JP3008173B2 - 自動原稿搬送装置 - Google Patents

自動原稿搬送装置

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JP3008173B2
JP3008173B2 JP8020672A JP2067296A JP3008173B2 JP 3008173 B2 JP3008173 B2 JP 3008173B2 JP 8020672 A JP8020672 A JP 8020672A JP 2067296 A JP2067296 A JP 2067296A JP 3008173 B2 JP3008173 B2 JP 3008173B2
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洋一郎 入江
義之 武田
剛 長尾
保彦 木田
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三田工業株式会社
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電複写機或いは
画像読取機の如き画像処理機に適用される自動原稿搬送
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像複写操作或いは画像読取操作等にお
ける原稿の取扱いを自動化するために、静電複写機或い
は画像読取機の如き画像処理機に自動原稿搬送装置を装
備することが広く実用に供されている。自動原稿搬送装
置を開示している代表的先行文献としては、特開昭53
−91747号公報、特開昭60−118551号公報
及び実開昭61−49348号公報を挙げることができ
る。
【0003】静電複写機或いは画像読取機の如き画像処
理機はハウジングを具備し、かかるハウジングの上面に
は処理すべき原稿が載置される透明板が配設されてい
る。自動原稿搬送装置は、通常、原稿搬入部、主部及び
原稿搬出部を具備している。原稿搬入部は上記透明板の
上流側に配設された搬入部枠体とこの搬入部枠体から上
流側に延出する原稿テーブルとを含んでいる。搬入部枠
体内には原稿テーブルから透明板に向かって延びる原稿
搬入路が形成されている。原稿テーブル上に載置された
複数枚の原稿は、原稿送出手段の作用によって1枚毎順
次に原稿搬入路に送出され、そして原稿搬入手段の作用
によって原稿搬入路を通して透明板上に搬入される。自
動原稿搬送装置の主部は、上記透明板を覆う閉位置とこ
れを露呈せしめる開位置との間を旋回移動自在に装着さ
れた可動主部枠体と、この可動主部枠体が上記閉位置に
位置せしめられている時に上記透明板に沿って原稿を搬
送するための原稿搬送手段とを含んでいる。かかる原稿
搬送手段は、通常、可動主部枠体に装着された搬送ベル
ト機構から構成されている。原稿搬出部は上記透明板の
下流側に配設された搬出部枠体を含んでいる。この搬出
枠体内には原稿搬出路が形成されている。また、原稿搬
出路から分岐して上記透明板の下流端に向かって延びる
原稿再搬入路も形成されていることが少なくない。透明
板上の原稿は原稿搬出路に送出され、原稿搬出手段の作
用によって原稿搬出路を通して搬送されて原稿受皿に排
出される。或いは、原稿搬出路から原稿再搬入路に導入
されて透明板上に再搬入される。上記原稿受皿は上記主
部に或いは搬出部に配設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】而して、従来の自動原
稿搬送装置には次の通りの解決すべき問題点がある。
【0005】
【0006】
【0007】第一に、自動原稿搬送装置の主部における
可動主部枠体は、通常、ヒンジ機構を介して画像処理機
のハウジングに装着される。ヒンジ機構はハウジングの
上面に装着される静止部材とこの静止部材に旋回自在に
連結された旋回部材とを含む。可動主部枠体は、透明板
に対して安定して所要関係に位置付けられるように、ヒ
ンジ機構の旋回部材に旋回自在に連結される。軽量化及
び低コスト化等の見地からして、ヒンジ機構の旋回部材
は比較的短くせしめることが望まれる。しかしながら、
かくすると、旋回部材と可動主部枠体との連結位置は、
可動主部枠体及びこれに装着された構成要素(例えば搬
送ベルト機構)の重心位置よりも相当後方(即ちヒンジ
機構の静止部材側)に位置する。かかる場合、可動主部
枠体が閉位置にせしめられている状態において、可動主
部枠体自身及びこれに装着された構成要素の重量に起因
して、可動主部枠体にはヒンジ機構の旋回部材に対して
可動主部枠体を特定方向に旋回せしめんとする力が作用
する。そして、かかる力に起因して、透明板に対する可
動主部枠体及びこれに装着されている構成要素の所要位
置付けが毀損されてしまう。かような問題を解決するた
めには、ヒンジ機構の旋回部材を充分前方に延出せしめ
て、旋回部材と可動主部枠体との連結位置を可動主部枠
体及びこれに装着された構成要素の重心に合致せしめる
ことが意図されるが、かくするにはヒンジ機構の旋回部
材を相当長くすることが必要であり、重量が相当増大す
ると共にコストが相当増大する。
【0008】第二に、透明板上から排出される原稿を受
け入れる原稿受皿には、通常、原稿搬送方向に移動自在
に装着されて、原稿受皿に排出される原稿の搬送方向寸
法に応じて適宜の位置に位置付けられる原稿停止片が配
設されている。原稿受皿に排出される原稿はその前縁が
原稿停止片に当接せしめられて、原稿受皿上に停止せし
められる。原稿停止片の幅は、通常、これに当接せしめ
られる原稿の幅よりも相当小さい。他方、所謂片縁基準
型自動原稿搬送装置においては、透明板上を通して搬送
され原稿受皿に排出される原稿は、その幅方向寸法にか
かわらず、その片縁を所定位置に位置せしめて原稿受皿
上に排出される。この場合、原稿停止片は搬送方向のみ
に移動されるのに対して、原稿は幅方向寸法にかかわら
ずその片縁を所定位置に位置せしめて排出される故に、
例えば幅方向寸法が相当大きい或いは相当小さい原稿
は、その幅方向中央ではなく片側部のみが原稿停止片に
当接され、かくして原稿が搬送方向に概ね真直な状態か
ら回動傾斜されてしまう傾向がある。
【0009】
【0010】
【0011】本発明の第一の技術的課題は、自動原稿搬
送装置の主部における可動主部枠体は、主部の重心より
も相当後方の部位でヒンジ機構の旋回部材と可動主部枠
体に連結されており、従ってヒンジ機構の旋回部材は不
必要に延在せしめられていないにもかかわらず、透明板
に対する可動主部枠体及びこれに装着された原稿搬送手
段の位置付けが主部の重量によって毀損されることがな
い、改良された自動原稿搬送装置を提供することであ
る。
【0012】本発明の第二の技術的課題は、原稿受皿に
排出される原稿の搬送方向及び幅方向寸法にかかわら
ず、排出原稿の前縁の幅方向中央部が原稿受皿に配設さ
れている原稿停止片に当接せしめられ、従って排出原稿
の回転傾動が確実に回避され得る、原稿搬送方式が所謂
片縁基準型の改良された自動原稿搬送装置を提供するこ
とである。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【課題を解決するための手段】上記第一の技術的課題を
解決するために、本発明の第二の局面においては、自動
原稿搬送装置の主部における可動主部枠体とヒンジ機構
の旋回部材との間に弾性偏倚手段を介在せしめ、かかる
弾性偏倚手段によって可動主部枠体に所要量の平衡回転
モーメントを加える。
【0018】即ち、本発明の第一の局面に従えば、上記
第二の技術的課題を達成する自動原稿搬送装置として、
ハウジングの上面には処理すべき原稿が載置される透明
板が配設されている画像処理機に適用される自動原稿搬
送装置にして、該透明板を覆う閉位置と該透明板を露呈
せしめる開位置との間を旋回移動自在に装着された可動
主部枠体と、該主部枠体が該閉位置に位置付けられてい
る時に該透明板に沿って原稿を搬送するための、該主部
枠体に装着された原稿搬送手段とを含む主部と、該主部
枠体の旋回移動時に該主部枠体にブレーキ作用を加える
ブレーキ機構とを具備し、該主部枠体はヒンジ機構を介
して該ハウジングの上面に装着され、該ヒンジ機構は静
止部材と該静止部材に旋回自在に連結された旋回部材を
含み、該主部枠体は該主部の重心よりも後方の部位が該
ヒンジ機構の該旋回部材に旋回自在に連結されており、
該ヒンジ機構の該旋回部材と該主部枠体との間には弾性
偏倚手段が介在せしめられており、該弾性偏倚手段は、
該主部枠体が該閉位置に位置せしめられている時に、該
旋回部材に対して該主部枠体を旋回せしめんとする該主
部の重量に起因する回転モーメントと略釣り合う平衡回
転モーメントを該主部枠体に加え、該ブレーキ機構は静
止ブレーキ片と該主部枠体に配設された旋回ブレーキ片
とを含み、該主部枠体が該閉位置から開移動せしめられ
ると、該主部の重量に起因する該回転モーメントよりも
該弾性偏倚手段に偏倚作用に起因する該平衡回転モーメ
ントが大きくなり、これに起因して該ヒンジ機構の該旋
回部材に対して該主部枠体が該平衡回転モーメント方向
に若干旋回せしめられて該旋回ブレーキ片が該静止ブレ
ーキ片に押圧され、かくして該主部枠体にブレーキ作用
が加えられる、ことを特徴とする自動原稿搬送装置が提
供される。
【0019】上記第二の技術的課題を解決するために、
本発明の第二の局面においては、原稿受皿に配設される
原稿停止片を原稿搬出方向下流に向かって幅方向所定基
準位置側から幅方向中央側に傾斜する所定傾斜方向に移
動自在にせしめる。
【0020】即ち、本発明の第二の局面に従えば、上記
第二の技術的課題を達成する自動原稿搬送装置として、
ハウジングの上面には処理すべき原稿が載置される透明
板が配置されている画像処理機に適用される自動原稿搬
送装置にして、原稿テーブルと、該原稿テーブルから該
透明板に向かって延びる原稿搬入路と、該原稿テーブル
上に載置された複数枚の原稿を1枚毎順次に該原稿搬入
路に送出するための原稿送出手段と、該透明板に沿って
原稿を搬送するための原稿搬送手段と、原稿受皿と、該
透明板から該原稿受皿に向かって延びる原稿搬出路と、
該原稿搬出路を通して該原稿受皿に原稿を搬出するため
の原稿搬出手段とを具備し、原稿はその幅寸法如何にか
かわらずその片側縁を幅方向所定基準位置に位置せしめ
て搬入、搬送及び搬出せしめられ、該原稿受皿は該原稿
受皿に搬出される原稿の前縁が当接せしめられる原稿停
止片を含み、該原稿停止片は原稿搬出方向下流に向かっ
て該幅方向所定基準位置側から幅方向中央側に傾斜する
所定傾斜方向に移動自在である、ことを特徴とする自動
原稿搬送装置が提供される。
【0021】
【0022】
【0023】
【作用】本発明の第一の局面に従って構成された自動原
稿搬送装置においては、可動主部枠体とヒンジ機構の旋
回部材との間に介在せしめられた弾性偏倚手段が、可動
主部枠体の重量に起因する回転モーメントに略対応する
平衡回転モーメントを可動主部枠体に加え、かくして可
動主部枠体の重量に起因する回転モーメントによって原
稿搬送手段が所要位置から旋回変位することが確実に防
止される。また、主部は旋回開閉時にブレーキ機構のブ
レーキ作用によって所要角度位置に保持される。
【0024】本発明の第二の局面に従って構成された自
動原稿搬送装置においては、原稿停止片が原稿搬出方向
