JP3007377B2 - カラーブラウン管のモアレ検査方法およびその装置 - Google Patents

カラーブラウン管のモアレ検査方法およびその装置

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  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、シャドウマスク式カラーブラウン管製造後
の画質検査項目のうち、モアレ検査に対するカラーブラ
ウン管の検査方法とその装置に関するものである。
〔従来の技術〕
シャドウマスク式のカラーブラウン管において発生す
るモアレに関しては、従来、数多くの研究がなされてき
た。モアレは、電子銃からの電子ビームを、偏向回路に
よって偏向コイルに加えた電圧に応じ発生する磁界によ
り偏向して得られる、シャドウマスク上での電子ビーム
電流密度の2次元分布と、シャドウマスクに開けられた
開孔の2次元的形状および配置によるビーム透過特性、
あるいはブラウン管面内側に塗布された蛍光ドット上の
発光効率分布との積により生じる干渉成分の発生によ
り、目に見えるような縞模様や、あるいは粒子状の模様
が観察されるものである(表示させる絵柄との干渉もあ
るが、ブラウン管の製造品質を確認するための画質検査
では、絵柄なしの全面均一のラスタ画面を用いるため、
以後、絵柄との干渉に起因するモアレは扱わない)。
従来の研究の主眼は、ブラウン管の設計において、如
何にモアレの発生を少なく抑えるかという問題にあっ
た。例えば、プロシーディングス・オブ・エス・アイ・
ディ(Proc.of SID)vol,28/4(1987)pp415〜418で
は、シャドウマスク孔の配置パタン、配置間隔やラスタ
走査における走査線の間隔や太さなどの設計パラメータ
と、モアレ発生の状況・程度との関係を論じており、モ
アレの影響を少なくするパラメータの選択方針を掲げて
いる。また同様に、いくつかの設計パラメータの設計値
に関し、モアレが少ないブラウン管を製造するための条
件を特許化した、米国特許第4326147号のような例もあ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、いずれも設計段階において、各パラ
メータ設定時にどれだけモアレが発生するかを理論的に
予測することを基本とするものである。しかし、実際の
ブラウン管製造段階では、全ての製品が正確に設計値通
りの規格を満たすわけではなく、組立て精度範囲内での
ばらつきや電子銃のフィラメント表面状態の物理的・化
学的不均一さなど、ブラウン管の各構成部位における種
々の変動要因あるいは欠陥要因が絡み合って、設計値通
りではない様々な変化を生じることは避けられない。モ
アレについても同様に、設計段階で十分にモアレの発生
を抑えたブラウン管でも、シャドウマスクの孔の配列の
微妙なばらつきや、電子ビームのスポット形状のばらつ
き、偏向回路・偏向コイルと偏向ヨークの相性などによ
る、走査線軌跡の微妙なずれが生み出すシャドウマスク
面上での照射強度分布の不均一さなどにより、微弱な、
時にはかなりはっきりしたモアレ縞が観察されることが
ある。
従来の設計パラメータの設定方法に関する技術は、上
記のような問題を扱うものではない。したがって、製造
後の最終的かつ総合的な製品品質を評価するものの1つ
として、実装発光状態での目視によるモアレの画質検査
を行うことが不可欠であった。本発明は上記モアレ検査
を、人手に頼らず自動的に行うための技術に関するもの
であるが、ラスタ画面を背景に縞模様あるいは木目模様
のような形で現われるモアレは、時にはかなり高いコン
トラストをもって観察されることもあるが、通常はかな
り低コントラストのパタンであり、特に良品判定基準が
極めて厳しいレベルに置かれる現状を考えると、通常の
画像処理では自動検出が難しい。
本発明は、従来の設計段階におけるパラメータ設計技
術ではカバーできない、実装発光時でのモアレ発生状態
の検査を、ブラウン管製造に関する画質検査の1項目と
して、人手に頼ることなく自動的に行えるモアレ検査方
法を得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、ブラウン管面に映し出されたラスタ画面
の輝度分布を取り込むTVカメラと、A/D変換器と画像メ
モリとからなる画像データ入力手段と、画像データを2
次元フーリェ変換および逆変換を行う手段と、空間周波
数フィルタの演算、画像のシフト、スペクトル成分の解
析等を行う計算処理手段を備えることにより達成され
る。
また、ラスタ画面の輝度分布をコヒーレント光の強度
分布に変換するコヒーレント・インコヒーレント変換手
段と、2次元フーリェ変換を行うためのフーリェ変換光
学系と、光学的にフィルタリングやシフト(光軸ずら
