JP3004605B2 - 建築用パネル - Google Patents

建築用パネル

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JP3004605B2
JP3004605B2 JP9117125A JP11712597A JP3004605B2 JP 3004605 B2 JP3004605 B2 JP 3004605B2 JP 9117125 A JP9117125 A JP 9117125A JP 11712597 A JP11712597 A JP 11712597A JP 3004605 B2 JP3004605 B2 JP 3004605B2
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紘治 豊田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物に使用され
る建築用パネルに関し、殊に剛性柱、梁の機能を発揮す
る剛性継ぎ材又は同機能を発揮する剛性横架材、ブレー
スなどが一体化された構造体からなる建築用パネルに関
する。
【0002】
【従来の技術】旧来から、木質枠体に木質横棧や木質縦
棧等を具備し、木質枠体の一方の縦枠杆外側に柱体を取
り付け、木質枠体の一側面には、例えばグラスウールか
らなる断熱材等の繊維断熱材を取り付けると共にその表
面に一方の面板を取り付け、さらに木質枠体の他側面に
は他方の面板を取り付けた壁パネルが知られている(例
えば実開昭57−54530号公報、実開昭58−17
9321号公報、実開昭63−163311号公報等参
照)。また、金属枠体の一側面に繊維断熱材を取り付け
ると共にその表面に一方の面板を取り付け、他側面に他
方の面板を取り付けた壁パネルも知られている。これら
の旧来技術は、繊維断熱材を取り付ける構成のため、枠
体の隅々まで隙間なく緊密に繊維断熱材を充填すること
が難しく、高気密、高断熱の壁パネルの提供に苦労して
いる。一方、石板は、建築物躯体の壁面に外装材として
取り付けられているだけで、建築用パネルに使用されて
いるものは見当たらない。
【0003】そこで本願出願人は、剛性枠体で構成され
た構造材の一側面に石板としての石材タイルを配設し、
他側面に面材を配設すると共に、前記剛性枠体、石材タ
イル及び面材で形成された内部空間に発泡材を充填、発
泡せしめてなる建築用パネルを提案し、先に出願した
(実開平7−35622号等)。この建築用パネルによ
れば、縦棧や横棧が備えられていなくとも、パネル製造
現場等において発泡材を注入すれば、その発泡材が内部
空間の隅々まで充填されて発泡し、その充填発泡した発
泡材が構造材,石材タイル,面材を強固に接合一体化さ
せて、縦棧や横棧の役目を発揮する堅牢なパネルが構成
され、且つその接合一体化によって高気密、高断熱とい
う優れた性能を発揮するパネルが得られ、並びに上述の
ごとく石材タイルが強固に取り付けられた新規なパネル
を提供する等、多くの効果を奏する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、本願
出願人による先提案のパネル(以下、従来の建築用パネ
ルと称する)は、旧来技術が持つ問題点を解消して優れ
た利点を奏すると共に、一側面に石板を有する新規な建
築用パネルとして、この種技術分野で好適に用いられる
ものであるが、その技術的事項についてより詳細に検討
すると、以下の点に改良の余地を残していた。すなわ
ち、従来の建築用パネルは上記したように、構造材の他
側面に面材を配設してなり、該面材としては金属板、木
板、無機質板、その他の板材から選択可能であるが、そ
の材質によっては強度、耐久性、耐火性等が低下する場
合もあり得る。また一側面に石板を、他側面に面材を配
する構造上、石板配設側が表側、面材配設側が裏側とし
て使用されるケース以外への対応が困難で、用途が限ら
れるものであった。
【0005】本発明は上述した従来事情に鑑みてなされ
たもので、その目的とする処は、本願出願人による先提
案の従来の建築用パネルが奏する利点を損うことなく、
所定の強度、耐久性、耐火性を得ることができ、しかも
より幅広い用途に対応可能な建築用パネルを提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の建築用パネルは、下記の構成を採用した
ことを特徴とする。請求項1〜3に共通する基本構成と
して、剛性枠体で構成された構造材の一側面と他側面
に、複数枚の石板を略碁盤目状に並べて配設し、且つ前
記剛性枠体と石板で形成された内部空間に発泡材を注入
充填し、該発泡材の接合力により前記剛性枠体とそれぞ
れの石板を接合一体化する。 そして請求項1では、上記
一側面に配された石板と他側面に配された石板との間に
スペーサ治具を介在せしめてなり、該スペーサ治具が前
記石板の列に沿う長尺体であって、パネルにおける中央
側のスペーサ治具は幅広とし、パネルにおける外側寄り
のスペーサ治具は幅狭とした建築用パネルである。 また
請求項2では、上記一側面に配された石板と他側面に配
された石板との間にスペーサ治具を介在せしめてなり、
