JP3007434B2 - 刺繍ミシンの文字配置方法 - Google Patents

刺繍ミシンの文字配置方法

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JP3007434B2
JP3007434B2 JP3068000A JP6800091A JP3007434B2 JP 3007434 B2 JP3007434 B2 JP 3007434B2 JP 3068000 A JP3068000 A JP 3068000A JP 6800091 A JP6800091 A JP 6800091A JP 3007434 B2 JP3007434 B2 JP 3007434B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は刺繍ミシンの文字の配列
方法に関し、文字列中の各文字を同一位置に配列する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】刺繍ミシンの文字データは字体の異なる
文字を配列する文字列において、各文字間のバランスを
取るために、図3に示す如く文字枠の中央に刺繍文字が
位置する状態でデータ記憶手段に記憶されている。
【0003】従って図3に示す文字「十」と文字「二」
とを含む文字列を刺繍縫いで形成する場合、文字枠の下
端から文字の下端迄の距離は「十」の場合L、「二」の
場合L3となり、下端を一致させるためには、L3から
Lを引いた差の分だけ「二」の刺繍文字を下げて配列す
ることが求められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、刺繍ミシンには
文字の拡大縮小機能があり、「標準」のものと、「小さ
め」に縮小したものと、「大きめ」に拡大したものとを
配列することがある。仮に前述の「十」を「標準」のも
のを「1」として、「小さめ(倍率K1)」は「1以
下」に縮小したものと、「大きめ(倍率K2)」は「1
以上」に拡大したものとを配列すると、第1図の如く文
字下端の基準線P−Qに対して「小さめ」ではL1だ
け、{L1=(1−K1)L>0}下側となり、「大き
め」ではL2だけ、{L2=(1−K2)L<0}上側
になって、配列文字の下端が揃わない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1に、複数
の相異なる刺繍模様を記憶する記憶手段と、針の上下動
に調時して布を張設した刺繍枠を前記針に対し相対的に
移動する駆動機構を備え、予め設定されたプログラムに
従って選択された模様を自動的に刺繍する刺繍ミシンに
おいて、複数の相異なる文字と該文字を内包する文字枠
と該文字枠内の文字との間に付与される下端位置データ
とが記憶される記憶手段から所望の文字を選択するステ
ップと、選択された複数の文字を横方向に配列するステ
ップと、横方向に配列された複数の文字の各々をそれぞ
れ所望の大きさに縮小又は拡大するステップと、文字の
縮小又は拡大により変化した文字の下端位置データに基
づいて前記文字枠の高さ方向の位置を補正する補正値を
求めるステップと、個々の文字の求められた補正値によ
って文字の高さ方向の位置を個別に補正するステップと
から、なることを特徴とするミシンの文字配置方法によ
り、解決することができる。本発明は、第2に、縮小又
は拡大の際に求められた補正値を縮小又は拡大の大きさ
と共に記憶させるステップとを含むことを特徴とする請
求項1に記載のミシンの文字配置方法により、解決する
ことができる。
【0006】
【作用】個々の文字の配置を上下方向にその個別サイズ
及び文字別の下端位置に応じて上下方向に移動すべき補
正量を求めて補正することにより、第2図の如く下端を
揃えることができる。尚、文字別の下端位置の相違につ
いては、登録している文字ごとのLの平均値Lsを使用
する。従って補正量ΔL=(1−K)Lsで求める。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図10は、本発明の刺繍ミシンの外観図であり、
布を保持する刺繍枠1は駆動部4により駆動制御される
支持部5に取り付けられ、針6の上下動に調時してX方
向とY方向に駆動制御され、布に刺繍縫いを行なう。本
体の側方には刺繍ミシンを使用するための各種のキーが
配置されているキー部KEYがあり、本体前面中央には
刺繍模様情報及び刺繍制御情報を表示するための表示装
置LCDが配置されている。本体下側の台板7には刺繍
模様を圧縮データの形で記憶しているフロッピーディス
クFDからデータを読み出すためのフロッピーディスク
駆動装置FDDが装着されている。
【0008】次に前記キー部KEY及び表示部LCDの
詳細について図11を参照して説明する。18は刺繍を
開始するためのスタートキーであり、このキーの上方に
は刺繍開始可能な状態を指示するためのスタートLED
18aが配置されている。19は途中停止させるための
ストップキー、20は針を上下動させずに刺繍枠だけを
