JP3013476U

JP3013476U - 移植用の容器

Info

Publication number: JP3013476U
Application number: JP1994009496U
Authority: JP
Inventors: 清吉小林
Original assignee: 有限会社ゼンゴー金型工業所
Priority date: 1994-08-03
Filing date: 1994-08-03
Publication date: 1995-07-18
Anticipated expiration: 2000-08-03

Abstract

(57)【要約】【目的】移植用の容器で、具体的には、直植えに適し
た移植用の容器に関する。【構成】移植用の容器は、細幅帯状の縦枠構成材１で
形成されたフレキシブル特性を備えた容器外郭体２と、
この容器外郭体の上面開口部２２に設けた切込み３１を
有する上枠体３と、前記容器外郭体の下部に設けられた
底部５と、前記容器外郭体のフレキシブル特性を減殺し
ない底部近くに設けられた横桟１と、で構成されてい
る。【効果】植物の根の成長力を利用して容易に破壊され
る。植物の成長力を阻害する虞れがないことと、直植え
に適した構成となってあり、大変に有益である。土中バ
クテリヤによって分解される部材で構成されており、地
球環境に役立つことと、直接地中に移植できる卓効があ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、移植用の容器に関し、更に詳しくは、植え込んだままの状態で移植できる移植用の容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の植木鉢に関する考案としては、多種の文献が散見されるが、その代表例を例示すると下記のようなものがあります。

【０００３】実開昭６０−１０４４４号の解体できる通気植木鉢がある。その要旨は、通気性のある植木鉢を止め具によって形成したり、平面化ができるものである。

【０００４】実開昭６０−５５３４７号の移植ポットがある。その要旨は、移植ポットごと地中に埋めることができ、そのポットの成分は、地中バクテリヤによって分解されるプラスチックで構成される。

【０００５】実開昭６２−６４２６２号の根巻材がある。その要旨は、土中で腐食する性質のポリビニルアルコール系合成繊維を主体とした筒状の編網体で形成され、植物の根を入れて、水をかけることによって大きく収縮する構成である。

【０００６】実開平４−９５５０号の移植用容器がある。その要旨は、移植容器が水による自己崩壊性を有する組成物による構成である。

【０００７】実開平４−８０３３８号の網型植木鉢がある。その要旨は、網状の材料で形成され、組立て解体を容易にした構成である。

【０００８】実開平５−９１２９４号の植木ポットがある。その要旨は、生分解性ポリマーを用いて成形し、底に水抜孔を設けた構成である。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

以上で詳述した先行技術は、網状部材に形成される植木鉢の構造、又は根だけをカバーする構造、或いは土中で腐食する部材で形成する（数個の通口又は底に水抜孔を有する）構造、等となっている。

【００１０】しかしながら、いずれの考案も成長と共に根の張りが多くなり、固定形状を備えた前述の各種植木鉢（容器）では、到底収容できなくなること、及び植物の根の成長を抑制し、結果的には植物の成育を劣化させること、等の課題がある。一方、腐食する植木鉢（容器）においても、ほぼ同様な状況となる。即ち、植物の成長が早いと植木鉢（容器）の腐食による地中への分解前に、既に根が伸びてしまう結果となり、究極的には前述と同様な課題がある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

上記に鑑み、本考案は、フレキシブル特性を活用し、隙間を多数設けた、腐食する容器であって、かつ植物の根の成長力を利用して容易に破壊される構成とし、例えば、直植えに適した構成を採用する。

【００１２】先ず、本考案は、細幅帯状の縦枠構成材で形成されたフレキシブル特性を備えた容器外郭体と、この容器外郭体の上面開口部に設けた上枠体と、前記容器外郭体の下部に設けられた底部と、前記容器外郭体のフレキシブル特性を減殺しない底部近くに設けられた横桟と、で構成されている。

【００１３】次に、本考案は、地球環境に易しく、かつ簡易・迅速に種子、苗等の植付けができること、等を目的として、下記の構成を採用する。

【００１４】即ち、本考案の縦枠構成材、上枠体、並びに横桟とが、地中バクテリアによって分解される部材で構成されている。

【００１５】更に本考案は、移植の際に、そのままの状況で移植が可能とし、手間及び材料の節約を図ること、等を意図して、上枠体に切込みを設ける構成となっている。

【００１６】

【作用】

以下、本考案の作用を説明すると、図１に示す容器内に、順次土を入れる。この場合に、苗床用の土は、当該土内に腐葉土３０％以上を混入することにより、肥料並びに土砂の流出を防止できるとともに、保水機能維持に役立つ。勿論、この土は一例であり、他には縦構成部材の隙間より土が漏れる場合は、例えば、和紙等を延展し、この和紙等によって、土、肥料などの漏れを防止しつつ順次土を充填する。このような所作により、容器内に土が入った状態で、種子種、苗等を植え付ける。その後、植物に水を与えたりするにも図１の如く、網目状なので水はけが大変よく、例えば、根腐れ等の障害の発生は皆無である。また育苗中は容器外郭体の隙間から根部に光が入り込み根幹部より根毛の増殖を促し、換言すれば、移植を繰り返したと同等な効果が期待でき、健康な苗が生成できる。

