JP3004672B2 - ウイスカー被覆複合粉末及びその製造方法 - Google Patents

ウイスカー被覆複合粉末及びその製造方法

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供宏 鹿子
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ウイスカー強化材料であるウイスカー強化
プラスチック(FRP),ウイスカー強化金属(FRM),ウ
イスカー強化セラミックス(FRC)又は砥石に用いられ
る出発物質、特に粉末冶金製品である超硬合金,サーメ
ット,セラミックス焼結体の出発物質として適するウイ
スカー被覆複合粉末及びその製造方法に関するものであ
る。
(従来の技術) 従来、複合粉末は、金属,合金又はセラミックスの粉
末が材質や形状によっては化学的に不安定であるのを安
定化させることを目的に、粉末の表面に安定な他物質を
被覆して得られるものと、逆に粉末冶金法における焼結
過程での焼結の促進を目的に、粉末の表面に活性な他物
質を被覆して得られるものなどが多数提案されている。
また、FRP,FRM又はFRCに用いるためのウイスカーの製
造方法についての提案もされており、この内、金属やセ
ラミックスの粉末にウイスカーを形成させる試みもなさ
れている。
(発明が解決しようとする問題点) 金属,合金又はセラミックスの粉末の表面に他の物質
を被覆してなる複合粉末は、粉末を化学的に安定化させ
ること及び焼結を促進させることにたいしては効果があ
るが、この複合粉末を含有させて材料の強度を向上させ
るという目的に対しては、まだ満足できないという問題
がある。また、金属やセラミックスの粉末にウイスカー
を形成させたものは、粉末の一方向にウイスカーが形成
された複合粉末であるために、この複合粉末を用いてウ
イスカー強化材料を作製しても、まだ満足できるような
強度には達していないという問題がある。
本発明は、上述のような問題点を解決したもので、具
体的には、金属,合金及びセラミックスの中の少なくと
も1種の粉末を表面の全方向にウイスカーを被覆させ
て、FRP,FRM,FRC用の出発物質として最適にしたウイス
カー被覆複合粉末及びその製造方法の提供を目的とする
ものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、より強度のすぐれたFRM,FRCを得るこ
とを目的に、これらに用いるウイスカーについて検討し
ていた所、 第1に、金属や合金でなる粉末の表面に被覆層を形成
するときの製造条件、特に反応容器内の構造及び反応容
器内へのガス流入条件を制御することにより、金属や合
金の粉末の表面の全方向にウイスカーが育成されて、し
かも量産的に収率よく得られるという知見を得たもので
ある。
第2に、金属や合金でなる粉末の表面にウイスカーを
形成してなる複合粉末を焼結合金の出発物質として用い
た所、焼結合金の強度が顕著に高くなるという知見を得
たものである。
この第1と第2の知見に基づいて、本発明を完成する
に至ったものである。
すなわち、本発明のウイスカー被覆複合粉末は、金
属,合金及びセラミックスの中の少なくとも1種からな
る粉末を芯部とし、該芯部の表面の全方向にウイスカー
を育成させてなることを特徴とする複合粉末である。
本発明のウイスカー被覆複合粉末における芯部は、具
体的には、例えばNi,Co,Pd,Pt,Si,Ag及びこれらの相互
合金又はムライトなどを挙げることができ、特にNi及び
/又はCoとAl,Mn,P,Bの中の少なくとも1種との混合物
又は相互固溶体でなる場合には、低温で容易に得られる
ことから好ましいことである。
また、この芯部の表面から全方向に育成させるウイス
カーは、具体的には、例えば周期律表4a,5a,6a属金属の
炭化物,窒化物,酸化物,Siの炭化物,窒素物,Alの酸化
物,窒化物及びこれらの相互固溶体を挙げることがで
き、特にTi,Zr,Hfの炭化物,窒化物,炭酸化物,窒酸化
物及びこれらの相互固溶体の中の少なくとも1種でなる
場合には、超硬合金,サーメット,又はセラミックス焼
結体の強度の向上が著しいことから好ましいことであ
る。
ここで述べる芯部の表面の全方向とは、例えばイガグ
リにおけるイガのとげが密生している状態に相当するも
のであり、別の表現をすると、例えば一方向の面だけで
なく芯部の周辺部の略全面を示しているものである。
この本発明のウイスカー被覆複合粉末を作製するに
は、次の方法で行うと容易に高収率でもって行うことが
できるので好ましいことである。
すなわち、本発明のウイスカー被覆複合粉末の製造方
法は、金属,合金及びセラミックスの中の少なくとも1
種からなる粉末を反応容器内に配置し、該反応容器内を
(B)炭化水素,窒化水素,アンモニア,ヒドラジン,
一酸化炭素及二酸化炭素の中の少なくとも1種のガスと
(C)水素ガス又は水素ガスと不活性ガスとの混合ガス
からなるガス雰囲気とした後、該粉末を加熱し、次いで
該(C)ガスをキャリヤガスとする該(C)と(A)金
属のハロゲン化物との第1混合ガスと、該(B)と
(C)との第2混合ガスとを該反応容器内に流入し、該
第1混合ガスと第2混合ガスとの全流入ガスの体積比が
該第1混合ガス中の該(C)のガス量を(C1)とし、該
第2混合ガス中の該(C)のガス量を(C2)としたと
き、(A)+(C1)/(B)+(C2)=0.3〜1.5とし、
かつ該全流入ガスでもって該粉末を該反応容器内で浮遊
させながら該粉末の表面の全方向にウイスカーを育成さ
せることを特徴とする方法である。
本発明のウイスカー被覆複合粉末の製造方法における
反応容器内に流入させるときのガスは、液体状の(A)
物質を加熱しながら、例えばTiCl4では51.5℃に加熱し