下流に向かって幅方向所定基準位置側から幅方向中央側
に傾斜する所定傾斜方向に移動せしめられ、かくして原
稿受皿に排出される原稿の搬送方向及び幅方向寸法にか
かわらず、排出原稿の前縁の幅方向中央部が原稿受皿に
配設されている原稿停止片に当接せしめられる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、静電複写機に装備された本
発明に従って構成された自動原稿搬送装置の好適実施形
態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0026】全体的構成 図1、図2及び図3には、静電複写機2とこの静電複写
機2に装備された全体を番号4で示す自動原稿搬送装置
とが図示されている。それ自体は周知の形態でよい静電
複写機2は、略直方体形状のハウジング6を具備してお
り、このハウジング6の上面中央部には、矩形でよいガ
ラス製透明板8(図2及び図3)が配設されている。透
明板8の片端縁(図3において左端縁)には、原稿載置
位置規制部材10が配設されている。この原稿載置位置
規制部材10は透明板8の片端縁に沿って図3において
紙面に垂直な方向に延在せしめられている。図示してい
ないが静電複写機2のハウジング6内には、表面に静電
感光体を有する回転ドラムを含む種々の構成要素が配設
されている。周知の如く、複写すべき原稿は、通常、複
写すべき面を下方に向けて且つその一端縁を上記原稿載
置位置規制部材10の内側縁(図3において右端縁)に
当接せしめて透明板8上に載置される。透明板8上に載
置された原稿の下面を光学的に走査して上記回転ドラム
上に投射する原稿走査露光を含む静電潜像形成工程によ
って回転ドラム上に静電潜像が形成され、かかる静電潜
像がトナー像に現像され、現像されたトナー像が普通紙
でよい複写紙上に転写され、そして転写されたトナー像
が複写紙上に定着され、かくして複写物が生成される。
【0027】本発明に従って構成された図示の自動原稿
搬送装置4は、原稿搬入部12、中央主部14並びに原
稿搬出及び再搬入部16から構成されている。 原稿自
動搬送装置4における上記原稿搬入部12は、透明板8の
上記片端縁に隣接せしめてその上流側(図3において左
側)に配設されている。かかる原稿搬入部12は、静電
複写機2のハウジング6の上面に装着された搬入部枠体
18と、この枠体18から上流側に延出する原稿テーブ
ル20とを含んでいる。原稿テーブル20は、図3に明確
に図示する通り、上流側(図3において左側)に向かっ
て幾分上方に傾斜して延出せしめられている。原稿テー
ブル20の後縁部には直立静止原稿規制壁22が配設さ
れている。また、原稿テーブル20には、それ自体は周
知の形態でよい可動原稿規制部材24が前後方向に移動
自在に装着されている。可動原稿規制部材24は直立壁
26を有し、原稿テーブル20上に載置される原稿は静止
原稿規制壁22と可動原稿規制部材24の直立壁26と
の間に位置付けられる。上記枠体18は前側支持部材2
8、後側支持部材30並びにかかる支持部材28及び3
0間に配設されたカバー部材32を含んでいる。図3に
明確に図示する如く、上記前側支持部材28と上記後側
支持部材30との間で且つ上記カバー部材32の下方の
空間内には、1個の下側規制板33と3個の上側規制板
34、36及び38が配設されており、かかる下側規制
板33と上側規制板34、36及び38との間に原稿搬入
路40が規定されている。図3を参照して説明を続ける
と、上記前側支持部材28と後側支持部材30との間に
は、原稿テーブル20上に載置された複数枚の原稿を一
枚毎順次に上記原稿搬入路40に送出するための原稿送
出手段42と、原稿搬入路40に送出された原稿を上記
透明板8上に搬入するための原稿搬入手段44も配設され
ている。上記原稿送出手段42は原稿送出ローラ46と
原稿分離ローラ対48とを含んでいる。原稿送出ローラ
46は、実線で示す非作用位置から2点鎖線で示す如く
に選択的に下降されて、原稿テーブル20上に載置され
た複数枚の原稿の内の最上位の原稿の下流端部上面に当
接せしめられ、そして矢印50で示す方向に回転駆動せ
しめられ、かくして原稿テーブル20上に載置された原
稿が原稿搬入路40に向けて送出される。原稿分離ロー
ラ対48は送りローラ52と反転ローラ54とから構成
されている。反転ローラ54は実線で示す非作用位置と
2点鎖線で示す作用位置とに選択的に位置付けられる。
上記非作用位置に位置付けられている時には、反転ロー
ラ54は送りローラ52から下方に離隔して位置する。
上記作用位置に位置付けられると、反転ローラ54は送
りローラ52に当接せしめられてこれと協働する。送り
ローラ52は矢印56で示す方向に回転駆動せしめら
れ、反転ローラ54は矢印58で示す方向に回転駆動せ
しめられる。かような原稿分離ローラ対48は、原稿送
出ローラ46によって原稿テーブル20から複数枚の原
稿が同時に送出された場合、その内の最上位の原稿のみ
を他の原稿から分離して原稿搬入路40に搬入せしめ、
他の原稿の搬入を阻止する。上記原稿搬入手段44は協働
する上側ローラ60及び下側ローラ62から構成されて
おり、かかる上側ローラ60及び下側ローラ62は矢印
64で示す方向に回転駆動せしめられ、かくして原稿搬
入路40に搬入された原稿を上記透明板8上に搬入す
る。上記前側支持部材28と上記後側支持部材30との
間には、原稿テーブル20上に載置された原稿を検出す
るための載置原稿検出器66、及び上記原稿搬入路40を
通して透明板8上に搬入される原稿を検出するための複
数個の搬入原稿検出器68も配設されている。複数個の
搬入原稿検出器68による原稿の検出によって、原稿の
搬入自体を検出と共に搬入原稿の寸法を検出することが
できる。搬入部枠体12の後側支持部材30には、電動
モータでよい搬入部駆動源69(図3)が装着されてい
る。原稿搬入部12における上記原稿送出手段42及び
原稿搬入手段44は、上記搬入部駆動源69によって駆
動せしめられる。
【0028】而して、上記原稿送出手段42(原稿送出
ローラ46及び原稿分離ローラ対48)、原稿搬入手段
44(上側ローラ60及び下側ローラ62)及び載置原
稿検出器66の構成自体は、本発明における新規特徴を
構成するものではなく、当業者には周知の形態、例えば
本出願人の出願にかかる特願昭63−249114号
(出願日:昭和63年10月4日、発明の名称:自動原
稿搬送装置及びこれを備えた画像処理機)の明細書及び
図面に開示されている形態のものでよく、それ故に本明
細書においてはこれらの構成の詳細な説明は省略する。
【0029】自動原稿搬送装置4における上記中央主部
14は、可動主部枠体70を具備している。かかる主部
枠体70は、上記透明板8の後方に配置された一対のヒ
ンジ機構72(図2)を介して静電複写機2のハウジン
グ6の上面に装着されており、図1及び図3に図示する
閉位置と図2に図示する開位置との間を手動で開閉動せ
しめられ得る。主部枠体70を上記閉位置にせしめる
と、透明板8が主部枠体70によって覆われ、主部枠体
70を上記開位置にせしめると、透明板8が露呈せしめ
られる。主部枠体70の、閉位置において透明板8を覆
う部分は、下面が開放された箱形状である。図3に明確
に図示する如く、主部枠体70の箱形状部内には、透明
板8上に沿って原稿を搬送するための原稿搬送手段74
が配設されている。この原稿搬送手段74は、原稿搬送
方向(図3において左右方向)に間隔を置いて配置され
た被駆動ローラ76及び従動ローラ78、押圧ローラ8
0、82、84及び86、並びにこれらのローラに巻き
掛けられた無端ベルト88を含む搬送ベルト機構から構
成されている。枠体70には可逆電動モータでよい主部
駆動源89(図3)も装着されており、この主部駆動源
89によって原稿搬送手段74は矢印90で示す正転搬
送方向と矢印92で示す逆転搬送方向とに選択的に駆動
せしめられる。主部枠体70の上記箱形状部の上面は、
後述する如く原稿搬出及び再搬入部16を通して排出され
る原稿を受容する第1の原稿受皿94を構成している。
自動原稿搬送装置4における上記中央主部14自体の構
成については、後に更に詳細に説明する。
【0030】自動原稿搬送装置4における上記原稿搬出
及び再搬入部16は、上記透明板8の他端縁(図3にお
いて右端縁)に隣接してその下流側(図3において右
側)に配設されている。かかる原稿排出及び再搬入部1
6は下面が開放された箱状の搬出部枠体100を含んで
いる。この枠体100は前後方向(図3において紙面に
垂直な方向)に間隔を置いて配設された前及び後部材1
02及び104、図3において左右方向に間隔をおいて
配設された側壁106及び108並びに上面壁110か
ら構成されている。側壁106の下端部には原稿が通過
せしめられる通過開口112(図2及び図3)が形成さ
れている。更に、側壁106の上端部には第1の排出開
口114(図2及び図3)が形成され、側壁108の上
端部には第2の排出開口116(図3)が形成されてい
る。主として図3を参照して説明を続けると、上記枠体
100の中央部には水平に延びる回転軸118が回転自
在に装着されており、かかる回転軸118には軸線方向
に間隔を置いて複数個の搬出ローラ120が固定されて
いる。かかる搬出ローラ120に関連せしめて、枠体1
00内には中央規制部材122、外側規制部材124、
並びに外側規制板126、128及び130も配設され
ており、原稿搬出路132及び原稿再搬入路134が形
成されている。上記通過開口112から延びる原稿搬出
路132は、共通路136並びに第1の分岐路138及
び第2の分岐路140を含んでいる。共通路136は上
記通過開口112から延在し、第1の分岐路138は分
岐点(即ち共通路136の下流端)から上記第1の排出
開口114まで延在し、第2の分岐路140は上記分岐
点から上記第2の排出開口116まで延在している。上
記再搬入路134は第1の分岐路138から分岐して上
記通過開口112まで延在している。上記第1の分岐路
138と上記第2の分岐路140との分岐点、即ち共通
路136の下流端には、分岐路切替え手段142が配設
されている。この分岐路切替え手段142は、実線で示
す第1の分岐位置と2点鎖線で示す第2の分岐位置とに
選択的に位置付けられる。分岐路切替え手段142 が上記
第1の分岐位置に位置付けられると、共通路136が第
1の分岐路138に連通せしめられる。分岐路切替え手
段142が上記第2の分岐位置に位置付けられると、共
通路136が第2の分岐路140に連通せしめられる。
第1の分岐路 138から分岐する再搬入路134の上
流端には、排出再搬入切替え手段144が配設されてい
る。この排出再搬入切替え手段144は、実線で示す再
搬入位置と2点鎖線で示す排出位置とに選択的に位置付
けられる。排出再搬入切替え手段144が上記再搬入位
置に位置付けられると、第1の分岐路138の上流部と
下流部とが遮断され、第1の分岐路138の上流部が再
搬入路134に連通せしめられる。排出再搬入切替え手
段144が上記排出位置に位置付けられると、第1の分
岐路 138の上流部と下流部とが連通せしめられ、再
搬入路134が第1の分岐路から遮断せしめられる。図
示の実施形態においては、更に、上記通過開口112に
関連せしめて、従って共通路136の上流端及び再搬入