該スペーサ治具が、前記一側面、他側面においておのお
の隣り合う石板同士で形成される十字状目地部に係合す
る一方及び他方の係止部と、それら両係止部を連結する
柱部からなり、前記係止部は方形板状の基板部の表面側
に突設され、前記柱部は該基板部の裏面側に連設形成さ
れた円柱状である建築用パネルである。 請求項3では、
上記構造材の一側面と他側面に、耐火性、耐久性に優れ
た材料からなる裏打材を設け、該裏打材の表面に上記石
板を配設した請求項1記載の建築用パネルである。
【0007】以上の構成によれば、下記の作用を奏す
る。請求項1〜3に共通する基本構成によれば、パネル
製造現場等において発泡材を注入すれば、その発泡材が
内部空間の隅々まで充填されて発泡し、その充填発泡し
た発泡材が構造材と石板を強固に接合一体化させて、一
側面と他側面に複数枚の石板が略碁盤目状に配設された
堅牢なパネルが構成される。そして請求項1では、上記
作用に加え、構造材における一側面の石板列と、同他側
面の石板列との間に、長尺状のスペーサ治具が介在し、
且つそのスペーサ治具も、発泡材により石板、構造材と
強固に接合一体化するので、より堅牢なパネルが構成さ
れる。またパネル製造現場等において、例えば、一側面
に配される石板を所定のテーブル上に碁盤目状に配し、
その上にスペーサ治具を介して、他側面に配される石板
を碁盤目状に配し、しかる後発泡材を注入することで、
パネルを製造することができる。外側寄りに配されるス
ペーサ治具は剛性枠体による強度の恩恵が大きいため幅
狭で良く、中央側のものはその恩恵が小さいため幅広と
する。 請求項2では、上記作用に加え、構造材の一側面
において隣り合う石板同士で形成される十字状目地部
と、同他側面において隣り合う石板同士で形成される十
字状目地部との間に、それぞれの十字状目地部に係合す
る係合部を備えたスペーサ治具が介在し、且つそのスペ
ーサ治具も、発泡材により石板、構造材と強固に接合一
体化するので、より堅牢なパネルが構成される。またパ
ネル製造現場等において、例えば、一側面に配される石
板を所定のテーブル上に碁盤目状に配し、その上に、係
合部を前記十字状目地部に係合させてスペーサ治具を配
し、その上に、係合部が前記十字状目地部に係合するよ
う、他側面に配される石板を碁盤目状に配し、しかる後
発泡材を注入することで、パネルを製造することができ
る。基板部を方形板状とすることで、十字状目地部を形
成する4枚の石板の4つの角部の裏面に確実に当接す
る。発泡断熱材を充填する際の流動性を考慮し、基板部
を方形板状とすると共に、柱部を円柱状とした。 請求項
3では、構造材の一側面と他側面にそれぞれ裏打材が配
され、且つその裏打材の表面に石板が取り付けられるの
で、上記作用に加え、パネルの強度、耐 久性、耐火性の
さらなる向上が図れる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の数例
を図面を参照して説明する。図1〜図4に示す建築用パ
ネルAは、剛性枠体1で構成された構造材aの一側面と
他側面に、複数枚の石板2を略碁盤目状に並べて配設
し、且つ前記剛性枠体1と石板2で囲まれた内部空間3
に発泡材である発泡断熱材4を注入充填し、該発泡断熱
材4の接合力により前記剛性枠体1とそれぞれの石板2
を接合一体化した基本構造を成す。該基本構造について
は、後述する他の実施形態にも共通する。
【0009】構造材aは、本例では剛性枠体1で構成す
る。剛性枠体1は、金属(たとえば鉄)、木材、コンク
リート、その他の剛性を有する堅牢な材質で構成された
断面略I字型の剛性柱1-1 と、同様に堅牢な材質で構成
された断面略C字型の剛性継ぎ材1-2 とを接合して正面
視矩形の枠体に構成する。剛性枠体1の剛性柱1-1 及び
剛性継ぎ材1-2 の接合手段は、それらの材質によって決
定するが、例えば両部材の材質が金属ならば、溶接手段
を採用するか、補強金物(平鈑、断面L字形等)を使用
したボルト止め手段を採用する。また両部材が木材なら
ば、断面L字形の補強金物を使用してボルト止め、釘打
ちするなどの手段を採用し、さらに両部材の材質がコン
クリートならば、剛性柱1-1 及び剛性継ぎ材1-2 を継目
のない一体構造に成形する。
【0010】石板2は、各種の寸法、大きさ、形状のも
のがあり、縦横方向に複数枚づつ碁盤目状に並列せしめ
た状態で、発泡断熱材4の接合力により、構造材aの一
側面及び他側面に固定する。
【0011】構造材aの一側面においては石板2が直接
固定されるようになるが、構造材aの他側面において
は、石板2との間にスペーサ枠5が配設される。スペー
サ枠5は、木材、硬質プラスチック、硬質ゴムなどによ
り成形された縦杆と横杆を接合して、構造材aの他側面
の外周に沿う方形枠状に形成する。
【0012】上記一側面に配される石板2と、他側面に
配される石板2との間には、スペーサ治具6を介在させ
る。スペーサ治具6は、金属、硬質プラスチック、木材
などで形成したもので、上記構造材aの一側面、他側面
においておのおの隣り合う石板2同士で形成される十字
状目地部7に係合する一方及び他方の係止部6aと、それ
ら両係止部6a,6a を連結する柱部6bとからなる(図5参
照)。
