JP3005026B2 - 蓄光発光性不織布及びその製造法 - Google Patents

蓄光発光性不織布及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、蓄光発光性不織布に関し、さらに詳しく
は、光を吸収し、蓄光を暗所で発光することのできる蓄
光発光性不織布に関するものである。
[従来の技術] 従来、蓄光顔料は、消防、防災、安全などの標識や標
示、疑似餌、釣り針、ルアーなどの漁具、浮き輪、フロ
ート、ダイバーベルトなどのスポーツ用具、Tシャツ、
スポーツウエアなどの衣料品、タイピン、ネックレス、
イヤリング、カフス、ペンダントなどのアクセサリー等
々に広く利用されている。又、建材用の壁紙としても利
用されている。
これら多方面に利用される蓄光顔料は、それ自体が太
陽や蛍光灯などの光を吸収、蓄積して暗所で発光する性
質をもつことによるものである。そして、蓄光顔料は、
吸収−蓄光−発光を何度でも繰り返すことができるた
め、その用途は広い。
上記の用途において、消防、防災、安全などの標識や
標示、建材用の壁紙については、基材に蓄光顔料からな
るインクを塗設することによりなるものがある。
例えば、特開平1−207497号公報が挙げられる。同公
報は、蓄光壁紙に関するもので、基材上に装飾を設けた
壁紙に関し、該装飾の少なくとも1部が蓄光顔料からな
るものである。そして、蓄光顔料の塗設については、グ
ラビア印刷用のスクリーン印刷用インキメジウム中に蓄
光顔料を混合してなるインキを開示している。
[発明が解決しようとする課題] 上記引例で開示されているとおり、基材上に蓄光顔料
を混合したインキを用いる方法は、グラビア、スクリー
ンなどの印刷機で装飾的な印刷を行う場合には適するも
のの、基材の全面に塗設する場合には生産性に劣り、コ
スト高となる。又、インキのバインダーは、基材に対す
る塗層の接着性を考慮して、基材に応じたものを選択す
る必要があり、限定される。
本発明は、これらの欠点や問題点を解決し、塗層剥が
れのない、かつ安価で製造が容易な蓄光発光性不織布を
提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者は、鋭意研究を行った結果、蓄光発光性を備
えた不織布及びその製造法を提供するものである。
即ち、本発明によって提供される蓄光発光性不織布
は、天然、半合成、合成、又は無機からなる繊維の少な
くとも1種を用いた不織布において、該不織布が、粒径
10〜30μmの蓄光顔料を内添してなるものであり、該繊
維と該蓄光顔料は、重量比で、9:1〜2:8に混合してなる
ものである。
また、本発明によって提供される蓄光発光性不織布の
製造法は、天然、半合成、合成、又は無機からなる繊維
の少なくとも1種を用いた不織布の製造法において、該
不織布が、粒径10〜30μmの蓄光顔料を内添してなるも
のであり該繊維と該蓄光顔料は、重量比で、9:1〜2:8に
混合し、乾式又は湿式の方法によるものである。
さらに、本発明によって提供される蓄光発光性不織布
が、壁紙からなるものである。
本発明の蓄光顔料は、CaS/Bi、(Ca,Sr)S/Biのよう
な硫化カルシウム系、ZnS/Cuのような硫化亜鉛系からな
るものである。これら蓄光顔料は、単独使用または併用
しても良い。
以下、本発明の蓄光発光性不織布について、具体的に
説明する。
本発明に用いられる蓄光顔料は、燐光体の1種であ
り、可視光、紫外光などの刺激を受け(励起光)、その
刺激を停止させた後、蓄光顔料の内部に蓄えられたエネ
ルギーにより発光するもので、暗所でのみ視認すること
のできるものである。発光色は、蓄光顔料の種類により
異なるが黄緑色、紫青色、青色、緑色、黄色、橙色など
がある。発光は、励起光の種類と明るさ、蓄光顔料の種
類、暗所の状態などにより左右される。
