JP3004278U - 折り畳み式パイプベッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】マットを傾斜して使いやすい姿勢にしたり、布
団ずれ落ち防止具を取り付けたりすることができる、簡
易な折り畳み式パイプベッドの提供。 【構成】支持パイプ８，８で連結され所定間隔を隔てて
対向する２枚の支持板５，５を対接し、これら支持板
５，５間に、２つの基枠４，４の基端部を枢着連結して
水平および垂直姿勢に開閉可能にするとともに、基枠
４，４上にそれぞれマット２，７を載置した折り畳み式
パイプベッド１であって、上半身対応側のマット２を骨
枠１５を内装して形成し、この骨枠１５をベッド１の縦
方向において複数の骨枠部材１６，１７，１８に分割す
るとともに、これらを傾動係止機構１９…で連結して角
度調節可能にし、また前記支持パイプ８，８の両端を支
持板５，５の外面に開口して布団ずれ落ち防止具着脱孔
２２，２２を形成した折り畳み式パイプベッド１。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば、室内を広く使うことができるような折り畳み可能で簡易 易なベッドたる、折り畳み式パイプベッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

上述のようなベッドは、縦方向の中間部で折り曲がって薄い形となるように、 マットを載置する２つの基枠を相互に開閉可能に枢着して構成している。

【０００３】 しかし、このベッドでは、構造が簡単で安価に製造できるにも拘らず、不要時 にはコンパクトに折り畳め、狭いスペースにでも収納でき便利であるという利点 を有するものの、それ以上の実用的な利点を有してはいない。例えば、背中が当 たる部分のマットを傾斜してもたれかかれるようにすることができない。また他 種類の通常のベッドであれば取付けられる布団ずれ落ち防止具を取付けることが できない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこでこの考案は、上述の問題点を解決し、より実用的な便利さを有する折り 畳み式パイプベッドの提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上述した課題を解決するための手段を説明すると、必要に応じてマットを傾斜 できるようにすべく、マットを、骨枠を内装して形成するとともに、該骨枠をベ ッドの縦方向において複数の骨枠部材に分割するとともに、これら骨枠部材を傾 動係止機構で連結した。

【０００６】 また、布団ずれ落ち防止具を取付けられるようにすべく、マットを載置する２ つの基枠を枢着した支持板を対向状態で連結している支持パイプを、支持板の外 面に開口して、布団ずれ落ち防止具着脱孔を設けた。

【０００７】

【作用】

すなわち、請求項１の構成によれば、マットに骨枠を内装するとともに、この 骨枠を複数の骨枠部材に分割して、これら骨枠部材を傾動係止機構で連結したの で、使用に際してはマットの所定部分を持って傾け、傾動係止機構を用いて所望 の角度に調節すれば、基枠の構成に工夫を凝らさずとも、例えば背中をもたれか けるようにすることができる。

【０００８】 請求項２の構成によれば、頭部および背中部間と、背中部および臀部間で角度 の調節ができる。

【０００９】 請求項３の構成によれば、各骨枠部材の相対向する対向骨部を近接したので、 傾動係止機構を設けても骨枠部材間に大きな透き間ができることを防止できる。 このため、使用に際して骨枠部材間に対応する部分を足で踏んでも足が没入しま うようなことがない。

【００１０】 請求項４の構成によれば、基台を枢着連結している支持板を所定間隔を隔てて 連結している支持パイプの両端を支持板の外面に開口して、布団ずれ落ち防止具 着脱孔を設けているので、この布団ずれ落ち防止具着脱孔を用いることで、他に 特別の構成を設けずとも必要に応じて布団ずれ落ち防止具を取付けることができ る。しかも、その取付けは、ベッドの左右両側のいずれか一方のみでも、双方で もよい。

【００１１】 請求項５の構成によれば、請求項２乃至請求項４の有する構成を合せ持つので 、使用に際しては、マットを所望の角度に傾けて使用することも、また布団ずれ 落ち防止具を取付けることもできる。

【００１２】

【考案の効果】 上述の結果、この考案によると、次のような顕著な効果を達成する。 請求項１の折り畳み式パイプベッドでは、構造が簡単で安価に製造でき、その うえ不要時にはコンパクトに折り畳んで、狭いスペースにでも収納でき便利であ るとともに、必要に応じてマットを所望の角度に傾けることができるので、例え ば本を読むときやテレビを見るときなど、快適な姿勢をベッドの上で保つことが でき、非常に便利である。

【００１３】 しかも、マットの傾斜には、基枠に対しそのための特別の構成を設ける必要が ないので構造が簡単であり、従前の基枠構造を用いることもでき、またコストを 抑えることもできる。

【００１４】 請求項２の折り畳み式パイプベッドでは、２箇所でマットの傾斜を行なえるよ うにしたので、例えば単に背中をもたれかけるだけではなく、同時に頭を安定さ せることもでき、様々な快適な使用状態を得ることができる。