し)を行う手段を備えることによって達成される。
〔作用〕
画像入力手段は、被検査ブラウン管上に映し出された
単色ラスタ画面の輝度分布を、デジタル画像データとし
て画像メモリ上に取り込む。この画像データに対して2
次元の離散的フーリェ変換を施すことにより得られる2
次元フーリェスペクトルには、主として、蛍光体ドット
の六方格子状の周期的配列に対応する蛍光体ドット配列
の六方格子を、90度回転したような周期的スペクトルパ
タンが現われる。これに加えてモアレが発生し、隣り合
う2つの縦方向ドット列の間に輝度差を生じることによ
って、ラスタ画面上の輝度分布に、畳の目のような模様
が横方向に並ぶように現われた場合は、スペクトルパタ
ン上における蛍光体ドットによる主スペクトル成分の他
に、上記主スペクトルの周期的配置の横方向周期の2分
の1の周波数だけ、横方向にずれた位置の周波数を中心
として、モアレパタンのフーリェスペクトルが畳み込ま
れている。本発明によるモアレ検査方法では、上記モア
レによるスペクトル成分の大きさを調べることによって
モアレの有無を検出し、また、上記スペクトル成分のみ
を空間周波数フィルタを用いて抽出したものをフーリェ
逆変換することにより、モアレを強調した画像が得られ
る。また、上記スペクトルパタンは蛍光ドット配列を搬
送波信号とし、それに比較して低い周波数成分を主に持
つと考えられるモアレパタンを変調信号とみなして、振
幅変調を行った出力信号に対応するスペクトルと考える
ことができ、振幅変調波を復調するプロセスに呼応し
て、モアレスペクトル成分の1つをDC成分まで周波数シ
フトして逆変換を行うことにより、元の変調信号である
モアレパタンを復調した画像が得られる。
これらの強調画像や復調画像の濃淡値や強度分布を調
べることにより、モアレの程度や発生状況を評価するこ
とができる。
〔実施例〕
つぎに本発明の実施例を図面とともに説明する。第1
図は本発明によるカラーブラウン管のモアレ検査方法の
一実施例を示すフローチャート、第2図(a)〜(f)
は蛍光体配列スペクトルの説明図、第3図は上記第2図
の補助説明図、第4図はドット配列周波数算出方法の説
明図、第5図は撮像時倍率に関する説明図、第6図はモ
アレ発生をスペクトルにより説明する図、第7図はモア
レの微細構造に関する説明図、第8図はモアレ検出原理
に関する説明図、第9図はモアレ成分抽出を行うフィル
タの通過帯域の説明図、第10図は本実施例の検査装置の
構成例を示す図、第11図は本実施例の他の検査装置例の
構成を示す図である。
第1図において、画像入力1ではTVカメラを用いて撮
像したブラウン管面上のラスタ画面の輝度分布を、A/D
変換器によりデジタル化して画像メモリにデジタル画像
データとして蓄える。2次元フーリェ変換2では、画像
データに対して2次元の離散的フーリェ変換を行い、2
次元フーリェスペクトルを算出する。つぎに、蛍光ドッ
ト配列周波数の算出3では、フーリェスペクトル中に存
在する蛍光ドット配列により形成される周期的スペクト
ルの基本周波数を求める。4では上記蛍光ドット配列周
波数の算出3で求められた蛍光ドットスペクトル基本周
波数の、2分の1だけずれた周波数の位置に畳み込まれ
ているモアレ成分を抽出するため、2次元周波数領域に
おいて帯域通過フィルタ(Band Pass Filter:BPF)をか
ける。2次元フーリェ逆変換5では、さきにステップ4
においてBPFをかけられたスペクトルを、2次元の離散
的フーリェ逆変換によって実画像に戻すことにより、モ
アレ縞が強調された画像を得る。一方、周波数シフト6
では、先にステップ4でBPFをかけられたスペクトル
を、モアレ周波数が0(直流)となるように横方向シフ
トを行う。2次元フーリェ逆変換7では、シフトされた
スペクトルを2次元フーリェ逆変換により実画像に戻す
ことによって、モアレパタンの低周波成分が復調された
画像を得る。さらに8では、復調されたモアレパタン画
像を用いて、その画像の統計量が縞模様方向への投影分
布を求めることによって、モアレの強度評価パラメータ
を算出する。つぎに第1図に示した各ステップについ
て、より詳細に説明する。まずはじめに、第1図のステ
ップ1において検査対象画像をTVカメラにより撮像し、
A/D変換器によりデジタル化し、画像メモリにデジタル
画像データとして蓄える画像入力を行う。撮像の際は、
後のステップで解析する有限の大きさを持つ離散的な2
次元フーリェスペクトルデータ中に、蛍光ドット配列に
よる周期的なスペクトル成分が最低限1周期分程度含ま
れ、かつ、その基本周期が小さくなり過ぎないようにす
るため、適度な光学系の倍率をとって撮像する。具体的
には、ステップ3に示す蛍光ドット配列周波数算出のス
テップで説明する。つぎの2次元フーリェ変換2では、
画像入力1において画像メモリに蓄えられた画像データ
