JP2006111670A - エポキシ樹脂微粒子 - Google Patents

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祐介 山本
Yasuhito Yagi
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Abstract

【課題】 耐熱性、金属層との密着性に優れた導電性微粒子用基材エポキシ樹脂微粒子を提供することを目的とする。
【解決手段】 エポキシ樹脂(A)と、クレイ−有機カチオン挿入化合物である無機層状化合物(B)からなり、該無機層状化合物(B)が該エポキシ樹脂(A)中で層剥離されて分散してなるエポキシ樹脂微粒子(C)を使用する。エポキシ樹脂微粒子(C)は無機層状化合物(B)を1重量%以上25重量%以下含有し、数平均粒子径が0.1μm以上60μm以下であることを特徴とするエポキシ樹脂微粒子(C)を使用する。
【選択図】 なし。

Description

本発明は導電性ペーストや異方性導電材料に用いるエポキシ樹脂微粒子に関する。さらに詳しくは耐熱性、金属層との密着性に優れた導電性微粒子用基材エポキシ樹脂微粒子に関する。
導電性ペーストに用いられる導電性微粒子に求められる重要な特性は、導電性が高いことであり、金属微粒子が好ましく、中でも銀微粒子は耐酸化性にも優れているため汎用されている。しかし、銀は高価な物質であり、更なるコスト低減を目標として代替材料が求められている。また金属微粒子は比重が高く、樹脂への分散性に劣る課題がある。比重を低減するため、樹脂微粒子の表面に金属層を有したものがよく知られているが、この樹脂微粒子は耐熱性が低く、かつ樹脂粒子表面と金属層との密着性が悪いという問題があった。(特許文献1)また、シリカ等の球状無機化合物を分散した樹脂微粒子が知られているが、耐熱性を満足するには無機微粒子を多量に充填しなければならず、比重が大きくなりすぎる問題があった。(特許文献2)
異方性導電材料に用いられる導電性微粒子に求められる重要な特性は、導電性が高いことであり、かつ電極との圧着時に接触面積を大きくし、低い接触抵抗を得る為に柔軟性を有することである。柔軟性を有した導電微粒子としては、樹脂微粒子の表面に金属層を有したものが一般によく知られているが、この樹脂微粒子は耐熱性が低く、電極との圧着時に金属層との密着性が悪いために金属層が剥がれるという問題があった。(特許文献3)
特公平4−149237号公報 特公平9−324120号公報 特公昭60−96548号公報
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、耐熱性、金属層との密着性に優れた導電性微粒子用基材エポキシ樹脂微粒子を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、上記問題を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、エポキシ樹脂(A)と無機層状化合物(B)からなることを特徴とするエポキシ樹脂微粒子(C);該(C)が導電性金属(D)により被覆されてなることを特徴とする導電性微粒子(E);該(E)とバインダー(F)からなる導電性ペーストおよび異方性導電材料;該(C)の製造方法である。
本発明のエポキシ樹脂微粒子(C)を、導電性ペーストや異方性導電材料に用いる導電性微粒子用基材樹脂微粒子として使用すれば、耐熱性および導電性被覆層、例えば金属層との密着性に優れるという効果を有する。
エポキシ樹脂(A)としては、芳香族系、複素環系、脂環族系および脂肪族系のポリエポキシド(A0)(エポキシ基の数は2〜4、エポキシ当量は70〜4,000eq/g)の重合物および硬化物があげられる。
芳香族系ポリエポキシドとしては、多価フェノールのグリシジルエーテル体およびグリシジル芳香族ポリアミンが挙げられる。
多価フェノールのグリシジルエーテル体としては、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールBジグリシジルエーテル、ビスフェノールADジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ハロゲン化ビスフェノールAジグリシジル、テトラクロロビスフェノールAジグリシジルエーテル、カテキンジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、ピロガロールトリグリシジルエーテル、1,5−ジヒドロキシナフタリンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、オクタクロロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、フェノールまたはクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル体、ビスフェノールA2モルとエピクロロヒドリン3モルの反応から得られるジグリシジルエーテル体、フェノールとグリオキザール、グルタールアルデヒド、またはホルムアルデヒドの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル体、およびレゾルシンとアセトンの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル体が挙げられる。
