JP3009562U - 貨物自動車における荷箱後部扉の開閉機構 - Google Patents

貨物自動車における荷箱後部扉の開閉機構

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JP3009562U
JP3009562U JP1994013079U JP1307994U JP3009562U JP 3009562 U JP3009562 U JP 3009562U JP 1994013079 U JP1994013079 U JP 1994013079U JP 1307994 U JP1307994 U JP 1307994U JP 3009562 U JP3009562 U JP 3009562U
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重喜 小柴
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 組立時の精度上の難点を解決し、かつ部品点
数の削減や組立作業性の改善を図った貨物自動車におけ
る荷箱後部扉の開閉機構を得る。 【構成】 荷箱1の後部開口を開閉する後部扉を観音開
き扉で構成し、該観音開き扉をそれぞれヒンジを介して
荷箱1の外側両側面の横方向スライドベアリング40,
41に取り付け、前記観音開き扉が閉成状態から90度
回動した状態で前記荷箱の側面に沿って横方向にスライ
ド自在となっている貨物自動車における荷箱後部扉の開
閉機構において、前記ヒンジが前記観音開き扉の上下方
向全幅にわたる通しヒンジ30であり、該通しヒンジ3
0が閉成状態から90度回動して開いた状態で前記観音
開き扉の回動を停止させるストッパー部を備えている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、貨物自動車における荷箱後部扉の開閉機構に係り、特に後部扉の開 閉に要するスペースが少なくて済むようにした貨物自動車における荷箱後部扉の 開閉機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
貨物自動車のうち、いわゆるバン型車と称せられるものは、荷物を風雨、塵埃 等から保護するとともに荷物の紛失、盗難を避けるために密閉構造の荷箱を有し ており、この荷箱の後部扉は観音開き扉(両開き扉)となっているのが普通であ る。
【0003】 ところで、後部扉が荷箱にヒンジを介し枢着された一般的な観音開き扉である 場合、その観音開き扉を開放するには荷箱側方にも充分なスペースが必要である 。例えば、荷箱の後部開口に対する荷役を効率的に実行するために、観音開き扉 を270度回転して荷箱の側面に沿わせた状態とする際、その回転軌跡の途中の 180度回転した所では各扉の横幅分のスペースが必要となる。
【0004】 この問題を解消するために、図12のように、貨物自動車の荷箱1の後部開口 を開閉する観音開き扉2を、上下のヒンジ3,4を介して荷箱側面のスライドベ アリング5,6に連結した荷箱後部扉の開閉機構が提案されている。図12中、 7,8はスライドベアリング5を構成するためのスライドレールとローラーであ り、スライドレール7は荷箱側面に固定で、ローラー8はヒンジ3側に枢着され ている。同様に、スライドベアリング6はスライドレール9とローラー10を有 し、スライドレール9は荷箱側面に固定で、ローラー10はヒンジ4側に枢着さ れている。また、雨漏れ防止の目的で扉2の上下のヒンジ3,4の中間位置に引 掛けヒンジ11,12が設けられている。なお、13は観音開き扉2を荷箱1に 対し閉成状態にロックするためのロック棒である。
【0005】 図12に示す従来の荷箱後部扉の開閉機構の場合の観音開き扉2の開閉は、次 のようにして行う。
【0006】 まずロック棒13を操作して観音開き扉2のロックを外し、上下のヒンジ3, 4を回動支点として観音開き扉2を90度回動させて観音開き扉2を仮想線Aの ように荷箱1の側面に平行な状態とする。その後、ヒンジ3,4をスライドベア リング5,6のスライドレール7,9に沿って横方向に移動させ、観音開き扉2 を荷箱1の外側面に沿わせて仮想線Bのように引き込む。この結果、荷箱1の側 方の空きスペースが少ない場合でも、観音開き扉2を開いて荷役の邪魔にならな いように荷箱1の外側面に沿わせて格納することができる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、図12の従来の荷箱後部扉の開閉機構は、以下のような問題点 を有している。
