JP3013908B2 - バンパー構造 - Google Patents

バンパー構造

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JP3013908B2
JP3013908B2 JP4029409A JP2940992A JP3013908B2 JP 3013908 B2 JP3013908 B2 JP 3013908B2 JP 4029409 A JP4029409 A JP 4029409A JP 2940992 A JP2940992 A JP 2940992A JP 3013908 B2 JP3013908 B2 JP 3013908B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バンパー構造に係り、
特に、バンパー心材としてのバンパーレインフォースメ
ントの車体構造部材への取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の前突或いは後突等の衝
突荷重を吸収するために車体の前端及び後端に配設され
たバンパーは、その心材として、車体側フレーム若しく
は車体側パネルに取付けられたバンパーレインフォース
メントを備えており、このバンパーレインフォースメン
トの外側に緩衝材が配設され、更に、前記バンパーレイ
ンフォースメント及び緩衝材がバンパーフェイスによっ
て覆われて構成されている。また、前記バンパーを車体
側に取付ける構造の一例として、例えば、実開平1−8
7944号公報に示されているように、バンパーレイン
フォースメントの左右両端近傍に車体側へ延びるバンパ
ーアームを溶着しておき、このバンパーアームを車体構
造部材(例えばフロアサイドメンバやクロスメンバ)に
ボルト止め等の手段によって取付けるようにしたものが
知られている。
【0003】また、前記バンパーレインフォースメント
の一例として、該バンパーレインフォースメントを樹脂
や金属の押出し成形によって車幅方向に延びる閉断面構
造を有するような形状に構成して、その剛性を向上させ
ることにより、バンパー全体としての荷重吸収性能を向
上させるようにしたものも知られている。
【0004】そして、このようにして構成されたバンパ
ーに衝突荷重等が作用した場合には、緩衝材の変形、バ
ンパーレインフォースメントの剛性及び該バンパーレイ
ンフォースメントから車体構造部材の剛性の高い部分へ
の荷重伝達等によって衝突荷重を吸収するようになって
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うな閉断面構造のバンパーレインフォースメントは、そ
の長手方向中央部分での剛性は十分に向上されているも
のの、両端部ではその閉断面が開放状態となっているた
めに、この両端部の剛性が十分に向上されているとは言
い難いものであった。つまり、バンパーに衝突荷重等が
作用した際、この両端部に変形が発生することがあり、
この両端部におけるバンパーの荷重吸収性能は十分に確
保されていなかった。
【0006】また、車体の前後にバンパーを配設すると
いうことは、バンパーと車体構造部材との間に、この両
者を連結するための連結部材が必要であって、この連結
部材の配設スペースが大きく必要となるような場合、そ
れだけ車体ボディーの前後方向長さ若しくは車幅方向長
さを長くすることになるため、車体の寸法に制限がある
ような場合、連結部材を取付けるスペース分だけ車室内
スペースやトランクルーム内スペースが制限されてしま
うといった不具合もあり、このバンパーの取付けのため
に必要とするスペースをできるだけ小さくすることが要
求されていた。
【0007】更に、これまでのバンパーは、上述した如
く、緩衝材の変形、バンパーレインフォースメントの剛
性及び該バンパーレインフォースメントから車体構造部
材の剛性の高い部分への荷重伝達等によって衝突荷重を
吸収するようにしていたため、その荷重吸収能力には限
界があった。そのため、この種のバンパーには予てより
新たなる荷重吸収機能が要求されていた。
【0008】本発明は、これらの点に鑑みてなされたも
のであって、閉断面構造を有するバンパーレインフォー
スメントにおいて、その両端開放部分の剛性の向上と、