【0013】係止部6aは、上記十字状目地部7を形成す
る4枚の石板2の4つの角部2a,2a…の裏面に当接可能
な大きさの基板部6a-1の表面側に、前記十字状目地部7
に緩嵌する十字状突部6a-2を突設したもので、前記基板
部6a-1の裏面側に上記柱部6bが連設形成される。上記基
板部6a-1は円形、方形、三角形、五角形以上の多角形や
他の異形状など、上記4つの角部2a,2a …の裏面に当接
可能な大きさであれば、各種平面形の板状とし得るが、
前記角部2a,2a …の裏面に確実に当接することや、後述
する発泡断熱材4を充填する際の流動性を考えると、図
示のように方形板状とすることが好ましい。同様に柱部
6bも、円柱状や三角柱状、四角柱状など、各種形状とす
ることが可能であるが、発泡断熱材4の流動性を考える
と、図示のように円柱状とすることが好ましい。
【0014】発泡断熱材4は、後述するプレス機10のテ
ーブル11上に下から順に、上記一側面に配される複数枚
の石板2、構造材a、スペーサ枠5、スペーサ治具6、
上記他側面に配される複数枚の石板2をそれぞれ仮置き
状にセットし、且つ上板12でプレスした状態で、構造材
aの剛性枠体1に開穿した注入孔1aから内部空間3に注
入して発泡せしめるもので、内部空間3の隅々まで流動
して内部空間3に均一に充填され、発泡により構造材
a、それぞれの石板2、スペーサ枠5、それぞれのスペ
ーサ治具6と強固に接合一体化するをもって、それら構
造材a、石板2、スペーサ枠5、スペーサ治具6を強固
に接合一体化せしめる。尚、発泡断熱材4を注入する際
は、構造材aの剛性枠体1に開穿された脱気孔1bから脱
気が行われる。発泡断熱材4としては、パネル製造現場
で注入発泡せしめる二液混合発泡性の発泡ウレタン、或
いは発泡コンクリート、その他の注入充填可能な断熱材
を使用する。
【0015】次に、本例の建築パネルAの製造について
図6を参照して説明する。図中Bは本製造に用いる治具
装置で、テーブル11と上板12を有するプレス機10、石板
セット治具20、浮かせ治具30、支持枠40を具備してな
る。プレス機10は、上述した建築パネルAを載承可能な
平面形状と強度をもって形成されたテーブル11と、この
テーブル11とほぼ同一の平面形状と所定の強度をもって
形成されテーブル11の上方に昇降可能に支持される上板
12と、その上板12を所定のプレス力をもってテーブル11
方向に付勢せしめる駆動機構(不図示)とを備えてな
る。
【0016】石板セット治具20は、石板2が緩嵌状に嵌
まり込む凹部21を複数備え、夫々の凹部21を碁盤目状に
配設すると共に、各凹部21の底面は同一平面上に位置せ
しめ、さらに隣り合わせる凹部21同士を区画する区画壁
22の高さは凹部21内にセットした石板2の厚みよりも低
くなるようにして石板目地形成用の隙間23を確保可能な
よう構成する。また石板セット治具20は、上記一側面に
配設される石板2用と、他側面に配設される石板2用と
が用意され、一側面用の石板セット治具20は接着,溶
接,ボルトナット止め等の所望な固着手段を介して、テ
ーブル11上面に移動不能に固定する。
【0017】浮かせ治具30は、図示するような側面形
状、すなわち、テーブル11側に配した石板セット治具20
の外周縁部24上に載承する側面略L型の支持片部31と、
該支持片部31の上端側を、剛性枠体1の剛性柱1-1 の中
間鉛直面部1-1aに添接可能なよう逆L型に折曲せしめた
連結片部32と、該連結片部32の先端を剛性柱1-1 の一端
水平面部1-1bに沿って折曲せしめた係止片部33とを一体
に連設し、且つ図に示すようにその幅寸法は剛性柱1-1
に対して短尺状に構成する。浮かせ治具30は、連結片部
32をボルト35止め等の着脱可能な固着手段を用いて剛性
柱1-1 の中間鉛直面部1-1aに添接固定し、且つ係止片部
33を剛性柱1-1 の一端水平面部1-1bに添接係合せしめ、
さらに支持片部31を石板セット治具20の外周縁部24上に
載承するをもって、石板セット治具20を介してテーブル
11上面にセットされた石板2との間に狭小間隙Sを確保
しながら、テーブル11上に構造材aを支持する。浮かせ
治具30の材質は、剛性枠体1の材質と同様に堅牢な材質
とする。
【0018】支持枠40は、テーブル11上に仮置きセット
された一側面に配される石板2、構造材a、スペーサ枠
5、スペーサ治具6、他側面に配される石板2に、上板
12によるプレス力がかかった際に、そのプレス力に抗し
て前記狭小間隙Sを確保可能な高さ寸法、幅寸法、長さ
寸法と強度をもって構成されており、上記浮かせ治具30
を介してテーブル11上にセットされた構造材aの四周を
囲むようにして、テーブル11側の石板セット治具20の外
周縁部24上に載承する。また支持枠40の下縁部には、上
記浮かせ治具30における支持片部31の外端部分(石板セ
ット治具20への添接部分)が遊嵌状に挿入される切欠き
41を開設し、これにより、支持枠40を可能な限り構造材
aに近接せしめて、狭小間隙Sから溢出する発泡断熱材
4がテーブル11外へ流出することを防ぐようになってい
る。支持枠40の材質は、剛性枠体1の材質と同様に堅牢
な材質とする。
【0019】以下、上述の治具装置Bを用いた建築用パ
