JP3004148B2 - ガラス板の転倒装置 - Google Patents

ガラス板の転倒装置

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    • B65G2249/04Arrangements of vacuum systems or suction cups

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パレットに縦積みされ
たガラス板を平積み状態に姿勢を変更させる装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】パレットに縦積みされたガラス板を水平
コンベア等に移載するものとして、例えば特開平2−2
25225号の公報には、パレットと他の装置、例えば
搬送コンベアとの間をレールに沿って往復動する入込み
装置の揺動アームに、板ガラス吸着用の主吸着盤とは独
立して作動する合紙吸着用の副吸着盤を設け、該レール
の末端に上下動の昇降体の下端に設けたシリンダーユニ
ットにより回動する吸着部を支承し、該吸着部に吸着盤
を設けた板ガラスの入込み装置が開示され、また特公昭
61−39205号の公報には、下方にガラス板下縁を
支持するフオーク爪を設けた走行可能なガラス板保持装
置と、該装置に対向してパレットをガラス板と略同一角
度に保持する回動機構を備えたパレット保持装置を配
し、前記ガラス板保持装置を前進してパレットに積み込
みその後パレット保持装置を水平に回動させる積層板状
体の函詰機が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】先行技術としての特
開平2−225225号の公報のものは、板ガラスを合
紙の上から吸着する主吸着盤より移動体に設けた吸着盤
に板ガラスのみを受渡し、副吸着盤で合紙を吸着分離す
るものであるが、搬送コンベアに移載するには更に主吸
着盤から吸着部の吸着盤への受渡しをおこなうもので、
複雑な構成に加えわずかなタイミングや板ガラスの傾き
等により確実な受渡しが難しい問題を抱え、特公昭61
−39205号の公報のものは、支持台に立て掛けられ
ている積層板状体を一度に函詰にして水平にする装置で
あり、平積みとなる積層板状体を水平に往復移動する吸
着盤で搬送コンベアに移載するには好適と思われるが、
積層板状体をフォークにより昇降せしめるため、支持台
と接触する板状体に擦り傷を発生せしめることが懸念さ
れ、またパレット内の積層板状体には挿入時、水平時に
倒れ止め具の着脱移動の面倒な作業を要し、該倒れ止め
具の移動を怠ると大きな事故につながる等の問題があっ
た。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明は、従来のかか
る問題に鑑みてなされたもので、簡易な構成で安全確実
に転倒する装置の提供を目的として、垂直姿勢の受取部
材15と、その下端部に固着かつ水平に突出する複数本
のフォーク17と該受取部材15を支承する回動部材1
4とからなる支持体18と、該支持体18を移動させ、
パレット上に積載した垂直姿勢のガラス板の下端下部に
フォーク17を挿入自在とするよう回動部材14に連結
した移動手段と、該受取部材15と該フォーク17をそ
れぞれ水平姿勢、垂直姿勢に回動させるように回動部材
14に連結した回動手段とからなり、移動手段によって
パレット上の縦積みのガラス板をフォーク17で受け取
り回動手段によって受取部材15上で平積み姿勢に姿勢
変更させるガラス板の転倒装置、あるいは、フォーク1
7の下方に並設した一対のガイドレール10上に直交し
て載置した移動可能なテーブル11に回動部材14の下
部を一対の起伏軸13を軸として回動自在に支持し、か
つ、該ガイドレール10上に載置した移動可能な一対の
基台12と該回動部材14との間に一対のアーム19を
設け、該アーム19の両端はそれぞれピン継手20、2
0により回動自在に支持し、該テーブル11および該基
台12の移動に伴い該起伏軸13を軸として支持体18
を起伏せしめる前述のガラス板の転倒装置、あるいはま
た、略水平状態まで回動した支持体18の下面と当接
し、該支持体18を支持、かつ上下動させるジャッキ3
8を配設した前述のガラス板の転倒装置と、前術したガ
ラス板の転倒装置と組み合わせて用いるためのガラス板
を積載したパレットを載置する置台であって、背枠5に
立て掛けて積載したガラス板16の下端辺下部のパレッ
ト1に設けた床桟溝にフォーク17を挿入した状態でパ
レット1上の背枠5側に傾いていたガラス板16を支持
体18の受取部材15側に傾けるようにパレット1の背