バンパー取付けに要するスペースの縮小と、更には、荷
重吸収性能の向上とを連立することができるバンパー構
造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、バンパー取付け用のブラケットの一部
をバンパーレインフォースメントの開放端部に重合わ
せ、この両者間でも閉断面構造を形成するようにすると
共に、このバンパー取付け用のブラケットとバンパーレ
インフォースメントとを相対的な回動が可能となるよう
にした。具体的に、請求項1記載の発明は、内部に閉断
面構造を有していると共に両端部において前記閉断面が
開放されたバンパーレインフォースメントを備え、該バ
ンパーレインフォースメントは、車幅方向に延設され且
つ前記開放端部の開放方向が車体構造部材に向うように
湾曲されており、該バンパーレインフォースメントの両
端部が車体構造部材に連結されることによって車体に取
付けられるバンパーを対象としている。そして、前記車
体構造部材に、前記バンパーレインフォースメントの開
放端部に対向する部分に連結ブラケットを配設し、該連
結ブラケットを、前記バンパーレインフォースメントの
開放端部に重合される少なくとも2枚のフランジを有す
るように前記バンパーレインフォースメントの開放端部
に向って開放する略コ字状に形成し、前記開放端部を閉
塞する。更に、前記連結ブラケットのフランジとバンパ
ーレインフォースメントの開放端部との重合部分を夫々
同一軸線上の支軸をもってバンパーレインフォースメン
トが連結ブラケットに対して回転可能となるように連結
した。
【0010】また、請求項2記載の発明は、バンパー取
付け用のブラケットを車体構造部材へ組付ける際、つま
り衝突荷重が作用しない状況ではバンパー取付け用のブ
ラケットとバンパーレインフォースメントとの相対的な
回動を不能とするようにした。具体的には、前記請求項
1記載のバンパー構造において、連結ブラケットに、バ
ンパーレインフォースメントの車体側縦面に向って延出
する延設部を形成し、該延設部を、前記バンパーレイン
フォースメントの車体側縦面に連結すると共に、車両衝
突時の衝突荷重によって変形してバンパーレインフォー
スメントが上記支軸を中心にして回動するようにする
成とした。
【0011】
【作用】上記の構成により本発明では、以下に述べるよ
うな作用が得られる。先ず、請求項1記載の発明では、
バンパーレインフォースメントの開放端部に、略コ字状
に形成された連結ブラケットのフランジが重合されて連
結されていることにより、バンパーレインフォースメン
トの開放端部が連結ブラケットによって閉塞される。こ
のため、バンパーレインフォースメントの両端部の剛性
が向上され、バンパーの荷重吸収性能が向上する。ま
た、連結ブラケットのフランジとバンパーレインフォー
スメントの開放端部との重合部分は夫々同一軸線上の支
軸をもって連結されているため、バンパーに衝突荷重等
が作用した際には、前記支軸を中心としてバンパーレイ
ンフォースメントが撓み変形を伴って連結ブラケットに
対して回動することになり、前記重合部分に荷重が集中
することなく、このバンパーレインフォースメント全体
で荷重が吸収されることになって荷重吸収性能が向上さ
れる。また、バンパーを車体に取付けるための部材であ
る連結ブラケットは、一部がバンパーレインフォースメ
ントに重合されているために、バンパーレインフォース
メントと車体構造部材との間隔を小さくできる。このた
め、バンパー取付けのために要するスペースが小さくで
きる。
【0012】また、請求項2記載の発明では、連結ブラ
ケットに形成された延設部が、バンパーレインフォース
メントの車体側縦面に連結されていることにより、バン
パーレインフォースメントを連結ブラケットを介して車
体構造部材に連結する際には、バンパーレインフォース
メントと連結ブラケットとの相対的な回動が不能とさ
れ、連結ブラケットの姿勢が所定状態に維持されて、該
連結ブラケットの車体構造部材への連結作業が容易且つ
円滑に行われる。また、バンパーに衝突荷重が作用した
場合、延設部はこの衝突荷重によって容易に変形され、
上述した請求項1記載の発明の作用の如く、バンパーレ
インフォースメントと連結ブラケットとの相対的な回動
により、バンパーレインフォースメント全体での荷重吸
収が行われる。
【0013】
