JP3010258B2 - 抗hiv剤 - Google Patents

抗hiv剤

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JP3010258B2 JP10047426A JP4742698A JP3010258B2 JP 3010258 B2 JP3010258 B2 JP 3010258B2 JP 10047426 A JP10047426 A JP 10047426A JP 4742698 A JP4742698 A JP 4742698A JP 3010258 B2 JP3010258 B2 JP 3010258B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、落花生薄皮に由来
する活性成分を含有する抗HIV剤に関する。また、本
発明は落花生薄皮に由来する活性成分を含有する機能性
食品および機能性飲料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、後天性免疫不全症候群(acqu
ired immunodeficiency syn
drome,AIDS)が急速に広まり、その予防法や
治療法の確立が世界的に必要とされている。AIDSは
レトロウィルスの一種であるヒト免疫不全ウイルス(h
uman immunodeficiency vir
us,HIV)によって引き起こされることから、HI
Vの増殖を抑制する薬剤の開発研究が活発に行われてい
る。
【0003】その結果、これまでに、アジドチミジン、
ジダノシン、インターフェロン、リコンビナントCD
4、プロテアーゼ阻害剤、デキストラン硫酸、カードラ
ン硫酸およびレンチナン硫酸などの化学的修飾多糖など
に抗HIV活性があることが報告されている。その中の
幾つかは、現在AIDS治療のために臨床で用いられて
いる。抗HIV活性を有する物質として報告されている
もののうち、例えばアジドチミジンやジダノシンはin
vitroで優れた抗HIV作用を有し、AIDS患
者に対する延命効果があることが認められている。しか
しながら、これらの薬剤は造血機能の抑制や膵炎を起こ
すといった副作用が強いうえ、耐性株HIVが出現する
という問題を抱えている。
【0004】また、化学的修飾多糖の1種であるデキス
トラン硫酸は、α−グルカンであるデキストランの硫酸
エステル化物であるが、生体内における安定性が極めて
悪いという欠点がある。そのうえ、血液凝固阻害作用が
強いという問題もある。さらに、別の化学的修飾多糖で
あるカードラン硫酸は、β−1,3グリコシド結合のみ
からなるカードランやその低分子体から誘導されるもの
であるが、生体内における半減期が短いために効果が持
続しないという欠点がある。このように、今日までに開
発された抗HIV物質は、抗HIV活性が高いと副作用
も大きいというジレンマを抱えている。このため、より
低毒性でかつ有効性の高い抗HIV物質を開発すること
が急務とされている。
【0005】一方、古来より我国や中国では、疾病の治
療や予防に生薬や漢方薬を使用している。これらの生薬
や漢方薬は、安全性が十分に確認されており、安心して
服用することができるものが多い。中には、ウイルスの
増殖を阻害する抗ウイルス効果をもつものもあり、注目
を集めている。しかしながら、生薬や漢方薬のHIVに
対する作用を本格的に検討した結果は、カンゾウに含ま
れるグリチルリチンの検討例を除けばほとんど報告され
ていない。このため、多種多様な生薬や漢方薬に由来す
る物質のいずれに抗HIV活性があるのかを示唆する報
告は皆無に近い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような状況を踏ま
えて、本発明は、従来技術がかかえる上記の問題点を解
決することを課題とした。すなわち、本発明は、強力な
抗HIV活性を有していながら、細胞毒性が極めて低い
という特徴を有する、安全で高活性な抗HIV剤を提供
することを課題とした。また、本発明は、このような特
徴を有する抗HIV機能性食品および飲料を提供するこ
とも課題とした。さらに、本発明は、従来焼却廃棄され
ていた自然界の産物を有効に利用することも課題とし
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ために鋭意研究を進めた結果、本発明者らは、落花生薄
