JP3010616B2 - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
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- JP3010616B2 JP3010616B2 JP5035878A JP3587893A JP3010616B2 JP 3010616 B2 JP3010616 B2 JP 3010616B2 JP 5035878 A JP5035878 A JP 5035878A JP 3587893 A JP3587893 A JP 3587893A JP 3010616 B2 JP3010616 B2 JP 3010616B2
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- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G5/00—Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
- G03G5/14—Inert intermediate or cover layers for charge-receiving layers
- G03G5/142—Inert intermediate layers
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- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真感光体に関
し、詳しくは新規な中間層を備え、電気特性,画像品質
が優れかつ安定している電子写真感光体に関する。
し、詳しくは新規な中間層を備え、電気特性,画像品質
が優れかつ安定している電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】カールソンの発明に始まる電子写真装置
に用いられる電子写真感光体(以下単に感光体とも称す
る)は、従来、セレン,セレン合金,酸化亜鉛,硫化カ
ドミウムなどの無機系の光導電性材料を使用したものが
主流であった。しかしながら、最近では、無毒性,成膜
性,軽量性,低価格などの点から、有機系の光導電性材
料を使用した感光体の開発が盛んに進められている。な
かでも、感光層を光を受容して電荷キャリアを発生させ
る電荷発生層と発生した電荷キャリアを移動させる電荷
移動層とに分けた,いわゆる機能分離積層型の有機系感
光体は、各層をそれぞれの層の機能に最適な材料で形成
して組み合わせることにより、感度を大幅に向上させる
ことができること、露光光の波長に応じてその分光感度
を高めることができることなど利点が多く、開発の主流
となり、実用化が進められて、複写機,プリンタ,フア
ックスなどの電子写真装置に使用されてきている。
に用いられる電子写真感光体(以下単に感光体とも称す
る)は、従来、セレン,セレン合金,酸化亜鉛,硫化カ
ドミウムなどの無機系の光導電性材料を使用したものが
主流であった。しかしながら、最近では、無毒性,成膜
性,軽量性,低価格などの点から、有機系の光導電性材
料を使用した感光体の開発が盛んに進められている。な
かでも、感光層を光を受容して電荷キャリアを発生させ
る電荷発生層と発生した電荷キャリアを移動させる電荷
移動層とに分けた,いわゆる機能分離積層型の有機系感
光体は、各層をそれぞれの層の機能に最適な材料で形成
して組み合わせることにより、感度を大幅に向上させる
ことができること、露光光の波長に応じてその分光感度
を高めることができることなど利点が多く、開発の主流
となり、実用化が進められて、複写機,プリンタ,フア
ックスなどの電子写真装置に使用されてきている。
【0003】現在実用化されている機能分離積層型の有
機系感光体の主流は、導電性基体の上に電荷発生層,電
荷移動層をこの順に積層した感光層を備えた構成のもの
である。このような感光体は、導電性基体上に、有機系
の電荷発生剤を昇華または蒸着して、あるいは有機系の
電荷発生剤をバインダーと共に有機溶媒に分散,溶解し
た塗液を塗布,乾燥して、電荷発生層を形成し、引き続
きその上に、電荷移動剤をバインダーと共に有機溶媒に
溶解した塗液を塗布,乾燥して、電荷移動層を形成して
作製される。基本的にはこのような層構成で画像形成の
ための感光体としての基本性能は発揮させることができ
る。しかし、実用的には欠陥のない良好な画像を得るこ
とが重要であり、しかも繰り返し長期間使用されたとき
にも良好な画質が維持されることが要求される。そのた
めには、均質で欠陥のない膜質の感光層を形成するこ
と、感光体の電気特性が優れていることが要求され、ま
た、長期間使用しても膜質,電気特性が悪化せず安定し
ていることが要求される。
機系感光体の主流は、導電性基体の上に電荷発生層,電
荷移動層をこの順に積層した感光層を備えた構成のもの
である。このような感光体は、導電性基体上に、有機系
の電荷発生剤を昇華または蒸着して、あるいは有機系の
電荷発生剤をバインダーと共に有機溶媒に分散,溶解し
た塗液を塗布,乾燥して、電荷発生層を形成し、引き続
きその上に、電荷移動剤をバインダーと共に有機溶媒に
溶解した塗液を塗布,乾燥して、電荷移動層を形成して
作製される。基本的にはこのような層構成で画像形成の
ための感光体としての基本性能は発揮させることができ
る。しかし、実用的には欠陥のない良好な画像を得るこ
とが重要であり、しかも繰り返し長期間使用されたとき
にも良好な画質が維持されることが要求される。そのた
めには、均質で欠陥のない膜質の感光層を形成するこ
と、感光体の電気特性が優れていることが要求され、ま
た、長期間使用しても膜質,電気特性が悪化せず安定し
ていることが要求される。
【0004】ところで、電荷発生層は、光を吸収して電
荷キャリアを発生するが、発生した電荷キャリアは再結
合して消滅したり,トラップされたりすることなく速や
かに移動して導電性基体や電荷移動層に注入されること
が必要である。このために、電荷発生層はできるだけ薄
い膜とすることが望ましく、現在、実用化されている感
光体においては、通常、サブミクロンオーダーの膜厚の
電荷発生層が形成されている。電荷発生層がこのような
薄膜として形成されるために、導電性基体表面の汚れ,
形状や性状の不均一,粗さはそのまま電荷発生層の成膜
ムラとなって現れ、その結果得られる画像に白抜け,黒
点,濃度ムラなどの画像欠陥が発生するという問題が生
じる。導電性基体としては、一般に、アルミニウム合金
の引き抜き円筒,またはその表面に切削研磨などを施し
て平滑化した円筒が用いられるが、基体の表面粗さのば
らつき,表面の汚れ,合金成分として含まれている金属
の析出物の量と大きさのばらつきや表面の酸化の度合い
のばらつきによる表面性状のばらつきなどにより、その
表面に形成される電荷発生層に成膜ムラが発生し、得ら
れる画像の品質に大きな影響を及ぼすことになる。
荷キャリアを発生するが、発生した電荷キャリアは再結
合して消滅したり,トラップされたりすることなく速や
かに移動して導電性基体や電荷移動層に注入されること