【実施例】
(第1実施例)次に、請求項1記載の発明に係る第1実
施例を図面に沿って説明する。図3に示すように、本例
に係るバンパー1は、リヤバンパーであって、車体後端
部で車幅方向に延びるバンパー本体部1aと、該バンパ
ー本体部1aの左右両端において車体側部(リヤフェン
ダ周辺部)に沿うように湾曲された左右のバンパー側部
1bとを有している。そして、このバンパー1は、図1
及び図2に示すように、バンパー心材としてのバンパー
レインフォースメント3、該バンパーレインフォースメ
ント3の外側に配置された緩衝材5及びバンパー表皮を
形成するバンパーフェイス7を主要部として構成されて
いる。以下、各部材について説明する。
【0014】バンパーレインフォースメント3は、アル
ミニウムの押出し成形によって作製されており、上面パ
ネル3a、下面パネル3b、車体側縦面としての前面パ
ネル3c及び背面パネル3dを備えており、この各パネ
ル3a,3b,3c,3dによって形成されている閉断
面構造の内部には、前記前面パネル3cから背面パネル
3dに亘る上下2つの仕切部3e,3eが配設されてい
る。これによって、このバンパーレインフォースメント
3には上下に重ね合わされた3つの閉断面構造(図2参
照)が構成されている。そして、このバンパーレインフ
ォースメント3は、前記バンパー本体部1aの左右両端
部1cに位置するバンパー側部1bにおいて、後述する
取付け構造によって車体側に連結されており、車両の後
突時等において外部からの荷重が前記バンパーフェイス
7及び緩衝材5を経て作用されると、その荷重を車体側
の剛性の高い部材(例えばリヤフレームやクロスメン
バ)に伝達、分散するようになっている。また、このバ
ンパーレインフォースメント3は、図3及び図4に示す
ように、バンパー本体部1aの左右両端部1c内に位置
する部分の先端近傍が本発明でいう車体構造部材として
のリヤフレーム9に向うように僅かに湾曲されており、
その端面3fはバンパーレインフォースメント3の前面
パネル3c及び背面パネル3dに対して所定の角度を存
して前記リヤフレーム9に対して略平行となるように形
成されている。従って、この端面3fでは、このバンパ
ーレインフォースメント3内の各閉断面がリヤフレーム
9に向って開放されている(図1参照)。
【0015】緩衝材5は、発泡ポリプロピレンで形成さ
れ、図1及び図2の如く前記バンパーレインフォースメ
ント3と前記バンパーフェイス7との間に配設されてお
り、その上下方向の寸法は前記バンパーレインフォース
メント3の上下方向寸法よりも大きく設定されていて、
バンパー1に入力された荷重を変形により吸収すると共
に、該変形で吸収されない荷重を前記バンパーレインフ
ォースメント3に伝達するようになっている。また、こ
の緩衝材5の前面の形状は、前記バンパーレインフォー
スメント3の背面パネル3d周辺の形状に合致してお
り、前記バンパーレインフォースメント3の背面パネル
3d全体に緩衝材5が当接されるようになっている。
【0016】バンパーフェイス7は、バンパー1の表皮
を形成するものであって、その上端部は、前記バンパー
レインフォースメント3の上面を覆うように上方に向う
に従って前方へ湾曲して形成されている。一方、バンパ
ーフェイス7の下端部は、前記バンパーレインフォース
メント3の下面を覆うように下方に向うに従って前方へ
湾曲して形成されている。また、このバンパーフェイス
7は、その内側面と前記緩衝材5の背面との間に小間隙
が形成されるように、その断面形状及び取付け位置が設
定されており、このバンパーフェイス7に軽荷重が作用
した際には、この荷重を緩衝材5及びバンパーレインフ
ォースメント3に伝達することなく、バンパーフェイス
7の弾性変形のみで荷重吸収するようになっている。そ
して、このバンパーフェイス7の上端部の取付け構成に
ついて説明すると、図2の如く、トランクルームの後端
を形成しているリヤフレーム9の上端部の背面には、2
枚の折曲されたリヤエンドパネル13a,リヤエンドメ
ンバー13bで成る閉断面構造の補強メンバ13が取付
けられている。一方、前記バンパーフェイス7には、そ
の上端部に水平部7aが形成されており、この水平部7
aの前端には上方に屈曲された上方延長部7bが形成さ
れている。そして、この上方延長部7bが前記補強メン