【００１７】そして、移植の際、例えば、３cm程度地上に出して移植することにより、例えば、春先では地温が上がり苗の育成に寄与できることと、夜盗虫の侵入防止に役立つものである。尚、周知の如く、植物の成長にともない根も長く伸びるが、本考案では、多くの隙間を有することから、根の成長の障害は発生しない。また本考案では、材料の有益性を利用して、例えば、土中に移植用のポットとともに植えることができる利点、又はフレキシブル特性を備え、かつその上枠体に切り込みを利用して、例えば、植木鉢に移植した後において、成長が進んだ場合は、図５のように当該切込みが切れて、ばらばらになり植物の成長を促進する。

【００１８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面を参照として説明する。本考案の移植用の容器は、全体として、地中バクテリアによって分解される
部材で構成されているが、例えば、澱粉に胡桃の殻及び籾殻等を主原料にして構成され、通常は移植後１０日間程度で水分を含みコンニヤク状となって、土中バクテリアによって分解され、かつ土壌の有機肥料として役立つ部材を使用する。そこで、本考案の構成を具体的に説明すると、本考案の移植用の容器は、細幅でなる帯状の縦枠構成部材１を多数本編成して容器外郭体２の外郭部を構成し、この容器外郭体２の上面開口部２２に上枠体３、またその下部に底部５を、それぞれ設けて当該容器外郭体２を構成する。これによって、容器外郭体２には多数の隙間Ａが形成されるとともに、当該移植用の容器にフレキシブル特性が付与される。尚、前記隙間Ａより植物Ｈの根Ｈ１が外方に延展される。また育苗中は容器外郭体２の隙間Ａから根部に光が入り込み根幹部より根毛の増殖を促し、換言すれば、移植を繰り返したと同等な効果が期待でき、健康な苗が生成できる。また前記容器外郭体２の補強用として、この容器外郭体２の下方に横桟４を少なくとも一本〜数本設ける。また前記上枠体３には、当該容器の破壊を容易にする目的で、切込み３１を設ける。尚、容器外郭体２の形状は、三角形、四角形等とする。底部の形状は、碗型丸底、碗型角底等とする。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は、以上で詳述した如く、フレキシブル特性を備えた容器外郭体と、上面開口部に設けた（切込みを有する）上枠体と、容器外郭体のフレキシブル特性を減殺しない位置で、かつ当該容器外郭体を補強する横桟と、で構成するので、植物の根の成長力を利用して容易に破壊される効果、並びに植物の成長力を阻害する虞れがない特徴を有することと、直植えに適した構成となってあり、大変に有益である。また容器外郭体の形状維持並びに運搬時に拡がり防止等に役立つ実用面での効果を有する。また土中バクテリヤによって分解される部材で構成すれば、地球環境に役立つことと、直接地中に移植できる卓効がある。更に本考案は、隙間を有することから、根への負担の軽減並びに根腐れ防止等に役立つこと、又は成長時においても上枠体に切込みが設けられていることから、植物の特性及び成長力を有効かつ有益に利用できる。また本考案は容器外郭体が網目状なので水はけが大変よく、例えば、根腐れ等の障害の発生は皆無である。又は育苗中は容器外郭体の隙間から根部に光が入り込み根幹部より根毛の増殖を促し、換言すれば、移植を繰り返したと同等な効果が期待でき、健康な苗が生成できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】移植用の容器の一例を示す斜視図である。

【図２】図１の底面図である。

【図３】図１の側面図である。

【図４】要部の一部拡大斜視図である。

【図５】使用状態を示す斜視図である。

【図６】他の例を示す参考側面図である。

【図７】さらに他の例を示す参考側面図である。

【符号の説明】

１縦枠構成部材２容器外郭体２２上面開口部３上枠体３１切込み４横桟５底部Ａ隙間Ｈ植物Ｈ１根

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【手続補正書】

【提出日】平成６年１２月８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】細幅帯状の縦枠構成材で形成されたフレ
キシブル特性を備えた容器外郭体と、この容器外郭体の
上面開口部に設けた上枠体と、前記容器外郭体の下部に
設けられた底部と、前記容器外郭体のフレキシブル特性
を減殺しない底部近くに設けられた横桟と、で構成され
ている移植用の容器。
【請求項２】請求項１の容器外郭体、上枠体、並びに
横桟が、土中バクテリアによって分解される部材で構成
されている移植用の容器。
【請求項３】請求項１の上枠体に切込みを数個設ける
構成賭した移植用の容器。容器外郭体に底部を設ける構
成とした請求項１の移植用の容器。