JP3010748B2 - カメラの露出演算装置 - Google Patents

カメラの露出演算装置

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JP3010748B2
JP3010748B2 JP3018218A JP1821891A JP3010748B2 JP 3010748 B2 JP3010748 B2 JP 3010748B2 JP 3018218 A JP3018218 A JP 3018218A JP 1821891 A JP1821891 A JP 1821891A JP 3010748 B2 JP3010748 B2 JP 3010748B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、黒色や白色の被写体に
対して正確な露出が得られるようにしたカメラの露出演
算装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に従来の自動露出カメラにおける露
出演算は、被写体の光反射率をほぼ一定と仮定して行っ
ている。具体的には、一般の被写体に見られる最も高い
反射率90%と、最も低い反射率3%との幾何平均であ
る18%付近を想定して露出演算が行われる。このため
従来のカメラでは、白色の被写体も黒色の被写体も灰色
に写るという不都合があった。
【0003】このような不都合を解消するためカメラと
して、例えば特開昭63−256934号公報に開示さ
れているものが知られている。これは、被写体に向けて
光を射出する投光器と、被写体からの反射光を受光する
受光器とを備え、受光器の出力から被写体の反射光強度
を検出し、その光強度と被写体距離とに基づいて被写体
の反射率の高低を判断し、その判断結果に基づいて露出
値を演算するものである。すなわち、被写体の反射率が
高い場合には被写体が白色と判断して露出値を通常より
もオ−バ側の値とし、逆に反射率が高い場合には黒色と
判断して露出値をアンダー側とする。これにより黒い被
写体は黒く、白い被写体は白く写すことが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
風景写真のように被写体が遠方に位置する場合には、上
記投光器からの光が反射されず受光器に受光されないの
で、その被写体の反射率が求められない。つまり上述し
た従来のカメラでは、被写体距離が遠い場合には被写体
の白黒判別ができず、黒色や白色の被写体が灰色に写っ
てしまうおそれがあった。
【0005】本発明の目的は、被写体の距離に拘らず黒
い被写体は黒く、白い被写体は白く写すことが可能なカ
メラの露出演算装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1に対
応付けて説明すると、本発明に係る露出演算装置は、被
写界中の複数領域の測光を行い、各領域に位置する被写
体の色彩に関連する情報を含む測光信号をそれぞれ出力
する測光手段6,7と、上記測光信号に基づいて各領域
中の被写体が有彩色か無彩色かを判別する第1の判別手
段12と、無彩色と判別された無彩色領域に対応する測
光信号と、有彩色と判別された有彩色領域に対応する測
光信号とに基づいて所定の無彩色領域に白色または黒色
の被写体が存在するか否かを判別する第2の判別手段1
3と、第1,第2の判別手段12,13の判別結果に応
じて上記測光信号から露出値を演算する露出値演算手段
11,14とを具備し、これにより上記問題点を解決す
る。
【0007】
【作用】測光手段6,7は、被写界中の複数領域の測光
を行い、各領域に位置する被写体の色彩に関連する情報
を含む測光信号をそれぞれ出力する。第1の判別手段1
2は、上記測光信号に基づいて各領域中の被写体が有彩
色か無彩色かを判別し、また第2の判別手段13は、無
彩色と判別された無彩色領域に対応する測光信号と、有
彩色と判別された有彩色領域に対応する測光信号とに基
づいて所定の無彩色領域に白色または黒色の被写体が存