バ13の上面に重ね合わされ、この重合せ部分において
前記上方延長部7bが補強メンバ13にビス止めされて
いる。そして、この重合せ部分の上側には、化粧板とし
てのカバー材15が配設され、該カバー材15が前記上
方延長部7b及び補強メンバ13に図示しないクリップ
によって取付けられており、このバンパーフェイス7の
上端縁が覆い隠されるようになっている。
【0017】そして、本例におけるバンパー1は、前記
バンパーレインフォースメント3の両端部において車体
構造部材としてのリヤフレーム9に連結されている。つ
まり、バンパーレインフォースメント3の左右両端部分
が車体側に連結されている。
【0018】以下、このバンパーレインフォースメント
3の端部における車体側への連結構造について説明す
る。図4及び図5に示すように、バンパーレインフォー
スメント3は連結ブラケット17を介してリヤフレーム
9の下端部に取付けられている。この連結ブラケット1
7は、前記バンパーレインフォースメント3の端面3f
に対向する位置に配設されており、その中央部分に、平
面視が略コ字状に形成された本体部19を有している。
この本体部19は、前記リヤフレーム9と平行に延びる
平行部19aと、該平行部19aの左右両端から前記リ
ヤフレーム9に向って所定の傾斜角をもって延長される
傾斜部19b,19cとから成っている。また、この本
体部19の左右両側には、前記リヤフレーム9の外側面
に当接される取付けフランジ部21,21が形成されて
いる。この各取付けフランジ部21は、その上端部及び
下端部近傍に図示しないボルト孔が穿設されており、こ
のボルト孔及びリヤフレーム9に亘って連結ブラケット
17に溶接等により固着されたボルトB1が挿通され、
このボルトB1にリヤフレーム9の裏面側からナットN
1が螺合されて、車体側に強固に取付けられている。そ
して、この連結ブラケット17は、前記本体部19及び
取付けフランジ部21に亘って外側に膨出されたビード
Rが、上下3段に形成されており、この連結ブラケット
17の剛性の向上を図るようになっている。更に、この
連結ブラケット17には、前記本体部19の平行部19
aが車体後方(図4において下側)に湾曲形成されて成
る湾曲部C,Cが車幅方向2列に形成されている。この
ようにして、前記ビードR及び湾曲部Cが形成されてい
ることによって、この連結ブラケット17は全体として
十分な剛性が確保されている。また、前記本体部19に
おける傾斜部19b,19c間の上端及び下端には夫々
補強架設部19dが架設されている。この補強架設部1
9dは、車幅方向外側の傾斜部19bが図5に仮想線で
示すように上下に延長されており、この延長された部分
が車幅方向内側の傾斜部19cに向って屈曲され、且つ
その先端が該内側の傾斜部19cに当接されて溶着され
ることにより両傾斜部19b,19c間に架設されてい
る。そして、前記本体部19の上下端には、前記バンパ
ーレインフォースメント3を取付けるためのフランジ2
3a,23bが設けられている。このフランジ23a,
23bは、前記本体部19の平行部19aの上下端から
水平方向後方に向って延設され、平面視が略半円状(図
4参照)に形成された板状の部材で成っている。つま
り、この連結ブラケット17は図1の如く側面視におい
て略コ字状に形成されている。また、この上下各フラン
ジ23a,23bの間隔は前記レインフォースメント3
の上面パネル3aと下面パネル3bとの間隔よりも僅か
に小さく設定されていて、各フランジ23a,23bが
各パネル3a,3bの内側面に重合可能となるようにな
っている。そして、上下各フランジ23a,23bの平
面視における中央部の同一位置にはボルト孔23cが穿
設されているとともに該上下各フランジ23a,23b
の内側にはナットN2が溶接等により固着されている。
【0019】次に、バンパー1のリヤフレーム9への取
付方法について説明する。緩衝材5及びバンパーフェイ
ス7が取付けられていないバンパーレインフォースメン
ト3の上面パネル3aが上側のフランジ23aの上側
に、下面パネル3bが下側のフランジ23bの下側に夫
々重ね合され、ボルト孔23cに本発明でいう支軸と成
るボルトB2が挿入され、該ボルトB2をナットN2に
螺合してバンパーレインフォースメント3がフランジ2