グリシジル芳香族ポリアミンとしては、N,N−ジグリシジルアニリンおよびN,N,N’,N’−テトラグリシジルジフェニルメタンジアミンが挙げられる。さらに、本発明において前記芳香族系として、トリレンジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートとグリシドールの付加反応によって得られるジグリシジルウレタン化合物、前記2反応物にポリオールも反応させて得られるグリシジル基含有ポリウレタン(プレ)ポリマーおよびビスフェノールAのアルキレンオキシド(エチレンオキシドまたはプロピレンオキシド)付加物のジグリシジルエーテル体も含む。
複素環系としては、トリスグリシジルメラミンが挙げられる。
脂環族系としては、ビニルシクロヘキセンジオキシド、リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、エチレングリコールビスエポキシジシクロペンチルエール、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、およびビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)ブチルアミンが挙げられる。また、脂環族系としては、前記芳香族系ポリエポキシドの核水添化物も含む。
脂肪族系としては、多価アルコールのポリグリシジルエーテル体、ポリカルボン酸のポリグリシジルエステル体、およびグリシジル脂肪族アミンが挙げられる。
多価アルコールのポリグリシジルエーテル体としては、前記(a21)のポリグリシジルエーテル、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、およびソルビトールポリグリシジルエーテルが挙げられる。
ポリカルボン酸のポリグリシジルエステル体としては、前記(a311)のポリグリシジルエステル、例えばジグリシジルアジペート、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体が挙げられる。
グリシジル脂肪族アミンとしては、前記(a22)のポリグリシジル化物、例えばN,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミンが挙げられる。
エポキシ樹脂の製造方法としては、上記のポリエポキシドを触媒(水酸化アルカリなどのアルカリ性無機化合物、四級アンモニウム塩、ルイス酸など)を使用して開環重合する方法、および、硬化剤としてポリアミン(脂肪族ポリアミンもしくは芳香族ポリアミンなど)を用いて、開環とともに架橋を行わせて硬化させる方法などがある。
無機層状化合物(B)としては、天然物(B2)、天然物の変性物(B3)及び合成物(B4)のいずれであってもよい。
天然物(B2)としては、クレイ、グラファイト、金属カルコゲン化物、金属酸化物、金属オキシハロゲン化物、金属リン酸塩、複水酸化物等が含まれる。
この中でもクレイが好ましく、クレイとしては、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナイト、バーミキュライト、ハロイサイト、タルク、雲母及びマイカ等が挙げられ、この中でもモンモリロナイトが好ましい。
天然物の変性物(B3)としては、クレイを有機化合物により変性したもの(有機化クレイ)等が含まれる。有機化クレイとしては、有機陽イオン(有機カチオン)により変性したクレイ−有機カチオン挿入化合物(クレイの陽イオンを有機陽イオンでイオン交換したもの)等が含まれる。
有機化の方法としては、特に限定されるものではなく、公知の方法が使用できる。例えば、層間に陽イオン基を有するクレイを80℃の熱水に分散させ、これに有機カチオンを加え激しく撹拌する。生成した沈殿を濾過、水洗し凍結乾燥することによりクレイ−有機カチオン挿入化合物を得ることができる。(「ナノコンポジットの世界」、中條澄著、工業調査会発行、P.178)
有機カチオンとしては、特に限定されないが、好ましくは、アルキル基の炭素数が2〜70であるアルキルアンモニウムイオン(ヘキシルアンモニウムイオン、オクチルアンモニウムイオン、2−エチルヘキシルアンモニウムイオン、ドデシルアンモニウムイオン、ラウリルアンモニウムイオン、オクタデシルアンモニウムイオン、ステアリルアンモニウムイオン、ジオクチルジメチルアンモニウムイオン、トリオクチルアンモニウムイオン、ジステアリルジメチルアンモニウムイオン、ステアリルベンジルジメチルアンモニウムイオン、ドデカン酸アンモニウムイオン及びラウリルアンモニウムイオン等)等及びこれらの混合物などが挙げられる。
これらのうち、イオン交換性の観点等から、アルキル基の炭素数が12以上の有機陽イオンが好ましい。なお、対になる陰イオンとしては、ハライドアニオン(クロライドアニオン及びブロマイドアニオン等)等が挙げられる。
