JP3014267B2 - 鋼管矢板壁構築工法および鋼管矢板 - Google Patents

鋼管矢板壁構築工法および鋼管矢板

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JP3014267B2
JP3014267B2 JP6066425A JP6642594A JP3014267B2 JP 3014267 B2 JP3014267 B2 JP 3014267B2 JP 6066425 A JP6066425 A JP 6066425A JP 6642594 A JP6642594 A JP 6642594A JP 3014267 B2 JP3014267 B2 JP 3014267B2
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均 長尾
恭二 池田
三雄 谷垣
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Penta Ocean Construction Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土木分野で用いる鋼管
矢板壁構築工法および鋼管矢板に係り、特に、土留め構
造に適した鋼管矢板壁構築工法および鋼管矢板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】土留め工事は、周知のように、掘削の際
の地盤の変形や沈下を極力抑えるための工事であるが、
近年、地下空間有効利用の要請等に伴い、さまざまな現
場諸条件に対応した土留め壁の構築工法を開発すること
が必要になってきた。
【0003】土留め壁をその壁体材料に着目して分類す
ると、打設矢板壁、地下連続壁、柱列式地下連続壁、安
定液固化壁、プレハブ鋼製壁等に大別され、矢板壁のう
ち、鋼管矢板壁は、軟弱地盤等における大規模掘削に適
した土留め壁で、最近では、湾岸部での工事に用いられ
ることが多い。
【0004】鋼管矢板壁を構築するには、鋼管矢板の鉛
直度を確認しながら、ディーゼルハンマー、バイプロハ
ンマーあるいはドロップハンマー等で鋼管矢板を打ち込
むのが一般的であるが、近年の振動あるいは騒音規制を
クリアすべく、ディーゼルハンマーに防音カバーを取り
付けたり、ウオータージェットを併用して低振動化、低
騒音化を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、市街地
に近いところでは振動あるいは騒音規制がきわめて厳格
なため、打込工法で施工すること自体がほとんど不可能
であるのが現状である。
【0006】一方、上述の騒音の問題を回避するため
に、予め掘削した孔内に鋼管矢板を建て込む工法が考え
られるが、その場合には、鋼管矢板同士の連結部分にお
いて止水性が低下してしまうという別の問題を生じる。
【0007】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、静粛性および止水性の両方を具備した鋼管矢
板壁構築工法および鋼管矢板を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の鋼管矢板壁構築工法は請求項1に記載した
ように、鋼管矢板に互いに反対側となるように設けられ
た2つの連結部のうち、一方の連結部内部に所定の置換
体を取り付ける一方、前記鋼管矢板を建て込むための孔
を地盤内に掘削する工程と、当該掘削工程と同時に、先
行鋼管矢板の周囲に打設された硬化材を削り取るととも
に当該先行鋼管矢板の一方の連結部内部の置換体を除去
して当該連結部の内部を露出させる工程と、前記先行鋼
管矢板の一方の連結部に前記鋼管矢板の他方の連結部を
嵌め込みながら前記鋼管矢板を前記孔内に建て込む工程
と、前記先行鋼管矢板の一方の連結部と前記鋼管矢板の
他方の連結部との間の空間および前記鋼管矢板の周囲に
所定の硬化材を注入する工程とを含むものである。
【0009】また、本発明の鋼管矢板は請求項2に記載
したように、互いに反対側となるように一方の連結部及
び他方の連結部が設けられた鋼管矢板であって、該一方
の連結部と次に建て込まれる鋼管矢板の他方の連結部と
を相互に連結可能に構成した鋼管矢板において、発泡ス
チロール等で形成された所定の置換体を前記一方の連結
部内部に取付け、前記置換体の周囲に注入された硬化材
が前記一方の連結部内部に実質的に浸入しないようにす
るとともに、掘削と同時に前記置換体を除去して前記一
方の連結部の内部を露出させた状態で該一方の連結部の
内部に前記他方の連結部を嵌め込み、かかる状態で前記
一方の連結部と前記他方の連結部との間の空間に硬化材
を注入するように構成したものである。
【0010】また、本発明の鋼管矢板は請求項3に記載
したように、互いに反対側となるように一方の連結部及
び他方の連結部が設けられた鋼管矢板であって、該一方
の連結部と次に建て込まれる鋼管矢板の他方の連結部と
