JP3009484B2 - 5−(2,4−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニルメチル)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物及びその製造法 - Google Patents

5−(2,4−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニルメチル)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物及びその製造法

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JP3009484B2 JP2413585A JP41358590A JP3009484B2 JP 3009484 B2 JP3009484 B2 JP 3009484B2 JP 2413585 A JP2413585 A JP 2413585A JP 41358590 A JP41358590 A JP 41358590A JP 3009484 B2 JP3009484 B2 JP 3009484B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エポキシ樹脂硬化剤な
どとして有用な新規なテトラカルボン酸無水物及びその
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にテトラカルボン酸無水物は、耐熱
性を目的としたエポキシ樹脂硬化剤、ポリイミド樹脂の
原料、塩化ビニル重合体の可塑剤の原料、及び水溶性ポ
リエステルの原料などとして用いられ、その利用分野は
多岐に亘っている。
【0003】従来、エポキシ樹脂硬化剤にはテトラカル
ボン酸無水物として、ピロメリット酸二無水物、ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物、メチルシクロヘキ
センテトラカルボン酸二無水物等が使用されて来た。し
かし、ピロメリット酸二無水物及びベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物の二つはエポキシ樹脂との相溶性
が悪く、しかも溶解と同時に硬化反応が開始するために
可使時間が短く、無水マレイン酸と混合しなければ注型
用に使用できない欠点がある。メチルシクロヘキセンテ
トラカルボン酸二無水物においてはこの欠点が改良され
ているものの、融点が約168℃と高いために作業性が
悪い。また、これらは高価である。
【0004】
【本発明の目的】本発明は、上記の欠点が改善され、良
好な作業性を有し、かつ安価なテトラカルボン酸二無水
物、並びにその製造法を提供することを目的とする。
【0005】
【目的を達成するための手段】本発明は第一に、以下の
化学式
【化2】 で示されるテトラカルボン酸二無水物、すなわち5−
(2,4−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニルメチ
ル)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物
を提供する。
【0006】本発明の化合物は、融点が低く作業性が良
好な上、エポキシ樹脂との相溶性においても優れている
ため、エポキシ樹脂の注型加工においても単独で硬化剤
として使用することができる。しかも、そうして硬化さ
れたエポキシ樹脂は、従来のテトラカルボン酸二無水物
で硬化されたものと同程度の耐熱性を有する。本発明の
化合物はまた、ポリイミド、ポリアミド及びポリエステ
ル樹脂の原料、塩化ビニル重合体の可塑剤の原料などと
して用いることもでき、その利用分野は多岐に亘ってい
る。
【0007】本発明は第二に、上記の化合物の製造法を
提供する。本発明の化合物は、5−メチレンノルボルナ
ン−2,3−ジカルボン酸無水物、または1−メチルノ
ルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物及び/または
5−メチルノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物
と無水マレイン酸とを反応させることによって容易に作
ることができる。
【0008】ここで原料の一つである5−メチレンノル
ボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物自体は新規物質
であり、末端に二重結合を持つので反応性が非常に高
い。このことを利用して各種誘導品を作るべく研究を行
った結果、上記化合物と無水マレイン酸とから極めて簡
単な操作により本発明の目的物質が生成できることを見
出した。反応は、下記の式のように進むものと推定され
る。これは一種のエン合成であり、エン合成自体は例え
ば特公昭58−51955号公報等に記載されている。
【化3】
【0009】5−メチレンノルボルナン−2,3−ジカ
ルボン酸無水物は、5−メチルノルボルネン−2,3−
ジカルボン酸無水物及び/または1−メチルノルボルネ
ン−2,3−ジカルボン酸無水物の酸触媒存在下での異
性化によって調製することができる。ここで、“異性
化”とは、広く構造異性化及び立体異性化を包含し、幾
何異性化や位置異性化のような狭い意味ではない。5−
メチレンノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物に