ネルAの製造方法を説明する。まず、テーブル11上面
に、一側面と他側面にそれぞれ配される石板2、構造材
a、スペーサ枠5、スペーサ治具6、支持枠40等をセッ
トする。該セット作業は、テーブル11上に設置した石板
セット治具20の夫々の凹部21内に、構造材aの一側面に
配される石板2を挿入して、テーブル11上面に所要複数
枚の石板2を碁盤目状に並べる。その後、剛性枠体1の
夫々の剛性柱1-1 の所定箇所に浮かせ治具30を連結固定
した構造材aを、テーブル11上(石板セット治具20上)
に載承する。この時、浮かせ治具30が前述の如く構成さ
れていることにより、構造材aと石板2との間に狭小間
隙Sが確保される。さらに、その構造材aの周囲を囲む
ように支持枠40をテーブル11上にセットする。この時、
浮かせ治具30における支持片部31の外端部分を切欠き41
に挿入し、支持枠40を出来る限り構造材aに近接せしめ
てセットする。浮かせ治具30で支持された構造材aの上
面側には、スペーサ枠5を載置する。
【0020】また、セット治具20によって碁盤目状に並
べられた各石板2の、隣り合う4枚の間に形成される各
十字状目地部7には、一方の係止部6aを該目地部7に係
合させて、スペーサ治具6を起立状にセットする。さら
に、各スペーサ治具6の他方の係止部6aに十字状目地部
7が係合するようにして、構造材aの他側面に配される
所要複数枚の石板2を碁盤目状に並べる。この時、内側
に配される石板2は各スペーサ治具6で支持され、外縁
部分に配された石板2は外周縁をスペーサ枠5によって
支持される。上記他側面の石板2のセットが終了した
後、他側面用の石板セット治具20を、その凹部21内に各
石板2が挿入されるよう、該セット治具20を支持枠40上
に載置する。
【0021】上記のようにして、構造材a、スペーサ枠
5、各スペーサ治具6、前記構造材aの一側面と他側面
とに各々碁盤目状に配される所要枚の石板2のセットが
終了した後、不図示の駆動機構の作動により上板12を下
降させて、上側(他側面用)の石板セット治具20の上面
に圧接せしめ所定のプレス力をもってテーブル11方向へ
付勢せしめる。この時、テーブル11と上板12の間に支持
枠40、スペーサ枠5、スペーサ治具6、浮かせ治具30で
確保された狭小間隙Sなどが介在するので、それぞれの
石板2に所定以上の応力が働いて亀裂が入ったり損傷が
生じるような虞れなく、所定の付勢力(プレス力)を維
持することができる。
【0022】この状態で、剛性枠体1に開穿した注入孔
1aから、剛性枠体1と各石板2で囲まれた内部空間3
に、上述した発泡断熱材4を注入し、同時に、剛性枠体
1に開穿された脱気孔1bから脱気を行う。この時、前記
内部空間3において、注入された発泡断熱材4が隅々ま
で流動して内部空間3全体にほぼ均一に充填される。ま
たこの時、脱気孔1bや狭小間隙Sから溢出する発泡断熱
材4を支持枠40で塞き止め、テーブル11外方への発泡断
熱材4の流出を防止する。発泡断熱材4の注入,充填が
終了した後、上板12によるプレス状態を保持したままで
所定時間静置して発泡断熱材4を発泡,固化させる。
【0023】発泡断熱材4の発泡,固化が終了した後
は、上板12によるプレス状態を解除し、支持枠40を構造
材aから離した後、ボルト35を外して剛性柱1-1 に固定
した浮かせ治具30を取り除き、さらに、脱気孔1bや狭小
間隙Sから溢出した発泡断熱材4を切断すれば、上述し
た建築用パネルA、すなわち、発泡断熱材4の接合力に
より構造材aとその一側面、他側面に略碁盤目状に配さ
れた複数枚の石板2、及び前記一側面と他側面の石板2
相互間に介在する各スペーサ治具6、構造材aの他側面
と石板2との間に介在するスペーサ枠5などを強固に接
合一体化させて、縦棧及び(又は)横棧の役目を発揮す
る堅牢性を有し、かつその接合一体化によって高気密,
高断熱というすぐれた性能を発揮し、並びに、一側面と
他側面に碁盤目状に配設される複数の石板2が強固に取
り付けられた新規な建築用パネルAが得られる。尚、図
中には一部省略したが、図1〜図6において、各石板2
とスペーサ治具6の基板部6a-1との間には狭小間隙が保
持され、それら間隙に発泡断熱材4が回り込んで、隣り
合う石板2相互に形成される目地への発泡断熱材4の充
填固化がなされる。また図1〜図3において、剛性枠体
1とこれに沿う石板2との間には上記狭小間隙Sが保持
され、その間隙Sに発泡断熱材4が回り込んで、剛性枠
体1と、一側面の外周部分に配される石板2とが強固に
接合一体化する。
【0024】また、上述の浮かせ治具30、支持枠40、ス
ペーサ枠5などにより、上板12によるプレス力が作用し
ている状態であっても、構造材aと石板2との間に形成
した狭小間隙Sが保持されるので、石板2の厚みが不揃
いであったり、構造材aに曲りがあったり、上板12とテ
ーブル11による挟持力(プレス力)が不均等であったり
したとしても、石板2にひびが入ったり割れたりするこ
となく、製品として使用可能な建築用パネルAを確実に
製造できる。よって、材料及び製造サイクルに無駄が生
じることがないので、製造コストの低減に寄与する。
【0025】さらに、狭小間隙Sを確保するための手段