を相互に連結可能に構成した鋼管矢板において、所定の
シートを前記一方の連結部を取り囲むようにして取付
け、前記シートの内側に安定液よりも比重の軽い材料で
形成された充填材を充填して前記シートの周囲に注入さ
れた硬化材が前記一方の連結部内部に実質的に浸入しな
いようにするとともに、前記シートを破って前記充填材
を崩落させ前記一方の連結部の内部を露出させた状態で
該一方の連結部の内部に前記他方の連結部を嵌め込み、
かかる状態で前記一方の連結部と前記他方の連結部との
間の空間に硬化材を注入するように構成したものであ
る。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【作用】本発明の鋼管矢板壁構築工法および鋼管矢板に
おいては、まず、これから建て込む鋼管矢板の一方の連
結部に所定の置換体を取り付ける。
【0024】一方、かかる取付工程とは別に、置換体を
取り付けた鋼管矢板を建て込むための孔を掘削する。孔
壁の崩壊が予想される場合には、ベントナイト安定液な
どの非硬化型の安定液を孔内に注入しながら掘削を行
う。
【0025】掘削工程においては、掘削と同時に、先行
して建て込まれた隣接する鋼管矢板の置換体を除去し
て、当該先行鋼管矢板の一方の連結部の内部を露出させ
ておく。
【0026】次に、先行鋼管矢板の一方の連結部にこれ
から建て込もうとする鋼管矢板の他方の連結部を嵌め込
みながら、この鋼管矢板を孔内に建て込む。
【0027】次に、2つの鋼管矢板の連結部の間に形成
された空間および鋼管矢板の周囲に所定の硬化材を注入
する。
【0028】ここで、2つの鋼管矢板の連結部の間に形
成された空間に注入された硬化材は、当該空間に隅々ま
でゆきわたり、硬化後にあっては、地下水等を遮水する
止水壁としての機能を発揮する。
【0029】また、後で建て込んだ方の鋼管矢板の周囲
に注入された硬化材は、硬化後にあっては、その鋼管矢
板を周囲の地盤にしっかりと固着する。
【0030】一方、後で建て込んだ方の鋼管矢板の一方
連結部内部には置換体を取り付けてあるため、その置
換体の容積分だけは硬化材に置換されることはない。
【0031】そのため、硬化材が硬化してから置換体を
除去すれば、次に建て込む鋼管矢板の他方の連結部を嵌
め込むための中空空間が一方の連結部内部に現れる。
【0032】また、本発明の鋼管矢板においては、ま
ず、これから建て込む鋼管矢板の一方の連結部を取り囲
むようにして所定のシートをその鋼管矢板に取り付け
る。ここで、シートの内側には安定液よりも比重の軽い
材料で形成された充填材を充填しておく。
【0033】一方、かかる取付けとは別に、シートを取
り付けた鋼管矢板を建て込むための孔を掘削する。孔壁
の崩壊が予想される場合には、ベントナイト安定液など
の非硬化型の安定液を孔内に注入しながら掘削を行う。
【0034】掘削工程においては、掘削と同時に、先行
して建て込まれた隣接する鋼管矢板のシートを破り取っ
てシート内側の充填材を崩落させ、隣接する鋼管矢板の
一方の連結部の内部を露出させておく。
【0035】次に、隣接する鋼管矢板の一方の連結部に
これから建て込もうとする鋼管矢板の他方の連結部を嵌
め込みながら、この鋼管矢板を孔内に建て込む。
【0036】
【0037】次に、2つの鋼管矢板の連結部の間に形成
された空間および鋼管矢板の周囲に所定の硬化材を注入
し、硬化材を硬化させる。
【0038】ここで、2つの鋼管矢板の連結部の間に形
成された空間に注入された硬化材は、当該空間に隅々ま
でゆきわたり、硬化後にあっては、地下水等を遮水する
止水壁としての機能を発揮する。
【0039】また、後で建て込んだ方の鋼管矢板の周囲
に注入された硬化材は、硬化後にあっては、その鋼管矢
板を周囲の地盤にしっかりと固着する。
【0040】一方、後で建て込んだ方の鋼管矢板の一方
連結部の周囲にはシートを取り付けたうえでその内側
に充填材を充填してあるため、シートの内側については
硬化材が注入されることはない。
【0041】そのため、硬化材が硬化してからシートを
破って内側の充填材を崩落させれば、次に建て込む鋼管
矢板の他方の連結部を嵌め込むための中空空間が一方の
連結部内部に現れる。
【0042】
【実施例】以下、本発明の鋼管矢板壁構築工法および鋼
管矢板の実施例について、添付図面を参照して説明す
る。
【0043】(第1実施例)図1は、本実施例の鋼管矢
板壁構築工法の手順をフローチャートで示したものであ
る。
【0044】かかる工法に用いる鋼管矢板1は、図2
(a) に示すように、外径が例えば1.5m、長さが50m 程度
の鋼管本体2に連結部3および連結部4を設けてあり、
それぞれ、鋼管本体2の長手軸線に沿った長尺部材であ
る。
【0045】他方の連結部としての連結部3および一方
の連結部としての連結部4は、鋼管本体2の長手軸線を
挟んで互いに反対側に設けてあり、連結部3は、一対の
アングル5を先端を外方に向けて並設してあり、連結部