はendo体とexo体の二つが存在するが、本発明に
おいてはこのどちらを用いても良い。両者の混合物を使
用することもできる。
【0010】1−メチルノルボルネン−2,3−ジカル
ボン酸無水物及び5−メチルノルボルネン−2,3−ジ
カルボン酸無水物(以下、夫々1−MeNA、5−Me
NAと略すことがある。)自体は公知である。これら二
つの酸無水物にはいずれもエンド(endo)体及びエ
キソ(exo)体の二つの立体異性体が存在するが、そ
のどちらをも使用することができる。
【0011】原料となる5−MeNA及び1−MeNA
は、例えば次のようにして製造することができる。すな
わち、1−メチルシクロペンタジエン(1−MeCPD
と略す。)及び2−メチルシクロペンタジエン(2−M
eCPDと略す。)を、無水マレイン酸と反応させる
(ディールズ−アルダー反応)と、1−MeCPDから
は1−MeNAのendo体が、2−MeCPDからは
5−MeNAのendo体が生成する。1−MeCPD
と2−MeCPDは、通常両者の混合物として入手さ
れ、ここでの目的のためには両者を分離する必要はな
い。
【0012】かくして得られた1−MeNA及び5−M
eNAの混合物について後述する異性化を行うと、1−
MeNAのendo体は、5−MeNAのexo体を経
由して、5−メチレンノルボルナン−2,3−ジカルボ
ン酸無水物のexo体を生成し、一方、5−MeNAの
endo体は、直接、5−メチレンノルボルナン−2,
3−ジカルボン酸無水物のendo体を生成する。ま
た、一部の5−MeNAのendo体は5−MeNAの
exo体を経由して5−メチレンノルボルナン−2,3
−ジカルボン酸無水物のexo体を生成する。尚、1−
MeNAのendo体に酸の非存在下での後述の加熱を
行うと、5−MeNAのexo体には異性化するが、さ
らに5−メチレンノルボルナン−2,3−ジカルボン酸
無水物のexo体に異性化することはない。
【0013】メチルノルボルネン−2,3−ジカルボン
酸無水物は一般に市販されており、このものを使用する
ことも可能である。
【0014】異性化反応は、5−メチルノルボルネン−
2,3−ジカルボン酸無水物及び/または1−メチルノ
ルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物を、酸の存在
下で加熱することによって行うことができる。
【0015】異性化反応のために使用する酸に特に制限
はなく、種々の公知の酸を使用することができる。例と
してブレンステッド酸、例えばベンゼンスルホン酸、パ
ラトルエンスルホン酸、パラキシレン−2−スルホン酸
等の芳香族スルホン酸、硫酸、塩酸等の鉱酸、モリブデ
ン酸等のヘテロポリ酸、マレイン酸等のカルボン酸、並
びに上記以外のルイス酸、例えば塩化アルミニウム、フ
ッ化ホウ素等が挙げられる。また、無水マレイン酸等の
酸無水物は、水分と反応して酸を生じ得るので、酸の代
わりに酸無水物を使用しても異性化反応が進行すること
がある。本発明においては、ブレンステッド酸を使用す
るのが好ましい。酸の使用量は、メチルノルボルネン−
2,3−ジカルボン酸無水物に対して約0.01〜5重
量%、特に約0.02〜3重量%とするのが好ましい。
【0016】加熱の際の温度は、好ましくは約120〜
250℃、特に約150〜230℃である。加熱による
異性化反応は、回分式及び連続式のいずれで行うことも
できる。反応時間は、回分式の場合で好ましくは約30
分間〜10時間、特に約1〜5時間である。
【0017】5−メチレンノルボルナン−2,3−ジカ
ルボン酸無水物と無水マレイン酸との反応は、両者を
0.5〜5倍のモル比で仕込み、好ましくは約160〜
220℃で約2〜24時間加熱攪拌することによって行
われる。本発明の反応を任意の触媒の存在下で行っても
良い。触媒としては、塩化アルミニウム、フッ化ホウ素
等のルイス酸が好ましいが、これらに限定されない。本
発明の反応は溶媒の使用を必要としないが、任意の溶媒
中で行うこともできる。好ましい溶媒としては、クロロ
ベンゼン、キシレン、メシチレン、トリエチルベンゼン
等が挙げられる。
【0018】上記では、1−メチルノルボルネン−2,
3−ジカルボン酸無水物及び/または5−メチレンノル
ボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物を異性化して中
間体としての5−メチルノルボルネン−2,3−ジカル
ボン酸無水物を一旦作り、次にエン合成によって本発明
の目的物質を作ることを説明した。しかし、この異性化
とエン合成とを一つの操作として行っても良い。すなわ
ち、1−メチルノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無
水物及び/または5−メチルノルボルネン−2,3−ジ
カルボン酸無水物を酸触媒の存在下で加熱することによ
って異性化とエン合成が逐次起こる。すなわち、本発明
方法の一実施態様は、1−メチルノルボルネン−2,3
−ジカルボン酸無水物及び/または5−メチルノルボル
ネン−2,3−ジカルボン酸無水物と無水マレイン酸と
を反応させることより成る。
【0019】上記の反応後、好ましくは生成物を精製処
理に付す。精製は、未反応の原料を単蒸留等によって除
去した後、得られた粗生成物を再結晶することによって
行っても良い。再結晶溶媒としては、無水酢酸、及びメ
チルイソブチルケトン等のケトン系溶剤が挙げられる