【００１５】 請求項３の折り畳み式パイプベッドでは、骨枠部材間の角度調節をするための 傾動係止機構を有するものの、骨枠部材間に隙間はできないので、足が不測に没 入してしまうようなことがなく、使用時の安全性を得ることができる。

【００１６】 請求項４の折り畳み式パイプベッドでは、布団ずれ落ち防止具を取付けること ができるので、他種類の通常のベッドと同様に良好な使用状態を得ることが可能 となり、ベッドのベッドとしての価値を高めることができる。しかも、そのため の布団ずれ落ち防止具着脱孔は、基枠の枢着連結に必要な支持パイプを用いて行 なっており、他に特別の構成を設ける必要がないので、構造が簡単で、コストを 抑えることもできる。

【００１７】 請求項５の折り畳み式パイプベッドでは、請求項２乃至請求項４の折り畳み式 パイプベッドの達成する顕著な効果を有する。

【００１８】

【実施例】

この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。 図１は折り畳み式パイプベッド１（以下、ベッドという）の側面図であり、こ の図に示すようにこのベッド１では、ベッド１の縦方向の中間部で折り畳めるほ か、一方の上半身対応側のマット２の角度を自由に調節することができ（以下、 第１の機能という）、またベッド１の一側面あるいは両側面に布団ずれ落ち防止 具３を取付けることができる（以下、第２の機能という）。

【００１９】 まず、ベッド１の基本的な構成から説明すると、略Ｕ字状の２つの基枠４，４ の基端部を、これら基枠４，４が水平および垂直姿勢に開閉するように支持板５ ，５を介して枢着連結し、上述の基枠４，４の遊端部には、各基枠４，４が水平 に開いたときに接地する脚体６，６を枢着し、上述の２つの基枠４，４上には、 それぞれマット２，７を載置して構成している。

【００２０】 上述した開閉可能な基枠４，４の枢着は、円柱状の２本の支持パイプ８，８で 連結され所定間隔を隔てて対向する前記支持板５，５間に、図３に示したように して行なう。すなわち支持板５は、ベッド１の縦方向に相当する両端縁の、枢着 点９，９より下側位置に、基枠４，４が水平に開いたときにこの基枠４，４を受 ける受け片１０，１０を延設するとともに、同じく基枠４，４が水平に開いたと きに、この基枠４，４の最基端部に上から係止する係止凸部１１，１１を支持板 ５の外面から打ち出して形成している。

【００２１】 また、支持板５の下端部には、Ｌ字状の連結片１２を延設しており、この両端 部には、棒状の連結杆１３，１３の一端を枢支している。これら連結杆１３，１ ３は、前述した脚体６，６の中間部に他端を枢支するもので、基枠４，４を水平 に開いたときには、自動的に脚体６，６を出し、基枠４，４を垂直姿勢に閉じた ときには図４に示したように、自動的に脚体６，６が収納されるようにするもの である。

【００２２】 なお、支持板５，５の下端面の両端位置に取付けたキャスタ１４，１４は、ベ ッド１の移動を容易にするためのものである。

【００２３】 つぎに、前述した２つの機能のうち第１の機能の構成から説明する。 一方の上半身対応側のマッ２トは、図２に示したような金属製の骨枠１５を内 装して形成している。この骨枠１５は、頭部に対応する最端部の第１骨枠部材１ ６と、背中部に対応する第２骨枠部材１７と、臀部に対応する第３骨枠部材１８ とを、ラチェット機構からなる傾動係止機構１９…で連結して、相互間で角度調 節可能に構成されている。

【００２４】 これら傾動係止機構１９…は、各骨枠部材１６，１７，１８が一直線状に伸び た状態から上方へ傾斜するごとにラチェットが多数のギャに係止して所望の角度 を保つようにするもので、一定角度以上に傾けるとラチェットが外れて再び一直 線状に伸びた状態になる機構である。

【００２５】 上述の各骨枠部材１６，１７，１８は、連結棒２０…とスプリング板２１…と で、所望の透き間を有する格子状に形成されており、各骨枠部材１６，１７，１ ８の相対向する対向骨部１６ａ，１７ａ，１７ａ，１８ａは、両端部を湾曲形成 して対向骨部１６ａ，１７ａ，１７ａ，１８ａが近接するように形成している。 これは、傾動係止機構１９…を用いて連結したがために、骨枠部材１６，１７， １８間に大きな透き間がでることを防止するためである。すなわち、このように 対向骨部１６ａ，１７ａ，１７ａ，１８ａを近接することによって、マット２の 上に乗った際に足が不測に没入してしまうような事態を回避できるのである。

【００２６】 このように構成した骨枠１５は、各骨枠部材１６，１７，１８間において折曲 が可能な状態にウレタンフォーム等で被包され、前述の基枠４上に載置される。 載置に当たっては、第３骨枠部材１８に対して、基枠４の下面からボルト（図示 せず）を挿通して固定する。

【００２７】 下半身対応側の他方のマット７については、金属製の骨枠を内装して形成する もよいが、合板の上にウレタンフォーム等を積層して形成するもよい。また、上 述のマット２と同様に形成して、いずれのマット２，７が上半身対応側になって も構わないようにするもよい。