【0008】 (1) 上下のヒンジ3(及びヒンジ4)のヒンジピンに掛かる扉2の重量的負担 が大きく、図13のようにヒンジピンとヒンジ本体部分との遊びによりヒンジの 回動部分21の水平を保持するのが困難である。
【0009】 (2) 図12の荷箱後部扉の開閉機構において、観音開き扉2及びこれに取り付 けられるロック棒13等の組立と、荷箱1の側面へのスライドレール7,9の取 り付け等の作業は、それぞれ別個に行われる。このため、荷箱1側面のスライド ベアリング5,6に対して、扉2に取り付けた上下のヒンジ3,4を取り付ける 作業は最後になる。そのとき、図14(A)のように上下ヒンジ間の距離C、同 図(B)に示すヒンジピン20の通り、荷箱1の全幅方向(横方向)の寸法に注 意しながらヒンジ3,4を取り付ける必要がある。しかも、上下ヒンジ3,4に おけるヒンジピン20の通りについては、観音開き扉2の90度回転と荷箱側面 に沿うスライド動作の両方を満足させるために、3次元的な寸法確認が必要とな る。しかし、図14(A)のように観音開き扉2は自重で下がろうとするために 、ヒンジピンを鉛直状態に設定することは面倒であり、また上下ヒンジ間の距離 が大きいために、ノギス等で計測を行うことは不可能で、実際には基準点もない まま、単に部品合わせでヒンジを取り付ける結果となる。
【0010】 (3) 観音開き扉2は、通常上下ヒンジ3,4で保持しているが、観音開き扉2 を閉めた時の扉コーナー部分の剛性が不足するため、上下ヒンジ3,4の中間高 さ位置に図15のような構造の引掛けヒンジ11が必要である。
【0011】 (4) 観音開き扉2の開閉作業時、観音開き扉2が90度以上開放しないように 何らかの形で90度ストッパーを取り付ける必要がある。
【0012】 本考案は、上記の点に鑑み、観音開き扉の高さ方向の全幅にわたる通しヒンジ を用いて荷箱側面側のスライドベアリングに対して観音開き扉を取り付けること で、組立時の精度上の難点を解決し、かつ部品点数の削減や組立作業性の改善を 図った貨物自動車における荷箱後部扉の開閉機構を提供することを目的とする。
【0013】 本考案のその他の目的や新規な特徴は後述の実施例において明らかにする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願第1考案は、荷箱の後部開口を開閉する後部 扉を観音開き扉で構成し、該観音開き扉をそれぞれヒンジを介して荷箱の外側両 側面の横方向スライドベアリングに取り付け、前記観音開き扉が閉成状態から9 0度回動した状態で前記荷箱の側面に沿って横方向にスライド自在となっている 貨物自動車における荷箱後部扉の開閉機構において、 前記ヒンジが前記観音開き扉の上下方向全幅にわたる通しヒンジであり、該通 しヒンジが閉成状態から90度回動して開いた状態で前記観音開き扉の回動を停 止させるストッパー部を備えることを特徴としている。
【0015】 本願第2考案は、荷箱の後部開口を開閉する後部扉を観音開き扉で構成し、該 観音開き扉をそれぞれヒンジを介して荷箱の外側両側面の横方向スライドベアリ ングに取り付け、前記観音開き扉が閉成状態から90度回動した状態で前記荷箱 の側面に沿って横方向にスライド自在となっている貨物自動車における荷箱後部 扉の開閉機構において、 前記ヒンジが、前記観音開き扉に取り付けられる第1のヒンジ本体部材と、前 記スライドベアリングに取り付けられる第2のヒンジ本体部材と、それらの第1 及び第2のヒンジ本体部材を貫通する1本のヒンジピンとを有していて、前記観 音開き扉の上下方向全幅にわたる通しヒンジであり、該通しヒンジは、閉成状態 から90度回動して開いた状態で前記観音開き扉の回動を停止させるためのスト ッパー部を一方のヒンジ本体部材に形成し、他方のヒンジ本体部材が前記ストッ パー部に当接するようにしたことを特徴としている。