移動させ、前進移動させるための枠前進キー、21は後
退移動させるための枠後退キーである。22は刺繍枠を
所望の位置に移動させる枠移動キーであり、23は文字
列の大きさを設定する文字大きさキーであり、24は文
字配列を設定するための文字配列キーである。下方の2
5は刺繍模様個々に付されているコード番号を入力する
ための数字キーであり、26は入力したものを登録する
登録キーである。言い替えれば、キー25,26は所望
の文字を入力する文字キーとして機能している。27は
入力された刺繍模様をフロッピーディスクFDから読み
出すための記憶開始キーであり、28はメニューモード
に入るためのメニューキーである。29は表示部LCD
の表示を選択するカーソルキーであり、17は個々の文
字を他の文字より大きめ或いは小さめにする「大きめ/
小さめ」キーである。
【0009】次に本発明の刺繍ミシンの電気的な構成を
図12を参照して説明する。30は中央演算装置CPU
であって、データバスラインDBを介して刺繍ミシンの
制御プログラムを記憶している記憶装置ROMが接続さ
れており、該制御プログラムには本発明の補正量設定の
プログラムも記憶されている。前記データバスラインD
Bには圧縮データなどを一時記憶する記憶装置RAMが
接続されている。
【0010】前記データバスラインDBには更に入出力
手段I/O−1を介してミシンの針棒の位置に関連する
位相信号等の信号を得るためのセンサーSENが接続さ
れ、入出力手段I/O−2を介して刺繍模様の選択等を
指示する前記操作キーKEYが接続されている。また入
出力手段I/O−3を介して表示手段LCDが接続され
ている。入出力手段I/O−4を介して前記支持部5を
X,Y駆動制御するパルスモータXM,YMと針6の上
下動を含むミシンを駆動するミシンモータZM、上糸を
ゆるめる糸ゆるめソレノイド等のアクチュエータACT
が接続されており、入出力手段I/O−5を介して多数
の刺繍模様のデータが圧縮データの形で記憶されている
フロッピーディスクFDを読み出すフロッピーディスク
駆動装置FDDが接続されている。
【0011】前記記憶装置ROMに記憶されている、補
正量設定のプログラムについて図4から図6をを参照し
て説明する。図4は文字列の先頭文字を示すものであっ
て、標準の大きさに指定されたものを示している。従っ
て、予め定めて記憶されているデータ(圧縮データ:
x,y)は変わらずにx1,y1に設定される。図5は
第2文字として小さめに縮小した文字を配列する場合を
示しており、データ(圧縮データ:x,y)は第1文字
の文字幅W1、上方には補正量ΔL2だけ移動した配置
(x2←x+W1,y2←y+ΔL2)となる。図6は
第3文字として大きめに拡大した文字を配列した場合を
示しており、データ(圧縮データ:x,y)は第1文字
の文字幅W1に第2文字の文字幅W2を加算した値だけ
右方に、下方には補正量ΔL3だけ移動した配置(x3
←x+W1+W2,y3←y+ΔL3)となる。
【0012】次に動作を図7から図9を参照して説明す
る。電源ONによりスタートして、ステップ1では、
(以下Sとする。以降のSも同様)前記パネルキーのキ
ー処理を行なう。スタート後まず所望の文字を選択する
ので、S2ではキーが文字選択キーか否かを判別する。
文字選択キーであればS3で選択した文字を前記表示手
段LCDに表示して、前述のS1の入力側にジャンプす
る。文字選択キーでない場合はS4で「大きめ/小さめ
キー」か否かを判別する。該キーが操作されるとS5で
個別サイズ設定してS1の入力側にジャンプする。個別
サイズ設定に関する詳細は、先に本願出願人が出願し
た、特願平2−159223と同一であるので説明を省
略する。
【0013】S4で「大きめ/小さめキー」でない場合
はS6で「記憶開始キー」か否かを判別する。記憶開始
キーの場合はS7で選択した文字列の刺繍データ(圧縮
データ)を外部記憶保持手段としての、フロッピーディ
スクFDより読み出して前記記憶手段RAMの圧縮デー
タエリアへ記憶してS1の入力側にジャンプする。
【0014】S6で「記憶開始キー」でない場合はS8
で「スタートキー」か否かを判別する。スタートキーの
場合はZモータが駆動されて刺繍縫いが開始される。
【0015】S10では前記記憶手段RAMに記憶され
ている、刺繍データ(圧縮データ)の1ブロック分を読
み出して、1針毎の針落ち位置を示す縫目データに変換
して前記記憶手段RAMの展開データエリアに記憶し、
前記センサーSENからの位相信号により検出される、
ミシンの針棒の位置に関連してX,Yモータを駆動して
刺繍縫いを行なう。S11で刺繍縫い終了か否かを判別
して、終了の場合はS13でZモータを停止して終了す
る。
【0016】前述のS8でスタートキーでない場合は、
S14でその他のキーか否かを判別し、その他のキーで
あれば、S15でそのキーに対応した処理を行ない、S
1の入力側にジャンプする。
【0017】前述の「スタートキー」が操作されたあと
の刺繍縫目の形成に関連する、刺繍枠のX,Y駆動につ