に対し、2次元の離散的フーリェ変換を施す。ステップ
3では、後のステップで解析するモアレ成分の周波数を
求めるのに先立って、蛍光ドット配列により形成される
周期的スペクトルの基本周波数を求める。ステップ3の
処理内容を説明する前に、まず、蛍光ドット配列により
形成されるスペクトルの様子について、第2図を用い定
性的に説明する。なお、これはシャドウマスク面上に一
様な電流密度分布が形成される場合と同様である。第2
図(a)は単色ラスタ画面において発光している蛍光ド
ット配列の様子を示したもので、ドットピッチをdで表
している。(a)では単に円形パタンを六方格子上に並
べて模式的に表したが、実際の蛍光体の発光効率分布は
各ドット上で(c)に示すようになっており、上記ドッ
トが第2図(e)に示した六方格子の各格子点上に配置
されたものが、上記第2図(a)になる(なお、ここで
発光効率というのは、蛍光体に照射される電子ビームの
電流密度の大きさに対する、発光輝度の大きさの比であ
る)。(a)に示す蛍光ドット配列の2次元的な発光効
率分布をf(x,y)と表すことにする。第2図(b)は
(a)に示す蛍光ドット配列の効率分布fのフーリェス
ペクトルの様子を表したものである。上記スペクトルを
F(u,v)と表すことにする。u,vは2次元空間周波数で
あり、また、 である。なお、f(x,y)に2次元のフーリェ変換を施
すことを のように表記することにした。また、その逆変換は で表記することにする。さて、先の説明により(a)の
蛍光ドット配列の効率分布は、(c)に示す蛍光体上で
の効率分布が(e)に示す六方格子の各格子点上に配置
されたものであるが、これをそれぞれのフーリェスペク
トルと関連づけて表してみる。まず、(c)の効率分布
をg(x,y),(e)の六方格子をh(x,y)と表すこと
にする。また、これらのフーリェスペクトルをそれぞれ とする。この時、G(u,v)は第2図(d)に示すよう
になる。また、H(u,v)は同図(f)に示すようにな
る。蛍光ドットピッチの大きさと蛍光体そのものの大き
さとの比率から、(d)の円対称的なスペクトルの山が
持つ周波数の拡がりは、(f)に示す逆六方格子のピッ
チに対してある程度の大きさを持っている。ここで、g
(x,y)がh(x,y)と畳み込まれた結果がf(x,y)で
あること、すなわち、 を2つの2変数関数の畳み込みを表す記号として が成り立つことから、フーリェ変換における畳み込みの
定理より、F(u,v)=G(u,v)・H(u,v)であるこ
とが導かれる。すなわち、同図(d)の分布と(f)の
分布を掛け算したものが(b)に示すスペクトルであ
る。(d)のスペクトル形状に対応して(b)のスペク
トルでは、中心(原点)から遠ざかるに従って強度が弱
まっている。また、(f)の逆六方格子のピッチはdを
蛍光体のドットピッチとして であり、(b)のスペクトルのピッチもこれに等しい。
(e)の蛍光体配列の六方格子のフーリェ変換が(f)
のようになることの定性的な説明を、第3図を使って説
明する。第3図の(a),(c),(e)は、第2図
(e)に点線で示した六方格子点を形成する3方向の平
行線群を、1つ1つ個別に描いたものである。それぞれ
直線上での値が1で、それ以外の点では0となるような
関数ha(x,y),hb(x,y),hc(x,y)をとると、第2図
(e)の格子点配列h(x,y)はh(x,y)=ha(x,y)
・hb(x,y)・hc(x,y)と表されることになる。この両
辺をフーリェ変換すると、ha,hb,hcのフーリェ変換をそ
れぞれHa,Hb,Hcとして、 となる。ここで、Ha,Hb,Hcの様子をそれぞれ示したのが
第3図の(b),(d),(f)である。これらのパタ
ンがそれぞれ同図の(a),(c),(d)のスペクト
ルになっていることは、2次元フーリェ変換の定義に戻
って考えると理解に難しくない。さらに先に説明したよ
うに、Ha,Hb,Hcを続けて畳み込むことによりHが得られ
ることに対応して、同図(b),(d),(e)のスペ
クトルパタンを順次畳み込むことによって、第2図
(f)の逆六方格子パタンが得られることは容易に理解
される(なお、上記説明はha,hb,hcの3つを全て用いた
が、これらの中の任意の2つによって同様な説明が可能
である)。さて、上記のように蛍光ドット配列により形
成される逆六方格子状のスペクトルパタン(第2図
(b))の説明をしたが、第1図のステップ3における
処理内容を第4図を用いて説明する。第4図(a)は第
1図のステップ2で得られた2次元フーリェスペクトル
を、あるしきい値で二値化したものである。先に説明し
たように、この逆格子状スペクトルは中心が最も大きな
値を持ち、周辺に遠ざかるにつれて次第に小さな値にな
る。したがって、適当なしきい値を選べば、第4図
(a)に示すように、直流成分(原点)と基本波に当た