が必要である。このために、電荷発生層はできるだけ薄
い膜とすることが望ましく、現在、実用化されている感
光体においては、通常、サブミクロンオーダーの膜厚の
電荷発生層が形成されている。電荷発生層がこのような
薄膜として形成されるために、導電性基体表面の汚れ,
形状や性状の不均一,粗さはそのまま電荷発生層の成膜
ムラとなって現れ、その結果得られる画像に白抜け,黒
点,濃度ムラなどの画像欠陥が発生するという問題が生
じる。導電性基体としては、一般に、アルミニウム合金
の引き抜き円筒,またはその表面に切削研磨などを施し
て平滑化した円筒が用いられるが、基体の表面粗さのば
らつき,表面の汚れ,合金成分として含まれている金属
の析出物の量と大きさのばらつきや表面の酸化の度合い
のばらつきによる表面性状のばらつきなどにより、その
表面に形成される電荷発生層に成膜ムラが発生し、得ら
れる画像の品質に大きな影響を及ぼすことになる。
【0005】このような成膜ムラの発生を避けるため
に、また、別途要求される導電性基体からの正孔の注入
による感光体の電荷保持性の低下を防ぐブロッキング効
果を得るために、導電性基体の表面に低電気抵抗のN型
の樹脂からなる中間層を設けることが行われてきた。
に、また、別途要求される導電性基体からの正孔の注入
による感光体の電荷保持性の低下を防ぐブロッキング効
果を得るために、導電性基体の表面に低電気抵抗のN型
の樹脂からなる中間層を設けることが行われてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような目的で中間
層に使用される樹脂として、以前から溶剤可溶性ポリア
ミド,ポリビニルアルコール,ポリビニルブチラール,
カゼインなどの樹脂が知られている。これらの樹脂は、
先の目的のうち単にブロッキング層としての目的のため
には極薄い膜,例えば,0.1μm以下の薄膜でも充分
にその機能を果たすことができる。しかし、他の目的、
すなわち、導電性基体の表面形状,表面性状のばらつき
および表面の汚れを被覆し、電荷発生層用塗液の濡れの
不均一性を改善して成膜ムラをなくすためには、0.5
μm以上の膜厚が必要であり、基体の加工条件,表面の
汚染の状態にもよるが、場合によっては、1μm以上の
膜厚が必要とされる。ところが、このような厚膜の樹脂
層を、上述のポリビニルアルコール,溶剤可溶性ポリア
ミド,カゼインなどで形成すると、残留電位の上昇、低
温低湿下,高温高湿下の環境における感光体の電気特性
の変動が生じるという問題があった。これは、これらの
樹脂が吸水性が大きく、しかもその電気伝導の大部分が
吸水した水分が解離した水素イオン,あるいはハイドロ
キシイオンによるイオン伝導であり、樹脂層の電気抵抗
が樹脂層に含まれる水分により大きく変動するからであ
る。
層に使用される樹脂として、以前から溶剤可溶性ポリア
ミド,ポリビニルアルコール,ポリビニルブチラール,
カゼインなどの樹脂が知られている。これらの樹脂は、
先の目的のうち単にブロッキング層としての目的のため
には極薄い膜,例えば,0.1μm以下の薄膜でも充分
にその機能を果たすことができる。しかし、他の目的、
すなわち、導電性基体の表面形状,表面性状のばらつき
および表面の汚れを被覆し、電荷発生層用塗液の濡れの
不均一性を改善して成膜ムラをなくすためには、0.5
μm以上の膜厚が必要であり、基体の加工条件,表面の
汚染の状態にもよるが、場合によっては、1μm以上の
膜厚が必要とされる。ところが、このような厚膜の樹脂
層を、上述のポリビニルアルコール,溶剤可溶性ポリア
ミド,カゼインなどで形成すると、残留電位の上昇、低
温低湿下,高温高湿下の環境における感光体の電気特性
の変動が生じるという問題があった。これは、これらの
樹脂が吸水性が大きく、しかもその電気伝導の大部分が
吸水した水分が解離した水素イオン,あるいはハイドロ
キシイオンによるイオン伝導であり、樹脂層の電気抵抗
が樹脂層に含まれる水分により大きく変動するからであ
る。
【0007】このような膜厚の層としても電気抵抗が低
く、周囲の環境の変化に対しても電気抵抗の変化が少な
くて中間層として好適な材料として、従来から種々の材
料が提案されている。例えば、溶剤可溶性ポリアミド樹
脂については、そのポリアミド樹脂の化学構造を特定す
るものとして、特開平2−193152号公報,特開平
3−288157号公報,特開平4−31870号公報
などがが知られており、また、ポリアミド樹脂に添加剤
を加えて環境の変化に対する電気抵抗の変化を抑制する
効果を期待するものとして、特公平2−59458号公
報,特開平3−150572号公報,特開平2−530
70号公報などが知られている。また、ポリアミド樹脂
と他の樹脂とを混合して用いて、電気抵抗を調整し、環
境の変化による影響を弱める効果を期待するものとし
て、特開平3−145652号公報,特開平3−817
78号公報,特開平2−281262号公報などが知ら
れている。しかし、これらの方法も使用する主材料がポ
リアミド系樹脂であり、温湿度の影響を避けることはで
きない。
く、周囲の環境の変化に対しても電気抵抗の変化が少な
くて中間層として好適な材料として、従来から種々の材
料が提案されている。例えば、溶剤可溶性ポリアミド樹
脂については、そのポリアミド樹脂の化学構造を特定す
るものとして、特開平2−193152号公報,特開平
3−288157号公報,特開平4−31870号公報
などがが知られており、また、ポリアミド樹脂に添加剤
を加えて環境の変化に対する電気抵抗の変化を抑制する
効果を期待するものとして、特公平2−59458号公
報,特開平3−150572号公報,特開平2−530
70号公報などが知られている。また、ポリアミド樹脂
と他の樹脂とを混合して用いて、電気抵抗を調整し、環
境の変化による影響を弱める効果を期待するものとし
て、特開平3−145652号公報,特開平3−817
78号公報,特開平2−281262号公報などが知ら
れている。しかし、これらの方法も使用する主材料がポ
リアミド系樹脂であり、温湿度の影響を避けることはで
きない。
【0008】また、ポリアミド系樹脂以外の材料とし
て、セルロース誘電体を用いる例(特開平2−2384
59号公報)、ポリエーテルウレタンを用いる例(特開
平2−115858号公報,特開平2−280170号
公報)、ポリビニルピロリドンを用いる例(特開平2−
105349号公報)、ポリグリコールエーテルを用い
る例(特開平2−79859号公報)などが知られてお
り、さらにまた、樹脂層中の水分の量が環境の変化に依
存しないようにとの考えから架橋性の樹脂を用いること
も提案され、例えば、メラミン樹脂を用いる例(特開平
4−22966号公報,特公平4−31576号公報
特公平4−31577号公報)、フェノール樹脂を用い
る例(特開平3−48256号公報)などが知られてい
る。しかし、これらの方法も樹脂層が極薄い場合には有
効であるが、数μmのような比較的厚い膜となると感光
体の抵抗が高くなり、残留電位上昇の原因となる。
て、セルロース誘電体を用いる例(特開平2−2384
59号公報)、ポリエーテルウレタンを用いる例(特開