に上述した浮かせ治具30及び支持枠40を採用したことか
ら、例えば構造材aを上方から吊ったり、圧搾エアーの
吹付けにより構造材aを浮き上がらせる等複雑且つ高コ
ストな手段、或いは、作業者が構造材aを両側から支え
るような人為的手段を採用することなく上記した効果が
得られる。
【0026】尚、本製造方法においては浮かせ治具30,
支持枠40を備える治具装置を用いることで前述の利点が
得られるが、本発明の建築用パネルの製造はこれに限定
されず、上記したような、構造材aを上方から吊ったり
圧搾エアーの吹付けにより構造材aを浮き上がらせた
り、作業者が構造材aを両側から支える等の手段を採用
しても、石板2の割れを防止しながら本発明の建築用パ
ネルを作製することは可能である。
【0027】また、上記した建築用パネルAのより詳し
い実施例として、各構成部分の寸法関係の一例をあげれ
ば、建築用パネルAは住居1階の外壁用として用いるも
ので長さ3m、2階通し壁用として用いるもので長さ8
m、厚さは共に120mm 程度である。また石板2は厚さ15
mm,縦450mm ,横450mm のもので重さ10kg程度、浮かせ
治具30は高さ120mm,奥行き100mm,幅125 〜250mm 程度、
支持枠40の長さは3〜8m程度である。さらに狭小間隙
Sは高さ1〜2mm程度、また発泡断熱材4の1回の注入
量は0.3 〜0.5m3 程度、発泡度合いは30倍程度である。
【0028】以下、本発明に係る建築用パネルの実施の
形態の他例と、その製造に用いる治具装置Bの変形例に
ついて述べるが、上述した建築用パネルA若しくは前出
の例で示された構成と同様の部分は図中に同じ符号を付
すなどして説明,図示を一部省略し、異る構造部分のみ
説明する。
【0029】図7及び図8においては、剛性枠体1にお
ける長手方向一端部寄り部位に剛性横架材1-3 を架設
し、その剛性横架材1-3 で区画された大側の内部空間3
内に上記発泡断熱材4を充填せしめて構成された建築用
パネルA1 を示す。尚、前記剛性横架材1-3 で区画され
た小側の内部空間8は、建築工事に際して本パネルA1
を土台、梁類、桁など所要の建築部材に取り付けるため
の窓孔であると共に、土台に取り付けた際に基礎コンク
リートが移動するための窓孔として機能する。窓孔8を
囲む剛性枠体1の一側面には略短冊状の石板9が接着等
により固定され、同他側面には、スペーサ枠5’を介し
て前記石板9が固定される。この建築用パネルA1 は、
前述の建築用パネルAと同様の手順で製造される。
【0030】図9及び図10においては、図1〜3に示す
建築パネルAにおける剛性枠体1の長辺部を形成する部
材を前述の剛性柱1-1 に代えて、内部中空な角材からな
る剛性中空柱1-4 を用いて構成された建築用パネルA2
を示す。この建築用パネルA2 を製造する場合、その手
順は図6で説明したものと同様である。但し、その製造
に用いる浮かせ治具は、図示しないが、剛性中空柱1-4
の形状に合わせて略L字型に折曲するタイプのものが用
いられ、該浮かせ治具は、その水平片部をテーブル11上
に載承し、該水平片部の一端から折曲して立ち上がる鉛
直片部を剛性中空柱1-4 の鉛直面部1-4aに添接せしめ、
その鉛直片部をボルト35止め等の着脱可能な固着手段を
用いて剛性中空柱1-4 の鉛直面部1-4aに添接固定し、且
つ水平片部をテーブル11上に載承するをもって、上記狭
小間隙Sを確保しながらテーブル11上に構造材aを支持
するようにする。
【0031】図11〜図13においては、図1〜図3に示す
建築パネルAにおけるそれぞれのスペーサ治具6に代え
て、上記一側面に配された石板2と他側面に配された石
板2の列に沿う長尺体のスペーサ治具50,51 を用いて構
成された建築用パネルA3 を示す。このスペーサ治具5
0,51 は、金属、硬質プラスチック、木材などで形成し
た角柱状のもので、上記剛性枠体1の対向面となる剛性
継ぎ材1-2,1-2 相互間にわたる長さを備えるが、その幅
寸法は、図中に示すように、パネルA3 における中央側
のもの50は幅広とし、外側寄りのもの51は幅狭としてい
る。すなわち、外側寄りに配されるスペーサ治具51は剛
性枠体1による強度の恩恵が大きいため幅狭で良く、中
央側のもの50はその恩恵が小さいため幅広とする。また
スペーサ治具50,51 は、上記一側面と他側面に配された
石板2,2相互の裏面に両端面52,52 が当接する厚みを
もって形成され、これによりそれぞれ(この例では合計
4本)のスペーサ治具50,51 が、上記一側面と他側面の
おのおのにおいて一列に並んだ石板2の裏側に配設さ
れ、上述のスペーサ治具6と同様に機能する。
【0032】図14にこの例の建築用パネルA3 の製造に
用いる治具装置Bと、該装置Bを用いた製造の手順を示
すが、上述のスペーサ治具6に代えて上記スペーサ治具
50,51 を所定箇所に配設すること以外は、図6に示すも
のと同様なため、説明を省略する。
【0033】図15及び図16においては、図7及び図8で
示す建築パネルA1 におけるそれぞれのスペーサ治具6
に代えて、上述のスペーサ治具50,51 を所定箇所に配設
してなる建築用パネルA4 を示す。図17及び図18におい