枠5側下部を上昇させてパレット1を傾動させる傾動手
段を置台2に設けたことを特徴とするパレットを載置す
る走行移動自在な置台を提供する。
【0005】
【作用】ガラス板を縦積みしたパレットを置台に載置
し、該置台を所定の位置に移動する。縦積み状態のガラ
ス板をフォークに受け渡して、受取部材上で平積み状態
に転倒するために用いるガラス板の転倒装置の支持体
は、ガイドレール上のテーブルと基台により支持されて
おり、移動手段によりテーブルと基台とを置台側へ同期
させて移動させると、前記フォークはガラス板の下端辺
下部に挿入される。
【0006】支持体の移動を停止後、傾動手段により置
台の後方を上げて背枠に立て掛けられたガラス板を受取
部材側に傾ける。同時に回動手段の作動により基台のみ
を移動させて受取部材を置台の位置とは反対方向側に傾
け、ダイレクトあるいはジャッキに預けて水平にすれ
ば、前記ガラス板は受取部材上で平積み状態となる。
【0007】転倒姿勢の支持体は移動手段によりテーブ
ルを置台の位置する方向とは反対の方向へ移動させる
と、テーブル上の軸を中心として起き上がる。受取部材
の垂直状態においては置台の前方離間位置に到達して次
のパレット内のガラス板と対面状に待機する。
【0008】テーブルおよび基台の移動はボールネジ等
のネジ部材を使用しているので、ガラス板の重量が大き
くても、転倒、起伏等の動力の伝達および移動距離の調
整が容易であり、テーブルと基台とを同時に移動させる
ことにより、起立した支持体の復動時間の短縮を図り、
ジャッキにより高重量を安全確実に支持することができ
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、本発明の要部を示す一部を省略
した組立斜視図を示し、図2は、本発明の一連の装置を
説明する一部を切欠いた全体組立側面図を示す。
【0010】上方のレール40に沿って往復横行する移
載機41により平積みガラス板16をコンベア42に移
載するために、立て掛けて積載した複数枚のガラス板を
平積み状態にする転倒装置21は、下記の構造からな
る。
【0011】縦積みガラス板16を積層するパレット1
を載置し、置台2を配設し、車輪3、3・・を装着する
置台2の台上面の四隅には前記パレット1の脚部7、
7、・・を支持する脚柱4、4、4’、4’を配設す
る。
【0012】パレットの背枠5側下端部を支持する前記
脚柱4’、4’と、反背枠側を支持する脚柱4、4にか
けて傾動板8、8を設け、その片端を蝶番6で固着し
置台2内に配設して図示されないジャッキ等の傾動手段
により脚柱4’、4’をわずかに上昇させるようにし
た。
【0013】また、置台2の脚柱4、4側コーナー部の
側面より突出するブラケット(図示せず)にはフロアー
に垂設する固定軸9を遊嵌させ、該固定軸9を軸とし置
台2は所定の位置間を約90度旋回状に往復移動できる
ようにする。
【0014】パレット1を置台2上に載置し、固定軸9
を軸として置き台2を約90度旋回して脚柱4、4側を
前記パレット1上のガラス板16の下端辺下部に挿入す
る複数本のフォーク17の先端と突き合うような位置に
固定する。フォーク17の下方に並設したガイドレール
10、10上に、移動自在なテーブル11および基台1
2をフォーク17の先端側から並べて設ける。
【0015】ガラス板を平積みに支持する支持体18
は、フォーク17と受取部材15とからなり、それぞれ
は直交一体の関係にある。受取部材15が垂直姿勢時に
パレット1と対面側となる受取部材15の表面に緩衝材
を貼着した。
【0016】図2に示すように、テーブル11と回動材
14を起伏軸13を軸として回動自在に支持し、反フォ
ーク側となる回動材14の裏面側と前記基台12との間
にはアーム19を連結した。
【0017】該アーム19の各両端は回動自在に支持し
たピン継手20、20を設けて連結し、基台12の移動
に伴い支持体18を起伏せしめる。また、支持体18を
前後方向に移動、すなわちガイドレール10、10に沿
ってテーブル11を移動せしめる移動手段と起伏せしめ
る回動手段とは、ガイドレール10、10上に装着する
テーブル11と基台12との各々の下部に固着した図示
されないナットに螺合するネジ部材、すなわち移動用ボ
ールネジ23と起伏用ボールネジ24とからなる。
【0018】該ボールネジ24、23を回動せしめる駆
動部として、A、Bギャボックス25、26を介して
A、Bモーター27、28とを配設する。先ず起伏用ボ
ールネジ24を回動せしめるAモーター27とAギャボ
ックス25間のA駆動軸には該モーター27の回動を伝
達遮断自在なAクラッチ29を、Aギアボックス25を