平2−115858号公報,特開平2−280170号
公報)、ポリビニルピロリドンを用いる例(特開平2−
105349号公報)、ポリグリコールエーテルを用い
る例(特開平2−79859号公報)などが知られてお
り、さらにまた、樹脂層中の水分の量が環境の変化に依
存しないようにとの考えから架橋性の樹脂を用いること
も提案され、例えば、メラミン樹脂を用いる例(特開平
4−22966号公報,特公平4−31576号公報
特公平4−31577号公報)、フェノール樹脂を用い
る例(特開平3−48256号公報)などが知られてい
る。しかし、これらの方法も樹脂層が極薄い場合には有
効であるが、数μmのような比較的厚い膜となると感光
体の抵抗が高くなり、残留電位上昇の原因となる。
【0009】上述のような欠点を除去するための方法の
一つとして、中間層を形成する材料の電気伝導をイオン
伝導でなく電子伝導にすることが考えられる。このよう
な考えに基づく方法として、酸化スズ,酸化インジウム
などの導電性粉末を分散させた樹脂層を設ける方法が提
案されている(特公平1−51185号公報,特公平2
−48175号公報,特公平2−60177号公報,特
公平2−62861号公報)。しかしこのような方法
も、導電性粉末を均一に分散した樹脂の塗液を作製する
には多くの困難があり、また、塗液を導電性粉末が分
離,沈降しないように安定に保存することは難しく、こ
れを塗布して成膜した樹脂層表面にしばしば導電性粉末
の分離,凝集に伴う微小の突起が生じるのを避けられ
ず、これが感光体の画像欠陥の原因となる。そこで、上
述のような導電性粉末の代わりに有機金属化合物を用
い、有機金属化合物を樹脂と共に有機溶媒に溶解した塗
液を塗布して中間層を形成する方法も提案されている
(特公平3−4904号公報,特開平2−59767号
公報)。しかし、この方法も塗液が不安定であり、工業
的な大量生産を行うには多くの解決すべき課題を抱えて
いる。
一つとして、中間層を形成する材料の電気伝導をイオン
伝導でなく電子伝導にすることが考えられる。このよう
な考えに基づく方法として、酸化スズ,酸化インジウム
などの導電性粉末を分散させた樹脂層を設ける方法が提
案されている(特公平1−51185号公報,特公平2
−48175号公報,特公平2−60177号公報,特
公平2−62861号公報)。しかしこのような方法
も、導電性粉末を均一に分散した樹脂の塗液を作製する
には多くの困難があり、また、塗液を導電性粉末が分
離,沈降しないように安定に保存することは難しく、こ
れを塗布して成膜した樹脂層表面にしばしば導電性粉末
の分離,凝集に伴う微小の突起が生じるのを避けられ
ず、これが感光体の画像欠陥の原因となる。そこで、上
述のような導電性粉末の代わりに有機金属化合物を用
い、有機金属化合物を樹脂と共に有機溶媒に溶解した塗
液を塗布して中間層を形成する方法も提案されている
(特公平3−4904号公報,特開平2−59767号
公報)。しかし、この方法も塗液が不安定であり、工業
的な大量生産を行うには多くの解決すべき課題を抱えて
いる。
【0010】この発明は、上記のような導電性基体上に
設ける中間層としての樹脂層に伴う種々の課題に鑑みて
なされたものであって、特定の成分を含んでなる中間層
を設けることにより、電気特性,画像品質が優れ、か
つ、電気特性,画像品質が外部環境の影響を受けにく
く、しかも生産性の良好な感光体を提供することを目的
とする。
設ける中間層としての樹脂層に伴う種々の課題に鑑みて
なされたものであって、特定の成分を含んでなる中間層
を設けることにより、電気特性,画像品質が優れ、か
つ、電気特性,画像品質が外部環境の影響を受けにく
く、しかも生産性の良好な感光体を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、この発明
によれば、導電性基体上に中間層を設けその上に感光層
を設けてなる電子写真感光体において、前記中間層がア
ミノ樹脂と不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン
酸無水物のいずれかとこれらに固定されたヨウ素を主要
成分として含む硬化膜である感光体とすることによって
解決される。中間層にはさらに飽和カルボン酸及び/又
は飽和カルボン酸無水物のいずれかを含ませてもよい。
によれば、導電性基体上に中間層を設けその上に感光層
を設けてなる電子写真感光体において、前記中間層がア
ミノ樹脂と不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン
酸無水物のいずれかとこれらに固定されたヨウ素を主要
成分として含む硬化膜である感光体とすることによって
解決される。中間層にはさらに飽和カルボン酸及び/又
は飽和カルボン酸無水物のいずれかを含ませてもよい。
【0012】
【作用】アミノ樹脂に不飽和カルボン酸及び/又は不飽
和カルボン酸無水物(以下、単に不飽和カルボン酸(無
水物)とも記す)を配合し、これにヨウ素を加えて固定
させた硬化膜を中間層とすることにより、単にアミノ樹
脂を飽和カルボン酸及び/又は飽和カルボン酸無水物
(以下、単に飽和カルボン酸(無水物)とも記す)によ
り硬化させた膜を中間層とする場合に比べて、極めて厚
く,例えば10μm〜20μmの膜厚に設けても、残留
電位が低く、繰り返し使用しても帯電特性の低下,残留
電位の上昇などの不具合が殆ど発生せず、さらに高温高
湿から低温低湿にわたる広い環境範囲において電気特
性,画像品質の殆ど変化しない優れた感光体を得ること
ができる。その理由は明確ではないが、例えば、ナイロ
ン−6に80%〜100%もの多量のヨウ素を付加させ
た付加体が極めて抵抗の低い導電性を有することは知ら
れており(J.of Mat.Sci.,21(198
6)604─610)、これらの系以外にもポリビニル
アルコール,ポリテトラヒドロフラン,ポリ(N−ビニ
ルピロリドン),ポリ(4−ビニルピリジン),ポリア
クリロニトリルが同様にヨウ素と付加体を作り導電性が
得られることは知られている。しかし、上記のようなア
ミノ樹脂の硬化物とヨウ素が付加体を作り、しかも極め
て少量の付加量で導電性が得られ、これが感光体の中間
層として用いる場合に非常に有効に機能することは、本
発明者らにより始めて見出されたものである。
和カルボン酸無水物(以下、単に不飽和カルボン酸(無
水物)とも記す)を配合し、これにヨウ素を加えて固定
させた硬化膜を中間層とすることにより、単にアミノ樹
脂を飽和カルボン酸及び/又は飽和カルボン酸無水物
(以下、単に飽和カルボン酸(無水物)とも記す)によ
り硬化させた膜を中間層とする場合に比べて、極めて厚
く,例えば10μm〜20μmの膜厚に設けても、残留
電位が低く、繰り返し使用しても帯電特性の低下,残留
電位の上昇などの不具合が殆ど発生せず、さらに高温高
湿から低温低湿にわたる広い環境範囲において電気特
性,画像品質の殆ど変化しない優れた感光体を得ること
ができる。その理由は明確ではないが、例えば、ナイロ
ン−6に80%〜100%もの多量のヨウ素を付加させ
た付加体が極めて抵抗の低い導電性を有することは知ら