本発明を特徴付けるのは、エポキシ樹脂(A)と無機層状化合物(B)からなることを特徴とするエポキシ樹脂微粒子(C)である。無機層状化合物(B)の含有量としては、エポキシ樹脂微粒子(C)の重量に対して、耐熱性の観点より1重量%以上が好ましく、より好ましくは3重量%以上であり、微粒子化の観点より25重量%以下が好ましく、より好ましくは20重量%以下である。
耐熱性はガラス転移温度を測定することで評価することができる。エポキシ樹脂微粒子のガラス転移温度の測定は、150℃×2hrの加熱処理をし、完全に溶剤を揮発させた後、示差走査熱量計例えばUV−DSC220C(セイコー(株)製)を用いて行なうことができる。なお、ガラス転移温度の値が大きいほど耐熱性に優れているといえる。
本発明のエポキシ樹脂微粒子(C)は、無機層状化合物(B)を分散した上記エポキシ樹脂(A)の水中分散物を、硬化剤(a)を用いて硬化させることにより得られ、硬化反応の際にエポキシ樹脂(A)中で無機層状化合物(B)が層剥離され、層剥離された無機層状化合物(B1)として分散することを特徴とする。
無機層状化合物(B)が層剥離することはX線回折法により確認することができる。無機層状化合物(B)の層間距離に相当する回折角(2θ)におけるピークが消滅し、かつ新たなピークが発生しないとき、層剥離したといえる。
層剥離された無機層状化合物(B1)のアスペクト比は、5〜1000が好ましく、更に好ましくは20〜900、特に好ましくは30〜800である。この範囲内であると、耐熱性等がさらに良好となる。
アスペクト比は、JIS 7402−1993「繊維強化金属中の短繊維のアスペクト比試験方法」に準拠して測定される。なお、層状のアスペクト比は(長さ/径)を(長さ/厚み)に変更して測定される。
エポキシ樹脂微粒子(C)の数平均粒子径は、導電性ペーストに用いる場合、導電性の観点から0.1μm以上が好ましく、さらに好ましくは0.5μm以上であり、60μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは20μm以下である。異方性導電材料に用いる場合には、1μm以上が好ましく、さらに好ましくは2μm以上、特に好ましくは3μm以上であり、60μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは20μm以下、特に好ましくは10μm以下である。
エポキシ樹脂微粒子(C)の製造方法の好ましい具体的な例として、以下の(1)及び(2)が挙げられる。
(1)エポキシ樹脂(A)、無機層状化合物(B)及び下記の硬化剤(a)を均一に混合したもの(液体であることが好ましい。溶剤(X)の添加により、または加熱により液状化してもをよい)を油相とし、この溶液中に下記の乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化し、硬化する方法。
(2)(1)と同様にして得た油相に、下記の乳化剤を溶解させた水を加えて機械乳化し、硬化する方法。
(1)及び(2)のいずれの方法においても、下記の硬化剤(a)を乳化後に水相側より添加し、硬化してもよい。
上記の方法の中で、(1)の方法が最も好ましい。
上記硬化剤(a)には、アミン当量(活性水素原子含有アミノ基当たりの数平均分子量)が300未満(好ましくは30〜250)のジアミンおよび3官能またはそれ以上の多官能アミンが含まれ、具体的には、ジアミン、例えば脂肪族ジアミン[エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど]、脂環式ジアミン[4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシル、ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど]、芳香族ジアミン[ジエチルトルエンジアミン、ジアミノジフェニルメタンなど]、芳香脂肪族ジアミン[キシリレンジアミン、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジアミン等]、複素環ジアミン(ピペリジンなど);3〜6価またはそれ以上の多官能アミン、例えばポリアルキレン(炭素数2〜6)ポリアミン(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなど)、ポリフェニルメタンポリアミン(ホルムアルデヒドとアニリンとの縮合生成物など);およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち好ましいものはジアミンであり、特に好ましいものは水に不溶でかつ高温反応タイプのジアミンであり、具体的には脂環式ジアミンとしては4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、芳香族ジアミンとしてはジアミノジフェニルメタンが挙げられる。
上記溶剤(X)は樹脂を溶解させる目的で使用され、エポキシ樹脂(A)及び硬化剤(a)を均一に溶解できることが必要である。
具体例としてはトルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエステル系またはエステルエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶剤、N−メチルピロリドンなどの複素環式化合物系溶剤、ならびにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。これらのうち好ましくは芳香族炭化水素系溶剤の溶剤であり、さらに好ましくはトルエン、キシレンである。
