JP3014821B2 - スナック菓子の製造法およびスナック菓子 - Google Patents

スナック菓子の製造法およびスナック菓子

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JP3014821B2
JP3014821B2 JP3229791A JP22979191A JP3014821B2 JP 3014821 B2 JP3014821 B2 JP 3014821B2 JP 3229791 A JP3229791 A JP 3229791A JP 22979191 A JP22979191 A JP 22979191A JP 3014821 B2 JP3014821 B2 JP 3014821B2
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拓志 後藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スナック菓子の製造法
並びにスナック菓子に関するものであり、詳しくはもち
米またはうるち米を原料とする、膨化したスナック菓子
の製造法並びにスナック菓子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、もち米やうるち米の粉を加熱
蒸煮し、ロールにてシート状に成形し、これを適当な型
に型抜きして小片とし、次いでこの型抜き小片を乾燥し
て所定の水分とし、さらに加熱して膨化することにより
製造したスナック菓子はよく知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のように、
シート状物から型抜きしたのみの小片を膨化させただけ
では、表面が平坦なものとなり、または単に表面にひび
が生じるのみで、米飯粒が固着したような彫りの深い模
様を型抜き小片の表面に形成せしめることは、困難であ
った。またシートを成形する際、例えばメッシュロール
にて表面に凹凸をつけようとしても、膨化させたとき平
滑になってしまうので、所望の凹凸形状のものを作るこ
とはできなかった。
【0004】本発明は上記の問題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、アルファ化した米のシート状物か
ら型抜きした小片の表面に米飯粒が固着したような、彫
りの深い模様のあるスナック菓子とその製造法であっ
て、米を原料とするスナック菓子の形のおもしろさに加
え、彫りの深い模様を付与した、斬新な構造のスナック
菓子とその製造法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者ら
は、上記の問題を解決せんとして種々検討を重ねた結
果、人造米の粒子を型抜き小片に圧着せしめた後に膨化
することにより、上記の目的を達成することができるこ
とを知見した。
【0006】本発明は上記の知見に基づくものあり、そ
の要旨は、もち米またはうるち米の1種または2種をア
ルファ化して圧延し、シート状物とする工程と、該シー
ト状物から型抜きして小片を作る工程と、該型抜き小片
に整粒された人造米を付着させて乾燥した後、加熱して
膨化させる工程からなることを特徴とするスナック菓子
の製造法であり、さらにアルファ化されたもち米または
うるち米の1種または2種の、圧延されたシート状物か
ら作られた型抜き小片に、整粒された人造米を固着さ
せ、膨化した形状、構造からなることを特徴とするスナ
ック菓子である。
【0007】本発明における原料は、もち米またはうる
ち米でありいずれか単独でも両者を混合して用いても差
し支えない。そしてもち米またはうるち米のアルファ化
は、米を蒸煮するかまたはニーダーにて100〜170
℃に加熱してアルファ化する。つぎにこのアルファ化し
た米を、ロールにて圧延しシート状とした後、型抜きし
て小片をつくる。この小片は三角、四角、円形、星型等
の種々の形状の型抜き小片とすることができる。
【0008】そして上記のシート状物の厚さは、0.5
〜5.0mmであることが望ましい。5.0mmより厚
くすると、型抜き小片を加熱しても、その中心部が膨化
しにくいものとなり、また0.5mmより薄くすると、
後述の人造米の型抜き小片への付着が不十分となるので
好ましくない。
【0009】つぎに本発明における人造米は、もち米や
うるち米の米粒に加水を行った後に加熱し、次いで速や