る6つの格子点(図中丸印で囲んだ点)以外の格子点ス
ペクトルを消すことができる。ただし、上記7点以外に
二値化で残る成分が全くないとは限らない。ここで、得
られた二値画像から、同図(b)に示すように原点を中
心とする半径Rの円周上またはその近傍に、強い成分を
もつ点状のスペクトルがのっているような状態を見つけ
出し、その時のRの値を、蛍光ドット配列基本周波数
(以後、単純にFdと表す場合もある)として求める。ド
ットピッチdとの関係は理論的には であるが、実際に画像データとして取り込んだ画像は、
光学系の倍率が決まっていない場合には、スペクトルパ
タンからドット配列周波数を上述のようにして求めるこ
とができる。ただし、上記議論では実寸法およびその逆
数の次元をもつ周波数を単位として表してきたが、N×
N画素のデジタル画像に対する離散的フーリェ変換の場
合には、画像中のドットピッチをD画素とすれば、フー
リェスペクトル画像(N×N画素)における逆六方格子
パタンの基本周波数は 画素となる。ここで、画像入力1の撮像に関して触れた
光学系倍率の設定について考える。第5図(a)は光学
系の倍率がやや低過ぎる場合について示している。ただ
し、この図ではピントをややずらして、折り返し雑音が
発生しないような場合を想定している。実際には後述す
るように、蛍光ドット配列周波数の半分の周波数のとこ
ろに、モアレによるスペクトルが現われるので、もう少
し倍率を落とすことができると考えられる。同図(b)
は逆に倍率がやや高い場合で、周波数分解能が低くなる
ため、誤差が増加することが考えられる。
つぎに第1図のステップ4では、モアレ発生時にスペ
クトル中に現われるモアレスペクトル成分の抽出を行
う。まず、第6図を用いてラスタ画面の様子を考察す
る。第6図(a)はドット配列の発光効率分であり、
(b)はそのスペクトルである。これらは第2図の
(a),(b)と同様である。また、(c)は電子ビー
ムのラスタ走査の軌跡を示し、(d)は上記軌跡に沿っ
て走査される電子ビームのスポット形状の電流密度分布
を表す。(c)において走査線間隔はlであり、通常は
dの1〜2倍位の大きさをとる。また、(d)における
スポットのサイズはdの2〜3倍から数倍程度である。
(c)および(d)のスペクトルの様子を示すと、それ
ぞれ(e),(f)のようになる。(c)の軌跡に
(d)のビームスポットが畳み込まれたものがシャドウ
マスク面上での電流密度分布になり、そのスペクトルは
(e)と(f)との積で表される。(g)はこれを図示
したもので、(f)のプロファイルが反映され、原点
(直流)から遠ざかるに従ってスペクトルが弱くなって
いる。最終的にブラウン管面上に現われるラスタ画像の
輝度分布は、蛍光ドット配列効率分布(a)とシャドウ
マスク面上の電流密度分布との積であり、そのスペクト
ルは(b)と(g)とを畳み込んだ(h)のような形に
なる。この図では(g)のスペクトル点のうち、値が大
きい原点および原点からの距離が1/lである2点のみを
書き込み、後者を×印で示した。また、上記モアレの原
因となり得る蛍光ドット配列と、走査線がつくる電流密
度分布との干渉項にあたる×印のスペクトルは、蛍光ド
ット配列スペクトルパタンを横方向に1/2 Fdだけずらし
た位置を中心とする、パタンとみなすことができること
は、本実施例のモアレの検出原理の基本をなす事柄であ
る。
つぎに、モアレ発生時の典型的な一形態を第7図に示
す例で説明する。第7図(a)は蛍光対配列から縦に並
ぶ隣り合う2つの列を、抜き出して描いたものである。
これらのドット列に、(b)に破線で示したような縦方
向に、周期的(周期l)な電流密度分布で電子ビームが
照射されているものとする。なお、横方向の分布は均一
であるとする。同図(b)に実線で描かれた曲線は、
(a)のドット位置に対応したシャドウマスク孔を通過
した電子ビームが、蛍光面上に到達したときの発光強度
分布を表している。上記発光強度分布から蛍光ドットの
中心位置における強度だけを抜き出し、それらを補間し
てみると同図(c)のようになっている。この例では、
A列の縦方向の明るさの周期的変化と、B列のそれとの
間で位相が反転しているかのような状況になっている。
このような場合、隣り合う2つの縦ライン間で明暗のコ
ントラストがはっきりつく部分と、輝度差が小さく殆ど
コントラストを感じない部分が観察される(同図
(d))。コントラストが大きくつく部分は、丁度畳の
目のような細かい模様が横方向に伸びているように見
え、また、コントラストがない部分は、畳の目の部分を
仕切っているように見え、これがモアレ縞として人の目
に感じられるようになっている。上記のようなモアレ状
態でのフーリェスペクトルは、第6図(h)における×
印の位置がdとlとの大きさの関係によって、蛍光ドッ
ト配列による逆六方格子スペクトル点の横に並ぶ、任意
