JPH06340554A - ピリドンカルボン酸含有製剤 - Google Patents

ピリドンカルボン酸含有製剤

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JPH06340554A
JPH06340554A JP15443793A JP15443793A JPH06340554A JP H06340554 A JPH06340554 A JP H06340554A JP 15443793 A JP15443793 A JP 15443793A JP 15443793 A JP15443793 A JP 15443793A JP H06340554 A JPH06340554 A JP H06340554A
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acid
carboxylic acid
salt
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JP15443793A
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Tatsuto Hachiman
達人 八幡
Mariko Tanimoto
真理子 谷本
Isamu Takakura
勇 高倉
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Toyama Chemical Co Ltd
Original Assignee
Toyama Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、抗菌剤として有用なピリドンカルボン酸また
はその塩の苦味を軽減した製剤に関するものである。 【構成】アルミニウムまたはマグネシウムを構成成分と
する金属化合物およびアスパルテームを含有することを
特徴としたピリドンカルボン酸含有製剤。 【効果】本発明のアルミニウムまたはマグネシウムを構
成成分とする金属化合物およびアスパルテームを含有し
たピリドンカルボン酸含有製剤は、ピリドンカルボン酸
またはその塩の苦味を著しく軽減するので、ピリドンカ
ルボン酸またはその塩の経口製剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌作用を発揮するピ
リドンカルボン酸またはその塩の苦味を軽減した製剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】薬物を経口投与する場合、液剤は薬物が
はじめから溶解しているので、製剤の崩壊および製剤か
らの薬物溶出を無視できる。したがって、錠剤や顆粒剤
等の固形製剤と比べると、薬物が速やかに血中へ移行
し、また、最高血中濃度も高くなるので、速効性、ある
いは有効血中濃度を得るためには有利な剤形である。ピ
リドンカルボン酸またはその塩は、グラム陽性菌および
グラム陰性菌に対する極めて優れた抗菌剤として広く知
られている。しかしながら、ピリドンカルボン酸または
その塩は強烈な苦味を有するので、特に液剤として服用
するのは極めて苦痛である。薬物の苦味軽減剤として蔗
糖およびα−L−アスパルチル−L−フェニルアラニン
メチルエステル(以下、アスパルテームと称する)など
のような甘味のある物質または乳酸アルミニウムもしく
は硫酸アルミニウムなどのような収斂性のある物質を添
加する方法が知られているが、ピリドンカルボン酸また
はその塩にこれらの甘味物質または収斂物質を添加して
も、僅かな苦味軽減効果が認められるものの、液剤とし
て服用できるまでに苦味は軽減されなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ピリドンカルボン酸ま
たはその塩の苦味を軽減し、液剤としても苦痛を感じる
ことなく服用できるピリドンカルボン酸またはその塩の
製剤の開発が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ピリドン
カルボン酸またはその塩の苦味を軽減した製剤の開発、
特に、苦味を軽減した液剤の開発を目的として鋭意研究
を行った結果、ピリドンカルボン酸またはその塩に、ア
ルミニウムまたはマグネシウムを構成成分とする金属化
合物およびアスパルテームを添加すると、ピリドンカル
ボン酸またはその塩の苦味は相乗的に軽減され、液剤と
しても服用可能となることを見いだし、本発明を完成す
るに至った。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おけるピリドンカルボン酸またはその塩は、特に限定さ
れないが、具体的には、抗菌作用を発揮する一般式
[1]
【化9】 「式中、R1は、置換されていてもよい低級アルキル、
低級アルケニル、シクロアルキル、アリールまたは複素
環式基を;R2は、水素原子、ハロゲン原子、低級アル
キル基、アルコキシ基、保護されていてもよいヒドロキ
シル、アミノもしくは低級アルキルアミノ基またはジ−
低級アルキルアミノ基を;R3は、置換されていてもよ
いシクロアルキル、ビニルまたは環状アミノ基を;
【化10】 は、
【化11】 または
【化12】 (式中、X1は、水素原子またはハロゲン原子を示す。)
を意味するか、またはR1と一緒になって式
【化13】 (式中、R4は、水素原子または低級アルキル基を;D
は、酸素原子または硫黄原子を示す。)で表わされる基
を示し;
【化14】 は、
【化15】 または
【化16】 (式中、X2は、水素原子またはハロゲン原子を示す。)
で表わされる基を示す。」で表わされるピリドンカルボ
ン酸またはその塩が挙げられる。
【0006】なお、本明細書において特に断わらない限
り、ハロゲン原子とは、たとえば、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子またはヨウ素原子を;アルキル基とは、た
とえば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、
n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペ
ンチル、ヘキシルまたはオクチルなどのようなC1-10
ルキル基を;低級アルキル基とは、たとえば、上記した
アルキル基のうち、C1-5アルキル基を;アルコキシ基
とは、たとえば、−O−アルキル基(アルキル基は、上
記したC1-10アルキル基を示す。)を;低級アルキルア
ミノ基とは、たとえば、メチルアミノ、エチルアミノま
たはプロピルアミノなどのようなC1-5アルキルアミノ
基を;ジ−低級アルキルアミノ基とは、たとえば、ジメ
チルアミノ、ジエチルアミノまたはメチルエチルアミノ
などのようなジ−C1-5アルキルアミノ基を;低級アル
ケニル基とは、たとえば、ビニル、アリル、1−プロペ
ニルまたは1−ブテニルなどのようなC2-5アルケニル
基を;シクロアルキル基とは、シクロプロピル、シクロ
ブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルなどのよ
うなC3-6シクロアルキル基を;アリール基とは、たと
えば、フェニルまたはナフチルなどを;アルコキシカル
ボニル基とは、たとえば、−COO−アルキル基(アル
キル基は、上記したC1-10アルキル基を示す。)を;ヒ
ドロキシ低級アルキル基とは、たとえば、ヒドロキシメ
チル、ヒドロキシエチルまたはヒドロキシプロピルなど
のようなヒドロキシ−C1-5アルキル基を;アミノ低級
アルキル基とは、たとえば、アミノメチル、アミノエチ
ルまたはアミノプロピルなどのようなアミノ−C1-5
ルキル基を;低級アルキルアミノ低級アルキル基とは、
たとえば、メチルアミノメチル、エチルアミノメチルま
たはエチルアミノエチルなどのようなC1-5アルキルア
ミノ−C1-5アルキル基を;ジ−低級アルキルアミノ低
級アルキル基とは、たとえば、ジメチルアミノメチルま
たはジエチルアミノメチルなどのようなジ−C1-5アル
キルアミノ−C1-5アルキル基を;環状アミノ基とは、
たとえば、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル
または1,4−ジアザビシクロ[3.2.1]オクチル
などのような4〜10員環状アミノ基を;環状アミノ低
級アルキル基とは、たとえば、1−ピペラジニルメチ
ル、1−ピロリジニルメチル、1−アゼチジニルメチル
または1−モルホリニルメチルなどのような4〜6員環
状アミノ−C1-5アルキル基を;アシルアミノ基とは、
たとえば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオ
ニルアミノまたはブチリルアミノなどのようなC1-4
シルアミノ基を;アシルオキシ基とは、たとえば、ホル
ミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシまた
はブチリルオキシなどのようなC1-4アシルオキシ基
を;トリハロゲノ−低級アルキル基とは、たとえば、ト
リクロロメチルまたはトリフルオロメチルなどのトリハ
ロゲノ−C1-5アルキル基を;および複素環式基とは、
たとえば、フリル、ピロリル、チエニル、オキサゾリ
ル、イミダゾリル、チアゾリル、1−ピロリジニル、ベ
ンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ピリジル、キノリル、
ピリミジニルまたはモルホリニルなどのような酸素原
子、窒素原子および硫黄原子から選ばれる1つ以上の異
項原子を含む5員もしくは6員またはそれらの縮合環式
基を、それぞれ意味する。
【0007】一般式[1]のピリドンカルボン酸または
その塩において、R1の各基は、ハロゲン原子、シアノ
基、保護されていてもよいカルボキシル基、保護されて
いてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミ
ノ基、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニ
ル基、アリール基、シクロアルキル基、アシルアミノ
基、アシルオキシ基、低級アルケニル基、トリハロゲノ
−低級アルキル基、保護されていてもよい低級アルキル
アミノ基またはジ−低級アルキルアミノ基などから選ば
れる一つまたは二つ以上の置換基で置換されていてもよ
く、また、R3の各基は、ハロゲン原子、低級アルキル
基、保護されていてもよいカルボキシル基、保護されて
いてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミ
ノ基、保護されていてもよい低級アルキルアミノ基、保
護されていてもよいアミノ低級アルキル基、保護されて
いてもよい低級アルキルアミノ低級アルキル基、保護さ
れていてもよいヒドロキシ低級アルキル基、ジ−低級ア
ルキルアミノ基、ジ−低級アルキルアミノ低級アルキル
基または環状アミノ低級アルキル基などから選ばれる一
つまたは二つ以上の置換基で置換されていてもよい。
【0008】カルボキシル保護基としては、たとえば、
生体内において容易に脱離するエステル形成基のような
薬学的に許容されるカルボキシル保護基が挙げられる。
また、アミノ基、アミノ低級アルキル基、低級アルキル
アミノ基および低級アルキルアミノ低級アルキル基の保
護基としては、たとえば、生体内において容易に脱離す
る薬学的に許容されるアミノ保護基が挙げられる。さら
に、ヒドロキシル基およびヒドロキシ低級アルキル基の
保護基としては、たとえば、生体内において容易に脱離
する薬学的に許容されるヒドロキシル基の保護基などが
挙げられる。
【0009】一般式[1]のピリドンカルボン酸の好ま
しい化合物としては、具体的に、ナフチリジンもしくは
キノリンの7位またはベンゾオキサジンもしくはベンゾ
チオキサジンの10位に塩基性基が結合する化合物、たと
えば、以下の化合物を挙げることができる。 ・1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−
オキソ−7−(1−ピペラジニル)−1,8−ナフチリ
ジン−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−エチル
−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,