上記(1)及び(2)の方法において、使用する乳化剤としては、公知の界面活性剤(S)、水溶性ポリマー(T)等を用いることができる。また、乳化または分散の助剤として溶剤(U)等を併用することができる。
界面活性剤(S)としては、アニオン界面活性剤(S−1)、カチオン界面活性剤(S−2)、両性界面活性剤(S−3)、非イオン界面活性剤(S−4)などが挙げられる。界面活性剤(S)は2種以上の界面活性剤を併用したものであってもよい。
アニオン界面活性剤(S−1)としては、カルボン酸またはその塩、硫酸エステル塩、カルボキシメチル化物の塩、スルホン酸塩及びリン酸エステル塩が挙げられる。
カルボン酸またはその塩としては、炭素数8〜22の飽和または不飽和脂肪酸またはその塩が挙げられ、具体的にはカプリン酸,ラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,アラキジン酸,ベヘン酸,オレイン酸,リノール酸,リシノール酸およびヤシ油,パーム核油,米ぬか油,牛脂などをケン化して得られる高級脂肪酸の混合物があげられる。塩としてはそれらのナトリウム,カリウム,アンモニウム,アルカノールアミンなどの塩があげられる。
硫酸エステル塩としては、高級アルコール硫酸エステル塩(炭素数8〜18の脂肪族アルコールの硫酸エステル塩)、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩(炭素数8〜18の脂肪族アルコールのエチレンオキサイド1〜10モル付加物の硫酸エステル塩)、硫酸化油(天然の不飽和油脂または不飽和のロウをそのまま硫酸化して中和したもの)、硫酸化脂肪酸エステル(不飽和脂肪酸の低級アルコールエステルを硫酸化して中和したもの)及び硫酸化オレフィン(炭素数12〜18のオレフィンを硫酸化して中和したもの)が挙げられる。塩としては、ナトリウム塩,カリウム塩,アンモニウム塩,アルカノールアミン塩が挙げられる。高級アルコール硫酸エステル塩の具体例としては、オクチルアルコール硫酸エステル塩,デシルアルコール硫酸エステル塩,ラウリルアルコール硫酸エステル塩,ステアリルアルコール硫酸エステル塩,チーグラー触媒を用いて合成されたアルコール(例えば、ALFOL 1214:CONDEA社製)の硫酸エステル塩,オキソ法で合成されたアルコール(たとえばドバノール23,25,45:三菱油化製,トリデカノール:協和発酵製,オキソコール1213,1215,1415:日産化学製,ダイヤドール115−L,115H,135:三菱化成製)の硫酸エステル塩;高級アルキルエーテル硫酸エステル塩の具体例としては、ラウリルアルコールエチレンオキサイド2モル付加物硫酸エステル塩,オクチルアルコールエチレンオキサイド3モル付加物硫酸エステル塩;硫酸化油の具体例としては、ヒマシ油,落花生油,オリーブ油,ナタネ油,牛脂,羊脂などの硫酸化物のナトリウム,カリウム,アンモニウム,アルカノールアミン塩硫酸化脂肪酸エステルの具体例としては、オレイン酸ブチル,リシノレイン酸ブチルなどの硫酸化物のナトリウム,カリウム,アンモニウム,アルカノールアミン塩;硫酸化オレフィンの具体例としては、ティーポール(シェル社製)が挙げられる。
カルボキシメチル化物の塩としては、炭素数8〜16の脂肪族アルコールのカルボキシメチル化物の塩および炭素数8〜16の脂肪族アルコールのエチレンオキサイド1〜10モル付加物のカルボキシメチル化物の塩が挙げられる。脂肪族アルコールのカルボキシメチル化物の塩の具体例としては、オクチルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩,デシルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩,ラウリルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩,ドバノール23カルボキシメチル化ナトリウム塩,トリデカノールカルボキシメチル化ナトリウム塩,;脂肪族アルコールのエチレンオキサイド1〜10モル付加物のカルボキシメチル化物の塩の具体例としては、オクチルアルコールエチレンオキサイド3モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩,ラウリルアルコールエチレンオキサイド4モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩,ドバノール23エチレンオキサイド3モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩,トリデカノールエチレンオキサイド5モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩などが挙げられる。
スルホン酸塩としては、(d1)アルキルベンゼンスルホン酸塩,(d2)アルキルナフタレンスルホン酸塩,(d3)スルホコハク酸ジエステル型,(d4)α−オレフィンスルホン酸塩,(d5)イゲポンT型、(d6)その他芳香環含有化合物のスルホン酸塩が挙げられる。アルキルベンゼンスルホン酸塩の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩;アルキルナフタレンスルホン酸塩の具体例としては、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩;スルホコハク酸ジエステル型の具体例としては、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩などが挙げられる。芳香環含有化合物のスルホン酸塩としては、アルキル化ジフェニルエーテルのモノまたはジスルホン酸塩、スチレン化フェノールスルホン酸塩などが挙げられる。
リン酸エステル塩としては、(e1)高級アルコールリン酸エステル塩及び(e2)高級アルコールエチレンオキサイド付加物リン酸エステル塩が挙げられる。
高級アルコールリン酸エステル塩の具体例としては、ラウリルアルコールリン酸モノエステルジナトリウム塩,ラウリルアルコールリン酸ジエステルナトリウム塩;高級アルコールエチレンオキサイド付加物リン酸エステル塩の具体例としては、オレイルアルコールエチレンオキサイド5モル付加物リン酸モノエステルジナトリウム塩が挙げられる。
カチオン界面活性剤(S−2)としては、第4級アンモニウム塩型、アミン塩型などが挙げられる。
第4級アンモニウム塩型としては、3級アミン類と4級化剤(メチルクロライド、メチルブロマイド、エチルクロライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸などのアルキル化剤;エチレンオキサイドなど)との反応で得られ、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(塩化ベンザルコニウム)、セチルピリジニウムクロライド、ポリオキシエチレントリメチルアンモニウムクロライド、ステアラミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェートなどが挙げられる。
アミン塩型としては、1〜3級アミン類を無機酸(塩酸、硝酸、硫酸、ヨウ化水素酸など)または有機酸(酢酸、ギ酸、蓚酸、乳酸、グルコン酸、アジピン酸、アルキル燐酸など)で中和することにより得られる。例えば、第1級アミン塩型のものとしては、脂肪族高級アミン(ラウリルアミン、ステアリルアミン、セチルアミン、硬化牛脂アミン、ロジンアミンなどの高級アミン)の無機酸塩または有機酸塩;低級アミン類の高級脂肪酸(ステアリン酸、オレイン酸など)塩などが挙げられる。第2級アミン塩型のものとしては、例えば脂肪族アミンのエチレンオキサイド付加物などの無機酸塩または有機酸塩が挙げられる。また、第3級アミン塩型のものとしては、例えば、脂肪族アミン(トリエチルアミン、エチルジメチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンなど)、脂肪族アミンのエチレンオキサイド(2モル以上)付加物、脂環式アミン(N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルヘキサメチレンイミン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセンなど)、含窒素ヘテロ環芳香族アミン(4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾール、4,4’−ジピリジルなど)の無機酸塩または有機酸塩;トリエタノールアミンモノステアレート、ステアラミドエチルジエチルメチルエタノールアミンなどの3級アミン類の無機酸塩または有機酸塩などが挙げられる。
本発明で用いる両性界面活性剤(S−3)としては、カルボン酸塩型両性界面活性剤、硫酸エステル塩型両性界面活性剤、スルホン酸塩型両性界面活性剤、リン酸エステル塩型両性界面活性剤などが挙げられ、カルボン酸塩型両性界面活性剤は、さらにアミノ酸型両性界面活性剤とベタイン型両性界面活性剤が挙げられる。
カルボン酸塩型両性界面活性剤は、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤、イミダゾリン型両性界面活性剤などが挙げられ、これらのうち、アミノ酸型両性界面活性剤は、分子内にアミノ基とカルボキシル基を持っている両性界面活性剤で、例えば、下記一般式で示される化合物が挙げられる。
[R−NH−(CH2)n−COO]mM[式中、Rは1価の炭化水素基;nは通常1または2;mは1または2;Mは水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウムカチオン、アミンカチオン、アルカノールアミンカチオンなどである。]具体的には、例えば、アルキルアミノプロピオン酸型両性界面活性剤(ステアリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウムなど);アルキルアミノ酢酸型両性界面活性剤(ラウリルアミノ酢酸ナトリウムなど)などが挙げられる。