3a,23bに締結される。しかる後、バンパーレイン
フォースメント3に緩衝材5を介してバンパーフェイス
7を取付ける。このようにして組付けたバンパー1を、
連結ブラケット17のボルトB1とナットN1とにより
リヤフレーム9に締結する。これによって、バンパーレ
インフォースメント3が連結ブラケット17を介してリ
ヤフレーム9に連結されたことによりバンパー1が車体
(リヤフレーム)に取付けられることになる。
【0020】このようにしてバンパーレインフォースメ
ント3が車体に取付けられた状態では、該バンパーレイ
ンフォースメント3の端面3fの開放部の一部(開放部
の中央部)が連結ブラケット17によって閉塞された状
態となり、この開放部の剛性が大幅に向上され、特に、
荷重作用時の開放部の口開きが確実に防止されるように
なっている。また、各フランジ23a,23bとバンパ
ーレインフォースメント3との連結は平面視において同
一位置、つまり同一軸線上に配設されたボルトB2,B
2によって成されているために、バンパーレインフォー
スメント3は、該バンパーレインフォースメント3が撓
み変形する際、ボルトB2を中心とし、連結ブラケット
17に対して回動可能となっている(図4の仮想線参
照)。
【0021】また、このような取付構造では、連結ブラ
ケット17の一部がバンパーレインフォースメント3内
部に収納されたような構成となっているために、バンパ
ーレインフォースメント3とリヤフレーム9との間に形
成される間隙を小さくすることができる。このため、車
体前後方向の長さを変更することなく、トランクルーム
内スペースを拡大することができる。尚、図2及び図3
における25はトランクリッド、27はテールランプ、
29はナンバープレートである。
【0022】次に、このようにして車体に取付けれたバ
ンパー1の荷重吸収動作について説明する。バンパー1
の長手方向中央部(車幅方向中央部)における後突時に
は、荷重がバンパー1の後方から作用するために、該荷
重は緩衝材5を介してバンパーレインフォースメント3
の中央部に入力されることになる。そして、本例では、
緩衝材5の荷重吸収機能に加えてバンパーレインフォー
スメント3全体に亘る撓み変形によっても後突荷重が吸
収される。この本例の特徴とする荷重吸収動作について
説明すると、上述したように前記バンパーレインフォー
スメント3は上面パネル3a及び下面パネル3bが同一
軸線上に配設されたボルトB2で連結ブラケット17に
軸支されているために、後突荷重によって、バンパーレ
インフォースメント3の右側端部は、図4に仮想線Bで
示すように、このボルトB2を中心として時計回り方向
に回動されるとともにバンパーレインフォースメント3
の左側端部は反時計回りに回動される。これによって、
前記荷重がバンパーレインフォースメント3と連結ブラ
ケット17との連結部分に集中するようなことはなくな
り、バンパーレインフォースメント3の全体が撓むこと
になり、これによってバンパーレインフォースメント3
の全体で効果的に荷重が吸収されることになる。
【0023】従来のバンパーでは、荷重が作用すると、
該荷重はバンパーと車体側部材との連結部分に集中する
ものであったが、本例の構成ではバンパー1に局部的に
作用した荷重を該バンパー全体の撓み(曲げ)によって
吸収することができるので、その荷重吸収性能の大幅な
向上を図ることができる。
【0024】(第2実施例)次に、第2実施例について
説明する。本例はバンパーレインフォースメント3と連
結ブラケット17との締結構造を特徴としており、その
他の部分については、上述した第1実施例と同様である
ため、その説明を省略する。図6に示すように、本例で
は、連結ブラケット17のフランジ23a,23bとバ
ンパーレインフォースメント3とを上下方向に重ね合わ
せて締結するようにしている。つまり、上側のフランジ
23aをバンパーレインフォースメント3の上面パネル
3aの上側に、下側のフランジ23bを下面パネル3b
の下側に夫々重ね合わせ、この重ね合せ部分をボルトB
2及びナットN2によって締結するようにしている。
【0025】このような構成にすれば、上面パネル3a
の上方への変形及び下面パネル3bの下方への変形をよ
り効果的に抑制することができ、バンパー1の支持強度
及び荷重吸収性能がよりいっそう向上される。
