JP3012144B2 - 紙幣入出金機 - Google Patents

紙幣入出金機

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JP3012144B2
JP3012144B2 JP6061665A JP6166594A JP3012144B2 JP 3012144 B2 JP3012144 B2 JP 3012144B2 JP 6061665 A JP6061665 A JP 6061665A JP 6166594 A JP6166594 A JP 6166594A JP 3012144 B2 JP3012144 B2 JP 3012144B2
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純一 有川
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Laurel Bank Machine Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀行等においてテラー
により使用される紙幣入出金機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】入金口から取り込まれた紙幣を鑑別し、
その鑑別結果に応じて紙幣を各金種別スタッカに分類収
納する入金処理、及び各金種別スタッカに収納される紙
幣を繰り出して出金口に案内する出金処理を実行可能な
循環式の紙幣入出金機として、特開平5−62046号
公報に示されるものが既に提案されている。
【0003】この公報に示される紙幣入出金機は、機体
後部に、機体前面の入金口から取り込まれた紙幣を一時
保留する一時保留部(本発明の一時貯留部に相当する)
と、該一時保留部に保留される紙幣を収納する入金スト
ア部(本発明の収納部に相当する)とが上下段に設けら
れ、また、機体前部に、各金種の紙幣がそれぞれ分類収
納される複数の金種別スタッカが一列に設けられるもの
であって、入金口に投入された紙幣は、一旦、一時保留
部に保留された後、テラーからの「入金承認」の指示に
基づき下方の入金ストア部に収納され(入金処理)、ま
た、テラーからの「入金取消」の指示に基づき、機体前
面の返却口まで搬送、返却される(入金取消処理)。ま
た、上記紙幣入出金機では、各金種別スタッカ内の紙幣
の残量が少なくなった場合等に、入金ストア部に収納さ
れた紙幣を分配して各金種別スタッカに補給するように
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に構成された紙幣入出金機では、入金口、返却口が機体
前面に設けられ、かつ一時保留部及び入金ストア部が機
体後部に設けられているので、入金口に投入された入金
紙幣を一時保留部まで搬送する場合(入金処理)、及び
一時保留部に一時保留した紙幣を返却口まで搬送する場
合(入金取消処理)に搬送経路が長くなり、このような
長い搬送距離によって、紙幣を処理するための動作時間
が長くなり、ジャム等の障害が発生する可能性が大きく
なるという問題があった。また、上記のような紙幣入出
金機では、テラーから「入金取消」の指示があった場合
に、一時保留部に保留された紙幣を返却口に向けて1枚
ずつ搬送するようにしており、これにより紙幣返却に要
する時間が多く必要となって、作業能率の低下を招くと
いう不具合も発生していた。
【0005】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、一時保留部及び入金ストア部を機体前面側
に配置して、入金取消処理における、機体内での搬送距
離を短縮して障害の発生を防止するとともに、一時保留
部に保留されている紙幣をテラーに返却する際に要する
時間を短縮することができて、作業能率の向上を図るこ
とが可能な紙幣入出金機の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明では、入金口から取り込んだ紙幣を一時貯
留し、該一時貯留する紙幣を収納するとともに、収納し
た紙幣を金種別スタッカに金種別に分配処理を行うため
に繰り出し自在な入金ストア部を有する紙幣入出金機で
あって、前記入金ストア部は、機体に脱着自在に設けら
れて、紙幣を収納する空間を有する空間部と、空間部内
を紙幣を載置しながら昇降自在に設けられるエレベータ
と、入金される紙幣を取り込むとともに取り込んだ紙幣
を繰り出し自在な収納繰出機構と、機体の前側に設けら
れ前記空間部上部を開閉可能な返却扉とを有する入出金
スタッカと、前記入出金スタッカの前側に設けられ、前
記返却扉を開放、閉鎖させる返却扉開閉機構と、前記入
出金スタッカの空間部に水平方向に出入り自在、かつ昇
降自在に設けられ、前記空間部内に位置するときに入金
される紙幣を一時貯留する一時貯留板とにより構成し、
前記入出金スタッカの返却扉には、前記一時貯留板を入
出金スタッカ内に出入り自在かつ昇降自在にするための
侵入孔と、該侵入孔を開閉する開閉扉とが設けられ、前
記返却扉開閉機構には、入出金スタッカが機体に装着さ
れた際に、該侵入孔を開口させる方向に持ち上げ、入金
スタッカが機体から取り外される際には、侵入孔を閉鎖
する侵入孔開閉機構が設けられていることを特徴とす
る。
【0007】第2の発明では、第1の発明において、前
記一時貯留板は複数の板部材によってフォーク状に形成
されてなり、前記板部材には、スタッカ本体内に位置す
るときに貯留板本体の側方に突出し、スタッカ本体外に
位置するときに貯留板本体内に収納される補助貯留板が
更に設けられていることを特徴とする。
【0008】第3の発明では、第1の発明において、前
記一時貯留板、エレベータを制御する制御部を有し、こ
の制御部は、入金指令が入力された場合に、下方の待機
位置にある一時貯留板及びエレベータを、収納繰出機構
により供給された紙幣を受け入れ可能な入金位置にまで
上昇させる制御内容と、入金位置にある一時貯留板上に
入金紙幣が供給される毎に、これら一時貯留板及びエレ
ベータを紙幣の厚さ分ずつ降下させる制御内容と、一時
貯留板上に貯留された紙幣を収納する旨の入金承認が入
力された場合に、該一時貯留板をスタッカ本体外に移動
させる制御内容と、スタッカ本体の外部にある一時貯留
板及び前記エレベータを上昇させ、上昇した位置にて、
スタッカ本体内のエレベータ上方位置に一時貯留板を侵
入させる制御内容と、スタッカ本体内に侵入された一時
貯留板及びエレベータを待機位置まで降下させる制御内
容とを具備することを特徴とする。
【0009】第4の発明では、第3の発明において、前
記制御部は、一時貯留板及びエレベータを上下動させる
際に、これら一時貯留板及びエレベータを同期して駆動
することを特徴とする。
【0010】第5の発明では、第3の発明において、前
記収納繰出機構には、一時貯留板上に紙幣が供給される
ときに、取込方向に回転して該紙幣の後端を上方から叩
く羽根車が設けられ、前記制御部は、一時貯留板をエレ
ベータ上方位置に侵入させるときに、該羽根車を取込方
向に駆動することを特徴とする。
【0011】第6の発明では、第3の発明において、前
記一時貯留板上の紙幣の有無を検知する残留検知センサ
が設けられ、前記制御部は、一時貯留板を待機位置まで
降下させる際に、該残留検知センサの検知信号に基づ
き、該一時貯留板上に紙幣が残留しているか否かを検知
することを特徴とする。
【0012】
【作用】第1の発明によれば、機体の前側に入出金スタ
ッカを脱着自在に設け、かつ入出金スタッカのスタッカ
本体の前側に、一時貯留板上の一時貯留部を開放する開
閉自在な返却扉と、該返却扉を開閉させる返却扉開閉機
構とを設けるようにしたので、入金取消時において、該
返却扉を開放することにより、一時貯留板上に貯留され
た入金紙幣をテラーに一括返却できて、その返却作業を
効率良く行なうことができる。また、一時貯留板は、入
出金スタッカの空間部内に水平方向に出入り自在に設け
られていることから、入金承認時においては、入出金ス
タッカの空間部外に位置させることによって、該一時貯
留板上の入金紙幣を下方に位置するエレベータ上に落
下、収納することができる。
【0013】また、前記返却扉には、前記一時貯留板を
入出金スタッカ内に出入り自在かつ昇降自在にするため
の侵入孔と、該侵入孔を開閉する開閉扉とが設けられ、
更に、前記返却扉開閉機構には、入出金スタッカが機体
に装着された際に、該侵入孔を開口させる方向に持ち上
げ、入出金スタッカが機体から取り外される際には、侵