ては、図9及び図10で示す建築パネルA2 におけるそれ
ぞれのスペーサ治具6に代えて、上述のスペーサ治具5
0,51 を所定箇所に配設してなる建築用パネルA5 を示
す。これらパネルA4 、A5 の細部は前述の説明と同様
のため、説明は省略する。
【0034】図19〜図21においては参考例を示し、図1
〜図3に示す建築パネルAにおける構造材aを剛性枠体
1と剛性ブレース60で構成すると共に、スペーサ枠5及
びそれぞれのスペーサ治具6に代えて、各石板2の脱落
防止手段を備えている建築用パネルA6 を示す。
【0035】剛性ブレース60は、剛性枠体1の対向する
接合隅部間にわたって架設するが、その架設手段は、前
記の接合隅部に内向突設したブラケット61の両面に帯状
金属板62の両端部を固定してX字形に架設する。ブラケ
ット61に対する帯状金属板62の固定手段は、溶接又はボ
ルト止めといった手段を採用する。剛性ブレース60の他
例を述べれば、剛性柱1-1 と剛性継ぎ材1-2 のそれぞれ
の中間部(長手方向の真中部位)に不図示のブラケット
を内向に突設し、隣り合わせるブラケット間に所定長さ
の帯状金属板を架設して菱形となるように取り付け固定
して構成することができる。剛性ブレース60の材質は、
剛性枠体1の材質と同様に堅牢な材質とする。
【0036】構造材aが上記剛性ブレース60を有するこ
とから、スペーサ治具6を備えていなくとも、建築用パ
ネルA6 に所定の強度を保持せしめることができる。
【0037】一方、上記脱落防止手段は、夫々の石板2
の裏面に突設固定された断面ほぼコ字形の係合部70と、
その係合部70に貫通係合して剛性継ぎ材1-2 に固定され
る長い剛性取付杆71とで構成する。石板2は、各石板2
の係合部70に剛性取付杆71を貫通係合して複数枚を横一
列に並列せしめ、その後、剛性取付杆71の両端部を剛性
継ぎ材1-2 の対向面に取り付け固定することによって、
脱落防止手段と共に構造材aに取り付けられるようにな
る。
【0038】係合部70は、剛性を有する材質(たとえ
ば、鉄、その他の金属)で断面ほぼコ字形に構成し、そ
の両端部に形成した取付端部を石板2の裏面に弾性系接
着剤(たとえば、エポキシ樹脂系接着剤)で接着するこ
とによって、該石板の裏面に突設固定する。また剛性取
付杆71は、剛性を有する材質(たとえば、鉄、その他の
金属又は木材)で帯板状、断面C字形、断面L字形など
の形鋼に構成し、又は棒鋼、ピアノ線などを使用し、複
数枚の石板2の係合部70に貫通係合した後、両端部を剛
性継ぎ材1-2 の対向面に取り付けて固定するようにす
る。
【0039】剛性取付杆71の剛性継ぎ材1-2 に対する取
り付けは、両者の材質によって決定するが、例えば、両
部材の材質が金属ならば、溶接又は補強金物(平鈑、断
面L字形等)を使用したボルト止め、両部材が木材なら
ば、断面L字形の補強金物を使用したボルト止め、どち
らか一方が金属で他方が木材であるならば、断面L字形
の補強金物を使用したボルト止め、或いは剛性取付杆71
の両端部を同一方向へ直角に折曲げた形状に構成して、
剛性継ぎ材1-2 の材質にかかわりなく、剛性取付杆71の
折曲端部をボルト止めするなどの固定手段が考えられ
る。尚、剛性取付杆71の両端部と、該両端部が固定され
る剛性継ぎ材1-2 の間には、狭小間隙を確保可能なスペ
ーサ部材72を介在させ、このスペーサ部材72を挟むよう
に、剛性取付杆71の両端部を剛性継ぎ材1-2 の対向面に
取り付けるようにする。また、上記説明では図示の如
く、剛性継ぎ材1-2,1-2 間に架設する剛性取付杆71によ
り、複数枚の石板2を横一列に並列せしめるようにした
が、これに代えて、剛性柱1-1,1-1 間に架設する剛性取
付杆71により、複数枚の石板2を縦一列に並列せしめる
ようにしても良い。
【0040】この建築用パネルA6 を製造する場合は、
図22に示すように、まず剛性取付杆71により横一列に並
列せしめた複数の石板2を、石板セット治具20の夫々の
凹部21内に挿入するをもって、テーブル11上面に、上記
一側面に配される所要枚数の石板2を碁盤目状に並べ
る。その後、剛性枠体1の夫々の剛性柱1-1 の所定箇所
に浮かせ治具30を連結固定した構造材aを、テーブル11
上(石板セット治具20上)に載承する。
【0041】この状態で、夫々の剛性取付杆71の両端部
と、剛性継ぎ材1-2 の間に前述のスペーサ部材72を介在
せしめて、各剛性取付杆71の両端部を剛性継ぎ材1-2 に
固定する。また、剛性取付杆71により横一列に並列せし
めた複数の石板2を、上記一側面の石板2と対向せしめ
て配設するをもって、上記他側面に配される所要枚数の
石板2を碁盤目状に並べる。そして、夫々の剛性取付杆
71の両端部と、剛性継ぎ材1-2 の間に前述のスペーサ部
材72を介在せしめて、各剛性取付杆71の両端部を剛性継
ぎ材1-2 に固定する。その後は、構造材aの周囲を囲む
ように支持枠40をテーブル11上にセットし、さらに、石
板セット治具20が固着されている上板12を下降させ、支
持枠40で狭小間隙Sを確保しながら所定のプレス力をも
って各石板2、構造材aをテーブル11方向へ付勢せし
め、しかる後、発泡断熱材4を内部空間3に注入充填し