【0026】(第3実施例)次に、請求項2記載の発明
に係る第3実施例について説明する。本例は、上記第1
及び第2実施例で述べた効果を確保しながらも、バンパ
ー1を車体へ組付ける際の作業性の向上を図るようにし
たものであって、主として連結ブラケットの一部の構成
に特徴があり、その他の部分の構造については上述した
第1実施例と略同様であるため、その特徴とする部分に
ついてのみ詳細に説明する。
【0027】図7〜図9に示すように、本例における連
結ブラケット30には、該連結ブラケット30の本体部
31の車幅方向内側部分に、バンパーレインフォースメ
ント取付用の本発明でいう延設部としてのフランジ部3
2が折曲げ形成により一体的に設けられている。また、
本例の連結ブラケット30は、図8の如く、前記フラン
ジ部32の配設部分を除く3箇所の角部にボルトB1,
B1,B1が溶接等により固着されていて、このボルト
B1によってリヤフレーム9に締結されるようになって
いる。また、図8における右側下端部近傍には個別のボ
ルトB3が溶接等により固着されており、このボルトB
3にガイドピンP(図7及び図9参照)が嵌め込まれて
いる。このガイドピンPは先細り状に形成された樹脂部
材で成っており、このガイドピンPの配設位置に対応し
たリヤフレーム9にはガイド孔9aが形成されていて、
この連結ブラケット30がリヤフレーム9に取付けられ
る際には、ガイドピンPがガイド孔9aに挿入されるこ
とによって連結ブラケット30の取付位置の位置決めが
なされるようになっている。
【0028】一方、本例の特徴とする延設部としての前
記フランジ部32は、第1傾斜部32a、第2傾斜部3
2b及び座面部32cを備えて構成されている。前記第
1傾斜部32aは、上下方向に延びて配設されていると
共に前記本体部31から車体後方に向うにしたがって車
幅方向中央側に僅かな傾斜角度をもって延長されて形成
されている。また、前記第2傾斜部32bは、前記第1
傾斜部32aから湾曲されて車幅方向に延びて配設され
ていると共に前記本体部31から車体後方に向うにした
がって下方に僅かな傾斜角度をもって延長されて形成さ
れている。そして、前記座面部32cは、前記第1傾斜
部32a及び第2傾斜部32bの両後端部に亘って上下
方向に延びて配設されていると共にバンパーレインフォ
ースメント3の本発明でいう車体側縦面としての前面パ
ネル3cに沿うように、車幅方向中央部に向うにしたが
って車体後方へ僅かな傾斜角度をもって延長されて形成
されている(図7参照)。そして、この座面部32cの
車幅方向中央部における上下2箇所にはボルト孔32
d,32dが形成されており、この各ボルト孔32d,
32dには、座面部32cの裏面側から該座面部32c
に溶接等により固着されたボルトB4,B4が挿入され
ている。つまり、ボルトB4,B4のオネジ部分が座面
部32cの表面から斜め後方(バンパーレインフォース
メント3の前面パネル3cに対して垂直な方向)に突出
されたような構成とされている。そして、このボルトB
4,B4の配設位置に対応するバンパーレインフォース
メント3の前面パネル3cには、このボルトB4,B4
のオネジ部よりも大径に形成された開口3gが形成され
ている。そして、前記連結ブラケット30のフランジ部
32とバンパーレインフォースメント3との組付け構造
について説明すると、図7に示す如く、前記ボルトB
4,B4のオネジ部分がバンパーレインフォースメント
3の開口3gに挿通され、このボルトB4,B4にナッ
トN4,N4が螺着されることにより、前記フランジ部
32とバンパーレインフォースメント3の前面パネル3
cとが一体的に締結されている。これにより、大きな外
力が作用して前記フランジ部32が変形しない限り前記
連結ブラケット30とバンパーレインフォースメント3
との相対的な回動が行われないような構成とされてい
る。
【0029】次に、本例におけるバンパー1の車体(リ
ヤフレーム)への組付け作業について説明する。先ず、
緩衝材5及びバンパーフェイス7が取付けられていない
バンパーレインフォースメント3と連結ブラケット30
が連結される。この連結作業としては、バンパーレイン
フォースメント3の上面パネル3a及び下面パネル3b
がボルトB2とナットN2とによって連結ブラケット3