入孔を閉鎖する侵入孔開閉機構が設けられているので、
機体から入出金スタッカが取り外された場合に、侵入孔
は開閉扉によって閉鎖された状態にあり、これによって
入出金スタッカ内が外部と完全に隔離された状態となっ
て、入出金スタッカの取扱を安全に行うことができる。
【0014】第2の発明によれば、一時貯留板は複数の
板部材によってフォーク状に形成され、該板部材には、
スタッカ本体内に位置するときに貯留板本体の側方に突
出し、スタッカ本体外に位置するときに貯留板本体内に
収納される補助貯留板が更に設けられているので、入出
金スタッカ内に一時貯留板がある場合には、該一時貯留
板の面積が大きくなって、一時貯留板上の一時貯留紙幣
を安定して支持できるとともに、該一時貯留紙幣が、板
部材の間の隙間を通じてエレベータ上の収納部に落下す
るトラブルも防止できる。
【0015】第3の発明によれば、入出金スタッカ内に
おいて、一時貯留板上へ紙幣を一時貯留する作業、一時
貯留板上の紙幣をエレベータ上に収納する作業を連続的
に行うことができる。
【0016】第4の発明では、一時貯留板及びエレベー
タを上下動させる際に、これら一時貯留板及びエレベー
タを同期して駆動し、上下動の際にこれら一時貯留板と
エレベータとの間隔が変化しないようにしているので、
例えば、エレベータ上の紙幣と一時貯留板との間隔を予
め微小に設定しておけば、一時貯留板上の紙幣をエレベ
ータ上に収納する際にも、落下の衝撃による該紙幣の立
ち上がりを防止することができ、また、収納時に於ける
エレベータと一時貯留板との間隔を微少にするための移
動時間を短縮することができる。
【0017】第5の発明では、制御部により、一時貯留
板をエレベータ上に侵入させるときに、羽根車を取込方
向に駆動するようにしているので、この羽根車の駆動に
よって、エレベータ上の紙幣に折れ、跳ねがあった場合
にこれら折れ、跳ねを解消することができ、これにより
一時貯留板がスタッカ本体内のエレベータ上に侵入する
際に、一時貯留板が紙幣に衝突して該紙幣が一時貯留板
に絡まる等のトラブルを防止することができる。
【0018】第6の発明では、制御部により、一時貯留
板を待機位置まで降下させる際に、残留検知センサの検
知信号に基づき、該一時貯留板上に紙幣が残留している
か否かを検知するようにしているので、この検知結果に
より紙幣入金処理時の異常を即座に検出することが可能
となる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図13に基
づいて説明する。まず、図1〜図3を参照して、紙幣入
出金機の概略構成について説明すると、この図において
符号1で示すものは紙幣搬送ユニット200、紙幣収納
ユニット201(後述する)から構成される機体であっ
て、機体1の前面1Aには、入金口2、返却口3、出金
口4が設けられている。入金口2は入金紙幣を一括して
載置可能に設けられたものであって、入金口2内に投入
された紙幣は入金ルート5に対して一枚ずつ繰り出され
るようになっている。
【0020】この入金ルート5の途中には、紙幣の正、
損、偽、二重送り、斜行及び金種、表裏を鑑別するため
の入金鑑別部6が設けられ、この入金鑑別部6での鑑別
結果に基づいて振分手段7が切り換えられるようになっ
ている。すなわち、図1に示すような入金処理において
は、入金鑑別部6にて紙幣が正券と鑑別された場合に
は、正券紙幣を、機体1の前側に位置する入出金スタッ
カ100の一時貯留部101(後述する)に受け入れ、
また、入金鑑別部6にて紙幣が正券では無い(偽券、二
重送り、斜行券)と鑑別された場合には、該紙幣を、入
金口2の下方に位置する返却口3に返却させるようにし
ている。
【0021】また、入金鑑別部6では、正券と鑑別され
た紙幣の表裏も鑑別するようにしており、この鑑別結果
に基づき振分手段7を切り換えて、入金ルート5から入
出金スタッカ100の一時貯留部101に至る接続ルー
ト8・9を選択するようにしている。すなわち、図1に
示すように、入金鑑別部6にて、紙幣が正券の表券と鑑
別された場合には、振分手段7により接続ルート8を選
択して、該紙幣をそのまま入出金スタッカ100の一時
貯留部101に受け入れ、また、紙幣が正券の裏券と鑑
別された場合には、振分手段7により接続ルート9を選
択して、該紙幣を反転して表裏を取り揃えた後、入出金
スタッカ100の一時貯留部101に受け入れるように
している。
【0022】入出金スタッカ100は、紙幣を入金して
収納し、かつ収納した紙幣を払い出すことができる還流
式であって、その内部には、入金した紙幣を一時貯留す
る一時貯留部101と、一時貯留された紙幣を収納する
ための収納部104とが設けられる(後述する)。また
更に、入出金スタッカ100の一時貯留部101内に受
け入れられた紙幣は、テラーにより操作される操作部1
10(図8参照)から「入金承認」の指示が出力された
場合に、一時貯留部101の下方位置に設けられる収納
部104に入金され、また、操作部110から「入金取
消」の指示が出力された場合に、該テラーに対して一括
返却されるようになっている(後述する)。
【0023】機体1の入出金スタッカ100の後方側に
は、損券収納ボックス10と金種別スタッカ11〜13
が一列に設けられている。金種別スタッカ11〜13
は、千券、五千券、万券といった金種がそれぞれ分類収
納されるものであって、これら金種別スタッカ11〜1
3内に収納されている各金種の紙幣は、図2の出金処理
のルート図に示すように、出金ルート14を通じて出金
口4に払い出されるようになっている。
【0024】また、この出金ルート14の途中には、紙
幣の正、損、二重送り、斜行及び金種を鑑別する出金鑑
別部15が設けられており、この出金鑑別部15にて鑑
別の結果、正券と鑑別された紙幣は出金口4に、損券、
二重送り、斜行と鑑別された紙幣は、振分手段16〜1
8の切換によって、接続ルート19を通じて損券収納ボ
ックス10に回収されるようになっている(図2の出金
処理を参照)。なお、前記スタッカ10〜13におい
て、損券収納ボックス10はリジェクト紙幣が入金され
るだけの非還流式であり、金種別スタッカ11〜13
は、紙幣が金種別に入金されるとともに、入金された紙
幣を出金紙幣として払出可能な還流式である。
【0025】次に、紙幣入出金機の「分配処理」につい
て図3のルート図を参照して説明する。上述した入金処
理(図1参照)によって、入出金スタッカ100の収納
部104内には紙幣が入金されるようになっているが、
この収納部104内に入金された紙幣は、出金処理(図
2参照)が行われていない間に金種別スタッカ11〜1
3に対して分配処理されるようになっている。すなわ
ち、この分配処理を行う分配ルート20は、図3に示す
ような、分配処理用の接続ルート21〜23、入金ルー
ト5、接続ルート19、出金ルート14の一部により構
成されるものであって、振分手段24・25及び振分手
段7・17・18・26〜28を切り換えた場合にこの
ような分配ルート20が形成されるようになっている。
【0026】また、分配ルート20の途中にある入金鑑
別部6では、収納部104から払い出された紙幣の正、
損、二重送り、斜行及び金種を鑑別するようにしてお
り、この鑑別結果に基づき、振分手段18及び振分手段
26〜28を切り換える。具体的には、入金鑑別部6に
て損券、二重送り、斜行と鑑別された場合には、振分手
段18を切り換えてこれら損券及び二重送り、斜行紙幣
を損券収納ボックス10に入金し、千券と鑑別された場
合には、振分手段26を切り換えて該千券を金種別スタ
ッカ11に入金し、五千券と鑑別された場合には、振分
手段27を切り換えて該五千券を金種別スタッカ12に
入金し、万券と鑑別された場合には、振分手段28を切
り換えて該万券を金種別スタッカ13に入金する。
【0027】また、図1〜図3に示す紙幣入出金機の機
体1は、上部側に設けられて紙幣を鑑別、搬送する紙幣
搬送ユニット200と、下部側に設けられて、紙幣搬送
ユニット200により搬送された紙幣を収納する紙幣収
納ユニット201とから構成されている。紙幣収納ユニ
ット201は、人手により、矢印aで示す前側に引出可
能な台車202を有するものであって、この台車202
上に、上述した入出金スタッカ100、損券収納ボック
ス10、金種別スタッカ11〜13が前後方向に一列に
設けられ、かつそれぞれが脱着自在に設けられる。
【0028】次に、図4〜図8を参照して、入出金スタ
ッカ100、及びその周辺構成を含む入金ストア部20
3について説明する。図4に示すように、入金ストア部