の2点の中間付近に落ちるような場合や、電子ビーム形
状の異状により同図(f)のスペクトルが拡がり、同図
(g)の± 1/lより外側の成分が無視できなくなってい
るような場合(これは、例えばビームスポット形状にピ
ークが2つ出た場合などがある)など、設計値からの何
らかの状態のずれにより発生する状況であると考えられ
る。このような状態をモアレを検出するのは、ノイズ中
に埋もれた低コントラストの物体を検出する時のよう
に、高感度なカメラを用いて撮像し、単純二値化あるい
は適応二値化等を行い、二値画像処理を行う一般的な方
法やノイズに埋もれた画像の統計的な性質に基づく信号
検出理論を適用するなどの、通常の方法では難しい。な
ぜならば、このモアレ縞は上記の通り、細部構造として
はコントラストが高い部分が含まれており、輝度が高い
部分あるいは低い部分が連続して縞模様を形成している
わけでないからである。本実施例は、上記モアレ特有な
構造をモデル化し、つぎに示すように、モアレ縞のパタ
ンを抽出する方法を考察し採用したものである。第8図
(a)は、先に説明したモアレの畳の目模様のコントラ
ストに対応した強度分布であるとする。ただし、m(x,
y)の値が0付近となる場所がモアレ縞として観察さ
れ、mの符号は、畳の目の明暗の並びの位相に対応す
る。これをモアレ原パタンまたはモアレパタンと呼ぶこ
とにする。また、ここでは上記分布をm(x,y)と表記
する。つぎに同図(b)に示すように、蛍光体の縦並び
の各列で1または−1の値をとり、隣り合う2つの列で
は異符号となるような関数g(x,y)をとる。ここでは
簡単のため、 とする。ただしdはドットピッチであり、は2つの隣
り合う蛍光体の縦の列の中間位置で、g(x,y)=0と
なるようにとられた定数である。ここで、mとgの積を
考えると同図(c)のようになる。これに適当なオフセ
ットレベルa(x,y)を加えてやり、a(x,y)+m(x,
y)・g(x,y)が正の値になるようにすると、同図
(d)に示すようになる。このパタンは、モアレの縞模
様と畳の目とを模擬的に表しており、これに蛍光ドット
配列の発光効率分布f(x,y)(第2図(a)、第6図
(a)の分布)を掛けたものが、モアレを含んだ検査画
像を近似していると考える。これをh(x,y)とすると
h(x,y)=(a(x,y)+m(x,y)・g(x,y))・f
(x,y)であり、a,f,g,h,mのフーリェスペクトルをそれ
ぞれA,F,G,H,Mとすると、 が成り立つ。同図(e),(f),(g)にそれぞれ、
F(u,v),G(u,v), の様子を示した。なお、(g)では・印が のスペクトルを示し、×印はFのスペクトルである。こ
れは丁度互いに横方向に1/2 Fdだけずれた位置にあるこ
とが判る。一方、m(x,y)およびa(x,y)はドット配
列パタンと較べて低い周波数に成分が集中していると考
えられ、また、H(u,v)は同図(g)の×印の各スペ
クトル点のまわりにA(u,v)が、・印の各スペクトル
点のまわりにM(u,v)が畳み込まれた形になっている
ため、・印のスペクトル点の1つをとり、その周辺に帯
域通過フィルタ(BPF)を設けてフィルタリングを行え
ば、そのスペクトル点にシフトされたM(u,v)だけが
抽出される。第1図のステップ4はこのフィルタリング
処理を行うもので、例えば第9図に示す斜線図のように
通過帯域をとることができる。ただし、上記通過帯域が
小さすぎると、モアレパタンが持つ変化分を十分にカバ
ーできなくなる。また、大きすぎると他のスペクトル、
例えば第8図(g)の×印のまわりに畳み込まれたA
(u,v)の成分の影響を受けやすくなる。
第1図のステップ4で抽出されたスペクトルを、同図
のステップ5において逆フーリェ変換すると、ステップ
4のフィルタ処理で通過帯域を設けたスペクトル点に対
応する正弦波とm(x,y)との積のパタンが得られ、モ
アレパタンだけが強調されているような画像になる。こ
の画像により、モアレの様子を見易い形で提示すること
が可能である。また、第1図のステップ6において、ス
テップ4で通過帯域を設けたスペクトル点に畳み込まれ
ているM(u,v)を、そのスペクトル点が原点になるよ
うにスペクトルをシフトし、続くステップ7において逆
フーリェ変換を施せば、モアレパタンそのものであるm
(x,y)が得られることになる。この過程は、f(x,
y),g(x,y)を搬送波とし、m(x,y)を信号波とした
時の振幅変調波の中から1つの測帯波をフィルタにより
抽出し、搬送波と同じ周波数の複素正弦波を乗じること
により周波数変換し、ベースバンドの信号を直接得る振
幅変調波の復調方法としてとらえることができるので、
ステップ7の逆変換による画像を復調画像と呼ぶことに
する。この復調画像に対して、ステップ8においては平
均値や分散を求めることにより、モアレの強さの程度や
