JP3006473U - 掛布団用カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた使用感および保温性能を得ることがで
きる掛布団用カバーを提供する。 【構成】 袋状とされた掛布団カバー１の内部に掛布団
２を収納して使用する。下側地２０には、伸縮性のある
ニット地が用いられているので、下側地２０と掛布団２
の下面との密着性が高い。また、使用時において、下側
地２０と敷布団の上面との密着性、および、下側地２０
と使用者との密着性も高い。したがって、このカバー１
によれば、高い保温性能を得ることができる。上側地１
０には、メッシュ地が用いられているので、下側地２０
に比較して大幅に軽量となっている。したがって、カバ
ー１全体を軽量とすることができ、使用感を向上させる
ことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、掛布団用のカバーに関し、特に、掛布団の使用時においてその汚れ を防止するために用いるカバーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

こうしたカバーとしては、上側地と下側地との周縁どうしをたがいに止着して 袋状とし、内部に掛布団を収納するように構成されたものが知られている。前記 上側地および下側地としては、綿糸を平織りしてなるブロード生地から構成され たものが広く用いられている。こうした従来のカバーでは、上側地および下側地 に、比較的に軽量な生地であるブロード生地を用いているので、カバーの重量を 低く押えることができる。したがって、使用時において使用者に重圧感を与える ことがないという利点がある。

【０００３】 ところで、前記ブロード生地は、一般に、使用者がこれに触れた時に、やや冷 たい感触を使用者に与えるとともに、ざらついた感触をも使用者に与える。すな わち、従来のカバーでは、特に就寝の初期において、やや冷たい感触を使用者に 与え、また、肌ざわりが悪いという問題があった。

【０００４】 また、前記ブロード生地は、一般に、柔軟性に若干乏しい。このため、使用時 に、カバーと、このカバーが取り付けられた掛布団の下面との間、および、カバ ーと、その下方に位置する敷布団の上面との間に間隙が生じやすい。すると、掛 布団としての保温性能が若干ながら低下してしまうという問題があった。

【０００５】 このように、従来の掛布団カバーでは、感触の面でも、また、保温性能の面で も、なお若干の問題を有していた。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】 本考案は、前記の事情に鑑みてなされたもので、優れた使用感および保温性能 を得ることができる掛布団用カバーを提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

請求項１に係る掛布団用カバーは、上側地にメッシュ地を用い、下側地にニッ ト地を用いている。

【０００８】 請求項２に係る掛布団用カバーは、請求項１記載の掛布団用カバーにおいて、 上側地を、メッシュ地と、綿糸を平織りしてなるブロード生地との側縁どうしを 止着することによって構成し、ブロード生地を、使用者の顔が配置される部分に 対応する位置に配置している。

【０００９】 請求項３に係る掛布団用カバーは、請求項１記載の掛布団用カバーにおいて、 下側地を、全体的にニット地から構成している。

【００１０】

【作用】

袋状とされた掛布団カバーの内部に掛布団を収納して使用することができる。 このとき、下側地には、伸縮性のあるニット地が用いられているので、下側地と 掛布団との密着性が高い。また、使用時において、下側地と敷布団との密着性、 および、下側地と使用者との密着性も高い。上側地には、メッシュ地が用いられ ているので、下側地に比較して大幅に軽量となっている。掛布団カバーの全体を ニット地から構成した場合には、重過ぎて寝心地を損うという問題があるが、本 考案のカバーでは、上側地にメッシュ地を用いたので、カバーを軽量とすること ができ、使用感を向上させることができる。

【００１１】

【実施例】

本考案の一実施例にかかる掛布団用カバーの構成を添付の図面に基づいて説明 する。この掛布団カバー１は、共に長方形状とされた上側地１０と下側地２０と の周縁どうしを、一方の長辺を除いてたがいに縫い合わせることによって止着し て、全体として袋状に構成されたものである。上側地１０と下側地２０とにおけ る、縫い合わされていない前記一辺は、掛布団カバー１の内部に掛布団２（図３ ）を収納するための開口部とされている。この開口部には、スライドファスナー ３０（図３参照）が取り付けられており、開閉自在となっている。掛布団カバー １は、その内部に長方形状の掛布団２（図３参照）を収納することができる大き さおよび形状とされている。

【００１２】 上側地１０は、メッシュ地１１と、綿糸を平織りしてなるブロード生地１２と の側縁どうしを縫い合わせて止着することによって所定の長方形状に構成されて いる。これによって、本例のカバー１では、上側地１０の一部に、メッシュ地１ １が用いられたものとなっている。メッシュ地１１は、薄い布地の厚さ方向に多 数の貫通孔を設けて構成されたもので、単位面積当りの重量では、ブロード生地 １２よりも軽量となっており、したがって、ニット地よりも大幅に軽量となって いる。ブロード生地１２は、上側地１０の長さ方向における一方の端部側に配置 されている。これによって、ブロード生地１２は、使用状態において使用者の顔 が配置される部分に対応する位置に配置されたものとなっている。

【００１３】 下側地２０は、全体として、伸縮性を有する通常のニット地から構成されてい る。下側地２０には、スライドファスナー３０をその長さ方向に沿って覆う延出 部２１が形成されている。延出部２１は、図３に示すように、下側地２０の一部 を突出させ、突出させた部分の基部を縫い糸２２で縫い付けることによって構成 されている。

