JP2689101B2 - コンテナー扉用ロックハンドルの掛止装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、貨物トラックやバン型
車両、船舶、貨物列車の貨物コンテナーの扉に使用され
るロックハンドルの掛止装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】実開平５−３２６４９の掛止装置では、
操作軸の上下端部に連結されたＬ字形棒状の錠止ア−ム
をキ−パ−に嵌め入れて屈曲板部にフックを引っ掛け、
扉を閉扉状態に維持している。扉用ロックハンドルで
は、扉閉鎖の終端段階で錠止ア−ムがキ−パ−に進入
し、その後扉の閉鎖に連動して錠止ア−ムがキ−パ−内
壁に沿って回動し、完全にキ−パ−内に収容される。こ
の時、錠止ア−ムがキ−パ−内壁に擦られる摩擦によっ
て、錠止ア−ムがスム−ズにキ−パ−内に入らなかった
り、この為に無理な力を加えて錠止ア−ムを変形させて
しまうことがあった。

【０００３】また、貨物コンテナ等は上下左右方向から
の剪断力に弱いために扉の枠体が歪み変形しやすいが、
該掛止装置を含め従来の掛止装置では、錠止ア−ムがキ
−パ−によって前後方向には固定されているが上下方向
には固定されなてい為に、上下方向の剪断力には応じる
ことができず、貨物コンテナ等の枠体が歪み変形して扉
の開閉に支障をきたすことがあった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、ロックハンドルの掛止め施錠作業をスム−ズに行
うことができ、また、扉の枠体が歪み変形するのを防止
して、扉の開閉が円滑に行われるコンテナー扉用ロック
ハンドルの掛止装置を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】以下、添付図面中の参照
符号を用いて説明すると、本発明の扉用ロックハンドル
の掛止装置は、扉１に回動可能に鉛直に枢着され、所定
位置に水平に操作ハンドル２が連結されたハンドル軸３
と、ハンドル軸３の上下端部４に連結される２組のＬ字
型ア−ム５と、扉枠体６に固着されてＬ字型ア−ム５を
収容するキ−パ−７とを有する。

【０００６】Ｌ字型ア−ム５の鉛直部に連結軸部８と軸
止突起９を設け、水平部に先端が２枝に分かれたフック
１０が形成された掛止ア−ム１１を設け、掛止ア−ム１
１の背面側にフック１０の股から連結軸部８に向かって
延長された溝１２を設け、キ−パ−７の基盤１３の左右
端部に連結軸部８が係脱する軸受板１４と先端部が軸受
板１４側に屈曲したフック受板１５を垂直に突設し、基
盤１３の水平方向中心軸上の軸受板１４とフック受板１
５との間にフック１０及び掛止ア−ム１１の溝１２と噛
合して掛止ア−ム１１の進入を誘導する凸なレ−ル１６
を設ける。

【０００７】

【作用】扉閉鎖の終端過程では、Ｌ字型ア−ム５が扉１
及びハンドル軸３の回動に連動して、Ｌ字型ア−ム５の
掛止ア−ム１１に設けられたフック１０の先端がキ−パ
−７のレ−ル１６に噛合して進入経路を獲得し、その後
扉の閉鎖に連動してフック１０及びフック１０の股から
延長形成された溝１２にレ−ル１６が入り込み、掛止ア
−ム１１がレ−ル１６に沿って回動しながらスライドし
てキ−パ−７内に収容される。更に、操作ハンドル２に
よってハンドル軸３が回動されることによって掛止ア−
ム１１が完全に入り込み、フック１０がフック受板１５
に係合する。

【０００８】この時、フック１０、溝１２とレ−ル１６
との係合によって上下方向の力に応対し、掛止ア−ム１
１と軸受板１４、フック受板１５との係合によって左右
方向の力に応対し、フック１０とフック受板１５との係
合によって前後方向の力に応対し、貨物コンテナ等の扉
枠体６の歪み変形を防止する。

【０００９】

【実施例】図示の実施例では、フック１０の２枝の間隔
は先端ほど広く、股に近づくに従って狭くなる。溝１２
の幅はフック１０の股幅から始まり、フック１０の間隔
の収縮比率で連結軸部８に近づくに従って狭くなり、最
小幅はレ−ル１６の幅と一致する。溝１２の底面部は凹
な曲線断面に、レ−ル１６の頂部は凸な曲線断面になっ
ており、溝１２の最小幅位置でこれらは同断面となる。
つまり、連結軸側端部では、溝１２とレ−ル１６が密接
に噛合し合い、掛止ア−ム１１とキ−パ−７の結合度を
高めている。