路134の下流端に関連せしめて、搬出再搬入切替え手
段146も配設されている。この搬出再搬入切替え手段
146は、実線で示す搬出位置と2点鎖線で示す再搬入
位置とに選択的に位置付けられる。透明板8上の原稿が
共通路136に搬出せしめられる場合には、搬出再搬入
切替え手段146は上記搬出位置に位置付けられ、再搬
入路134を通して原稿が透明板8上に再搬入せしめら
れる場合には、搬出再搬入切替え手段146は上記再搬
入位置に位置付けられる。
【0031】原稿搬出路132(共通路136、第1の
分岐路138及び第2の分岐路140)及び再搬入路1
34を通して原稿を所要通りに搬送せしめるための原稿
搬出手段148が配設されている。かかる原稿搬出手段
148は、上記搬出ローラ120に加えて、搬出ローラ
120と協働する従動ローラ150及び152、並びに
排出ローラ154及び156を含んでいる。回転自在に
装着され水平に延びる回転軸158には複数個の搬出ロ
ーラ120に対応せしめて複数個の従動ローラ150が
固定されており、回転自在に装着され水平に延びる回転
軸160には同様に複数個の搬出ローラ120に対応せ
しめて複数個の従動ローラ152が固定されている。第
1の分岐路138に関連せしめて配設された排出ローラ
154は、水平に延びる回転軸162に軸線方向に間隔
を置いて複数個固定されており、第2の分岐路140に
関連せしめて配設された排出ローラ156は、水平に延
びる回転軸164に軸線方向に間隔を置いて複数個固定
されている。搬出部枠体100には電動モータでよい搬
出部駆動源165(図3)も配設されており、原稿搬出
手段148はこの搬出部駆動源165によって駆動され
る。搬出ローラ120並びに排出ローラ154及び156
は矢印166で示す方向に回転駆動され、従動ローラ1
50及び152は矢印166で示す方向に従動される。
排出ローラ154は第1の分岐路138の下流部に搬出
された原稿を上記第1の排出開口114を通して排出す
る。第1の排出開口114を通して排出される原稿は、
上記主部枠体70の上面に形成されている上記第1の原
稿受皿94に収容される。排出ローラ156は第2の分
岐路140に搬出された原稿を上記第2の排出開口11
6を通して排出する。第2の排出開口116の下流側に
は第2の原稿受皿168が配設されており、第2の排出
開口116を通して排出される原稿はこの第2の原稿受
皿168に収容される。原稿搬出及び再搬入部16に
は、更に、透明板8から原稿搬出路132の共通路13
6に搬出された原稿を検出するための搬出原稿検出手段
170、第1の分岐路138を通して第1の原稿受皿9
4に排出される原稿を検出するための第1の排出原稿検
出手段172、第2の分岐路140を通して第2の原稿
受皿168に排出される原稿を検出するための第2の排
出原稿検出手段174、及び再搬入路134 を通して透明
板8上に再搬入される原稿を検出するための再搬入原稿
検出手段175も配設されている。これらの検出手段1
70、172、174及び175は、マイクロスイッチ
或いは光電式スイッチから構成することができる。
【0032】原稿搬出及び再搬入部16自体の構成は、
本発明における新規特徴を構成するものではなく、例え
ば本出願人の出願にかかる特願平1−175523号
(出願日:平成1年7月10日、発明の名称:自動原稿
搬送装置)の明細書及び図面に詳細に開示されている形
態のものでよく、それ故に本明細書においてはその詳細
についての説明を省略する。
【0033】上述した自動原稿搬送装置4においては、
単純モード、反転モード及び複反転モードのいずれかで
原稿の搬送が遂行される。図3を参照して説明すると、
単純モードが選択された場合には、原稿テーブル20上
の原稿が原稿搬入路40を通して透明板8上に搬入さ
れ、透明板8上の所定位置(原稿の後端が原稿位置規制
部材10に当接する位置)に位置付けられる。そして、
静電複写機2において原稿の片面(下面)に対する走査
露光が遂行される。しかる後に、原稿搬出路132にお
ける共通路136及び第1の分岐路138を通して第1
の原稿受皿94上に原稿が排出される。反転モードが選
択された場合にも、原稿テーブル20上の原稿が原稿搬入
路40を通して透明板8上に搬入され、透明板8上の所
定位置に位置付けられる。そして、静電複写機2におい
て原稿の片面に対する走査露光が遂行される。次いで、
透明板8上の原稿は原稿搬出路132の共通路136か
ら第1の分岐路138に進入せしめられ、そして第1の
分岐路138から再搬入路134に導入せしめられ、か
くして原稿の表裏が反転せしめられて再び透明板8上の
所定位置に位置付けられる。そして、静電複写機2にお
いて表裏が反転された原稿の他面に対する走査露光が遂
行される。しかる後に、原稿搬出路132の共通路13
6及び第2の分岐路140を通して第2の原稿受皿16
8上に原稿が排出される。複反転モードが選択された場
合には、原稿テーブル20から原稿搬入路40を通して
透明板8上に搬入された原稿は、透明板8上に位置付け
られることなくそのまま搬送され続けて原稿搬出路13
2の共通路136に搬出され、そして第1の分岐路13
6及び再搬入路134を通して透明板8上に再搬入さ
れ、かくして原稿の表裏が反転されて透明板8上の所定
位置に位置付けられる。そして、静電複写機2において
原稿の片面(下面)に対する走査露光が遂行される。し
かる後に、透明板8上から再び原稿搬出路132 の共通路
136及び第1の分岐路136並びに再搬送路134を
通して透明板8上に再搬入される。かくして原稿の表裏
が再び反転されて透明板8上の所定位置に再び位置付け
られる。そして、静電複写機2において原稿の他面に対
する走査露光が遂行される。しかる後に、原稿搬出路1
32の共通路136及び第1の分岐路138を通して第
1の原稿受皿94に原稿が排出される。上記単純モー
ド、反転モード及び複反転モードにおける原稿搬送様式
の詳細は、本出願人の出願にかかる特願平1−1925
44号(出願日:平成1年7月27日、発明の名称:自動
原稿搬送装置)の明細書及び図面に明確に説明されてい
るので、その詳細な説明は、かかる明細書及び図面の記
載に委ね、本明細書においては省略する。
【0034】而して、本発明に従って構成された図示の
自動原稿搬送装置4の上述した全体的構成においては、
次の点が注目されるべきである。即ち、図示の自動原稿
搬送装置4においては、可動主部枠体70及びこれに装
着された原稿搬送手段(搬送ベルト機構)74を含む中
央主部14は、原稿搬入部12及び原稿搬出及び再搬入部
16と全く別個に構成されており、主部14と原稿搬入
部12との間及び主部14と原稿搬出及び再搬入部16
との間には、駆動力の相互作用及び押圧力の相互作用が
存在しない。原稿搬入部12、主部14及び原稿搬出部
16には、夫々、それら自体の搬入部駆動源69、主部
駆動源89及び搬出部駆動源165が配設されており、
主部14と原稿搬入部12との間及び主部14と原稿搬
出部16との間には駆動連結関係が全く存在しない。ま
た、相互に押圧せしめられて協働するローラ対の一方が
主部14に配設され他方が原稿搬入部12又は原稿搬出
及び再搬入部16に配設されているということもなく、
従って主部14と原稿搬入部12との間及び主部14と
原稿搬出及び再搬入部16との間には相互押圧関係も全
く存在しない。従って、主部14の可動主部枠体70及
びこれに装着された原稿搬送手段(搬送ベルト機構)7
4は、可動主部枠体70の開閉が繰り返し遂行されても、
駆動力或いは押圧力による悪影響を受けることなく、透
明板8に対して所要位置に安定して充分精密に位置付け
られる。
【0035】中央主部 次に、中央主部14について詳細に説明する。図1乃至
図3を参照して既に言及した如く、中央主部14は可動
主部枠体70とこの主部枠体70に装着された原稿搬送
手段(搬送ベルト機構)74とを含んでいる。主部枠体
70は、搬送方向に間隔を置いて配設された一対のヒン
ジ機構72によって、図1及び図3に図示する閉位置と
図2図に図示する開位置とを間を旋回移動自在に、静電
複写機2のハウジング6の上面に装着されている。
【0036】図4及び図5を参照して説明すると、それ
自体は周知の形態でよい一対のヒンジ機構72の各々
は、静止部材180と旋回部材182とを有する。静止
部材180は底壁184とその両側縁から上方に延びる
一対の直立支持壁186とを有する。かかる静止部材1
80は、その底壁184を貫通せしめて締結ねじ188
(図6)を静電複写機2のハウジング6の上面壁に螺着
せしめることによって、ハウジング6の上面の所定位置
に固定される。一対の直立支持壁186の各々には、装
着孔190及び192が形成されている。一方、旋回部
材182は上壁194とその両側縁から下方に垂下する
一対の側壁196を有する。上壁194の後端部には孔
198が形成されている。側壁196の各々の後端部に
は装着孔200が形成され、前端部には装着孔202が
形成されている。また、側壁196の各々の中間部に
は、その下縁から上方に次いで後方に延びるL字上の切
欠き204が形成されている。図4に図示する通り、静
止部材180の直立支持壁186に形成されている装着
孔190と旋回部材182の側壁196に形成されてい
る装着孔200には連結ピン205が挿通せしめられ、
かくしてピン205を中心として旋回自在に旋回部材1
82が静止部材180に装着される。静止部材180の
一対の直立支持壁186に形成されている装着孔192
には、ピン206の両端部が旋回自在に装着される。こ
のピン206にはその中央部から実質上垂直に突出する
2本の円筒部材208が固定されている。他方、旋回部
材182の両側壁196に形成されている切欠き204
には、ピン210の両端部が挿入される。このピン21
0にはその中央部から実質上垂直に突出する2本の丸棒
部材212 が固定されている。ピン210の丸棒部材21
2には圧縮コイルばね214が被嵌され、そしてピン2
10の丸棒部材212がピン206の円筒部材208内
に滑動自在に挿入される。コイルばね214はピン21
0と円筒部材208との間に位置せしめられ、旋回部材
182を第4図において左前側から見て反時計方向に弾
性的に偏倚する。静止部材180に対して旋回部材18
2が旋回せしめられる際には、丸棒部材212が円筒部
材 208に対して滑動せしめられる。
【0037】図5と共に図6、図9乃至図11を参照し
て説明を続けると、上記一対のヒンジ機構72を介してハ
ウジング6の上面に装着される可動主部枠体70は、支
持基体216とこの支持基体216に装着されるカバー
部材218(図1乃至図3並びに図15)を含んでい
る。そして、支持基体216は、一対の連結部材220
とかかる連結部材220に夫々固定された一対の支持板
材222とを含んでいる。図5に明確に図示する通り、
一対の連結部材220の各々は、底壁224とこの底壁
224の両側縁から上方に延びる直立側壁226を有す
る。側壁226の後部には、その上縁から横方向外方に
突出した矩形突出片228が形成されている。側壁22
6の中間部には装着孔230が形成されている。また、
側壁226の一方(図5において左前側に位置する方の
側壁226)の後端には、そこから横方向に突出する突
出片229が形成されており、かかる突出片229には