203は、紙幣を入出金自在で、かつ紙幣収納ユニット
201の装填箇所204に対して脱着自在な入出金スタ
ッカ100と、該入出金スタッカ100に対して前側か
ら水平方向(矢印a−b方向)に出入自在で、かつ上下
方向(矢印c−d方向)に昇降自在に設けられて、入出
金スタッカ100内にあるときには、その上面に紙幣が
載置される一時貯留板102と、入出金スタッカ100
の前側(矢印a側)に設けられる第2返却扉34(後述
する)を開閉し得るための返却扉開閉機構35と、機体
1の前面1Aで、前記返却扉開閉機構35の前側に設け
られる第1返却扉33とを主な構成要素とするものであ
る。
【0029】また、前記入出金スタッカ100は、内部
に紙幣が貯留される縦長の空間部30を有するスタッカ
本体31と、スタッカ本体31の上部位置に設けられ
て、接続ルート8・9を通じて供給された紙幣を空間部
30に収納し、該空間部30に収納した紙幣を接続ルー
ト21に繰り出す収納繰り出し機構32と、空間部30
内に位置する一時貯留板102の下方位置にて、上下方
向に昇降自在に設けられ、その上面に紙幣が載置される
エレベータ103と、入出金スタッカ100の前側(矢
印a側)に設けられて、テラーから「入金取消」の指示
が出力された場合に、一時貯留板102上に一時貯留さ
れた紙幣の一括返却を可能とする開閉自在な第2返却扉
34とを主な構成要素とするものであって、前述したよ
うに一時貯留板102が入出金スタッカ100の空間部
30に位置し、その上面に一時貯留紙幣が載置される場
合に前記空間部30の一時貯留板102上に一時貯留部
101が形成されるものであり、また、一時貯留部10
1に貯留される紙幣を収納するエレベータ103とその
上方に配置される一時貯留板102との間の空間部30
に収納部104が形成されるものである。
【0030】なお、図8に示すように、一時貯留板10
2は一時貯留板駆動部120によって駆動され、エレベ
ータ103はエレベータ駆動部121によって駆動され
る。また、入出金スタッカ100において、収納繰出機
構32の各ローラ及び羽根車(後述する)は収納繰出機
構駆動部122により駆動される。
【0031】以下、入金ストア部203とその周辺部の
構成について詳細に説明する。 《収納繰出機構32について》図4、図5に示すよう
に、スタッカ本体31の上部位置には第1搬送路39、
第2搬送路40が設けられており、更に、第1搬送路3
9に沿う位置には送りローラ41・42、収納ローラ4
3、羽根車44が設けられ、第2搬送路40に沿う位置
には送りローラ45、分離ローラ46、収納繰出ローラ
48、羽根車49が設けられている。また、スタッカ本
体31の上部位置であり、かつ空間部30に臨む位置に
は、蹴出ローラ50が設けられている。
【0032】第1搬送路39は、図1に示すように紙幣
搬送ユニット200の接続ルート8に接続されるもので
あって、送りローラ41・42、収納ローラ43、羽根
車44が入金方向に駆動されることによって(駆動は収
納繰出機構駆動部122による)、接続ルート8を経由
して搬送された入金紙幣が一時貯留部101内に受け入
れられるようになっている。第2搬送路40は、図1に
示すように紙幣搬送ユニット200の接続ルート9及び
接続ルート21に接続されるものであって、送りローラ
45・46、収納繰出ローラ48、羽根車49が入金方
向あるいは出金方向に駆動されることにより(駆動は収
納繰出機構駆動部122による)、接続ルート9を経由
して搬送された入金紙幣が一時貯留部101内に受け入
れられ、また、接続ルート21に対して収納部104で
あるエレベータ103上の紙幣が払い出される(例え
ば、収納部104から払い出された紙幣は金種別スタッ
カ11〜13に分配処理(図3参照)される)。
【0033】なお、第2搬送路40、接続ルート21を
通じて、収納部104の紙幣を払出す場合には、蹴出ロ
ーラ50が図中反時計方向に駆動されるとともに(駆動
は収納繰出機構駆動部122による)、図示しないリン
ク機構により、第2搬送路40から退避する位置に該羽
根車49を移動させるようにする。
【0034】スタッカ本体31の上部位置であり、かつ
空間部30に臨む位置には、蹴出ローラ50とともにア
クチュエータ51が設けられている。このアクチュエー
タ51は軸51Aを中心としてスタッカ本体31に回動
自在に支持されたものであって、入金処理時時に一時貯
留部101に取り込まれる紙幣をガイドすることによっ
て、先に取り込まれた紙幣が次に取り込まれる紙幣と衝
突したり、一時貯留部101内で紙幣が立ったりするの
を防ぐ機能を有するとともに、入出金時において一時貯
留板102及びエレベータ103の位置を設定する際に
も用いられる。例えば、アクチュータ51に金属片等の
検知部材を設け、かつ該アクチュータ51の移動経路に
該検知部材を検知するアクチュエータ位置検知センサ1
11(図8参照)を設け、該センサ111が検知部材を
検知したところで、一時貯留板102及びエレベータ1
03を停止させる、あるいは第2搬送路40に対して一
時貯留部101内の紙幣を出金させる等の処理を行う。
【0035】《第1返却扉33について》第1返却扉3
3は、台車202に軸33Aを中心として回動自在に設
けられたものであって、図4に示すような閉鎖した位置
と、図5に示すような開放した位置との間で回動される
ようになっている。また、この第1返却扉33には、操
作部110から「入金取消」の指示が出力された場合
に、ロック状態が解除される電磁ロック112(図8参
照)が設けられている。これにより、電磁ロック11に
よるロックが解除された場合、テラーはこの第1返却扉
33が開放するとともに、前側(矢印a方向側)に引っ
張ることにより、図4から図5に示すように、紙幣収納
ユニット201が同方向に移動されるようになってい
る。
【0036】《第2返却扉34について》第2返却扉3
4は、スタッカ本体31の前側に位置する側板52に設
けられた軸34Aを中心として回動自在なものであっ
て、図4に示すような閉鎖した位置と、図5に示すよう
な開放した位置との間で回動されるようになっている。
この第2返却扉34には、上述した収納繰出機構32の
送りローラ42、羽根車44が設けられており、また、
前記羽根車44は、送りローラ42と同一の回転軸42
Aに設けられるとともに、前記送りローラ42と収納ロ
ーラ43とが当接する位置に配置されるため、収納繰出
機構駆動部122の動力が収納ローラ43を介してこれ
ら送りローラ42、羽根車44に伝達されるようになっ
ている。また、第2返却扉34が閉鎖した位置にあると
きには、スタッカ本体31側の収納ローラ43は、第2
返却扉34に設けられる送りローラ41に接触しかつ所
定の力で押圧するようにしており、これによって、第2
返却扉34は軸34Aを中心として図4反時計方向に付
勢されている。
【0037】また、第2返却扉34にはガイド部材53
が設けられており、図4に示すように閉鎖した位置にあ
る場合に、収納ローラ43の近傍にあるガイド部材54
に近接した位置に設けられ、これによりガイド部材53
とガイド部材54との間に第1搬送路39が形成される
ようになっている。また、図5に示すように第2返却扉
34を開放した場合に、第2返却扉34の下端部34B
が、一時貯留板102に形成された間隙部105(図6
参照)内を下方から上方に向けて通過するようになって
おり、これにより、該一時貯留板102上に載置された
一時貯留紙幣(符号SBで示す)が、第2返却扉34の
下端部34Bにより掬い上げられるようになっている。
【0038】また、スタッカ本体31には、図4で示す
ように第2返却扉34を閉じた状態でロックするロック
機構114(図4参照)が設けられている。このロック
機構114は、入出金スタッカ100が装填箇所204
から取り外された状態では、第2返却扉34を閉鎖した
位置でロックし、入出金スタッカ100が装填箇所20
4にセットされた状態では、ロックが解除されて、第2
返却扉34を図5で示すように開放可能とする。なお、
このような第2返却扉34のロック解除は、入出金スタ
ッカ100を装填箇所204にセットしたときに、例え
ば、装填箇所204の底部に設けられる突起(図示略)
が、ロック機構114を押圧することにより行われる。
【0039】また、第2返却扉34には、上下方向に沿
う侵入孔56(図7参照)が設けられており、この侵入
孔56内には、空間部30内に対して一時貯留板102
が矢印a−b方向に出入りされるようになっている(一
時貯留板102の構成は後述する)。また、第2返却扉