いて説明する。図8では前記Zモータ駆動後前記センサ
ーSENにより、針が刺繍枠より上方の位相となったこ
とを検出すると、割り込みルーチン「X,Y駆動」が実
行される。
【0018】S21で展開データエリアの縫目データを
1セット読みYモータを駆動する。駆動後読み出しポイ
ンタをインクリメントしておき、メインルーチンへリタ
ーンする。
【0019】又、前記S10の「展開」のサブルーチン
について説明する。S101では図4から図6に示す方
式に基づいて補正値ΔLの計算を行なう。入力された全
刺繍文字について補正値ΔLn=(1−Kn)Lxを求
めて各々格納する。ここでnはn番目を意味する。ΔL
nはn番目の文字の補正値、Knはn番目の文字の先頭
文字に対する倍率、Lxは全文字の文字下端から下文字
枠迄の距離の平均値である。
【0020】次のS102では右方向のオフセットであ
る、移動ポインタWを0に初期化する。そしてS103
では選択した模様の圧縮データの1ブロック分を圧縮デ
ータエリアより読み込む。次にS104では読み込んだ
圧縮データを移動ポインタWと補正値ΔLに従って(図
4から図6参照)配置する。
【0021】S105では配置された1ブロック分の圧
縮データを展開して縫目データを求め、展開データエリ
アへ記憶する。S106では1文字分の展開が終了した
か否かを調べる。終了でなければS103の入力側にジ
ャンプする。終了であればS107で選択した全文字の
展開が終了したか否かを判別する。終了でない場合は次
の文字に対応するためS108で移動ポインタWに今回
展開した文字幅を加えて更新して前述のS103の入力
側にジャンプする。判別が終了であれば、このサブルー
チンより抜ける。尚、本実施例では文字を拡大縮小する
場合の補正について説明したが、文字間の異なる下端値
の補正についても展開サブルーチン内のS104の圧縮
データ配置において上下方向に補正して配列する。
【0022】
【発明の効果】本発明は以上のような構成及び作用のも
のであり、刺繍ミシンにおいて選択した文字列を配列す
る場合において、文字の種類及び文字の拡大縮小機能に
よって異なったものを配列する場合において、個々の文
字を上下方向に補正して配置することにより、文字の下
端を揃えることができる。また、文字間の異なる下端値
の補正についても上下方向に補正して配置することによ
り下端を揃えることができる。
【0023】
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の拡大縮小した文字配列の説明図
【図2】 本発明の文字の下端を揃えた文字配列の説
明図
【図3】 文字種によって異なる下端位置の説明図
【図4】 標準サイズの文字の文字枠の説明図
【図5】 小さめの文字を配列する場合の補正説明図
【図6】 大きめの文字を配列する場合の補正説明図
【図7】 本発明の配列補正を行なう刺繍縫い実行の
説明図
【図8】 本発明の刺繍縫いの駆動制御の説明図
【図9】 本発明の展開サブルーチンの説明図
【図10】 本発明の刺繍ミシンの外観図
【図11】 本発明の操作パネルの説明図
【図12】 本発明の制御ブロック図
【符号の説明】
1. 刺繍枠 4. 駆動機構 5. キャリッジ 6. 針 7. ベース ΔL 補正値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D05B 19/00 - 19/10 D05B 21/00 D05C 5/00 - 5/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の相異なる刺繍模様を記憶する記憶
    手段と、針の上下動に調時して布を張設した刺繍枠を前
    記針に対し相対的に移動する駆動機構を備え、予め設定
    されたプログラムに従って選択された模様を自動的に刺
    繍する刺繍ミシンにおいて、複数の相異なる文字と該文
    字を内包する文字枠と該文字枠内の文字との間に付与さ
    れる下端位置データとが記憶される記憶手段から所望の
    文字を選択するステップと、選択された複数の文字を横
    方向に配列するステップと、横方向に配列された複数の
    文字の各々をそれぞれ所望の大きさに縮小又は拡大する
    ステップと、文字の縮小又は拡大により変化した文字の
    下端位置データに基づいて前記文字枠の高さ方向の位置
    を補正する補正値を求めるステップと、個々の文字の求
    められた補正値によって文字の高さ方向の位置を個別に
    補正するステップとから、なることを特徴とするミシン
    の文字配置方法。
  2. 【請求項2】 縮小又は拡大の際に求められた補正値を
    縮小又は拡大の大きさと共に記憶させるステップを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のミシンの文字配置方
    法。
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