在するか否かを判別する。そして露出演算手段11,1
4は、第1,第2の判別手段12,13の判別結果に応
じて上記測光信号から露出値を演算する。これによれ
ば、たとえ無限遠の被写体であっても白黒判別でき、そ
の被写体が黒い場合には黒く白い場合には白く写すこと
が可能となる。なお、本発明の構成を説明する上記手段
と作用の項では、本発明を分かり易くするために実施例
の図を用いたが、これにより本発明が実施例に限定され
るものではない。
【0008】
【実施例】−第1の実施例− 図1〜図11により本発明の第1の実施例を説明する。
図1は本発明に係るカメラの露出演算装置の全体構成を
示すブロック図である。撮影レンズ1を通過してカメラ
本体内に導かれた被写体光は、一部がメインミラー2で
上方に反射され、その反射光はファインダ光学系を構成
するピント板3,ペンタプリズム4を介して一部が不図
示の接眼レンズにて観察されるとともに、他の一部は測
光レンズ5を介して測光素子6に受光される。測光素子
6の出力信号は測光回路7に入力され、測光回路7は入
力された信号に応じて後述するような3つの測光信号
X,Y,Zを形成しこれを出力する。
【0009】10は制御回路であり、上記測光回路7か
らの測光信号Yから被写体輝度を演算する輝度算出部1
1と、測光信号X,Y,Zから被写体が有彩色か無彩色
かを判別する色判別部12と、無彩色と判別された被写
体に黒色あるいは白色のものがあるか否かを判別する白
黒判別部13と、輝度算出部11,2つの判別手段1
2,13からの出力に基づいて露出値を演算する露出演
算部14とから成る。8は露出制御回路であり、露出演
算部14で演算された露出値に基づいて絞り9やシャッ
タ10を駆動して撮影を行う。
【0010】図2は上記測光素子6の拡大図である。こ
の測光素子6は、縦13、横19の合計247の分割素
子6Aに分割され、各分割素子6Aは、被写界を同様に
247分割した各分割領域にそれぞれ対応している。図
3に示すように、各分割素子6Aは更に6a,6b,6
cの3つに分割され、それぞれには図4に示すような波
長特性x(λ),y(λ),z(λ)を持ったフィルタ
が装着されている。図4は一般にスペクトル刺激値と呼
ばれるもので、人間の目の3種の視細胞の感度分布を表
したものである。そしてx(λ)は赤(R)、y(λ)
は緑(G)、z(λ)は青紫(B)に対してそれぞれ感
度を持っている。このような感度特性を持つフィルタが
装着された分割素子6a,6b,6cの出力は測光回路
7にそれぞれ入力され、測光回路7は、各分割素子6a
〜6cの出力に応じた測光信号X,Y,Zを出力する。
【0011】ここで、図5は一般に知られているxy色
度図であり、上記測光信号X,Y,Zを用いて、 x=X/(X+Y+Z) y=Y/(X+Y+Z) で与えられる(x,y)をこのxy色度図上にプロット
することにより色を知ることができる。図5中の楕円
は、 (y−x)2+(x−0.31)2=0.112 なる方程式で描かれる図形であり、その中心は(x,
y)=(0.31,0.32)にある。この座標(0.
31,0.32)は、標準の光Cで照らされた物体の表
面色に対する無彩色軸であり、ある分割素子6Aの出力
から得られた(x,y)が(0.31,0.32)の場
合には、その分割素子6Aに対応する領域の被写体が完
全な無彩色であるということができる。本実施例では、
上記(x,y)が上式で示される楕円内にあるときには
有彩色(カラー)とみなし、楕円外にあるときには無彩
色(白黒)とみなすものとする。
【0012】なお、楕円の式はこれに限定されない。ま
た上述した分割素子6Aは図3に示すように左から6
a,6b,6cのように分割されているので、厳密に言
えば6a〜6cが同一部分を測光しているとは言えな
い。しかしながら、図2のように測光素子の分割が非常
に細かいため、6a,6b,6cの位置のずれ量は非常
に小さく、同一部分を測光しているとみなしても不都合
はない。
【0013】次に図6〜図11のフローチャートにより
