JP2000355941A - 建物およびその施工方法 - Google Patents

建物およびその施工方法

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JP2000355941A
JP2000355941A JP11170304A JP17030499A JP2000355941A JP 2000355941 A JP2000355941 A JP 2000355941A JP 11170304 A JP11170304 A JP 11170304A JP 17030499 A JP17030499 A JP 17030499A JP 2000355941 A JP2000355941 A JP 2000355941A
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steel
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ground
pipe
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JP11170304A
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Kazuhiko Isoda
和彦 磯田
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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  • Piles And Underground Anchors (AREA)
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  • Placing Or Removing Of Piles Or Sheet Piles, Or Accessories Thereof (AREA)
  • Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 合理的な建物の構造とその施工方法を実現す
る。 【解決手段】 鋼管14を主体とする鋼管杭11と、同
じく鋼管14を主体とする鋼管柱12とを鋼管どうしの
接合により一体に構築する。鋼管杭および鋼管柱の少な
くともいずれか一方を、鋼管の内部にコンクリート16
を充填した充填鋼管コンクリート構造体とする。上記建
物を施工するに際し、鋼管杭と地下部分の鋼管柱を先行
施工した後、地盤を掘り下げて地下躯体を施工するとと
もに、それに相前後して鋼管柱の上部に鋼管を継ぎ足し
て地上部分の鋼管柱および地上躯体を施工する。鋼管の
先端にスクリュー状の羽根15を設けて鋼管を回転貫入
させる。鋼管の先端部に予めコンクリートを充填してお
く。地下躯体の施工は逆打ち工法による。鋼管柱に対し
て鉄骨梁20,23を外ダイヤフラム21を介して接合
する。鋼管杭に対して基礎梁24をスタッドジベルを介
して接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物およびその施
工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】杭および地下階を有する建物の施工に際
しては、杭、基礎、地下躯体、地上躯体をその順で施工
することが通常ではあるが、近年、杭と地下階の柱とを
予め一連のものとして先行施工する工法も普及しつつあ
る。
【0003】図10にその概要を示す。これは、(a)
に示すように地表部ケーシング1およびベントナイト泥
水2により孔壁を保護しつつ杭孔3を掘削し、(b)に
示すようにその下端部に杭鉄筋4を配するとともに地下
階の柱となる鉄骨(構真柱と通称されているので、以下
ではそのように称する)5を杭孔内に配置し、(c)に
示すように杭孔3の底部にコンクリートを打設して場所
打ちコンクリート杭6を施工するとともに構真柱5を立
設した後、(d)に示すように杭孔3全体を砂利や礫に
より埋め戻して構真柱5の座屈を防止する。
【0004】以降は地表より地盤を掘り下げて構真柱5
および杭6の頭部を露出させ、構真柱5を地下階の柱と
してそのまま利用して地下躯体を施工するとともに、杭
頭部には基礎梁およびフーチングを施工する。地下躯体