8−ナフチリジン−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−シクロ
プロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキ
ソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−4−メチル−1−ピロリジニル)
−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒド
ロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン
酸 ・1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(3−メチ
ルアミノ−1−ピロリジニル)−1,4−ジヒドロ−4
−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸
【0010】・7−(3−アミノ−3−メチル−1−ピ
ロリジニル)−1−シクロプロピル−6−フルオロ−
1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン
−3−カルボン酸 ・1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(1−ピペ
ラジニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−
ナフチリジン−3−カルボン酸 ・7−(シス−3−アミノメチル−4−クロロ−1−ピ
ロリジニル)−1−シクロプロピル−6−フルオロ−
1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン
−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−(2,
4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1,4−ジ
ヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カル
ボン酸 ・1−エチル−6−フルオロ−7−(1−ピペラジニ
ル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カ
ルボン酸
【0011】・1−エチル−6,8−ジフルオロ−7−
(3−メチル−1−ピペラジニル)−1,4−ジヒドロ
−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 ・1−(2−フルオロエチル)−6,8−ジフルオロ−
7−(4−メチル−1−ピペラジニル)−1,4−ジヒ
ドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 ・5−アミノ−1−シクロプロピル−6,8−ジフルオ
ロ−7−(3,5−ジメチル−1−ピペラジニル)−
1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン
酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−シクロ
プロピル−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4
−オキソキノリン−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノメチル−1−モルホリノ)−1−シ
クロプロピル−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ
−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
【0012】・1−シクロプロピル−6−フルオロ−7
−(1−ピペラジニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキ
ソキノリン−3−カルボン酸 ・1−シクロプロピル−6−フルオロ−5−メチル−7
−(3−メチル−1−ピペラジニル)−1,4−ジヒド
ロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 ・6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)
−7−(3−メチル−1−ピペラジニル)−1,4−ジ
ヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 ・5−アミノ−1−シクロプロピル−7−(3−エチル
アミノメチル−1−ピロリジニル)−6,8−ジフルオ
ロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カル
ボン酸 ・1−シクロプロピル−7−(3−エチルアミノメチル
−1−ピロリジニル)−5,6,8−トリフルオロ−
1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン
【0013】・1−エチル−6−フルオロ−7−(4−
メチル−1−ピペラジニル)−1,4−ジヒドロ−4−
オキソキノリン−3−カルボン酸 ・9−フルオロ−3−メチル−10−(4−メチル−1
−ピペラジニル)−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7
H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキ
サジン−6−カルボン酸 ・10−(1−アミノシクロプロピル)−9−フルオロ
−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−
ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジ
ン−6−カルボン酸 ・(S)−9−フルオロ−3−メチル−10−(4−メ
チル−1−ピペラジニル)−7−オキソ−2,3−ジヒ
ドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベ
ンゾオキサジン−6−カルボン酸 ・(S)−10−(1−アミノシクロプロピル)−9−
フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ
−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾ
オキサジン−6−カルボン酸
【0014】一般式[1]のピリドンカルボン酸の塩と
しては、塩酸、硫酸もしくはリン酸などのような無機酸
との塩;酢酸、乳酸、コハク酸、p-トルエンスルホン
酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、マロン酸もしくは
グルコン酸などのような有機酸との塩;並びにアスパラ
ギン酸もしくはグルタミン酸などのアミノ酸などのよう
な酸との塩;またはナトリウムもしくはカリウムなどの
アルカリ金属との塩;マグネシウムもしくはカルシウム
などのアルカリ土類金属との塩などが挙げられる。
【0015】本発明で使用されるアルミニウムまたはマ
グネシウムを構成成分とする金属化合物としては、たと
えば、アルミニウムまたはマグネシウムと鉱酸またはカ
ルボン酸との塩並びにアルミニウムまたはマグネシウ
ム、アルカリ金属および鉱酸またはアンモニウムからな
る複塩が挙げられる。アルミニウムまたはマグネシウム
と鉱酸との塩としては、塩酸、硫酸などの鉱酸との塩が
挙げられ、具体的には、硫酸アルミニウム、塩化アルミ
ニウム、硫酸マグネシウムおよび塩化マグネシウムなど
が挙げられる。また、アルミニウムまたはマグネシウム
とカルボン酸との塩のカルボン酸としては、酢酸、酪酸
および吉草酸などの炭素数1〜6のモノカルボン酸;マ
ロン酸およびフマル酸などのジカルボン酸;グリコール
酸、乳酸、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸およびクエン
酸などのオキシカルボン酸;並びにグルタミン酸および
アスパラギン酸などのアミノ酸などが挙げられ、塩の好
ましい例としては、オキシカルボン酸のアルミニウム
塩、たとえば、乳酸アルミニウムおよびグルコン酸マグ
ネシウムなどが挙げられる。さらに、アルミニウムまた
はマグネシウム、アルカリ金属および鉱酸またはアンモ
ニウムからなる複塩としては、ナトリウムもしくはカリ
ウムなどのアルカリ金属および塩酸もしくは硫酸などの
鉱酸またはアンモニウムからなる複塩が挙げられ、具体
的には、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウム
アンモニウムおよび硫酸マグネシウムアンモニウムなど
が挙げられる。
【0016】アルミニウムまたはマグネシウムを構成成
分とする金属化合物の配合量は、通常、抗菌作用を発揮
する一般式[1]のピリドンカルボン酸またはその塩に
対して、0.1〜50倍モル、好ましくは、0.1〜30倍モルで
ある。また、アスパルテームの配合量は、通常、抗菌作
用を発揮する一般式[1]のピリドンカルボン酸または
その塩に対して、0.1〜50倍モル、好ましくは、0.1〜30
倍モルである。
【0017】本発明の製剤は、経口投与製剤として知ら
れる剤形、たとえば、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、液
剤またはシロップ剤などに調製すればよい。液剤または
シロップ剤は、たとえば、ピリドンカルボン酸またはそ
の塩、アルミニウムまたはマグネシウムを構成成分とす
る金属化合物およびアスパルテーム並びに必要に応じて
安定化剤、抗酸化剤、矯味剤、pH調整剤および溶解補助
剤などとともに水あるいはシロップ液に溶解または分散
して調製すればよい。水あるいはシロップ液は、通常、
抗菌作用を発揮する一般式[1]のピリドンカルボン酸
またはその塩に対して、5〜10,000倍量、好ましくは、1
0〜2,000倍量使用される。錠剤、顆粒剤、細粒剤または
散剤は、ピリドンカルボン酸またはその塩、アルミニウ
ムまたはマグネシウムを構成成分とする金属化合物およ
びアスパルテームと、必要に応じて賦形剤、結合剤、崩
壊剤、滑沢剤、安定化剤、抗酸化剤、矯味剤およびpH調
整剤などを使用して、通常の製剤化方法にて調製すれば
よい。液剤またはシロップ剤の水を留去し、粉末化した
組成物を使用して、錠剤、顆粒剤、細粒剤または散剤な
どの固形製剤に調製することもできる。本発明の製剤
は、そのまま服用してもよいし、錠剤、顆粒剤、細粒剤
または散剤のような固形製剤の場合、服用前に、水ある
いはシロップ液に溶解または分散させ服用してもよい。
【0018】
【実施例】つぎに、本発明を具体的に説明するため実施
例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。なお、表中のT−3761は、(S)−1
0−(1−アミノシクロプロピル)−9−フルオロ−3
−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリ
ド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6
−カルボン酸を意味する。硫酸アルミニウムカリウム
(以下、ミョウバンと称する)は12水和物を、塩化マ
グネシウムは6水和物を、グルコン酸マグネシウムは2
水和物を、クエン酸は1水和物を使用する。 実施例1 (S)−10−(1−アミノシクロプロピル)−9−フ
ルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−
7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキ
サジン−6−カルボン酸400mg、ミョウバン400mg、アス
パルテーム200mgおよびクエン酸400mgを、蒸留水に溶解
させて全量を40mlとし液剤を得る。
【0019】実施例2〜5 表1の成分を実施例1と同様にして(S)−10−(1
−アミノシクロプロピル)−9−フルオロ−3−メチル
−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,