れており(J.of Mat.Sci.,21(198
6)604─610)、これらの系以外にもポリビニル
アルコール,ポリテトラヒドロフラン,ポリ(N−ビニ
ルピロリドン),ポリ(4−ビニルピリジン),ポリア
クリロニトリルが同様にヨウ素と付加体を作り導電性が
得られることは知られている。しかし、上記のようなア
ミノ樹脂の硬化物とヨウ素が付加体を作り、しかも極め
て少量の付加量で導電性が得られ、これが感光体の中間
層として用いる場合に非常に有効に機能することは、本
発明者らにより始めて見出されたものである。
【0013】この発明に係わるアミノ樹脂とは、ジシア
ンジアミド,尿素,チオ尿素などの尿素化合物、メラミ
ン,イソメラミン,ベンゾグアナミン,アセトグアナミ
ンなどのトリアジン化合物を、ホルムアルデヒドと反応
させメチロール化合物とし、さらに、アルコール,例え
ばブタノールやイソブタノールによりブチルエーテル化
したものであり、これらは単独で、あるいは混合物や共
縮合物として用いられる。
ンジアミド,尿素,チオ尿素などの尿素化合物、メラミ
ン,イソメラミン,ベンゾグアナミン,アセトグアナミ
ンなどのトリアジン化合物を、ホルムアルデヒドと反応
させメチロール化合物とし、さらに、アルコール,例え
ばブタノールやイソブタノールによりブチルエーテル化
したものであり、これらは単独で、あるいは混合物や共
縮合物として用いられる。
【0014】また、不飽和カルボン酸(無水物)とは、
マレイン酸,無水マレイン酸,フマール酸,イタコン
酸,無水イタコン酸,シトラコン酸,リイノール酸,無
水リイノール酸,ダイマー酸,無水エンドメチレンテト
ラヒドロフタル酸,無水クロレンド酸,無水テトラヒド
ロフタル酸などの炭素,炭素間2重結合を有するカルボ
ン酸及び/又はその無水物である。勿論、この発明にお
いては、これらの不飽和カルボン酸(無水物)に、飽和
カルボン酸(無水物)、例えば、シユウ酸,コハク酸,
アジピン酸などの脂肪族系カルボン酸、テレフタル酸,
イソフタル酸,無水フタル酸,トリメリット酸,無水ト
リメリット酸,ピロメリット酸,無水ピロメリット酸,
ナフタリンカルボン酸などの芳香族カルボン酸を混合し
て用いることもできる。
マレイン酸,無水マレイン酸,フマール酸,イタコン
酸,無水イタコン酸,シトラコン酸,リイノール酸,無
水リイノール酸,ダイマー酸,無水エンドメチレンテト
ラヒドロフタル酸,無水クロレンド酸,無水テトラヒド
ロフタル酸などの炭素,炭素間2重結合を有するカルボ
ン酸及び/又はその無水物である。勿論、この発明にお
いては、これらの不飽和カルボン酸(無水物)に、飽和
カルボン酸(無水物)、例えば、シユウ酸,コハク酸,
アジピン酸などの脂肪族系カルボン酸、テレフタル酸,
イソフタル酸,無水フタル酸,トリメリット酸,無水ト
リメリット酸,ピロメリット酸,無水ピロメリット酸,
ナフタリンカルボン酸などの芳香族カルボン酸を混合し
て用いることもできる。
【0015】不飽和カルボン酸(無水物)と飽和カルボ
ン酸(無水物)との混合比は、不飽和カルボン酸(無水
物)100重量部に対して飽和カルボン酸(無水物)1
00重量部〜0重量部が好ましい。また、アミノ樹脂に
対して添加される不飽和カルボン酸(無水物)および飽
和カルボン酸(無水物)の総量は、アミノ樹脂100重
量部に対して5重量部〜100重量部が好ましい範囲で
ある。添加量がこれより少ないと膜の硬化の度合いが低
下して耐溶剤性が低下し、その上に電荷発生層を塗布す
る際に膜の膨潤,溶解などの不具合が発生し、多過ぎる
と塗液のポットライフが短くなるので好ましくない。
ン酸(無水物)との混合比は、不飽和カルボン酸(無水
物)100重量部に対して飽和カルボン酸(無水物)1
00重量部〜0重量部が好ましい。また、アミノ樹脂に
対して添加される不飽和カルボン酸(無水物)および飽
和カルボン酸(無水物)の総量は、アミノ樹脂100重
量部に対して5重量部〜100重量部が好ましい範囲で
ある。添加量がこれより少ないと膜の硬化の度合いが低
下して耐溶剤性が低下し、その上に電荷発生層を塗布す
る際に膜の膨潤,溶解などの不具合が発生し、多過ぎる
と塗液のポットライフが短くなるので好ましくない。
【0016】この発明では、、アミノ樹脂と不飽和カル
ボン酸(無水物)の混合系に、さらにヨウ素を固定させ
る。そのために、混合系を適当な溶剤に溶解させ、その
溶液に、混合系に対して1重量%〜20重量%のヨウ素
を溶解させる。溶解したヨウ素は次第にアミノ樹脂およ
び不飽和カルボン酸(無水物)に吸着付加して固定さ
れ、さらにこの液を基体上に塗布して塗膜を形成し加熱
して硬化膜とする際に付加固定され、固定されないで遊
離しているヨウ素は昇華,除去される。遊離しているた
ヨウ素が残存していると、初期帯電位の低下,繰り返し
使用時の帯電性の低下が生じ、さらに、画像にメモリー
現象が現れる不具合が生じるため、塗膜を充分に焼き付
け、硬化反応を完結させ、遊離しているヨウ素を完全に
除去することが必要である。遊離しているヨウ素が残存
しているかどうかは、硬化膜をメタノールに浸漬し、メ
タノール中にヨウ素が抽出されるかどうかによって判
定、確認することができる。
ボン酸(無水物)の混合系に、さらにヨウ素を固定させ
る。そのために、混合系を適当な溶剤に溶解させ、その
溶液に、混合系に対して1重量%〜20重量%のヨウ素
を溶解させる。溶解したヨウ素は次第にアミノ樹脂およ
び不飽和カルボン酸(無水物)に吸着付加して固定さ
れ、さらにこの液を基体上に塗布して塗膜を形成し加熱
して硬化膜とする際に付加固定され、固定されないで遊
離しているヨウ素は昇華,除去される。遊離しているた
ヨウ素が残存していると、初期帯電位の低下,繰り返し
使用時の帯電性の低下が生じ、さらに、画像にメモリー
現象が現れる不具合が生じるため、塗膜を充分に焼き付
け、硬化反応を完結させ、遊離しているヨウ素を完全に
除去することが必要である。遊離しているヨウ素が残存
しているかどうかは、硬化膜をメタノールに浸漬し、メ
タノール中にヨウ素が抽出されるかどうかによって判
定、確認することができる。
【0017】さらにまた、基体と中間層との密着性の向
上、電荷発生層と中間層との密着性の向上、あるいは中
間層と電荷発生層との間に必要に応じてアルコール可溶
性ポリアミド樹脂などを主成分とする薄膜のブロッキン
グ層が設けられる場合にはそのブロッキング層と中間層
との密着性の向上を図って、中間層にアルキド樹脂,フ
ェノール樹脂などを加えることもできる。フェノール樹
脂としては、フェノールとホルムアルデヒドとをアルカ
リ触媒の下に縮合したレゾール型フェノール樹脂が使用
できる。
上、電荷発生層と中間層との密着性の向上、あるいは中
間層と電荷発生層との間に必要に応じてアルコール可溶
性ポリアミド樹脂などを主成分とする薄膜のブロッキン
グ層が設けられる場合にはそのブロッキング層と中間層
との密着性の向上を図って、中間層にアルキド樹脂,フ
ェノール樹脂などを加えることもできる。フェノール樹
脂としては、フェノールとホルムアルデヒドとをアルカ
リ触媒の下に縮合したレゾール型フェノール樹脂が使用
できる。