縞模様の目立ち易さに関わる画像の均一さなどを評価す
ることが考えられる。あるいは縞の方向性を判定しその
方向への投影分布をとることで、モアレ縞の強度プロフ
ァイルを求め、その振幅を算出して評価に用いることな
どが考えられる。
以上、本発明の一実施例に係る処理手順を具体的に説
明したが、つぎに第10図を用いて、本実施例を具体化し
た検査装置の一構成例を説明する。第10図において、10
は検査対象となるブラウン管で、単色ラスタ画面が映し
出されている。11は上記ラスタ画面上の発光輝度分布を
測定するための白黒TVカメラである。12は上記TVカメラ
11の出力信号をデジタル数値に変化するAD変換器であ
る。13は撮り込んだ検査対象原画像を格納する原画像メ
モリを示し、14は原画像に2次元離散的フーリェ変換を
施したスペクトル画像を格納する画像メモリである。1
5,16は一時記憶用の画像メモリで、空間周波数フィルタ
の通過周波数特性画像、フィルタをかけた後のスペクト
ル画像、その他の演算の途中結果画像などを記憶する画
像メモリ群である。17は強調または復調結果画像を格納
する画像メモリである。18は2次元画像に対して離散的
フーリェ変換および逆変換を高速で行うためのFFT演算
専用回路である。19,20,21はそれぞれ画像処理を高速に
行うハードウエア回路で、19は多値画像間の四則演算や
濃淡ヒストグラム算出などを行う多値画像演算回路、20
は上記多値画像を二値化する二値化処理回路、21は二値
画像間の論理演算を行ったり、各種の特徴抽出や特徴量
算出などを行う二値画像処理回路である。22は全体の動
作の制御や画像以外の量の演算を行うホストCPUであ
る。なお、各部分の間のデータのやりとりは、データバ
ス23により行われる。
つぎに、各部の役割およびデータの流れについて、第
1図のフローチャートに沿った形で説明する。まず最初
に、TVカメラを用いて撮像した画像を原画像メモリ13に
転送・格納する。つぎに上記原画像データはFFT演算回
路18に転送され、2次元離散的フーリェ変換が施され
る。その結果として、2次元のフーリェスペクトル画像
が画像メモリ14に格納される。つぎに蛍光ドット配列周
波数を算出するために、二値化回路20によりスペクトル
画像14を適当なしきい値で二値化し、その結果を一時記
憶用の画像メモリ15に格納する。二値化のしきい値はス
ペクトル画像に対して、多値画像演算回路19ないしはホ
ストCPU22により求められた濃度ヒストグラムを参照し
て大まかに決められ、実際に二値化回路20により二値化
された二値画像より、第4図(b)に示すように、スペ
クトル平面の原点からほぼ等距離の位置に大きな値を持
つ6つの点が、六角形状に配置されるようにホストCPU2
2によって微調整される。このようにして、スペクトル
の二値化画像における、六角形状に配置された大きな値
をもつスペクトル点を見つけることによって、ホストCP
U22は蛍光ドット配列周波数Fdを算出する。なお、この
ようなスペクトル点が見つからない場合は、ブラウン管
が発光していないとか、光学系の倍率が不適当であるな
どの状態になっていることが考えられる。つぎに、モア
レ成分周波数を中心とする空間周波数フィルタ処理を行
うために、ホストCPU22は蛍光ドット配列周波数Fdをも
とにして、第9図に斜線で示したような周波数領域を通
過する空間周波数フィルタの周波数特性画像を、一時格
納用画像メモリ16に書き込み、続いて多値画像演算回路
19により、スペクトル14と周波数特性16との積をとっ
て、一時記憶用画像メモリ15にその結果を上書き(前に
格納されたデータは消去される)する。ここで、フィル
タリングされたスペクトル画像15に対し、FFT演算回路1
8により逆FFTを施すことによりモアレ強調画像を得る。
また、スペクトル画像15を多値画像演算回路19によって
横方向に1/2 Fdだけ周波数シフトし、一時記憶用画像メ
モリ16に格納し、続いてこの画像に対してFFT演算回路1
8により逆FFTを施すことにより、モアレ復調画像を得る
ことができる。これを画像メモリ17に格納しておけば、
画像処理用演算回路19,20,21を用いて、あるいはホスト
CPU22自身に蓄えられたプロブラムにより、モアレの強
度評価を行うことができる。
つぎに本発明の他の実施例を第11図により説明する。
本実施例では処理速度を上げるために、フーリェ変換お
よび逆変換を光学的フーリェ変換により行う。第11図に
おいて、32は検査対象のブラウン管であり、単色ラスタ
画面が映し出されている。上記ラスタ画面上の輝度分布
に比例した強度分布をもつコヒーレント光を得るため
に、空間光変調素子(インコヒーレント・コヒーレント
変換器)34を用いる。ラスタ画面からの光線はレンズ31
により半透鏡33Aに反射されたのち、空間光変調素子34
上に結像される。それと同時にレーザ光源30からのコヒ