34の外側には侵入孔56を開閉するための開閉板57
が設けられている。この開閉板57は、第2返却扉34
に設けられる軸57Aを中心として回転自在に設けられ
たものであって(図4では侵入孔56を開放した状態が
示されている)、返却扉開閉機構35の支持ブロック6
3(後述する)に設けられる侵入孔開閉機構58(一部
図示略)により開閉動作されるようになっている。
【0040】この侵入孔開閉機構58は、後述する返却
扉開閉機構35の支持ブロック63(図4に図示)に回
動自在に設けられるセットレバー59と、前記支持ブロ
ック63に軸60Aを中心として回動自在に設けられた
ガイド部材60と、これらをセットレバー59、ガイド
部材60を連結するリンク機構(図示略)とにより構成
されるものであって、入出金スタッカ100が装填箇所
204にセットされ、かつセットレバー59が操作され
た状態で、侵入孔56を開放し、入出金スタッカ100
が装填箇所204から取り外された状態で、該侵入孔5
6を閉鎖する。
【0041】具体的には、入出金スタッカ100を装填
箇所204から取り外すときには、人手によって、セッ
トレバー59を図4に一点鎖線で示すように上方に突出
した状態にして取り外すことになる。また、このセット
レバー59は、入出金スタッカ100を装填箇所204
にセットした状態で、図4に示すように、更に人手によ
って矢印m方向に押圧した場合に、リンク機構(図示
略)を介して、ガイド部材60を軸60Aを中心に回転
(図4では時計方向に回転)させるようにしており、こ
れによって図4に示すようにガイド部材60の先端部に
位置する係合部61が、開閉板57の先端のローラ62
を持ち上げて、該開閉板57を、侵入孔56を覆う位置
から水平となる位置まで回動させるようにしている。
【0042】また、入出金スタッカ100を装填箇所2
04から取り外した際には、開閉板57は侵入孔56を
覆う位置でロックされる。すなわち、入出金スタッカ1
00が装填箇所204から取り外された状態では、開閉
板57がガイド部材60から離れることになるので、該
該開閉板57が、その自重(閉鎖方向に付勢しても良
い)により水平な位置(図4参照)から侵入孔56を覆
う位置まで回動するとともに、侵入孔56を閉鎖した位
置にて、ロック機構114が開閉板57をロックするよ
うにしている(閉じた際にロック機構114が開閉板5
7を係合する)。
【0043】以上のことをまとめると、入出金スタッカ
100を装填箇所204から取り外したときには、開閉
板57が侵入孔56を閉鎖して、スタッカ本体31の空
間部30と外部とを隔離した状態とし、また、入出金ス
タッカ100を装填箇所204にセットし、かつセット
レバー59を図4に示すように人手によって矢印m方向
に押圧したときには、開閉板57が図中時計方向に回動
することにより侵入孔56を開放して、該侵入孔56を
通じて一時貯留板102が空間部30に侵入可能とな
る。
【0044】《返却扉開閉機構35について》第1返却
扉33の後方側に位置する台車202には、軸63Aを
中心として、図4に示す閉鎖した位置と、図5に示す開
放した位置との間で回動自在な支持ブロック63が設け
られ、更に、この支持ブロック63には押さえ部64
と、リンク機構65が設けられている。押さえ部材64
は、支持ブロック63に固定された部材本体66と、部
材本体66に軸68Aを中心として回動自在に設けら
れ、先端にローラ67を有するローラ支持部68と、該
ローラ支持部68を、軸68Aを中心として図4、図5
中時計方向に付勢するばね材(図示略)とを有するもの
であって、支持ブロック63が図4に示すような閉鎖し
た位置にあり、かつ装填箇所204に入出金スタッカ1
00がセットされている場合に、ローラ67が、入出金
スタッカ100の第2返却扉34の前面側に当接して該
第2返却扉34を閉鎖方向に押圧するようにしている。
【0045】リンク機構65は2本のリンク69・70
を有するものであって、一方のリンク69の一端は軸6
9Aにより支持ブロック63に回動自在に支持され、該
リンク69の他端は、軸71によりリンク70に回動自
在に連結される。また、リンク70において、リンク6
9と連結されない側である他端部は、軸70Aにより台
車202本体に回動自在に接続されている。また、これ
らリンク69・70を連結する軸71にはローラ72が
回転自在に設けられ、このローラ72により第2返却扉
34の前面を支持するようにしている(後述する)。
【0046】そして、以上のように構成されたリンク機
構65では、装填箇所204に入出金スタッカ100が
セットされた状態で、図4〜図5に示すように、支持ブ
ロック63が前方(矢印a方向)に引かれて(テラーが
手動で引く)該支持ブロック63が軸63Aを中心とし
て反時計方向に回動させられた場合に、押さえ部材64
のローラ67による第2返却扉34の押圧を解除すると
ともに、第2返却扉34が軸34Aを中心として反時計
方向に回動され(収納ローラ43に押されることによ
る)、この際に、第2返却扉34の前面がリンク機構6
5のローラ72に支持される。すなわち、支持ブロック
63が前方に引かれて、該支持ブロック63が軸63A
を中心として反時計方向に回動させられた場合に、ロー
ラ72により支持されつつ第2返却扉34が開いてゆ
き、これにより第2返却扉34が急激に開くことが防止
される。
【0047】なお、第2返却扉34を閉じるときには上
記開放動作と逆の動作が行われる。すなわち、図5〜図
4に示すように、支持ブロック63が後方側(矢印b方
向に)押されて(テラーが手動で押す)、該支持ブロッ
ク63が軸63Aを中心として時計方向に回動させられ
ると、支持ブロック63に設けられたリンク機構65の
ローラ72が、第2返却扉34の前面を押圧し、これに
より第2返却扉34が軸34Aを中心として閉じる方向
に回動されることになる。また、第2返却扉34が閉じ
られた時点では、リンク機構65のローラ72と、押さ
え部材64のローラ67とが、第2返却扉34を後方側
(矢印b方向)に押圧して、該返却扉34の開放を規制
する。
【0048】《一時貯留板102について》図6、図7
を参照して説明する。図6は、スタッカ本体31の空間
部30内に侵入していないとき(空間部30の外にある
とき)の一時貯留板102の平面図であり、図7は、図
4と同様に一時貯留板102がスタッカ本体31の空間
部30に位置するときの平面図であって、これらの図を
参照して判るように、この一時貯留板102は、3つの
板部材75〜77が支持板78により連結され、かつ水
平方向e−f(図4、図5では紙面と直交する方向)に
一定の間隔を有するようにフォーク状に形成されてい
る。
【0049】また、一時貯留板102は、一時貯留板駆
動部120により、上下方向c−d方向及び水平方向a
−bに移動自在に設けられたものであって、水平方向a
−bへの移動時に、前述した侵入孔56を通じてスタッ
カ本体31の空間部30に出入される。なお、一時貯留
板102がスタッカ本体31の空間部30の外部に移動
するのは、一時貯留板102上に載置された紙幣をテラ
ーが「入金承認」とした場合、または、出金処理を行う
場合である。また、侵入孔56は上下方向に沿って長
く、かつ板部材75〜77の数に対応して第2返却扉3
4に一定の間隔(矢印e−f方向に沿う)をおいて複数
設けられている。
【0050】また、図6、図7に示すように、板部材7
5〜77の中で、中央に位置する板部材76には、各側
部から突出自在な一対の補助貯留板79が設けられてい
る。板部材76の構成を詳細に説明すると、この板部材
76は、支持板78に水平となるように固定された貯留
板本体80と、矢印a−b方向に沿う長孔81を有し、
該長孔81内に位置する貯留板本体80側のピン82を
該長孔81に沿って移動させることにより、貯留板本体
80上面に沿って矢印a−b方向にスライド自在な摺動
部材83と、該摺動部材83の矢印a側の端部に、侵入
孔56の幅よりも大きい間隔に設けられて、該板部材7
6を侵入孔56に挿入した場合に、スタッカ本体31の
第2返却扉34前面に当接可能な一対のローラ84と、
摺動部材83と貯留板本体80との間に設けられて摺動
部材83を矢印b方向に引っ張るばね85と、貯留板本
体80の各側部に設けられた一対の補助貯留板79と、
これら補助貯留板79と貯留板本体80との間にそれぞ
れ設けられて、これら補助貯留板79を平行な状態で互
いに近接離間させて、全体の幅を矢印e−f方向に対し
て変更するリンク86・87と、摺動部材83に矢印e