4は、一対のアングル6を先端を向かい合わせにして並
設してある。
【0046】かかる鋼管矢板1は、一方の鋼管矢板1の
連結部4のアングル6に、それに隣接する鋼管矢板1の
連結部3のアングル5を係止することにより、隣接する
鋼管矢板1を相互に連結できるようになっている。
【0047】図2(b) は、鋼管矢板1と同様の構造を持
つ鋼管矢板1a 、1b を互いに連結させた様子を示した
ものである。
【0048】次に、図1のフローチャートを参照しなが
ら、本実施例の鋼管矢板壁構築工法の手順を説明する。
【0049】なお、本実施例では、説明の便宜上、鋼管
矢板1b 、1c ・・を、既に建て込んだ鋼管矢板1a に
順次隣接させて建て込んでいくものとし、鋼管矢板1a
、1b 、1c ・・・は、図2で説明した鋼管矢板1と
同じ構造のものであって、鋼管矢板1と同一の部分につ
いては鋼管矢板1の各部の符号にa, b, c ・・・を付し
て表現することとする。
【0050】図1でわかるように、本実施例の鋼管矢板
構築工法においては、まず、これから建て込もうとする
鋼管矢板1b の一方の連結部としての連結部4b を取り
囲むようにして堰体71b を鋼管矢板1b に取り付ける
(ステップ101)。
【0051】図3は、鋼管矢板1b に堰体71b を取り
付けた様子を示したものである。
【0052】同図でわかるように、堰体71b の内側に
は長手方向の中空空間が形成されている。
【0053】堰体71b は、後の工程で周囲に硬化材を
注入したときにその硬化材の圧力で変形しないように、
その材質や形状を適宜選択し、例えば、FRP等のプラ
スチック材料を湾曲状に一体成形しあるいは金属の薄板
を曲げ加工して形成するのがよい。
【0054】また、堰体71b と鋼管矢板本体2b との
取付部分は、溶接材料や接着剤等を用いてシール構造と
し、後の工程で周囲に硬化材を注入したとき、硬化材が
内部に浸入しないようにしておくのがよい。
【0055】一方、上述した堰体の取付工程とは別に、
堰体71b を取り付けた鋼管矢板1b を建て込むための
孔21b を掘削する(図1、ステップ102)。
【0056】図4は、孔21b の掘削ラインを破線で示
したものである。
【0057】掘削は、例えばアースドリルを用いて行
い、ケリーバーの先端に取り付けたドリリングバケット
を回転させて削孔する。なお、掘削にあたっては、孔壁
の崩壊を防止するため、非硬化型の安定液としてのベン
トナイト安定液、ポリマー安定液等を孔内に注入しなが
ら行うのがよい。
【0058】また、孔21b の掘削ライン(破線)が、
先行して建て込まれた鋼管矢板1aの周囲に注入された
硬化材23a に及んでいることからわかるように、本工
程では、地盤を掘削すると同時に、硬化材23a の一部
も削り取る。
【0059】同様に、孔21b の掘削ラインが、鋼管矢
板1a の堰体71a に及んでいることからわかるよう
に、本工程では、地盤を掘削すると同時にドリリングバ
ケット等で堰体71a を破って、鋼管矢板1a の連結部
4a の内部を露出させる(図1、ステップ103)。
【0060】図5は、掘削工程後、孔21b が形成され
た様子を示したものである。
【0061】同図でわかるように、堰体71a が破られ
て連結部4a の内部がベントナイト安定液31b に露出
していることがわかる。
【0062】次に、隣接する鋼管矢板1a の一方の連結
部である連結部4a にこれから建て込もうとする鋼管矢
板1b の他方の連結部である連結部3b を嵌め込みなが
ら、鋼管矢板1b を孔21b 内に建て込む(図1、ステ
ップ104)。
【0063】図6は、鋼管矢板1b の建込を終了した時
点での様子を示したものである。
【0064】次に、鋼管矢板1a の連結部4a と鋼管矢
板1b の連結部3b との間に形成された空間および鋼管
矢板1b の周囲にベントナイトモルタル23b を注入
し、ベントナイト安定液31b をベントナイトモルタル
23b で置換する(ステップ106)。
【0065】図7は、ベントナイト安定液31b をベン
トナイトモルタル23b に置換した後の状態を示したも
のである。なお、同図中、41、42および43は、ベ
ントナイトモルタルを注入するための配管位置を示した
ものである。
【0066】かかる配管位置でわかるように、鋼管矢板
1b がモルタルの注入圧力によって傾かないように留意
する。
【0067】2つの鋼管矢板1a および1b の連結部の
間に形成された空間に注入されたベントナイトモルタル
23b は、それらの空間に隅々までゆきわたり、硬化後
にあっては、地下水等を遮水する止水壁としての機能を
発揮する。
【0068】また、後で建て込んだ方の鋼管矢板1b の
周囲に注入されたベントナイトモルタル23b は、硬化
後にあっては、鋼管矢板1b を周囲の地盤にしっかりと
固着する。
【0069】一方、鋼管矢板1b の連結部4b の周囲に
は堰体71b を取り付けてあるため、注入したベントナ