発泡固化させるをもって、所定の堅牢性、高気密性,高
断熱性を有し、並びに、一側面と他側面に碁盤目状に配
設される複数の石板2が極めて強固に取り付けられた建
築用パネルA6 が得られる。
【0042】図23〜図25においては、図19及び図20に示
す建築用パネルA6 における脱落防止手段(係合部70と
剛性取付杆71)に代えて、それぞれの石板2の裏面に裏
打材80を介在せしめてなる建築用パネルA7 示す。裏打
材80は耐火性,耐久性に優れた周知な材料、例えば鉄鋼
モルタル,軽量コンクリート,GRC,軽量GRC,ロ
ックウール等を、前述のようにして碁盤目状に並べた石
板2の裏面に塗布若しくは添設したもので、これによ
り、建築用パネルA7 に所定の耐火性とより大きな耐久
性が付与される。
【0043】この建築用パネルA7 を製造する場合は、
図26に示すように、石板セット治具20の各凹部21内に挿
入して、テーブル11上に所要数の石板2を碁盤目状に並
べた後、各石板2の裏面に裏打材80を固着せしめる。そ
の固着手段は、裏打材80が鉄鋼モルタル,軽量コンクリ
ート,GRC,軽量GRC等この場合はそれらを石板2
裏面に塗り、且つその中間に鉄芯材等を任意に介在せし
め、所定時間静置して乾燥させる。また裏打材80がロッ
クウールの場合は所定の固着手段、例えば接着剤や両面
粘着テープを用いるなどして石板2裏面に固定する。
【0044】次に、浮かせ治具30を連結固定した構造材
aをテーブル11上(石板セット治具20上)に載承し、該
構造材aの上面側、すなわち前述した他面側に、裏打材
80を所定の方法で固着し、その上に、構造材aの他側面
に配される所要複数枚の石板2を碁盤目状に並べる。さ
らに構造材aの周囲を囲むように支持枠40をテーブル11
上にセットし、他側面用の石板セット治具20を、その凹
部21内に各石板2が挿入されるよう支持枠40上に載置す
る。しかる後、上板12を下降させ、支持枠40で狭小間隙
Sを確保しながら所定のプレス力をもってそれぞれの石
板2、裏打材80、構造材aをテーブル11方向へ付勢し、
その状態で発泡断熱材4を内部空間3に注入充填し発泡
固化させるをもって、所定の堅牢性、高気密性,高断熱
性を有し、さらに所定の耐火性と耐久性を備え、一側
面、他側面に碁盤目状に配される複数の石板2が強固に
取り付けられた建築用パネルA7 が得られる。
【0045】尚、上記石板2に対する裏打材80の固着は
前述の方法に限定されず、例えば所定のテーブル上に裏
打材80を敷き、その硬化前に石板2を碁盤目状に並べて
所定時間静置するをもって両者を一体化せしめることも
可能である。
【0046】図27〜図28においては、図23〜図25に示す
建築用パネルA7 における剛性ブレース60に代えて、前
述したスペーサ治具50,51 を配設せしめてなる建築用パ
ネルA8 示す。このパネルA8 の細部は前述の説明と重
複するため、ここでは省略する。
【0047】以上、実施の形態の数例を説明したが、本
発明に係る建築用パネルの構造及びその製造方法はこれ
に限定されず、本発明の請求項1〜5のそれぞれに記載
される精神を逸脱しない範囲で、各種の実施の形態を採
用することが可能である。
【0048】
【発明の効果】本発明の建築用パネルは以上説明したよ
うに構成したことから、下記の効果を奏する。 (請求項1〜3) パネル製造現場等において発泡材を注入すれば、その発
泡材が内部空間の隅々まで充填されて発泡し、構造材
と、一側面及び他側面それぞれの石板とを強固に接合一
体化させて、縦棧や横棧の役目を発揮する堅牢なパネル
が構成され、且つその接合一体化によって高気密、高断
熱という優れた性能を発揮するパネルが得られる。しか
も、一側面と他側面の双方に石板が配されるので、強
度、耐久性、耐火性についても永年にわたり優れた機能
を奏し、さらに一側面と他側面の双方を表側として使用
でき、例えば塀や仕切りなどの建築物にも対応でき、需
要の拡大が期待できるなど、多くの効果を奏する。以
下、請求項1〜3において得られる特有の効果を述べ
る。 (請求項1) 一側面の石板列と他側面の石板列との間にスペーサ治具
が介在し、且つ発泡材によりそれら両石板列とスペーサ
治具が接合一体化されるので、より堅牢なパネルが得ら
れる。また、製造時においては、テーブル上に並べた一
側面の石板の上に、スペーサ治具を介して他側面の石板
を並べ、しかる後発泡材を充填して発泡させる簡単な作
業で作製し得るので、低コストでの提供が可能である。 (請求項2) 一側面における石板同士の十字状目地部と、他側面にお
ける石板同士の十字状目地部との間に、それら目地部に
一方、他方の係合部を係合せしめてスペーサ治具が介在
し、且つ発泡材により前記石板同士とスペーサ治具が接
合一体化されるので、より堅牢なパネルが得られる。ま
た、製造時においては、テーブル上に並べた一側面の石
板同士における十字状目地部に一方の係合部を係合させ
てスペーサ治具を配し、該スペーサ治具の他方の係合部
に十字状目地部が係合するようにして他側面の石板を並
べれば、該他側面の石板は略碁盤目状に配設され、しか
る後発泡材を充填して発泡させるより簡単な作業で作製
し得るので、低コストでの提供が可能である。基板部を