ベタイン型両性界面活性剤は、分子内に第4級アンモニウム塩型のカチオン部分とカルボン酸型のアニオン部分を持っている両性界面活性剤で、例えば、下記一般式で示されるアルキルジメチルベタイン(ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなど)、アミドベタイン(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインなど)、アルキルジヒドロキシアルキルベタイン(ラウリルジヒドロキシエチルベタインなど)などが挙げられる。
さらに、イミダゾリン型両性界面活性剤としては、例えば、2−ウンデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどが挙げられる。
その他の両性界面活性剤としては、例えば、ナトリウムラウロイルグリシン、ナトリウムラウリルジアミノエチルグリシン、ラウリルジアミノエチルグリシン塩酸塩、ジオクチルジアミノエチルグリシン塩酸塩などのグリシン型両性界面活性剤;ペンタデシルスルフォタウリンなどのスルフォベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。
非イオン界面活性剤(S−4)としては、アルキレンオキシド付加型非イオン界面活性剤および多価アルコ−ル型非イオン界面活性剤などが挙げられる。
アルキレンオキシド付加型非イオン界面活性剤は、高級アルコ−ル、高級脂肪酸またはアルキルアミン等に直接アルキレンオキシドを付加させるか、グリコ−ル類にアルキレンオキシドを付加させて得られるポリアルキレングリコ−ル類に高級脂肪酸などを反応させるか、あるいは多価アルコ−ルに高級脂肪酸を反応して得られたエステル化物にアルキレンオキシドを付加させるか、高級脂肪酸アミドにアルキレンオキシドを付加させることにより得られる。
アルキレンオキシドとしては、たとえばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドおよびブチレンオキサイドが挙げられる。これらのうち好ましいものは、エチレンオキサイドおよびエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのランダムまたはブロック付加物である。アルキレンオキサイドの付加モル数としては10〜50モルが好ましく、該アルキレンオキサイドのうち50〜100重量%がエチレンオキサイドであるものが好ましい。
アルキレンオキシド付加型非イオン界面活性剤の具体例としては、オキシアルキレンアルキルエ−テル(例えば、オクチルアルコールエチレンオキサイド付加物、ラウリルアルコールエチレンオキサイド付加物、ステアリルアルコールエチレンオキサイド付加物、オレイルアルコールエチレンオキサイド付加物、ラウリルアルコールエチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック付加物など);ポリオキシアルキレン高級脂肪酸エステル(例えば、ステアリル酸エチレンオキサイド付加物、ラウリル酸エチレンオキサイド付加物など);ポリオキシアルキレン多価アルコ−ル高級脂肪酸エステル(例えば、ポリエチレングリコールのラウリン酸ジエステル、ポリエチレングリコールのオレイン酸ジエステル、ポリエチレングリコールのステアリン酸ジエステルなど);ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエ−テル(例えば、ノニルフェノールエチレンオキサイド付加物、ノニルフェノールエチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック付加物、オクチルフェノールエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ジノニルフェノールエチレンオキサイド付加物、スチレン化フェノールエチレンオキサイド付加物など);ポリオキシアルキレンアルキルアミノエ−テルおよび(例えば、ラウリルアミンエチレンオキサイド付加物,ステアリルアミンエチレンオキサイド付加物など);ポリオキシアルキレンアルキルアルカノ−ルアミド(例えば、ヒドロキシエチルラウリン酸アミドのエチレンオキサイド付加物、ヒドロキシプロピルオレイン酸アミドのエチレンオキサイド付加物、ジヒドロキシエチルラウリン酸アミドのエチレンオキサイド付加物など)が挙げられる。
多価アルコ−ル型非イオン界面活性剤としては、多価アルコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、多価アルコールアルキルエーテル、多価アルコールアルキルエーテルアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。