の施工に際しては、地盤を掘り下げながら上部より下部
に向かって順次施工していく逆打ち工法も広く採用され
ている。そして、上記の地下躯体の施工と相前後して、
構真柱5の上部に地上階の柱を継ぎ足して地上階の躯体
を施工していく。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の工法では、
場所打ちコンクリート杭6を採用していることから、そ
の施工が自ずと大掛かりなものとなり、特に、場所打ち
コンクリート杭6はベントナイト泥水2中で掘削を行う
ことから産業廃棄物となる排土が多量に発生し、またト
レミー管を用いてコンクリートをベントナイト泥水2と
置換しつつ打設することになるため杭頭部に余盛り部分
を確保する必要があってその処理も煩雑であった。
【0006】また、構真柱5としての鉄骨を場所打ちコ
ンクリート杭6に差し込む形態で設置することからそれ
ら杭6と構真柱5との芯ずれが生じる余地があり、した
がってそのような芯ずれを防止するため高精度の施工が
要求されるし、杭6に対する構真柱5の定着強度を十分
に確保することも必ずしも容易ではない。
【0007】また、構真柱5の周囲を埋め戻してから再
び掘削するので不合理であるし、構真柱5としては十字
形断面の鉄骨を用いることが一般的であるのでその周囲
の再掘削と断面内部埋め戻し土の排出作業は極めて面倒
な作業となり、しかも地上階の柱の断面形状が十字形以
外の場合には構真柱5との接合部分で断面を切り替える
ための複雑なディテールが必要である。
【0008】以上のように、杭として場所打ちコンクリ
ート杭6を採用し構真柱5として鉄骨を採用している上
記従来の工法は多くの改善の余地を残しており、有効な
改善策が望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来の工
法における杭および構真柱として、いずれも鋼管を主体
とする鋼管杭および鋼管柱を採用するようにしたもので
ある。
【0010】すなわち、請求項1の発明の建物は、杭と
して鋼管を主体とする鋼管杭を採用するとともに、該鋼
管杭の上部に連なる一連の柱として鋼管を主体とする鋼
管柱を採用し、それら鋼管杭と鋼管柱とを鋼管どうしの
接合により一体に構築してなるものである。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記鋼管杭および鋼管柱の双方もしくは少なくとも
いずれか一方を、鋼管の内部にコンクリートを充填して
なる充填鋼管コンクリート構造体としたものである。
【0012】請求項3の発明は、杭として鋼管を主体と
する鋼管杭を採用するとともに、該鋼管杭の上部に連な
る一連の柱として鋼管を主体とする鋼管柱を採用し、そ
れら鋼管杭と鋼管柱とを鋼管どうしの接合により一体に
構築してなる建物を施工するための方法であって、地盤
中に前記鋼管杭と地下部分の鋼管柱を先行施工した後、
地盤を掘り下げて地下躯体を施工するとともに、それに
相前後して前記鋼管柱の上部に鋼管を継ぎ足して地上部
分の鋼管柱および地上躯体を施工するものである。
【0013】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記鋼管杭および鋼管柱を施工するに際して、それ
らの双方もしくは少なくともいずれか一方にコンクリー
トを充填するものである。
【0014】請求項5の発明は、請求項3または4の発
明において、鋼管の先端にスクリュー状の羽根を設け
て、該鋼管を回転させて地盤中に貫入させるものであ
る。
【0015】請求項6の発明は、請求項5の発明におい
て、前記鋼管の先端部に予めコンクリートを充填してお
くものである。
【0016】請求項7の発明は、請求項3,4,5また
は6の発明において、地下躯体の施工を、地盤を掘り下
げつつその上部より下部へ向けて順次施工するものであ
る。
【0017】請求項8の発明は、請求項3,4,5,6
または7の発明において、前記鋼管柱に対する梁の接合
位置に環状の鋼材からなる外ダイヤフラムを設け、該外
ダイヤフラムを介して前記鋼管柱に対して鉄骨梁を接合
するものである。
【0018】請求項9の発明は、請求項3,4,5,
6,7または8の発明において、前記鋼管杭の杭頭部に
対する基礎梁の接合位置にスタッドジベルを設け、該ス
タッドジベルを介して前記鋼管杭の杭頭部に対して鉄筋