皮の抽出物中に高い抗HIV活性を示す成分があること
を見出し、本発明を提供するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、落花生薄皮の抽出物
を活性成分として含有することを特徴とする抗HIV剤
を提供するものである。本発明の好ましい実施態様で
は、落花生薄皮の熱水抽出物を活性成分として使用す
る。また、本発明の別の好ましい実施態様では、落花生
薄皮を90〜95℃の熱水で抽出した抽出成分を活性成
分として使用する。本発明の好ましい活性成分は、スチ
レン10〜80モル%とジビニルベンゼン90〜20モ
ル%との共重合物の含水物(含水率は30〜70重量
%)(以下「ダイアイオンHP20」(登録商標)とい
う)に吸着し、水およびエタノールに可溶性である。
【0009】本発明の活性成分の調製法として、落花生
薄皮を熱水抽出し、得られた抽出液をダイアイオンHP
20に吸着させた後アセトンで溶出し、さらに水および
エタノールに可溶性の成分を分取する方法を挙げること
ができる。本発明の抗HIV剤は、錠剤、カプセル剤、
散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤、シロップ剤、注射剤およ
び貼付剤からなる群より選択される形態にすることがで
きる。また、本発明の抗HIV剤は、食品または飲料の
形態にすることもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の抗HIV
剤の実施形態を説明する。本発明の抗HIV剤は、落花
生薄皮の抽出物を活性成分とする点に特徴がある。本発
明で使用する落花生は、ラッカセイ属に属する植物であ
ればその種類は問わない。特に好ましいのは、ラッカセ
イ属に属するラッカセイ(A.hypogaea)であ
る。本発明で使用する落花生の生育地、収穫期および種
類などは特に制限されない。また、実の大きさ、果皮中
に入っている種子の数、果皮や薄皮の色なども特に制限
されない。
【0011】落花生から薄皮を取得する方法は、特に制
限されない。このため、厚い皮質を帯びた果皮を除去し
て薄皮付きの種子を取得してから、種子と薄皮を分離す
ることによって取得してもよいし、果皮と薄皮を同時に
種子から分離した後に、果皮と薄皮を分離することによ
って取得してもよい。薄皮付きの種子から薄皮のみを取
得する方法には様々なものがあり、例えば空気流を当て
て薄皮を飛ばして収集する方法、種々の条件下で薄皮を
溶かす方法、人手によって剥く方法などがある。また、
水流を当てることによって水とともに薄皮を洗い流す方
法や、90〜95℃の熱水中に5〜10分間浸した後に
剥離機で剥く方法もある。これら方法によれば薄皮の除
去と水または熱水抽出を同時に行うことができるため効
率的である。特に種子を水で湿らせたうえで使用する場
合には、この方法は有効である。本発明の薄皮はこれら
のいずれの方法によって取得したものであってもよい。
【0012】こうして分離した薄皮は一般に人の食用に
供しないため、一部が家畜の飼料として利用されていは
いるものの、大部分は焼却または廃棄されている。本発
明によれば、このような廃材同然であった落花生の薄皮
を有効に利用することができる。このため、本発明は安
価な原料費で大きな成果を上げることが可能であり、産
業上の利用性が極めて高い。
【0013】落花生薄皮の抽出方法は特に制限されず、
当業者に周知の方法にしたがって行うことができる。抽
出溶媒としては、水または温水、アルコール系溶媒、お
よびアセトンなどのその他の有機溶媒を用いることがで
きる。アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、
イソブタノールなどを例示することができる。これらの
溶媒は単独で使用してもよいし、組み合わせて使用して
もよい。
【0014】好ましい抽出溶媒は水または温水であり、
特に好ましいのは熱水である。熱水の温度は40〜10
0℃、より好ましくは60〜100℃、さらに好ましく
は80〜100℃、もっとも好ましくは90〜95℃で
ある。抽出は、常温で行っても還流下で行ってもよい。
また、ソックスレー抽出器などの抽出装置を使用しても
よい。
【0015】抽出溶媒によって抽出した抽出液は、その
まま抗HIV剤として使用することができる。しかしな