制御回路10による制御の手順を説明する。図6はメイ
ンのプログラムを示し、不図示のレリーズ釦が半押し操
作されるとこのプログラムが起動される。まずステップ
S1では、測光信号の取り込みを行う。すなわち、上述
した247個の分割素子6Aの検出出力に基づく測光信
号X,Y,Zを測光回路7からそれぞれ入力する。次い
でステップS2では、入力した測光信号X,Y,Zのう
ちのYに基づいて被写界の各領域の輝度値を算出する。
この輝度値算出処理の詳細は図7のサブル−チンに示さ
れ、これは、上記輝度算出部11にて行われる制御であ
る。
【0014】図7において、まずステップS11では変
数i,jを共に1とし、次いでステップS12で測光信
号Y(i,j)を読み込む。ここで、iは図6の分割測
光素子6Aの横方向の番地を示し、左から右にかけて
1,2,・・・19まで、jは同様に縦方向の番地を示
し、下から上にかけ1,2,・・・13までである。す
なわち、例えば最も左下の測光素子6Aに対応する測光
信号YはY(1,1)であり、最も右上の測光素子6A
に対応する測光信号YはY(19,13)である。
【0015】次いでステップS13では、読み込んだ測
光信号Y(i,j)に所定の比例定数Kを乗じて輝度値
BV(i,j)を求める。すなわち、上述したy(λ)
の感度特性は測光学でいうV(λ)(標準比視感度)と
全く同じものであり、したがって上記測光信号Yに定数
を乗ずることにより輝度値を求めることができる。
【0016】この輝度値算出は、ステップS15でiを
1だけ歩進しつつステップS14でi=19が判定され
るまで、すなわち1列の分割素子6Aについて行われ、
ステップS14が肯定されるとi=1としjを1だけ歩
進して次の列の分割素子6Aについて同様に輝度値算出
が行われる。そして、ステップS16でj=13が判定
されると、つまり247個全ての分割素子6Aに対して
輝度値が算出されると図6の処理にリターンする。
【0017】図6のステップS3は色判別処理を行う。
この色判別処理の詳細は図8のサブル−チンに示され、
これは、色判別部12による制御である。図8におい
て、ステップS21ではi,jを1とし、以下のステッ
プS22〜S30では、全ての分割素子6Aに対して有
彩色か無彩色かの判別を行う。すなわちステップS22
では、測光回路7からの各測光信号X(i,j),Y
(i,j),Z(i,j)をそれぞれ読み込み、ステッ
プS23では、 x=X/(X+Y+Z) y=Y/(X+Y+Z) によりx,yを求める。ステップS24では、求められ
たx,yが、 (y−x)2+(x−0.31)2>0.112 を満たすか否か、すなわち、x,yが図5のxy色度図
に示す楕円の内部あるいは線上に含まれるか否かを判定
する。ステップS24が肯定されると、その分割素子6
Aに対応する領域の被写体が無彩色と判断してステップ
S26でフラグFLGW(i,j)を「1」とし、否定
されるとその分割素子6Aに対応する領域の被写体が有
彩色と判断してステップS25でフラグFLGW(i,
j)を「0」としステップS27に進む。そして全ての
分割素子6Aに対してFLGW(i,j)が設定される
と図6の処理にリターンする。ここで、領域中の被写体
が無彩色の場合、その領域を無彩色領域と呼び、領域中
の被写体が有彩色の場合、その領域を有彩色領域と呼
ぶ。
【0018】図6のステップS4では白黒判別処理を行
う。この処理の詳細は図9,図10のサブル−チンに示
され、これは、白黒判別部13にて行われる制御であ
る。図9において、ステップS31では、i=1,j=
1とし、ステップS32では、Wmax=0,Wmin=2
0,Cmax=0,Cmin=20に初期化する。ここで、W
maxは無彩色領域の最大輝度(BV)、Wminは無彩色領
域の最小輝度、Cmaxは有彩色領域の最大輝度、Cminは
有彩色領域の最小輝度を表すものである。ステップS3
3では、各分割素子6Aに対して設定されたフラグFL
GW(i,j)が1か0かを判定し、1の場合(無彩色