ねじ孔231が形成されている。図6及び図9に明確に
図示する如く、連結部材220は上記ヒンジ機構72の
旋回部材182の下方に配置され、連結部材220の側
壁226は旋回部材182の側壁196の外側に位置せ
しめられる。連結部材220の側壁226に形成されて
いる装着孔230と旋回部材182の側壁196の前端
部に形成されている装着孔202には装着ピン232が
挿通せしめられ、かくしてヒンジ機構72の旋回部材1
82に支持基体216の連結部材220がピン232を
中心として旋回自在に装着される。図6及び図10に明
確に図示する如く、連結部材220の各々の前端部に
は、支持板材222の後端部が固定される。連結部材2
20の前端部には3個の孔234が形成され、一方連結
部材220の前端部の下方に位置せしめられる支持板材
222の後端部には対応せしめて3個のねじ孔236
(図11)が形成されており、孔234を通してねじ孔
236に連結ねじ(図示していない)を螺着することに
よって、連結部材220の前端部に支持板材222の後
端部が固定されている。支持板材222は、連結部材2
20の前端部に固定されて片持ち支持された後端部から
前方に延在している。
【0038】図示の実施形態における支持板材222の
各々は、押出成形されたアルミニウム材料から形成され
ており、帯板状部238とかかる帯板状部238の両側
縁から上方に延びる両側壁240を有するチャンネル形
状である。手動で旋回開閉動せしめられる可動主部枠体
70は、開閉動の容易化という見地からできる限り軽量
化せしめることが望まれ、従って支持基体216の支持
板材222もできる限り軽量化せしめることが望まれ
る。他方、後に詳細に説明する通り支持基体216には
原稿搬送手段(搬送ベルト機構)74が装着され、支持
板材222はかかる原稿搬送手段74を支持するに充分
な強度を有することが必要である。上述した通り支持板
材222は片持ち支持された後端部から前方に延在して
おり、従って原稿搬送手段74を支持するに充分な強度
を支持板材222が有するための、支持板材222の必
要断面二次モーメントは前端から後方に向かって漸次増
大、換言すれば後端から前方に向かって漸次減少する。
かかる事実に鑑みて、本発明においては支持板材222
の後部よりも前部が小さい断面二次モーメントを有する
ようにせしめて、支持板材222の必要強度を維持しな
がらその重量を低減せしめる。図示の実施形態において
は、支持板材222にその長手方向に適宜間隔をおいて
複数個の軽量化開口242 を形成して、支持板材222を
軽量化せしめている。後方の開口242は小さく前方の
開口242程大きくせしめられており、かくして支持板
材222の後部の断面二次モーメントよりも前部の断面
二次モーメントが小さくせしめられている。開口242
の大きさを変化せしめることに代えて或いはこれに加え
て、開口存在密度を適宜に変化せしめることもできる。
また、所望ならば、支持板材222の側壁240の上方
への突出量を後方から前方に向かって小さくせしめ、か
くして支持板材222の前部の断面二次モーメントを後
部の断面二次モーメントよりも小さくせしめることもで
きる。
【0039】図10及び図11を参照して説明を続ける
と、支持基体216における一対の支持板材222の各
々の後端部及び前端部には、夫々、位置付け当接片24
4及び246が締結ねじ248及び250によって固定
される。支持基体216の連結部材220の前端部には
矩形開口252が形成されており、当接片244はかか
る開口252を通して支持板材222の後端部に固定さ
れる。当接片244及び246の各々は下方に延びる脚
部を有し、当接片244の脚部は支持板材222の後端
部に形成されている開口254を通って下方に突出し、
当接片246の脚部は支持板材222の前端に形成され
ている切欠き256を通って下方に突出する。可動主部
枠体70が図1及び図3に図示する閉位置にせしめられ
ると、当接片244及び246の下方に突出している脚
部がハウジング6の上面に配設されている透明板8に当
接せしめられ、かくして支持基体70に装着されている
原稿搬送手段(搬送ベルト機構)74が透明板8に対し
て所要通りに位置せしめられる。
【0040】図6及び図9を参照して説明すると、支持
基体216の一対の連結部材220の側壁226の上縁
後端部(上記突出片228よりも後方の部分)上には、
搬送方向に延在して一対の連結部材220に跨がる細長
い押圧板258が配置されている。この押圧板258に
は、一対のヒンジ機構72の各々における旋回部材18
2の上壁194に形成されている孔198に対応せしめ
て孔260 が形成されている。そして、旋回部材182の
孔198及び押圧板258の孔260を通してボルト2
62の軸が上方に突出せしめられている。ボルト262
の頭部は旋回部材182の上壁194の下面に係止され
ている。ボルト262の軸には弾性偏倚手段を構成する
圧縮コイルばね264が被嵌されている。搬送方向に延
在して2個のコイルばね264に跨がってその上方に位
置する規制板266も配設されている。この規制板26
6の両端部にも孔268が形成されており、上記ボルト
262の軸はかかる孔268をも貫通して上方に突出し
ている。そして、かかるボルト262の軸の先端部には
ナット270が螺着されている。第6図及び第9図を参
照することによって容易に理解される如く、圧縮コイル
ばね264は、ヒンジ機構72の旋回部材182に対し
て支持基体216の連結部材220を、図6において時
計方向に弾性的に偏倚する。圧縮コイルばね264によ
る弾性偏倚力は、ボルト262の軸に対するナット27
0の螺合度合いを調節することによって適宜に調節する
ことができる。
【0041】図6を参照して説明を続けると、後に更に
言及する如く、支持基体216には原稿搬送手段(搬送
ベルト機構)74が装着され、そしてまたカバー部材2
18が装着される。支持基体216及びこれに装着され
た構成要素の重量即ち中央主部14の重量の作用中心即
ち重心Gは、ヒンジ機構72における旋回部材182と
支持基体216の連結部材220との旋回連結位置、即
ち装着ピン232の中心軸線の位置よりも相当前方に位
置する(中央主部14の重心Gと装着ピン232の中心
軸線とは、ヒンジ機構72の旋回部材182を過剰に前
方に延在せしめることによって相互に合致せしめること
もできるが、かくするとヒンジ機構72の大型且つ高重
量化及びコストの増大が発生する)。装着ピン232の
中心軸線よりも中央主部14の重心が相当前方に位置す
る場合、中央主部14の重心Gに作用する重量は、図6
において中央主部14を反時計方向に旋回せしめる回転
モーメントを生ぜしめる。かかる回転モーメントは、中
央主部14が図6に図示する閉位置に位置せしめられて
いる時に最大であり、図2に図示する開位置に向けて開
動せしめられると、装着ピン232の中心軸線と中央主
部14の重心との水平方向距離が漸次減少する故に、漸
次減少せしめられる。而して、中央主部14が閉位置に
位置せしめられている時の上記回転モーメントは通常相
当な大きさであり、上記回転モーメントに対して何らの
対策をも講じていない場合には、次の通りの問題が発生
する。可動主部枠体70が図1及び図3に図示する閉位
置にせしめられた時には、上述した通り上記位置付け当
接片244及び246の脚部が透明板8に当接せしめら
れ、かくして原稿搬送手段(搬送ベルト機構)74が透
明板8に対して所要通りに位置付けられることが重要で
ある。しかしながら、上記回転モーメントの作用によ
り、支持基体216が第6図において反時計方向に強制
的に旋回せしめられ、支持基体216に装着されている
原稿搬送手段74も所要位置から図6において反時計方
向に幾分旋回せしめられる傾向がある。然るに、本発明
によれば、上記圧縮コイルばね264によって支持基体
216には図6において時計方向に弾性偏倚力が加えら
れる。そして、かかる弾性偏倚力の大きさは、中央主部
14が図6に図示する閉位置に位置せしめられている状
態における中央主部14の重量に起因する反時計方向の
上記回転モーメントに略対応する時計方向の平衡回転モ
ーメントを支持基体216、従って中央主部14に加え
る値に設定される。かくして、原稿搬送手段74が所要
位置から旋回変位することが確実に防止される。
【0042】図5、図7及び図8を参照して説明する
と、上記一対のヒンジ機構72の各々に関連せしめてブ
レーキ機構272が配設されている。かかるブレーキ機
構272の各々は、静止ブレーキ片274と旋回ブレー
キ片276とから構成されている。適宜の合成樹脂から
形成することができる静止ブレーキ片276は、ヒンジ
機構72における静止部材180の一対の直立支持壁1
86の一方(図5において右上側の直立支持壁186)
の外面に止めねじ278(図7)によって固定されてい
る。図7及び図8に明確に図示する如く、静止ブレーキ
片274の上面には、第1の弧状内周面280と第2の
弧状内周面282が形成されている。第1の弧状内周面
280に対して第2の弧状内周面282は旋回ブレーキ
片276から離れる方向に幾分変位せしめられており、
両者間には中間段部284が形成されている。また、第
1の弧状内周面280の前側(図7及び図8において右
側)には前段部286が形成されている。一方、同様に
適宜の合成樹脂から形成することができる旋回ブレーキ
片276は、主部枠体70の支持基体216における連
結部材220の一対の側壁226の一方(図5において
右上側の側壁226)の後端下縁部に止めねじ288
(図7)によって固定されている。図7及び図8に明確
に図示する如く、旋回ブレーキ片276には、その下面
後部に弧状外周面290が形成されている。
【0043】上述した通りのブレーキ機構272の作用
を説明すると、図7図に図示する如く主部枠体70が閉
位置に位置せしめられている時には、旋回ブレーキ片2
76は静止ブレーキ片274から離隔せしめられてお
り、ブレーキ機構272は非作用状態にある。主部枠体
70が図7及び図8において時計方向に旋回開動せしめ
られると、図8に図示する如く、旋回ブレーキ片276
の弧状外周面290が静止ブレーキ片274の第1の弧
状内周面280に押圧せしめられる。図7と図8を比較
参照することによって理解される如く、旋回ブレーキ片
276の弧状外周面290が静止ブレーキ片274の前
段部286を通過して第1の弧状内周面280に対応し
て位置せしめられる際には、ヒンジ機構72の旋回部材
182に連結部材220を装着している装着ピン232
を中心として連結部材220(従って主部枠体70)が
図8において反時計方向に若干の角度θだけ旋回せしめ
られ、これによって旋回ブレーキ片276 の弧状外周面2
90が静止ブレーキ片274の前段部を乗り越える。上
述した如く中央主部14の重量に起因して図8において
反時計方向に旋回せしめる方向に中央主部14に作用す
る回転モーメントは、中央主部14が閉位置から旋回開
動せしめられるに従って漸次減少する。従って、図8に
図示する状態においては、中央主部14の重心に起因す
る上記回転モーメントよりも、上記圧縮コイルばね26
4によって中央主部14に加えられる時計方向の平衡回
転モーメントの方が大きくなる。それ故に、図8に図示
する状態においては、上記平衡回転モーメントによって