がら、通常はさらに活性効率を高めるために濃縮や精製
を行う。濃縮を行う場合、濃縮の程度は抗HIV剤の使
用環境によって異なる。例えば、濃度10%程度になる
まで濃縮して液剤として使用してもよいし、粉末状にな
るまで溶媒を除去してもよい。また、凍結乾燥してもよ
い。
【0016】さらに精製を行う場合は、当業者に既知の
手段を組み合わせて行うことができる。例えば、合成吸
着樹脂、活性炭、イオン交換樹脂、セファデックス、バ
イオゲルなどのゲル濾過剤、カラムクロマトグラフィ
ー、再結晶などを適宜組み合わせることによって、さら
に活性成分の精製効率や純度を上げることができる。そ
の際に、活性成分の化学的性質を利用して精製するのが
好ましい。すなわち、本発明の好ましい活性成分は、ダ
イアイオンHP20に吸着し、水およびエタノールに溶
解する性質を有するため、これらの性質を利用してさら
に精製を進めることができる。
【0017】例えば、熱水抽出物をダイアイオンHP2
0が充填されたカラムにチャージし、吸着された成分を
溶出することによって精製を行うことができる。吸着さ
れた成分は、アセトンやエタノールなどの活性成分を溶
解し得る溶媒を用いて溶出させることができる。また、
熱水抽出物を先にアセトンやエタノールなどの活性成分
を溶解し得る溶媒に溶解し、デンプン質などの不溶性成
分を濾過した後に、ダイアイオンHP20に吸着させて
精製することもできる。これらの精製方法の具体的手順
については、後述の製造例を参考にすることができる。
【0018】本発明で使用する活性成分は、強力な抗H
IV活性を有するとともに、細胞毒性が低いという極め
て望ましい特徴を有する。例えば、熱水抽出後にダイア
イオンHP20に吸着精製し、さらに水およびエタノー
ルに可溶性の成分を分取することによって得た成分は、
抗HIV剤の活性成分として使用されているデキストラ
ン硫酸と同等な抗HIV活性を有する。その一方で、細
胞毒性はアジドチミジンの1/125程度であり、安全
性は極めて高い。このように、本発明の活性成分は、抗
HIV活性が強力であれば細胞毒性も高いという従来の
ジレンマを解消した極めて有用な物質である。
【0019】したがって、本発明の抗HIV剤は、医薬
品、食品および飲料として安全かつ有効に使用すること
ができる。本発明の抗HIV剤には、1種類の活性成分
を単独で使用してもよいし、2種以上のものを組み合わ
せて使用してもよい。
【0020】本発明の抗HIV剤は、HIVへの感染や
発症を予防し、治療する際に有用である。本発明の抗H
IV剤の医薬としての投与形態は特に制限されず、経口
的または非経口的に投与することが可能である。例え
ば、直腸投与、鼻内投与、頬側投与、舌下投与、膣内投
与、筋肉内投与、皮下投与、静脈内投与を行なうことが
可能である。中でも、本発明の抗HIV剤は、経口投
与、皮下投与または経皮投与するのが好ましい。
【0021】また、本発明の抗HIV剤の剤型も特に制
限されず、投与経路等に応じて適宜選択することができ
る。例えば、経口投与に適した製剤として、錠剤、カプ
セル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤、シロップ剤など
を挙げることができ、非経口投与に適した製剤として、
注射剤、点滴剤、坐剤、吸入剤、経皮吸収剤、経粘膜吸
収剤、貼付剤などを挙げることができる。注射剤は、静
脈注射、筋肉注射、皮下注射、点滴などのいずれに用い
るものであってもよい。本発明の医薬は、特に経口用製
剤、注射剤、貼付剤のいずれかであるのが好ましい。
【0022】本発明の抗HIV剤には、必要に応じて薬
理学的および製剤学的に許容しうる添加物を添加するこ
とができる。例えば、賦形剤、崩壊剤または崩壊補助
剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、色素、希釈剤、
基剤、溶解剤または溶解補助剤、等張化剤、pH調節
剤、安定化剤、噴射剤、粘着剤、湿潤剤などを使用する
ことができる。これらの添加剤を適宜組み合わせて使用
することによって、本発明の抗HIV剤にさまざまな付
加的機能を持たせることができる。例えば、必要に応じ
て抗HIV成分が徐放されるように設計することができ
る。また、体内の必要な個所において抗HIV成分が集
中的に放出されるように設計することもできる。このよ
