JP3004042B2 - 金属含有樹脂粒子およびその用途 - Google Patents

金属含有樹脂粒子およびその用途

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JP3004042B2 JP2275048A JP27504890A JP3004042B2 JP 3004042 B2 JP3004042 B2 JP 3004042B2 JP 2275048 A JP2275048 A JP 2275048A JP 27504890 A JP27504890 A JP 27504890A JP 3004042 B2 JP3004042 B2 JP 3004042B2
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
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    • H05K3/321Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by conductive adhesives

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  • Combinations Of Printed Boards (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、金属を含有する新規な樹脂粒子およびこの
樹脂粒子の用途に関する。さらに詳しくは、本発明は特
定の方法で形成された最外層を有する樹脂粒子およびこ
の粒子を含有する異方導電性接着性組成物に関する。
発明の技術的背景 粒子径が例えば100μm以下の粒子の集合体である粉
体は、液体あるいは一般的な意味で使用される固体とは
異なる挙動を示すため、粉体を取り扱う分野において
は、用途に対応させて特性を改善しながら粉体が使用さ
れている。また、粉体に所望の特性を付与して、本質的
に粒子が有している特性を活用しながら、新たに付与し
た特性を利用することも試みられている。
例えば、基板表面に配線パターンが形成された2枚の
配線基板を、配線パターンが対面するように配置し、配
線パターンを電気的に接続しながら基板を接着するため
の接着剤として、電気絶縁性の熱溶融性接着性成分中に
導電性を有する粒子を分散させた接着性シート(連結シ
ート)が知られている(例えば特開昭62−206772号公
報、特開昭62−40183号公報および特開昭62−40184号公
報参照)。
この連結シートを二枚の配線基板の間に挟んだ状態で
加熱加圧すると、絶縁性接着性成分は重なりあった配線
パターンの横方向に移行して導電性粒子だけが配線パタ
ーンによって挟持された状態になり、この部分の電気的
接続を挟持された導電性粒子を介して行うことができる
と共に、連結シートを形成する絶縁性接着性成分によっ
て二枚の配線基板を接着することができる。
このような連結シートで使用される導電性粒子は、従
来、金属粒子が使用されていたが、近時、上記のような
粉体の改良技術を利用して、金属製芯材を樹脂で被覆し
た樹脂被覆金属粒子あるいは樹脂製芯材の表面にメッキ
などによって金属層を形成した金属被覆樹脂粒子などが
用いられていた。
すなわち、導電性粒子として金属粒子を使用すると、
隣接する配線パターンが金属粒子と接触することにより
短絡し易いとの問題があった。さらに、このような金属
粒子の比重と絶縁性接着性成分の比重との差が大きいた
め、絶縁性接着性成分中に金属粒子を分散させにくいと
いう製造上の問題もあった。また、このような金属粒子
は、一般に粒子形状および粒子径が不均一であることが
多く、また金属粒子は硬度が高いため圧力を賦与しても
変形することがないため配線パターンとの接触面積が非
常に狭くなるために、このような金属粒子を使用した場
合には、連続端子部分の導電不良が発生し易いという問
題もあった。
そこで、このような金属粒子をそのまま使用した場合
の問題を解消するために、上述のような粒子の改質技術
を利用して、金属粒子の表面に樹脂被覆層を形成した金
属粒子が使用されている。このような樹脂被覆金属粒子
は、通常の状態では導電性を有していないが、二枚の基