てキャリヤガスである(C)ガスと共に混合ガス状にし
て反応容器内に流入させると共に、[このときの(C)
ガス量を(C1)とする]、他方では別途に(B)と
(C)とのガスを反応容器内に流入[このときの(C)
ガス量を(C2)とする]させるのである。このときの反
応容器内に流入させる全流入ガス体積比が(A)+
(C1)/(B)+(C2)=0.3〜1.5からなるもので、
(A)+(C1)/(B)+(C)=0.3未満又は1.5を超
えると、芯部の表面にウイスカーが全く形成されない
か、もしくは形成されたとしても微量であるために複合
粉末としての効果が弱いものである。また、粉末の加熱
は、反応容器内に流入させた(A),(B),(C)の
ガスが反応する温度に加熱すればよく、例えばTiCl4,CH
4,H2の場合は850℃以上、好ましくは1000〜1100℃に加
熱することである。さらに、粉末を反応容器内で浮遊さ
せるとは、反応容器内に流入させたガス流及び/又はバ
イブレーターでもって粉末を回転,振動,浮動又は流動
状態にすることである。
(作用) 本発明のウイスカー被覆複合粉末は、粉末の表面に育
成されたウイスカーが粒の表面積を増大させる作用を
し、FRP,FRM,FRCの出発物質として用いると、他の物質
との接着面積が拡大すること、及びウイスカーによるデ
フレクション効果と引き抜き効果などにより、破壊靭性
値を高める作用をしているものである。
また、本発明のウイスカー被覆複合粉末の製造方法に
おいては、反応容器内に流入される(A),(B),
(C)のガス流入体積比の微量制御がウイスカーの育成
を容易にさせるという作用をし、反応容器内での粉末の
浮遊が粉末の表面から全方向にウイスカーを育成させや
すくするという作用をしているものである。
実施例1 Ni粉末を反応容器内の試料室に散布し、容器内をH2
ス雰囲気にした後、1050℃に加熱する。次に、試料室に
振動を与えるバイブレーターを作動させて、Ni粉末を回
転,振動及び浮遊させながら第1表に示すガスを反応容
器内に流入して、Ni粉末の表面の全方向にTiCのウイス
カーを育成させて本発明の複合粉末を得た。
上記製造方法の内、Ni粉末を回転,振動及び浮遊は行
わず、反応容器内へのガス組成を第1表の如くにした以
外は同様に行って比較品1及び2の複合粉末を得た。
但し、第1表中のAガスは、TiCl4を示し、(B)ガ
スは、CH4を示し、(C1)ガス及び(C2)ガスは、H2
示すものである。
以上のようにして得た本発明品,比較品1及び比較品
2のそれぞれの複合粉末を70wt%とTiC20wt%とAl2O310
wt%とを混合し、従来から行われているホットプレス
(焼結温度1300℃)でもって焼結し、得られた焼結体の
破壊靭性値を測定した所、本発明の複合粉末を添加した
焼結体は、比較品1の複合粉末を添加した焼結体に比べ
て約18%、比較品2の複合粉末を添加した焼結体に比べ
て約30%の破壊靭性値の向上が確認された。
(発明の効果) 以上の結果から、本発明のウイスカー被覆複合粉末
は、粉末冶金製品に応用した場合、従来の被覆複合粉末
に比べて、破壊靭性値で約18%〜30%向上させうるとい
う効果がある。このことから、本発明のウイスカー被覆
複合粉末は、FRP,FRM,FRC又は砥石に応用すると強度を
向上させうるという効果が期待できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 12/02,19/00 C01B 31/30 B22F 1/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属,合金及びセラミックスの中の少なく
    とも1種からなる粉末を芯部とし、該芯部の表面の全方
    向にウイスカーを育成させてなることを特徴とするウイ
    スカー被覆複合粉末。
  2. 【請求項2】上記芯部がNi及び/又はCoとAl,Mn,P,Bの
    中の少なくとも1種とからなる混合物又は相互固溶体で
    なることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のウイ
    スカー被覆複合粉末。
  3. 【請求項3】上記ウイスカーがTi,Zr,Hfの炭化物,窒化
    物,炭酸化物,窒酸化物及びこれらの相互固溶体の中の
    少なくとも1種でなることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項又は第2項記載のウイスカー被覆複合粉末。
  4. 【請求項4】金属,合金及びセラミックスの中の少なく
    とも1種からなる粉末を反応容器内に配置し、該反応容
    器内を下記(B)と(C)とのガス雰囲気とした後、該
    粉末を加熱し、次いで該(C)をキャリヤガスとする下
    記(A)と(C)との第1混合ガスと、(B)と(C)
    との第2混合ガスとを該反応容器内に流入し、該第1混
    合ガスと第2混合ガスとの全流入ガスの体積比が第1混
    合ガス中の(C)のガス量を(C1)とし、第2混合ガス
    中の(C)のガス量を(C2)としたとき、(A)+
    (C1)/(B)+(C2)=0.3〜1.5とし、かつ全流入ガ
    スでもって該粉末を該反応容器内で浮遊させながら該粉
    末の表面の全方向にウイスカーを育成させることを特徴
    とするウイスカー被覆複合粉末の製造方法。 (A)金属のハロゲン化物、 (B)炭化水素,窒化水素,アンモニア,ヒドラジン,
    一酸化炭素及び二酸化炭素の中の少なくとも1種のガ
    ス、 (C)水素ガス、又は水素ガスと不活性ガスとの混合ガ
    ス、
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