまり、重量物30の荷重が各ジャッキ25の下面の部
分に集中するため、床面Aがコンクリート等であってそ
の強度が十分でない場合などは、その荷重のために床面
Aが凹んだり崩れたりする恐れがある。また、床面Aに
凹凸がある場合には、ジャッキ25を鉛直には立て難く
なる。
【0005】b) ベッド22とサドル23、ジャッキ2
5、さらに案内機構28や横送り機構26等を重量物3
0の下に常に(その重量物30を搬送しないときにも)
設置しておき、必要時に起動する、という使い方をする
ものであるため、重量物の数に応じてこの装置21を多
数配置せねばならない。つまり構造的にその装置21
は、各種の重量物の下へ差し入れたり再びそこから取り
出したりすることが自在なようにはなっていない。多数
の装置21が必要になると設備コストがかさむのは言う
までもない。ジャッキ25の高さとの関係でベッド22
またはサドル23に図のようにかなりの厚みが必要にな
るため、その装置21自身も相当に重くて取り扱いが容
易でない、という点も好ましくない。
【0006】そのほか、上述したエアパレット方式の場
合には、 c) 床面に凹凸があったり、ゴミなどが落ちていたりす
るとき、パレットが引っかかってスムーズに動かないこ
とがある。牽引手段が別途必要であること、直進安定性
が低く傾斜面ではとくに方向制御が難しいこと、大量の
エアを送るために太いエアホース類が多数必要になるこ
となども、好ましくない。
【0007】ローラーベアリング方式の場合には、 d) 平坦な軌道(または軌道面)があることが必要で、
一般的な床面上では長距離を移動させるのが困難なこと
もある。やはり牽引手段が別途必要であるという不都合
もある。
【0008】請求項の発明は、搬送時にのみ重量物の下
面に自在に差し入れられ、しかも床面の強度や状態を問
わずスムーズに自力で重量物を搬送できる装置を提供し
ようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した装置
は、床面上にある重量物の脚部の間に入ってその重量物
を支持・搬送する重量物搬送装置であり、つぎのような
特徴を有するものである。すなわち、まず、一枚のベー
スプレートの上に、重量物の脚部間部分に固定されるア
ッパープレートを配置し、両プレートの間に、イ)低摩擦
で水平移動を可能にする荷重支持手段をベースプレート
との間またはアッパープレートとの間に具備するリフト
アップ用の複数のジャッキと、ロ)両プレート間に水平方
向の相対移動を与える水平駆動手段と−を配置してい
る。
【0010】このような特徴を有する重量物搬送装置に
よって重量物を支持させ搬送する手順はつぎのとおりで
ある。すなわち、 この装置を重量物の脚部間に入
れ、アッパープレートを脚部間部分に固定したのち、
複数のジャッキを同時に伸長させ、アッパープレート
とともに重量物をリフトアップする(たとえば図3
(a)を参照)、 水平駆動手段を起動して、搬送したい向きにアッパ
ープレートとともに重量物を水平移動する(たとえば図
3(b)を参照)、 複数のジャッキを同時に収縮させ、アッパープレー
トを下げて重量物(の脚部)を床面上に下ろす(たとえ
ば図3(c)を参照)、 水平駆動手段を起動して、上記で移動したアッパ
ープレートの方にベースプレートを水平に引き寄せる
(たとえば図3(d)を参照)、 上記の〜を繰り返すことにより重量物を所定の
位置にまで搬送する、 搬送が終了すると、アッパー
プレートと重量物との固定を解き、搬送装置を重量物の
脚部間から出す。
【0011】上記イ)のとおり、ジャッキ・ベースプレー
ト間またはジャッキ・アッパープレート間には、低摩擦
で水平移動を可能にする荷重支持手段があるため、上記
においてロ)の水平駆動手段を起動するとき、アッパー
プレートおよび重量物はベースプレートおよび床面に対
して水平にスムーズに移動する。つまり、水平駆動手段
を起動すると、床面とベースプレートとの間の摩擦係数
の高い部分ではなく、荷重支持手段における摩擦係数の
低い部分に相対移動が生じ、結果としてアッパープレー