イトモルタル23b は連結部4b 内に浸入せず、したが
って、ベントナイトモルタル23b が硬化したとき、連
結部4b 内部には、次に建て込む鋼管矢板1c の他方の
連結部としての連結部3c を嵌め込むための中空空間が
形成される。
【0070】これで、鋼管矢板1b に関する一連の工程
は終了するが、引き続き鋼管矢板1c の建込等を行う場
合には、ステップ101と同様、鋼管矢板1c の一方の
連結部である連結部4c を取り囲むようにして堰体71
c を鋼管矢板1c に取付け、ステップ102と同様、鋼
管矢板1c を建て込むための孔21c を掘削する。そし
て、ステップ103と同様、地盤を掘削すると同時にド
リリングバケット等で堰体71b を破って、鋼管矢板1
b の連結部4b の内部を露出させる。
【0071】以下、詳細な説明は省略するが、上述した
と同様、ステップ104乃至105の工程を順次繰り返
し行えばよい。
【0072】かくして、図1のステップ101乃至ステ
ップ105を必要なだけ繰り返して複数の鋼管矢板を建
て込むことにより、所望の長さ、例えば数100m にわた
る鋼管矢板壁を構築することができる。
【0073】鋼管矢板壁構築後は、腹起こし、切り梁等
を適宜設けながら鋼管矢板壁で囲まれた領域を掘削し、
所定の構造物を構築する。構造物を構築した後は、埋め
戻し等の作業を経て、必要ならば、構築した鋼管矢板壁
を撤去する。
【0074】従来の鋼管矢板壁工法は、打込工法で行う
と騒音や振動がひどく、建込工法で行うと止水性が低下
するというように一長一短があったが、本実施例の鋼管
矢板壁およびその構築工法では、上述したように、所定
の堰体を予め鋼管矢板の一方の連結部に取付けておくこ
とによって連結部内にモルタルが浸入するのを防止し、
モルタルが硬化した後に堰体を破って次の鋼管矢板の
方の連結部を嵌合させるようにしたので、連結部近傍に
モルタル等が固着して連結部同士の嵌合が妨げられるこ
とがなくなり、連結部同士をスムーズに嵌合させて次の
鋼管矢板を容易に建て込むことができる。
【0075】このように、建込の際にほとんど摩擦や抵
抗がないため、騒音や振動は発生しなくなり、きわめて
静粛性の高い工法となる。
【0076】また、次の鋼管矢板を建て込んだ後、先行
した鋼管矢板の一方の連結部と次の鋼管矢板の他方の
結部との間に生じた空隙にモルタルを充填するようにし
たので、連結部における止水性を格段に向上させること
ができる。
【0077】静粛性および止水性に優れた土留め工法と
して地中連続壁工法がよく知られているが、後で撤去が
必要な場合には、本実施例の鋼管矢板壁工法が最適な工
法となる。
【0078】本実施例では、硬化材としてベントナイト
モルタルを用いたが、所定の強度と止水性をもつ材料、
例えば、通常のモルタルあるいはコンクリートでもよ
い。
【0079】また、本実施例では、鋼管矢板の連結部を
図2に示すような形状としたが、連結した状態で内部に
モルタルを充填できる空間が形成されるのであれば、ど
んな形状の連結部でもよい。
【0080】また、本実施例では、堰体と鋼管矢板との
取付け部分をシール構造としたが、硬化材の浸入を完全
に防止せねばならないものではなく、例えばセメントや
骨材部分だけを遮断すれば足りる。したがって、多少の
水分が内部に浸入してもよい。
【0081】また、本実施例では、堰体を鋼管矢板に取
り付ける場所についてはなんら言及しなかったが、かか
る取付けを予め工場で行っておき、堰体を取り付けた鋼
管矢板を現場に搬入するようにしてもよいことは言うま
でもない。
【0082】(第2実施例)次に、第2実施例について
説明するが、第1実施例と実質的に同一の部品等につい
ては同一の符号を付してその説明を省略する。
【0083】図8は、第2実施例の鋼管矢板壁構築工法
の手順をフローチャートで示したものである。
【0084】同図でわかるように、本実施例の鋼管矢板
壁構築工法においては、まず、これから建て込もうとす
る鋼管矢板1b の一方の連結部である連結部4b に置換
体51b を取り付ける(ステップ111)。
【0085】図9は、鋼管矢板1b に置換体51b を取
り付けた様子を示したものである。
【0086】同図でわかるように、置換体51b は、後
の工程で周囲に硬化材を注入したときにその硬化材の圧
力で破損しないように、かつ、掘削工程の際に所定の掘
削駆動力で連結部から除去できるようにその材質を適宜
選択し、例えば、発泡スチロールの中実体で形成するの
がよい。
【0087】一方、上述した置換体の取付工程とは別
に、置換体51b を取り付けた鋼管矢板1b を建て込む
ための孔21b を掘削する(図8、ステップ112)。
【0088】図10は、孔21b の掘削ラインを破線で
示したものである。
【0089】掘削方法については、ほぼ第1実施例と同
様であるので、詳細な説明は省略するが、孔21b の掘
削ラインが、鋼管矢板1a の置換体51a に及んでいる
ことからわかるように、本工程では、地盤を掘削すると
