JP3004979U - 調理・流し台セット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 台所スペースの効率的な利用が可能で、座っ
て台所作業を行うのに有利な調理・流し台セットを提供
する。 【構成】 流し台２と流し台２の下方へと少なくとも一
部が収納し得る様に流し台２に対し移動可能に取付けら
れた調理台４とを有しており、調理台４が流し台２に対
し上下方向の回動軸の周りで回動可能な様に取付けられ
ており、調理台４は下部にキャスタ４ｅを備えておりキ
ャスタ４ｅを介して床上に支持されており、流し台２に
は流し部１２と加熱器具載置部１４とが設けられてお
り、調理台４は加熱器具載置部１４の下方に収納され
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、調理・流し台セットに関し、特に、台所のスペースの有効利用を企 図したものである。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

従来、家庭及び事業所等における台所には、流し台及び調理台が備えられてい る。一般的には、流し台及び調理台は台所の壁際に調理・流し台セットとして一 体化されて配置されており、該調理・流し台セットは流し部とガスコンロあるい は電磁調理器具等の加熱器具のための載置部と調理のためのまな板等を載置する 調理台部とを備えている。

【０００３】 ところで、１戸あたりの居住面積が小さい場合には、台所の面積も小さいもの とならざるを得ない。このため、台所スペースの有効利用が求められている。

【０００４】 一方、近年、高齢化が一段と進行し、高齢者の一人暮らしの家庭も増加してい る。高齢者は運動機能が低いため、台所で調理したものを別室に運んで食事する ことは、かなりの負担になる。このため、台所で食事することがあるが、この場 合、食卓を別に設けることは台所スペースの有効利用の点では好ましいとはいえ ない。この様な事情は、脚部の不自由な身体障害者の場合も同様である。

【０００５】 また、高齢者や上記身体障害者にとっては、台所作業を立ち作業で行うことが 苦痛になる場合がしばしばあり、座って洗い作業や加熱を含む調理作業を行うこ とが望ましい場合があり、その場合、できるだけ身体の移動の少ないことが好ま しい。

【０００６】 そこで、本考案の目的は、台所スペースの効率的な利用が可能な調理・流し台 セットを提供することにある。本考案の他の目的は座って台所作業を行うのに有 利な調理・流し台セットを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、以上の如き目的を達成するものとして、流し台と該流し台の 少なくとも一部の下方へと少なくとも一部が収納し得る様に該流し台に対し移動 可能に取付けられた調理台とを有することを特徴とする、調理・流し台セット、 が提供される。

【０００８】 本考案の一態様においては、前記調理台が前記流し台に対し上下方向の回動軸 の周りで回動可能な様に取付けられている。

【０００９】 本考案の一態様においては、前記調理台が前記流し台に対し前後方向に往復移 動可能な様に取付けられている。ここで、前記調理台を前記流し台に対し前後方 向に往復移動させるためのガイド部材が設けられている態様がある。

【００１０】 本考案の一態様においては、前記調理台は下部にキャスタを備えており、該キ ャスタを介して床上に支持されている。

【００１１】 本考案の一態様においては、前記流し台には流し部と加熱器具載置部とが設け られており、前記調理台は主として前記加熱器具載置部の下方に収納される。

【００１２】 また、本考案によれば、以上の如き目的を達成するものとして、流し台と該流 し台の少なくとも一部の下方へと少なくとも一部が収納し得る様に該流し台に対 し移動可能に取付けられた調理台とを有しており、前記調理台が前記流し台に対 し上下方向の回動軸の周りで回動可能な様に取付けられており、前記調理台は下 部にキャスタを備えており該キャスタを介して床上に支持されており、前記流し 台には流し部と加熱器具載置部とが設けられており、前記調理台は主として前記 加熱器具載置部の下方に収納されることを特徴とする、調理・流し台セット、が 提供される。

