JP3014443B2 - 球状無機物粒子の分散系 - Google Patents
球状無機物粒子の分散系Info
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、安定であり、かつアグロメレーションンの
ない球状無機物粒子の分散系に関する。
ない球状無機物粒子の分散系に関する。
例えば、SiO2、TiO2又はZrO2粒子のような微細で球状
の無機物粒子、特に、球状のSiO2粒子は、工業的及び科
学的分野における価値のある助剤として特に重要であ
り、またクロマトグラフィーにおける担体物質として
も、科学的研究の対象として同様に興味深いものであ
る。
の無機物粒子、特に、球状のSiO2粒子は、工業的及び科
学的分野における価値のある助剤として特に重要であ
り、またクロマトグラフィーにおける担体物質として
も、科学的研究の対象として同様に興味深いものであ
る。
上記の如く、非孔質で、球状のSiO2粒子の幾つかの利
用分野が、例えば、ドイツ特許公開第3616133号公報に
記載されている。ドイツ特許公開第3616133号公報に
は、上述のような単分散の球状SiO2粒子の調製方法が記
載されている。対応するTiO2やZrO2の粒子も同様にこの
技術分野における当業者に知られた方法によって作るこ
とができ、また市販において入手することもできる。
用分野が、例えば、ドイツ特許公開第3616133号公報に
記載されている。ドイツ特許公開第3616133号公報に
は、上述のような単分散の球状SiO2粒子の調製方法が記
載されている。対応するTiO2やZrO2の粒子も同様にこの
技術分野における当業者に知られた方法によって作るこ
とができ、また市販において入手することもできる。
あらゆる応用に際して、これらの粒子は高度に単分散
な形状でかつアグロメレーションのないことが要求され
る。しかしながら通常的な分散媒、例えばアルコール
類、なかでも特に、エチレングリコールなどの分散媒中
でのこのような球状粒子の分散系は充分には安定でない
ことが見出されている。
な形状でかつアグロメレーションのないことが要求され
る。しかしながら通常的な分散媒、例えばアルコール
類、なかでも特に、エチレングリコールなどの分散媒中
でのこのような球状粒子の分散系は充分には安定でない
ことが見出されている。
特に、粒径が500nmより大きい粒子の場合には、エチ
レングリコール又は他のアルコール類を用いた今日まで
知られている分散系は安定ではない。沈降速度は粒径に
依存し、例えば0.5μｍ、1.0μｍ、1.2μｍ又は1.5μｍ
の球直径を有する粒子でさえ、極めて速やかに沈降して
アグロメレーションを起す。しかしながらこのような分
散系はほとんどの用途に対して不適当である。
レングリコール又は他のアルコール類を用いた今日まで
知られている分散系は安定ではない。沈降速度は粒径に
依存し、例えば0.5μｍ、1.0μｍ、1.2μｍ又は1.5μｍ
の球直径を有する粒子でさえ、極めて速やかに沈降して
アグロメレーションを起す。しかしながらこのような分
散系はほとんどの用途に対して不適当である。
従って本発明の目的は、理想的に分布し、かつアグロ
メレーションのない形状の微細な粒子を含み、そして比
較的大きな粒径が存在する系においても安定であるよう
な、球状無機物粒子の分散系を見出すことであった。
メレーションのない形状の微細な粒子を含み、そして比
較的大きな粒径が存在する系においても安定であるよう
な、球状無機物粒子の分散系を見出すことであった。
驚くべきことに、室温において粘稠又は固定であるよ
うな種々の有機分散媒がそのような球状粒子の分散剤と
して著しく適していることが見出された。
うな種々の有機分散媒がそのような球状粒子の分散剤と
して著しく適していることが見出された。
従って本発明は、20℃乃至120℃の温度範囲に凝固点
を有する有機分散媒を分散剤として用いることを特徴と
する形状無機物粒子の分散系に関する。SiO2、TiO2又は
ZrO2の粒状粒子の分散系が特に好ましい。粒径は好まし
くは0.05μｍ乃至10μｍである。
を有する有機分散媒を分散剤として用いることを特徴と
する形状無機物粒子の分散系に関する。SiO2、TiO2又は
ZrO2の粒状粒子の分散系が特に好ましい。粒径は好まし
くは0.05μｍ乃至10μｍである。
有機分散媒としては好ましくはポリエーテル類、ポリ
アルキレングリコール類、パラフィン類、樹脂類、ワッ
クス類、ビニルポリマー類、ポリシロキサン類、ポリオ
レフィン類及びポリアミド類等、並びに例えばポリエチ
レンワックス類とビニルアセテートとの共重合物のよう
な種々の共重合物を使用することができる。
アルキレングリコール類、パラフィン類、樹脂類、ワッ
クス類、ビニルポリマー類、ポリシロキサン類、ポリオ
レフィン類及びポリアミド類等、並びに例えばポリエチ
レンワックス類とビニルアセテートとの共重合物のよう
な種々の共重合物を使用することができる。
分散媒の適性に関する臨界パラメータは極性及び凝固
点、並びにこれらと関連する分子量である。極性はその
有機分散媒の化学組成によって影響を受ける場合があ
る。
点、並びにこれらと関連する分子量である。極性はその
有機分散媒の化学組成によって影響を受ける場合があ
る。
安定な分散系を調製するために、その分散質となる粒
子の極性と類似した極性を有する分散剤を選ぶことはも
ちろん有用である。例えば、より親水性のSiO2粒子に対
しては、このようにして、比較的高い極性をもつ分散剤