同時にドリリングバケット等で置換体51a を除去し
て、鋼管矢板1a の連結部4a の内部を露出させる(図
8、ステップ113)。
【0090】置換体51a として例えば発泡スチロール
等を用いた場合、ドリリングバケットの切削面が置換体
51a に作用すると、置換体51a は、粉々になってベ
ントナイト安定液中を浮き上がり、連結部4a から容易
に除去される。
【0091】図11は、掘削工程後、孔21b が形成さ
れた様子を示したものである。
【0092】次に、図12に示すように、隣接する鋼管
矢板1a の連結部4a にこれから建て込もうとする鋼管
矢板1b の他方の連結部である連結部3b を嵌め込みな
がら、鋼管矢板1b を孔21b 内に建て込み(図8、ス
テップ114)、次いで、図13に示すように、鋼管矢
板1a の連結部4a と鋼管矢板1b の連結部3b との間
に形成された空間および鋼管矢板1b の周囲にベントナ
イトモルタル23b を注入し、ベントナイト安定液31
b をベントナイトモルタル23b で置換する(図8、ス
テップ115)。
【0093】ここで、2つの鋼管矢板1a および1b の
連結部の間に形成された空間に注入されたベントナイト
モルタル23b は、その空間に隅々までゆきわたり、硬
化後にあっては、地下水等を遮水する止水壁としての機
能を発揮する。
【0094】また、鋼管矢板1b の周囲に注入されたベ
ントナイトモルタル23b は、硬化後にあっては、鋼管
矢板1b を周囲の地盤にしっかりと固着する。
【0095】一方、鋼管矢板1b の連結部4b 内部には
置換体51b を取り付けてあるため、その置換体51b
の容積分だけはベントナイトモルタル23b に置換され
ることはない。
【0096】そのため、ベントナイトモルタル23b が
硬化してから掘削時にこれを除去すれば、次に建て込む
鋼管矢板1c の連結部3c を嵌め込むための中空空間が
連結部4b 内部に現れる。
【0097】以下、詳細な説明は省略するが、図8のス
テップ111乃至ステップ115を必要なだけ繰り返し
て複数の鋼管矢板を建て込むことにより、所望の長さ、
例えば数100m にわたる鋼管矢板壁を構築することがで
きる。
【0098】第2実施例に関するその他の作用および効
果については、第1実施例とほぼ同様であるので詳細な
説明は省略する。
【0099】なお、第1実施例と同様、硬化材として通
常のモルタルあるいはコンクリートを用いてもよいし、
鋼管矢板の連結部は、連結した状態で内部にモルタルを
充填できる空間が形成されるのであればどんな形状の連
結部でもよい。さらに、置換体の取付けを予め工場で行
っておき、これを現場に搬入するようにしてもよいこと
は言うまでもない。
【0100】(第3実施例)次に、第3実施例について
説明する。なお、第1あるいは第2実施例と実質的に同
一の部品等については、同一の符号を付してその説明を
省略する。
【0101】図14は、第3実施例に係る鋼管矢板を示
したものである。
【0102】同図でわかるように、第3実施例に係る鋼
管矢板は、鋼管矢板1の一方の連結部である連結部4を
取り囲むようにしてシート11を取り付けてある。
【0103】シート11には、これを補強するローブ1
2を両縁に設けてあり、ロープ12の手前に押さえ板1
3をあてて鋲14をアングル6に打ち込むことにより、
シート11を鋼管矢板1に固定してある。この状態で
は、シート11の内側に長手方向の中空空間が形成され
ている。
【0104】次に、本実施例の鋼管矢板を用いて鋼管矢
板壁を構築する手順を説明する。
【0105】なお、本実施例では、説明の便宜上、シー
ト11a 、11b 、11c ・・・を各々鋼管矢板1a 、
1b 、1c ・・に取付け、既に建て込みが終わった鋼管
矢板1a に隣接させて鋼管矢板1b 、1c ・・・を順次
建て込んでいくものとし、鋼管矢板1およびシート11
並びにこれらに関連する部分と同一の部分については、
図14で説明した各部の符号にa, b, c ・・・を付して
表現することとする。
【0106】本実施例の鋼管矢板を用いて鋼管矢板壁を
構築するには、まず、シート11bを取り付けた鋼管矢
板1b を建て込むための孔21b を掘削する。
【0107】図15は、孔21b の掘削ラインを破線で
示したものである。
【0108】掘削については、第1あるいは第2実施例
と同様、例えばアースドリルを用いて行い、ケリーバー
の先端に取り付けたドリリングバケットを回転させて削
孔する。なお、掘削にあたっては、孔壁の崩壊を防止す
るため、非硬化型の安定液としてのベントナイト安定
液、ポリマー安定液等を孔内に注入しながら行うのがよ
い。
【0109】また、孔21b の掘削ライン(破線)が、
先行して建て込まれた鋼管矢板1aの周囲に充填された
硬化材23a に及んでいることからわかるように、掘削
時に硬化材23a の一部も削り取る。
【0110】同様に、孔21b の掘削ラインが、鋼管矢
