JP3013280B2 - 耐熱導電性セラミックス - Google Patents

耐熱導電性セラミックス

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JP3013280B2 JP5093992A JP9399293A JP3013280B2 JP 3013280 B2 JP3013280 B2 JP 3013280B2 JP 5093992 A JP5093992 A JP 5093992A JP 9399293 A JP9399293 A JP 9399293A JP 3013280 B2 JP3013280 B2 JP 3013280B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、800℃以上の大気中
および加湿水素中などの低酸素分圧下において安定であ
り、高耐熱性と高導電性を有する新規な耐熱導電性セラ
ミックスに関する。このような新規な耐熱導電性セラミ
ックスは、固体電解質型燃料電池部材、発熱体素子、耐
熱電極などの高温導電性材料として有用である。
【0002】
【従来の技術】化学式LaCrO3 で表わされるセラミ
ックスのLaの一部をA(AはCa及びSrの少なくと
も一種を示す)で固溶置換し、同時にCrの一部をM
(MはCo、Ni及びZnの少なくとも一種を示す)で
固溶置換した化学式La1-x xCr1-y y 3 によ
り表わされるセラミックスは、導電性が高く、かつ焼結
しやすいペロブスカイト型結晶構造を有する複合酸化物
として提案されている。
【0003】しかしながら、このような複合化により緻
密質で高導電性の焼結体が得られたとしても、この様な
焼結体は高温加湿水素中などの低酸素分圧下で長時間使
用すると、導電性や機械的特性が著しく低下し、また焼
結体が変形するなど諸特性の安定性に欠ける点で問題が
あり、各種の高温雰囲気中で安定した状態で長時間使用
可能な実用的材料とは言い難い状態であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高温の大気
中や加湿水素中などの低酸素分圧下において、公知の材
料に比べて安定な耐熱導電性材料を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な従来技術の問題点に留意しつつ鋭意研究を重ねた結
果、化学式La1-xx Cr1-yy3 で表わされる
セラミックスに関して、Aの種類とx量及びMの種類と
y量を特定範囲に制御し、焼結体に含有される6価Cr
量、焼結体のかさ密度、伸び率、導電率及び曲げ強さを
適正範囲とすることによって、高温の大気中や加湿水素
中などの低酸素分圧下での焼結体の導電性、曲げ強さ、
耐久性などの大幅な改善がはかれることを見出した。本
発明は、上記のような新規な知見に基づいて完成された
ものである。
【0006】即ち、本発明は下記の耐熱導電性セラミッ
クスを提供するものである。
【0007】1.(1)化学式La1-x x Cr1-y
y 3(式中、AはCa及びSrの少なくとも一種を示
し、0<x≦0.2であり、MはCo、Ni及びZnの
少なくとも一種を示し、0<y≦0.1である)で表さ
、かつ焼結体に含有される6価Cr量が1.5重量%
以下であるペロブスカイト型結晶構造を有する焼結体で
あり、 (2)焼結体のかさ密度が理論密度の92%以上、 (3)酸素分圧10-15 atm の加湿水素雰囲気中100
0℃で5時間熱処理した後の室温での焼結体の伸び率が
0.2%以下、 (4)大気中1000℃における導電率が10S/cm
以上であり、かつ酸素分圧10-15 atm の加湿水素雰囲
気中1000℃における導電率が1S/cm以上、 (5)室温曲げ強さが10kgf/mm2 以上であり、
酸素分圧10-15 atm の加湿水素雰囲気中1000℃で
5時間熱処理した後の焼結体の室温曲げ強さが8kgf
/mm2 以上であることを特徴とする耐熱導電性セラミ
ックス。
【0008】2.化学式La1-x x Cr1-y y 3
で表わされる焼結体のLaの50モル%以下をY及び原
子番号58から71の希土類元素の少なくとも一種で置
換したものである上記項1に記載の耐熱導電性セラミッ
クス。
【0009】以下に、本発明の耐熱導電性セラミックス
が満足すべき(1)〜(5)の要件について詳細に説明
する。
【0010】(1)化学式La1-x x Cr1-y y
3(式中、AはCa及びSrの少なくとも一種を示し、
0<x≦0.2であり、MはCo、Ni及びZnの少な
くとも一種を示し、0<y≦0.1である)で表される
組成を有し、かつ焼結体に含有される6価Cr量が1.