旋回ブレーキ片276の弧状外周面290が静止ブレー
キ片274の第1の弧状内周面280に強制的に押圧せ
しめられ、両者間の摩擦力によって中央主部14の旋回
動にブレーキ力が作用せしめられる。かくして、静止ブ
レーキ片274における前段部286と中間段部284
との間の第1の弧状内周面280の範囲(中央主部14
の閉位置からの開動角度で略20度乃至75度の範囲)
においては、中央主部14に旋回開閉動にブレーキ作用
が加えられ、中央主部14は操作者の所要角度位置に保
持される。上記ブレーキ力は比較的小さく、従って中央
主部14の保持力も比較的小さい。中央主部14が更に
旋回開動せしめられると、図8に2点鎖線で示す通り、
旋回ブレーキ片276の弧状外周面290は中間段部2
84を通過して第2の弧状外周面282に押圧せしめら
れる。この際には、連結部材220が装着ピン232を
中心として図8において時計方向に若干の角度(上記角
度θに対応した角度でよい)だけ旋回せしめられる。図
8を参照することによって理解される如く、中央主部1
4を閉方向に旋回せしめて、旋回ブレーキ片276の弧
状外周面290を静止ブレーキ片274の第2の弧状内
周面282から中間段部284を通して第1の弧状内周
面280に押圧せしめられる状態に戻すには、上記圧縮
コイルばね264の弾性偏倚作用に抗して連結部材22
0(従って中央主部14)を図8において反時計方向に
若干の角度旋回せしめ、これによって旋回ブレーキ片2
76の弧状外周面290が静止ブレーキ片274の中間
段部284を乗り越えるようにせしめることが必要であ
る。圧縮コイルばね264の弾性偏倚作用に抗して連結
部材220を反時計方向に旋回せしめるには幾分かの力
を必要とし、従って中央主部14は旋回ブレーキ片 2
76の弧状外周面290が静止ブレーキ片274の中間
段部284を通過して第2の弧状内周面282に押圧せ
しめられた角度位置(中央主部14の閉位置からの開動角
度で略80度)に比較的安定して保持される。
【0044】図10乃至図12を参照して説明を続ける
と、中央主部14における主部枠体70の上記支持基体
216には、搬送ベルト機構から構成されている原稿搬
送手段74が装着されている。かかる原稿搬送手段74
は前側支持手段292と後側支持手段294とを含んで
いる。前側支持手段292は被駆動側支持部材296及
び従動側支持部材298を有し、同様に後側支持手段2
94も被駆動側支持部材300及び従動側支持手段30
2を有する。前側支持手段292の被駆動側支持部材2
96は搬送方向(図12において上下方向)に延在する
細長い板状部材から構成されている。上述した支持基体
216における一対の支持板材222の各々の両側壁の
上端部前端にはねじ孔304が形成されており、これに
対応して被駆動側支持部材296には4個の装着孔30
6が形成されている。装着孔306を通してねじ孔30
4に止めねじ308を螺着せしめることによって、支持
板材222の前端に被駆動支持部材296が固定され
る。前側支持手段292の従動側支持部材298も搬送
方向に延在する板状部材から構成されている。かかる従
動側支持部材298は搬送方向に所要範囲に渡って移動
自在に上記被駆動支持部材296に装着される。図10
及び図11と共に図13−A及び図13−Bを参照して
説明すると、被駆動側支持部材296の従動側端部(図
11において左下側端部)には、前方に突出せしめられ
ている案内ピン310及びロックピン312が植設され
ている。一方、従動側支持部材298には、案内スロッ
ト314及びロックスロット316が形成されている。
案内スロット314は搬送方向に延びている。ロックス
ロット316は搬送方向に延びる相対的移動許容部31
8及び搬送方向に対して略垂直に延びるロック部320
を有する。案内ピン310を案内スロット314に挿入
し、ロックピン312をロックスロット316に挿入す
ることによって、被駆動側支持部材296に従動側支持
部材298が装着される。従動側支持部材298には、
その上縁から前方に突出せしめられた係止片319と共
に、その下縁から前方に延在せしめられた把持片321
も形成されている。図13−A及び図13−Bに明確に
図示する通り、被駆動側支持部材296の案内ピン31
0と従動側支持部材298の係止片319との間には、
引張ばねから構成された弾性偏倚手段322が配設され
ている。図13−Aに図示する通りロックピン312が
ロックスロット316の相対的移動許容部318内に位
置せしめられている時には、案内ピン310が案内スロ
ット314内を搬送方向に移動しロックピン312がロ
ックスロット316の相対的移動許容部318内を搬送
方向に移動することによって、被駆動側支持部材296
に対して従動側支持部材298が搬送方向に移動するこ
とが許容される。弾性偏倚手段322は従動側支持部材
298を図13−Aにおいて左方に、従って被駆動側支
持部材296と従動側支持部材298とによって規定さ
れる前側支持手段292の搬送方向全長を延長する方向
に、弾性的に偏倚する。後に更に詳細に言及する通り、
前側支持手段292と後側支持手段294との間には搬
送方向に間隔をおいて被駆動ローラ76と従動ローラ7
8とが装着され、かかる被駆動ローラ76と従動ローラ
78とには無端ベルト88が巻き掛けられるが、上記弾
性偏倚手段322による弾性偏倚作用によって無端ベル
ト88が緊張状態に維持される(かかる状態において、
被駆動側支持部材296と従動側支持部材298は、全
長が最も延長された状態ではなくて、それよりも幾分短
い状態にある)。従動側支持部材298に形成されてい
る上記把持片321を把持して或いはこれに指を掛け
て、上記弾性偏倚手段322の弾性偏倚作用に抗して従
動側支持部材298を図13−A及び図13−Bにおい
て右方に、従って被駆動側支持部材296と従動側支持
部材298とによって規定される前側支持手段292の
全長を短縮する方向に、所定長さ移動せしめ、次いで従
動側支持部材298の図13−A及び図13−Bにおい
て右端部を上方に幾分移動せしめると、図13−Bに図
示する通り、ロックピン312がロックスロット316
のロック部320内に位置せしめられる。かくすると、
従動側支持部材298が弾性偏倚手段322の作用によ
って図13−Bにおいて左方に戻ることが阻止され、従
動側支持部材298は図13−Bに図示する全長短縮状
態にロックされる(かくの通りであるので、ロックピン
312とロックスロット316とは協働してロック手段
を構成する)。従動側支持部材296の図13−A及び
図13−Bにおいて右端部を下方に幾分移動せしめてロ
ックピン312をロックスロット316の相対的移動許
容部318内に位置せしめると、上記ロック作用が解除
され、従って弾性偏倚手段322の作用によって従動側
支持部材298は図13−Aに示す状態に戻される。後
側支持手段294の被駆動支持部材300も搬送方向に
延在する板状部材から構成されているが、後側支持手段
294の被駆動支持部材300の上下方向高さは前側支
持手段292の被駆動側支持部材296の上下方向高さ
よりも相当大きい。支持基体216における一対の支持
板材222の各々の両側壁の上端部後端にもねじ孔(図
示していない)が形成されており、これに対応して被駆
動支持部材300にも4個の装着孔324が形成されて
いる。装着孔324を通して上記ねじ孔に止めねじ(図
示していない)を螺着せしめることによって、支持板材
222の後端に被駆動支持部材300が固定される。後
側支持手段294の従動側支持部材302も搬送方向に
延在する板状部材から構成されており、その上下方向高
さは前側支持手段292の従動側支持部材298の上下
方向高さよりも相当大きい。かかる従動側支持部材30
2も搬送方向に所要範囲に渡って移動自在に上記被駆動
側支持部材300に装着される。図10及び図11と共
に図14−A及び図14−Bを参照して説明すると、被
駆動側支持部材300の従動側端部(図11において左
下側端部)、には後方に突出せしめられている案内ピン
325及びロックピン326が植設されている。案内ピ
ン325の突出端には拡大頭部が形成されている。一
方、従動側支持部材302には、案内スロット328及
びロックスロット330が形成されている。案内スロッ
ト328は搬送方向に延び、その被駆動側端は開放され
ている。ロックスロット 330は搬送方向に延びる相
対的移動許容部332 及び搬送方向に対して略垂直に延び
るロック部 334を有する。案内ピン325を案内ス
ロット328に挿入し、ロックピン326をロックスロ
ット330に挿入することによって、被駆動側支持部材
300に従動側支持部材302が挿入される。被駆動側
支持部材300にはその下縁から前方に突出せしめられ
た係止片336が形成され、従動側支持部材302には
その下縁から前方に突出せしめられた係止片338が形
成されている。更に、従動側支持部材302には、その
下縁から後方に延在せしめられた把持片340(図11
及び図12)も形成されている。図14−A及び図14
−Bに明確に図示する通り、被駆動支持部材300の係
止片336と従動側支持部材302の係止片338との
間には、引張ばねから構成された弾性偏倚手段342が
配設されている。図14−Aに図示する通りロックピン
326がロックスロット330の相対的移動許容部33
2内に位置せしめられている時には、案内ピン325が
案内スロット326内を搬送方向に移動しロックピン3
26がロックスロット330の相対的移動許容部332
内を搬送方向に移動することによって、被駆動側支持部
材300に対して従動側支持部材302が搬送方向に移
動することが許容される。弾性偏倚手段342は従動側
支持部材302を図14−Aにおいて左方に、従って被
駆動側支持部材300と従動側支持部材302とによっ
て規定される後側支持手段294の搬送方向全長を延長
する方向に、弾性的に偏倚する。前側支持手段292に
関して説明した場合と同様に、上記弾性偏倚手段342
による弾性偏倚作用によって無端ベルト88(図2及び
図3)が緊張状態に維持される(かかる状態において、
被駆動側支持部材300と従動側支持部材302とは、
全長が最も延長された状態ではなくて、それよりも幾分
短い状態にある)。従動側支持部材302に形成されて
いる上記把持片340を把持して或いはこれに指を掛け
て、上記弾性偏倚手段342の弾性偏倚作用に抗して従
動側支持部材302を図14−A及び図14−Bにおい
て右方に、従って被駆動側支持部材300と従動側支持
部材302とによって規定される後側支持手段294の
全長を短縮する方向に、所定長さ移動せしめ、次いで従
動側支持部材302を図14−A及び図14−Bにおい
て右端部を上方に幾分移動せしめると、図14−Bに図
示する通り、ロックピン326がロックスロット330
のロック部334内に位置せしめられる。かくすると、
従動側支持部材302が弾性偏倚手段342の作用によ
って図14−Bにおいて左方に戻ることが阻止され、従
動側支持部材302は図14−Bに図示する全長短縮状
態にロックされる(かくの通りであるので、ロックピン
326とロックスロット330とは協働してロック手段
を構成する)。従動側支持部材302の図14−A及び
図14−Bにおいて右端部を下方に幾分移動せしめてロ