0のフランジ33a,33bに締結され、その後、連結
ブラケット30の座面部32cをバンパーレインフォー
スメント3の前面パネル3cに重ね合わせるようにし
て、ボルトB4のオネジ部をバンパーレインフォースメ
ント3の開口3gに挿通させ、このボルトB4,B4に
ナットN4,N4を螺着させることにより、前記フラン
ジ部32とバンパーレインフォースメント3の前面パネ
ル3cとを締結させる。尚、ナットN4をボルトB4に
螺着する際、バンパーレインフォースメント3の背面パ
ネル3dに開孔された工具挿入用孔3gからナットN4
及びナット回動用工具(図示せず)を挿入し、該ナット
回動用工具を操作してナットN4をボルトB4に螺着す
る。
【0030】このようにしてバンパーレインフォースメ
ント3に連結ブラケット30が取付けられた後、バンパ
ーレインフォースメント3に緩衝材5を介してバンパー
フェイス7を組付ける。しかる後、バンパー1をリヤフ
レーム9に組付けるが、このリヤフレーム9への組付け
作業では、先ず、連結ブラケット30に装着されたガイ
ドピンPをリヤフレーム9のガイド孔9aに挿入させる
ことによって、その組付け位置の位置決めを行い、該連
結ブラケット30の各ボルトB1,B1,B1をリヤフ
レーム9に形成されたボルト孔9bに挿入させる。この
際、バンパーレインフォースメント3と連結ブラケット
30とは、該連結ブラケット30のフランジ部32及び
フランジ33a,33bによって連結されているため
に、相対的な回動が防止されており、この連結ブラケッ
ト30の姿勢が所定状態、つまり、本体部31がリヤフ
レーム9に対して平行な状態を維持されて各ボルトB
1,B1,B1のボルト孔9b,9b,9bへの挿入が
円滑に行われる。このように各ボルトB1をボルト孔9
bに挿入した後、該リヤフレーム9の裏面側からナット
N1を螺着させることによって連結ブラケット30をリ
ヤフレーム9に組付ける。これによってバンパー1が連
結ブラケット30を介してリヤフレーム9に組付けられ
たことになる。このように、本例の構成によれば、バン
パー1の組付け作業において連結ブラケット30の姿勢
が常に安定して得られるために、組付け作業が円滑に行
われる。
【0031】次に、上述の如く組付けられたバンパー1
に後突荷重が作用した際について説明する。バンパーの
長手方向中央部に後突荷重が作用すると、該荷重がバン
パーレインフォースメント3に伝達される。そして、連
結ブラケット30のフランジ部32は比較的剛性が小さ
く設定されているために、図7に仮想線Cで示す如く、
この荷重によって容易に変形され、これに伴って、バン
パーレインフォースメント3は、前記ボルトB2を中心
として回動される。従って、本例の構成にあっても、前
記荷重がバンパーレインフォースメント3と連結ブラケ
ット30との連結部分に集中するようなことはなくな
り、バンパーレインフォースメント3の全体が撓むこと
になり、これによってバンパーレインフォースメント3
の全体で効果的に荷重が吸収されることになる。
【0032】このように、本例の構成によれば、バンパ
ー1を車体へ組付ける際の作業性の向上を図りながら
も、車両衝突時における荷重吸収性能の大幅な向上を図
ることができる。
【0033】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、以下
に述べるような効果が発揮される。先ず、請求項1記載
の発明によれば、バンパーレインフォースメントの開放
端部に、連結ブラケットのフランジを重合して連結し、
該開放端部を閉塞しながら支持するようにしているため
に、バンパーレインフォースメントの両端部の剛性が向
上され、バンパーの荷重吸収性能が向上されるばかりで
なく、連結ブラケットの一部がバンパーレインフォース
メントに重合されることで、バンパーレインフォースメ
ントと車体側部材との間隔を小さくできるようにしてい
るため、バンパー取付けのために要するスペースを小さ
くでき、車室内スペース等の拡大を図ることができる。
また、連結ブラケットのフランジとバンパーレインフォ
ースメントの開放端部との重合部分を夫々同一軸線上の
支軸でもって連結し、バンパーに衝突荷重が作用した場
合には、この支軸を中心としてバンパーレインフォース
メントが回動するようにしているために、バンパーレイ