5重量%以下であって、ペロブスカイト型結晶構造であ
ること。
【0011】本発明の耐熱導電性セラミックスは、導電
性の点からは、LaCrO3 を基本組成とし、Laの一
部をCa及びSr(以下この両者をまとめてAと記すこ
とがある)の少なくとも一種で固溶置換し、Crの一部
をCo、Ni及びZn(以下これらをまとめてMと記す
ことがある)の少なくとも一種で固溶置換したものであ
り、ペロブスカイト型結晶構造を有するものであること
が必要である。この様なセラミックスは、3価のLaの
一部を2価のAで固溶置換ことによって生じる正の電荷
の不足分をCrの3価から一部4価への原子価移動によ
り補う構造となる。その結果、隣接するCrイオンの3
価と4価との間に電子の速やかな移動が生じて導電性が
大幅に向上し、優れた導電性を示すものとなり、また耐
熱性も良好である。
【0012】更に、低酸素分圧下における耐熱性の点か
らは上記化学式のxの値がモル比で0<x≦0.2であ
り、yの値がモル比が0<y≦0.1であり、かつ焼結
体に含有される6価Cr量が1.5重量%以下である
とが必要である。(LaA)(CrM)O3 焼結体を高
温の低酸素分圧下にさらした場合、焼結体から酸素イオ
ンが系外に抜け出た後に酸素空格子が生成する。酸素空
格子は、陽イオンとの間に引力作用が働かないので、酸
素空格子数が増え過ぎると、陽イオンと酸素イオンの間
に働く引力作用の総和が小さくなり、逆に異種の陽イオ
ン間の斥力作用が強く現れ、結晶格子間の拡張が生じ
て、焼結体が伸張するものと推定される。本発明者の研
究によれば、このような焼結体の伸びは上記化学式の中
のAの種類とx量及びMの種類とy量、並びに焼結体に
含有される6価Cr量に大きく依存するものであること
が明らかとなり、xの許容範囲はモル比で0<x≦0.
2であり、yの許容範囲はモル比で0<y≦0.1であ
り、更には0.05≦x+y≦0.25であることが好
ましい。また焼結体に含まれる6価Cr量は1.5重量
%以下であることが必要である
【0013】また、上記の組成において、Laの50モ
ル%以下をY及び原子番号58から71の希土類元素の
少なくとも一種(複数元素でも可)で固溶置換してもよ
く、この様な組成の焼結体も優れた焼結性を示し、耐熱
性と導電性の著しい低下も認められない。元素源として
は、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩あるいは金属ア
ルコキシドなどセラミックス製造に通常使用される化合
物が使用され、化合物の種類やその形態にこだわること
はない。
【0014】(2)焼結体のかさ密度は理論密度の92
%以上とする。
【0015】かさ密度が理論密度の92%未満では、気
孔量の増加により、導電性、気密性、機械的強度等が著
しく低下する。従って、かさ密度は理論密度の92%以
上であることが必要であり、93%以上であることが好
ましく、固体電解質型燃料電池のセパレータのように、
使用時に材料の片側が高温の高酸素分圧下にさらされ、
他の片側が高温の低酸素分圧下にさらされる場合には、
水素ガスに対する気密性を維持するために、かさ密度は
理論密度の95%以上であることが更に好ましい。
【0016】(3)酸素分圧10-15 atm の加湿水素雰
囲気中1000℃で5時間熱処理した後の室温での焼結
体の伸び率は0.2%以下とする。
【0017】本焼結体を例えば、固体電解質型燃料電池
のセパレータのように焼結体の両面を1000℃の異な
る雰囲気(片面は水素ガス、他面は空気)にさらして使
用した場合、前記の格子定数の違いによって変形を生じ
る可能性がある。この場合においても安定に使用できる
許容限度は、高温における焼結体の機械的強度、弾性
率、クリープ強度等から、酸素分圧10-15 atm の加湿
水素雰囲気中1000℃で5時間熱処理した後の室温で