コンクリート造の基礎梁を接合するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】図1〜図9を参照して本発明の実
施形態を説明するが、以下の実施形態はあくまで一例で
あり、本発明をこの実施形態に限定する趣旨では勿論な
い。
【0020】本実施形態は杭および地下階を有する建物
を施工するに当たり、図10に示した従来の工法と同様
に地下階の柱を構真柱として杭と一体に先行施工するも
のであるが、本実施形態ではそれら杭および構真柱とし
ていずれも鋼管を主体としてその内部にコンクリートを
充填した鋼管杭11および鋼管柱12を採用し、かつそ
れら鋼管杭11および鋼管柱12を一体の充填鋼管コン
クリート構造体(Con-crete Filled Tube、以下CFT
と称する)13として構築するものである。また、地下
躯体の施工を逆打ち工法により行うようにしている。
【0021】まず、図1(a)に示すように地盤に鋼管
14を貫入する。その鋼管14としてはたとえば図7に
示すように先端部にスクリュー状の羽根15が設けられ
たものを用い、これを回転させることで自ずと地盤中に
貫入していくものとする。なお、羽根15の形状や枚数
は鋼管14を有効に回転貫入させることができる限りに
おいて任意である。また、鋼管14の先端部には、貫入
時の局部座屈防止と浮力低減、地下水進侵入防止、姿勢
安定性の確保を目的として、予めコンクリート16を充
填しておくことが好ましい。鋼管14内にコンクリート
16を充填するためには、たとえば図7(b)に示すよ
うに、鋼管14の先端を上記羽根15により閉じておく
とともにそのやや上部を仕切板17により区画し、かつ
周面にはコンクリート打設口18と空気孔19を設け
て、鋼管14を横置きにした状態でコンクリート16を
打設すれば良い。
【0022】図1(b)、(c)に示すように、上記の
鋼管14の上部に所要本数の他の鋼管14を継ぎ足しつ
つ、それら一連の鋼管14を所定深度に達するまで地盤
中に回転貫入させる。
【0023】図2(a)、(b)に示すように、地盤中
に貫入した一連の鋼管14内全体にコンクリート16を
打設充填してCFT13を構築する。上述したように、
このCFT13は、その下部が鋼管杭11として機能
し、それに連なる上部がそのまま地下階の柱となるべく
構真柱として先行施工された鋼管柱12として機能する
ものである。
【0024】次に、図3に示すように、CFT13の上
部に鉄骨梁20を接合するための外ダイヤフラム21を
装着する。外ダイヤフラム21はたとえば図8に示すよ
うに鋳鋼製の環状のものであり、対の外ダイヤフラム2
1を鉄骨梁20の上下フランジ間の寸法に対応させてC
FT13に装着し、溶接あるいはグラウト充填によりC
FT13の外周面に一体化させ、それら外ダイヤフラム
21に対して1階の床梁となる鉄骨梁20の上下のフラ
ンジを溶接して接合する。なお、たとえば図8(b)に
示すように、鉄骨梁20の梁成に相当する長さの鋼管2
2の上下に対の外ダイヤフラム21を予め一体に取り付
けておき、その鋼管22をCFT13に装着するように
しても良い。また、この段階で、図3に示しているよう
に、次工程で地下階の梁23を接合するために用いる他
の外ダイヤフラム21を必要数だけ予めCFT13に装
着しておく。
【0025】図4に示すように地盤を1層分掘り下げ、
CFT13に予め装着しておいた上記の外ダイヤフラム
21をその設置位置まで下げてそこでCFT13に一体
化し、その外ダイヤフラム21に対して地下階の鉄骨梁
23を接合する。
【0026】同様にして、地盤を順次掘り下げていきつ
つ、地下各階の鉄骨梁を順次施工する。すなわち地下躯
体を逆打ち工法により上部から下部に向けて順次施工す
る。なお、図面は地下1階を示すに留めてある。
【0027】上記のようにして地下躯体を施工し、床付
け面まで掘削したら、基礎梁24の施工に移行する。す
なわち、図5に示すようにCFT13の表面にスタッド
ジベル25を取り付け、図6に示すように鉄筋コンクリ
ート造の基礎梁24を施工してスタッドジベル25を介
してCFT13に一体化させる。なお、CFT13にス
タッドジベル25を直接的に取り付けることに代えて、
たとえば図9に示すように鋼管26の外周面にスタッド
ジベル25を取り付けておき、その鋼管26をCFT1