ンフォースメントの連結部分に荷重が集中することがな
く、バンパーレインフォースメント全体で荷重を吸収す
ることができ、これによってもバンパーの荷重吸収性能
の向上を図ることができる。
【0034】また、請求項2記載の発明によれば、連結
ブラケットに形成された延設部を、バンパーレインフォ
ースメントの車体側縦面に連結するようにして、バンパ
ーレインフォースメントを連結ブラケットを介して車体
構造部材に連結する際に、バンパーレインフォースメン
トと連結ブラケットとの相対的な回動を不能とするよう
にすると共に、連結ブラケットの延設部が、車両衝突時
の衝突荷重によって変形してバンパーレインフォースメ
ントが回動するように構成したために、上述した請求項
1記載の発明の効果の如く、車両衝突時のバンパーレイ
ンフォースメント全体での荷重吸収性能を確保しながら
も、連結ブラケットの車体構造部材への連結作業を容易
且つ円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例におけるバンパー側部周辺の縦断面
図である。
【図2】バンパー本体部中央部周辺の縦断面図である。
【図3】車両後部の斜視図である。
【図4】バンパーレインフォースメントの取付構造を示
す平面図である。
【図5】バンパーレインフォースメント取付構造を示す
一部を破断した背面図である。
【図6】第2実施例における図1相当図である。
【図7】第3実施例におけるバンパーレインフォースメ
ントの取付構造を示す平面図である。
【図8】バンパーレインフォースメントの取付構造を示
す背面図である。
【図9】図7におけるIX矢視図である。
【符号の説明】
1 バンパー 3 バンパーレインフォースメント 3c 前面パネル(車体側縦面) 9 リヤフレーム(車体構造部材) 17,30 連結ブラケット 23a,23b,33a,33b フランジ 32 フランジ部(延設部) B2 ボルト(支軸)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平1−87944(JP,U) 実開 昭63−79248(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 19/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に閉断面構造を有していると共に両
    端部において前記閉断面が開放されたバンパーレインフ
    ォースメントを備え、該バンパーレインフォースメント
    は、車幅方向に延設され且つ前記開放端部の開放方向が
    車体構造部材に向うように湾曲されており、該バンパー
    レインフォースメントの両端部が車体構造部材に連結さ
    れることによって車体に取付けられるバンパーにおい
    て、 前記車体構造部材には、前記バンパーレインフォースメ
    ントの開放端部に対向する部分に連結ブラケットが配設
    されており、該連結ブラケットは、前記バンパーレイン
    フォースメントの開放端部に重合される少なくとも2枚
    のフランジを有するように前記バンパーレインフォース
    メントの開放端部に向って開放する略コ字状に形成され
    て前記開放端部を閉塞し、前記連結ブラケットのフラン
    ジとバンパーレインフォースメントの開放端部との重合
    部分は夫々同一軸線上の支軸をもってバンパーレインフ
    ォースメントが連結ブラケットに対して回動可能に連結
    されていることを特徴とするバンパー構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のバンパー構造において、
    連結ブラケットには、バンパーレインフォースメントの
    車体側縦面に向って延出する延設部が形成されており、
    該延設部は、前記バンパーレインフォースメントの車体
    側縦面に連結されていると共に、車両衝突時の衝突荷重
    によって変形してバンパーレインフォースメントが上記
    支軸を中心にして回動するように構成されていることを
    特徴とするバンパー構造。
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