−f方向に形成されて、リンク87の端部に固定された
ピン88が係合される長孔89とから構成されたもので
あって、前記補助貯留板79が閉じたときの幅は、上述
した侵入孔56よりも若干小さく設定されている。
【0051】なお、前記リンク86・87は、符号86
A,87Aで示す結合ピンにより貯留板本体80に回動
自在に連結され、符号86B,87Bで示す結合ピンに
より各補助貯留板79に回動自在に連結されている。
【0052】そして、以上のように構成された板部材7
6では、外部から力がかかっていない場合(板部材76
がスタッカ本体31の空間部30外にあるとき)には、
図6に示すように、貯留板本体80に対して、摺動部材
83がばね85により矢印b方向に引張られることによ
り、該摺動部材83に固定されたピン88が矢印b方向
に相対移動されて、リンク87が結合ピン87Aを中心
として閉じる方向に回動され、これによってリンク87
・86を介して補助貯留板79が互いに近接位置に移動
され、該補助貯留板79が閉じられることになる。
【0053】そして、このように補助貯留板79が閉じ
られた状態で、支持板78が矢印b方向に移動して、該
支持板78に設けられる板部材76は侵入孔56を通じ
てスタッカ本体31の空間部30内に挿入可能となる
が、一方で、ローラ84は侵入孔56よりも大きい間隔
に設けられているので、板部材76が侵入孔56内に挿
入された場合に、該ローラ84が第2返却扉34に接触
されて摺動部材83の移動が規制され、かつ貯留板本体
80のみが、ばね85の引張力に抗して矢印b方向に移
動されることになり、その結果として、リンク87がピ
ン結合87Aを中心として開く方向に回動され、これら
リンク86・87を介して補助貯留板79が貯留板本体
80から側方に突出することになる。
【0054】一方、上記一時貯留板102が空間部30
内に完全入った状態から、矢印a方向に微小に移動させ
た場合には、第2返却扉34によるローラ84の押圧が
解除されることから、ばね85の付勢力により、摺動部
材83が貯留板本体80に対して矢印b方向に相対移動
することになり、これによって、リンク87がピン87
Aを中心として閉じる方向に回動され、これらリンク8
6・87を介して補助貯留板79が貯留板本体80に近
接され、矢印e−f方向に沿う幅が小さくなる。すなわ
ち、板部材76の矢印e−f方向に沿う幅は、侵入孔5
6を通過できる大きさとなり、一時貯留板102を侵入
孔56から引き出すことが可能となる。
【0055】なお、このように一時貯留板102をスタ
ッカ本体31内に入れた場合に、板部材76の幅を矢印
e−f方向に大きくしたのは、他の板部材75・77と
の間に設けられる間隙部105からの紙幣を落下を防止
するためである。例えば、折れ癖のある紙幣等が一時貯
留板102上に集積される場合に、各一時貯留板102
の間隙部105から、その下方に位置するエレベータ1
03上の紙幣に混入する恐れがあり、このため、一時貯
留部101の間隙部105を相対的に小さくすることが
好ましいが、一方で、一時貯留板102の各板部材75
〜77の幅を大きくすると、入出金スタッカ100の侵
入孔56の幅をこれに応じて大きくする必要がある。
【0056】しかしながら、この侵入孔56の幅を大き
くすると、一時貯留板102を引き出した際に、逆に、
今度は折れ癖のついた紙幣が、スタッカ本体31の空間
部30外に飛び出す可能性があるため、機体1内の他の
装置が故障する原因になりかねないという問題が生じ、
このため、補助貯留板79がスタッカ本体31の空間部
30内でのみ幅が大きくなるようにしている。なお、一
時貯留板102の昇降移動範囲は、一時貯留部101の
貯留量に応じて設定される。また、本実施例では、板部
材75〜77の中で、中央に位置する板部材76の幅の
みを変更可能としたが、これに限定されず、端に位置す
る板部材75・77についても板部材76と同様の構成
として、幅を変更可能としても良い。
【0057】《紙幣の残留検知センサについて》図6に
示されるように、一時貯留板102の板部材75・77
の各上面には、凹部90がそれぞれ形成されており、こ
れら凹部90の一部には、反射板91がそれぞれ設けら
れている。一方、図4に示されるように、返却扉開閉機
構35の支持ブロック63には、該支持ブロック63が
閉鎖した位置にある場合に、反射板91に向けて光を照
射し、かつ該反射板91にて反射された光を受光する発
光/受光素子よりなる第1の検知センサ92が設けられ
ている。
【0058】なお、第1の検知センサ92が光を発光、
受光する位置は、図4で示されるような一時貯留板10
2の待機位置(H)、すなわち、一時貯留板102が
スタッカ本体31の空間部30内にて昇降移動されると
ころの下限位置であって、この待機位置(H)にて、
光を受光するか否かにより一時貯留板102上の紙幣の
有無を検知する。また、第1の検知センサ92は反射板
91毎に設けられている。
【0059】また、スタッカ本体31内における一時貯
留板102の昇降経路の途中には、図4に示すように反
射板93が設けられ、また、返却扉開閉機構35の支持
ブロック63には、該支持ブロック63が閉鎖した位置
にある場合に、反射板93に向けて光を照射し、かつ該
反射板93にて反射された光を受光する発光/受光素子
よりなる第2の検知センサ94が設けられている。
【0060】なお、第2の検知センサ94が光を発光、
受光させる位置は、一時貯留板102がスタッカ本体3
1の上部位置(H、H)から待機位置(H)に降
下する途中であって、第2の検知センサ94が光を反射
板93に向けて照射し、かつ該第2の検知センサ94が
反射板93にて反射された光を検知するか否かにより、
一時貯留板102上の紙幣の残留を検知する。また、こ
の第2の検知センサ94から照射された光は、一時貯留
板102の間隙部104を通過し、該一時貯留板102
上に紙幣が存在している場合に該光が紙幣により遮られ
るように設定されている。
【0061】なお、スタッカ本体31の空間部30に臨
む位置には、図4に示すように空間部30の上部を光線
が横断するように発光/受光素子よりなる第3の検知セ
ンサ95が設けられている。この第3の検知センサ95
は、第2の検知センサ94と同様、一時貯留板102の
間隙部104、エレベータ103に設けられる間隙部
(図示略)を通過し、これら一時貯留板102、エレベ
ータ103上に紙幣が存在している場合に該光が紙幣に
より遮られるように設定されている。この第3の検知セ
ンサ95は、本来、エレベータ104上の紙幣を繰り出
した際のエンド検知を行うためのものであるが、一時貯
留板102について、一時貯留紙幣の残留検知を第1、
第2の検知センサ92、94と同様に行わせるようにし
ても良い。
【0062】また、収納繰出機構32の第1搬送路3
9、第2搬送路40の途中には搬送検知センサ96(図
8参照)が設けられており、この搬送検知センサ96に
よって、一時貯留部101内に搬送される紙幣を、紙幣
が搬送される毎に検知するようにしている。すなわち、
この搬送検知センサ96では、一時貯留部101に紙幣
が一枚供給される毎に、該紙幣が供給されたことを示す
検知信号を出力する。
【0063】次に、上述した紙幣入出金機の制御内容に
ついて、図8及び図9〜図13を参照して説明する。な
お、この紙幣入出金機の制御は図8に示される制御部C
によって行われる。すなわち、この制御部Cは、図8に
示すように第1の検知センサ92、第2の検知センサ9
4、第3の検知センサ95、搬送検知センサ96、アク
チュータ位置検知センサ111からの検知信号、及び操
作部110からの指示に基づき、電磁ロック112、一
時貯留板駆動部120、エレベータ駆動部121、収納
繰出機構駆動部122、表示部113を制御する。
【0064】また、上記紙幣入出金機には、上述したセ
ンサ、駆動部以外にも多数のセンサ、駆動部が設けられ
ているが、本実施例の説明に直接関係無いものは記載及
び説明を省略する。また、操作部11としては、入金及
び出金を指示する入金スタートキー、出金キー、金額入
力用テンキー、一時貯留部101に一時貯留した入金紙
幣を収納部104に収納して良いか否かを指示する入金
承認キー、入金取消キーなどの各種操作キーが設けられ
る。
【0065】《入金制御について》 (1) 紙幣入出金機の起動時においては、一時貯留板
駆動部120に対して、待機位置(H)となるように
一時貯留板102を位置させ、また、エレベータ駆動部
121に対して、エレベータ103上の集積紙幣(符号