板1a のシート11aおよびシート11a の内部空間に
充填してあった充填材22a に及んでいることからわか
るように、地盤の掘削時にドリリングバケット等でシー
ト11a を破り取ってシート11a 内側の充填材22a
を崩落させ、鋼管矢板1a の連結部4a の内部を露出さ
せる。
【0111】図16は、掘削後、孔21b が形成された
様子を示したものである。
【0112】同図でわかるように、シート11a が破ら
れて内部の充填材22a が崩落し、連結部4a の内部が
ベントナイト安定液31bに露出していることがわか
る。
【0113】次に、隣接する鋼管矢板1a の一方の連結
部である連結部4a にこれから建て込もうとする鋼管矢
板1b の他方の連結部である連結部3b を嵌め込みなが
ら、鋼管矢板1b を孔21b 内に建て込む。
【0114】図17は、鋼管矢板1b の建込を終了した
時点での様子を示したものである。
【0115】次に、鋼管矢板1b に取り付けたシート1
1b の内側に充填材22b を充填する。
【0116】充填材22b には、ベントナイト溶液の比
重(通常、1.0 乃至1.3 の範囲)よりも比重が大きな材
料、例えば砕石、高炉スラグ(比重2.5 程度)あるい
は、もっと比重の大きな材料として、電炉スラグ(比重
3.5 )やコンクリートの重量骨材として知られる鉄、磁
鉄鉱、砂鉄、褐鉄鉱等(比重2.4 乃至8 )を用いるのが
好ましい。
【0117】図18は、充填材の充填を終了した時点で
の様子を示したものである。
【0118】次に、鋼管矢板1a の連結部4a と鋼管矢
板1b の連結部3b との間に形成された空間および鋼管
矢板1b の周囲にベントナイトモルタル23b を注入
し、ベントナイト安定液31b をベントナイトモルタル
23b で置換する。
【0119】図19は、ベントナイト安定液31b をベ
ントナイトモルタル23b に置換した後の状態を示した
ものである。なお、同図中、41、42および43は、
ベントナイトモルタルを注入するための配管位置を示し
たものである。
【0120】かかる配管位置でわかるように、鋼管矢板
1b がモルタルの注入圧力によって傾かないように留意
する。
【0121】これで、鋼管矢板1b に関する一連の工程
は終了するが、引き続き鋼管矢板1c の建込等を行う場
合には、上述したと同様、鋼管矢板1c の一方の連結部
である連結部4c を取り囲むようにしてシート11c を
鋼管矢板1c に取付け、鋼管矢板1c を建て込むための
孔21c を掘削する。次いで、地盤を掘削すると同時に
ドリリングバケット等でシート11b を破り取ってシー
ト11b 内側の充填材22b を崩落させ、鋼管矢板1b
の連結部4b の内部を露出させる。
【0122】図20は、孔21c の掘削後の状態を示し
たものである。
【0123】かくして、今まで述べた手順を必要なだけ
繰り返して複数の鋼管矢板を建て込むことにより、所望
の長さ、例えば数100m にわたる鋼管矢板壁を構築する
ことができる。
【0124】鋼管矢板壁構築後は、腹起こし、切り梁等
を適宜設けながら鋼管矢板壁で囲まれた領域を掘削し、
所定の構造物を構築する。構造物を構築した後は、埋め
戻し等の作業を経て、必要ならば、構築した鋼管矢板壁
を撤去する。
【0125】従来の鋼管矢板を用いて鋼管矢板壁を構築
する場合には、打込工法で行うと騒音や振動がひどく、
建込工法で行うと止水性が低下するというように一長一
短があったが、本実施例の鋼管矢板を用いて構築を行う
と、上述したように、鋼管矢板の一方の連結部に取付け
たシートの内部に充填材を充填しておくことによって、
連結部内にモルタルが浸入するのを防止し、モルタルが
硬化した後にその充填材を取り除いて中空の空間を形成
し、その中に次の鋼管矢板の他方の連結部を嵌合させる
ようにしたので、連結部近傍にモルタル等が固着して連
結部同士の嵌合が妨げられることがなくなり、連結部同
士をスムーズに嵌合させて次の鋼管矢板を容易に建て込
むことができる。
【0126】このように、建込の際にほとんど摩擦や抵
抗がないため、騒音や振動は発生しなくなり、きわめて
静粛性が高くなる。
【0127】また、次の鋼管矢板を建て込んだ後、先行
した鋼管矢板の一方の連結部と次の鋼管矢板の他方の
結部との間に生じた空隙にモルタルを充填するようにし
たので、連結部における止水性を格段に向上させること
ができる。
【0128】静粛性および止水性に優れた土留め工法と
して地中連続壁工法がよく知られているが、後で撤去が
必要な場合には、本実施例の鋼管矢板壁工法が最適な工
法となる。
【0129】また、充填材として、孔内に注入する安定
液の比重よりも大きな充填材を選んだので、シート内側
に充填する際に安定液内にスムーズに沈み、途中で詰ま
ることなく、シート内側に充填することができる。
【0130】また、本実施例では、硬化材としてベント
ナイトモルタルを用いたが、所定の強度と止水性をもつ
材料、例えば、通常のモルタルあるいはコンクリートで