板上に設けられた配線パターンで挟持して加圧すること
により、配線パターンによって加圧された樹脂被覆金属
粒子の樹脂被覆層が破壊され導電性が発現する。従っ
て、このような樹脂被覆金属粒子を使用することによ
り、隣接する配線パターンが金属粒子と接触することに
より短絡し易いとの問題は解消されるが、基本的には金
属粒子を使用していることに代わりはなく、絶縁性接着
性成分中への分散性および粒子の不均一性に伴う通電不
良という問題は依然として解消されない。
これとは逆に、樹脂製の芯材に金属を被覆した金属被
覆樹脂粒子は、配線パターンの重なり部分で変形するた
め接触面積が大きいので、上記のような導通不良が発生
し難く、しかも芯材が樹脂であるため絶縁性接着性成分
とはそれほど比重の差がないので分散性も良好である。
ところが、この金属被覆樹脂粒子の表面は金属であるた
め、隣接する配線パターンとの間で粒子の接触によって
発生する短絡は防止することができない。
このように従来から知られている導電性粒子は、異方
導電性接着性に配合される導電性材料としては充分な特
性を有しているとはいえない。
発明の目的 本発明は、金属を含有する新規な構成を有する樹脂粒
子を提供することを目的としている。
さらに、本発明は、一定の条件を付与することにより
電気絶縁性から導電性に変換可能な電気的特性を有する
樹脂粒子を提供することを目的としている。
また、本発明は、上記のような樹脂粒子を含有する異
方導電性接着性組成物を提供することを目的としてい
る。
発明の概要 本発明の金属含有樹脂粒子は、 樹脂製の芯材、該芯材を被覆する厚さ0.2〜2μmの
金属層および該金属層表面に形成された樹脂層からな
り、該樹脂層がドライブレンド法により50〜130℃に加
熱して樹脂微粉体を該金属層の表面に固定することによ
り形成された層であることを特徴としている。
また、本発明の異方導電性接着性組成物は、 絶縁性接着剤と該接着剤中に分散された粒子とを含む
異方導電性接着性組成物であって、該粒子が、樹脂製の
芯材、該芯材を被覆する厚さ0.2〜2μmの金属層およ
び該金属層表面に形成された樹脂層からなり、かつ該樹
脂層がドライブレンド法により50〜130℃に加熱して樹
脂微粉体を該金属層の表面に固定することにより形成さ
れた層である金属含有樹脂粒子であることを特徴として
いる。
本発明の金属含有樹脂粒子は、樹脂製芯材の周囲に金
属層および特定の樹脂層がこの順序で積層された構造を
有している。この特定の樹脂層は通常の状態では電気絶
縁製を有するため、粒子自体も電気性を示すが、所定の
条件下、例えば圧力の付与によってこの樹脂層が破壊さ
れて金属層が露出することにより、粒子自体が導電性を
有するようになる。さらに、この金属含有樹脂粒子で
は、芯材として樹脂を用いているため、この粒子の比重
が一般的に使用されている接着性樹脂の比重と殆どかわ
らない。従って、この金属含有樹脂粒子は、接着性樹脂
に対して良好な分散性を有すると共に、分散した後も、
粒子の沈降などが発生しにくく、安定した分散状態を長
期間維持することができる。
本発明の金属含有樹脂粒子は、上記のような特性を有
しているため、異方導電性接着性組成物中に配合される
導電性材料として特に適している。
発明の具体的説明 以下、本発明に係る金属含有樹脂粒子およびこの粒子
を含有する異方導電性接着性組成物について具体的に説
明する。
第1図に本発明の金属含有樹脂粒子の構成を模式的に
示す。
本発明の金属含有樹脂粒子は、第1図に示すように、
樹脂製の芯材7、この芯材7を被覆する金属層9および
この金属層9を被覆する樹脂層11を有している。
芯材7として用いられる樹脂に特に制限はなく、本発
明の金属含有樹脂粒子の用途を考慮して種々の高分子化
合物を使用することができる。例えば、本発明の金属含
有樹脂粒子を異方導電性接着性組成物の導電性成分とし
て使用する場合には、接着性組成物を調製する際に使用
される溶剤あるいは接着性組成物中に含有されている溶
剤などに対して不溶性あるいは難溶性であり、かつ化学
的に安定な樹脂が好ましく使用される。さらに、接着の
際の加熱あるい加圧によって形態がある程度変化する熱
変形性あるいは弾性を有する樹脂を使用することが好ま
しい。このような樹脂を使用することにより、接着され