ーレント光が、空間光変調素子34に入射されると、空間
光変調素子34からラスタ画面の輝度分布によって強度変
調を受けたコヒーレント光が図の右側に出射される。上
記コヒーレント光の強度分布は、フーリェ変換レンズ35
Aによって瞬時にフーリェ変換される(ただし、これは
離散的でない連続変数上でのフーリェ変換である)。レ
ンズ35Aは、その焦点距離Fだけ空間光変調素子34から
離れた位置に置かれ、その反対側の焦点位置には液晶シ
ャッタ36が置かれており、この面上にフーリェ変換スペ
クトル像が結像される。また同時に、スペクトル像は半
透鏡33Bによって反射され、レンズ35AからFの距離にあ
るTVカメラ37Aによって撮像され、AD変換器38Aによりデ
ジタル数値に変換されて、スペクトル画像用の画像メモ
リ39Aに格納される。CPU40は画像メモリ39Aのスペクト
ル画像より蛍光ドット配列周波数を求め、モアレ成分の
まわりに通過帯域を持つBPF特性を設定する。この通過
帯域特性に対応して液晶シャッタ36の透過率を制御する
ことにより、上記シャッタ36を通過後のスペクトル像
は、空間周波数領域においてフィルタリングされること
になる。これを、さらにフーリェ変換レンズ35Bによっ
て逆フーリェ変換することにより、モアレ強調画像が得
られる。ただし、液晶シャッタレンズ35Bとの距離は、
やはりレンズの焦点距離と一致するようにとる。このよ
うな構成によりフーリェ変換および逆変換は瞬時に行わ
れる。さらに、レンズ35Bの焦点位置にTVカメラ37Bを置
き、モアレ強調画像を撮像してAD変換器38Bにより数値
化し、画像メモリ39Bに格納することにより、CPU40はモ
アレの強さを評価することができる。
〔発明の効果〕
上記のように本発明によるカラーブラウン管のモアレ
検査方法は、シャドウマスクを用いたカラーブラウン管
のモアレ検査方法において、ブラウン管の管面全体に均
一な単色(3原色の赤または緑または青のうちの1色)
のラスタ画面を映し出した状態で、六方格子状に配列し
た蛍光体ドット上の輝度値の分布を調べ、隣り合う2つ
の縦方向ドット列の輝度差またはそれに関係する特徴量
を算出することにより、モアレの検出またはモアレの程
度評価を行うことにより、ブラウン管の設計段階では予
測できない、個々の製品のばらつきによるモアレ不良の
自動検査が可能になる。またモアレの状態を強調して表
示することができるので、不良パタンの解析支援に役立
たせることができる。また、ブラウン管の高精細化に伴
い困難になる画質検査の、自動化による製品品質向上に
寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるカラーブラウン管のモアレ検査方
法における一実施例のフローチャートを示す図、第2図
(a)〜(f)は蛍光体配列スペクトルをそれぞれ説明
する図、第3図(a)〜(f)は上記第2図の補助説明
図、第4図(a),(b)はドット配列周波数算出方法
の説明図、第5図(a)および(b)は撮像時倍率に関
する説明図、第6図(a)〜(h)はそれぞれモアレ発
生をスペクトルにより説明する図、第7図(a)〜
(d)はそれぞれモアレの微細構造に関する説明図、第
8図(a)〜(g)はモアレ検出原理をそれぞれ説明す
る図、第9図はモアレ成分抽出を行うフィルタの通過帯
域を説明する図、第10図は第1図に示す実施例を具体化
した検査装置の構成例を示す図、第11図は他の実施例に
よる装置構成を示す図である。 10,32……被測定用ブラウン管 11,37A,37B……TVカメラ 20……二値化回路 22……ホストCPU 34……空間光変調素子 39A……スペクトル画像用メモリ 39B……強調画像用メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 17/00 - 17/06

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シャドウマスクを用いたカラーブラウン管
    のモアレ検査方法において、ブラウン管の管面全体に均
    一な単色(3原色の赤または緑または青の中の1色)の
    ラスタ画面を映し出した状態で、六方格子状に配列した
    蛍光体ドット上の輝度値の分布を調べ、隣り合う2つの
    縦方向ドット列の輝度差、またはそれに関係する特徴量
    を算出することにより、モアレの検出またはモアレの程
    度評価を行うことを特徴とするカラーブラウン管のモア
    レ検査方法。
  2. 【請求項2】上記ラスタ画面は、TVカメラとA/D変換器
    と画像メモリとを備えた画像入力手段により、2次元輝
    度分布を取り込み、得られた輝度分布の2次元画像デー
    タに対し、2次元離散的フーリェ変換を施して求められ