【0018】さらにまた、中間層には、塗膜のタレ防止
のために、また、露光光に可干渉性光を用いる電子写真
装置に用いる感光体に設けられる中間層において、基体
からの反射光に起因して画像に現れるモアレを防止する
ために、フィラーを添加することも可能であり、フィラ
ーとしては、酸化チタン,酸化アルミニウム,カオリ
ン,タルク,酸化ケイ素などが用いられる。
のために、また、露光光に可干渉性光を用いる電子写真
装置に用いる感光体に設けられる中間層において、基体
からの反射光に起因して画像に現れるモアレを防止する
ために、フィラーを添加することも可能であり、フィラ
ーとしては、酸化チタン,酸化アルミニウム,カオリ
ン,タルク,酸化ケイ素などが用いられる。
【0019】この発明の中間層は、必須の主要成分であ
るアミノ樹脂,不飽和カルボン酸(無水物)およびヨウ
素に、上述のような種々の材料を加えた混合物を、適当
な溶媒、例えばキシロールとブタノールの混合溶媒,ジ
クロールメタン,メタノールなどに溶解,分散して塗液
を作製し、この塗液を導電性基体上にスプレー方式,浸
漬方式などで塗布し、遊離しているヨウ素が残存しない
ように充分に加熱し硬化させて形成される。加熱は、通
常、温度80℃〜150℃,望ましくは120℃〜13
0℃で、20分〜1時間行えば充分である。
るアミノ樹脂,不飽和カルボン酸(無水物)およびヨウ
素に、上述のような種々の材料を加えた混合物を、適当
な溶媒、例えばキシロールとブタノールの混合溶媒,ジ
クロールメタン,メタノールなどに溶解,分散して塗液
を作製し、この塗液を導電性基体上にスプレー方式,浸
漬方式などで塗布し、遊離しているヨウ素が残存しない
ように充分に加熱し硬化させて形成される。加熱は、通
常、温度80℃〜150℃,望ましくは120℃〜13
0℃で、20分〜1時間行えば充分である。
【0020】このようにして形成された中間層は、十分
に電気抵抗が低く、かつ、安定しており、高温高湿から
低温低湿にわたって環境が大幅に変化しても殆ど変化し
ない。従って、中間層の膜厚を10μm〜20μmと厚
くしても感光体は優れた電気特性を有し、繰り返し使用
しても帯電位の低下,感度の低下,残留電位の上昇など
電気特性の変動は殆ど生じない。また、このような厚膜
の中間層を形成することにより導電性基体表面の性状の
ばらつき,形状欠陥,粗さのばらつき,汚れなどが被覆
され、その上に膜欠陥の少ない均一な感光層を形成する
ことができ、特に感光層が電荷発生層,電荷移動層の順
に積層される機能分離積層型の感光体の場合でも、薄膜
の電荷発生層を成膜ムラを発生させることなく容易に形
成することができる。その結果、画像欠陥の少ない良質
の画像を安定して得られる感光体を得ることができる。
に電気抵抗が低く、かつ、安定しており、高温高湿から
低温低湿にわたって環境が大幅に変化しても殆ど変化し
ない。従って、中間層の膜厚を10μm〜20μmと厚
くしても感光体は優れた電気特性を有し、繰り返し使用
しても帯電位の低下,感度の低下,残留電位の上昇など
電気特性の変動は殆ど生じない。また、このような厚膜
の中間層を形成することにより導電性基体表面の性状の
ばらつき,形状欠陥,粗さのばらつき,汚れなどが被覆
され、その上に膜欠陥の少ない均一な感光層を形成する
ことができ、特に感光層が電荷発生層,電荷移動層の順
に積層される機能分離積層型の感光体の場合でも、薄膜
の電荷発生層を成膜ムラを発生させることなく容易に形
成することができる。その結果、画像欠陥の少ない良質
の画像を安定して得られる感光体を得ることができる。
【0021】上述のように、この発明は感光層が電荷発
生層,電荷移動層の順に積層されてなる機能分離積層型
の感光体において特に有効である。このような感光体に
おいては、電荷発生層は、フタロシアニン系顔料,アン
トアントロン顔料,ペリレン顔料,ペリノン顔料,アゾ
顔料,ジスアゾ顔料などの顔料を適当なバインダー樹脂
を溶解した溶液中に分散した塗液を上述の中間層上に塗
布し乾燥して、膜厚0.1μm〜1μmの塗膜として形
成され、その上に、エナミン化合物,ヒドラゾン化合
物,スチリル化合物,アミン系化合物などをこれらの化
合物と相溶性のあるバインダー樹脂、例えば、ポリカー
ボネート,ポリエステル,ポリスチレン,スチレンアク
リレートなどと共に適当な溶媒に溶解した塗液を塗布し
乾燥して、膜厚5μm〜40μmの電荷移動層が形成さ
れる。
生層,電荷移動層の順に積層されてなる機能分離積層型
の感光体において特に有効である。このような感光体に
おいては、電荷発生層は、フタロシアニン系顔料,アン
トアントロン顔料,ペリレン顔料,ペリノン顔料,アゾ
顔料,ジスアゾ顔料などの顔料を適当なバインダー樹脂
を溶解した溶液中に分散した塗液を上述の中間層上に塗
布し乾燥して、膜厚0.1μm〜1μmの塗膜として形
成され、その上に、エナミン化合物,ヒドラゾン化合
物,スチリル化合物,アミン系化合物などをこれらの化
合物と相溶性のあるバインダー樹脂、例えば、ポリカー
ボネート,ポリエステル,ポリスチレン,スチレンアク
リレートなどと共に適当な溶媒に溶解した塗液を塗布し
乾燥して、膜厚5μm〜40μmの電荷移動層が形成さ
れる。
【0022】ここで、この発明の中間層に使用する樹脂
について説明する。 (1)アミノ樹脂 尿素,メラミン,ベンゾグアナミン,アセトグアナミン
などを、過剰のホルムアルデヒドと共に多量のブタノー
ル中で、アルカリ触媒の下で、メチロール化およびメチ
レン縮合を行い、引き続き酸触媒の下で、ブチルエーテ
ル化を行うことにより合成される。その際使用する過剰
のホルムアルデヒドの量およびアルカリ触媒の強度によ
り縮合度は種々異なるが、一般には、数平均分子量20
00〜4000の縮合体が生成する。最初から酸触媒の
みで反応させると、数平均分子量1000前後の縮合体
が得られる。
について説明する。 (1)アミノ樹脂 尿素,メラミン,ベンゾグアナミン,アセトグアナミン
などを、過剰のホルムアルデヒドと共に多量のブタノー
ル中で、アルカリ触媒の下で、メチロール化およびメチ
レン縮合を行い、引き続き酸触媒の下で、ブチルエーテ
ル化を行うことにより合成される。その際使用する過剰
のホルムアルデヒドの量およびアルカリ触媒の強度によ
り縮合度は種々異なるが、一般には、数平均分子量20
00〜4000の縮合体が生成する。最初から酸触媒の
みで反応させると、数平均分子量1000前後の縮合体
が得られる。
【0023】このようにして得られるアミノ樹脂は、ブ
チル化尿素樹脂,ブチル化メラミン樹脂,ブチル化ベン
ゾグアナミン樹脂,ブチル化メラミンベンゾグアナミン
共縮合樹脂として古くから知られており、例えば、ユー
バン(三井東圧化学(株)製)、ベッカミン,スーパー
ベッカミン(大日本インキ化学工業(株)製)などの商
品名で市販されている。
チル化尿素樹脂,ブチル化メラミン樹脂,ブチル化ベン
ゾグアナミン樹脂,ブチル化メラミンベンゾグアナミン
共縮合樹脂として古くから知られており、例えば、ユー
バン(三井東圧化学(株)製)、ベッカミン,スーパー
ベッカミン(大日本インキ化学工業(株)製)などの商
品名で市販されている。