の伸び率が0.2%以下であり、好ましくは0.15%
以下であることが明らかになった。この伸び率が0.2
%以上の場合には、例えば、上記電池の場合のように加
重が加わった場合に、この変形により焼結体が壊れやす
くなり耐久性に劣るものとなる。この伸び率を0.2%
以下とするためには、前記化学式のx及びyのモル量を
規定値の範囲内にするとともに、焼結体に含有される6
価Cr量1.5重量%以下とする
【0018】(4)大気中1000℃における導電率は
10S/cm以上であり、酸素分圧10-15 atm の加湿
水素雰囲気中1000℃における導電率は1S/cm以
上とする。
【0019】大気中1000℃における導電率は10S
/cm以上であることが必要であり、20S/cm以上
であることが好ましい。また、本セラミックスが固体電
解質型燃料電池のセパレータとして使用される場合に
は、低酸素分圧下にさらされる側の導電率は、主として
4価Crの3価Crへの還元により低下する。よって、
低酸素分圧下において良好な導電率を維持することが必
要であり、酸素分圧10-15 atm の加湿水素雰囲気中1
000℃における導電率は1S/cm以上であることが
必要であり、2S/cm以上であることが好ましい。
【0020】(5)室温曲げ強さが10kgf/mm2
以上であり、酸素分圧10-15 atm の加湿水素雰囲気中
1000℃で5時間熱処理した後の焼結体の室温曲げ強
さが8kgf/mm2 以上であること。
【0021】本発明のセラミックスは、例えば、固体電
解質型燃料電池部材、発熱体素子、耐熱電極などの高温
導電性材料として使用されるものであり、十分な強度を
有するために焼結体の室温曲げ強さが10kgf/mm
2 以上であることが必要であり、15kgf/mm2
上であることが好ましい。また、この焼結体を酸素分圧
10-15 atm の加湿水素雰囲気中1000℃で還元処理
すると、上記(1)に述べた理由により結晶格子間の結
合エネルギーが低下して曲げ強さが低下するので、この
ような還元処理後の室温曲げ強さは8kgf/mm2
上であることが必要であり、10kgf/mm2 以上で
あることが好ましい。尚、還元処理後の室温曲げ強さの
低下を少なくするためには、焼結体の平均結晶粒径
0μm以下とすることが望ましく、焼結体に含有される
6価Cr量1.5重量%以下とする
【0022】本発明による焼結体は、通常以下のように
して製造される。
【0023】まず、焼結体を構成する各成分の原料(L
a源、A源、Cr源及びM源)を所定の割合に配合し、
混合粉砕して均一な粉末混合物を得る。各原料として
は、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、金属アルコキ
シド等を使用できる。粉末の粒度は特に限定されない
が、通常は10μm以下程度とすることが望ましい。な
お、Cr源には6価Cr量の少ない原料を使用すること
が望ましい。混合は、粉末の湿式混合又は乾式混合のい
ずれの方法によっても良く、また、各元素を含む水溶液
の混合でも良い。なお、湿式混合の場合は有機溶媒を使
用することが好ましく、アルカリ成分やSiO2 分など
を除去したイオン交換水若しくは蒸留水を使用してもよ
い。
【0024】次いで、上記で得られた粉末混合物を、そ
の70%以上がペロブスカイト型結晶構造となる温度以
上で熱処理し、合成粉末とする。合成温度は通常800
〜1400℃程度の範囲にあり、より好ましくは900
〜1300℃程度の範囲にある。合成時間は合成温度と
も関係するが、通常0.5〜10時間程度である。合成
雰囲気は大気中など酸素含有雰囲気が好ましい。更にこ
の合成粉末を粉砕後、上記の熱処理を数回繰返して組成
の均一化を図ることが望ましい。
【0025】次いで、上記で得られた合成粉末を粉砕す