る基板に形成された配線パターンと本発明の金属含有粒
子の金属層との接触面積が大きくなり、良好な導電性を
確保することができる。
このような芯材7の樹脂材料としては、具体的には、
たとえば、 ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アク
リロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン共重合体、ポリカーボネート、各
種ポリアクリレート類(例:ポリメチルメタクリレート
など)、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマー
ル、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリフェニレンサルファイト、ポリメ
チルペンテン、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナ
ミン樹脂、フェノール−ホルマリン樹脂、フェノール樹
脂、キシレン樹脂、フラン樹脂、ジアリルフタレ−ト樹
脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート樹脂、フェノキ
シ樹脂およびシリコーン樹脂などを挙げることができ
る。これらの内、特にポリプロピレン、フェノール樹
脂、シリコーン樹脂が好ましい。これら樹脂材料は、単
独で使用することもできるし2種以上を混合して使用す
ることもできる。さらにこれらの樹脂材料は、適宜変性
されていてもよい。また必要に応じて架橋剤、硬化剤な
どの添加剤を添加して反応させることにより架橋構造が
形成されたものであってもよく、さらに硬化体であって
もよい。
芯材7は、このような樹脂材料を従来公知の方法を利
用して粒状にすることにより製造されるが、その粒径が
均一であることが好ましい。このような芯材7の製造方
法としては、具体的には、乳化重合法、ソープフリー乳
化重合法、シード乳化重合法、懸濁重合法、非水ディス
パージョン重合法、分散集合法、界面集合法、in−sutu
重合法、液中硬化被覆法、液中乾燥法、融解分散冷却法
およびスプレードライ法などを例示できる。
このようにして得られた芯材7は、通常は、1〜48μ
m、好ましくは2〜20μm、さらに好ましくは5〜10μ
mの平均粒径を有している。
上記のような芯材7を被覆する金属層9を形成する金
属に特に限定はなく種々の金属を使用することができ
る。このような金属の例としては、Zn、Al、Sb、U、C
d、Ga、Ca、Au、Ag、Co、Sn、Se、Fe、Cu、Th、Pb、N
i、Pd、Be、MgおよびMnなどを挙げることができる。こ
れら金属は単独で用いても2種以上を用いてもよく、さ
らに硬度、表面張力などの改質のために他の元素、化合
物などを添加してもよい。
特に本発明の金属含有樹脂粒子を異方導電性接着性組
成物の導電性材料として使用する場合には、組成物の導
電性はこの金属層を形成する金属に依存することから、
電気抵抗の低い金属を使用することが好ましく、特に比
抵抗が8×10-6Ω・cm以下の金属を使用することが好ま
しい。
このような金属を用いて芯材7の表面に金属層9を形
成する方法としては、具体的には、蒸着法、スパッタリ
ング法、イオンプレーティング法、メッキ法、溶射法な
どの物理的方法を用いることができる他、官能基を有す
る樹脂からなる芯材7表面に必要に応じてカップリング
剤などを介して金属を化学結合させる化学的方法、界面
活性剤などを用いて金属を芯材7表面に吸着させる方
法、芯材7の材料である樹脂を合成する際に金属粉のモ
ノマー中に分散させ、重合後の樹脂製芯材7の表面に金
属粉を吸着させる方法などを挙げることができる。
このようにして形成された金属層9は、粒子3を加熱
加圧された場合に芯材の変形に追従して変形するように
付設されていることが望ましい。
さらに、この金属層は単層である必要はなく、複数の
層が積層されていてもよい。
このような金属層9の厚さは、0.2〜2μmの範囲内
にある。また、金属層9は、金属層9の厚さ/芯材7の
直径の比が、通常は、1/50〜1/5、好ましくは1/20〜1/1
0の範囲内になるような厚さを有している。
本発明の金属含有樹脂粒子3は、このようにして芯材