ト等が水平移動するのである。また、上記の際は、重
量物の荷重が搬送装置に(したがってベースプレートに
も)作用していないので、水平駆動手段を起動すると、
床面上に下ろされた重量物と一体のアッパープレートで
はなくベースプレートの方が、水平に移動することにな
る。アッパープレートとベースプレートとを同じ向きに
このように交互に水平移動させ、いわば尺取り虫のよう
にそれを繰り返すことによって、この搬送装置は、他に
牽引手段や押出し手段がなくても自ら重量物を搬送でき
るのである。
【0012】上記およびの間には重量物の重さがこ
の搬送装置に作用し、ジャッキには相当の荷重がかか
る。しかし、この装置の場合には、ジャッキが床面に直
接には接触せず、ベースプレートを介して間接的に床面
上に荷重が作用する。しかもベースプレートは、上記の
とおり一枚のものでありながら複数のジャッキを配置さ
れるに相当する広い面積をもつため、ジャッキにかかる
荷重は広く分散されて床面に伝達されることになる。し
たがって、床面の強度が十分でない場合にもその床面が
凹んだり崩れたりするおそれが少ないほか、床面に多少
の凹凸があってもジャッキを鉛直に立てて適切に使用す
ることができる。また、やはり床面にベースプレートが
接触するため、床面上に軌道や軌道面がなくても、また
床面上に多少のゴミが落ちていたりしても、この装置の
移動はスムーズに行われる。
【0013】この搬送装置は、重量物の脚部の間に入っ
たうえで上記のように機能するものであるため、重量物
が自身の脚部で床面上に自立しているとき(または搬送
に先だち重量物に脚部を付けて自立させたとき)、その
重量物の下(脚部間)に上記やのように自在に入り
込み、または出ていくことが可能である。しかもこの装
置では、ベースプレートとアッパープレートとを図4の
例のようには厚くする必要がないので、全体を軽量化し
て重量物の脚部間への上記出し入れを容易にすることも
難しくない。両プレートを厚くする必要がないのは、ベ
ースプレートにはジャッキからの荷重を床面上に適切に
分散できる剛性があれば足り、アッパープレートも、ジ
ャッキの支持力と水平駆動手段の水平力とを重量物に伝
える剛性があれば足り、大きな曲げ力が作用することが
なく、またジャッキの高さと等しくなるだけの厚さをそ
れらにもたせる必要もないからである。上記によって重
量物の脚部間に出し入れするのが容易である以上、この
搬送装置は重量物の下に常に設置しておく必要はなく、
搬送時にのみ重量物の下に差し入れるようにすればよ
い。そうであれば、工場等に多数の重量物があっても、
最少限の搬送装置を用意しておけばすべての重量物の搬
送が可能になる。
【0014】そのほかこの搬送装置では、前述のエアパ
レット方式の装置におけるエアのような大量消費流体が
ないため、大径または多数のホース類を接続しておかね
ばならないという煩わしさも付随しない。つまり、ジャ
ッキや水平駆動手段を流体圧によって駆動するにして
も、また電力によるにしても、この搬送装置には細いホ
ースや電線が数本接続されるだけとすることが可能であ
る。
【0015】請求項1に記載の重量物搬送装置はさら
に、搬送する重量物の荷重を受けないとき(つまりベー
スプレートの下面に本装置の自重程度以下の荷重のみが
作用するとき)に限って床面に向けて突出し得る転動体
を、ベースプレートに組み込んだことをも特徴とする。
上記の転動体としては、車輪やローラ、ボール(球体)
等を配置すればよい。上記・の際の装置の移動(出
し入れ)を容易にする意味では、転動方向すなわち進行
方向を変更できる転動体(たとえばボールや、いわゆる
首振り可能な車輪など)がとくに好ましい。上記のよう
に転動体が突出するようにするには、ベースプレートの
下面より上に配置した転動体を、自重相当(全自重を転
動体の個数で除した値)の力に抗して下向きに変位する
スプリングに連結したり、または、自重相当(同上)の
力以上の推力を発揮する流体圧シリンダの下に転動体を
設けたりするとよい。ただし、上記・の際にベース
プレートが床面上を移動してはならないので、重量物の