る。この工程は前記混合処理と同様に有機溶剤の存在下
で行なうことが好ましいが、アルカリ成分やSiO2
などを除去した純水の存在下で行なってもよい。粉砕後
の合成粉末は、平均粒径が3μm以下で比表面積が2m
2 /g以上とすることが好ましく、平均粒径が1μm以
下で比表面積が3m2 /g以上とすることがより好まし
い。この粉砕により、焼結体中の組成と構成粒子径の均
一化が実現できる。
【0026】次いで、所定の粒度に粉砕された粉末をセ
ラミックス成形の常法により成形する。この際、アクリ
ル系など公知の成形助剤を適当量添加しても良いことは
言うまでもない。
【0027】次いで、得られた成形体を焼成する。焼成
雰囲気は減圧、常圧及び加圧のいずれであっても良い。
焼成温度は通常1500〜1900℃程度の範囲とし、
好ましくは1600〜1750℃程度の範囲とする。
尚、焼結体の平均結晶粒径は2〜15μm程度の範囲と
することが望ましい。加圧焼結の場合には、より低温で
焼結体を緻密化させることができる。また、A及びM成
分が少ない場合には、焼成温度を高める必要がある。低
酸素分圧下で焼成した焼結体は導電性が低下しているの
で、この焼結体を大気中1000℃以上の温度で熱処理
することにより、導電性の向上を図ることが望ましい。
この熱処理は必ずしも前記の焼成工程に引き続いて行う
必要はなく、上記の条件を充足する限り、焼結体の使用
過程において行っても良い。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、下記のような顕著な効
果が達成される。
【0029】(1)焼結体の耐熱性、導電性及びかさ密
度を従来技術では達成できなかった程度まで高めること
ができる。
【0030】(2)特に高温の低酸素分圧下に長時間さ
らされても強度低下、導電率低下が少ない焼結体が得ら
れ、酸素分圧の異なる条件下で焼結体を使用しても伸び
などの変形が少なく、破壊等が生じず耐久性に優れたも
のとなる。
【0031】(3)本発明による焼結体は、水蒸気が存
在する酸化性あるいは還元性雰囲気においても気密性を
保持し、かつ導電性、機械的強度及び形状安定性を長時
間維持できるので、固体電解質型燃料電池のセパレータ
やインターコネクター、発熱体素子、耐熱電極などの実
用材料として有用である。
【0032】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴とするところを更に明確にする。
【0033】実施例1〜5 表1に示す各組成式の配合となるように、原料粉末を秤
量、配合し、アルコール存在下で湿式混合を行った後、
乾燥し、大気中1200℃で3時間加熱して、95%以
上がペロブスカイト型構造に合成された粉末を得た。
尚、原料粉末は、組成式に応じて、La2 3 、SrC
3 、CaCO3 、Cr2 3 、CoO、NiO及びZ
nOの各酸化物及び炭酸塩から選択して用いた。得られ
た合成粉末を媒体攪拌ミルによりアルミナ製メディアを
用いてアルコール存在下で12時間湿式粉砕し、平均粒
径0.6μmの粉末を得た。次いで、これに成形助剤を
加えた後、スプレードライヤーにより成形用顆粒粉体
(平均粒径60μm)を調製した。この顆粒粉体を成形
圧力3ton/cm2 でCIP成形し、120×120
×4mmの成形体を得た後、大気中において、表1に記
載の温度で4時間焼成した。得られた焼結体をダイアモ
ンド砥石により研削加工して表面を仕上げた試料につい
て特性を測定した。作製した実施例1〜5の各試料の組
成式と焼成温度を表1に示し、上記した方法で得られた
焼結体について測定した特性を表2に示す。
【0034】また、実施例1の焼結体を化学分析した結
果、主な不純物は、6価Cr=0.8%、Al2 3
0.13%、SiO2 =0.1%以下、Na2 O=0.