【００２８】 続いて第２の機能の構成について説明すると、図３に示したように前述した支 持板５，５同士の支持パイプ８，８による連結を、支持板５，５の上述した連結 片１２と外面との間で溶接等により行ない、支持パイプ８，８の両端を支持板５ ，５の外面に開口して、布団ずれ落ち防止具着脱孔２２，２２（以下、着脱孔と いう）としている。

【００２９】 この着脱孔２２，２２に、差し込んで取付ける前述の布団ずれ落ち防止具３は 、２つの着脱孔２２，２２に挿入可能な差込み部３ａ，３ａを両端に有する正面 史略Ｃ字形の枠状で、取付けた時に上部がマット２，７よりも上方に突出する大 きさである。

【００３０】 このように構成したベッド１の使用に当たっては、マット２の所定部分を持っ て傾け、傾動係止機構１９…を用いて所望の角度に調節すればよい。例えば頭部 に対応する部分のみを傾けたり、背中に対応する部分を傾けたり、あるいは双方 を傾けたりすることで、本を読むときやテレビを見るときなど、快適な姿勢をベ ッドの上で保つことができ、非常に便利である。

【００３１】 また、必要に応じて必要な側に、例えばベッド１を壁に接触させて設置する場 合には壁と反対側に、また部屋の中央に設置する場合には両側に、布団ずれ落ち 防止具３を取付けることができる。したがって、他種類の通常のベッドと同様に 良好な使用状態を得ることが可能となり、ベッド１のベッドとしての価値を高め ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】折り畳み式パイプベッドの側面図。

【図２】骨枠の平面図。

【図３】要部を示す斜視図。

【図４】折り畳み式パイプベッドを折り畳んだ状態を示
す側面図。

【符号の説明】

１…折り畳み式パイプベッド ２，７…マット ３…布団ずれ落ち防止具 ４…基枠 ５…支持板 ６…脚体 ８…支持パイプ １５…骨枠 １６…第１骨枠部材 １７…第２骨枠部材 １８…第３骨枠部材 １６ａ，１７ａ，１８ａ…対向骨部 １９…傾動係止機構 ２２…布団ずれ落ち防止具着脱孔

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】支持パイプで連結され、所定間隔を隔てて
   対向する２枚の支持板を対設し、 これら支持板間に、２つの基枠の基端部を枢着連結し
   て、水平および垂直姿勢に開閉可能にするとともに、 上記基枠の遊端部には、各基枠が水平に開いたときに接
   地する脚体を装着し、 上記各基枠上に、それぞれマットを載置した折り畳み式
   パイプベッドであって、 前記マットのうちの少なくとも一方を、骨枠を内装して
   形成し、 該骨枠をベッドの縦方向において複数の骨枠部材に分割
   するとともに、 これら骨枠部材を傾動係止機構で連結し角度調節可能に
   構成した折り畳み式パイプベッド。
2. 【請求項２】前記骨枠を、頭部に対応する最端部の第１
   骨枠部材と、背中部に対応する第２骨枠部材と、臀部に
   対応する第３骨枠部材とに分割した請求項１記載の折り
   畳み式パイプベッド。
3. 【請求項３】前記各骨枠部材の相対向する対向骨部を近
   接した請求項１記載の折り畳み式パイプベッド。
4. 【請求項４】支持パイプで連結され、所定間隔を隔てて
   対向する２枚の支持板を対設し、 これら支持板間に、２つの基枠の基端部を枢着連結し
   て、水平および垂直姿勢に開閉可能にするとともに、 上記基枠の遊端部には、各基枠が水平に開いたときに接
   地する脚体を装着し、 上記各基枠上に、それぞれマットを載置した折り畳み式
   パイプベッドであって、 前記支持パイプの両端を、支持板の外面に開口し、布団
   ずれ落ち防止具着脱孔を設けた折り畳み式パイプベッ
   ド。
5. 【請求項５】支持パイプで連結され、所定間隔を隔てて
   対向する２枚の支持板を設け、 これら支持板に、２つの基枠の基端部を枢着し、水平お
   よび垂直間を開閉可能にするとともに、 上記基枠の遊端部には、各基枠が水平に開いたときに接
   地する脚体を装着し、 上記各基枠上に、それぞれマットを載置した折り畳み式
   パイプベッドであって、 前記マットのうちの少なくとも一方を、骨枠を内装して
   形成し、 該骨枠を縦方向において頭部に対応する最端部の第１骨
   枠部材と、背中部に対応する第２骨枠部材と、腰部に対
   応する第３骨枠部材とに分割するとともに、 骨枠部材の相対向する対向骨部を近接し、 これら骨枠部材を傾動係止機構で連結して角度調節可能
   に構成し、 前記支持パイプの両端を、支持板の外面に開口して、布
   団ずれ落ち防止具着脱孔を設けた折り畳み式パイプベッ
   ド。