多価アルコール脂肪酸エステルの具体例としては、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールモノオレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンジラウレート、ソルビタンジオレート、ショ糖モノステアレートなどが挙げられる。多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物の具体例としては、エチレングリコールモノオレートエチレンオキサイド付加物、エチレングリコールモノステアレートエチレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパンモノステアレートエチレンオキサイドプロピレンオキサイドランダム付加物、ソルビタンモノラウレートエチレンオキサイド付加物、ソルビタンモノステアレートエチレンオキサイド付加物、ソルビタンジステアレートエチレンオキサイド付加物、ソルビタンジラウレートエチレンオキサイドプロピレンオキサイドランダム付加物などが挙げられる。多価アルコールアルキルエーテルの具体例としては、ペンタエリスリトールモノブチルエーテル、ペンタエリスリトールモノラウリルエーテル、ソルビタンモノメチルエーテル、ソルビタンモノステアリルエーテル、メチルグリコシド、ラウリルグリコシドなどが挙げられる。多価アルコールアルキルエーテルアルキレンオキサイド付加物の具体例としては、ソルビタンモノステアリルエーテルエチレンオキサイド付加物、メチルグリコシドエチレンオキサイドプロピレンオキサイドランダム付加物、ラウリルグリコシドエチレンオキサイド付加物、ステアリルグリコシドエチレンオキサイドプロピレンオキサイドランダム付加物などが挙げられる。
水溶性ポリマー(T)としては、セルロース系化合物(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびそれらのケン化物など)、ゼラチン、デンプン、デキストリン、アラビアゴム、キチン、キトサン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン、ポリアクリルアミド、アクリル酸(塩)含有ポリマー(ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸の水酸化ナトリウム部分中和物、アクリル酸ナトリウム−アクリル酸エステル共重合体)、スチレン−無水マレイン酸共重合体の水酸化ナトリウム(部分)中和物、水溶性ポリウレタン(ポリエチレングリコール、ポリカプロラクトンジオール等とポリイソシアネートの反応生成物等)などが挙げられる。
本発明に用いる溶剤(U)は分散安定性を付与する目的で使用され、乳化の際に必要に応じて水性媒体中に加えても良い。溶剤(U)は水への溶解度が1重量%以上であることが必要である。溶剤(X)のうち、水への溶解度が1重量%以上であるものは溶剤(U)としても使用可能である。
具体例としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテートなどのエステル系またはエステルエーテル系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノールなどのアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶剤、N−メチルピロリドンなどの複素環式化合物系溶剤、ならびにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。これらのうち好ましいのはケトン系の溶剤であり、さらに好ましくはアセトン、メチルエチルケトンである。
界面活性剤(S)及び水溶性ポリマー(T)の合計使用量は、エポキシ樹脂(A)の重量に対して通常0.1〜20%(以下、特に断りのない限り%は重量%を表す)、好ましくは0.2〜15%である。この範囲であれば好ましい平均粒径の樹脂微粒子が得られ易い。また、油相の重量(エポキシ樹脂(A)及び無機層状化合物(B)の総重量)に対する、水の使用量は、好ましくは50〜1,000%、さらに好ましくは100〜1,000%であり、この範囲であれば油相の分散状態が良好になりやすく、好ましい平均粒径の樹脂微粒子が得られ易い。
また溶剤(U)の添加量は油相の重量に対して0.1〜20%が好ましく、さらに好ましくは0.5〜5%である。
上記(1)及び(2)の方法における乳化方法としては、好ましくは、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波式等の公知の分散機が使用できる。 これらの内さらに好ましい方式は高速せん断式である。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は、好ましくは1,000〜30,000rpm、さらに好ましくは2,000〜10,000rpmである。分散時間は、好ましくは0.1〜5分である。回転数や分散時間がこれらの範囲内であれば好ましい平均粒径の樹脂微粒子が得られ易い。
上記(1)の方法における硬化の反応時間は特に限定はなく、それらの反応性および反応温度などに応じて適宜採択されるが、無機層状化合物(B)の層間で反応をより進行させるために、通常の反応温度よりも低い温度で長時間反応させる方が好ましい。例えば、通常の反応温度及び反応時間が150℃、2hrの場合は、反応温度90〜100℃で10時間〜40時間である。
この分散体をフィルタープレス、スパクラーフィルター、遠心分離機等の公知の設備を使用して濾過または分離し、得られた微粒子を乾燥することにより本発明のポリマー微粒子(C)が得られる。