3に装着するようにしても良く、それにはその鋼管26
を半割り等に分割できるようにしておくか、あるいは図
3の段階で予めCFT13に対して装着しておいて地盤
掘削後に設置位置まで下げるようにすれば良い。
【0028】以上の地下躯体の施工と相前後して、地上
躯体の施工を行う。すなわち、図5に示すようにCFT
13の上部に鋼管14を継ぎ足して図6に示すようにそ
の内部にもコンクリート16を充填することでCFT1
3を上方へ延長し、それを地上階の鋼管柱12として上
記と同様に外ダイヤフラム21を介して鉄骨梁20を接
合する。なお、鋼管14内へのコンクリート16の充填
は鉄骨梁20を接合した後に行っても良い。
【0029】以上の工法によれば、杭と構真柱として一
体のCFT13を採用したので、図10に示した従来の
場所打ちコンクリート杭6と鉄骨からなる構真柱5によ
る場合に比較して、構造的にシンプルにして合理的であ
って極めて有利であり、かつ施工性を大幅に改善できる
ものである。
【0030】すなわち、上記工法によれば、異種の構造
部材どうしをフーチングを介在させて組み合わせている
従来の構造に比較して、一体のCFT13により上部構
造の応力を極めて円滑に地盤に伝達できるし、杭頭部の
曲げモーメントの処理も格段に容易となる。また、CF
T13は鋼管14どうしを単に軸合わせして接合すれば
良いので、鋼管杭11と鋼管柱12とで芯ずれが生じる
余地はない。勿論、鋼管14どうしの軸合わせはさほど
面倒ではないし、当然に芯ずれによる強度低下やそれに
対する補強の必要もない。また、従来における杭鉄筋4
に関する工事は一切不要となるし、鋼管杭11および鋼
管柱12のそれぞれについて鋼管14の径やその肉厚、
内部に充填するコンクリート16の強度等を自由に設定
することで最適かつ経済的な断面設計を行い得る。
【0031】また、従来においては構真柱5として鉄骨
を用いていることからその座屈防止のために埋め戻しが
必要であり、したがって再掘削が必要であったが、本工
法では構真柱としての鋼管柱12を、鋼管14を地盤に
貫入してその内部にコンクリート16を充填するのみで
施工できるCFT13を採用したので、埋め戻す必要が
ないことはもとよりその周囲の掘削は容易であり、極め
て合理的であって施工性を大きく改善することができ
る。勿論、CFT13は十分な靭性を有するとともに、
閉断面の鋼管14により自ずと局部座屈が生じ難いもの
であるし、内部のコンクリート16がその変形を拘束す
るとともに軸力を負担するので、鋼管杭11としても鋼
管柱12としても十分に小径とでき、鋼管14は薄肉の
もので十分であり、コスト的に有利である。しかも、地
盤中のCFT13をそのまま上方へ延長して地上階の柱
とすれば断面形状の変化を無くすことができ、この点に
おいても施工の単純化とコストダウンを図ることができ
る。なお、充填鋼管コンクリート柱の周囲にコンクリー
トを打設して充填被覆コンクリート柱とすることも勿論
可能である。
【0032】さらに、上記工法では、鋼管14の先端に
羽根15を設けてそれを地盤に回転貫入することとした
ので、低騒音かつ低振動での杭施工が可能であることは
もとより、羽根15による杭支持力増大も期待でき、従
来の場所打ちコンクリート杭6による場合のように地盤
を緩めることはなくむしろ地盤を締め固める効果が得ら
れる。また、従来のように水中コンクリート打設の必要
がないので杭頭部に対する余盛りやその処理作業は勿論
不要であるし、ベントナイト泥水2により産業廃棄物と
なる排土も発生せず、周辺環境に悪影響を及ぼす懸念も
少ない。
【0033】以上で本発明の実施形態を説明したが、本
発明は上記実施形態に限定されず、たとえば以下に列挙
するように種々の変形、応用が可能である。
【0034】上記実施形態では、鋼管杭11および鋼管
柱12として一体のCFT(充填鋼管コンクリート構造
体)13を採用したが、本発明における鋼管杭11およ
び鋼管柱12は鋼管14を主体とするものであれば良
く、たとえばそれらの双方もしくは一方をコンクリート
16を充填しない中空の鋼管杭や鋼管柱としても良い。
その場合においても双方の鋼管14どうしを直接的に接
合して構造的な一体性は維持しておく必要はあるが、必
ずしも同一断面とすることには限らない。
【0035】上記実施形態では鋼管14の先端に羽根1
5を設けて地盤に回転貫入させることとしたが、回転貫