もよい。
【0131】また、本実施例では、鋼管矢板の連結部を
図2に示すような形状としたが、連結した状態で内部に
モルタルを充填できる空間が形成されるのであれば、ど
んな形状の連結部でもよい。
【0132】また、本実施例では、シートを取り付ける
場所について特に言及しなかったが、予め工場等で取り
付けたものを現場に搬入してこれを建て込むようにして
もよい。
【0133】また、本実施例では、鋼管矢板の建込が終
了してからそのシート内に充填材を充填するようにした
が、工場でシートを取り付ける際、同時にそのシート内
に充填材を充填しておき、これを現場に搬入して建て込
んでもよい。
【0134】かかる場合には、充填材の比重はベントナ
イト安定液に対して重くする必要はなく、むしろ、建て
込んだ後の回収・再利用あるいは運搬時の取扱い等を考
慮して、発泡スチロール等の比較的軽い材料を粒状ある
いは団子状に形成し、これらをシート内に詰め込むよう
にしてもよい。
【0135】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の鋼管矢板壁
構築工法は、鋼管矢板に互いに反対側となるように設け
られた2つの連結部のうち、一方の連結部内部に所定の
置換体を取り付ける一方、前記鋼管矢板を建て込むため
の孔を地盤内に掘削する工程と、当該掘削工程と同時
に、先行鋼管矢板の周囲に打設された硬化材を削り取る
とともに当該先行鋼管矢板の一方の連結部内部の置換体
を除去して当該連結部の内部を露出させる工程と、前記
先行鋼管矢板の一方の連結部に前記鋼管矢板の他方の連
結部を嵌め込みながら前記鋼管矢板を前記孔内に建て込
む工程と、前記先行鋼管矢板の一方の連結部と前記鋼管
矢板の他方の連結部との間の空間および前記鋼管矢板の
周囲に所定の硬化材を注入する工程とを含むので、無騒
音無振動でなおかつ止水性の高い土留め壁を構築するこ
とができる。
【0136】また、本発明の鋼管矢板は、互いに反対側
となるように一方の連結部及び他方の連結部が設けられ
た鋼管矢板であって、該一方の連結部と次に建て込まれ
る鋼管矢板の他方の連結部とを相互に連結可能に構成し
た鋼管矢板において、発泡スチロール等で形成された所
定の置換体を前記一方の連結部内部に取付け、前記置換
体の周囲に注入された硬化材が前記一方の連結部内部に
実質的に浸入しないようにするとともに、掘削と同時に
前記置換体を除去して前記一方の連結部の内部を露出さ
せた状態で該一方の連結部の内部に前記他方の連結部を
嵌め込み、かかる状態で前記一方の連結部と前記他方の
連結部との間の空間に硬化材を注入するように構成した
ので、先行鋼管矢板との関係では、連結部内に硬化材を
充填して止水性を確保することができる一方、後で建て
込む鋼管矢板との関係では、連結部内部に所定の中空空
間を形成して建込作業性を確保することが可能となる。
【0137】また、本発明の鋼管矢板は、互いに反対側
となるように一方の連結部及び他方の連結部が設けられ
た鋼管矢板であって、該一方の連結部と次に建て込まれ
る鋼管矢板の他方の連結部とを相互に連結可能に構成し
た鋼管矢板において、所定のシートを前記一方の連結部
を取り囲むようにして取付け、前記シートの内側に安定
液よりも比重の軽い材料で形成された充填材を充填して
前記シートの周囲に注入された硬化材が前記一方の連結
部内部に実質的に浸入しないようにするとともに、前記
シートを破って前記充填材を崩落させ前記一方の連結部
の内部を露出させた状態で該一方の連結部の内部に前記
他方の連結部を嵌め込み、かかる状態で前記一方の連結
部と前記他方の連結部との間の空間に硬化材を注入する
ように構成したので、先行鋼管矢板との関係では、連結
部内に硬化材を充填して止水性を確保することができる
一方、後で建て込む鋼管矢板との関係では、連結部内部
に所定の中空空間を形成して建込作業性を確保すること
が可能となる。
【0138】
【0139】
【0140】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る鋼管矢板壁構築工法の手順を
示したフローチャート。
【図2】(a)は、本実施例に係る鋼管矢板壁構築工法に
用いる鋼管矢板の横断面図、(b)は、2つの鋼管矢板を
連結させた状態を示した図。
【図3】鋼管矢板の連結部に堰体を取り付けた様子を示
した図。
【図4】鋼管矢板を建て込むための孔を掘削するライン
を示した図。
【図5】鋼管矢板用の孔の掘削を完了した状態を示した
図。
【図6】掘削した孔内に鋼管矢板を建て込んだ様子を示
した図。
【図7】2つの鋼管矢板の連結部と連結部の間に生じた
空間および鋼管矢板の周囲にベントナイトモルタルを注
入した様子を示した図。
【図8】第2実施例に係る鋼管矢板壁構築工法の手順を
示したフローチャート。
【図9】鋼管矢板の連結部に置換体を取り付けた様子を
示した図。
【図10】鋼管矢板を建て込むための孔を掘削するライ
ンを示した図。
