JPS592279Y2 - スライド回転扉のストツパ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、上框と下框とに、一側端を回転可能に枢着し
たレール部付き回転扉にあって、そのレール部にスライ
ド扉を引き出し、引き込み可能に組み入れたスライド回
転扉に関し、特に当該スライド扉のストッパ装置に係る
ものである。

既知の如く上述スライド回転扉は、レール部付き回転扉
を閉じた状態にあっては、そのレール部に係嵌しである
スライド扉を横引きすることにより、出入口等の約半分
中を開成し、又レール部付き回転扉と共にスライド扉を
回転させることにより当該出入口を全面的に開成するこ
とができるようにしたものであるが、当該全開状態とす
るには、レール部付回転扉内にスライド扉を引き込んだ
状態で回動させることになるのであり、この際スライド
扉がレール部付回転扉から不本意に走行引出されたので
は操作性が悪く支障を来すことになる。

本考案はこのようなスライド回転扉にあって、上記全開
状態となったときスライド扉が自動的にロックされるよ
うにして、上記の支障を簡易な機構により解消しようと
するものである。

以下本考案の実施例を示した図面について詳述すれば、
既知のようにスライド回転扉は第１図ないし第３図に示
したようにコ字形状とした上下の扉枠１，１′に板ガラ
ス等の扉部材２を、押え板３を介してネジ４・・・止め
により固定して回転扉５が形成されていると共に、上記
扉枠１，１′内には後述するスライド扉１０のためのレ
ール部６，６′が上下に対向して扉部材２の巾方向へ長
く形威しである。

この回転扉５は扉枠１，１′の各上下−側端部で枢軸７
，７により上框８と下框９に夫々回転可能に枢着されて
いる。

上記回転扉５に対してスライド扉１０は、板ガラス等の
扉部材１１を、上下両ホルダー１２．１２’に固定して
形成されており、該上下両ホルダー１２．１２’を上記
回転扉５の上下レール部６，６′に係嵌して、回転扉５
に対し引き出し、引き込み収納可能としであると共に、
上框８と下框９にあって、上記回転扉５におけるレール
部６，６′の延長線上にビス止め等により固定したガイ
ド部材１３．１３’に対してもスライド可能に係嵌し得
る構成となっている。

こ・で、上記回転扉５のレール部６，６′と上記ガイド
部材１３．１３’は別体で、かつ僅かに離間させである
と共に、上記レール部６，６′はスライド扉１０をその
巾方向において完全にこれを収納できる長さを有し、ス
ライド扉１０を回転扉５側に横引きした出入口等の半全
開となる収納状態で回転扉５と共に枢軸７，７を支点と
して第１図に示した如く出入口等の全開状態を得べく回
転可能となっている。

このようなスライド回転扉にあって、本案のストッパ装
置１４は、第１図ないし第５図に示したように、スライ
ド扉１０の上縁及び下縁又は上下両縁（図示例では上縁
）に第４図の如く係止凹部１５を、上縁にあっては上向
きに、下縁にあっては下向きに開口して設け、一方回転
扉５の上記係止凹部１５を設けた側にあって、当該回転
扉５にスライド扉１０を引き込み収納した状態で上記係
止四部１５と対応する扉枠１内には、キャッチ１６を、
その一端１６ ａがレール部６内に進入自在となるよう
枢軸１７により回転可能に、かつバネ１Ｂにより第４図
において時計回り方向へ弾撥付勢させて枢設する。

さらに上記一端１６ ａがレール部６内に進入している
ときは、他端１６ ｂは扉枠１の側壁１ａに開設しであ
る窓孔１９から外側へ押入操作可能に突出させ、スライ
ド扉１０を回転扉５側に引き込んだ状態では、その一端
１６ ａと係止凹部１５の係当部１５′が係止して、両
扉５，１０がロックされ、スライド扉１０の横引きが不
能となるよう構成したものである。

こ・で、上記キャッチ１６は平面路への字形状に曲成さ
れていて、その屈曲された他端１６ ｂがバネ１８の弾
撥力によって前記窓孔１９の口縁１９ ａに掛止されて
頭出状態となり、この状態で一端１６ ａと上記係止凹
部１５とが、上記の如く係脱可能に係止することになる
。

従って、上記キャッチ１６は他端１６ｂを窓孔１９内に
押し込むと、第４図において反時計回り方向へ回動して
、図示の実線状態から二点破線状態となって、扉の巾方
向と略平行となり、一端１６ ａは上記係止凹部１５か
ら外れる。

又、上記枢軸１７としては段ビス等が用いられるもので
、扉枠１の頂壁１ｂに螺着され、一方バネ１８は巻回部
を枢軸１７に外装して、一端を扉枠１に、他端はキャッ
チ１６に夫々掛止しである。