かに乾燥するという従来から知られている方法で製造し
てもよいが、別の方法としては、米を製粉しこれを蒸煮
またはニーダーにてアルファ化したものを、ロールにて
圧延しシート状のものとし、さらにこれを乾燥して粉砕
し、6〜10メッシュに整粒してつくる方法でもよい。
【0010】本発明におけるつぎの工程である型抜き小
片に上記の人造米を付着する方法は、特に限定されるも
のではないが、その一つの方法としては、まず型抜き小
片に人造米をまぶし、上下相対する2枚のポリフルオロ
カーボン製シートまたはポリプロピレン製シートにはさ
み、これを押圧する方法で付着せしめることが好まし
い。そしてこの人造米を型抜き小片に付着させる際の小
片の初期水分は、30〜50重量%の範囲であることが
好ましい。水分を50重量%より多くしようとすると、
前記のシート状物をつくる際に、ロールへ付着しやすく
なるので、それ以後の作業を継続することが困難とな
る。また30重量%以下にするときは、人造米の小片へ
の付着が不完全となるので好ましくない。
【0011】つぎに上記の人造米を付着させた型抜き小
片を乾燥させる方法であるが、これは例えば、室温にお
いて12時間程度放置するという既知の方法でも差し支
えない。そして乾燥された小片の水分は、5〜15重量
%が好ましい。5重量%より少ないと、加熱しても膨化
が起こらないからであり、また15重量%より多くなる
と、加熱膨化後の小片の内部に空洞が多数発生するの
で、外観を大きく損なうからである。
【0012】そして加熱温度は、160〜250℃が好
ましい。160℃より低いときは加熱膨化が充分ではな
いからであり、また250℃を越える温度で加熱する
と、型抜き小片の乾燥がさらに進み、加熱しても膨化が
ほとんど起こらないので、好ましい食感を呈するスナッ
ク菓子が得られないからである。つぎに、加熱時間は1
〜10分が好ましく、1分より短い時間では加熱膨化が
充分に行われないし、10分より長く加熱すると、加熱
膨化後に小片の表面や内部に焦げを生じ食感および風味
が著しく悪くなるからである。なお加熱手段は、加熱空
気で処理する方法やフライにする方法が採られる。
【0013】
【実施例】以下実施例に基づいて、本発明を詳しく説明
する。 実施例1.うるち米の粉68重量部と水32重量部を混
合し、(株)栗本鉄工所製S1KRCニーダーを用い
て、150℃でアルファ化した。これをポリフルオロカ
ーボンで被覆された左右相対した鉄ロール1対で圧延
し、厚さ3mmのシート状の圧延物を得た。このシート
状物から、1辺が3cmの三角型に型抜きして小片を得
た。つぎにこの小片の表面に、小片34重量部に対して
6〜10メッシュに整粒された人造米66重量部を振り
かけた。そしてこれを、2枚のポリフルオロカーボン製
シートに挟み、これを押圧して人造米を小片に付着せし
めた。つぎにこれを室温において12時間放置して水分
11重量%に乾燥した後、250℃の加熱空気を1分間
接触させて膨化させ、スナック菓子を得た。膨化したス
ナック菓子は、表面に米飯粒が固着したような彫りの深
い模様を形成し、斬新な外観並びに構造からなるもので
あり、食感はさくさくとした心地よいものであった。図
1の(A)は、この実施例により製造されたスナック菓
子であり、型抜き小片1と、人造米2からなるものであ
る。なお上記の人造米は、うるち米の粉70重量部に水
30重量部を混合し、(株)栗本鉄工所製S1KRCニ
ーダーを用いて150℃でアルファ化したものを、左右
相対した鉄ロールで厚さ1mmに圧延してシート状に
し、これを室温において12時間乾燥した後、粉砕して
6〜10メッシュに整粒したものを用いた。
【0014】実施例2.もち米の粉68重量部と水32
重量部を混合し、(株)栗本鉄工所製SIKRCニーダ
ーを用いて、150℃でアルファ化した。実施例1と同
様の方法によってこれを圧延し、1辺が3cmの四角型
に型抜きして小片を得た。つぎにこの小片の表面に、も
ち米粉を用いて実施例1と同様の方法によって製造した
人造米66重量部を、上記の四角型の小片34重量部に
振りかけた。そしてさらに、実施例1と同様にして人造
米を付着せしめ、小片の水分を15重量%に乾燥し、1
60℃で加熱空気により10分間処理して膨化させ、ス
ナック菓子を得た。膨化したスナック菓子は、表面に米
飯粒が固着したような彫りの深い模様を形成し、斬新な
外観並びに構造からなるものであり、食感はさくさくと
した心地よいものであった。図1の(B)は、この実施