ックピン326をロックスロット330の相対的移動許
容部332内に位置せしめると、上記ロック作用が解除
され、従って弾性偏倚手段342の作用によって従動側
支持部材302は図14−Aに示す状態に戻される。
【0045】図10乃至図12を参照して説明を続ける
と、前側支持手段292の被駆動側支持部材296 の一端
部(図12において上端部)と後側支持手段294の被
駆動側支持部材300の一端部(図12において上端
部)との間には、軸受スリーブ344及び346を介し
て軸部材348が回転自在に装着され、この軸部材34
8には、幅方向(図12において左右方向)に連続して
延在している被駆動ローラ76が固定されている。ま
た、前側支持手段292の従動側支持部材298の一端
部(図12において下端部)と後側支持手段294の従
動側支持部材302の一端部(図12において下端部)
との間には、軸受スリーブ350及び352を介して軸
部材354が回転自在に装着され、この軸部材354に
は、その軸線方向に適宜間隔をおいて複数個の従動ロー
ラ78が固定されている。図3に明確に図示する通り、
被駆動ローラ76と従動ローラ78とには無端ベルト8
8が巻き掛けられている。本発明に従って構成された図
示の実施形態においては、前側支持手段292を構成す
る被駆動側支持部材296及び従動側支持部材298の
上下方向寸法は、被駆動ローラ76及び従動ローラ78
の直径よりも小さくせしめられており、被駆動ローラ7
6及び従動ローラ78に巻き掛けられた無端ベルト88
の上方走行部及び下方走行部は夫々被駆動側支持部材2
96及び従動側支持部材298よりも上方及び下方に位
置する。かかる事実に鑑み、前側支持手段292の被駆
動側支持部材296の一端部(図12において上端部)
には、ベルト拘束部材355(図11及び図12)が装
着せしめられる。適宜の合成樹脂から形成することがで
きるベルト拘束部材355は、被駆動側支持部材296
の一端部の外郭に対応した内側形状を有し、被駆動側支
持部材296の一端部に着脱自在に弾性的に係合せしめ
られる。かかるベルト拘束部材355 の内側には、無端ベ
ルト88の片側縁に対向して位置し、無端ベルト88が
前方に移動するのを阻止する拘束フランジ357が形成
されている。また、ベルト拘束部材355の外側には、
被駆動側支持部材296にベルト拘束部材355を装着
或いはこれから離脱せしめる際に手で把持することがで
きる把持片359が形成されている。図3並びに図10
乃至図12を参照して説明を続けると、前側支持手段2
92と後側支持手段294との間には、上述した押圧ロ
ーラ80、82、84及び86も装着されている。図1
1に図示する通り、支持基体216における一対の支持
板材222の各々の前端部及び後端部の上面には、軸装
着部材356が止めねじ358によって固定されてい
る。かかる軸装着部材356は幅方向内側が開放された
箱状部を有する。一方、軸線方向に間隔を置いて押圧ロ
ーラ80が固定された軸部材360と軸線方向に間隔を
置いて押圧ローラ82が装着された軸部材362との各
々の両端は、軸受部材364に回転自在に挿入されてい
る。軸受部材364の各々は、軸装着部材356の箱状
部内に上下方向に移動自在に収容される。軸受部材36
4には上方に突出する係止突起366が形成されてお
り、かかる係止突起には弾性偏倚手段を構成する圧縮ば
ね368が被嵌されている。圧縮ばね368は軸受部材
364と軸装着部材356の箱状部の上壁との間に介在
せしめられ、軸部材360及び362を下方に、従って
押圧ローラ80及び82を下方に弾性的に偏倚する。一対
の支持板材222の帯板状部238には押圧ローラ80
及び82に対応せしめて開口370及び372が形成さ
れており、押圧ローラ80及び82はかかる開口370
及び372を通って下方に突出し、図3に明確に図示す
る如く無端ベルト88の下方走行部に作用してこれを静
電複写機2の透明板8に押圧せしめる。上記一対の支持
板材222の間において、前側支持手段292の被駆動
側支持部材296には後方に突出する支持片374が形
成されており、これに対応して後側支持手段294の被
駆動側支持部材302には前方に突出する支持片376
が形成されている。そして、これらの支持片374及び
376の各々には搬送方向に間隔を置いて一対の軸装着
部材378が止めねじ379によって固定されている。
軸装着部材378は、上述した軸装着部材356と同様
の形態でよく、幅方向(図12において左右方向)内側
が開放されている箱状部を有する。一方、軸線方向に間
隔を置いて押圧ローラ84が固定された軸部材380と
軸線方向に間隔を置いて押圧ローラ86が装着された軸
部材382との各々の両端は、軸受部材384に回転自
在に挿入されている。軸受部材384の各々は、軸装着
部材378の箱状部内に上下方向に移動自在に収容され
る。軸部材380及びこれに固定された押圧ローラ84
並びに軸部材382及びこれに固定された押圧ローラ8
6は、それら自身の重量によって下方に偏倚され、無端
ベルト88の下方走行部に作用してこれを静電複写機2
の透明板8に押圧せしめる。図3を参照することによっ
て明確に理解される通り、搬送ベルト機構の搬送方向中
央部に位置する押圧ローラ84及び86の直径は、被駆
動ローラ76及び従動ローラ78の直径よりも所定量以
上大きく、且つ押圧ローラ84及び86の両側に配設さ
れている支持板材222の上下方向寸法よりも充分に大
きくせしめられている。図示の実施形態においては、無
端ベルト88を介して透明板8に押圧せしめられる押圧
ローラ84及び86の最上部は、被駆動ローラ76及び
従動ローラ78の最上部と実質上同高或いはそれより幾
分上方に位置する。無端ベルト88が図3に矢印90で
示す方向に駆動せしめられる場合には、被駆動ローラ7
6が無端ベルト88の上方走行部を巻き取る方向に回転
せしめられる故に、無端ベルト88の上方走行部は緊張
状態に維持される。しかしながら、無端ベルト88が図
3に矢印92で示す方向に駆動せしめられる場合には、
被駆動ローラ76は無端ベルト88を巻き出す方向に回
転せしめられ、従って無端ベルト88の上方走行部は弛
緩せしめられて、その中央部が幾分下方に弛む。而し
て、図示の実施形態においては、搬送方向中央部に位置
する押圧ローラ84及び86の直径が、上述した如く被
駆動ローラ76及び従動ローラ78の直径よりも所定量
以上大きく、且つ押圧ローラ84及び86の両側に配設
されている支持板材222の上下方向寸法よりも充分に
大きくせしめられている故に、無端ベルト88の上方走
行部の搬送方向中央が下方に相当大きく弛んでも、無端
ベルト88が静止状態にある支持板材222等に接触す
ることが確実に防止され、かくして無端ベルト88の摩
耗等が効果的に防止される。図12を参照して説明する
と、後側支持手段294の被駆動側支持部材300の後
面には支持ブラケット386が固定されている。そし
て、可逆電動モータでよい上述した主部駆動源89は上
記支持ブラケット386に装着されている。主部駆動源
89の出力軸には歯付プーリ388が固定されている。
被駆動側支持部材300と支持ブラケット386との間
には軸部材390が回転自在の装着されており、この軸
部材390には歯付プーリ392及び394 が固定されて
いる。被駆動ローラ76が固定されている上記軸部材3
48の後端部は被駆動側支持部材300を貫通して後方
に突出しており、かかる後端部には歯付プーリ396が
固定されている。歯付プーリ388と歯付プーリ392
とには歯付無端ベルト398が巻き掛けられており、歯
付プーリ394と歯付プーリ396とには歯付無端ベル
ト400が巻き掛けられている。かくして、搬送ベルト
機構の被駆動ローラ76が主部駆動源89に駆動連結され
ており、主部駆動手段89によって搬送ベルト機構が駆
動せしめられる。
【0046】上述した通りの原稿搬送手段(搬送ベルト
機構)に関しては、次の事実が注目されるべきである。
後に更に言及する如く、支持基体216及びこれに装着
された搬送ベルト機構にはカバー部材218が装着さ
れ、搬送ベルト機構はかかるカバー部材218によって
覆われる。而して、搬送ベルト機構における無端ベルト
88は長期間に渡る使用により汚染され或いは破損され
ることがある。かかる場合には、無端ベルト88を新し
い無端ベリト88と交換することが必要である。この交
換の際には、次の通りの操作を遂行することができる。
最初に、カバー部材218を除去する。次いで、前側支
持手段292の被駆動側支持部材296の一端部からベ
ルト拘束部材355を除去する。しかる後に、前側支持
手段292における従動側支持部材298を上述した通
りに操作して、前側支持手段292における被駆動側支
持部材296及び従動側支持部材298を図13−Bに
図示する全長短縮状態にせしめてかかる状態にロックす
る。同時に又は引続いて、後側支持手段294において
も同様に従動側支持部材302を上述した通りに操作し
て、後側支持手段294における被駆動側支持部材30
0及び従動側支持部材302を図14−Bに図示する全
長短縮状態にせしめてかかる状態にロックする。かくす
ると、被駆動ローラ76と従動ローラ78とが相互に接
近せしめられ、従って無端ベルト88は緊張状態から弛
緩状態にせしめられる。しかる後においては、充分容易
に無端ベルト88を前方に引き出して離脱せしめること
ができる。前側支持手段292の被駆動側支持部材29
6及び従動側支持部材298の上下方向寸法は充分に小
さく、これらによって無端ベルト88の前方への引き出
しが阻害されることはない。次に、新しい無端ベルト8
8を前方から後方に移動せしめて被駆動ローラ76及び
従動ローラ78並びに押圧ローラ80、82、84及び
86に巻き掛けて装填する。この際には被駆動ローラ7
6と従動ローラ78とは相互に接近せしめられた状態に
維持されている故に、充分容易に新しい無端ベルト88
を所要通りに装填することができる。しかる後に、後側
支持手段294において上述した通りの操作によって全
長短縮状態のロックを解除し、後側支持手段294にお
ける被駆動側支持部材300及び従動側支持部材302 が
弾性偏倚手段342の作用によって全長延長方向に弾性
的に偏倚されている状態(図14−Aに図示する状態)
にせしめる。また、前側支持手段292においても上述
した通りの操作によって全長短縮状態のロックを解除
し、前側支持手段 292における被駆動側支持部材2
96及び従動側支持部材298が弾性偏倚手段322の
作用によって全長延長方向に弾性的に偏倚されている状
態(図13−Aに図示する状態)にせしめる。かくする
と、新たに装填された無端ベルト88が弾性偏倚手段3
22及び342の弾性偏倚作用によって緊張せしめられ
る。しかる後に、前側支持手段292における被駆動側
支持部材296の一端部にベルト拘束部材355を再び
装填する。そして更に、カバー部材218を所要通りに
装着する。無端ベルト88を交換するための上記の通り
の操作は、一人の操作者が充分容易に遂行することがで
きるものである。
【0047】図10及び図11と共に図15を参照して
説明すると、既に言及した通り、中央主部14の可動主
部枠70は原稿搬送手段(搬送ベルト機構)74を覆う
カバー部材218を含んでいる。上述した如く、可動主
部枠体70の支持基体216 における一対の連結部材22