【0024】(2)フェノール樹脂 フェノール,m−クレゾール,o−クレゾール,p−ク
レゾールなどを過剰のホルムアルデヒドと酸触媒,アル
カリ触媒の下で縮合させて合成するが、この発明には、
アルカリ触媒の下で合成したレゾール型フェノール樹脂
が望ましい。このような樹脂は、例えば、プライオーフ
ェン5010,プライオーフェン5030−40K,プ
ライオーフェンTD−447,スパーベッカサイト10
01(大日本インキ化学工業(株)製)などの商品名で
市販されている。
レゾールなどを過剰のホルムアルデヒドと酸触媒,アル
カリ触媒の下で縮合させて合成するが、この発明には、
アルカリ触媒の下で合成したレゾール型フェノール樹脂
が望ましい。このような樹脂は、例えば、プライオーフ
ェン5010,プライオーフェン5030−40K,プ
ライオーフェンTD−447,スパーベッカサイト10
01(大日本インキ化学工業(株)製)などの商品名で
市販されている。
【0025】このようなフェノール樹脂を前記のアミノ
樹脂と併用することにより、中間層と導電性基体との接
着性は一層向上する。その際、アミノ樹脂に加えるフェ
ノール樹脂の量は、アミノ樹脂100重量部に対してレ
ゾール型フェノール樹脂1重量部〜10重量部が望まし
い。 (3)アルキド樹脂 グリセリン,無水フタル酸および脂肪酸を加熱下脱水縮
合反応によりポリエステル化した樹脂であり、使用する
脂肪酸により酸化型と非酸化型に分かれ、また、樹脂中
に占める脂肪酸の量により長油型から短油型に分類され
る。この発明のアミノ樹脂と共に使用されるアルキド樹
脂は、グリセリン脂肪酸エステルとして大豆油,アマニ
油,トール油などの乾性油を使用したアルキド樹脂が好
ましく、これらのアルキド樹脂は、ベッコゾールFS−
5103−50X,ベッコゾールJ−510(大日本イ
ンキ化学工業(株)製)の商品名で市販されている。こ
の樹脂は空気中の酸素と反応して硬化するが、酸素との
反応を速めるためにドライヤーが用いられることが多
く、ドライヤーとしてはナフテン酸コバルト,ナフテン
酸マンガン,コバルトアセチルアセトナート,マンガン
アセチルアセトナートなどが用いられており、この発明
においても、アルキド樹脂をアミノ樹脂に加える際にこ
のようなドライヤーを使用することができる。アミノ樹
脂に加えるアルキド樹脂の量は、アミノ樹脂100重量
部に対してアルキド樹脂5重量部〜50重量部が好まし
く、ドライヤーはアルキド樹脂に対して0.1重量%〜
5重量%加えられる。
樹脂と併用することにより、中間層と導電性基体との接
着性は一層向上する。その際、アミノ樹脂に加えるフェ
ノール樹脂の量は、アミノ樹脂100重量部に対してレ
ゾール型フェノール樹脂1重量部〜10重量部が望まし
い。 (3)アルキド樹脂 グリセリン,無水フタル酸および脂肪酸を加熱下脱水縮
合反応によりポリエステル化した樹脂であり、使用する
脂肪酸により酸化型と非酸化型に分かれ、また、樹脂中
に占める脂肪酸の量により長油型から短油型に分類され
る。この発明のアミノ樹脂と共に使用されるアルキド樹
脂は、グリセリン脂肪酸エステルとして大豆油,アマニ
油,トール油などの乾性油を使用したアルキド樹脂が好
ましく、これらのアルキド樹脂は、ベッコゾールFS−
5103−50X,ベッコゾールJ−510(大日本イ
ンキ化学工業(株)製)の商品名で市販されている。こ
の樹脂は空気中の酸素と反応して硬化するが、酸素との
反応を速めるためにドライヤーが用いられることが多
く、ドライヤーとしてはナフテン酸コバルト,ナフテン
酸マンガン,コバルトアセチルアセトナート,マンガン
アセチルアセトナートなどが用いられており、この発明
においても、アルキド樹脂をアミノ樹脂に加える際にこ
のようなドライヤーを使用することができる。アミノ樹
脂に加えるアルキド樹脂の量は、アミノ樹脂100重量
部に対してアルキド樹脂5重量部〜50重量部が好まし
く、ドライヤーはアルキド樹脂に対して0.1重量%〜
5重量%加えられる。
【0026】
[中間層に使用した材料例]実施例において中間層の形
成には下記の材料を使用した。 (1)アミノ樹脂 A−1:メラミン88.2gr,ベンゾグアナミン4
5.2gr,n−ブタノール400gr,パラホルムア
ルデヒド150gr,1N塩酸水溶液0.3grの混合
液を、温度100℃で還流脱水を行いながら2時間反応
を行い、n−ブタノールを溜出させ、固形分50重量%
の樹脂液を得た。このようにして得られたメラミン樹脂
をA−1とする。このメラミン樹脂を分析したところ、
数平均分子量1700,メチロール基1.4,ブチルエ
ーテル基1.5であった。
成には下記の材料を使用した。 (1)アミノ樹脂 A−1:メラミン88.2gr,ベンゾグアナミン4
5.2gr,n−ブタノール400gr,パラホルムア
ルデヒド150gr,1N塩酸水溶液0.3grの混合
液を、温度100℃で還流脱水を行いながら2時間反応
を行い、n−ブタノールを溜出させ、固形分50重量%
の樹脂液を得た。このようにして得られたメラミン樹脂
をA−1とする。このメラミン樹脂を分析したところ、
数平均分子量1700,メチロール基1.4,ブチルエ
ーテル基1.5であった。
【0027】A−2:ユーバン62(商品名;三井東圧
化学(株)製) A−3:ユーバン91−55(商品名;三井東圧化学
(株)製) A−4:スーパーベッカミンTD−126(商品名;大
日本インキ化学工業(株)製) A−5:ベッカミンP−138(商品名;大日本インキ
化学工業(株)製) (2)不飽和カルボン酸(無水物) B−1:無水マレイン酸 B−2:イタコン酸 B−3:無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸 B−4:シトラコン酸 B−5:無水テトラヒドロフタル酸 (3)飽和カルボン酸(無水物) C−1:無水トリメリット酸 C−2:ピロメリット酸 (4)フェノール樹脂 D−1:プライオーフェンTD−447(商品名;大日
本インキ化学工業(株)製) (5)アルキド樹脂 E−1:ベッコゾールJ−510(商品名;大日本イン
キ化学工業(株)製) (6)酸化チタン F−1:ルチル型酸化チタンR−820(商品名;石原
産業(株)製) (7)酸化ケイ素 G−1:疏水性シリカゲルR−212(商品名;日本ア
エロジル(株)製) [中間層の形成]外径30mm,内径28mm,長さ2
60.5mm,表面粗さが最大高さRma x で1.0μm
のアルミニウム円筒上に中間層を形成する。前記のAか
らGの材料を使用し、表1に示すような組成の実施例の
塗液T−1〜T−7を作製し、この塗液をそれぞれ上記
のアルミニウム円筒上に浸漬塗布法で塗布し、指触乾燥
後、表2に示す条件で焼き付け硬化させ、表2に示した
ような実施例の中間層U−1〜U−7を形成した。遊離
ヨウ素の有無は中間層をメタノールに一昼夜浸漬し、メ
タノール液のデンプン法による測定で判別した。
化学(株)製) A−3:ユーバン91−55(商品名;三井東圧化学
(株)製) A−4:スーパーベッカミンTD−126(商品名;大
日本インキ化学工業(株)製) A−5:ベッカミンP−138(商品名;大日本インキ