荷重が加わる場合にはその転動体が床面に向けて突出す
ることのないように、スプリングや流体圧シリンダの力
を設定する。
【0016】このような搬送装置なら、上記した手順の
うちや・・の際、ベースプレートから床面に向
けて転動体が自動的に、または操作によって突出し、そ
れにより装置が床面上を移動しやすくなる。したがっ
て、上記およびの際に重量物の脚部間にこの装置を
出し入れするのがとくに容易になるとともに、上記・
の際にはベースプレートの移動がスムーズになる。そ
うなると、床面上にさらに大きな凹凸がある場合等に
も、この装置によって円滑に重量物を搬送できることに
なる。
【0017】請求項2の重量物搬送装置は、さらに、ベ
ースプレートとアッパープレートとの間の水平相対移動
を案内するガイドを、上記水平駆動手段による相対移動
の方向に沿って設けたことを特徴とする。
【0018】上記の手順による重量物の搬送方向は、上
記およびにおける水平駆動手段の伸縮方向によって
定まる。しかし、同手段はベースプレート・アッパープ
レート間に水平方向の相対移動を与えるものであって力
や変位の発生源に過ぎず、その移動の方向を厳密に規制
する機能までは有していないのが一般的である。その
点、上記のとおりガイドを設けた搬送装置では、両プレ
ート間の相対移動の方向を確実に規制して、重量物の搬
送における直進安定性を高めることができる。なお、請
求項1等の装置において搬送方向を変更する必要がある
場合には、たとえば上記を終えた段階で、一旦アッパ
ープレートと重量物との固定を解き、搬送装置の向きを
変えたうえ再びアッパープレートを脚部間部分に固定し
て、上記〜を繰り返せばよい。
【0019】
【発明の実施の形態】図1〜図3に、発明の実施につい
て一形態を紹介する。図1は重量物搬送装置1の全体図
であって、図1(a)は平面図(同(b)におけるa−
a断面図)、同(b)は側面図である。図2は、その搬
送装置1を重量物10の脚部11間に入れた状態の側面
図である。そして図3の(a)〜(d)は、その搬送装
置1にて重量物10を搬送する際の手順を示す概要図で
ある。なお、図2・図3は、油圧シリンダ6の動きを明
示すべく、図1とはジャッキ5等の位置を変えて示して
いる。
【0020】搬送装置1は、図1(a)・(b)のよう
に構成したものである。すなわち、 a) 鋼板製の一枚のベースプレート2の上に、荷重支持
手段4を介して油圧ジャッキ5を4基、互いの間に水平
方向(前後・左右)に間隔をおいて設置する。荷重支持
手段4は、フレーム4aの下に直径が40〜50mmの
ローラ4bを回転自在な状態に多数組み付けたもので、
ローラ4bを有するうえベースプレート3上のその軌道
面8aも平滑であるため、支持手段4とベースプレート
2とは低摩擦で水平に相対移動することができる。そし
てジャッキ5は、1基あたりの推力が約50t(ト
ン)、ストロークが約80mmのものを、各支持手段4
のフレーム4aの上に1基ずつ、底板を固定して配置す
る。ベースプレート2は、支持手段4とジャッキ5とを
4組、上記のように間隔をおいて配置できる広さ(25
00mm×1500mm)をもつもので、その厚さ(約
50mm)や材質(機械的性質)は、支持手段4から受
ける荷重によってベースプレート2が凹んだりせず、床
面Aに広くその荷重を伝え得るものに定めている。
【0021】b) ジャッキ5の上には、やはり鋼板製の
一枚のアッパープレート3を取り付ける。各ジャッキ5
とアッパープレート3との間は、鉛直方向に分離するこ
とがなく水平方向にもずれることがないように結合す
る。アッパープレート3についてもベースプレート2と
同様の水平寸法を与え、4基のジャッキ5から受ける支
持力によって凹んだり、後述する油圧シリンダ6の力に
よって延びたりしないようにその厚さ(約50mm)や
材質(機械的性質)定めている。以上のa)・b)による搬
送装置1の全高、すなわちベースプレート2の下面から
アッパープレート3の上面までの最小寸法(ジャッキ5
の収縮時)は、約300mmである。
【0022】c) ベースプレート2とアッパープレート