【００１４】 本例のカバー１に掛布団２を収納する場合には、スライドファスナー３０を操 作してこれを開口させ、そこから掛布団２をカバー１の内部に挿入して収納すれ ばよい。この点は、従来のカバー１と同様である。

【００１５】 本例のカバー１によれば、使用者の肌に触れる下側地２０をニット地から構成 しているので、本例のカバー１を用いた掛布団２を就寝に使用すると、特に就寝 の初期において、ひんやりとした感触を受けることない。すなわち、本例のカバ ー１によれば、従来のカバーに比較して、暖かい感触を受けることができ、使用 感を向上させることができる。

【００１６】 さらに、本例のカバー１によれば、下側地２０をニット地から構成しているの で、従来のカバーに比較して、下側地２０にざらつき感がなく、柔らかい感触を 使用者に与えることができ、この点でも使用感を向上させることができる。

【００１７】 また、本例のカバー１では、下側地２０をニット地としているので、下側地２ ０と掛布団２の下面とが密着しやすく、このため、両者の間に生じる間隙が少な い。すると、掛布団２の下面が、使用者の肌に密着しやすくなり、掛布団２とし ての保温性が高いという利点がある。

【００１８】 さらに、本例のカバー１では、下側地２０をニット地としているので、下側地 ２０の柔軟性を、従来のカバーに比較して著しく向上させることができる。この ため、下側地２０と敷布団との密着性および下側地２０と使用者との密着性を高 めることができ、掛布団２としての保温性をさらに向上させることができる。

【００１９】 加えて、本例のカバー１では、上側地１０をメッシュ地１１とブロード生地１ ２とから構成しているので、その重量を、下側地２０に比較して相当に小さくす ることができる。したがって、カバー１を掛布団２に取り付けて使用した状態に おいて、使用者に息苦しさや寝苦しさを与えることがない。すなわち、上下の側 地１０および２０の全体をニット地とした場合に比較して、カバー１の重量を軽 減することができ、使用感を向上させることができるという利点がある。

【００２０】 さらに、本例の掛布団１では、上側地１０におけるブロード生地１２を、使用 者の顔が配置される部分に対応する位置に配置したので、ざらつき感のあるメッ シュ地１１を使用者の顔から離間させ、比較的に滑らかなブロード生地１２を使 用者の顔に触れさせることができ、寝心地の低下を防止することができる。

【００２１】 なお、前記した実施例のカバー１においては、上側地１０をメッシュ地１１と ブロード生地１２とから構成したが、特に軽量とする必要がある場合には、メッ シュ地１１のみから構成してもよい。また、前記した実施例のカバー１において は、下側地２０の全体をニット地から構成したが、使用者の身体が位置すると予 測される部分より若干広い部分のみをニット地から構成し、残りの部分をブロー ド生地から構成してもよい。

【００２２】

【考案の効果】

請求項１に係る掛布団用カバーは、上側地にメッシュ地を用い、下側地にニッ ト地を用いているので、従来のカバーに比較して、暖かくて柔らかい感触を受け ることができ、しかも、掛布団に使用した状態において、掛布団としての保温性 を向上させることができ、同時に、使用者に息苦しさや寝苦しさを与えることが なく、使用時における寝心地を向上させることができる。したがって、本考案に 係る掛布団用カバーによれば、優れた使用感および保温性能を得ることができる という効果がある。

【００２３】 請求項２に係る掛布団用カバーは、請求項１記載の掛布団用カバーにおいて、 上側地を、メッシュ地と、綿糸を平織りしてなるブロード生地との側縁どうしを 止着することによって構成し、ブロード生地を、使用者の顔が配置される部分に 対応する位置に配置したので、ざらつき感のあるメッシュ地を使用者の顔から離 間させることができ、寝心地をさらに向上させることができる。

【００２４】 請求項３に係る掛布団用カバーは、請求項１記載の掛布団用カバーにおいて、 下側地を、全体的にニット地から構成しているので、さらに高い保温性能を得る ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例における掛布団用カバーの平
面図である。

【図２】図１の裏面図である。

【図３】図１におけるＡ−Ａ線に沿う要部の概略的な断
面図である。

【符号の説明】

１ 掛布団用カバー ２ 掛布団 １０ 上側地 １１ メッシュ地 １２ ブロード生地 ２０ 下側地

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上側地と下側地との周縁どうしをたがい
   に止着して袋状に構成されており、かつ、内部に掛布団
   を収納する掛布団用カバーにおいて、前記上側地には、
   メッシュ地が用いられており、前記下側地には、ニット
   地が用いられていることを特徴とする掛布団用カバー。
2. 【請求項２】 前記上側地は、メッシュ地と、綿糸を平
   織りしてなるブロード生地との側縁どうしを止着するこ
   とによって構成されており、前記ブロード生地は、使用
   者の顔が配置される部分に対応する位置に配置されてい
   ることを特徴とする請求項１記載の掛布団用カバー。
3. 【請求項３】 前記下側地は、全体的にニット地から構
   成されていることを特徴とする請求項１記載の掛布団用
   カバー。