【0016】 本願第3考案は、荷箱の後部開口を開閉する後部扉を観音開き扉で構成し、該 観音開き扉をそれぞれヒンジを介して荷箱の外側両側面の横方向スライドベアリ ングに取り付け、前記観音開き扉が閉成状態から90度回動した状態で前記荷箱 の側面に沿って横方向にスライド自在となっている貨物自動車における荷箱後部 扉の開閉機構において、 前記ヒンジが、前記観音開き扉に取り付けられる第1のヒンジ本体部材と、前 記スライドベアリングに取り付けられる第2のヒンジ本体部材と、それらの第1 及び第2のヒンジ本体部材を貫通する1本のヒンジピンとを有していて、前記観 音開き扉の上下方向全幅にわたる通しヒンジであり、該通しヒンジは、閉成状態 から90度回動して開いた状態で前記観音開き扉の回動を停止させるためのスト ッパー部を一方のヒンジ本体部材に形成し、他方のヒンジ本体部材が前記ストッ パー部に当接する構成であり、 前記スライドベアリングは少なくとも前記荷箱の外側両側面の上部位置及び下 部位置に設けられていて、前記荷箱の外側両側面に対し横方向に固定配置された スライドレールと、該スライドレールに沿って走行する複数個のローラーとを有 し、それらの複数個のローラーが前記第2のヒンジ本体部材側に枢支される構成 となっていることを特徴としている。
【0017】 本願第4考案は、荷箱の後部開口を開閉する後部扉を観音開き扉で構成し、該 観音開き扉をそれぞれヒンジを介して荷箱の外側両側面の横方向スライドベアリ ングに取り付け、前記観音開き扉が閉成状態から90度回動した状態で前記荷箱 の側面に沿って横方向にスライド自在となっている貨物自動車における荷箱後部 扉の開閉機構において、 前記ヒンジが、前記観音開き扉に取り付けられる第1のヒンジ本体部材と、前 記スライドベアリングに取り付けられる第2のヒンジ本体部材と、それらの第1 及び第2のヒンジ本体部材を貫通する1本のヒンジピンとを有していて、前記観 音開き扉の上下方向全幅にわたる通しヒンジであり、該通しヒンジは、閉成状態 から90度回動して開いた状態で前記観音開き扉の回動を停止させるためのスト ッパー部を一方のヒンジ本体部材に形成し、他方のヒンジ本体部材が前記ストッ パー部に当接する構成であり、かつ前記ヒンジピンは前記荷箱の側面に位置し、 前記第1のヒンジ本体部材は前記観音開き扉の側縁を含む荷箱コーナー部分を覆 っており、 前記スライドベアリングは少なくとも前記荷箱の外側両側面の上部位置及び下 部位置に設けられていて、前記荷箱の外側両側面に対し横方向に固定配置された スライドレールと、該スライドレールに沿って走行する複数個のローラーとを有 し、それらの複数個のローラーが前記第2のヒンジ本体部材側に枢支される構成 となっていることを特徴としている。
【0018】
【作用】
本考案の貨物自動車における荷箱後部扉の開閉機構においては、後部扉として の観音開き扉をそれぞれヒンジを介して荷箱の外側両側面の横方向スライドベア リングに取り付けており、観音開き扉を閉成状態から90度開いた状態としてか ら荷箱の外側両側面に沿わせて横方向にスライドさせて荷役の邪魔とならないよ うに格納することができる。その際、前記ヒンジが前記観音開き扉の上下方向全 幅にわたる通しヒンジであり、該通しヒンジが閉成状態から90度回動して開い た状態で前記観音開き扉の回動を停止させるストッパー部を備えているので、ス トッパーを別途設ける必要がなく、前記観音開き扉の90度の回動及びこれに続 くスライド動作を円滑に実行できる。
【0019】 前記観音開き扉の上下方向全幅にわたる通しヒンジを用いているため、荷箱の 後部パネルのコーナー部分を、通しヒンジで覆うことで雨漏れ防止を図ることが できる。
【0020】 また、前記通しヒンジの剛性で観音開き扉を補強できるため、図12の従来例 のような引掛けヒンジ等を不要にできる。
【0021】 さらに、通しヒンジを用いることで、観音開き扉の水平維持が容易で、上下に ヒンジが分かれている場合に問題となるヒンジピンの通り精度を調整する作業も 容易となり、90度回転に係わる寸法確認は不要となり、組立時の精度上の難点 を解決できる。
【0022】 また、前記荷箱の後部パネルのコーナー部分が通しヒンジで覆われるため、美 観を向上させることができる。
【0023】
【実施例】
以下、本考案に係る貨物自動車における荷箱後部扉の開閉機構の実施例を図面 に従って説明する。
【0024】 図1及び図2は本考案の実施例の全体構成を示す側面図及び正面図であり、図 3は荷箱の後部左側の平断面図であり、図4及び図5は実施例の上部構成を示す 側面図及び正面図であり、図6及び図7は下部構成を示す側面図及び正面図であ る。また、図8は図4のVIII-VIII断面図、図9は図6のIX-IX断面図、図10は 観音開き扉の中間高さ位置での正断面図、図11は同じく中間高さ位置での平断 面図である。