3との間を、水平駆動手段である油圧シリンダ6によっ
て連結する。シリンダ6の一端側はピン6aによってベ
ースプレート2に連結し、他の端部はピン6bによって
アッパープレート3に連結する。シリンダ6は最大スト
ロークが1000mmの複動式のものとし、その長手方
向(伸縮方向)を、上記した荷重支持手段4におけるロ
ーラ4bの転がり方向に合わせている。
【0023】d) ベースプレート2のうちに、油圧シリ
ンダ7aによってベースプレート2の下面より床面上に
突出し得る転動体(回転自在な球体)7を組み込む。そ
のシリンダ7aは小型であって小出力のものであるた
め、転動体7を突出させ得るのはベースプレート2に重
量物10の重量が作用しないとき、つまり搬送装置1の
自重(約3t)のみが作用するときに限られる。ベース
プレート2の下面からの最大突出寸法は約50mmであ
る。
【0024】e) ベースプレート2の上面のうち荷重支
持手段4(ローラ4b)の軌道面8aの内側(中心線寄
りの部分)には、5mmほど高くなった段差8を設ける
ことにより、これを、ベースプレート2・アッパープレ
ート3間の水平移動用のガイドとする。ガイドの方向、
すなわち段差8の連続する方向は、水平駆動手段である
油圧シリンダ6の伸縮方向(のうち水平成分)に等し
い。このガイドによって荷重支持手段4の移動方向を規
制すると、ベースプレート2とアッパープレート3との
間の相対移動の方向が直線状に拘束され、その結果、搬
送装置1の直進安定性が高くなるとともに、油圧シリン
ダ6に不適切な曲げ力が作用するのが防止される。
【0025】つぎに、この搬送装置1による重量物10
の搬送方法について説明する。搬送対象である重量物1
0の一例として、図2に示すガスタービンを想定する。
かかる重量物10は総重量が約350tあり、図のよう
に、下部の二箇所に設けられた二股状(コの字形)の脚
部11を床面Aに着けた状態で設置され、通常時におい
て脚部11の間には高さが約350mmの空間がある。
さて、この重量物10を図示の白抜き矢印の向きに搬送
する手順はつぎのとおりである。
【0026】 別の位置(図示せず)にあった2台の
搬送装置1を、図2のように重量物10の脚部11の間
(2箇所)にそれぞれ運び入れ、各アッパープレート3
を脚部11間の下面部分に固定する。搬送装置1は、前
記のように比較的薄いベースプレート2やアッパープレ
ート3のほかジャッキ5などの動作機器を組み合わせた
ことのみによってなる比較的軽い物(自重約3t)であ
るうえ、常態ではシリンダ7a(図1(a))の作用で
転動体7(同)がベースプレート2の底面上に突出して
いるため、脚部11間にまで移動するのは容易である。
アッパープレート3を上記のように重量物10の下面部
分に固定するためには、ジャッキ5を少し(約50m
m)伸ばすことによりアッパープレート3をその下面部
分に軽く接触させたうえ、適切な手段で両者を締結すれ
ばよい。
【0027】 図3(a)のように、各搬送装置1に
おいて全ジャッキ5を同時に伸長させることにより重量
物10をリフトアップする。十分な油圧をかけてジャッ
キ5を伸ばすと、推力の合計がアッパープレート3やそ
れに固定した重量物10等の合計重量を上回り、それら
を約30mmだけリフトアップできる。このとき、重量
物10の重量は、アッパープレート3を介してジャッキ
5および支持手段4に作用し、さらにベースプレート2
を介して床面Aの広い面積上に伝わる。そのため、この
装置1は床面Aに多少の凹凸があってもジャッキ5を立
てて真っ直ぐ上向きに重量物10をリフトアップするこ
とができ、しかも床面Aを凹ませたり崩したりする恐れ
が少ない。なお、アッパープレート3を鉛直に(つまり
水平方向には移動せぬように)リフトアップするために
は、油圧シリンダ6について、その長さ変化がフリーと
なるように油圧系統を制御するとよい。
【0028】 重量物10をリフトアップした状態で
各搬送装置1の油圧シリンダ6を伸長させて、図3
(b)のようにアッパープレート3とともに重量物10
を図の右方へ水平移動する。支持手段4とベースプレー