1%以下であった。尚、Al2 3 は粉砕用アルミナ製
メディアからの混入によるものである。
【0035】実施例6 実施例1の組成式においてLaの20モル%をNdに代
えた以外は、実施例1と同様の操作を行って本発明の焼
結体を得た。その特性を表2に示す。
【0036】比較例1〜2 表1に示す各組成式の配合となるように原料を秤量、配
合し、その他は実施例1〜6と同様にして作製した焼結
体について、研削加工と表面加工を加えた後、特性を測
定した。その結果を表2に示す。
【0037】比較例3 表1に示す組成式の配合となるように原料を秤量、混合
し、合成した粉末を水道水中で10時間湿式粉砕して合
成粉末の平均粒径を0.5μmとし、アルコールに代え
て水道水を使用した以外は実施例1〜6と同様にして焼
結体を作製し、その特性を測定した。結果を表2に示
す。尚、焼結体の化学分析によれば、6価Cr量=2.
0%、SiO2 =0.1%、Na2 O=0.4%であ
り、6価Cr量は実施例1の焼結体中の0.8重量%に
比べて多量であった。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】上記表2から明らかなように、実施例1〜
6の焼結体は、いずれもかさ密度が高く、伸び率が低
く、更に導電性、室温曲げ強さに優れたものであった。
また、比較例1の焼結体は、かさ密度が低く通気性があ
り、例えば固体電解質型燃料電池のセパレータには不向
きである。本発明の焼結体とは組成が異なるものである
比較例2の焼結体は、酸素分圧10-15atmの加湿水素雰
囲気中1000℃で5時間熱処理した後の室温での焼結
体の伸び率が高く、固体電解質型燃料電池のセパレータ
(100×100×3mm)に使用した結果、使用後数
時間でセパレータに割れが発生する現象が認められた。
また、比較例3の焼結体は、組成は本発明焼結体と同様
であるが、水道水に含まれるアルカリ成分との反応によ
りクロム酸塩などの6価のCrの化合物を生成するため
に耐還元性に劣り、酸素分圧10-15atmの加湿水素雰囲
気中1000℃で5時間熱処理した後の室温での焼結体
の伸び率が高く、酸素分圧10-15atmの加湿水素雰囲気
中1000℃における導電率は1S/cm以下と低く、
また、室温曲げ強さも極めて低い値であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小瀬 三郎 大阪府堺市遠里小野町3丁2番24号 株 式会社ニッカトー内 (72)発明者 河波 利夫 大阪府堺市遠里小野町3丁2番24号 株 式会社ニッカトー内 (56)参考文献 特開 平4−219364(JP,A) 特開 平4−65355(JP,A) 特開 平4−219365(JP,A) 特開 平4−219366(JP,A) 特開 平4−219367(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)化学式La1-x x Cr1-y y
    3(式中、AはCa及びSrの少なくとも一種を示
    し、0<x≦0.2であり、MはCo、Ni及びZnの
    少なくとも一種を示し、0<y≦0.1である)で表さ
    、かつ焼結体に含有される6価Cr量が1.5重量%
    以下であるペロブスカイト型結晶構造を有する焼結体で
    あり、 (2)焼結体のかさ密度が理論密度の92%以上、 (3)酸素分圧10-15 atm の加湿水素雰囲気中100
    0℃で5時間熱処理した後の室温での焼結体の伸び率が
    0.2%以下、 (4)大気中1000℃における導電率が10S/cm
    以上であり、かつ酸素分圧10-15 atm の加湿水素雰囲
    気中1000℃における導電率が1S/cm以上、 (5)室温曲げ強さが10kgf/mm2 以上であり、
    酸素分圧10-15 atm の加湿水素雰囲気中1000℃で
    5時間熱処理した後の焼結体の室温曲げ強さが8kgf
    /mm2以上であることを特徴とする耐熱導電性セラミ
    ックス。
  2. 【請求項2】 化学式La1-x x Cr1-y y 3
    表わされる焼結体のLaの50モル%以下をY及び原子
    番号58から71の希土類元素の少なくとも一種で置換
    したものである請求項1に記載の耐熱導電性セラミック
    ス。
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