【0025】 これらの図において、1は荷箱であり、荷箱1の後部開口を開閉する後部扉は 観音開き扉2で構成されており、該観音開き扉2はそれぞれ通しヒンジ30を介 して荷箱1の外側両側面の横方向スライドベアリング40,41に取り付けられ ている。
【0026】 図1乃至図3に示すように、前記通しヒンジ30は、前記観音開き扉2に取り 付けられる第1のヒンジ本体部材31と、前記スライドベアリング40,41に 取り付けられる第2のヒンジ本体部材32と、それらの第1及び第2のヒンジ本 体部材31,32を貫通する1本のヒンジピン33とを有していて、前記観音開 き扉2の上下方向全幅にわたる通しヒンジである。前記通しヒンジ30の第1及 び第2のヒンジ本体部材31,32はアルミニウム合金製型材等で形成され、一 方のヒンジ本体部材にストッパー部34が一体に形成され、他方のヒンジ本体部 材が90度回動して前記ストッパー部34に当接する構成である。図示の実施例 では、第2のヒンジ本体部材32に前記ストッパー部34が一体に形成され、こ れに第1のヒンジ本体部材31が90度回動した所で当接するようになっている 。前記ヒンジピン33はステンレス丸棒等である。
【0027】 横方向スライドベアリングは少なくとも荷箱1の外側両側面の上部位置及び下 部位置に設けられていればよく、ここでは図1のように荷箱1の上部位置にスラ イドベアリング40が、下部位置にスライドベアリング41が設けられている。 図1、図4、図6、図8及び図9に示すように、これらのスライドベアリング4 0,41は、前記荷箱1の外側両側面に対し横方向に配置固定されたスライドレ ール42と、該スライドレール42に沿って走行するそれぞれ複数個のローラー 43,44とを有し、各々複数個のローラー43,44が前記第2のヒンジ本体 部材32側に枢支される構成となっている。
【0028】 図4及び図8のように通しヒンジ30の上部においては第2のヒンジ本体部材 32に固着された延長板35に固定の取付軸45に前記複数個のローラー43が 枢支され(回転自在に取り付けられ)、図6及び図9のように通しヒンジ30の 下部においては第2のヒンジ本体部材32に固着された延長板36に固定の取付 軸45に前記複数個のローラー43が枢支されている(回転自在に取り付けられ ている)。これらのローラー43はスライドレール42内側の上下面にガイドさ れて走行するものである。
【0029】 また、図4及び図8の如く通しヒンジ30の上部においては、前記延長板35 にL金具46が固着され、このL金具46に複数個のローラー44が枢支されて いる。同様に、図6及び図9の如く通しヒンジ30の下部においては、前記延長 板36にL金具46が固着され、このL金具46に複数個のローラー44が枢支 されている。これらのローラー44はスライドレール42内側の左右面にガイド されて走行するものである。
【0030】 このように、スライドベアリング40,41は、スライドレール42の上下面 にガイドされる複数個のローラー43と左右面にガイドされる複数個のローラー 44とを有しているため、上下方向及び左右方向(荷箱1の側面に垂直な向き) のがたつきを無くして円滑に、通しヒンジ30及び観音開き扉2を横方向にスラ イドさせることができる。なお、上下のスライドレール42の両端部には通しヒ ンジ30の移動量(スライドベアリングの移動量)を規制するためのストッパー 部材が設けられている。
【0031】 図3、図10及び図11のように、観音開き扉2の内側の中間高さ位置には、 センターガイドレール50が横方向に固着されている。また、このセンターガイ ドレール50に対応するセンターガイドローラー51が荷箱1の外側両側面にお ける中間高さ位置の後部端に取付軸52を介し枢支されている。これらのセンタ ーガイドレール50及びセンターガイドローラー51は、図10及び図11のよ うに観音開き扉2を荷箱1の側面に平行な状態で横方向にスライドさせて格納す る際の観音開き扉2のスライド動作を円滑化するためのものである。
【0032】 なお、図2のように、前記観音開き扉2にはそれぞれロック棒60が取付金具 67で上下移動自在に取り付けられており、該ロック棒60の上下端のロック部 材が荷箱1の後部パネル61に固定のロック受け部材62に係合することで、観 音開き扉2を閉成状態にロックできるようになっている。ロック解除は、ロック 棒60に連結された操作レバー63を操作し、ロック棒60を持ち上げてその上 下端のロック部材をロック受け部材62から外すことで実行できる。