ト2(の軌道面8a)との間は、ベースプレート2と床
面Aとの間よりもはるかに摩擦係数の低い転がり接触を
しているため、上記のようにシリンダ6を起動するとそ
の部分(支持手段4・ベースプレート2間)に相対移動
を生じてアッパープレート3および重量物10が水平に
スムーズに移動することになる。
【0029】 各搬送装置1において全ジャッキ5へ
の加圧を止めることにより、図3(c)のようにアッパ
ープレート3とともに重量物10を下げてその脚部11
を床面A上に下ろす。これによって搬送装置1には重量
物10の荷重が作用しなくなるので、ベースプレート2
の下面に転動体7が突出して床面Aに接触し、ベースプ
レート2は床面Aから最大で約50mm浮くことにな
る。なお、このときも、アッパープレート3を真っ直ぐ
に下ろすためには、油圧シリンダ6について長さ変化が
フリーとなるように油圧系統を制御するのがよい。
【0030】 上記のとおり重量物10を下ろした状
態で図3(d)のように油圧シリンダ6を収縮させ、上
記でのアッパープレート3と同じ向き(図の右方)に
ベースプレート2を水平移動する。脚部11が床面A上
に下りていて重量物10やアッパープレート3等が水平
移動しがたい状態になっているため、シリンダ6を起動
するとベースプレート2が、支持手段4に対して相対移
動を起こしながら床面A上を水平移動することになる。
重量物10の荷重が搬送装置1に作用しないこの状態で
は、転動体7が下方に突出して床面Aに接触しているた
め、床面Aに多少の凹凸があってもベースプレート2の
移動はスムーズに行われる。
【0031】 図2に示す各搬送装置1において時期
を合わせながら上記の〜を繰り返すことにより、重
量物10を所定の位置にまで搬送する。搬送方向はガイ
ドとしての段差8(図1)の方向によって規制され、シ
リンダ6や支持手段4(ローラ4b)の方向に一致する
が、搬送方向を変更する(つまり屈曲した経路で搬送す
る)必要がある場合には、アッパープレート3と重量物
10との結合の向きを途中で変更する。つまり、上記
を終えた段階で両者の締結を一旦解除し、搬送装置1の
向きを変えたうえ再びアッパープレート3を重量物10
(脚部11の間)に固定して、さらに上記〜を繰り
返す。
【0032】 所定位置までの搬送が終了すると、ア
ッパープレート3と重量物10との締結を解き、搬送装
置1を重量物10の脚部11間から出す。図2の重量物
10(ガスタービン)から引き離された搬送装置1は、
他の重量物の搬送に使用することができる。搬送装置1
をより多く組み合わせて使用すれば、より重い重量物を
搬送し得ることは言うまでもない。
【0033】以上、発明の実施形態を一つ紹介したが、
発明の実施がこの形態に限られるわけでないことはもち
ろんである。請求項の発明は、たとえばつぎのように実
施することも可能だからである。
【0034】イ) 油圧(流体圧)式のジャッキ5やシリ
ンダ6・シリンダ7aに代えて電動式・機械式のものを
使用するのもよい。
【0035】
【0036】 ) ジャッキ5として複動式のものを用い
るとともに、荷重支持手段4とベースプレート2との間
を、上下に分離しないよう拘束するのもよい。そうすれ
ば、上記の際、そのジャッキ5を収縮させることによ
りベースプレート2を床面Aから引き上げることがで
き、その状態でにおいてベースプレート2を水平移動
できる。したがってベースプレート2を円滑に移動で
き、床面Aに段差がある場合にも搬送装置1はそれを楽
に乗り越えて進むことができる。
【0037】 ) 低摩擦で水平移動を可能にする荷重支
持手段4を、図示の例ではジャッキ5とベースプレート
2との間に設けたが、アッパープレート3とジャッキ5
との間に配置してもよい。そしてその場合、ジャッキ5
の下面をベースプレート2に固定する。そのようにする
と、上記およびで油圧シリンダ(水平駆動手段)6
を伸縮する際には、ジャッキ5(および支持手段4)と
アッパープレート3との間で水平方向に相対移動が生じ
ることになる。
【0038】
【発明の効果】請求項1に記載した重量物搬送装置には