入に限らず、通常の鋼管杭の施工法たとえば打撃や圧
入、杭孔を掘削してのその内部への挿入等によることで
も良い。また、回転貫入する場合においても、上記実施
形態のように鋼管14の先端部に予めコンクリート16
を充填しておくことは任意である。
【0036】上記実施形態では、地下躯体の施工を逆打
ち工法によるものとしたが、それに限らず、鋼管杭11
と鋼管柱12を構築した後に床付け面まで掘削し、基礎
梁24からその上部への順施工でも良い。
【0037】鋼管柱12に対する鉄骨梁20、23の接
合は上記実施形態のような外ダイヤフラム21によるこ
とに限らず任意であるし、鋼管杭11の杭頭部に対する
基礎梁24の接合も上記実施形態のようなスタッドジベ
ル25によることに限らず任意である。
【0038】
【発明の効果】請求項1の発明の建物は、杭として鋼管
を主体とする鋼管杭を採用するとともに、該鋼管杭の上
部に連なる一連の柱として鋼管を主体とする鋼管柱を採
用し、それら鋼管杭と鋼管柱とを鋼管どうしの接合によ
り一体に構築してなるものであるから、上部構造の応力
を極めて円滑に地盤に伝達できるものであるし、杭頭部
の曲げモーメントの処理も格段に容易となり、それらの
間で芯ずれが生じる余地もなく、従来一般の場所打ちコ
ンクリート杭と鉄骨柱によるものに比較して構造的に単
純にして合理的であり、施工の大幅な簡略化を実現する
ことが可能である。
【0039】請求項2の発明は、請求項1の発明の建物
における鋼管杭および鋼管柱の双方もしくは少なくとも
いずれか一方を、鋼管の内部にコンクリートを充填して
なる充填鋼管コンクリート構造体としたので、それら鋼
管杭や鋼管柱がより小径で優れた曲げ耐力と剪断耐力、
靭性を有するものとなる。
【0040】請求項3の発明は、杭として鋼管を主体と
する鋼管杭を採用するとともに、該鋼管杭の上部に連な
る一連の柱として鋼管を主体とする鋼管柱を採用し、そ
れら鋼管杭と鋼管柱とを鋼管どうしの接合により一体に
構築してなる建物を施工するに際し、地盤中に鋼管杭と
地下部分の鋼管柱を先行施工した後、地盤を掘り下げて
地下躯体を施工するとともに、それに相前後して鋼管柱
の上部に鋼管を継ぎ足して地上部分の鋼管柱および地上
躯体を施工するので、従来一般の場所打ちコンクリート
杭と鉄骨柱を先行施工する場合に比較すると鋼管柱の周
囲の埋め戻しが不要であるとともにその周囲の掘削が容
易であり、上記建物を施工するに際して最適である。
【0041】請求項4の発明は、鋼管杭および鋼管柱を
施工するに際して、それらの双方もしくは少なくともい
ずれか一方にコンクリートを充填するので、小径で優れ
た曲げ耐力と剪断耐力、靭性を有する充填鋼管コンクリ
ート構造の鋼管杭や鋼管柱を容易に構築することができ
る。
【0042】請求項5の発明は、鋼管の先端にスクリュ
ー状の羽根を設けて、その鋼管を回転させることで地盤
に貫入させるので、その施工を低騒音、低振動で行うこ
とができことはもとより、羽根による杭支持力増大も期
待でき、場所打ちコンクリート杭による場合のように地
盤を緩めることはなく、杭頭部に対する余盛りやその処
理作業が不要であり、産業廃棄物として処理する必要の
ある排土も発生せず、周辺環境に悪影響を及ぼす懸念も
少ない。
【0043】請求項6の発明は、鋼管の先端部に予めコ
ンクリートを充填しておくので、貫入時の局部座屈防止
と浮力低減、鋼管内への地下水侵入防止、鋼管の姿勢安
定性の確保が可能である。
【0044】請求項7の発明は、地下躯体の施工を、地
盤を掘り下げつつその上部より下部へ向けて逆打ち工法
により順次施工するので、仮設工事の簡略化と工期短縮
を図ることができる。
【0045】請求項8の発明は、鋼管柱に対する梁の接
合位置に環状の鋼材からなる外ダイヤフラムを設け、そ
の外ダイヤフラムを介して鋼管柱に対して鉄骨梁を接合
するので、鉄骨梁の接合を容易にかつ確実に行うことが
できる。
【0046】請求項9の発明は、鋼管杭の杭頭部に対す
る基礎梁の接合位置にスタッドジベルを設け、そのスタ
ッドジベルを介して鋼管杭の杭頭部に対して鉄筋コンク
リート造の基礎梁を接合するので、鋼管杭と基礎梁とを
確実に接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である施工方法を示すもの
で、地盤への鋼管の貫入工程を示す図である。
【図2】 同、充填鋼管コンクリート構造体の構築工程