【0033】 前記観音開き扉2の周囲にはシール材64が固着されており、図3に示すよう に観音開き扉2と荷箱1の後部開口65間の隙間66を塞ぐようになっている。 さらに、通しヒンジ30のヒンジピン33の位置は荷箱1の外側側面となってお り、第1のヒンジ本体部材31は断面略L字状となった部分を有し、後部パネル 61のコーナー部分(扉2の側縁及び隙間66を含む部分)を覆うことができる ようになっている。これにより観音開き扉2の側縁の雨漏りを確実に防止するこ とができる。
【0034】 次に、この実施例の動作説明を行う。
【0035】 まず、図1及び図2の観音開き扉2の閉成状態にて、ロック棒60を操作レバ ー63を介し操作して観音開き扉2のロックを外し、観音開き扉2を開いて行く 。通しヒンジ30の第2のヒンジ本体部材32にストッパー部34が形成されて いるので、図3の仮想線Dのように、ストッパー部34に第1のヒンジ本体部材 31が当接して観音開き扉2が90度開いた所で停止される。以後、観音開き扉 2を荷箱1の外側両側面に沿わせて前方に押し込むことで、スライドベアリング 40,41のスライドレール42に対しローラー43,44が走行し、通しヒン ジ30及び観音開き扉2を荷箱1の外側両側面に沿わせて前方(図3の矢印F方 向)にスライドさせ、荷役作業の邪魔にならないように格納することができる。 その際、観音開き扉2側のセンターガイドレール50が荷箱1の後端部のセンタ ーガイドローラー51で案内されるので、観音開き扉2を一層円滑に移動させる ことができる。
【0036】 逆に荷箱1の外側両側面に格納状態の観音開き扉2を閉成するには、観音開き 扉2を荷箱1の側面に沿わせて後方にスライドさせて引き出し、その後観音開き 扉2を90度回動させて閉じ、ロック棒60を操作して観音開き扉2を荷箱1の 後部開口を閉じた状態でロックする。
【0037】 この実施例によれば、次の効果を得ることができる。
【0038】 (1) 後部扉としての観音開き扉2をそれぞれ通しヒンジ30を介して荷箱1の 外側両側面のスライドベアリング40,41に取り付けており、観音開き扉2を 閉成状態から90度開いた状態としてから荷箱1の外側両側面に沿わせて横方向 にスライドさせて荷役の邪魔とならないように格納することができる。
【0039】 (2) 前記通しヒンジ30は前記観音開き扉2の上下方向全幅にわたるものであ り、該通しヒンジ30が閉成状態から90度回動して開いた状態で前記観音開き 扉2の回動を停止させるストッパー部34を備えているので、ストッパーを別途 設ける必要がなく、前記観音開き扉2の90度の回動及びこれに続くスライド動 作を円滑に実行できる。
【0040】 (3) 前記観音開き扉2の上下方向全幅にわたる通しヒンジ30を用いているた め、荷箱1の後部パネル61のコーナー部分(扉2の側縁及び隙間66を含む部 分)を、通しヒンジ30の第1のヒンジ本体部材31で覆うことで雨漏れ防止を 図ることができる。
【0041】 (4) 前記通しヒンジの剛性で観音開き扉を補強できるため、図12の従来例の ような引掛けヒンジ等を不要にできる。
【0042】 (5) 通しヒンジ30を用いることで、観音開き扉2の水平維持が容易で、上下 にヒンジが分かれている場合に問題となるヒンジピンの通り精度を調整する作業 も容易となり、90度回転に係わる寸法確認は不要となり、組立時の精度上の難 点を解決できる。
【0043】 (6) スライドベアリング40,41は、荷箱1の外側両側面の上部位置及び下 部位置に設けられていて、前記荷箱1の外側両側面に対し横方向に固定配置され たスライドレール42と、該スライドレール42に沿って走行するそれぞれ複数 個のローラー43,44とを有し、各々複数個のローラー43,44が前記通し ヒンジ30の第2のヒンジ本体部材側に枢支される構成となっているので、観音 開き扉2の円滑なスライド動作が得られる。
【0044】 (7) 前記荷箱1の後部パネル61のコーナー部分が通しヒンジ30で覆われる ため、美観を向上させることができる。
【0045】 以上本考案の実施例について説明してきたが、本考案はこれに限定されること なく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には 自明であろう。
