JP3008298B2 - ピリドンカルボン酸の可溶化方法 - Google Patents
ピリドンカルボン酸の可溶化方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、抗菌剤として有用なピリドンカルボン酸ま
たはその塩の可溶化方法に関する。
たはその塩の可溶化方法に関する。
[従来の技術] 従来、ピリドンカルボン酸およびその塩は、グラム陽
性菌およびグラム陰性菌に対して優れた抗菌力を有し、
β−ラクタマーゼ産生菌に対しても有効であり、現在、
感染症治療剤として広く用いられている。
性菌およびグラム陰性菌に対して優れた抗菌力を有し、
β−ラクタマーゼ産生菌に対しても有効であり、現在、
感染症治療剤として広く用いられている。
しかし、ピリドンカルボン酸またはその塩や酸に塩基
を加えると、溶液pHが生理pH付近から極端に外れるた
め、注射剤の場合には、強い局所刺激性や溶血を起こ
し、障害を引き起こす誘因となることが知られている。
を加えると、溶液pHが生理pH付近から極端に外れるた
め、注射剤の場合には、強い局所刺激性や溶血を起こ
し、障害を引き起こす誘因となることが知られている。
また、従来のキノロンカルボン酸の可溶化法として、
水中で少なくとも等モル比の水溶性カルシウム化合物と
反応させ、そして、水に溶液のpHを6.5〜7.5の間の値に
調節して水溶液を得る方法が知られている(特開平2−
121971号)。
水中で少なくとも等モル比の水溶性カルシウム化合物と
反応させ、そして、水に溶液のpHを6.5〜7.5の間の値に
調節して水溶液を得る方法が知られている(特開平2−
121971号)。
しかし、依然、ピリドンカルボン酸またはその塩の溶
解度は、今だ十分とは言えない。
解度は、今だ十分とは言えない。
一方、ピリドンカルボン酸またはその塩に塩基性の糖
誘導体およびカルシウム塩を添加して可溶化する方法に
ついては全く知られていない。
誘導体およびカルシウム塩を添加して可溶化する方法に
ついては全く知られていない。
[発明が解決しようとする課題] 上記の実情に鑑み、ピリドンカルボン酸またはその塩
をpH4.5〜10.5、好ましくは、pH5.5〜9.5で溶解性を高
める技術の開発が望まれていた。
をpH4.5〜10.5、好ましくは、pH5.5〜9.5で溶解性を高
める技術の開発が望まれていた。
[課題を解決するための手段] そこで、本発明者らは、上記課題を解決することを目
的として鋭意研究を行った結果、下記の一般式[I]: 「式中、R1は、C1-5アルキル基またはC3-6シクロアルキ
ル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニ
ル基を;R2は、水素原子、アミノ基またはハロゲン原子
を;R3は、アミノ基、C1-5アルキルアミノ基、アミノC
1-5アルキル基、C1-5アルキルアミノC1-5アルキル基、C
1-5アルキル基およびハロゲン原子から選ばれる1つ以
上の基で置換されていてもよい1−ピロリジニル基また
はC1-5アルキル基で置換されていてもよい1−ピペラジ
ニル基を;Aは、NまたはC−R4(R4は、水素原子もしく
はハロゲン原子を意味する。)で表される基を;また、
R1およびR4は、それらの間に位置する炭素原子および窒
素原子と一緒になって、任意に他のヘテロ原子を含有し
ていてもよく、そして、C1-5アルキル基で置換されてい
てもよい飽和5もしくは6員環を形成することもできる
ことを;およびXは、水素原子またはハロゲン原子をそ
れぞれ示す。」 で表されるピリドンカルボン酸またはその塩をpH5.5〜
9.5で可溶化する技術について研究した結果、一般式
[I]のピリドンカルボン酸またはその塩に塩基性の糖
誘導体およびカルシウム塩を添加することにより、生成
する溶液のpHを5.5〜9.5に調整するか、または一般式
[I]のピリドンカルボン酸またはその塩に塩基性の糖
誘導体およびカルシウム塩を添加した後、生成する溶液
のpHを5.5〜9.5に調整することを特徴とするピリドンカ
ルボン酸またはその塩の可溶化方法を見出し、本発明を
完成するに至った。
的として鋭意研究を行った結果、下記の一般式[I]: 「式中、R1は、C1-5アルキル基またはC3-6シクロアルキ
ル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニ
ル基を;R2は、水素原子、アミノ基またはハロゲン原子
を;R3は、アミノ基、C1-5アルキルアミノ基、アミノC
1-5アルキル基、C1-5アルキルアミノC1-5アルキル基、C
1-5アルキル基およびハロゲン原子から選ばれる1つ以
上の基で置換されていてもよい1−ピロリジニル基また
はC1-5アルキル基で置換されていてもよい1−ピペラジ
ニル基を;Aは、NまたはC−R4(R4は、水素原子もしく
はハロゲン原子を意味する。)で表される基を;また、
R1およびR4は、それらの間に位置する炭素原子および窒
素原子と一緒になって、任意に他のヘテロ原子を含有し
ていてもよく、そして、C1-5アルキル基で置換されてい
てもよい飽和5もしくは6員環を形成することもできる
ことを;およびXは、水素原子またはハロゲン原子をそ
れぞれ示す。」 で表されるピリドンカルボン酸またはその塩をpH5.5〜
9.5で可溶化する技術について研究した結果、一般式
[I]のピリドンカルボン酸またはその塩に塩基性の糖
誘導体およびカルシウム塩を添加することにより、生成
する溶液のpHを5.5〜9.5に調整するか、または一般式
[I]のピリドンカルボン酸またはその塩に塩基性の糖
誘導体およびカルシウム塩を添加した後、生成する溶液
のpHを5.5〜9.5に調整することを特徴とするピリドンカ
ルボン酸またはその塩の可溶化方法を見出し、本発明を