【００１３】 本考案の一態様においては、前記調理台の台部の高さが２５０〜３５０ｍｍの 範囲内である。

【００１４】 本考案の一態様においては、前記流し台の高さが３００〜５００ｍｍの範囲内 である。

【００１５】

【実施例】

以下、図面を参照しながら本考案の具体的実施例を説明する。

【００１６】 図１は本考案による調理・流し台セットの第１の実施例を示す一部切欠概略透 視図であり、図２はその概略正面図であり、図３はその概略平面図である。

【００１７】 これらの図において、２は流し台であり、４は調理台である。図２においては 調理台４が流し台に収納されている状態が示されており、一方、図１及び図３に おいては調理台４が流し台２から引き出された状態が示されている。

【００１８】 流し台２は流し部１２と加熱器具載置部１４とを有する。流し部１２はステン レス製のシンクトップ１２ａ、給水栓１２ｂ、配水口１２ｃを備えており、これ らは従来のものと本質的には同等である。給水栓１２ｂにはレバーハンドル１２ ｄが付設されており、温水との混合水栓とすることができる。給水栓１２ｂには 不図示の給水配管が接続されており、配水口１２ｃには配水管１２ｅが接続され ている。流し部１２の前面には扉１２ｆが設けられており、これによりシンクト ップ１２ａの下方を収納スペースとして利用することができる。加熱器具載置部 １４の台部はステンレス板貼りとされており、その上には電磁調理器具１４ａが 載置されている。

【００１９】 調理台４は上記流し台２の前面の加熱器具載置部１４側の端部に対しヒンジ６ により上下方向の周りで回動自在な様に取付けられている。調理台４の上面台部 ４ａはステンレス板貼りとされておりその下方には収納スペースが形成されてお り、引出し４ｂが内蔵されているとともに、図１に示されている様に、水平方向 のヒンジ４ｃの周りで回動可能な扉４ｄが取付けられており、該扉４ｄは開いた 状態でほぼ水平に保持され、ここに小物を一時載置することができる。調理台４ の下部にはボールキャスタ４ｅが取付けられており、該キャスタにより調理台４ の重量の一部が支持されている。上面台部４ａの高さは上記加熱器具載置部１４ の台部の下面よりも低く、従って調理台４の上面台部４ａより下の部分を加熱器 具載置部１４の下方のスペース内に収容することができる。

【００２０】 上記流し部１２の上方には、釣り棚１６ａ，１６ｂ，１６ｃが設けられている 。また、加熱器具載置部１４の上方には、レンジフード１８が設けられており、 １８ａはその排気ファンであり、１８ｂは上下方向に伸縮可能な排気ガイド板で ある。

【００２１】 上記流し台部１２の前面には操作パネル２０が配置されており、ここには、電 磁調理器具１４ａ、排気ファン１８ａ、排気ガイド板１８ｂ、更には不図示の照 明用蛍光灯等の操作スイッチ等が集められている。この操作パネルに、給水栓１ ２ｂの開閉や給水量等を操作する手段を設けておくこともできる。

【００２２】 尚、床面には防水マット２２が敷かれている。

【００２３】 以上の様な本実施例の調理・流し台セットにおいては、ヒンジ６の周りで調理 台４を図１及び図３に示されている引き出された状態と図２に示されている収納 状態との間で移行することができる（図１及び図３にはこの回動の経路が矢印で 示されている）。従って、調理台４を使用しない時には、該調理台を収納状態と しておくことにより、台所スペースの効率的利用が可能となる。この状態では、 流し部１２及び電磁調理器具１４は使用できる。調理台４を使用する時には、該 調理台を引き出し状態とし、上面台部４ａ上で調理したり更には該上面台部４ａ を食卓として利用することもできる。

【００２４】 高齢者や脚部不自由な身体障害者のためには、上記調理台の上面台部４ａの高 さを２５０〜３５０ｍｍの範囲内とし、流し台２の高さを３００〜５００ｍｍの 範囲内とすることにより、座って洗い作業や加熱を含む調理作業や更には食事を 行うことが可能となり、この場合身体の移動が著しく少なくてすみ、身体的負担 が少なくなる。