【0046】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案の貨物自動車における荷箱後部扉の開閉機構によ れば、荷箱の後部開口を開閉する後部扉を観音開き扉で構成し、該観音開き扉を それぞれヒンジを介して荷箱の外側両側面の横方向スライドベアリングに取り付 けた構成において、前記ヒンジが前記観音開き扉の上下方向全幅にわたる通しヒ ンジであり、該通しヒンジが閉成状態から90度回動して開いた状態で前記観音 開き扉の回動を停止させるストッパー部を有しているので、観音開き扉を閉成状 態から90度開いた状態としてから荷箱の外側両側面に沿わせて横方向にスライ ドさせて荷役の邪魔とならないように格納することができる。その際、通しヒン ジが閉成状態から90度回動して開いた状態で前記観音開き扉の回動を停止させ るストッパー部を備えているので、ストッパーを別途設ける必要がなく、前記観 音開き扉の90度の回動及びこれに続くスライド動作を円滑に実行できる。
【0047】 前記観音開き扉の上下方向全幅にわたる通しヒンジを用いているため、荷箱の 後部パネルのコーナー部分を、通しヒンジで覆うことで雨漏れ防止を図ることが できる。
【0048】 また、前記通しヒンジの剛性で観音開き扉を補強できるため、図12の従来例 のような引掛けヒンジ等を不要にできる。
【0049】 さらに、通しヒンジを用いることで、観音開き扉の水平維持が容易で、上下に ヒンジが分かれている場合に問題となるヒンジピンの通り精度を調整する作業も 容易となり、90度回転に係わる寸法確認は不要となり、組立時の精度上の難点 を解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る貨物自動車における荷箱後部扉の
開閉機構の実施例であって全体構成を示す側面図であ
る。
【図2】同正面図である。
【図3】実施例における荷箱の後部左側の平断面図であ
る。
【図4】実施例の上部構成を示す側面図である。
【図5】実施例の上部構成を示す正面図である。
【図6】実施例の下部構成を示す側面図である。
【図7】実施例の下部構成を示す正面図である。
【図8】図4のVIII-VIII断面図である。
【図9】図6のIX-IX断面図である。
【図10】実施例の観音開き扉の中間高さ位置での正断
面図である。
【図11】同じく中間高さ位置での平断面図である。
【図12】従来の貨物自動車における荷箱後部扉の開閉
機構の斜視図である。
【図13】従来の場合におけるヒンジの水平保持の問題
点を示す説明図である。
【図14】従来のヒンジによる観音開き扉の取り付けの
問題点を示す説明図である。
【図15】従来の場合における引掛けヒンジの取付構造
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 荷箱 2 観音開き扉 30 通しヒンジ 31,32 ヒンジ本体部材 33 ヒンジピン 34 ストッパー部 40,41 スライドベアリング 42 スライドレール 43,44 ローラー 50 センターガイドレール 51 センターガイドローラー 60 ロック棒 61 後部パネル 65 後部開口

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷箱の後部開口を開閉する後部扉を観音
    開き扉で構成し、該観音開き扉をそれぞれヒンジを介し
    て荷箱の外側両側面の横方向スライドベアリングに取り
    付け、前記観音開き扉が閉成状態から90度回動した状
    態で前記荷箱の側面に沿って横方向にスライド自在とな
    っている貨物自動車における荷箱後部扉の開閉機構にお
    いて、 前記ヒンジが前記観音開き扉の上下方向全幅にわたる通
    しヒンジであり、該通しヒンジが閉成状態から90度回
    動して開いた状態で前記観音開き扉の回動を停止させる
    ストッパー部を備えることを特徴とする貨物自動車にお
    ける荷箱後部扉の開閉機構。
  2. 【請求項2】 荷箱の後部開口を開閉する後部扉を観音
    開き扉で構成し、該観音開き扉をそれぞれヒンジを介し
    て荷箱の外側両側面の横方向スライドベアリングに取り
    付け、前記観音開き扉が閉成状態から90度回動した状
    態で前記荷箱の側面に沿って横方向にスライド自在とな
    っている貨物自動車における荷箱後部扉の開閉機構にお
    いて、 前記ヒンジが、前記観音開き扉に取り付けられる第1の
    ヒンジ本体部材と、前記スライドベアリングに取り付け