0の各々の片側壁226の後端には、突出片229が形
成されており、かかる突出片229にはねじ孔231が
形成されている。かかるねじ孔231の対応せしめて、
カバー部材218の後壁には一対のスロット乃至孔(図
示していない)が形成されている。カバー部材218の
後壁に形成されているかかるスロット乃至孔を通して上
記突出片229のねじ孔231 に止めねじ(図示していな
い)が螺着され、かくしてカバー部材218の後壁が支
持基体216の連結部材220に固定される。更に、図
10及び図11に図示する通り、原稿搬送手段74にお
ける前側支持手段292の被駆動側支持部材296に
は、その上縁から前方に延出する支持突出片402及び
404が形成されている。支持突出片402の一端部
(図10において右上端)には孔406が形成され、ま
た支持突出片404には孔408が形成されている。一
方、カバー部材218の上面壁の内面には、上記孔40
6及び408に対応せしめて一対の連結ブロック(図示
していない)が固定されており、かかる連結ブロックの
各々にはねじ孔が形成されている。上記孔406及び4
08を通して上記連結ブロックのねじ孔に止めねじ(図
示していない)が螺着され、かくしてカバー部材218
の上面壁前部が上記被駆動側支持部材296に固定さ
れ、従って被駆動側支持部材296を介して支持基体2
16に固定される。
【0048】図1と共に図15を参照して説明を続ける
と、カバー部材218はその後端部に位置する高隆起部
410とかかる隆起部410から前方に延在している低
箱状部412とを有する。高隆起部410は比較的高
く、低箱状部412は比較的低い。上記原稿搬送手段
(搬送ベルト機構)74を覆う低箱状部412の上面は
上述した原稿受皿94を構成する。低箱状部412の片
縁(図15において右上側縁)には直立壁414が形成
されている。図1を参照することによって理解される如
く、この直立壁414は原稿搬出及び再搬入部16にお
ける上記第1の排出開口114の幾分下方まで上方に延
びている。低箱状部412の上面の後部、他縁部(図1
0において左下側縁部)及び前部には、凹部416、4
18及び420が形成されている(換言すれば、低箱状
部412の上面は上記凹部416、418及び420以
外の領域において隆起せしめられており、その隆起量は
矢印422で示す方向に向かって漸次増大せしめられて
いる)。上述した通り、原稿搬入部12の原稿テーブル
20に載置される原稿は、その幅方向寸法如何にかかわ
らずその後縁を直立静止原稿規制壁22に当接乃至近接
せしめて位置せしめられ、かかる幅方向位置を維持して
中央主部14及び原稿搬出及び再搬入部16を通して搬
送され、原稿搬出及び再搬入部16の第1の排出開口11
4 を通して矢印422で示す方向に原稿受皿94上に排
出される。原稿受皿94の後縁即ち低箱状部412の後
縁は、上記直立静止原稿規制壁22の規制面と実質上整
合せしめられており、従って原稿の幅方向基準位置をな
す。図1及び図15に明確に図示する通り、原稿受皿9
4の後部に形成されている上記凹部416は、上方から
見て三角形状であり、矢印422で示す原稿搬出方向に
向かってその幅が、原稿の幅方向基準位置(即ち原稿受
皿94の後縁)から原稿受皿94の幅方向略中央まで漸
次増大せしめられている。原稿受皿94には三角形状の
凹部416の前縁に近接してその前方を延びる突条42
4も形成されている。この突条424も、矢印422で
示す原稿搬出方向下流に向かって前方に、即ち上記原稿
の幅方向基準位置側から幅方向中央側に傾斜して延びて
いる。突条424にはこれに沿って移動自在に原稿停止
片426が装着されており、突条424は原稿停止片4
26の案内手段を構成する。原稿停止片426は基部4
28と直立部430とを有する。原稿停止片426の基
部には上記突条424と協働する係止溝431が形成さ
れており、かかる係止溝431を突条424に係止せし
めることによって原稿停止片426は突条424に沿っ
て移動自在に装着される。係止溝も突条424と同一の
方向に傾斜せしめられており、かくして原稿停止片42
6はその直立部430を矢印422で示す原稿搬出方向
に対して常に垂直な状態に維持して突条424に沿って
移動せしめられる。
【0049】上述した通りの原稿受皿94においては、
原稿搬出及び再搬入部16の第1の排出開口114から
排出される原稿の寸法に応じて、原稿停止片426が手
動で所要位置に位置つけられる。更に詳述すると、原稿
停止片426の直立部430と第1の排出開口114と
の間の距離が第1の排出開口114から搬出される原稿
の搬送方向寸法に略合致するように、原稿停止片426
は位置付けられる。第1の排出開口114から搬出され
た原稿は、その前縁が原稿停止片426の直立部430 に
衝突せしめられ、これによってその移動が停止されて原
稿受皿94上に所要通りに収集される。通常の原稿は搬
送方向寸法と幅方向寸法とが対応せしめられており、搬
送方向寸法が比較的大きい原稿は幅方向寸法も比較的大
きく、搬送方向寸法が比較的小さい原稿は幅方向寸法も
比較的小さい。然るに、本発明に従って構成された上記
原稿受皿94においては、原稿の搬送方向寸法の増大に
応じて原稿停止片426を矢印422で示す方向に移動
せしめると、原稿停止片426は矢印422で示す方向
に移動して第1の排出開口114から離されると共に、
幅方向において前方に移動せしめられる。逆に、原稿の
搬送方向寸法の減少に応じて原稿停止片426を矢印4
22で示す方向に対して反対の方向に移動せしめると、
原稿停止片426は第1の排出開口114に接近せしめ
られると共に、幅方向において後方に移動せしめられ
る。かくの通りであるので、第1の排出開口114 からそ
の後縁を幅方向基準位置即ち原稿受皿94の後縁乃至そ
の近傍に位置せしめて排出される原稿は、その幅方向寸
法如何にかかわらず、通常の場合、その前縁の幅方向中
央部が原稿停止片426の直立部430に衝突せしめら
れる。従って、原稿は傾動されることなく停止せしめら
れて原稿受皿94上に収集される。原稿の搬送方向寸法
及び幅方向寸法にかかわらず、原稿停止片の幅方向位置
が一定の場合には、原稿が大きい時或いは小さい時に、
原稿の前縁の中央部ではなくて片側部が原稿停止片に衝
突することになり、かかる片側部での衝突に起因して原
稿が傾動してしまう傾向がある。原稿受皿94上に収集
された原稿は、その後部に形成されている凹部416に
手を挿入することによって充分容易に把持して取り出す
ことができる。凹部416も第1の排出開口114から
離れるに従ってその幅が漸次前方に広がる形状であるの
で、小さい原稿が凹部416内に落下してしまう等の虞
なくして、原稿の下方に原稿の大きさに対応して原稿を
把持するための充分な空間が形成される。
【0050】次に、図11を参照して説明すると、中央
主部14の可動主部枠体70、更に詳しくはその支持基
体216の固定された原稿搬送手段(搬送ベルト機構)
74における前側支持手段292の被駆動側支持部材の
全面には、板ばね432を介して把持部材434及び永
久磁石436が装着されている。上記被駆動側支持部材
296の略中央部には、搬送方向に適宜間隔を置いて一
対のねじ孔438が形成されている。搬送方向の延在す
る細長い帯板状である板ばね432の両端部には孔44
0が形成されている。板ばね432の孔440を通して
止めねじ442が被駆動側支持部材296 のねじ孔438
に螺着され、かくして板ばね432の両端部が被駆動側
支持部材296に固定される。板ばね432の中央部に
は連結片444が固定される、連結片444は断面形状
がL字状であり、上壁部446とこれから下方に垂下す
る垂下部448とを有する。垂下部448には搬送方向
に間隔を置いて一対のねじ孔450が形成されており、
これに対応せしめて板ばね432の中央部には一対の孔
452が形成されており、孔452を通してねじ孔45
0に止めねじ454を螺着せしめることによって、板ば
ね432の中央部に連結部材444が固定される。そし
て、この連結部材444には、上記把持部材434と永
久磁石436とが固定される。把持部材434は上壁部
456とこの上壁部456の幅方向中央から下方に垂下
する垂下部458を有する。上壁部456は垂下部を越
えて前方に延び、次いで上方に延びている。把持部材4
34の上壁部456の前半部下面は操作者が指を掛ける
ことができる指掛け面を規定する。永久磁石436は直
方体形状であり、その上面には連結板460が接着等の
適宜の様式によって固定されている。この連結板460
は永久磁石436を越えて搬送方向に延びており、その
両端部には孔462が形成されている。かかる孔462 に
対応せしめて、把持部材434の上壁部456の後半部
にも一対の孔464が形成され、そして連結部材444
の上壁部446には一対のねじ孔466が形成されてい
る。連結板460の孔462 及び把持部材434の孔46
4を通して連結部材444のねじ孔466に止めねじ4
68が螺着され、かくして連結部材444に(従って、
板ばね432の中央部に)把持部材434と永久磁石4
36が固定される。図11と共に図1及び図2を参照す
ることによって理解される通り、中央主部14における
上記カバー部材218の前壁中央部には下方に開放され
た矩形開口470が形成されており、上記把持部材43
4の上壁部456の前半部はかかる開口470をとおし
て前方に露呈されている。また、永久磁石436の平坦
な吸着下面は下方に露呈せしめられている。図2に明確
に図示する如く、静電複写機2のハウジング6の上面上
の、透明板8の前方には、平坦な被吸着上面を有する板
状磁性部材472が固定されている。
【0051】中央主部14の可動主部枠体70が図1に
図示する閉位置にせしめられると、永久磁石346の吸
着下面が磁性部材472の被吸着上面に当接乃至近接し
て位置し、磁性部材472に対する永久磁石346の磁
気的吸着力によって可動主部枠体70が閉位置に保持さ
れる。可動主部枠体70を開動せしめるためには、把持
部材434の指掛け面(即ち上壁部456の前半部下
面)に指を掛けて上方に押し上げる。かくすると、先ず
最初に、板ばね432の弾性変形によって永久磁石43
6が傾動、更に詳しくは、板ばね432はその中央下部
が前方に弾性的に変位せしめられ、永久磁石436はそ
の下面後縁を中心としてその下面前部が上方へ移動する
方向に傾動せしめられ、かくして磁性部材472に対す
る永久磁石436の磁気的吸着力が相当低減せしめられ
る。次いで、把持部材434の指掛け面を更に押し上げ
ると、永久磁石436が磁性部材472から離隔せしめ
られ、可動主部枠体70が閉位置から開動され始める。
磁性部材472からの永久磁石436の離脱は、永久磁
石436の傾動によって磁気的吸着力を低減せしめる第
1段階と、この第1段階に続いて永久磁石436を磁性
部材472から離隔せしめる第2段階との2段階によっ
て遂行される故に、可動主部枠体70を充分確実に閉位
置に保持するために永久磁石436の磁気的吸着力を相
当大きく設定しても、比較的小さい力によって充分容易
に遂行することができる。永久磁石436を傾動自在に
装着せしめる装着機構は、板ばね432を利用した簡潔
且つ安価なものであることが注目されるべきである。
【0052】
【0053】