【００２５】 図４は本考案による調理・流し台セットの第２の実施例を示す概略概略正面図 であり、図５はその概略平面図である。これらはそれぞれ、上記第１の実施例の 図２及び図３に相当する部分を示すものであり、同等の機能を有する部分には同 一の符号が付されている。

【００２６】 本実施例では、調理台４を流し台２に対し移動可能に取付ける手段として、ヒ ンジではなくガイドレール７を用いている。該ガイドレール７は加熱器具載置部 １４の下部から床面上を前面側へと延出して配置されており、このガイドレール ７上にて一部のキャスタ４ｅをガイドしながら調理台４を図５で矢印で示されて いる様に前後方向に往復移動させることができる。尚、図示はされていないが、 調理台４の引き出し状態の位置を設定するために、該調理台４と加熱器具載置部 １４との間あるいはキャスタ４ｅとガイドレール７との間に係止手段が設けられ ている。

【００２７】 尚、本実施例では、収納状態において調理台４の一部が加熱器具載置部１４か らはみ出しているが、このはみ出し量は小さいので、本実施例においても上記第 １の実施例と同様の作用効果を得ることができる。

【００２８】

【考案の効果】

以上述べた様に、本考案の調理・流し台セットによれば、調理台の少なくとも 一部を流し台に収納可能となしたことにより、台所スペースの効率的な利用が可 能である。また、本考案によれば、座って台所作業を行うのに有利な調理・流し 台セットが提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による調理・流し台セットの第１の実施
例を示す一部切欠概略透視図である。

【図２】本考案による調理・流し台セットの第１の実施
例を示す概略正面図である。

【図３】本考案による調理・流し台セットの第１の実施
例を示す概略平面図である。

【図４】本考案による調理・流し台セットの第２の実施
例を示す概略正面図である。

【図５】本考案による調理・流し台セットの第２の実施
例を示す概略平面図である。

【符号の説明】

２ 流し台 ４ 調理台 １２ 流し部 １４ 加熱器具載置部

Claims (9)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 流し台と該流し台の少なくとも一部の下
   方へと少なくとも一部が収納し得る様に該流し台に対し
   移動可能に取付けられた調理台とを有することを特徴と
   する、調理・流し台セット。
2. 【請求項２】 前記調理台が前記流し台に対し上下方向
   の回動軸の周りで回動可能な様に取付けられていること
   を特徴とする、請求項１に記載の調理・流し台セット。
3. 【請求項３】 前記調理台が前記流し台に対し前後方向
   に往復移動可能な様に取付けられていることを特徴とす
   る、請求項１に記載の調理・流し台セット。
4. 【請求項４】 前記調理台を前記流し台に対し前後方向
   に往復移動させるためのガイド部材が設けられているこ
   とを特徴とする、請求項３に記載の調理・流し台セッ
   ト。
5. 【請求項５】 前記調理台は下部にキャスタを備えてお
   り、該キャスタを介して床上に支持されていることを特
   徴とする、請求項１〜４のいずれかに記載の調理・流し
   台セット。
6. 【請求項６】 前記流し台には流し部と加熱器具載置部
   とが設けられており、前記調理台は主として前記加熱器
   具載置部の下方に収納されることを特徴とする、請求項
   １〜５のいずれかに記載の調理・流し台セット。
7. 【請求項７】 流し台と該流し台の少なくとも一部の下
   方へと少なくとも一部が収納し得る様に該流し台に対し
   移動可能に取付けられた調理台とを有しており、前記調
   理台が前記流し台に対し上下方向の回動軸の周りで回動
   可能な様に取付けられており、前記調理台は下部にキャ
   スタを備えており該キャスタを介して床上に支持されて
   おり、前記流し台には流し部と加熱器具載置部とが設け
   られており、前記調理台は主として前記加熱器具載置部
   の下方に収納されることを特徴とする、調理・流し台セ
   ット。
8. 【請求項８】 前記調理台の台部の高さが２５０〜３５
   ０ｍｍの範囲内である、請求項７に記載の調理・流し台
   セット。
9. 【請求項９】 前記流し台の高さが３００〜５００ｍｍ
   の範囲内である、請求項７に記載の調理・流し台セッ
   ト。