領域の場合)にはステップS35で、 Wmax=Max(Wmax,BV(i,j)) Wmin=Min(Wmin,BV(i,j)) を行い、フラグFLGW(i,j)が0の場合(有彩色
領域の場合)にはステップS34で、 Cmax=Max(Cmax,BV(i,j)) Cmin=Min(Cmin,BV(i,j)) を行う。ここで、Max(A,B)はA,Bのうちの最
大値を、Min(A,B)はA,Bのうちの最小値をそ
れぞれ示している。ステップS34またはS35の処理
は、ステップS33〜S39で全ての分割素子6Aに対
して行われ、これによりWmax,Wmin,Cmax,Cminが
決定される。
【0019】次いで図10のステップS40に進み、全
てのフラグFLGWが1か否かを判定し、肯定されると
被写界全体が無彩色であると判断してステップS42で
変数WHに1を、変数BLに1をそれぞれ代入する。こ
こで、本実施例では、後で詳述するように有彩色領域の
被写体輝度を用いて黒色あるいは白色の被写体を判別し
ているが、上述の如く被写界全体が無彩色の場合にはそ
の判別ができないので、無条件に黒色,白色の被写体が
共に存在するものとしてWH=1,BL=1としてい
る。
【0020】またステップS40が否定されると、ステ
ップS41で全てのフラグFLGWが0か否かを判定
し、肯定されると被写界全体が有彩色であると判断して
ステップS43で変数WHに0を、変数BLに0をそれ
ぞれ代入する。ステップS42,S43の後は図6の処
理にリターンする。
【0021】さらにステップS41が否定された場合、
すなわち被写界中に有彩色領域と無彩色領域が混在する
場合には、ステップS44に進み、上記求められた最大
輝度Wmax,Cmaxが、Wmax>Cmaxの関係を満たすか否
かを判定する。ステップS44が肯定されると被写界中
に白色の被写体が存在すると判断してステップS46で
WH=1とし、否定されると白色の被写体が存在しない
(黒色または灰色の被写体のみ存在する)と判断してス
テップS45でWH=0としてステップS47に進む。
すなわち、白色は有彩色領域の最大輝度よりも必ず高輝
度であるので上記比較により白色の被写体が存在するか
否かを判断できる。
【0022】ステップS47ではWmin<Cminか否かを
判定し、肯定されると被写界中に黒色の被写体が存在す
ると判断してステップS49でBL=1とし、否定され
ると被写界中に黒色の被写体が存在しない(白色または
灰色の被写体のみ存在する)と判断してステップS48
でBL=0とする。その後、図6にリターンする。すな
わち、黒色は有彩色領域の最小輝度よりも必ず低輝度で
あるので上記比較により黒色の被写体が存在するか否か
を判断できる。
【0023】図6のステップS5では露出演算処理を行
う。この露出演算処理の詳細は図11のサブル−チンに
示され、これは、露出演算部14による制御である。図
11において、ステップS51ではWH=1かつBL=
1か否かを判定し、肯定された場合、すなわち被写界中
に黒色,白色の被写体が共に存在する場合にはステップ
S52で、 BVa=(Wmax+Wmin)/2 により露出値BVaを演算して図6の処理に戻る。この
式によれば、露出値BVaは無彩色領域における最大輝
度値と最小輝度値の平均であり、これが通常の露出値で
ある。またステップS51が否定されるとステップS5
3でWH=1かつBL=0か否かを判定し、肯定された
場合、すなわち被写界中に白色の被写体が存在しかつ黒
色の被写体が存在しない場合には、ステップS54で、 BVa=(Wmax+2Cmin)/3 により露出値BVaを演算して図6の処理に戻る。この
式によれば、露出値BVaは通常よりも暗側に重み付け
された値、つまり露出オーバー側の値となる。
【0024】さらにステップS53が否定された場合に
は、ステップS55でWH=0かつBL=1か否かを判
定し、肯定された場合、すなわち被写界中に黒色の被写
体が存在しかつ白色の被写体が存在しない場合には、ス
テップS56で、 BVa=(2Cmax+Wmin)/3 により露出値BVaを演算して図6の処理に戻る。この