化学工業(株)製) (2)不飽和カルボン酸(無水物) B−1:無水マレイン酸 B−2:イタコン酸 B−3:無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸 B−4:シトラコン酸 B−5:無水テトラヒドロフタル酸 (3)飽和カルボン酸(無水物) C−1:無水トリメリット酸 C−2:ピロメリット酸 (4)フェノール樹脂 D−1:プライオーフェンTD−447(商品名;大日
本インキ化学工業(株)製) (5)アルキド樹脂 E−1:ベッコゾールJ−510(商品名;大日本イン
キ化学工業(株)製) (6)酸化チタン F−1:ルチル型酸化チタンR−820(商品名;石原
産業(株)製) (7)酸化ケイ素 G−1:疏水性シリカゲルR−212(商品名;日本ア
エロジル(株)製) [中間層の形成]外径30mm,内径28mm,長さ2
60.5mm,表面粗さが最大高さRma x で1.0μm
のアルミニウム円筒上に中間層を形成する。前記のAか
らGの材料を使用し、表1に示すような組成の実施例の
塗液T−1〜T−7を作製し、この塗液をそれぞれ上記
のアルミニウム円筒上に浸漬塗布法で塗布し、指触乾燥
後、表2に示す条件で焼き付け硬化させ、表2に示した
ような実施例の中間層U−1〜U−7を形成した。遊離
ヨウ素の有無は中間層をメタノールに一昼夜浸漬し、メ
タノール液のデンプン法による測定で判別した。
【0028】比較のために、表1に示すような組成の比
較例の塗液t−1〜t−4を作製し、この塗液をそれぞ
れ上記のアルミニウム円筒上に浸漬塗布法で塗布し、指
触乾燥後、表2に示す条件で焼き付け硬化させ、表2に
示したような比較例の中間層u−1〜u−4を形成し
た。
較例の塗液t−1〜t−4を作製し、この塗液をそれぞ
れ上記のアルミニウム円筒上に浸漬塗布法で塗布し、指
触乾燥後、表2に示す条件で焼き付け硬化させ、表2に
示したような比較例の中間層u−1〜u−4を形成し
た。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】[感光体の作製]先に述べたような中間層
を設けた各アルミニウム円筒上に、X型無金属フタロシ
アニン(大日本インキ化学工業(株)製;商品名「ファ
ーストゲーンブルー8120B」)1重量部,塩ビ系共
重合樹脂(日本ゼオン(株)製;商品名「MR−11
0」)1重量部を100重量部のメチレンクロライドと
ともにペイントシェーカーで分散して作製した塗液を浸
漬塗布し、乾燥厚み0.2μmの電荷発生層を形成し
た。続いて、この上に、ポリカーボネート樹脂(三菱ガ
ス化学(株)製;商品名「ユーピロンPCZ−30
0」)10重量部,N,N−ジエチルアミノベンズアル
デヒドジフェニルヒドラゾン10重量部をテトラヒドロ
フラン80重量部に溶解した塗液を浸漬塗布し、乾燥厚
み20μmの電荷移動層を形成して、実施例1〜7およ
び比較例1〜4の各感光体を作製した。
を設けた各アルミニウム円筒上に、X型無金属フタロシ
アニン(大日本インキ化学工業(株)製;商品名「ファ
ーストゲーンブルー8120B」)1重量部,塩ビ系共
重合樹脂(日本ゼオン(株)製;商品名「MR−11
0」)1重量部を100重量部のメチレンクロライドと
ともにペイントシェーカーで分散して作製した塗液を浸
漬塗布し、乾燥厚み0.2μmの電荷発生層を形成し
た。続いて、この上に、ポリカーボネート樹脂(三菱ガ
ス化学(株)製;商品名「ユーピロンPCZ−30
0」)10重量部,N,N−ジエチルアミノベンズアル
デヒドジフェニルヒドラゾン10重量部をテトラヒドロ
フラン80重量部に溶解した塗液を浸漬塗布し、乾燥厚
み20μmの電荷移動層を形成して、実施例1〜7およ
び比較例1〜4の各感光体を作製した。
【0032】[感光体の評価]このようにして作製した
各感光体について、感光体特性を感光体プロセス試験機
で評価した。感光体を試験機に取り付け、周速78.5
mm/秒で回転させながら、コロトロンで−600vに
帯電し、光の無照射時の電位をもって暗部電位V0 とす
る。その後5秒間暗所に放置したときの電位を測定しそ
の間の電位保持率VK5(%)を求める。続いて、波長7
80nm,放射照度2μW/cm2 の光を照射し、0.
2秒後の電位をもって明部電位Vi とする。さらに、
1.5秒照射後の電位をもって残留電位Vr とする。上
述のような帯電,露光を1サイクルとするプロセスを1
万回繰り返し、初期(1回目)と1万回繰り返し後の感
光体特性を測定した。その結果を表3に示す。
各感光体について、感光体特性を感光体プロセス試験機
で評価した。感光体を試験機に取り付け、周速78.5
mm/秒で回転させながら、コロトロンで−600vに
帯電し、光の無照射時の電位をもって暗部電位V0 とす
る。その後5秒間暗所に放置したときの電位を測定しそ
の間の電位保持率VK5(%)を求める。続いて、波長7
80nm,放射照度2μW/cm2 の光を照射し、0.
2秒後の電位をもって明部電位Vi とする。さらに、
1.5秒照射後の電位をもって残留電位Vr とする。上
述のような帯電,露光を1サイクルとするプロセスを1
万回繰り返し、初期(1回目)と1万回繰り返し後の感
光体特性を測定した。その結果を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】表3に見られるように、中間層にヨウ素を
含んでいない比較例1の感光体は、残留電位が高く繰り
返し特性も悪い。また、ヨウ素を含んでいても遊離ヨウ
素が存在している比較例3の感光体は繰り返し特性が極
めて悪い。また、カルボン酸中の不飽和カルボン酸の割
合が少ないと、比較例4の感光体に見られるように残留
電位が高く繰り返し特性も悪くなる。中間層に不飽和カ
ルボン酸および固定されたヨウ素を主要成分として含ま
せるこの発明の効果は明らかである。
含んでいない比較例1の感光体は、残留電位が高く繰り
返し特性も悪い。また、ヨウ素を含んでいても遊離ヨウ
素が存在している比較例3の感光体は繰り返し特性が極
めて悪い。また、カルボン酸中の不飽和カルボン酸の割
合が少ないと、比較例4の感光体に見られるように残留
電位が高く繰り返し特性も悪くなる。中間層に不飽和カ
ルボン酸および固定されたヨウ素を主要成分として含ま
せるこの発明の効果は明らかである。
【0035】さらに、これらの感光体特性を、低温低湿
環境(L.L;温度10℃,相対湿度50%),高温高
湿環境(H,H;温度35℃,相対湿度85%)におい
て測定し、その環境依存性を調べた。その結果を表4に
示す。
環境(L.L;温度10℃,相対湿度50%),高温高
湿環境(H,H;温度35℃,相対湿度85%)におい
て測定し、その環境依存性を調べた。その結果を表4に
示す。
【0036】
【表4】
【0037】表4から明らかなように、中間層に固定し
たヨウ素を含まないものは環境の変化によるV0 ,Vi
の変動が大きく、また、カルボン酸中の不飽和カルボン
酸の割合が少ないとVi の変動が大きい。次に、これら
の感光体をレーザビームプリンタ(ヒューレットパッカ
ード社製;商品名「レーザージェットIII」)に取り
付けて、低温低湿環境(L.L),常温常湿環境(N.