が選ばれる。一方、変性SiO2粒子（この変性SiO2粒子に
関する調製方法及び説明はドイツ特許公開第3616133号
公報に記載されている。）−この粒子はたぶん疎水性で
あるが−に対しては非極性の分散剤がより適している。
このことはZrO2及びTiO2の粒子についても当てはまる。
以上のことは粒子との良好な相容性が保証されるよう
に、分散媒を選ばなければならないということを意味す
る。
子の極性と類似した極性を有する分散剤を選ぶことはも
ちろん有用である。例えば、より親水性のSiO2粒子に対
しては、このようにして、比較的高い極性をもつ分散剤
が選ばれる。一方、変性SiO2粒子（この変性SiO2粒子に
関する調製方法及び説明はドイツ特許公開第3616133号
公報に記載されている。）−この粒子はたぶん疎水性で
あるが−に対しては非極性の分散剤がより適している。
このことはZrO2及びTiO2の粒子についても当てはまる。
以上のことは粒子との良好な相容性が保証されるよう
に、分散媒を選ばなければならないということを意味す
る。
最も重要なパラメータは、その分散媒の凝固点であ
る。本発明に従う分散系を得るためには、凝固点は20℃
乃至120℃、好ましくは30℃乃至70℃の範囲内に存在し
なければならない。このことはその分散系が室温におい
て粘稠又は固体状であることを意味する。その材料が固
化した後は、粒子の理想的な分散は不変のまま安定であ
る。
る。本発明に従う分散系を得るためには、凝固点は20℃
乃至120℃、好ましくは30℃乃至70℃の範囲内に存在し
なければならない。このことはその分散系が室温におい
て粘稠又は固体状であることを意味する。その材料が固
化した後は、粒子の理想的な分散は不変のまま安定であ
る。
分散剤の分子量は数百から数十万まで変化する。好ま
しくは300乃至50000である。
しくは300乃至50000である。
分散系はその対応する粒子の合成の後、その作られた
粒子を高められた温度において或る選ばれた分散剤中に
分散させることによって調製される。高い分散度をもつ
理想状態は材料の凝固の際に実質的に凍結されるので、
粒子の理想的分布は安定のまま不変である。
粒子を高められた温度において或る選ばれた分散剤中に
分散させることによって調製される。高い分散度をもつ
理想状態は材料の凝固の際に実質的に凍結されるので、
粒子の理想的分布は安定のまま不変である。
30−120℃、好ましくは30−70℃の温度範囲に軟化点
を有し、室温において比較的粘稠であるか、又は固体状
態であるポリエチレングリコールが特に好ましく用いら
れる。
を有し、室温において比較的粘稠であるか、又は固体状
態であるポリエチレングリコールが特に好ましく用いら
れる。
適当なポリエチレングリコールは目的とする用途に従
って選ぶことができる。液状のポリエチレングリコール
も使用することができる。
って選ぶことができる。液状のポリエチレングリコール
も使用することができる。
これらの分散系の利点は水を含む多くの溶媒の中での
エチレングリコールの溶解性ならびに無機物粒子との相
容性にある。
エチレングリコールの溶解性ならびに無機物粒子との相
容性にある。
この安定な分散系はポリエチレングリコールの特性を
有し、かつ理想的な分布状態でアグロメレーションをお
こさない球状粒子を含有している。
有し、かつ理想的な分布状態でアグロメレーションをお
こさない球状粒子を含有している。
本発明に従う分散系に含まれる固体の濃度は同様にそ
の用途に従って選ぶことができ、そして１−50％、好ま
しくは20−50％である。
の用途に従って選ぶことができ、そして１−50％、好ま
しくは20−50％である。
本発明に従う分散系は再び溶融させて流し出すことが
でき、そしてそのようにして取り扱い易い形に変えるこ
とができる。それら分散系はそのようにして例えば容易
に計量投入したり、計量排出させたりすることもでき
る。
でき、そしてそのようにして取り扱い易い形に変えるこ
とができる。それら分散系はそのようにして例えば容易
に計量投入したり、計量排出させたりすることもでき
る。
従って本発明は工業分野及び科学分野に、目的とする
極めて広い範囲の用途に対して、安定であって高い分散
度を有する状態が凍結されているような選れた球状粒子
の分散系、特に、変性されていてもよいSiO2球状粒子の
分散系を提供するものである。
極めて広い範囲の用途に対して、安定であって高い分散
度を有する状態が凍結されているような選れた球状粒子
の分散系、特に、変性されていてもよいSiO2球状粒子の
分散系を提供するものである。
参考例１ 270gのポリエチレングリコールPEG1000（平均分子量
約1000）をロータリーエバポレーター内に注入する。温
度70−90℃、圧力約30mmHgにおいてアルコール／水から
なる溶媒中に180gのSiO2粒子を含むサスペションを、ロ
ータリーエバポレーター内へ徐々に導入し、（ドイツ特
許公開第3616133号公報に記載された方法と同様にSiO2
粒子の調製から直接に）、そして同時にその水／アルコ
ールの溶媒を蒸留除去する。
約1000）をロータリーエバポレーター内に注入する。温
度70−90℃、圧力約30mmHgにおいてアルコール／水から
なる溶媒中に180gのSiO2粒子を含むサスペションを、ロ
ータリーエバポレーター内へ徐々に導入し、（ドイツ特
許公開第3616133号公報に記載された方法と同様にSiO2
粒子の調製から直接に）、そして同時にその水／アルコ