式によれば、露出値BVaは通常よりも明側に重み付け
された値、つまり露出アンダー側の値となる。
【0025】またステップS55が否定された場合、す
なわち被写界中に黒色の被写体も白色の被写体も存在し
ない場合には、ステップS57で、 BVa=(Cmax+Cmin)/2 により露出値BVaを演算して図6の処理に戻る。この
場合も通常の露出値である。
【0026】図6のステップS6でレリーズ釦の全押し
操作が判定されると、ステップS7で上記ステップS5
で決定された露出値BVaに基づいて露出制御(撮影)
を行って処理を終了させる。ステップS6が否定される
とステップS8に進み、ステップS8でレリーズ釦が半
押し操作されていると判定されるとステップS6に戻
り、半押し操作されていないと判定された場合には処理
を終了させる。
【0027】以上が制御回路10による制御の手順であ
る。この手順によれば、無彩色領域中に白色の被写体と
黒色の被写体とが混在する場合、および白色の被写体と
黒色の被写体とがいずれも存在しない場合には通常の露
出値で撮影が行われる。また無彩色領域中に白色の被写
体が存在しかつ黒色の被写体が存在しない場合には通常
の露出値よりオーバ側の露出値で撮影が行われ、これに
より白い被写体を白く写すことが可能となる。さらに無
彩色領域中に黒色の被写体が存在しかつ白色の被写体が
存在しない場合には通常の露出値よりアンダー側の露出
値で撮影が行われ、これにより黒い被写体を黒く写すこ
とが可能となる。
【0028】以上の実施例の構成において、測光素子6
おおよび測光回路7が測光手段を、色判別部12が判別
手段を、白黒判別部13が判別手段13を、輝度算出部
11および露出演算部14が露出値演算手段をそれぞれ
構成する。
【0029】なお、露出値を求める際の式は図11のも
のに限定されず、無彩色領域中に白色の被写体が存在し
かつ黒色の被写体が存在しない場合には通常の露出値よ
りオーバ側の露出値となり、無彩色領域中に黒色の被写
体が存在しかつ白色の被写体が存在しない場合には通常
の露出値よりアンダー側の露出値となるものであれば他
の式でもよい。
【0030】−第2の実施例− 次に、図12〜図14により本発明の第2の実施例を説
明する。上述した第1の実施例では、図10の処理にお
いてそれぞれWmaxとCmaxおよびWminとCminの大小を
単純に比較して白黒判別を行っているが、Cmaxおよび
Cminに対応する(x,y)、詳しくは、被写体輝度が
最大および最小の有彩色領域に対応する(x,y)が図
5の楕円の境界近傍にある場合には、Wmax,Wminとの
大小関係が微妙になる。そこで本実施例では、図12に
示すようにxy色度図を3つののエリアI,II,IIIに
分割し、CmaxおよびCminに対応する(x,y)がいず
れのエリアに含まれるかによって比較時のCmax,Cmin
に重み付けを加えるようにした。
【0031】図13,図14は図10のステップS44
〜S49に対応するフローチャートを示している。図1
3において、上記ステップS41(図10)が否定され
た場合、すなわち被写界中に有彩色領域と無彩色領域が
混在する場合には、ステップS101に進む。ステップ
S101では、上記図9の処理で得られたCmaxに対応
する(x,y)、詳しくは被写体輝度が最大の有彩色領
域に対応する(x,y)が図12のいずれのエリアに含
まれるかを判定する。エリア1と判定されるとステップ
S102で、 Wmax>Cmax×0.8 か否かを判定し、肯定されるとステップS103でWH
=1とし、否定されるとステップS104でWH=0と
してステップS105に進む。一方、ステップS101
でエリア2と判定されると図14(a)のステップS2
02に進み、 Wmax>Cmax×0.9 か否かを判定し、肯定されるとステップS203でWH
=1とし、否定されるとステップS204でWH=0と
してステップS105に進む。またステップS101で
エリア3と判定されると図14(b)のステップS30