7表面に形成された金属層9を被覆する樹脂層11を有し
ている。この樹脂層11は、金属層の表面にドライブレン
ド法により樹脂微粉体15,15…を固定することにより形
成される。すなわち、一般に、金属の表面に樹脂層を形
成する方法としては、液中硬化被覆法、相分離法、液中
乾燥法、スプレードライ法、気中懸濁被覆法、ドライブ
レンド法(メカノケミカル法)などが知られているが、
本発明で使用される金属含有樹脂粒子3の調製方法とし
ては、これらの種々の形成方法の内で特にドライブレン
ド法によりこの樹脂層11を形成する。このようにドライ
ブレンド法により樹脂層11を調製することにより、最も
均一性の高い樹脂層を形成することができ、このような
樹脂層を有する金属含有樹脂粒子は、優れた耐溶剤性を
有し、しかも加熱加圧による導通の信頼性が高い。
ここでドライブレンド法とは、粒子径の異なる2種類
[例えば第1図に於いては、大粒子(7&9の複合体)
および小粒子15]以上の粉体を液体を介さずに混合し
て、大粒子の表面に小粒子の層を形成する方法をいい、
通常は、圧縮力、剪断力、衝撃力などの外部応力を付与
しながら大粒子7&9と小粒子15とを混合する。このよ
うにしてドライブディングすることにより、大粒子7&
9の表面に小粒子15からなる樹脂層11が形成される。こ
のような樹脂層11においては、第1図に示すように、小
粒子15は、通常は外部応力等によって変形あるいは相互
に結合して樹脂層11を形成している。本発明において
は、小粒子15(樹脂微粉体)からなる樹脂層11は単層で
あってもよいし、複数の層が積層された状態であっても
よい。
ドライブレンディングを行うには、具体的には、たと
えば以下のようにすればよい。
(a)微粉体15と金属層9を有する芯材7とを、市販の
ハイブリダイゼーションシステム((株)奈良機械製作
所製、奈良式ハイブリダイゼーションシステム)あるい
はメカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン
(株)製)等に導入し、50〜130℃、好ましくは80〜130
℃の温度に加熱しながら衝撃力、剪断力を加えて処理す
る。
(b)微粉体15と金属層9を有する芯材7とを、ボール
ミルあるいは攪拌羽根を備えた容器に導入し、50〜130
℃、好ましくは50〜120℃の温度に加熱しながら剪断力
を加えて処理する。
このような樹脂層11を形成する樹脂微粉体15(小粒
子)の材料は、本発明の金属含有樹脂粒子の用途を考慮
して適宜選択することができる。例えば本発明の金属含
有樹脂粒子を、異方導電性接着性組成物における導電性
材料として使用する場合には、本発明の金属含有樹脂粒
子が分散される絶縁性接着性成分を溶解するために使用
されることもある溶剤に対して不溶性であり、かつ接着
の際の加熱加圧により金属層9の表面から容易に離脱
し、あるいは変形することにより金属層9を露出させる
ことが可能な樹脂層11を形成できる材料が使用される。
このような樹脂微粉体を形成する樹脂の具体的な例に
は、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ベンゾグアナミン樹
脂、スチレン樹脂およびポリオレフィン(例:ポリプロ
ピレン、ポリエチレン)などを挙げることができる。ま
た、この樹脂層は、上記のような樹脂の他、例えば、カ
ルナバロウのように一般には蝋として認識されている素
材(通常は低分子量のポリオレフィンを主成分とする素
材)を使用することもできる。これらの樹脂(所謂、蝋
を含む、以下同様)は単独であるいは組み合わせて使用
することができる。また、架橋剤と反応させることによ
り、架橋構造が形成されたものであってもよい。このよ
うな樹脂の内でも特にフッ素樹脂を使用することが好ま
しい。
樹脂微粉体15は、このような樹脂を用いて通常の方法
により製造することができる。このような樹脂微粉体15
の製造方法としては、具体的には、乳化重合法、ソープ
フリー乳化重合法、分散重合法、懸濁重合法、界面重合
法、界面重縮合法、液中乾燥法、融解分散冷却法および
機械的粉砕法などを挙げることができる。
たとえば上記のような方法により得られた樹脂微粉体
15の内、本発明においては芯材7に対する粒径比(樹脂
微粉体15の粒径/芯材7の粒径)が、通常は、1/50〜1/