完成するに至った。
以下、本発明を詳細に説明する。
一般式[I]の代表的なピリドンカルボン酸として
は、例えば、 ・1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オ
キソ−7−(1−ピペラジニル)−1,8−ナフチリジン
−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−エチル
−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナ
フチリジン−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−シクロ
プロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ
−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−4−メチル−1−ピロリジニル)
−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ
−4オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 ・1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(3−メチ
ルアミノ−1−ピロリジニル)−1,4−ジヒドロ−4−
オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−3−メチル−1−ピロリジニル)
−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ
−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 ・1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(1−ピペ
ラジニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチ
リジン−3−カルボン酸 ・7−(シス−3−アミノメチル−4−クロロ−1−ピ
ロリジニル)−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,
4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カ
ルボン酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−(2,4
−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1,4−ジヒド
ロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 ・1−エチル−6−フルオロ−7−(1−ピペラジニ
ル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カル
ボン酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−シクロ
プロピル−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキ
ソキノリン−3−カルボン酸 ・1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(1−ピペ
ラジニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3
−カルボン酸 ・5−アミノ−1−シクロプロピル−7−(3−エチル
アミノメチル−1−ピロリジニル)−6,8−ジフルオロ
−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン
酸 ・1−シクロプロピル−7−(3−エチルアミノメチル
−1−ピロリジニル)−5,6,8−トリフルオロ−1,4−ジ
ヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 ・1−エチル−6,8−ジフルオロ−7−(3−メチル−
1−ピペラジニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノ
リン−3−カルボン酸 ・9−フルオロ−3−メチル−10−(4−メチル−1−
ピペラジニル)−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピ
リド[1,2,3,−de][1,4]ベンズオキザジン−6−カ
ルボン酸 などが挙げられる。
は、例えば、 ・1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オ
キソ−7−(1−ピペラジニル)−1,8−ナフチリジン
−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−エチル
−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナ
フチリジン−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−シクロ
プロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ
−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−4−メチル−1−ピロリジニル)
−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ
−4オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 ・1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(3−メチ
ルアミノ−1−ピロリジニル)−1,4−ジヒドロ−4−
オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−3−メチル−1−ピロリジニル)
−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ
−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 ・1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(1−ピペ
ラジニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチ
リジン−3−カルボン酸 ・7−(シス−3−アミノメチル−4−クロロ−1−ピ
ロリジニル)−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,
4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カ
ルボン酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−(2,4
−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1,4−ジヒド
ロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 ・1−エチル−6−フルオロ−7−(1−ピペラジニ
ル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カル
ボン酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−シクロ
プロピル−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキ
ソキノリン−3−カルボン酸 ・1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(1−ピペ
ラジニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3
−カルボン酸 ・5−アミノ−1−シクロプロピル−7−(3−エチル
アミノメチル−1−ピロリジニル)−6,8−ジフルオロ
−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン
酸 ・1−シクロプロピル−7−(3−エチルアミノメチル
−1−ピロリジニル)−5,6,8−トリフルオロ−1,4−ジ
ヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 ・1−エチル−6,8−ジフルオロ−7−(3−メチル−
1−ピペラジニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノ
リン−3−カルボン酸 ・9−フルオロ−3−メチル−10−(4−メチル−1−
ピペラジニル)−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピ
リド[1,2,3,−de][1,4]ベンズオキザジン−6−カ
ルボン酸 などが挙げられる。
一般式[I]のピリドンカルボン酸の塩としては、通
常知られているアミノ基などの塩基性基またはカルボキ
シル基などの酸性基における塩を挙げるのことができ
る。塩基性基における塩としては、例えば、塩酸、硫酸
もしくはリン酸などの無機酸との塩;酢酸、乳酸、コハ
ク酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、マ
レイン酸、マロン酸もしくはグルコン酸などの有機酸と
の塩;またはアスパラギン酸やグルタミン酸などのアミ
ノ酸との塩を;また、酸性基における塩としては、例え
ば、ナトリウムもしくはカリウムなどのアルカリ金属と
の塩を挙げることができる。
常知られているアミノ基などの塩基性基またはカルボキ
シル基などの酸性基における塩を挙げるのことができ
る。塩基性基における塩としては、例えば、塩酸、硫酸
もしくはリン酸などの無機酸との塩;酢酸、乳酸、コハ
ク酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、マ
レイン酸、マロン酸もしくはグルコン酸などの有機酸と
の塩;またはアスパラギン酸やグルタミン酸などのアミ
ノ酸との塩を;また、酸性基における塩としては、例え
ば、ナトリウムもしくはカリウムなどのアルカリ金属と
の塩を挙げることができる。
また、本発明で使用される塩基性の糖誘導体として
は、N−メチルグルカミンが挙げられる。塩基性の糖誘
導体の添加量は、一般式[I]のピリドンカルボン酸ま
たはその塩に対して、0.2〜15倍モル、好ましくは、0.5
〜10倍モルである。
は、N−メチルグルカミンが挙げられる。塩基性の糖誘
導体の添加量は、一般式[I]のピリドンカルボン酸ま
たはその塩に対して、0.2〜15倍モル、好ましくは、0.5
〜10倍モルである。
さらに、本発明において使用されるカルシウム塩とし
ては、例えば、グルカル酸カルシウムなどのD−糖酸カ
ルシウム、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、エデト酸
二ナトリウムカリウム、グルコン酸カルシウムなどの医
薬品の添加物として許容されるカルシウム塩が挙げら