    る2次元フーリェスペクトルに対し、シャドウマスク孔
    または蛍光ドットの六方格子状配列により形成される、
    周期的スペクトルの横方向周期の2分の1だけ横方向
    (正の方向または負の方向)にずれた周波数を、中心と
    するスペクトル成分の大きさを調べることにより、上記
    ラスタ画面上に現われるモアレの有無を検出することを
    特徴とする特許請求の範囲第1項に記載したカラーブラ
    ウン管のモアレ検査方法。
  3. 【請求項3】上記横方向に2分の1だけずれた周波数を
    中心とするスペクトル成分の大きさを調べることは、上
    記スペクトル成分だけを選択的に通過させる通過帯域フ
    ィルタを用いて、空間周波数フィルタ処理を行い、得ら
    れたフーリェスペクトルに対して2次元フーリェ逆変換
    を行い、モアレ成分だけを選択的に抽出した強調画像を
    得るものであることを特徴とする特許請求の範囲第2項
    に記載したカラーブラウン管のモアレ検査方法。
  4. 【請求項4】上記フーリェスペクトルに対して行う2次
    元フーリェ逆変換は、通過帯域フィルタによる空間周波
    数フィルタ処理を行ったのち、得られたフーリェスペク
    トルに対して直ちに行うのではなく、上記空間周波数フ
    ィルタが選択する帯域の中心周波数が0になるように、
    フーリェスペクトルを横方向にシフトし、得られたスペ
    クトルに対し2次元フーリェ逆変換することにより、モ
    アレ縞の目で見たときの低周波パタンを復調することを
    特徴とする特許請求の範囲第3項に記載したカラーブラ
    ウン管のモアレ検査方法。
  5. 【請求項5】上記空間周波数フィルタ処理は、上記スペ
    クトルの周波数シフト処理と、順序を入れ換えたもので
    あることを特徴とする特許請求の範囲第4項に記載した
    カラーブラウン管のモアレ検査方法。
  6. 【請求項6】上記モアレの強調画像または上記モアレの
    復調画像は、それらの画像における平均値あるいは分散
    などの統計量を求めることにより、上記モアレの強さの
    程度を評価することを特徴とする特許請求の範囲第3項
    または第4項に記載したカラーブラウン管のモアレ検査
    方法。
  7. 【請求項7】上記強調画像または復調画像の統計量を求
    めることは、これら画像内に存在するモアレ縞模様の方
    向性を検出し、その方向にとった濃淡画像の投影分布曲
    線の振幅を求めることにより、モアレの強さの程度を評
    価するものであることを特徴とする特許請求の範囲第6
    項に記載したカラーブラウン管のモアレ検査方法。
  8. 【請求項8】上記2次元離散的フーリェ変換を施すこと
    により2次元フーリェスペクトルを得る方法は、空間光
    変調素子とレーザ光源を用いたインコヒーレント・コヒ
    ーレント変換方法により、ラスタ画面の輝度分布をコヒ
    ーレント光の輝度分布に変換し、フーリェ変換光学系を
    用いて、ラスタ画面の輝度分布の2次元フーリェスペク
    トルを求めるものであることを特徴とする特許請求の範
    囲第2項に記載したカラーブラウン管のモアレ検査方
    法。
  9. 【請求項9】上記フーリェ変換光学系を用いて得た2次
    元フーリェスペクトルは、得られたスペクトル面に空間
    周波数フィルタ処理と等価な空間フィルタを光学的に施
    し、さらに逆変換を同じくフーリェ変換光学系を用いて
    行い、強調画像を得ることを特徴とする特許請求の範囲
    第8項に記載したカラーブラウン管のモアレ検査方法。
  10. 【請求項10】上記光学的空間周波数フィルタ処理は、
    上記周波数シフトを光学的に行う処理を組み合わせて、
    復調画像を得ることを特徴とする特許請求の範囲第9項
    に記載したカラーブラウン管のモアレ検査方法。
  11. 【請求項11】シャドウマスクを用いたカラーブラウン
    管のモアレ検査装置において、ラスタ画面を撮影するTV
    カメラと、該TVカメラによる原画像データに2次元離散
    的フーリェ変換を行う手段と、2次元フーリェスペクト
    ル画像を二値化する二値化回路と、上記スペクトル画像
    をフィルタリングしてモアレ強調画像を得る手段と、上
    記スペクトル画像を横方向に周波数シフトして逆フーリ
    ェ変換を行う手段と、それぞれの画像を格納する画像メ
    モリ、および各種演算処理を行う中央演算処理装置(CP
    U)とを備えたことを特徴とするカラーブラウン管のモ
    アレ検査装置。
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