1で第1の実施例と同様に、 Wmax>Cmax か否かを判定し、肯定されるとステップS303でWH
=1とし、否定されるとステップS304でWH=0と
してステップS105に進む。
【0032】ステップS105ではCminに対応する
(x,y)がいずれのエリアに含まれるかを判定し、エ
リア1と判定されるとステップS106で、 Wmin<Cmin×1.2 か否かを判定する。ステップS106が肯定されるとス
テップS107でBL=1とし、否定されるとステップ
S108でBL=0とする。またステップS105でエ
リア2と判定されると図14(c)のステップS206
に進み、 Wmin<Cmin×1.1 か否かを判定し、肯定されるとステップS207でWH
=1とし、否定されるとステップS208でWH=0と
する。さらにステップS105でエリア3と判定される
と図14(d)のステップS306に進み、 Wmin<Cmin か否かを判定し、肯定されるとステップS307でWH
=1とし、否定されるとステップS308でWH=0と
する。
【0033】このようにCmax,Cminに重み付けを加え
ることにより、白黒判別の制度が向上するという効果が
得られる。なお、重み付け量は実施例に限定されない。
また以上の第1,第2の実施例では、被写界全体の測光
を行う例を示したが、被写界中の所定領域に対して測光
を行うようにしてもよい。その一例を図15に示す。
【0034】図15は本例における測光素子を示してお
り、この測光素子60は、被写界中の3つの焦点検出領
域に対応した3つの測光素子60A,60B,60Cか
ら成る。すなわち本例では、焦点検出領域と測光領域と
が重複している。なお各測光素子60A〜60Cを構成
する個々の分割素子6Aは上述と同様の構成である。カ
メラは、上記3つの焦点検出領域の焦点検出を行った結
果、いずれの領域の被写体に撮影レンズを合焦せしめる
かを決定するとともに、決定された焦点検出領域(以
下、合焦領域と呼ぶ)の測光を行う。つまり、上述した
測光回路7を介して各測光素子60A〜60Cを作動せ
しめ、合焦領域の測光素子で得られた測光信号Yに基づ
いて輝度値を算出するとともに、上述と同様に各焦点検
出領域中の被写体が有彩色か無彩色かを判別する。そし
て、有彩色領域の最大輝度Cmax,最小輝度Cminと、上
記決定された合焦領域内に含まれる無彩色領域の最大輝
度Wmax,最小輝度Wminとを比較して、合焦領域内の無
彩色領域に白色または黒色の被写体が存在するか否かを
判別する。その後、図11と同様の手順により露出値を
決定する。これによれば、合焦領域の被写体、すなわち
主要被写体に対して白黒判別が行えるので、主要被写体
が白い場合は白く、黒い場合は黒く写すことが可能とな
る。また、測光素子60に代えて測光素子6を用い、合
焦領域と重複する領域の近傍のみを使用することも考え
られる。
【0035】なお以上では、図4に示す感度特性を有す
るフィルタを用いたが、例えば図16に示すような感度
特性のフィルタを用いても、それらの出力を適当に重み
付けして足し合わせれば色判別が行える。
【0036】図16(a)は例えばカラーテレビに用い
られる3原色フィルタの感度特性を示す図である。この
ようなフィルタでは、 Y=0.30R+0.59G+0.11B なるYを求めることにより図16(b)に示すような感
度分布を得ることができ、このYに所定の比例定数を乗
ずることにより輝度値を求めることができる。またこの
場合、無彩色ではB:G:R=1:1:1となることか
ら、B:G:Rの1:1:1からのずれ量を求めて有彩
色か無彩色かを判別することができる。例えば、B/
G,R/Gが共に0.8以上かつ1.2以下なら無彩色
と判別するようにすればよい。
【0037】また一般のフィルムは、図17にV’
(λ)で示すように、上述したy(λ)つまり標準比視
感度V(λ)より裾野が広い感度特性を持っている。そ
こで、上記測光信号X,Y,Zあるいは図16のR,
G,Bに基づいて感度特性V’(λ)を求め、これに基
づいて輝度値を演算するようにすれば、フィルムの感度