介してAクラッチ29の反対側にはaギャホイール30
を同軸に配設した。
【0019】一方、移動用ボールネジ23を回動せしめ
るBモーター28と直結したB駆動軸には図示されない
メタルを介してbギャホイール31と、該モーター28
の回動伝達遮断自在なBクラッチ32とdギャホイール
33とを配設し、bギャホイール31はBギアボックス
26に取り付けたcギャホイール34と噛合し、dギャ
ホイール33は前記aギャホイール30と噛合するよう
にA駆動軸とB駆動軸とはクラッチ29、32を介して
連設する。
【0020】またガイドレール10、10の両脇近傍
はモーター35を配設し、該モーター35の駆動により
ロッド36をガイドレール10と平行に摺動し、該ロッ
ド36に連結して支持軸37を中心に起伏し、転倒中の
前記受取部材15を当接支持する一対のジャッキ38、
38を配設した。
【0021】以下、本発明の作動とその作用を説明す
る。置台2上に載置したパレット1の背枠5に凭れ掛け
るようにしてガラス板16を立て掛け、固定軸9を軸と
して置台2を旋回往動させてパレット1と支持体18と
を対面状態とする。この時の支持体18は、A、Bモー
ター27、28側に移動接近して起立姿勢で待機中であ
る。
【0022】支持体18は、移動手段によるBモーター
28の作動とAクラッチ29のオフ状態からb、cギヤ
ホイール31、34の噛合、Bギアボックス26を介し
て移動用ボールネジ23を回動させ、該ネジに螺合した
テーブル11を介して該支持体18を置台2の方向に移
動を開始する。
【0023】同時にBクラッチ32のオンからギアホイ
ール30、33の噛合によりAギアボックス25を介し
て回動手段の起伏用ボールネジ24も回動してテーブル
11の移動に基台12も追動する。支持体18の受取部
材15は垂直姿勢を保ちながら置台2に向けて移動する
と、該受取部材15に直交なフォーク17はガラス板1
6の下端辺下部のパレット1に設けた床桟溝に挿入し所
定の位置で停止する。
【0024】置台2に設けた図示しない傾動手段の作動
により傾動板8、8が傾き、パレット1の背枠5側に配
設する脚柱4’、4’を持ち上げると該パレット1上の
ガラス板16は前方に傾き、背枠5側に傾いていた該ガ
ラス板16は緩衝材を介して受取部材15側へ寄り掛か
る。
【0025】同時にBクラッチ32をオフ、Aクラッチ
29をオンとしAモーター27を作動させ、起伏用ボー
ルネジ24を回動させることにより基台12を該Aモー
ター27側に移動すると、ガラス板の荷重を支えていた
支持体18はアーム19を介して起伏軸13を軸に転倒
を始め、フォーク17に支持されたガラス板16は受取
部材15側に完全に傾いて凭れ掛かる。
【0026】支持体18の回動は姿勢の変更に伴うガラ
ス板16をフオーク17から受取部材15に移乗しつ
つ、該ガラス板16の端面をフオーク17で押えながら
所定の位置まで傾ける。すると、起立状のジャッキ38
に支持体18の受取部材15の裏面が当接してAクラッ
チ29がオフとなり、該オフと共に支持体18はジャッ
キ38により支持されると、モーター35の作動により
ロッド36の移動と共に支持軸37を軸としてジャッキ
38は降下し、支持体の受取部材15を水平になるまで
傾け、該受取部材上のガラス板16は平積み状態に変わ
る。
【0027】一方、フォーク17は支持体18の受取部
材15と共に回動して置台2上より離れて待避した状態
になると、該置台2の図示しない傾動手段は復動し、置
台2は、固定軸9を軸とし車輪3、3・・を介して旋回
復動し停止する。
【0028】置台2の停止位置で空パレット1とガラス
板16を縦積みした新たなパレット1とを交換し、再び
約90度往動旋回して所定の位置で止め、起立した支持
体18の接近を待機する。
【0029】受取部材15上に置かれた平積み状態のガ
ラス板16は、吸着等の手段による移載機41によりレ
ール40に沿って移動し、隣接する搬送コンベア42上
に移乗させる。
【0030】その繰り返し動作後、受取部材15上のガ
ラス板16が無くなると、Bクラッチ32のオンと共に
Bモーター28が作動し、移動用ボールネジ23の回動
によりテーブル11は該モーター28側に移動する。
【0031】該移動と共に支持体18は起伏軸13を軸
として起き上がり、置台2と離れた位置に垂直に起立す
ると、該置台2上のパレット1に置いたガラス板16と
支持体18の受取部材15とは対面し、同時にジャッキ
38もモーター35の作動により復帰して待機する。
【0032】支持体18の起立時において過大な負荷、
すなわち受取部材15上にガラス板16を載置したまま