例により製造されたスナック菓子であり、型抜き小片1
と、人造米からなるものである。
【0015】実施例3. もち米の粉25重量部、うる
ち米25重量部、水50重量部を混合し、(株)栗本鉄
工所製S1KRCニーダーを用いて150℃でアルファ
化した。これを実施例1と同様の方法によって圧延し、
直径6cmの円に内接する星型に型抜きし小片を得た。
つぎにこの小片の表面に、小片34重量部に対して人造
米66重量部の割合で振りかけた。これを実施例1と同
様の方法で処理して、人造米を付着せしめ、さらに水分
が6重量%になるまで乾燥し、160℃で10分間加熱
空気で処理して膨化させ、スナック菓子を得た。膨化し
たスナック菓子は、表面に米飯粒が固着したような彫り
の深い模様を形成し、斬新な外観並びに構造からなるも
のであり、食感はさくさくとした心地よいものであっ
た。図1の(C)は、この実施例により製造されたスナ
ック菓子であり、型抜き小片1と、人造米2からなるも
のである。なお本実施例に用いた人造米は、うるち米の
粉35重量部、もち米粉35重量部、水30重量部を混
合し、(株)栗本鉄工所製S1KRCニーダーを用いて
150℃でアルファ化したものを、左右相対した鉄ロー
ルにて厚さ1mmに圧延し、シート状のものとし、室温
において12時間乾燥した後、粉砕して6〜10メッシ
ュに整粒したものである。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、従来は困難とされてい
た、米飯粒が固着したような彫りの深い模様を型抜き小
片の表面に形成したスナック菓子が容易に得られる。米
を原料とするスナック菓子には形のおもしろさのあるも
のが少ないが、本発明のスナック菓子によれば、型抜き
小片の表面に米飯粒が固着したような、彫りの深い模様
を有することにより、斬新な外観並びに構造のスナック
菓子を提供することができ、かつさくさくとした心地よ
い食感のスナック菓子を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(A)、(B)、(C)は、本発明の実
施例を示すスナック菓子の斜視図である。
【符号の説明】
1 型抜き小片 2 人造米
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23G 1/00 - 9/30

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 もち米またはうるち米の1種または2種
    をアルファ化して圧延し、シート状物とする工程と、該
    シート状物から型抜きして小片を作る工程と、該型抜き
    小片に整粒された人造米を付着させて乾燥した後、加熱
    して膨化させる工程からなることを特徴とするスナック
    菓子の製造法。
  2. 【請求項2】 アルファ化されたもち米またはうるち米
    の1種または2種の、圧延されたシート状物から作られ
    た型抜き小片に、整粒された人造米を固着させ、膨化し
    た形状、構造からなることを特徴とするスナック菓子。
  3. 【請求項3】 人造米の粒度が、6〜10メッシュであ
    る請求項1記載のスナック菓子の製造法。
  4. 【請求項4】 型抜き小片の初期水分が、30〜50重
    量%である請求項1記載のスナック菓子の製造法。
  5. 【請求項5】 型抜き小片の厚さが、0.5〜5.0m
    mである請求項1記載のスナック菓子の製造法。
  6. 【請求項6】 人造米を付着させて乾燥した後の、型抜
    き小片の水分が、5〜15重量%である請求項1記載の
    スナック菓子の製造法。
  7. 【請求項7】 160〜250℃の温度で加熱して膨化
    させる請求項1記載のスナック菓子の製造法。
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JP2006141238A (ja) * 2004-11-17 2006-06-08 Toshiji Watari 揚たがね餅の製造方法
JP6312216B2 (ja) * 2014-02-05 2018-04-18 株式会社おやつカンパニー 米形スナック菓子の製造方法、成形スナック菓子の製造方法

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