が、これらに限定されない。
【0020】この化合物の構造は、赤外線吸収スペクト
ル(IR)、H−NMR等によって同定することがで
きる。例えば当該化合物のIRにおいては、1770〜
1780cm−1及び1850cm−1に無水カルボン
酸のC=O伸縮に起因するピークが観察される。また、
H−NMRにおいて、δ1.8〜2.2に三つの−C
−に起因するピーク6H分(出発物質の1−または
5−メチルノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物
では2H分、5−メチレンノルボルナン−2,3−ジカ
ルボン酸無水物では4H分しか観察されない)が、δ
2.8〜3.6に五つの>CH−に起因するピーク5H
分(出発物質ではいずれも4H分しか観察されない)
が、そしてδ5.5〜5.6にノルボルナン環の=CH
−に起因するピーク1H分が観察され、他方、メチル基
のピーク(出発物質の1−または5−メチルノルボルネ
ン−2,3−ジカルボン酸無水物では3H分観察され
る)及びビニリデンのピーク(出発物質の5−メチレン
ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物では2H分
観察される)が観察されない。
【0021】以下、実施例により本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0022】
【実施例】以下の実施例において、%及び部は、夫々重
量%及び重量部を意味する。
【0023】
【参考実施例】還流冷却器、温度計、攪拌機を備えた5
00mlの四ッ口フラスコに、300gのendo−メ
チルノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(5
8.5%の1−メチル体及び41.5%の5−メチル体
から成る。)と0.15gのパラトルエンスルホン酸を
導入し、180℃で3時間攪拌して反応させた。単蒸留
によって、触媒及び重質物である副生成物から分離され
た、淡黄色の透明液体287gが得られた。この液体の
組成をガスクロマトグラフにより分析したところ、8.
8%のendo−5−メチレンノルボルナン−2,3−
ジカルボン酸無水物、63.5%のexo−5−メチレ
ンノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、及び未
反応のメチルノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水
物27.7%から成ることが判明した。生成物の構造
は、赤外線吸収スペクトル(IR)、H−NMR等に
よって同定した。例えば当該化合物のIRにおいては、
1770〜1780cm−1及び1850cm−1に無
水カルボン酸のC=O伸縮に起因するピークが観察され
た。また、H−NMRにおいて、δ4.8〜5.2に
C=C<に起因するピーク(このピークは、出発物
質のメチルノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物
では観察されない)が、δ1.8に−CH−に起因す
るピーク4H分(出発物質では2H分)が、δ2.8〜
3.6にノルボルナン環の三級炭素原子に結合したプロ
トンに起因するピークが観察された。ノルボルネン環の
=CH−に起因するピークは観察されなかった。
【0024】
【実施例1】還流冷却器、温度計、攪拌機を備えた、3
00mlの四ッ口フラスコ中に、参考実施例で得られた
淡黄色透明液体44.5g、及び49.0gの無水マレ
イン酸を入れ、180℃で6時間攪拌した。次に、5m
mHgの圧力下で、釜温が180℃になるまで単蒸留を
行い、未反応の5−メチレンノルボルナン−2,3−ジ
カルボン酸無水物、メチルノルボルネン−2,3−ジカ
ルボン酸無水物及び無水マレイン酸を除去すると、2
1.0gの粗生成物が得られた。反応容器中の該粗生成
物にメチルイソブチルケトン45gを加え、110℃で
溶解させた後、室温へとゆっくりと冷却したところ、白
色固体7.3gが得られた。該固体の分析結果を表1及
び表2に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】以上より、この固体は、5−(2,4−ジ
オキソテトラヒドロ−3−フラニルメチル)−5−ノル
ボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物であると同定さ
れた。
【0028】
【応用例1】実施例1で得られた粗生成物〔5−(2,
4−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニルメチル)−5
−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物〕70部
及びエポキシ樹脂(油化シェル製、商品名エピコート8
28)100部を、120℃で混合した後、80℃に降
温し、ジメチルベンジルアミンを1部添加、混合して、
型枠内に注入した。160℃で15時間硬化させた後、
JIS K 6911に準拠して熱変形温度を測定した
ところ、176℃であった。
【0029】
【比較応用例1】ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物50部とエポキシ樹脂(油化シェル製、商品名エピ
コート828)100部を、120℃で混合しようとし