SAで示す)の最上面が、一時貯留板102の待機位置
(H)よりも若干低くなるように、該エレベータ10
3を位置させる(図9に示す状態)。なお、一時貯留板
102の待機位置(H)は、スタッカ本体31の空間
部30内の昇降移動範囲の下限位置である。
【0066】(2) テラーが入金口2に紙幣をセット
し、操作部110の入金スタートキーを押下したことを
条件として、一時貯留板駆動部120及びエレベータ駆
動部121とを同期して駆動することにより、一時貯留
板102とエレベータ103とを同じ速度で上昇させ、
一時貯留板102の上面位置がアクチュエータ51に対
して予め設定しておいた間隔となった時点で、これら一
時貯留板駆動部120及びエレベータ駆動部121とを
共に停止させる(このときの一時貯留板102の停止位
置を入金位置Hとし、図9に一点鎖線で示す)。
【0067】(3) そして、このように一時貯留板1
02、エレベータ103の位置が設定されたならば、紙
幣搬送ユニット200の入金駆動部(図示略)及び収納
繰出機構32を駆動し、アクチュエータ51のガイドに
よって、正常な入金紙幣をスタッカ本体31の空間部3
0内の一時貯留板102上に一枚ずつ供給する。また、
紙幣搬送ユニット200の入金ルート5の途中には、入
金紙幣の搬送を検知する搬送検知センサ96(図8参
照)が設けられており、この搬送検知センサ96が、一
時貯留部101に対する入金紙幣の供給を検知する毎
に、一時貯留板駆動部120、エレベータ駆動部121
を同期して駆動し、紙幣一枚の厚さ分ずつ、一時貯留板
102、エレベータ103を降下させる(図10参
照)。
【0068】(4) 入金口2にセットされた紙幣全て
が取り込まれると、一時貯留板駆動部120、エレベー
タ駆動部121に対して、一時貯留板102、エレベー
タ103の駆動を停止させるとともに、表示部113に
対して、入金鑑別部6の鑑別結果に基づき計算した入金
紙幣(符号SBで示す)の合計金額を表示させ、テラー
に対して収納部104に収納して良いか否かを確認させ
る。なお、入金口2にセットされた紙幣が全て取り込ま
れたか否かは、搬送検知センサ96の検知信号が一定時
間出力されないことにより検知する、あるいは入金口2
に残留検知センサを設け、この残留検知センサの検知信
号により検知しても良い。
【0069】(5) 一時貯留部101への入金紙幣の
取り込みが終了した後、テラーが操作部110の入金承
認キーを操作して、該操作部110から一時貯留部10
1上の紙幣を収納させる旨の指示が出力された場合に
は、一時貯留板駆動部120は、図10に示すように、
一時貯留板102をその停止位置にて矢印a方向に水平
移動させて、スタッカ本体31の空間部30外に位置さ
せ、これにより、一時貯留板102上の一時貯留紙幣S
Bをエレベータ103上に落下、集積させる。
【0070】そして、このとき、一時貯留板102は、
第2返却扉34に形成された侵入孔56を通過して、ス
タッカ本体31の空間部30外に移動するようになって
いるので、一時貯留板102が侵入孔56を抜ける際
に、一時貯留板102上の一時貯留紙幣SBは第2返却
扉34の内面で矢印a方向に対する移動が規制され、こ
れによりエレベータ103上の収納部104に落下させ
られることになる(すなわち、第2返却扉34の内面で
掻き落とされる)。また、このとき、上述したようにエ
レベータ103上の集積紙幣SAの最上面が、一時貯留
板102の待機位置(H)よりも若干低くなる位置に
配置されているので、一時貯留紙幣SBが落下した際の
該一時貯留紙幣SBの落下距離は微小であり、これによ
り該一時貯留紙幣SBの集積状態が乱れることは無い。
また、一時貯留板102がスタッカ本体31の空間部3
0外に移動した場合には、図7から図6に示されるよう
に、一時貯留板102の板部材76は矢印e−f方向に
沿う幅が狭まるようになっている。
【0071】(6) スタッカ本体31の空間部30内
から空間部30外に一時貯留板102が移動した場合に
は、一時貯留板駆動部120及びエレベータ駆動部12
1を駆動して、図11に示すように一時貯留板102、
エレベータ103を共に上昇させる。そして、この場
合、一時貯留板駆動部120は、昇降移動範囲内の上限
位置(H)となるまで一時貯留板102を上昇させ、
また、エレベータ駆動部121は、集積紙幣SAの最上
面がアクチュエータ51を押し下げ、アクチュエータ位
置検知センサ111(図8参照)がアクチュエータ51
の上昇移動を検知するまで、エレベータ103を上昇さ
せる。また、アクチュエータ位置検知センサ111の上
昇移動を検知して、エレベータ103が停止した後は、
エレベータ駆動部121に対して、再び集積紙幣SAの
最上面がアクチュエータ51との間に所定間隔を設ける
位置まで、エレベータ103を降下させる(このときの
エレベータ103の位置を図11に示す)。
【0072】(7) 図11で実線で示す位置にエレベ
ータ103が停止すると、一時貯留板駆動部120を駆
動して、昇降移動範囲の上限位置(H)でかつスタッ
カ本体31の空間部30外に位置する一時貯留板102
を、矢印b方向に水平移動させて、スタッカ本体31の
空間部30内に位置させると同時に、収納繰出機構駆動
部122を駆動して、羽根車44を紙幣取込方向(図1
1に矢印nで示す)に回転させる。
【0073】なお、このように羽根車44を紙幣取込方
向nに回転させるようにしたのは、エレベータ103上
に集積される集積紙幣SAの最上面の端部(図中左端
部)に折れ癖、あるいは反り返りがある場合に、これら
折れ癖、反り返りを、回転する羽根車44により下方に
押さえ付けて、これら折れ癖、反り返りを解消させるた
めであり、これにより、一時貯留板102をスタッカ本
体31の空間部30内に移動させるに際し、一時貯留部
101とアクチュエータ51との間に集積紙幣SAが挟
まれて損傷したり、また、挟まれた集積紙幣SAが一時
貯留部101の移動とともにアクチュエータ51を押し
上げることを防止するようにし、これにより、スタッカ
本体31の空間部30内への一時貯留板102の侵入を
スムーズに行わせるようにしている。
【0074】(8) 一時貯留板102がスタッカ本体
31内に移動されると、収納繰出機構駆動部122の駆
動を停止して、羽根車44の紙幣取込方向nへの回転を
停止させる。その後、一時貯留板駆動部120及びエレ
ベータ駆動部121とを同期駆動して、一時貯留板10
2とエレベータ103とを同じ速度で降下させ、更に、
図11〜図12に示すように一時貯留板102が待機位
置(H)となった時点で、これら一時貯留板駆動部1
20及びエレベータ駆動部121の駆動を停止する。
【0075】一時貯留部101が待機位置(H)まで
降下される途中で、第2の検知センサ94の検知信号に
基づき、一時貯留板102上に紙幣が残留しているか否
かを検知するとともに、待機位置(H)にて、第1の
検知センサ92の検知信号に基づき、一時貯留板102
上に紙幣が残留しているか否かを検知する。これによっ
て、検知センサ92、94のいずれかでも紙幣の残留を
検知していれば、表示部113に、一時貯留部101上
に残留紙幣がある旨を表示するとともに、これら一時貯
留部101、エレベータ103の動作を一時停止させ、
表示部113に異常が発生した旨を表示させる。そし
て、この後、再度、一時貯留板102上に紙幣を一時貯
留させるには、上記(2)以降の動作を繰り返し行わせ
るようにする。
【0076】(9) 一方、上記(3)で示すように一
時貯留部101への入金紙幣の取り込みが終了した後、
テラーが操作部110の入金取消キーを操作して、該操
作部110から一時貯留部101上の紙幣を返却させる
旨の指示が出力された場合には、一時貯留板駆動部12
0、エレベータ駆動部121を同期駆動して、一時貯留
板102が待機位置(H)となるまで、これら一時貯
留板102、エレベータ103を降下させ、この後、第
1返却扉33を閉鎖状態でロックしていた電磁ロック1
12のロックを解除させる。
【0077】そして、テラーは、図13に示すように、
ロック解除された第1返却扉33を前側である矢印a方
向に引いて、上部を開口させるとともに、紙幣収納ユニ
ット201を前方(矢印a方向)側に所定量引き出さ
せ、この状態で、返却扉開閉機構35の支持ブロック6
3も前方側に引っ張るようにする。そして、第2返却扉
34を前方側に引っ張った場合には、該第2返却扉34
は軸34Aを中心として回転して、前側の上部が開口さ
れるとともに、この回転に伴って該第2返却扉34の下
端部34Bが、一時貯留板102に形成された間隙部1