5、好ましくは1/20〜1/10の範囲内にある樹脂微粉体を
使用する。そして、このような樹脂微粉体としては、通
常は、0.01〜5μm、好ましくは0.1〜2μm、さらに
好ましくは0.2〜1μmの範囲内の平均粒子径を有する
ものが使用される。
上記のような樹脂微粉体から形成された樹脂層11の厚
さは、芯材7の平均粒径に対して、通常1/50〜1/5、好
ましくは1/20〜1/10の範囲内にある。そして、この樹脂
層の厚さが、通常は0.01〜5μm、好ましくは0.1〜2
μm、さらに好ましくは0.2〜1μmの範囲内にある。
芯材7、金属層9および樹脂層11からなる本発明の金
属含有樹脂粒子の平均粒子径は、通常は、1〜50μm、
好ましくは2〜30μm、さらに好ましくは5〜15μmの
範囲内にある。
このような構造を有する本発明の金属含有樹脂粒子
は、絶縁性の樹脂層11で金属層9が被覆されているた
め、通常の状態では導電性を示さない。ところが、この
金属含有樹脂粒子に、樹脂層11を破壊あるいは除去する
操作を施して金属層9を露出させることにより、この粒
子は導電性を有するようになる。樹脂層11を破壊あるい
は除去する操作としては、加熱、加圧、樹脂微粉体に対
する良溶媒を用いた樹脂層の溶解などの方法を利用する
ことができる。
本発明の金属含有樹脂粉体は、この金属含有樹脂粉体
が粒子の集合体であることを利用した用途、例えば、樹
脂組成物あるいは塗料などの充填材、研磨材、消化剤、
電波反射材、トナーおよび防磁材料などとして通常の粉
体と同様に使用することができる他、上記のようにこの
金属含有樹脂粉体が特定の操作を施すことにより導電性
を有するようになるとの特性を利用して感圧センサー、
感熱センサー、封止材料および感圧導電性粒子などとし
て使用することができるが、特に本発明の金属含有樹脂
粉体は、絶縁性接着剤中に分散させて異方導電性接着性
組成物として利用することができる。
すなわち、本発明の異方導電性接着性組成物は、絶縁
性接着剤と、この接着剤中に分散された上記金属含有樹
脂粒子とからなる。
本発明の異方導電性接着性組成物を構成する絶縁性接
着剤としては、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を単独
で使用することもできるし、また熱可塑性樹脂および熱
硬化性樹脂を組み合わせて使用することができる。
ここで使用される熱可塑性樹脂としては、例えば、 アクリル系(共)重合体、 ポリオレフィン系(共)重合体、 合成ゴム(例:スチレン・イソプレン樹脂、スチレン
・ブタジエン樹脂、グラフト変性ポリオレフィン系
(共)重合体、低結晶性エチレン・プロピレン系弾性共
重合体のグラフト変性物、低結晶性プロピレン・α−オ
レフィン系弾性共重合体のグラフト変性物)、 ポリスチレン樹脂、 ポリエチレン樹脂、 ポリ塩化ビニル樹脂、 ポリ酢酸ビニル樹脂、 ポリエステル樹脂、 シリコーン樹脂、 および セルロース系樹脂を挙げることができる。これらの熱
可塑性樹脂は単独で或いは組み合わせて使用することが
できる。
このような熱可塑性樹脂の内でも、良好な接着性を有
する合成ゴム、アクリル系(共)重合体、およびポリエ
ステル樹脂が好ましく使用される。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂およびベ
ンゾグアナミン樹脂を挙げることができる。これらの熱
硬化性樹脂は単独で或いは組み合わせて使用することが
できる。
このような熱硬化樹脂の内でも、良好な接着性を有す
るフェノール樹脂およびエポキシ樹脂が好ましく使用さ
れる。
本発明の異方導電性接着性組成物中において、上記の
金属含有樹脂粒子は、組成物中の絶縁性接着剤100重量
部に対して、通常は、5〜100重量部、好ましくは20〜6
0重量部の範囲内の量で含有されている。
なお、本発明の異方導電性接着性組成物中には、さら
に、硬化剤、硬化促進剤、架橋剤、粘度調製剤、酸化防
止剤、有機充填材、無機充填材、可塑剤、滑剤およびカ
ップリング剤などの通常樹脂組成物中に配合される添加
剤が配合されていてもよい。
上記のような絶縁性接着剤と金属含有樹脂粒子とは、
通常の混合方法を利用して混合することができいる。こ
うして混合することにより、金属含有樹脂粒子は絶縁性