うな徐放性製剤やドラッグデリバリーシステムは、製剤
業界において周知の方法にしたがって設計のうえ製造す
ることができる。
【0023】また、本発明の抗HIV剤には、有機物ま
たは無機物の担体を使用することができる。そのような
担体として、乳糖、でんぷん、植物性および動物性脂肪
や油脂を例示することができる。本発明の抗HIV剤に
は、抗HIV成分を0.01〜100重量%の範囲内で
使用することができる。さらに、本発明の抗HIV剤に
は、本発明の抗HIV成分以外の抗HIV成分を組み合
わせて使用することもできる。
【0024】本発明の抗HIV剤の投与量は、治療また
は予防の目的、患者の性別、体重、年齢、疾患の種類や
程度、剤型、投与経路、投与回数などの種々の条件に応
じて適宜決定する。例えば、経口投与する場合には、
0.5μg〜50mg/kg体重/日で、一日一回から
数回に分けて投与することができるが、投与量はこの範
囲に限定されるものではない。
【0025】本発明の活性成分は、各種食品や飲料に混
合することによってその食品や飲料に抗HIV機能を持
たせることができる。例えば、紅茶、清涼飲料水、ジュ
ース、あめ、澱粉質食品、各種加工食品等に添加するこ
とができる。活性成分の添加量は、約0.1〜99重量
%の範囲内に設定することができる。また、必要に応じ
て、ゲル化剤などの添加剤を加えることもできる。
【0026】
【実施例】以下に製造例、実施例および試験例を挙げて
本発明をさらに具体的に説明する。以下の製造例および
実施例に示す材料、試薬、割合、操作等は、本発明の精
神から逸脱しない限り適宜変更することができる。した
がって、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限される
ものではない。
【0027】[製造例]本実施例において、落花生から
抗HIV活性粉末を取得する方法を説明する。落花生の
薄皮279kgに水1000リットルを加えて90〜9
5℃で2時間加熱後、濾過することによって抽出液を得
た。抽出後の落花生に再度水1000リットルを加えて
同様に加熱濾過することによって抽出液を得た。これら
の抽出液を混合して、カラム(容積400リットル、ダ
イアイオンHP20充填)にチャージした。水で洗浄し
た後に70%アセトン1200リットルで溶出し、得ら
れた溶出液を濃縮した。濃縮物にエタノール20リット
ルを加えて攪拌し、濾過することによって茶色透明液を
得た。この液体を濃縮して乾燥し、茶色粉末190gを
得た。
【0028】[実施例1]以下の表に示す量の茶色粉
末、塩化ナトリウムおよびベンジルアルコールを蒸留水
に溶解した。この溶液をフィルター(孔径0.2μm)
を通して濾過することによって、注射剤を製造した。
【表1】
【0029】[実施例2]以下の表に示す量の乳糖とス
テアリン酸マグネシウムを製造例で調製した茶色粉末と
混合して、十分に攪拌した。この混合物をゼラチンカプ
セルに充填することによってカプセル剤を製造した。
【表2】
【0030】[実施例3]市販の紅茶葉を粉砕し、これ
に製造例で調製した茶色粉末を3重量%になるように添
加してよく混合し、ティーパックに詰めた。このティー
パックを熱湯中に入れることによって、抗HIV成分が
紅茶に溶出した抗HIV機能性紅茶を調製することがで
きた。
【0031】〔実施例4〕市販のオレンジジュース1K
gに、製造例で調製した茶色粉末を3重量%になるよう
添加してよく混合し、抗HIV成分を含むオレンジジュ
ースを製造した。
【0032】[試験例]本試験例において、製造例で調
製した茶色粉末の抗HIV活性および細胞毒性を試験し
た結果を示す。 (試験方法)MT−4細胞にHIV−1(LAV−1
株)を0.001TCID50/個の割合で1時間感染さ
せ、その後、RPMI−1640培養液(10%ウシ胎
児血清、ペニシリン100U/ml、ストレプトマイシ
ン100μg/ml含有)を用いて1回洗浄した。この
HIV−1感染MT−4細胞を、抽出物Aを含むRPM
I−1640培養液に1×105個/mlの濃度で浮遊
させ、5日間培養した。培養は、96穴の平底培養プレ
ートにて行ない、1ウェルあたり200μlの量で培養
した。培養液中の抽出物Aの濃度は、最大値を1000
μg/mlに設定し、1/2ずつ段階希釈したものを用
意して検討を行なった。
【0033】5日間培養した後、HIV感染によるバル