05(図6参照)内を下方から上方に向けて通過し、こ
れにより図11に示すように、該一時貯留板102上の
一時貯留紙幣SBが、第2返却扉34の下端部34Bに
より掬い上げられる。
【0078】そして、このように第1返却扉33、第2
返却扉34が開放された場合には、第2返却扉34の開
口(図13に符号34Cで示す)を通じて、テラーが一
時貯留紙幣SBを取り出すことができ、かつこのとき第
2返却扉34の下端部34Bが掬い上げた一時貯留紙幣
SBは、第2返却扉34の開口34Cから挿入されるテ
ラーの手の挿入方向上に位置しているので、テラーによ
り該紙幣SBが容易に把持され、該紙幣を回収する作業
を効率良く行うことができる。
【0079】(10) そして、上記(9)で説明した
ような、一時貯留部101内の一時貯留紙幣の回収が終
了した場合には、テラーによって、支持ブロック63を
後方(矢印b方向)側に押させるようにして第2返却扉
34を閉じさせた後、第1返却扉33を後方(矢印b方
向)側に押させるようにして、紙幣収納ユニット201
を機体1内に収納させ、かつ該第1返却扉33を閉鎖す
る。また、このように第1返却扉33、第2返却扉34
が閉じられた場合には、電磁ロック112を作動させ
て、第1返却扉33をロックする。また、第1返却扉3
3、第2返却扉34が閉じられたか否かは、センサによ
り検知しても良く、また、第1のセンサ92の検知信号
により検知しても良い。また、(9)の動作を行わせた
後は、上記(2)以降の動作を繰り返す。
【0080】《出金制御について》 (一) 入出金スタッカ100からの紙幣出金処理(図
3に示す分配処理)は、テラーが操作部110の操作キ
ー(図示略)を押下することにより行われる。すなわ
ち、テラーが操作部110の操作キーを押下した場合に
は、一時貯留板駆動部120及びエレベータ駆動部12
1とを同期するように駆動して、一時貯留板102が昇
降移動範囲の上限位置(H)となるまで、これら一時
貯留板102とエレベータ103とを同じ速度で上昇さ
せる。 (二) 一時貯留板102が昇降移動範囲の上限位置
(H)まで移動されると、一時貯留板駆動部120及
びエレベータ駆動部121の駆動を停止し、その後、一
時貯留板駆動部120を駆動して、一時貯留板102を
図11に実線で示すように、スタッカ本体31の空間部
30外に水平移動させる。
【0081】(三) 一時貯留板102がスタッカ本体
31の空間部30外に移動すると、エレベータ駆動部1
21を駆動して、エレベータ103を再度上昇させ、該
エレベータ103上の集積紙幣SAの最上面がアクチュ
エータ51を押し上げ、更に、蹴出ローラ50を所定量
押し上げた位置でその上昇を停止させる(アクチュエー
タ位置検知センサ111の検知信号に基づき停止させ
る)。 (四) その後、収納繰出機構部122を駆動して、蹴
出ローラ50及び送りローラ45、収納繰出ローラ48
を出金方向(蹴出ローラ50は図中反時計方向)に駆動
して、エレベータ103上に集積される紙幣を最上面か
ら一枚ずつ繰り出し、更に、紙幣が一枚ずつ繰り出され
る毎に、エレベータ駆動部121によりエレベータ10
3を紙幣一枚の厚さ分だけ上昇させる。
【0082】(五) そして、操作部110から指示さ
れた内容の処理が全て終了した場合には、上記(6)〜
(8)と同様、集積紙幣SAとアクチュエータ51との
間に所定間隔を設けた後、羽根車44を取込方向nに回
転させつつ、一時貯留板102をスタッカ本体31内に
位置させ(図11に一点鎖線で示す)、この後、一時貯
留板駆動部120、エレベータ駆動部121を同期駆動
して、図9に示すように一時貯留板102が待機位置
(H)となるまで、これら一時貯留板102、エレベ
ータ103を降下させる(図12で示す状態)。
【0083】以上詳細に説明したように本実施例に示す
紙幣入出金機によれば、機体1の前側に入出金スタッカ
100を脱着自在に設け、かつ入出金スタッカ100の
スタッカ本体31の前側に一時貯留板102上の一時貯
留部101を開放する開閉自在な第2返却扉34を設け
るとともに、該第2返却扉34を、入出金スタッカ10
0が機体1に装填された状態で開放、閉鎖させるように
したので、入金取消時において、該第2返却扉34の開
放により、一時貯留板102上の一時貯留紙幣を一括返
却できて、その返却作業を効率良く行なうことができ、
また、従来のような一時貯留紙幣を返却口にまで一枚ず
つ搬送する処理を全て省略することができ、ジャム発生
防止、返却時間の短縮という点においても優れた効果を
奏する。
【0084】また、上記紙幣入出金機では、入出金スタ
ッカ100に設けられた侵入孔開閉機構58によって、
入出金スタッカ100が機体1から取り外されたときに
侵入孔56を閉じる位置に開閉扉57を位置させるよう
にしているので、これによって、機体1から取り外され
た入出金スタッカ100が外部と完全に隔離された状態
となって、入出金スタッカ100の取扱を安全に行うこ
とが可能となる。
【0085】また、上記紙幣入出金機では、一時貯留板
102には、スタッカ本体31内に位置するときに貯留
板本体80の側方に突出し、スタッカ本体31外に位置
するときに貯留板本体80内に収納される補助貯留板7
9が設けられているので、入出金スタッカ100内に一
時貯留板102がある場合(図7参照)には、該一時貯
留板102の面積が大きくなって、一時貯留板102に
より一時貯留紙幣を安定して支持できるとともに、該一
時貯留紙幣がエレベータ103上の収納部に落下するト
ラブルも未然に防止することが可能となる。
【0086】また、上記紙幣入出金機では、一時貯留板
102及びエレベータ103を上下動させる際に、これ
ら一時貯留板102及びエレベータ103を同期して駆
動するようにしているので、例えば、エレベータ103
上の紙幣と一時貯留板102との間隔を予め微小に設定
しておけば、一時貯留板上の紙幣をエレベータ上に収納
する際にも、落下の衝撃による該紙幣の立ち上がりを防
止することができ、また、収納時に於けるエレベータ1
03と一時貯留板102との間隔を微少にするための移
動時間を短縮することができる。
【0087】また、上記紙幣入出金機では、一時貯留板
102をエレベータ103上に侵入させるときに、羽根
車44を取込方向に駆動するようにしているので、この
羽根車44によってエレベータ103上の紙幣に折れ、
跳ねがあった場合にこれら折れ、跳ねを解消することが
でき、これにより一時貯留板102がエレベータ103
上に侵入する際に、一時貯留板102が紙幣に衝突して
該紙幣が一時貯留板102に絡まることが防止される。
また、上記紙幣入出金機では、一時貯留板102を待機
位置(H)まで降下させる際に、第1、第2検知セン
サ92、94の検知信号に基づき、該一時貯留板102
上に紙幣が残留しているか否かを検知するようにしてい
るので、これにより紙幣入金処理時の異常を即座に検出
することが可能となる。
【0088】
【発明の効果】以上詳細に説明したように第1の発明に
よれば、機体の前側に入出金スタッカを脱着自在に設
け、かつ入出金スタッカのスタッカ本体の前側に、一時
貯留板上の一時貯留部を開放する開閉自在な返却扉と、
該返却扉を開閉させる返却扉開閉機構とを設けるように
したので、入金取消時において、該返却扉を開放するこ
とにより、一時貯留板上に貯留された入金紙幣をテラー
に一括返却できて、その返却作業を効率良く行なうこと
ができる。また、一時貯留板は、入出金スタッカの空間
部内に水平方向に出入り自在に設けられていることか
ら、入金承認時においては、入出金スタッカの空間部外
に位置させることによって、該一時貯留板上の入金紙幣
を下方に位置するエレベータ上に落下、収納することが
できる。
【0089】また、前記返却扉には、前記一時貯留板を
入出金スタッカ内に出入り自在かつ昇降自在にするため
の侵入孔と、該侵入孔を開閉する開閉扉とが設けられ、
更に、前記返却扉開閉機構には、入出金スタッカが機体
に装着された際に、該侵入孔を開口させる方向に持ち上
げ、入出金スタッカが機体から取り外される際には、侵
入孔を閉鎖する侵入孔開閉機構が設けられているので、
機体から入出金スタッカが取り外された場合に、侵入孔
は開閉扉によって閉鎖された状態にあり、これによって
入出金スタッカ内が外部と完全に隔離された状態となっ
て、入出金スタッカの取扱を安全に行うことができる。
【0090】第2の発明によれば、一時貯留板は複数の
板部材によってフォーク状に形成され、該板部材には、
スタッカ本体内に位置するときに貯留板本体の側方に突