方形板状とすることで、十字状目地部を形成する4枚の
石板の4つの角部の裏面に確実に当接する。基板部を方
形板状とすると共に、柱部を円柱状としたことで、発泡
断熱材を充填する際の流動性が考慮される。請求項3石材の裏面に裏打材を配したので、パネル強度や耐久性
が向上し、さらに裏打材として耐火性に優れた材料を選
択することで、耐火性の大幅な向上を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建築用パネルの実施の形態の一例
を示す一部切欠平面図。
【図2】図1の(A)−(A)線に沿う断面図。
【図3】図1の(B)−(B)線に沿う断面図。
【図4】図3の一部拡大図。
【図5】スペーサ治具の拡大斜視図。
【図6】図1に示す建築用パネルの製造方法の一例を示
す断面図。
【図7】本発明に係る建築用パネルの実施の形態の他例
を示す一部切欠平面図。
【図8】図7の(C)−(C)線に沿う断面図。
【図9】本発明に係る建築用パネルの実施の形態の他例
を示す一部切欠平面図。
【図10】図9の(D)−(D)線に沿う断面図。
【図11】本発明に係る建築用パネルの実施の形態の他例
を示す一部切欠平面図。
【図12】図11の(E)−(E)線に沿う断面図。
【図13】図11の(F)−(F)線に沿う断面図。
【図14】図11に示す建築用パネルの製造方法の一例を示
す断面図。
【図15】本発明に係る建築用パネルの実施の形態の他例
を示す一部切欠平面図。
【図16】図15の(G)−(G)線に沿う断面図。
【図17】本発明に係る建築用パネルの実施の形態の他例
を示す一部切欠平面図。
【図18】図17の(H)−(H)線に沿う断面図。
【図19】参考例を示す一部切欠平面図。
【図20】図19の(I)−(I)線に沿う断面図。
【図21】図19の(J)−(J)線に沿う断面図。
【図22】図19に示す建築用パネルの製造方法の一例を示
す断面図。
【図23】本発明に係る建築用パネルの実施の形態の他例
を示す一部切欠平面図。
【図24】図23の(K)−(K)線に沿う断面図。
【図25】図23の(L)−(L)線に沿う断面図。
【図26】図23に示す建築用パネルの製造方法の一例を示
す断面図。
【図27】本発明に係る建築用パネルの実施の形態の他例
を示す一部切欠平面図。
【図28】図27の(M)−(M)線に沿う断面図。
【符号の説明】
A,A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7,A8:建築用パネル a:構造材 1:剛性枠体 2:石板 3:内部空間 4:発泡断熱材(発泡材) 6,50,51:スペーサ治具 6a:係止部 7:十字状目地部 70:係合部 71:剛性取付杆 80:裏打材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04C 2/00 - 2/54 E04B 1/76 E04B 2/56 - 2/70

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剛性枠体で構成された構造材の一側面と
    他側面に、複数枚の石板を略碁盤目状に並べて配設し、
    且つ前記剛性枠体と石板で形成された内部空間に発泡材
    を注入充填し、該発泡材の接合力により前記剛性枠体と
    それぞれの石板を接合一体化すると共に、上記一側面に
    配された石板と他側面に配された石板との間にスペーサ
    治具を介在せしめてなり、該スペーサ治具が前記石板の
    列に沿う長尺体であって、パネルにおける中央側のスペ
    ーサ治具は幅広とし、パネルにおける外側寄りのスペー
    サ治具は幅狭とした建築用パネル。
  2. 【請求項2】 剛性枠体で構成された構造材の一側面と
    他側面に、複数枚の石板を略碁盤目状に並べて配設し、
    且つ前記剛性枠体と石板で形成された内部空間に発泡材
    を注入充填し、該発泡材の接合力により前記剛性枠体と
    それぞれの石板を接合一体化すると共に、上記一側面に
    配された石板と他側面に配された石板との間にスペーサ
    治具を介在せしめてなり、該スペーサ治具が、前記一側
    面、他側面においておのおの隣り合う石板同士で形成さ
    れる十字状目地部に係合する一方及び他方の係止部と、
    それら両係止部を連結する柱部からなり、前記係止部は
    方形板状の基板部の表面側に突設され、前記柱部は該基
    板部の裏面側に連設形成された円柱状である建築用パネ
    ル。
  3. 【請求項3】 剛性枠体で構成された構造材の一側面と
    他側面に、複数枚の石板を略碁盤目状に並べて配設し、
    且つ前記剛性枠体と石板で形成された内部空間に発泡材
    を注入充填し、該発泡材の接合力により前記剛性枠体と
    それぞれの石板を接合一体化すると共に、上記構造材の
    一側面と他側面に、耐火性、耐久性に優れた材料からな
    る裏打材を設け、該裏打材の表面に上記石板を配設した
    建築用パネル。
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