ーニングや巨核細胞出現などのMT−4細胞変性効果
(CPE)を顕微鏡により観察した。CPEが認められ
た場合は、HIV増殖抑制効果なしと判定した。この判
定基準にしたがって、HIV増殖抑制効果が認められる
最小試料濃度を決定した(HIVに対する最小増殖抑制
濃度)。また、上記の方法と同様にしてMT−4細胞に
対する細胞毒性の有無も検討した。細胞観察の結果、細
胞生育障害または細胞死が認められた場合は、MT−4
細胞に対する細胞毒性ありと判定した。この判定基準に
したがって、細胞毒性が認められる最小試料濃度を決定
した(MT−4細胞に対する最小細胞障害濃度)。比較
のために、アジドチミジンとデキストラン硫酸について
も同じ試験を行なった。
【0034】(試験結果)試験結果は、以下の表に示す
とおりであった。
【表3】
【0035】茶色粉末は100℃で30分間熱処理して
も安定であり、この熱処理後も抗HIV活性が確認され
た。
【0036】
【発明の効果】本発明の抗HIV成分は、優れた抗HI
Vを示す一方で低毒性であるという特徴を有する。この
ため、本発明の抗HIV成分は、抗HIV剤や抗HIV
機能性食品などの活性成分として広く使用することがで
きる。また、本発明の抗HIV剤は、従来焼却廃棄され
ていた落花生の薄皮を用いて製造し得ることから、資源
の有効利用を図るうえで極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 幸苗 茨城県つくば市東1丁目1番3 工業技 術院生命工学工業技術研究所内 (72)発明者 冨塚 登 茨城県つくば市東1丁目1番3 工業技 術院生命工学工業技術研究所内 (72)発明者 井上 真美 茨城県牛久市岡見町960−144 (72)発明者 沖田 幸子 茨城県つくば市松代3−23−1−309 (72)発明者 藤田 康子 茨城県つくば市千現1−5−5 片桐ハ イツ102 (72)発明者 大竹 徹 奈良県奈良市西大寺野神町1−6−31− 103 (72)発明者 川畑 拓也 大阪府堺市百舌鳥夕雲町2−210 (72)発明者 内田 勝 千葉県八街市八街に−72−25 (72)発明者 佐々木 務 千葉県八日市場市平木3666−8 審査官 冨永 保 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 35/78 A23L 1/30 A23L 2/38 A23L 2/52

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】落花生薄皮の抽出物を活性成分として含有
    することを特徴とする抗HIV剤。
  2. 【請求項2】該活性成分が落花生薄皮を熱水で抽出した
    抽出成分であることを特徴とする抗HIV剤。
  3. 【請求項3】該活性成分が落花生薄皮を90〜95℃の
    熱水で抽出した抽出成分であることを特徴とする抗HI
    V剤。
  4. 【請求項4】該活性成分が、スチレン10〜80モル%
    とジビニルベンゼン90〜20モル%との共重合物の含
    水物(含水率は30〜70重量%)に吸着することを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかの抗HIV剤。
  5. 【請求項5】該活性成分が水およびエタノールに可溶性
    であることを特徴とする請求項4の抗HIV剤。
  6. 【請求項6】該活性成分が、落花生薄皮を熱水抽出し、
    得られた抽出液をスチレン10〜80モル%とジビニル
    ベンゼン90〜20モル%との共重合物の含水物(含水
    率は30〜70重量%)に吸着させた後アセトンで溶出
    し、さらに水およびエタノールに可溶性の成分を分取す
    ることによって調製しうることを特徴とする抗HIV
    剤。
  7. 【請求項7】錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒
    剤、液剤、シロップ剤、注射剤および貼付剤からなる群
    より選択される形態を有する請求項1〜6のいずれかの
    抗HIV剤。
  8. 【請求項8】食品または飲料の形態を有する請求項1〜
    6のいずれかの抗HIV剤。
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