たが、均一にならなかった。そこで徐々に温度を上げな
がら攪拌を続けたところ、温度が170℃となったとこ
ろで均一層となったものの、間もなく混合物がゲル化し
てしまった。
【0030】
【比較応用例2】メチルシクロヘキセンテトラカルボン
酸二無水物(大日本インキ製、商品名エピクロンB−4
400)60部とエポキシ樹脂(油化シェル製、商品名
エピコート828)100部を、120℃で混合しよう
ととしたが、均一にならなかった。そこで混合温度を1
40℃まで昇温したところ、混合物は透明となった。8
0℃へと降温し、ジメチルベンジルアミン1部を添加し
て混合し、応用例1と同じ条件で硬化させて熱変形温度
を測定したところ、169℃であった。
【0031】応用例1及び比較応用例1,2より、本発
明の化合物は、従来のエポキシ樹脂硬化剤に比べ、エポ
キシ樹脂との混合が容易で操作が簡単であり、しかも本
発明の化合物を用いて硬化されたエポキシ樹脂は、従来
の硬化剤によって硬化されたものよりも高い熱変形温度
を有することが解る。
【0032】
【実施例2】参考実施例で得られた淡黄色透明液体4
4.5gと無水マレイン酸98.0gを用いた以外は実
施例1と同じ操作を行ったところ、粗生成物22.5g
が得られた。
【0033】
【実施例3】反応温度を200℃とした以外は、実施例
2と同じ操作を行った。得られた粗生成物の重量は、2
9.0gであった。
【0034】
【実施例4】還流冷却器、温度計、攪拌機を備えた30
0mlの四ッ口フラスコ中に、44.5gのメチルノル
ボルネンジカルボン酸無水物(1−メチル体58.5
%、5−メチル体41.5%の混合物)及び49.0g
の無水マレイン酸を入れ、180℃で6時間攪拌した。
未反応のメチルノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無
水物及び無水マレイン酸、並びにメチルノルボルネン−
2,3−ジカルボン酸無水物の異性化によって生じた5
−メチレンノルボルナンジカルボン酸無水物を、実施例
1の蒸留と同じ条件での単蒸留によって除去した。得ら
れた粗生成物の収量は16.3gであった。
【0035】実施例2〜4の生成物が本発明の目的物質
であることは、実施例1と同様にして確認した。
【0036】
【発明の効果】本発明によって、新規化合物、5−
(2,4−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニルメチ
ル)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物
が提供された。この化合物は、5−メチレンノルボルナ
ン−2,3−ジカルボン酸無水物、または1−メチルノ
ルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物及び/または
5−メチルノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物
と無水マレイン酸とを反応させることによって調製する
ことができる。該化合物は、融点が低く作業性が良好な
上、エポキシ樹脂との相溶性においても優れているた
め、エポキシ樹脂の注型加工において単独で硬化剤とし
て使用することができる。しかも、そうして硬化された
エポキシ樹脂は、従来の作業性の劣るテトラカルボン酸
二無水物で硬化されたものと同程度の耐熱性を有する。
本発明の化合物はまた、ポリイミド、ポリアミド及びポ
リエステル樹脂の原料、塩化ビニル重合体の可塑剤の原
料などとして用いることもでき、その利用分野は多岐に
亘っている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 廣 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡一丁目3番 1号 東燃株式会社 総合研究所内 (56)参考文献 特開 平2−38415(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 307/93 C07D 307/60 C08G 59/42 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の化学式 【化1】 で示される5−(2,4−ジオキソテトラヒドロ−3−
    フラニルメチル)−5−ノルボルネン−2,3−ジカル
    ボン酸無水物。
  2. 【請求項2】 5−メチレンノルボルナン−2,3−ジ
    カルボン酸無水物と無水マレイン酸とを反応させること
    を特徴とする、請求項第1項記載の化合物の製造法。
  3. 【請求項3】 1−メチルノルボルネン−2,3−ジカ
    ルボン酸無水物及び/または5−メチルノルボルネン−
    2,3−ジカルボン酸無水物と無水マレイン酸とを反応
    させることを特徴とする、請求項第1項記載の化合物の
    製造法。
JP2413585A 1990-12-07 1990-12-07 5−(2,4−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニルメチル)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物及びその製造法 Expired - Lifetime JP3009484B2 (ja)

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