2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボ
ン酸含有液剤を得る。
【0020】
【表1】
【0021】実施例6〜8 表2の成分を実施例1と同様にして(S)−10−(1
−アミノシクロプロピル)−9−フルオロ−3−メチル
−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,
2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボ
ン酸含有液剤を得る。
【0022】
【表2】
【0023】実施例9 (S)−10−(1−アミノシクロプロピル)−9−フ
ルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−
7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキ
サジン−6−カルボン酸のメタンスルホン酸塩400mg、
ミョウバン400mg、アスパルテーム200mgおよびクエン酸
400mgを、蒸留水に溶解させて全量を40mlとし液剤を得
る。
【0024】実施例10 エノキサシン400mg、ミョウバン400mg、アスパルテーム
200mgおよびクエン酸400mgを、蒸留水に溶解させて全量
を40mlとし液剤を得る。
【0025】実施例11 オフロキサシン400mg、ミョウバン400mg、アスパルテー
ム200mgおよびクエン酸400mgを、蒸留水に溶解させて全
量を40mlとし液剤を得る。
【0026】実施例12 トスフロキサシントシレート400mg、ミョウバン400mg、
アスパルテーム200mgおよびクエン酸400mgを、蒸留水40
mlに添加し、70゜Cで加熱溶解させ液剤を得る。
【0027】比較例1 (S)−10−(1−アミノシクロプロピル)−9−フ
ルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−
7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキ
サジン−6−カルボン酸400mgおよびクエン酸400mgを、
蒸留水に溶解させて全量を40mlとし液剤を得る。
【0028】比較例2 (S)−10−(1−アミノシクロプロピル)−9−フ
ルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−
7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキ
サジン−6−カルボン酸400mg、ミョウバン400mgおよび
クエン酸400mgを、蒸留水に溶解させて全量を40mlとし
液剤を得る。
【0029】比較例3 (S)−10−(1−アミノシクロプロピル)−9−フ
ルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−
7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキ
サジン−6−カルボン酸400mg、アスパルテーム200mgお
よびクエン酸400mgを、蒸留水に溶解させて全量を40ml
とし液剤を得る。
【0030】つぎに、本発明のアルミニウムまたはマグ
ネシウムを構成成分とする金属化合物およびアスパルテ
ームを含有したピリドンカルボン酸含有製剤の苦味軽減
試験結果を説明する。 実験例1(苦味軽減試験) 10名のパネラーにて官能試験を行った。結果を、表3
に示す。
【0031】
【表3】 (人数) ──────────────────────────── 試験製剤 ───────────────────── 実施例1 比較例1 比較例2 比較例3 ──────────────────────────── 全く苦みを感 4 1 2 2 じなかった人 ──────────────────────────── 僅かに苦みを 4 2 0 3 感じた人 ──────────────────────────── 苦みを感じた 2 1 7 4 人 ──────────────────────────── 強烈な苦みを 0 6 1 1 感じた人 ────────────────────────────
【0032】
【発明の効果】本発明のアルミニウムまたはマグネシウ
ムを構成成分とする金属化合物およびアスパルテームを
含有するピリドンカルボン酸含有製剤は、ピリドンカル
ボン酸またはその塩の苦味を著しく軽減するので、ピリ
ドンカルボン酸またはその塩の経口製剤として有用であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウムまたはマグネシウムを構成成
    分とする金属化合物およびα−L−アスパルチル−L−
    フェニルアラニンメチルエステルを含有することを特徴
    とするピリドンカルボン酸またはその塩の製剤。
  2. 【請求項2】ピリドンカルボン酸が、一般式 【化1】 「式中、R1は、置換されていてもよい低級アルキル、
    低級アルケニル、シクロアルキル、アリールまたは複素
    環式基を;R2は、水素原子、ハロゲン原子、低級アル
    キル基、アルコキシ基、保護されていてもよいヒドロキ
    シル、アミノもしくは低級アルキルアミノ基またはジ−
    低級アルキルアミノ基を;R3は、置換されていてもよ
    いシクロアルキル、ビニルまたは環状アミノ基を; 【化2】 は、 【化3】 または 【化4】 (式中、X1は、水素原子またはハロゲン原子を示す。)
    を意味するか、またはR1と一緒になって式 【化5】 (式中、R4は、水素原子または低級アルキル基を;D
    は、酸素原子または硫黄原子を示す。)で表わされる基
    を示し; 【化6】 は、 【化7】 または 【化8】 (式中、X2は、水素原子またはハロゲン原子を示す。)
    で表わされる基を示す。」で表わされる化合物である請
    求項1記載のピリドンカルボン酸またはその塩の製剤。
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