起立させる場合には、Aモーター27の作動による支持
体18の起立と、モーター35の作動によるジャッキ3
8を併用する
【0033】A、Bモーター27、28としては、起動
トルクが大きく制御性も良くかつ制御が容易なサーボモ
ーターを使用し、ボールネジ23、24の使用により
重量に対応でき、その移動量の制御調節が容易であり、
該ボールネジによるテーブル11と基台12の移動はク
ラッチ29、32により同期あるいは個別の作動が可能
となり、支持体18の起立と待機位置までの移動を同時
に行って復動時間の短縮を図り、同期により起立した支
持体18は起立した状態を保持してパレット1側に移動
し、ジャッキ38により大重量の処理を安全確実におこ
ない、縦積みガラス板16を平積みとすることにより後
工程への移載は容易となり、移載機41も簡易な構成と
なる。
【0034】
【発明の効果】本発明は、パレット上のガラス板をフォ
ークにより支持し、該フォークと一体な受取部材の回動
により縦積みガラスを平積み状態に変えることにより、
後処理の移載が容易で一連の省力化を目的とする自動化
が可能となり、制御、過負荷に対し簡易な構成で安全、
確実にでき、また平積みから縦積みに移すことも可能な
装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要部を示す一部を省略した組立斜視図
を示す。
【図2】本発明と一連の装置を説明する一部を切欠する
全体組立側面図を示す。
【符号の説明】
1・・・・・・パレット 2・・・・・・置台 5・・・・・・背枠 6・・・・・・背枠フレーム 8・・・・・・傾動板 10・・・・・・ガイドレール 11・・・・・・テーブル 12・・・・・・基台 15・・・・・・受取部材 16・・・・・・ガラス板 17・・・・・・フォーク 18・・・・・・支持体 19・・・・・・アーム 23・・・・・・移動用ボールネジ 24・・・・・・起伏用ボールネジ 29・・・・・・Aクラッチ 32・・・・・・Bクラッチ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】垂直姿勢の受取部材15と、その下端部に
    固着かつ水平に突出する複数本のフォーク17と該受取
    部材15を支承する回動部材14とからなる支持体18
    と、 該支持体18を移動させ、パレット上に積載した垂直姿
    勢のガラス板の下端下部にフォーク17を挿入自在とす
    るよう回動部材14に連結した移動手段と、 該受取部材15と該フォーク17をそれぞれ水平姿勢、
    垂直姿勢に回動させるように回動部材14に連結した回
    動手段とからなり、 移動手段によってパレット上の縦積みのガラス板をフォ
    ーク17で受け取り回動手段によって受取部材15上で
    平積み姿勢に姿勢変更させることを特徴とするガラス板
    の転倒装置。
  2. 【請求項2】フォーク17の下方に並設した一対のガイ
    ドレール10上に直交して載置した移動可能なテーブル
    11に回動部材14の下部を一対の起伏軸13を軸とし
    て回動自在に支持し、かつ、該ガイドレール10上に載
    置した移動可能な一対の基台12と該回動部材14との
    間に一対のアーム19を設け、該アーム19の両端はそ
    れぞれピン継手20、20により回動自在に支持し、該
    テーブル11および該基台12の移動に伴い該起伏軸1
    3を軸として支持体18を起伏せしめることを特徴とす
    る請求項1記載のガラス板の転倒装置。
  3. 【請求項3】略水平状態まで回動した支持体18の下面
    と当接し、該支持体18を支持、かつ上下動させるジャ
    ッキ38を配設したことを特徴とする請求項1または2
    に記載のガラス板の転倒装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3記載のいずれか1項に記載
    ガラス板の転倒装置と組み合わせて用いるためのガラ
    ス板を積載したパレットを載置する置台であって、背枠
    5に立て掛けて積載したガラス板16の下端辺下部のパ
    レット1に設けた床桟溝にフォーク17を挿入した状態
    でパレット1上の背枠5側に傾いていたガラス板16を
    支持体18の受取部材15側に傾けるようにパレット1
    の背枠5側下部を上昇させてパレット1を傾動させる傾
    動手段を置台2に設けたことを特徴とするパレットを載
    置する走行移動自在な置台。
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