出し、スタッカ本体外に位置するときに貯留板本体内に
収納される補助貯留板が更に設けられているので、入出
金スタッカ内に一時貯留板がある場合には、該一時貯留
板の面積が大きくなって、一時貯留板上の一時貯留紙幣
を安定して支持できるとともに、該一時貯留紙幣が、板
部材の間の隙間を通じてエレベータ上の収納部に落下す
るトラブルも未然に防止することが可能となる。
【0091】第3の発明によれば、入出金スタッカ内に
おいて、一時貯留板上へ紙幣を一時貯留する作業、一時
貯留板上の紙幣をエレベータ上に収納する作業を連続的
に行うことができる。
【0092】第4の発明では、一時貯留板及びエレベー
タを上下動させる際に、これら一時貯留板及びエレベー
タを同期して駆動し、上下動の際にこれら一時貯留板と
エレベータとの間隔が変化しないようにしているので、
例えば、エレベータ上の紙幣と一時貯留板との間隔を予
め微小に設定しておけば、一時貯留板上の紙幣をエレベ
ータ上に収納する際にも、落下の衝撃による該紙幣の立
ち上がりを防止することができ、また、収納時に於ける
エレベータと一時貯留板との間隔を微少にするための移
動時間を短縮することができる。
【0093】第5の発明では、制御部により、一時貯留
板をエレベータ上に侵入させるときに、羽根車を取込方
向に駆動するようにしているので、この羽根車によっ
て、エレベータ上の紙幣に折れ、跳ねがあった場合にこ
れら折れ、跳ねを解消することができ、これにより一時
貯留板がスタッカ本体内のエレベータ上に侵入する際
に、一時貯留板が紙幣に衝突して該紙幣が一時貯留板に
絡まることが防止される。
【0094】第6の発明では、制御部により、一時貯留
板を待機位置まで降下させる際に、残留検知センサの検
知信号に基づき、該一時貯留板上に紙幣が残留している
か否かを検知するようにしているので、この検知結果に
より紙幣入金処理時の異常を即座に検出することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】入金処理を説明するためのルート図。
【図2】出金処理を説明するためのルート図。
【図3】分配処理を説明するためのルート図。
【図4】機体1に装填された状態の入出金スタッカ10
0を詳細に示す正面図。
【図5】図4に示す入出金スタッカ100の一時貯留部
101が開放された状態の正面図。
【図6】閉じた状態にある一時貯留板102を示す平面
図。
【図7】入出金スタッカ100内に侵入されて開いた状
態にある一時貯留板102を示す平面図。
【図8】紙幣入出金機の機能ブロック図。
【図9】紙幣入出金機の入金処理を説明するための第1
の説明図。
【図10】紙幣入出金機の入金処理を説明するための第
2の説明図。
【図11】紙幣入出金機の入金処理を説明するための第
3の説明図。
【図12】紙幣入出金機の入金処理を説明するための第
4の説明図。
【図13】紙幣入出金機の入金処理を説明するための第
5の説明図。
【符号の説明】
100 入出金スタッカ 101 一時貯留部 102 一時貯留板 103 エレベータ 104 収納部 105 間隙部 110 操作部 200 紙幣搬送ユニット 201 紙幣収納ユニット 202 台車 203 入金ストア部 C 制御部 1 機体 2 入金口 6 入金鑑別部 30 空間部 31 スタッカ本体 32 収納繰出機構 33 第1返却扉 34 第2返却扉 35 返却扉開閉機構 44 羽根車 49 羽根車 56 侵入孔 57 開閉板 58 侵入孔開閉機構 80 貯留板本体 79 補助貯留板 92 第1の検知センサ(残留検知センサ) 94 第2の検知センサ(残留検知センサ) 95 第3の検知センサ(残留検知センサ) 矢印a 前側 矢印b 後側 H 待機位置 H 入金位置 H 上限位置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−52787(JP,A) 特開 平3−168891(JP,A) 特開 平3−36175(JP,A) 特開 平4−182251(JP,A) 特開 昭61−217439(JP,A) 特開 昭63−87457(JP,A) 特開 平1−252424(JP,A) 特開 平7−149463(JP,A) 実開 平4−101177(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07D 9/00 416

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入金口から取り込んだ紙幣を一時貯留
    し、該一時貯留する紙幣を収納するとともに、収納した
    紙幣を金種別スタッカに金種別に分配処理を行うために
    繰り出し自在な入金ストア部を有する紙幣入出金機であ
    って、 前記入金ストア部は、 機体に脱着自在に設けられて、紙幣を収納する空間を有
    する空間部と、空間部内を紙幣を載置しながら昇降自在
    に設けられるエレベータと、入金される紙幣を取り込む
    とともに取り込んだ紙幣を繰り出し自在な収納繰出機構
    と、機体の前側に設けられ前記空間部上部を開閉可能な
    返却扉とを有する入出金スタッカと、 前記入出金スタッカの前側に設けられ、前記返却扉を開
    放、閉鎖させる返却扉開閉機構と、 前記入出金スタッカの空間部に水平方向に出入り自在、
    かつ昇降自在に設けられ、前記空間部内に位置するとき
    に入金される紙幣を一時貯留する一時貯留板とにより構
    成し、 前記入出金スタッカの返却扉には、前記一時貯留板を入
    出金スタッカ内に出入り自在かつ昇降自在にするための
    侵入孔と、該侵入孔を開閉する開閉扉とが設けられ、前
    記返却扉開閉機構には、入出金スタッカが機体に装着さ
    れた際に、該侵入孔を開口させる方向に持ち上げ、入金
    スタッカが機体から取り外される際に、侵入孔を閉鎖す
    る侵入孔開閉機構が設けられていることを特徴とする紙
    幣入出金機。
  2. 【請求項2】 前記一時貯留板は複数の板部材によって
    フォーク状に形成されてなり、前記板部材には、スタッ
    カ本体内に位置するときに貯留板本体の側方に突出し、
    スタッカ本体外に位置するときに貯留板本体内に収納さ
    れる補助貯留板が更に設けられていることを特徴とする
    請求項1記載の紙幣入出金機。
  3. 【請求項3】 前記一時貯留板、エレベータを制御する
    制御部を有し、 この制御部には、入金指令が入力された場合に、下方の
    待機位置にある一時貯留板及びエレベータを、収納繰出
    機構により供給された紙幣を受け入れ可能な入金位置に
    まで上昇させる制御内容と、 入金位置にある一時貯留板上に入金紙幣が供給される毎
    に、これら一時貯留板及びエレベータを紙幣の厚さ分ず
    つ降下させる制御内容と、 一時貯留板上に貯留された紙幣を収納する旨の入金承認
    が入力された場合に、該一時貯留板をスタッカ本体外に
    移動させる制御内容と、 スタッカ本体の外部にある一時貯留板及び前記エレベー
    タを上昇させ、上昇した位置にて、スタッカ本体内のエ
    レベータ上方位置に一時貯留板を侵入させる制御内容
    と、 スタッカ本体内に侵入された一時貯留板及びエレベータ
    を待機位置まで降下させる制御内容とが設定されている
    ことを特徴とする請求項1記載の紙幣入出金機。
  4. 【請求項4】 前記制御部は、一時貯留板及びエレベー
    タを上下動させる際に、これら一時貯留板及びエレベー
    タを同期して駆動することを特徴とする請求項3記載の
    紙幣入出金機。
  5. 【請求項5】 前記収納繰出機構には、一時貯留板上に
    紙幣が供給されるときに、取込方向に回転して該紙幣の
    後端を上方から叩く羽根車が設けられ、 前記制御部は、一時貯留板をエレベータ上方位置に侵入
    させるときに、該羽根車を取込方向に駆動することを特
    徴とする請求項3記載の紙幣入出金機。
  6. 【請求項6】 前記一時貯留板上の紙幣の有無を検知す
    る残留検知センサが設けられ、 前記制御部は、一時貯留板を待機位置まで降下させる際
    に、該残留検知センサの検知信号に基づき、該一時貯留
    板上に紙幣が残留しているか否かを検知することを特徴
    とする請求項3記載の紙幣入出金機。
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