N;温度25℃,相対湿度50%),高温高湿環境
(H.H)でそれぞれ印字を行い、初期と1万枚印字後
の画質を評価した。その結果を表5に示す。なお、画質
の評価は感光体表面の90mm×90mmの正方形の面
積中に存在する径が0.2mm以上の黒点の数で行い、
5個未満を◎,5個以上20個未満を○,20個以上5
0個未満を△,50個以上を×として順序付けを行っ
た。
たヨウ素を含まないものは環境の変化によるV0 ,Vi
の変動が大きく、また、カルボン酸中の不飽和カルボン
酸の割合が少ないとVi の変動が大きい。次に、これら
の感光体をレーザビームプリンタ(ヒューレットパッカ
ード社製;商品名「レーザージェットIII」)に取り
付けて、低温低湿環境(L.L),常温常湿環境(N.
N;温度25℃,相対湿度50%),高温高湿環境
(H.H)でそれぞれ印字を行い、初期と1万枚印字後
の画質を評価した。その結果を表5に示す。なお、画質
の評価は感光体表面の90mm×90mmの正方形の面
積中に存在する径が0.2mm以上の黒点の数で行い、
5個未満を◎,5個以上20個未満を○,20個以上5
0個未満を△,50個以上を×として順序付けを行っ
た。
【0038】
【表5】
【0039】表5に見られるように、実施例の感光体は
画質が良好で、環境が変化しても、また、繰り返し印字
を行っても、比較例の感光体のような画質の悪化は殆ど
起こらず安定している。
画質が良好で、環境が変化しても、また、繰り返し印字
を行っても、比較例の感光体のような画質の悪化は殆ど
起こらず安定している。
【0040】
【発明の効果】この発明によれば、導電性基体上に中間
層を設けその上に感光層を設けてなる電子写真感光体に
おいて、前記中間層をアミノ樹脂と不飽和カルボン酸及
び/又は不飽和カルボン酸無水物とこれらに固定された
ヨウ素を主要成分として含む硬化膜とする。このような
中間層は、電気抵抗が十分に低く、かつ、安定であり、
環境が大幅に変化しても殆ど変動しない。従って、その
膜厚を従来のように薄くする必要はなくなり、膜厚を従
来より一桁以上厚くしても電気特性,画像品質が良好
で、繰り返し使用しても電気特性の変動が殆ど生ぜず、
しかも電気特性,画像品質が外部環境の影響を受けにく
くて安定している優れた感光体を得ることができる。ま
た、このような厚膜の中間層を形成することにより導電
性基体表面の種々の欠陥が被覆され、その上に膜欠陥の
少ない均一な感光層を形成することができ、特に感光層
が電荷発生層,電荷移動層の順に積層される機能分離積
層型の感光体の場合でも、薄膜の電荷発生層を成膜ムラ
を発生させることなく容易に形成することができる。そ
の結果、画像欠陥の少ない良質の画像を安定して得られ
る感光体を生産性よく作製することが可能となる。
層を設けその上に感光層を設けてなる電子写真感光体に
おいて、前記中間層をアミノ樹脂と不飽和カルボン酸及
び/又は不飽和カルボン酸無水物とこれらに固定された
ヨウ素を主要成分として含む硬化膜とする。このような
中間層は、電気抵抗が十分に低く、かつ、安定であり、
環境が大幅に変化しても殆ど変動しない。従って、その
膜厚を従来のように薄くする必要はなくなり、膜厚を従
来より一桁以上厚くしても電気特性,画像品質が良好
で、繰り返し使用しても電気特性の変動が殆ど生ぜず、
しかも電気特性,画像品質が外部環境の影響を受けにく
くて安定している優れた感光体を得ることができる。ま
た、このような厚膜の中間層を形成することにより導電
性基体表面の種々の欠陥が被覆され、その上に膜欠陥の
少ない均一な感光層を形成することができ、特に感光層
が電荷発生層,電荷移動層の順に積層される機能分離積
層型の感光体の場合でも、薄膜の電荷発生層を成膜ムラ
を発生させることなく容易に形成することができる。そ
の結果、画像欠陥の少ない良質の画像を安定して得られ
る感光体を生産性よく作製することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−88553(JP,A) 特開 平1−178970(JP,A) 特開 平2−87155(JP,A) 特開 昭52−108133(JP,A) 特開 昭52−13314(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00
Claims (2)
- 【請求項1】導電性基体上に中間層を設けその上に感光
層を設けてなる電子写真感光体において、前記中間層が
アミノ樹脂と不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボ
ン酸無水物のいずれかとこれらに固定されたヨウ素を主
要成分として含む硬化膜であることを特徴とする電子写
真感光体。 - 【請求項2】中間層がさらに飽和カルボン酸及び/又は
飽和カルボン酸無水物のいずれかを含んでいることを特
徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5035878A JP3010616B2 (ja) | 1993-02-25 | 1993-02-25 | 電子写真感光体 |
CA 2116140 CA2116140A1 (en) | 1993-02-25 | 1994-02-22 | Electrophotographic photoconductors |
DE19944406075 DE4406075A1 (de) | 1993-02-25 | 1994-02-24 | Elektrophotographischer Photoleiter |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5035878A JP3010616B2 (ja) | 1993-02-25 | 1993-02-25 | 電子写真感光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06250428A JPH06250428A (ja) | 1994-09-09 |
JP3010616B2 true JP3010616B2 (ja) | 2000-02-21 |
Family
ID=12454263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5035878A Expired - Fee Related JP3010616B2 (ja) | 1993-02-25 | 1993-02-25 | 電子写真感光体 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3010616B2 (ja) |
CA (1) | CA2116140A1 (ja) |
DE (1) | DE4406075A1 (ja) |
-
1993
- 1993-02-25 JP JP5035878A patent/JP3010616B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-02-22 CA CA 2116140 patent/CA2116140A1/en not_active Abandoned
- 1994-02-24 DE DE19944406075 patent/DE4406075A1/de not_active Withdrawn
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06250428A (ja) | 1994-09-09 |
DE4406075A1 (de) | 1994-09-01 |
CA2116140A1 (en) | 1994-08-26 |
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