【図11】鋼管矢板用の孔の掘削を完了した状態を示し
た図。
【図12】掘削した孔内に鋼管矢板を建て込んだ様子を
示した図。
【図13】2つの鋼管矢板の連結部と連結部の間に生じ
た空間および鋼管矢板の周囲にベントナイトモルタルを
注入した様子を示した図。
【図14】鋼管矢板の連結部にシートを取り付けた様子
を示した図。
【図15】鋼管矢板を建て込むための孔を掘削するライ
ンを示した図。
【図16】鋼管矢板用の孔の掘削を完了した状態を示し
た図。
【図17】掘削した孔内に鋼管矢板を建て込んだ様子を
示した図。
【図18】建て込んだ鋼管矢板のシートの内側に充填材
を充填した様子を示した図。
【図19】2つの鋼管矢板の連結部と連結部の間に生じ
た空間および鋼管矢板の周囲にベントナイトモルタルを
注入した様子を示した図。
【図20】さらに別の孔を掘削した様子を示した図。
【符号の説明】
1 鋼管矢板3 連結部(他方の連結部) 4 連結部(一方の連結部) 11 シート 22 充填材 23 ベントナイトモルタル(硬化材) 31 ベントナイト溶液(非硬化型の安定液) 51 置換体 71 堰体 101 堰体取付工程 102 掘削工程 103 露出工程 104 建込工程 105 硬化材注入工程 111 置換体取付工程 112 掘削工程 113 置換体除去工程 114 建込工程 115 硬化材注入工程
フロントページの続き (72)発明者 北村 仁 大阪市中央区北浜東4―33 株式会社大 林組 大阪本店内 (72)発明者 長尾 均 大阪市中央区北浜東4―33 株式会社大 林組 大阪本店内 (72)発明者 池田 恭二 大阪市中央区北浜東4―33 株式会社大 林組 大阪本店内 (72)発明者 谷垣 三雄 大阪市北区梅田2―2―25 五洋建設株 式会社 大阪支店内 (72)発明者 木本 和博 大阪市北区梅田2―2―25 五洋建設株 式会社 大阪支店内 (56)参考文献 特開 昭54−48911(JP,A) 特開 平5−156625(JP,A) 特公 昭56−14810(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 5/02 - 5/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼管矢板に互いに反対側となるように設
    けられた2つの連結部のうち、一方の連結部内部に所定
    の置換体を取り付ける一方、前記鋼管矢板を建て込むた
    めの孔を地盤内に掘削する工程と、 当該掘削工程と同時に、先行鋼管矢板の周囲に打設され
    た硬化材を削り取るとともに当該先行鋼管矢板の一方の
    連結部内部の置換体を除去して当該連結部の内部を露出
    させる工程と、 前記先行鋼管矢板の一方の連結部に前記鋼管矢板の他方
    の連結部を嵌め込みながら前記鋼管矢板を前記孔内に建
    て込む工程と、 前記先行鋼管矢板の一方の連結部と前記鋼管矢板の他方
    の連結部との間の空間および前記鋼管矢板の周囲に所定
    の硬化材を注入する工程とを含むことを特徴とする鋼管
    矢板壁構築工法。
  2. 【請求項2】 互いに反対側となるように一方の連結部
    及び他方の連結部が設けられた鋼管矢板であって、該一
    方の連結部と次に建て込まれる鋼管矢板の他方の連結部
    とを相互に連結可能に構成した鋼管矢板において、 発泡スチロール等で形成された所定の置換体を前記一方
    の連結部内部に取付け、前記置換体の周囲に注入された
    硬化材が前記一方の連結部内部に実質的に浸入しないよ
    うにするとともに、掘削と同時に前記置換体を除去して
    前記一方の連結部の内部を露出させた状態で該一方の連
    結部の内部に前記他方の連結部を嵌め込み、かかる状態
    で前記一方の連結部と前記他方の連結部との間の空間に
    硬化材を注入するように構成したことを特徴とする鋼管
    矢板。
  3. 【請求項3】 互いに反対側となるように一方の連結部
    及び他方の連結部が設けられた鋼管矢板であって、該一
    方の連結部と次に建て込まれる鋼管矢板の他方の連結部
    とを相互に連結可能に構成した鋼管矢板において、 所定のシートを前記一方の連結部を取り囲むようにして
    取付け、前記シートの内側に安定液よりも比重の軽い材
    料で形成された充填材を充填して前記シートの周囲に注
    入された硬化材が前記一方の連結部内部に実質的に浸入
    しないようにするとともに、前記シートを破って前記充
    填材を崩落させ前記一方の連結部の内部を露出させた状
    態で該一方の連結部の内部に前記他方の連結部を嵌め込
    み、かかる状態で前記一方の連結部と前記他方の連結部
    との間の空間に硬化材を注入するように構成したことを
    特徴とする鋼管矢板。
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