【0054】
【発明の効果】本発明の第一の局面に従って構成される
自動原稿搬送装置においては、主部における可動主部枠
体は、主部の重心よりも相当後方の部位でヒンジ機構の
旋回部材と可動主部枠体に連結されており、従ってヒン
ジ機構の旋回部材は不必要に延在せしめられていないに
もかかわらず、透明板に対する可動主部枠体及びこれに
装着された原稿搬送手段の位置付けが主部の重量によっ
て毀損されることがない。また、主部は旋回開閉時にブ
レーキ機構のブレーキ作用によって所要角度位置に保持
することができる。
【0055】本発明の第二の局面に従って構成される自
動原稿搬送装置においては、原稿受皿に排出される原稿
の搬送方向及び幅方向寸法にかかわらず、排出原稿の前
縁の幅方向中央部が原稿受皿に配設されている原稿停止
片に当接せしめられ、従って排出原稿の回転傾動が確実
に回避され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】静電複写機上に装備された、本発明に従って構
成された自動原稿搬送装置を、その中央主部が閉位置に
ある状態で示す斜面図。
【図2】図1の自動原稿搬送装置を、その中央主部が開
位置にある状態で示す斜面図。
【図3】図1の自動原稿搬送装置を、その中央主部が閉
位置にある状態で示す断面図。
【図4】図1の自動原稿搬送装置におけるヒンジ機構を
示す斜面図。
【図5】図1の自動原稿搬送装置におけるヒンジ機構と
これに装着された中央主部の支持基体の連結部材とを示
す分解斜面図。
【図6】図1の自動原稿搬送装置におけるヒンジ機構と
これに装着された中央主部の支持基体とを示す断面図。
【図7】図1の自動原稿搬送装置におけるヒンジ機構と
これに装着された中央主部の支持基体とを示す側面図。
【図8】図1の自動原稿搬送装置におけるヒンジ機構と
これに装着された中央主部の支持基体と、支持基体が開
動せしめられた状態で示す側面図。
【図9】図1の自動原稿搬送装置におけるヒンジ機構と
これに装着された中央主部の支持基体とを、一部断面を
含む背面図。
【図10】図1の自動原稿搬送装置における中央主部の
支持基体及びこれに装着された原稿搬送手段(搬送ベル
ト機構)を示す斜面図。
【図11】図1の自動原稿搬送装置における中央主部の
支持基体及びこれに装着された原稿搬送手段(搬送ベル
ト機構)を示す分解斜面図。
【図12】図1図の自動原稿搬送装置における中央主部
の支持基体及びこれに装着された原稿搬送手段(搬送ベ
ルト機構)を示す平面図。
【図13】図1の自動原稿搬送装置における原稿搬送手
段(搬送ベルト機構)の前側支持手段を全長延長(ベル
ト緊張)状態(A)及び全長短縮(ベルト弛緩)状態
(B)で示す部分側面図。
【図14】図1の自動原稿搬送装置における原稿搬送手
段(搬送ベルト機構)の後側支持手段を全長延長(ベル
ト緊張)状態(A)及び全長短縮(ベルト弛緩)状態
(B)で示す部分側面図。
【図15】図1の自動原稿搬送装置における中央主部の
カバー部材を示す斜面図。
【符号の説明】
2:静電複写機 4:自動原稿搬送装置 6:静電複写機のハウジング 8:透明板 12:原稿搬入部 14:中央主部 16:原稿搬出及び再搬入部 18:搬入部枠体 20:原稿テーブル 40:原稿搬入路 42:原稿送出手段 44:原稿搬入手段 69:搬入部駆動源 70:可動主部枠体 72:ヒンジ機構 74:原稿搬送手段(搬送ベルト機構) 76:被駆動ローラ 78:従動ローラ 80:押圧ローラ 82:押圧ローラ 84:押圧ローラ 86:押圧ローラ 88:無端ベルト 89:主部駆動源 94:原稿受皿 100:搬出部枠体 132:原稿搬出路 134:原稿再搬入路 148:原稿搬出手段 165:搬出部駆動源 168:原稿受皿 180:ヒンジ機構の静止部材 182:ヒンジ機構の旋回部材 216:支持基体 218:カバー部材 222:支持板材 242:軽量化開口 264:弾性偏倚手段 272:ブレーキ機構 274:静止ブレーキ片 276:旋回ブレーキ片 292:前側支持手段 294:後側支持手段 296:(前側)被駆動側支持部材 298:(前側)従動側支持部材 300:(後側)被駆動側支持部材 302:(後側)従動側支持部材 312:ピン (ロック手段) 316:スロット (ロック手段) 322:弾性偏倚手段 326:ピン (ロック手段) 330:スロット (ロック手段) 342:弾性偏倚手段 416:原稿受皿の凹部 424:突条 (案内手段) 426:原稿停止片 432:板ばね 434:把持部材 436:永久磁石 472:磁性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木田 保彦 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−263935(JP,A) 特開 昭60−148848(JP,A) 実開 昭56−10632(JP,U) 実開 昭61−86733(JP,U) 実開 昭54−26935(JP,U) 実開 昭51−2949(JP,U) 実開 昭61−56358(JP,U) 実開 昭61−116639(JP,U) 実開 昭57−164740(JP,U) 実開 昭54−55838(JP,U) 実開 昭62−96034(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/00 107 G03G 15/04 G03B 27/62 - 27/64 B65H 31/00 - 31/40

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングの上面には処理すべき原稿が
    載置される透明板が配設されている画像処理機に適用さ
    れる自動原稿搬送装置にして、 該透明板を覆う閉位置と該透明板を露呈せしめる開位置
    との間を旋回移動自在に装着された可動主部枠体と、該
    主部枠体が該閉位置に位置付けられている時に該透明板
    に沿って原稿を搬送するための、該主部枠体に装着され
    た原稿搬送手段とを含む主部と、該主部枠体の旋回移動
    時に該主部枠体にブレーキ作用を加えるブレーキ機構と
    を具備し、 該主部枠体はヒンジ機構を介して該ハウジングの上面に
    装着され、該ヒンジ機構は静止部材と該静止部材に旋回
    自在に連結された旋回部材を含み、該主部枠体は該主部
    の重心よりも後方の部位が該ヒンジ機構の該旋回部材に
    旋回自在に連結されており、 該ヒンジ機構の該旋回部材と該主部枠体との間には弾性
    偏倚手段が介在せしめられており、該弾性偏倚手段は、
    該主部枠体が該閉位置に位置せしめられている時に、該
    旋回部材に対して該主部枠体を旋回せしめんとする該主
    部の重量に起因する回転モーメントと略釣り合う平衡回
    転モーメントを該主部枠体に加え、 該ブレーキ機構は静止ブレーキ片と該主部枠体に配設さ
    れた旋回ブレーキ片とを含み、該主部枠体が該閉位置か
    ら開移動せしめられると、該主部の重量に起因する該回
    転モーメントよりも該弾性偏倚手段に偏倚作用に起因す
    る該平衡回転モーメントが大きくなり、これに起因して
    該ヒンジ機構の該旋回部材に対して該主部枠体が該平衡
    回転モーメント方向に若干旋回せしめられて該旋回ブレ
    ーキ片が該静止ブレーキ片に押圧され、かくして該主部
    枠体にブレーキ作用が加えられる、 ことを特徴とする自動原稿搬送装置。
  2. 【請求項2】 該静止ブレーキ片は該ヒンジ機構の該静
    止部材に配設されている、請求項記載の自動原稿搬送
    装置。
  3. 【請求項3】 該旋回ブレーキ片は弧状外周面を有し、
    該静止ブレーキ片は弧状内周面を有し、該ヒンジ機構の
    該旋回部材に対して該主部枠体が該平衡回転モーメント
    方向に若干旋回せしめられると、該弧状外周面が該弧状
    内周面に押圧せしめられる、請求項又は記載の自動
    原稿搬送装置。
  4. 【請求項4】 該静止ブレーキ片は第1の弧状内周面に
    対して所定方向に変位せしめられており且つ段部を介し
    て該第1の弧状内周面に続く第2の弧状内1面とを含
    み、該主部枠体が該閉位置から所定角度以上開移動せし
    められると、該旋回ブレーキ片の該弧状外周面が該静止
    ブレーキ部材の該第1の弧状内周面から該段部を通って
    第2の弧状内周面に移動し、該ヒンジ機構の該旋回部材
    に対して該主部枠体が該平衡回転モーメント方向に更に
    若干旋回せしめられて該弧状外周面が該第2の弧状内周
    面に押圧せしめられる、請求項記載の自動原稿搬送装
    置。
  5. 【請求項5】 ハウジングの上面には処理すべき原稿が
    載置される透明板が配置されている画像処理機に適用さ
    れる自動原稿搬送装置にして、 原稿テーブルと、該原稿テーブルから該透明板に向かっ
    て延びる原稿搬入路と、該原稿テーブル上に載置された
    複数枚の原稿を1枚毎順次に該原稿搬入路に送出するた
    めの原稿送出手段と、該透明板に沿って原稿を搬送する
    ための原稿搬送手段と、原稿受皿と、該透明板から該原
    稿受皿に向かって延びる原稿搬出路と、該原稿搬出路を
    通して該原稿受皿に原稿を搬出するための原稿搬出手段
    とを具備し、原稿はその幅寸法如何にかかわらずその片
    側縁を幅方向所定基準位置に位置せしめて搬入、搬送及
    び搬出せしめられ、 該原稿受皿は該原稿受皿に搬出される原稿の前縁が当接
    せしめられる原稿停止片を含み、該原稿停止片は原稿搬
    出方向下流に向かって該幅方向所定基準位置側から幅方
    向中央側に傾斜する所定傾斜方向に移動自在である、 ことを特徴とする自動原稿搬送装置。
  6. 【請求項6】 該原稿受皿には原稿搬出方向下流に向か
    って該幅方向所定基準位置乃至その近傍から幅方向略中
    央まで幅が漸次増大せしめられている凹部が形成されて
    いる、請求項記載の自動原稿搬送装置。
  7. 【請求項7】 該凹部に近接してその前方を該所定傾斜
    方向に延在する案内手段が形成されており、該原稿停止
    片は該案内手段に沿って移動自在に装着されている、請
    求項記載の自動原稿搬送装置。
  8. 【請求項8】 該案内手段は該所定傾斜方向に延在する
    突条である、請求項記載の自動原稿搬送装置。
  9. 【請求項9】 原稿はその後側縁を該幅方向所定基準位
    置に位置せしめて搬入、搬送及び搬出せしめられる、請
    求項からまでのいずれかに記載の自動原稿搬送装
    置。
  10. 【請求項10】 該透明板を覆う閉位置と該透明板を露
    呈せしめる開位置との間を移動自在に装着された可動主
    部枠体を具備し、該主部枠体は支持基体と該支持基体に
    装着されたカバー部材とから構成され、該原稿搬送手段
    は該支持基体に装着され、該カバー部材は該原稿搬送手
    段を覆い、該原稿受皿は該カバー部材の上面に配設され
    ている、請求項からまでのいずれかに記載の自動原
    稿搬送装置。
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