つぎのような効果がある。すなわち、 1) ジャッキと水平駆動手段とを操作してアッパープレ
ートとベースプレートとを交互に動かすことにより、他
に牽引手段や押出し手段がなくても自ら重量物を搬送す
ることができる。
【0039】2) ジャッキにかかる重量物の加重が、床
面に対してジャッキから直接には作用せず、広い面積を
有するベースプレートを介し広く分散されて床面に伝わ
るため、床面の強度や凹凸の状態を問わず適切に、重量
物の支持と搬送を行える。
【0040】3) 重量物の下(脚部間)に入れたり出し
たりするのが容易なため、搬送したい重量物の下に適宜
に装置を差し入れて使用することができる。そのため、
必要最少限の台数だけこの装置を用意しておけば、多く
の重量物について搬送が可能になる。
【0041】4) 装置に対するホースや電線の接続数が
多くなく、それらの太さもとくに甚だしくする必然性が
ないため、装置の取り回しが容易である。
【0042】さらに、 5) 重量物の下にこの装置を出し入れするときを含め、
ベースプレートが床面上を移動する際には床面に向けて
転動体が突出するため、床面上の凹凸が大きくても装置
の移動がスムーズに行える。
【0043】請求項2の重量物搬送装置なら、さらに、 6) ベースプレートとアッパープレートプレート間の相
対移動の方向が確実に規制されるので、重量物の搬送時
おける装置の直進安定性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施について一形態を示すもので、図1
(a)は重量物搬送装置1の全体を示す平面図(同
(b)におけるa−a断面図)、同(b)は同じ搬送装
置1の側面図である。
【図2】図1の搬送装置1を2台、重量物10の脚部1
1間に入れた状態を示す側面図である。
【図3】図3(a)〜(d)は、図1・図2の搬送装置
1によって重量物10を搬送する際の手順を示す概要図
である。
【図4】従来の重量物搬送装置21について全体を示す
側面図である。
【符号の説明】
1 重量物搬送装置 2 ベースプレート 3 アッパープレート 4 荷重支持手段 5 ジャッキ 6 油圧シリンダ(水平駆動手段) 7 転動体 8 ガイド 10 重量物 11 脚部 A 床面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−5153(JP,A) 特開 昭52−24105(JP,A) 実開 昭57−91708(JP,U) 実開 昭50−156999(JP,U) 実開 平2−49987(JP,U) 実開 昭52−32896(JP,U) 実開 昭50−153432(JP,U) 実開 昭52−97781(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66F 19/00 B66F 3/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床面上にある重量物の脚部の間に入って
    その重量物を支持・搬送する重量物搬送装置であって、 一枚のベースプレートの上に、重量物の脚部間部分に固
    定されるアッパープレートを配置し、両プレートの間
    に、 低摩擦で水平移動を可能にする荷重支持手段をベースプ
    レートとの間またはアッパープレートとの間に具備する
    リフトアップ用の複数のジャッキと、両プレート間に水
    平方向の相対移動を与える水平駆動手段とを配置した
    と、 および、搬送する重量物の荷重を受けないときに限って
    床面に向けて突出し得る転動体を、ベースプレートに組
    み込んだこと を特徴とする重量物搬送装置。
  2. 【請求項2】 ベースプレートとアッパープレートとの
    間の上記水平相対移動を案内するガイドを、上記水平駆
    動手段による相対移動の方向に沿って設けたことを特徴
    とする請求項1に記載の重量物搬送装置。
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