特性に適合した正確な輝度値を得ることができる。
【0038】さらに以上では、有彩色領域の輝度値と無
彩色領域の輝度値に基づいて白黒判別を行っているが、
測光信号Yは輝度値に比例しているので、有彩色領域の
測光信号Yと無彩色領域の測光信号Yに基づいて同様に
白黒判別することができる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、被写界中の複数領域の
に位置する被写体の色彩に関連する情報を含む測光信号
をそれぞれ出力する測光手段を設け、その測光信号に基
づいて各領域中の被写体が有彩色か無彩色かを判別する
とともに、無彩色と判別された無彩色領域に対応する測
光信号と、有彩色と判別された有彩色領域に対応する測
光信号とに基づいて所定の無彩色領域に白色または黒色
の被写体が存在するか否かを判別し、これらの判別結果
に応じて上記測光信号から露出値を演算するようにした
ので、被写体の距離に拘らず黒い被写体は黒く、白い被
写体は白く写すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るカメラの露出演算
装置の全体構成図である。
【図2】測光素子の構成を示す図である。
【図3】上記測光素子を構成する分割測光素子の構成を
示す図である。
【図4】各分割測光素子が有する3つの感度特性を示す
図である。
【図5】xy色度図である。
【図6】メインのフローチャートである。
【図7】輝度値算出のサブル−チンを示すフローチャー
トである。
【図8】色判定のサブル−チンを示すフローチャートで
ある。
【図9】白黒判定のサブル−チンを示すフローチャート
である。
【図10】図9に続くフローチャートである。
【図11】露出値演算のサブル−チンを示すフローチャ
ートである。
【図12】本発明の第2の実施例に係るxy色度図であ
る。
【図13】白黒判定の一部を示すフローチャートであ
る。
【図14】図13に続くフローチャートである。
【図15】別実施例に係る測光素子を示す図である。
【図16】フィルタの感度特性の変形例を示す図であ
る。
【図17】標準比視感度とフィルムの感度特性との相違
を示す図である。
【符号の説明】
6 測光素子 6a 分割測光素子 7 測光回路 8 露出制御回路 10 制御回路 11 輝度算出部 12 色判別部 13 白黒判別部 14 露出演算部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写界中の複数領域の測光を行い、各領
    域に位置する被写体の色彩に関連する情報を含む測光信
    号をそれぞれ出力する測光手段と、前記測光信号に基づ
    いて前記各領域中の被写体が有彩色か無彩色かを判別す
    る第1の判別手段と、前記無彩色と判別された無彩色領
    域に対応する測光信号と、前記有彩色と判別された有彩
    色領域に対応する測光信号とに基づいて所定の無彩色領
    域に白色または黒色の被写体が存在するか否かを判別す
    る第2の判別手段と、前記第1,第2の判別手段の判別
    結果に応じて前記測光信号から露出値を演算する露出値
    演算手段とを具備することを特徴とするカメラの露出演
    算装置。
  2. 【請求項2】 前記露出値演算手段は、前記所定の無彩
    色領域中に白色の被写体と黒色の被写体とが混在する場
    合、および白色の被写体と黒色の被写体とがいずれも存
    在しない場合には通常の露出値とするとともに、前記所
    定の無彩色領域中に白色の被写体が存在しかつ黒色の被
    写体が存在しない場合には前記通常の露出値よりオーバ
    側の露出値とし、前記所定の無彩色領域中に黒色の被写
    体が存在しかつ白色の被写体が存在しない場合には前記
    通常の露出値よりアンダー側の露出値とすることを特徴
    とする請求項1に記載のカメラの露出演算装置。
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