蓄光顔料は、光の吸収−発光−吸収−発光を何回でも
繰り返すことができるという特徴を持つことから、暗所
標示として防災、安全標識などに利用されている。ま
た、蓄光顔料の粒径は、大きい程照射する光エネルギー
を多く蓄えることができ、その分だけ明るく、かつ、残
光時間を長く保つことができる。
本発明では、その粒径を10〜30μmとすることが不織
布に内添する上で良い。好ましくは、15〜25μmであ
る。この範囲外、10μm未満では、不識布の繊維内に入
り込み易く、発光効果が落ちてしまう。また、30μmを
超えると不織布製造後の取扱の際に粉体の脱落現象を起
こす虞がある。
本発明の不織布は、一般的には、「ステープル(短い
繊維)またはフィラメント(連続した長い繊維)からな
る繊維集合体を化学的、機械的あるいは加熱手段などを
用いて接着または交絡させて製造されるシート状または
ウェブ構造のもの」と言われているものである。ウェブ
とは、繊維を置き並べて、これをゆるやかに結んでシー
ト状にしたものである。
本発明で用いられる繊維には、天然、半合成、合成、
又は無機からなる繊維がある。天然繊維では、例えば、
羊毛、絹などの動物繊維、綿、カポック、パルプ、コッ
トンリンターなどの植物繊維が挙げられる。半合成繊維
では、例えば、アセテート、レーヨン、ビスコースなど
が挙げられる。合成繊維では、例えば、ポリエステル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリアクリ
ルニトリル、芳香族ポリアミド、ポリビニルアルコール
などが挙げられる。無機繊維では、ガラス、炭素などが
挙げられる。
上記に挙げた繊維は、短繊維または長繊維を、それぞ
れ単独または併用して用いられる。
これらの繊維に内添される蓄光顔料は、繊維と蓄光顔
料との重量比が、それぞれ9:1〜2:8に混合される。好ま
しくは、7:3〜4:6である。蓄光顔料が、9:1の10重量パ
ーセント未満では、蓄光発光性において効果が劣る。ま
た、2:8の80重量パーセントを超える場合は、繊維への
内添が困難になり、粉体の脱落現象を起こし易くなる。
繊維に蓄光顔料を内添させるには、必要に応じてバイ
ンダーが用いられる。例えば、ポリアクリレート、ポリ
スチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリビニルク
ロライドなどの熱可塑性樹脂、エポキシ、メラミン、尿
素などの熱硬化性樹脂、カルボキシメチルセルローズな
どのセルローズ誘導体があり、エマルジョンや水性溶液
として使用される。
さらに、撥水剤、撥油剤、填料、その他添加剤を用い
ることは何ら限定されるものではない。
本発明の蓄光発光性不織布を製造する方法としては、
乾式又は湿式のいづれで製造しても良い。乾式方法は、
2〜10cmの繊維長を紡績カードで開繊するか、繊維を空
気流でランダムに集積する方法であり、湿式方法は1cm
以下の繊維を水中に分散後、網で抄く方法である。これ
らによって製造された繊維シート(フリース)は、化学
的、物理的方法により結合する工程がある。例えば、接
着樹脂結合方法、繊維溶融結合方法及びニードルパンチ
方式、ウォータージェット方式、ステッチボンド方式な
どの機械的結合方法が挙げられる。このような各種の方
法によって、本発明の蓄光発光性不織布を製造すること
ができるが、その方法は、適宜必要に応じて使い分けら
れるものとする。
本発明の蓄光発光性不織布は、壁紙としての用途とす
るものである。昼間時に日光や室内灯の光によって光エ
ネルギーを蓄え、夜間には蓄えられたエネルギーにより
発光させるもので、消灯後、瞬時に暗闇になることを防
止することができたり、室内の装飾的な効果もある。ま
た、壁の一部やドアの上部などに取り付ける時、安全標
識、防災標識のような利用方法もある。その他、蓄光発