    られる第2のヒンジ本体部材と、それらの第1及び第2
    のヒンジ本体部材を貫通する1本のヒンジピンとを有し
    ていて、前記観音開き扉の上下方向全幅にわたる通しヒ
    ンジであり、該通しヒンジは、閉成状態から90度回動
    して開いた状態で前記観音開き扉の回動を停止させるた
    めのストッパー部を一方のヒンジ本体部材に形成し、他
    方のヒンジ本体部材が前記ストッパー部に当接するよう
    にしたことを特徴とする貨物自動車における荷箱後部扉
    の開閉機構。
  3. 【請求項3】 荷箱の後部開口を開閉する後部扉を観音
    開き扉で構成し、該観音開き扉をそれぞれヒンジを介し
    て荷箱の外側両側面の横方向スライドベアリングに取り
    付け、前記観音開き扉が閉成状態から90度回動した状
    態で前記荷箱の側面に沿って横方向にスライド自在とな
    っている貨物自動車における荷箱後部扉の開閉機構にお
    いて、 前記ヒンジが、前記観音開き扉に取り付けられる第1の
    ヒンジ本体部材と、前記スライドベアリングに取り付け
    られる第2のヒンジ本体部材と、それらの第1及び第2
    のヒンジ本体部材を貫通する1本のヒンジピンとを有し
    ていて、前記観音開き扉の上下方向全幅にわたる通しヒ
    ンジであり、該通しヒンジは、閉成状態から90度回動
    して開いた状態で前記観音開き扉の回動を停止させるた
    めのストッパー部を一方のヒンジ本体部材に形成し、他
    方のヒンジ本体部材が前記ストッパー部に当接する構成
    であり、 前記スライドベアリングは少なくとも前記荷箱の外側両
    側面の上部位置及び下部位置に設けられていて、前記荷
    箱の外側両側面に対し横方向に固定配置されたスライド
    レールと、該スライドレールに沿って走行する複数個の
    ローラーとを有し、それらの複数個のローラーが前記第
    2のヒンジ本体部材側に枢支される構成となっているこ
    とを特徴とする貨物自動車における荷箱後部扉の開閉機
    構。
  4. 【請求項4】 荷箱の後部開口を開閉する後部扉を観音
    開き扉で構成し、該観音開き扉をそれぞれヒンジを介し
    て荷箱の外側両側面の横方向スライドベアリングに取り
    付け、前記観音開き扉が閉成状態から90度回動した状
    態で前記荷箱の側面に沿って横方向にスライド自在とな
    っている貨物自動車における荷箱後部扉の開閉機構にお
    いて、 前記ヒンジが、前記観音開き扉に取り付けられる第1の
    ヒンジ本体部材と、前記スライドベアリングに取り付け
    られる第2のヒンジ本体部材と、それらの第1及び第2
    のヒンジ本体部材を貫通する1本のヒンジピンとを有し
    ていて、前記観音開き扉の上下方向全幅にわたる通しヒ
    ンジであり、該通しヒンジは、閉成状態から90度回動
    して開いた状態で前記観音開き扉の回動を停止させるた
    めのストッパー部を一方のヒンジ本体部材に形成し、他
    方のヒンジ本体部材が前記ストッパー部に当接する構成
    であり、かつ前記ヒンジピンは前記荷箱の側面に位置
    し、前記第1のヒンジ本体部材は前記観音開き扉の側縁
    を含む荷箱コーナー部分を覆っており、 前記スライドベアリングは少なくとも前記荷箱の外側両
    側面の上部位置及び下部位置に設けられていて、前記荷
    箱の外側両側面に対し横方向に固定配置されたスライド
    レールと、該スライドレールに沿って走行する複数個の
    ローラーとを有し、それらの複数個のローラーが前記第
    2のヒンジ本体部材側に枢支される構成となっているこ
    とを特徴とする貨物自動車における荷箱後部扉の開閉機
    構。
JP1994013079U 1994-09-28 1994-09-28 貨物自動車における荷箱後部扉の開閉機構 Expired - Lifetime JP3009562U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3485004B2 (ja) 1998-12-21 2004-01-13 トヨタ車体株式会社 貨物車両における荷箱の扉

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