接着剤中に良好に分散する。すなわち、金属含有樹脂粒
子は、芯材として樹脂を用いているため絶縁性接着剤と
の比重差が小さく、組成物中に良好に分散する。
本発明の異方導電性接着性組成物は、シート状、ペイ
スト状などの種々の形態で使用することができる。
例えば第2図に示すように、金属含有樹脂粒子3,3…
がこの絶縁性接着剤1中に分散されている本発明の組成
物をシート状にして使用することができる。このシート
状の本発明の接着剤組成物は、第2図において5で示さ
れている。
このようなシート状に成形された組成物5を用いて回
路パターンが付設された2枚の基板を接着する場合、回
路20,20…が形成されている2枚の基板21を、回路20,20
…が形成されている面を、回路20,20…がシート5を介
して対面するように配置する。
次いで、この基板21,21が接近するように両者をシー
ト5方向に加熱しながら加圧する。
こうして加熱加圧することにより、第3図に示すこと
により、2枚の基板の間が本発明の組成物で充填され、
基板21,21が相互に接着される。そして、回路20,20部分
によって金属含有樹脂粒子3が挟持されると共に、この
部分の金属含有樹脂粒子は、その最外殻である樹脂層が
接着の際に賦与される圧力で破壊されて金属層が露出し
導電性を有するようになる(3a,3a…)。この挟持され
た粒子3aは、回路20,20を電気的に接続する。
すなわち、上記のようにして本発明の異方導電性接着
性組成物を用いて配線パターンが形成されている基板を
接着すると、この接着の際の加熱および加圧によって配
線パターンの部分にある金属含有樹脂粒子の樹脂層が破
壊されてこの粒子が導電性を有するようになる。他方、
配線パターンが付設されていない部分にある粒子は賦与
される圧力が小さいため、樹脂層が破壊されることはな
く、絶縁性を保持できるのである。従って、本発明の組
成物を用いることにより、配線パターンが形成されてい
る部分では導電性が発現し、配線パターンが付設されて
いない部分では絶縁状態が維持される。本発明の組成物
を使用することにより、上記のようにして特定の部分だ
けが導電性を有するようになるだけであるため、隣接す
る配線パターン間で短絡することを有効に防止すること
ができる。
本発明の異方導電性接着性組成物は、シート状にして
使用することができるほか、適当な溶剤を配合してペイ
スト状で使用することもできる。このようなペイスト状
の組成物を使用する場合には、例えばスクリーンコータ
ー等を利用することにより、基板上に本発明の接着性組
成物からなる接着剤層を形成することができる。
発明の効果 本発明の金属含有樹脂粒子は、樹脂製の芯材と、この
芯材を被覆する厚さ0.2〜2μmの金属層と、この金属
層の表面にドライブレンド法により50〜130℃に加熱し
て樹脂微粉体を固定して形成される樹脂層を有している
ため、通常の状態ではこの金属含有樹脂粒子は、導電性
を示さないが、所定の操作を施すことにより、導電性が
発現する。さらに、この金属含有樹脂粒子は、芯材が樹
脂性であるため、一般的な樹脂とほぼ同等の比重を有し
ており、例えば接着性樹脂などに良好に分散させること
ができる。
このような金属含有樹脂粒子が絶縁性接着剤中に分散
されている本発明の異方導電性接着性組成物では、接着
される2枚の基板に付設された配線パターンを電気的に
接続する材料として、上記金属含有樹脂粒子が使用され
ており、この金属含有樹脂粒子は、金属層が樹脂層で被
覆されており通常の状態では導電性を示さないため、隣
接する配線パターンが短絡することがない。しかも接着
の際に回路間に挟持された金属含有樹脂粒子は、加圧に
伴って金属含有樹脂粒子の最外殻を構成する樹脂層が破
壊されて導電性を有するようになると共に、この粒子が
変形して回路粒子間の接触面積が大きいために導通不良
が発生し難い。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。
実施例1 平均粒子系8μmのポリプロピレン樹脂粒子に、無電
解メッキによりニッケル0.4μmの厚さで被覆した粒子9
0gと1次粒子径0.4μmのフッ素樹脂10gとを、気流中衝
撃式表面改質装置((株)奈良機械製作所製、形式:NHS
−1)で、100℃の温度で3分間処理して、フッ素樹脂