光性不織布を小面積で種々細工をすることによりその用
途は大きいものがある。
[作用] 本発明の蓄光発光性不織布は、粒径10〜30μmの蓄光
顔料を乾式または湿式の製造工程で内添させるもので、
その粒径は、繊維間に入り込まない粒度を持ち、反対に
取扱いの際に粉体の脱落現象を起こさない粒度を持つた
めに蓄光発光性不織布として蓄光発光性効果と耐久性に
優れている。
さらに、その製造法は、オンライン製造法であるため
生産性が良く、コスト低減化を計ることができる。
以上の理由から、本発明の蓄光発光性不織布及びその
製造法は、従来の技術にみられない作用を持つものであ
る。
[実施例] 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例1 2デニール×5mmのポリエステル繊維と2デニール×5
mmの熱接着性ポリエステル繊維とを7対3の割合にした
繊維を50重量部及び粒径21μmのZnS/Cuからなる淡黄色
の蓄光顔料(発光色:黄緑色)を50重量部混合して、十
分に分散してなる3%の水性スラリーを用意した。この
水性スラリーを用いて、通常の長網抄紙機にて、坪量50
g/m2となるようにシート状に抄き上げて乾燥した。続い
て、ここで得たシートは、熱カレンダーを用いて熱接着
性ポリエステル繊維による熱融着をさせて蓄光発光性不
織布を得た。
得られた蓄光発光性不織布は、蓄光顔料が繊維中に十
分に保持されており、手で揉んだ時にも脱落現象を起こ
さず良好であった。さらに、蓄光発光性不織布を白色蛍
光灯200Lx下で10分間の励起時間を与え、暗所に持ち運
び観察したところ、黄緑色の発光色を視認することがで
きた。また、残光時間も長かった。
上記で得た蓄光発光性不織布を壁紙として利用したと
ころ、室内の白色蛍光灯の光を受け、消灯後には黄緑色
の発光を呈して室内の装飾効果を高めることができた。
実施例2〜5及び比較例1〜2 実施例1の繊維と蓄光顔料を用いて、その配合比率
(重量部)を代える以外、実施例1と同様の方法で蓄光
発光性不織布を製造した。
また、評価については、実施例1と同様にして行っ
た。結果を表1に掲げた。
[発明の効果] 本発明の蓄光発光性不織布及びその製造法は、天然、
半合成、合成又は無機からなる繊維の少なくとも1種を
用いた不織布に蓄光顔料を内添させてなるもので、オン
ライン製造法により製造することができ、その生産性に
おいて優位差を持つ。また、使用する蓄光顔料の粒径及
び繊維との比率を規定することで、より効果的な蓄光発
光性を備えたものとなる。
以上より、本発明の蓄光発光性不織布及びその製造法
は、実用的価値の高いものである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然、半合成、合成、又は無機からなる繊
    維の少なくとも1種を用いた不織布において、該不織布
    が、粒径10〜30μmの蓄光顔料を内添してなるものであ
    り、該繊維と該蓄光顔料は、重量比で、9:1〜2:8に混合
    してなることを特徴とする蓄光発光性不織布。
  2. 【請求項2】蓄光顔料が、CaS/Bi、(Ca,Sr)S/Biのよ
    うな硫化カルシウム系、ZnS/Cuのような硫化亜鉛系から
    なる蓄光顔料であることを特徴とする請求項1記載の蓄
    光発光性不織布。
  3. 【請求項3】天然、半合成、合成、又は無機からなる繊
    維の少なくとも1種を用いた不織布の製造法において、
    該不織布が、粒径10〜30μmの蓄光顔料を内添してなる
    ものであり、該繊維と該蓄光顔料を重量比で、9:1〜2:8
    に混合し、乾式又は湿式の方法により製造することを特
    徴とする蓄光発光性不織布の製造法。
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