更に本考案では回転扉５を閉じた状態で、上記窓孔１９
から突出しているキャッチ１６の他端１６ｂと当接万態
なるよう図示例では上框８にキャッチ当て板２０を固定
するので゛ある。

而して上記構成において、回転扉５を閉じた図示の実線
状態では、他端１６ ｂがキャッチ当て板２０に突き当
っているので゛、キャッチ１６は第４図中二点破線で示
したように回転扉５と平行に保持されて、その一端１６
ａはレール部６か＾外れることになるから、か・る閉
扉状態では回転扉５に対してスライド扉１０は自由にス
ライドして開閉することができる。

次に回転扉５を、これに収納したスライド扉１０と共に
回転し、出入口等を開放状態にすれば、僅かに回転扉５
を開き方向へ回動したときキャッチ当て板２０によるキ
ャッチ１６の他端１６ｂに対する押圧が解かれるので、
バネ１８によりキャッチ１Ｂは時計回り方向へ回動され
て、その一端１６ ａは係止凹部１５内に入り込み、ス
ライド扉１０を引き出し方向に対してロックし、スライ
ド扉１０は回転扉５と一体化され、不用意に引き出され
るようなことはなくなる。

次に回転扉を閉成すれば、完全閉扉が行なわれるまでは
、両扉５，１０は一体化されているが、閉扉直前となっ
てキャッチ１６の他端１６ ｂがキャッチ当て板２０と
突き当って、当該キャッチ１６はバネ１８のバネ力に抗
して回動されるので、その一端１６ａと係止凹部１５と
の係嵌は解かれ、よって閉扉された後は、回転扉５に対
してスライド扉を自由にスライドして開閉することがで
きる。

上述実施例は、１枚の回転扉５に対して１枚のスライド
扉１０を引き込むようにした場合であるが、この他回転
扉５にレール部６，６′を２本以上複数並設し、各レー
ル部に一端を臨ましめてキャッチを上述と同様に配装し
、２枚以上複数枚のスライド扉を引き込み、ロック可能
に構成することもできるもので、か・る場合も本案に包
含されるものである。

以上説明したように本考案に係るスライド回転扉のスト
ッパ装置によれば、回転扉５を閉じた状態では、スライ
ド扉１０は自由なスライド開閉ができ、回転扉５にスラ
イド扉１０を引き込んだ状態で回転扉５を僅かでも開け
ば、キャッチ１６によりスライド扉１０をロックして一
体化できるように構威したものであるから、出入口等の
全開時、回転扉５に対してスライド扉１０は走行するこ
とはないので支障のない操作が確保されると共に、框等
に設けたキャッチ当て板２０によって、閉成時キャッチ
１６は回動されて閉扉と同時にスライド扉１０のロック
が解除され、自動的なスライド扉１０と回転扉５とのロ
ック及びロック解除によって、この種扉の開閉操作性を
向上できる。

又、ストッパ装置としては、スライド扉１０に係止凹部
１５を設け、一方回転扉５にキャッチ１６をバネ１Ｂに
より弾撥付勢して枢設するだけであるから、簡単に製作
でき、安価に提供し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案に係るストッパ装置を備え
たスライド回転扉を夫々示したもので、第１図はその平
面図、第２図はその正面図、第３図はその側面図、第４
図は同装置の拡大横断平面図、第５図は同拡大縦断正面
図である。 １．１′・・・回転扉の扉枠、５・・・回転扉、６，６
′・・・レール部、８・・・−Ｌ框、９・・・下框、１
０・・・スライド扉、１４・・・ストッパ装置、１５・
・・係止凹部、１６・・・キャッチ、１６ａ・・・キャ
ッチの一端、１６ ｂ・・・キャッチの他端、１８・・
・バネ、１９・・・窓孔、２０・・・キャッチ当て板。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）上框と下框に回転自在に枢設した回転扉にスライ
   ド扉を引き出し、引き込み可能に係嵌してなるスライド
   回転扉のストッパ装置において、上記スライド扉の上縁
   又は下縁等に係止凹部を形成し、一方上記回転扉の上記
   係止凹部と対応する位置にはキャッチを上記係止凹部と
   係脱可能に、かつ一端は係止凹所内に進入するようバネ
   により弾撥付勢させて枢設することにより、その他端を
   扉枠の窓孔から外側へ押入可能なるよう突出し、回転扉
   の閉扉時に当該他端を押入して、キャッチを係止凹所か
   ら離脱するキャッチ当て板を具備してなるスライド回転
   扉のストッパ装置。
2. （２）キャッチが、千面略への字形状に曲成されている
   実用新案登録請求の範囲第１項記載のスライド回転扉の
   ストッパ装置。