からなる樹脂層(厚さ0.3μm)で被覆された平均粒子
径9.4μmの金属含有樹脂粒子を得た。
比較例1 平均粒子径が8μmのポリプロピレン樹脂に、無電解
メッキによりニッケルを0.4μmの厚さで被覆した粒子1
00gと、エポキシ樹脂40gおよびジメチルアミン(硬化
剤)5gとを単純混合してエポキシ樹脂を硬化させた後、
粉砕して平均粒子径10μmの粉体を得た。
比較例2 平均粒子径8μmの金属銅粉末400gとポリエチエン粉
末100gとを溶融混練し、冷却後粉砕して平均粒子径10μ
mの粉体を得た。
比較例3 平均粒子径8μmのポリプロピレン樹脂に無電解メッ
キによりニッケルを0.4μmの厚さで被覆した粒子90gと
1次粒子径0.4μmのフッ素樹脂3gとをトルエン50g中に
分散させた後、乾燥して平均粒子径9μmの粉体を得
た。
実施例2および比較例4〜6 実施例1および比較例1〜3で得られた粉体100gを以
下に記載するような絶縁性接着剤400gに分散させ、この
分散物から接着性シートを調製した。
スチレン・イソプレン樹脂 ・・・100重量部 ロジン樹脂 ・・・100重量部 トルエン ・・・150重量部 メチルエチルケトン ・・・ 50重量部 第4図に示すように、隣接する配線パターンの距離が
70μmである配線パターン20を有する2枚の基板21を、
配線パターンがシート状接着剤1を介して対面するよう
に配置し、接着圧力を10kg/cm2、20kg/cm2および40kg/c
m2に設定して、150℃、180℃および200℃の温度で30秒
間加熱して上記二枚の基板を接着させた。なお、第4図
において、金属含有樹脂粒子は3で、樹脂層が破壊され
た金属含有樹脂粒子は3aで示されている。
こうして接着された二枚の基板の配線パターンが付設
された部分の電気抵抗(導通性)および配線パターンが
付設されていない部分の電気抵抗(絶縁性)とを測定し
た。
結果を表1および表2に記載する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の金属含有樹脂粒子の製造を模式的に
示す図である。 7……芯材、9……金属層、11……樹脂層、15……樹脂
微粉体 第2図および第3図は、シート状にした本発明の異方導
通性接着性組成物を用いて配線基板を接着する際の状態
を模式的に示す図である。 1……絶縁性接着剤、3……金属含有樹脂粒子、5……
シート状体、20……配線パターン、21……基板、3a……
樹脂層が破壊された金属含有樹脂粒子 第4図は、実施例において導通性および絶縁性を測定す
るに当たり用いたサンプルの図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 3/00 - 3/28 C09J 201/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂製の芯材、該芯材を被覆する厚さ0.2
    〜2μmの金属層および該金属層表面に形成された樹脂
    層からなり、該樹脂層がドライブレンド法により50〜13
    0℃に加熱して樹脂微粉体を該金属層の表面に固定する
    ことにより形成された層であることを特徴とする金属含
    有樹脂粒子。
  2. 【請求項2】上記金属含有樹脂粒子の樹脂層を構成する
    樹脂微粉体が、フッ素樹脂微粉体であることを特徴とす
    る請求項第1項記載の金属含有樹脂粒子。
  3. 【請求項3】絶縁性接着剤と該接着剤中に分散された粒
    子とを含む異方導電性接着性組成物であって、該粒子
    が、樹脂製の芯材、該芯材を被覆する厚さ0.2〜2μm
    の金属層および該金属層表面に形成された樹脂層からな
    り、かつ該樹脂層がドライブレンド法により50〜130℃
    に加熱して樹脂微粉体を該金属層の表面に固定すること
    により形成された層である金属含有樹脂粒子であること
    を特徴とする異方導電性接着性組成物。
  4. 【請求項4】上記金属含有樹脂粒子の樹脂層を構成する
    樹脂微粉体が、フッ素樹脂微粉体であることを特徴とす
    る請求項第3項記載の異方導電性接着性組成物。
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