れ、とりわけ、塩化カルシウムが好ましい。また、これ
らカルシウム塩の添加量は、一般式[I]のピリドンカ
ルボン酸またはその塩に対して、モル比で0.1〜50倍モ
ル、好ましくは、0.3〜25倍モルである。
ては、例えば、グルカル酸カルシウムなどのD−糖酸カ
ルシウム、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、エデト酸
二ナトリウムカリウム、グルコン酸カルシウムなどの医
薬品の添加物として許容されるカルシウム塩が挙げら
れ、とりわけ、塩化カルシウムが好ましい。また、これ
らカルシウム塩の添加量は、一般式[I]のピリドンカ
ルボン酸またはその塩に対して、モル比で0.1〜50倍モ
ル、好ましくは、0.3〜25倍モルである。
なお、一般式[I]のピリドンカルボン酸またはその
塩に塩基性の糖誘導体およびカルシウム塩を添加するこ
とにより、生成する溶液は、必要に応じて、医薬的に許
容される酸または塩基を加えることによって、pHを5.5
〜9.5の範囲内で適宜調整してもよい。
塩に塩基性の糖誘導体およびカルシウム塩を添加するこ
とにより、生成する溶液は、必要に応じて、医薬的に許
容される酸または塩基を加えることによって、pHを5.5
〜9.5の範囲内で適宜調整してもよい。
また、一般式[I]のピリドンカルボン酸またはその
塩に塩基性の糖誘導体およびカルシウム塩を添加した
後、生成する溶液のpHが4.5以下あるいは10.5以上であ
る場合は、さらに、医薬的に許容される酸または塩基を
加えることによって、pHを5.5〜9.5に調整してもよい。
塩に塩基性の糖誘導体およびカルシウム塩を添加した
後、生成する溶液のpHが4.5以下あるいは10.5以上であ
る場合は、さらに、医薬的に許容される酸または塩基を
加えることによって、pHを5.5〜9.5に調整してもよい。
本発明は、例えば、次ぎのように実施することができ
る。
る。
一般式[I]のピリドンカルボン酸またはその塩を水
に懸濁させ、カルシウム塩を添加した後、塩基性の糖誘
導体で生成する溶液のpHを5.5〜9.5に調整して溶解さ
せ、ついで、濾過後、液剤を得ることができる。また、
本発明によって得られる溶液を凍結乾燥し、用時溶解型
の製剤とすることもできる。
に懸濁させ、カルシウム塩を添加した後、塩基性の糖誘
導体で生成する溶液のpHを5.5〜9.5に調整して溶解さ
せ、ついで、濾過後、液剤を得ることができる。また、
本発明によって得られる溶液を凍結乾燥し、用時溶解型
の製剤とすることもできる。
一般式[I]のピリドンカルボン酸またはその塩に本
発明を適用して医薬とする場合、通常製剤化に使用され
る担体を適宜用い、常法にしたがって注射剤(溶液また
は用時溶解型)、点眼剤、点鼻剤、点耳剤または経口剤
などに調製すればよい。
発明を適用して医薬とする場合、通常製剤化に使用され
る担体を適宜用い、常法にしたがって注射剤(溶液また
は用時溶解型)、点眼剤、点鼻剤、点耳剤または経口剤
などに調製すればよい。
また、これらの製剤を調製するには、薬学的に許容し
得る補助剤を更に添加してもよい。使用できる補助剤と
しては、通常、注射剤、点眼用、点鼻用、点耳用または
経口用の製剤に使用されている賦形剤、安定化剤、緩衝
剤、抗酸化剤、pH調整剤、矯味剤、無痛化剤、防腐剤ま
たは等張化剤などが挙げられる。
得る補助剤を更に添加してもよい。使用できる補助剤と
しては、通常、注射剤、点眼用、点鼻用、点耳用または
経口用の製剤に使用されている賦形剤、安定化剤、緩衝
剤、抗酸化剤、pH調整剤、矯味剤、無痛化剤、防腐剤ま
たは等張化剤などが挙げられる。
また、投与方法、投与量および投与回数は、患者の年
齢、体重および症状に応じて適宜選択することができ
る。
齢、体重および症状に応じて適宜選択することができ
る。
次ぎに、本発明を適用することによる代表的な一般式
[I]のピリドンカルボン酸の溶解度試験について述べ
る。
[I]のピリドンカルボン酸の溶解度試験について述べ
る。
溶解度試験 試験化合物 A:1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキ
ソ−7−(1−ピペラジニル)キノリン−3−カルボン
酸 B:1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキ
ソ−7−(1−ピペラジニル)−1,8−ナフチリジン−
3−カルボン酸 大過剰の試験化合物AおよびBを、それぞれ、N−メ
チルグルカミン水溶液(0.30モル/L)に懸濁させ、この
懸濁液にN−メチルグルカミン水溶液と同容量の塩化カ
ルシウム水溶液(0.16モル/L)を加え、激しく撹拌した
後、25℃で一昼夜放置する。ついで、メンブランフィル
ター(0.22μm)で濾過した後、濾液中の試験化合物の
含量を高速液体クロマトグラフィーで測定し、溶解度を
求めた。なお、対照として、N−メチルグルカミン水溶
液(0.30モル/L)+塩化カルシウム水溶液(0.16モル/
L)の代わりに、N−メチルグルカミン水溶液(0.15モ
ル/Lまたは0.045モル/L)または塩化カルシウム水溶液
(0.08モル/L)に、それぞれに、大過剰の試験化合物を
懸濁させ、同様にして濾液中の試験化合物の含量を測定
し、溶解度を求めた。
ソ−7−(1−ピペラジニル)キノリン−3−カルボン
酸 B:1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキ
ソ−7−(1−ピペラジニル)−1,8−ナフチリジン−
3−カルボン酸 大過剰の試験化合物AおよびBを、それぞれ、N−メ
チルグルカミン水溶液(0.30モル/L)に懸濁させ、この
懸濁液にN−メチルグルカミン水溶液と同容量の塩化カ