ールの溶媒を蒸留除去する。
全溶媒が蒸留除去された後に、40％の固型分を含む溶
融物約450gが残留するが、この固型分はその溶融物の中
で均一に分布している。
融物約450gが残留するが、この固型分はその溶融物の中
で均一に分布している。
この溶融物を流し出して凝固させ、そのようにして種
々の目的に使用できる安定な分散系が得られる。
々の目的に使用できる安定な分散系が得られる。
参考例２ ポリエチレングリコール1000の中にZrO2又は、TiO2の
粒子を含む種々の分散系が例１と同様にして得られる。
粒子を含む種々の分散系が例１と同様にして得られる。
実施例１ 42乃至44℃の間に凝固点を有するパラフィン中に、オ
クチルトリエトキシシラン変性SiO2粒子を含む安定な分
散系が例１と同様にして得られる。
クチルトリエトキシシラン変性SiO2粒子を含む安定な分
散系が例１と同様にして得られる。
実施例２ 69乃至73℃の間に凝固点を有するパラフィン中にドデ
シルトリエトキシシラン変性SiO2粒子を含む安定な分散
系が実施例３と同様にして得られる。
シルトリエトキシシラン変性SiO2粒子を含む安定な分散
系が実施例３と同様にして得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マルクアルド，クルト ドイツ連邦共和国 デー―6107 ライン ハイム １ アム ブレメルスベルク ７ (56)参考文献 特開 昭54−80332（ＪＰ，Ａ) 特開 昭64−36631（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−119238（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−6506（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C09D 17/00 C09C 3/12 C08K 9/06 C08L 71/02
Claims (6)
- 【請求項１】30乃至70℃の軟化点をもつポリアルキレン
グリコールを分散媒とし、オクチルトリエトキシシラン
変性SiO2またはドデシルトリエトキシシラン変性SiO2の
粒径0.05乃至10μｍの球状粒子が、分散質として前記分
散媒中に安定に分散している、分散系である組成物。 - 【請求項２】球状粒子の濃度が１乃至50重量％である、
請求の範囲１に記載の組成物。 - 【請求項３】ポリアルキレングリコールの分子量が300
乃至50,000である、請求の範囲１に記載の組成物。 - 【請求項４】ポリアルキレングリコールがポリエチレン
グリコールである、請求の範囲１に記載の組成物。 - 【請求項５】球状粒子の濃度が20乃至50重量％である、
請求の範囲２に記載の組成物。 - 【請求項６】ポリエチレングリコールが分子量1000のポ
リエチレングリコール1000である、請求の範囲４に記載
の組成物。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| DE3919940.1 | 1989-06-19 | ||
| DE3919940A DE3919940A1 (de) | 1989-06-19 | 1989-06-19 | Dispersionen kugelfoermiger anorganischer partikel |
Publications (2)
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|---|---|
| JPH04506087A JPH04506087A (ja) | 1992-10-22 |
| JP3014443B2 true JP3014443B2 (ja) | 2000-02-28 |
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|---|---|---|---|
| JP2508379A Expired - Fee Related JP3014443B2 (ja) | 1989-06-19 | 1990-06-08 | 球状無機物粒子の分散系 |
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| EP (1) | EP0478598B1 (ja) |
| JP (1) | JP3014443B2 (ja) |
| KR (1) | KR920702707A (ja) |
| DE (2) | DE3919940A1 (ja) |
| WO (1) | WO1990015849A1 (ja) |
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1989
- 1989-06-19 DE DE3919940A patent/DE3919940A1/de not_active Withdrawn
-
1990
- 1990-06-08 US US07/793,433 patent/US5277888A/en not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| KR20190105914A (ko) * | 2018-03-07 | 2019-09-18 | (주)퓨리테크 | 상온경화형 실란 올리고머 코팅제 |
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