【００１０】キ−パ−７は基盤１３の両端に設けられた
２個の透孔１７からビスにて扉枠体６に固着されてい
る。

【００１１】

【発明の効果】以上のように本発明のコンテナー扉用ロ
ックハンドルの掛止装置では、キ−パ−７にレ−ル１６
を設け、掛止ア−ム１１に先端が２枝に別れたフック１
０と、レ−ル１６に噛合してスライドする為の溝１２と
を設けたので、キ−パ−７に掛止ア−ム１１を呼び込み
易くなって、掛止施錠作業をスム−ズに行うことができ
る。

【００１２】また、閉扉時には掛止ア−ム１１の溝１２
とキ−パ−７のレール１６が強固に噛合して掛止施錠さ
れているので、上下左右前後全ての方向からの力に応対
して貨物コンテナ等の扉枠体６の歪み変形を防止し、円
滑に扉１を開閉することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るコンテナー扉用ロック
ハンドルの掛止装置を用いた貨物トラックのコンテナの
正面図である。

【図２】該掛止装置のＬ字型ア−ムの正面図である。

【図３】該掛止装置のＬ字型ア−ムの背面図である。

【図４】該掛止装置のＬ字型ア−ムの左側面図である。

【図５】該掛止装置のＬ字型ア−ムの右側面図である。

【図６】該掛止装置のＬ字型ア−ムの平面図である。

【図７】該掛止装置のＬ字型ア−ムの底面図である。

【図８】図２のＡ−Ａ’線断面図である。

【図９】図４のＢ−Ｂ’線断面図である。

【図１０】該掛止装置のキ−パ−の正面図である。

【図１１】該掛止装置のキ−パ−の背面図である。

【図１２】該掛止装置のキ−パ−の左側面図である。

【図１３】該掛止装置のキ−パ−の右側面図である。

【図１４】該掛止装置のキ−パ−７の平面図である。

【図１５】該掛止装置のキ−パ−の底面図である。

【図１６】図１０のＣ−Ｃ’線断面図である。

【図１７】図１０のＤ−Ｄ’線断面図である。

【図１８】図１４のＥ−Ｅ’線断面図である。

【図１９】該掛止装置の掛止施錠状態の正面図である。

【図２０】該掛止装置の掛止施錠状態の平面図である。

【図２１】該掛止装置の掛止施錠状態の底面図である。

【図２２】図２０のＦ−Ｆ’線断面図である。

【符号の説明】

１ 扉 ２ 操作ハンドル ３ ハンドル軸 ４ 端部 ５ Ｌ字型ア−ム ６ 扉枠体 ７ 連結軸部 ８ 軸止突起 ９ キ−パ− １０ フック １１ 掛止ア−ム １２ 溝 １３ 基盤 １４ 軸受板 １５ フック受板 １６ レ−ル １７ 透孔

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 扉１に回動可能に鉛直に枢着され、所定
   位置に水平に操作ハンドル２が連結されたハンドル軸３
   と、ハンドル軸３の上下端部４に連結される２組のＬ字
   型ア−ム５と扉枠体６に固着されてＬ字型ア−ム５を収
   容するキ−パ−７とから成る扉用ロックハンドルの掛金
   装置において、Ｌ字型ア−ム５の鉛直部に連結軸部８と
   軸止突起９を設け、水平部に先端が２枝に分かれたフッ
   ク１０が形成された掛止ア−ム１１を設け、掛止ア−ム
   １１の背面側にフック１０の股から連結軸部８に向かっ
   て延長された溝１２を設け、キ−パ−７の基盤１３の左
   右端部に連結軸部８が係脱する軸受板１４と先端部が軸
   受板１４側に屈曲したフック受板１５を垂直に突設し、
   基盤１３の水平方向中心軸上の軸受板１４とフック受板
   １５との間にフック１０及び掛止ア−ム１１の溝１２と
   噛合して掛止ア−ム１１の進入を誘導する凸なレ−ル１
   ６を設けたことを特徴とするコンテナー扉用ロックハン
   ドルの掛止装置。