ルシウム水溶液(0.16モル/L)を加え、激しく撹拌した
後、25℃で一昼夜放置する。ついで、メンブランフィル
ター(0.22μm)で濾過した後、濾液中の試験化合物の
含量を高速液体クロマトグラフィーで測定し、溶解度を
求めた。なお、対照として、N−メチルグルカミン水溶
液(0.30モル/L)+塩化カルシウム水溶液(0.16モル/
L)の代わりに、N−メチルグルカミン水溶液(0.15モ
ル/Lまたは0.045モル/L)または塩化カルシウム水溶液
(0.08モル/L)に、それぞれに、大過剰の試験化合物を
懸濁させ、同様にして濾液中の試験化合物の含量を測定
し、溶解度を求めた。
その結果を表−1に示す。
以上の試験結果から、本発明を適用することによっ
て、一般[I]のピリドンカルボン酸またはその塩の溶
解度を著しく向上させ、かつ、溶液を生理的pHの範囲内
またはその近くに保つことができることが容易に理解で
きる。
て、一般[I]のピリドンカルボン酸またはその塩の溶
解度を著しく向上させ、かつ、溶液を生理的pHの範囲内
またはその近くに保つことができることが容易に理解で
きる。
[発明の効果] 従って、本発明により、一般式[I]で表されるピリ
ドンカルボン酸またはその塩を医薬として投薬する上に
おいて、経口投与のみならず非経口投与、とりわけ、注
射投与に適用することが一層容易となることが明らかで
ある。
ドンカルボン酸またはその塩を医薬として投薬する上に
おいて、経口投与のみならず非経口投与、とりわけ、注
射投与に適用することが一層容易となることが明らかで
ある。
[実施例] 次ぎに、本発明を具体的に実施例を挙げて説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オ
キソ−7−(1−ピペラジニル)キノリン−3−カルボ
ン酸10g、無水塩化カルシウム2.22g、N−メチルグルカ
ミン7.3gおよび注射用蒸留水適量を用いて、全量で250m
Lとなるように調製した溶液(pH9.02)をメンブランフ
ィルター(0.22μm)で濾過滅菌した後、5mLずつバイ
アル瓶に分注して注射液を得る。
キソ−7−(1−ピペラジニル)キノリン−3−カルボ
ン酸10g、無水塩化カルシウム2.22g、N−メチルグルカ
ミン7.3gおよび注射用蒸留水適量を用いて、全量で250m
Lとなるように調製した溶液(pH9.02)をメンブランフ
ィルター(0.22μm)で濾過滅菌した後、5mLずつバイ
アル瓶に分注して注射液を得る。
実施例2 1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オ
キソ−7−(1−ピペラジニル)−1,8−ナフチリジン
−3−カルボン酸10g、無水塩化カルシウム2.22g、N−
メチルグルカミン7.3gおよび注射用蒸留水適量を用い
て、全量で250mLとなるように調製した溶液(pH9.22)
をメンブランフィルター(0.22μm)で濾過滅菌した
後、5mLずつバイアル瓶に分注して注射液を得る。
キソ−7−(1−ピペラジニル)−1,8−ナフチリジン
−3−カルボン酸10g、無水塩化カルシウム2.22g、N−
メチルグルカミン7.3gおよび注射用蒸留水適量を用い
て、全量で250mLとなるように調製した溶液(pH9.22)
をメンブランフィルター(0.22μm)で濾過滅菌した
後、5mLずつバイアル瓶に分注して注射液を得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/47 A61K 31/44 A61K 9/08 A61K 47/02 A61K 47/26 A61K 47/18 A61K 31/495 CA(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】一般式[I] 「式中、R1は、C1-5アルキル基またはC3-6シクロアルキ
ル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニ
ル基を;R2は、水素原子、アミノ基またはハロゲン原子
を;R3は、アミノ基、C1-5アルキルアミノ基、アミノC
1-5アルキル基、C1-5アルキルアミノC1-5アルキル基、C
1-5アルキル基およびハロゲン原子から選ばれる1つ以
上の基で置換されていてもよい1−ピロリジニル基また
はC1-5アルキル基で置換されていてもよい1−ピペラジ
ニル基を;Aは、NまたはC−R4(R4は、水素原子もしく
はハロゲン原子を意味する。)で表される基を;また、
R1およびR4は、それらの間に位置する炭素原子および窒
素原子と一緒になって、任意に他のヘテロ原子を含有し
ていてもよく、そして、C1-5アルキル基で置換されてい
てもよい飽和5もしくは6員環を形成することもできる
ことを;およびXは、水素原子またはハロゲン原子をそ
れぞれ示す。」 で表されるピリドンカルボン酸またはその塩に塩基性の
糖誘導体およびカルシウム塩を添加し、生成する溶液の
pHを5.5〜9.5に調整することを特徴とするピリドンカル
ボン酸またはその塩の可溶化方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2167300A JP3008298B2 (ja) | 1990-06-26 | 1990-06-26 | ピリドンカルボン酸の可溶化方法 |
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JPH0459726A JPH0459726A (ja) | 1992-02-26 |
JP3008298B2 true JP3008298B2 (ja) | 2000-02-14 |
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