を示す図である。
【図3】 同、鋼管柱に地上階の梁を接合した状態を示
す図である。
【図4】 同、地盤を掘り下げて鋼管柱に地下階の梁を
接合した状態を示す図である。
【図5】 同、地盤を床付け面まで掘削した状態を示す
図である。
【図6】 同、基礎の施工と、充填鋼管コンクリート構
造体を上方へ延長して梁をさらに接合した状態を示す図
である。
【図7】 同方法において用いる鋼管の先端部の一例を
示す図である。
【図8】 同方法において用いる外ダイヤフラムの例を
示す図である。
【図9】 同方法において用いるスタッドジベルの例を
示す図である。
【図10】 従来の工法を示す図である。
【符号の説明】
11 鋼管杭 12 鋼管柱 13 充填鋼管コンクリート構造体(CFT) 14 鋼管 15 羽根 16 コンクリート 20,23 鉄骨梁 21 外ダイヤフラム 24 基礎梁 25 スタッドジベル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04G 21/14 E04G 21/14

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 杭として鋼管を主体とする鋼管杭を採用
    するとともに、該鋼管杭の上部に連なる一連の柱として
    鋼管を主体とする鋼管柱を採用し、それら鋼管杭と鋼管
    柱とを鋼管どうしの接合により一体に構築してなること
    を特徴とする建物。
  2. 【請求項2】 前記鋼管杭および鋼管柱の双方もしくは
    少なくともいずれか一方を、鋼管の内部にコンクリート
    を充填してなる充填鋼管コンクリート構造体としたこと
    を特徴とする請求項1記載の建物。
  3. 【請求項3】 杭として鋼管を主体とする鋼管杭を採用
    するとともに、該鋼管杭の上部に連なる一連の柱として
    鋼管を主体とする鋼管柱を採用し、それら鋼管杭と鋼管
    柱とを鋼管どうしの接合により一体に構築してなる建物
    を施工するに際し、地盤中に前記鋼管杭と地下部分の鋼
    管柱を先行施工した後、地盤を掘り下げて地下躯体を施
    工するとともに、それに相前後して前記鋼管柱の上部に
    鋼管を継ぎ足して地上部分の鋼管柱および地上躯体を施
    工することを特徴とする建物の施工方法。
  4. 【請求項4】 前記鋼管杭および鋼管柱を施工するに際
    して、それらの双方もしくは少なくともいずれか一方に
    コンクリートを充填することを特徴とする請求項3記載
    の建物の施工方法。
  5. 【請求項5】 鋼管の先端にスクリュー状の羽根を設け
    て、該鋼管を回転させることで地盤中に貫入させること
    を特徴とする請求項3または4記載の建物の施工方法。
  6. 【請求項6】 前記鋼管の先端部に予めコンクリートを
    充填しておくことを特徴とする請求項5記載の建物の施
    工方法。
  7. 【請求項7】 地下躯体の施工を、地盤を掘り下げつつ
    その上部より下部へ向けて順次施工することを特徴とす
    る請求項3,4,5または6記載の建物の施工方法。
  8. 【請求項8】 前記鋼管柱に対する梁の接合位置に環状
    の鋼材からなる外ダイヤフラムを設け、該外ダイヤフラ
    ムを介して前記鋼管柱に対して鉄骨梁を接合することを
    特徴とする請求項3,4,5,6または7記載の建物の
    施工方法。
  9. 【請求項9】 前記鋼管杭の杭頭部に対する基礎梁の接
    合位置にスタッドジベルを設け、該スタッドジベルを介
    して前記鋼管杭の杭頭部に対して鉄筋コンクリート造の
    基礎梁を接合することを特徴とする請求項3,4,5,
    6,7または8記載の建物の施工方法。
JP11170304A 1999-06-16 1999-06-16 建物およびその施工方法 Withdrawn JP2000355941A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006169917A (ja) * 2004-12-20 2006-06-29 Takenaka Komuten Co Ltd 基礎形成方法
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