得られた微粒子を乾燥するには、循風乾燥機、スプレードライヤー、流動層式乾燥機等の公知の設備を用いて行うことができる。
本発明の導電性微粒子(E)はエポキシ樹脂微粒子(C)を作製した後、導電性被覆物、好ましくは導電性金属(D)を(C)の表面に被覆させて得ることができる。
本発明における導電性金属(D)としては、導電性を有する金属が使用でき、例えば、クロム、鉄、銅、コバルト、ニッケル、亜鉛、錫、金、銀、アルミニウム及びこれらの2種以上の合金が使用できる。
これらの中で、導電性の観点からニッケル、銅、アルミニウム、銀、金及びこれらの合金が好ましい。酸化性の観点からさらに好ましくは銀である。
エポキシ樹脂微粒子(C)を導電性金属(D)で被覆する方法は、特に限定されず、例えば無電解メッキによる方法、電気メッキによる方法、真空蒸着、イオンプレーティング、イオンスパッタリング等の方法が挙げられる。これらの内好ましいのは無電解メッキ法である。
無電解メッキ法による金属メッキ層(導電層)の形成工程は、一般的には、エッチング工程、活性化工程および無電解メッキ工程の各工程に分けられるが、エッチング工程は必ずしも必須ではない。
エッチング工程は、エポキシ樹脂微粒子(C)の表面に凹凸を形成して、金属メッキ層(導電 層)の密着性を向上させる工程である。エッチング工程で使用するエッチング液としては、特に限定されるものではないが、例えば、苛性ソーダ水溶液などのアルカリ水溶液や無水クロム酸水溶液などの酸水溶液等が挙げられる。これらのエッチング液は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
活性化工程は、上記エッチング工程を経たエポキシ微粒子(C)の表面またはエッチング工程を経なかったエポキシ微粒子(C)の表面に触媒層を形成させるとともに、この触媒層を活性化させる工程である。触媒層の活性化により、無電解メッキ工程における金属の析出が促進される。活性化工程で使用する触媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、市販のアミン錯塩系触媒のようなアルカリ触媒(アルカリキャタリスト)等が挙げられる。これらの触媒は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
無電解メッキ工程は、上記触媒層が形成されたエポキシ樹脂微粒子(C)の表面に導電性金属(D)で被覆する工程である。触媒層が形成されたエポキシ樹脂微粒子(C)を無電解金属メッキ液に浸漬することにより、エポキシ樹脂微粒子(C)の表面に導電性金属(D)層が形成される。
導電性微粒子(E)における導電性金属(D)層の平均被覆膜厚は、好ましくは0.01μm〜0.5μmであり、比重の観点から、より好ましくは0.01μm〜0.2μmである。
本発明の導電性微粒子(E)をバインダー(F)に分散させて導電性ペースト及び異方性導電材料を製造することが出来る。導電性ペーストは各種電子部品の接続や回路形成用材料に使用される。異方性導電材料は液晶ディスプレイ等における電極接続材料に使用される。
導電性微粒子(E)の光散乱法による数平均粒径は、導電性ペーストに用いる場合、導電性の観点から0.1μm以上が好ましく、さらに好ましくは0.5μm以上であり、60μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは20μm以下であり、異方性導電材料に用いる場合には、1μm以上が好ましく、さらに好ましくは2μm以上、特に好ましくは3μm以上であり、60μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは20μm以下、特に好ましくは10μm以下である。
バインダー(F)としては、公知の熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂が使用でき、また熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂を組み合わせて使用することができる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びメラミン樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、アクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体及びエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。
アクリレート系樹脂としては、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート及びポリブチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
ポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、SB型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体及びこれらの水添加物等のブロックポリマー等が挙げられる。
これらの中で、導電性金属(E)との密着性の観点から、熱硬化性樹脂が好ましく、エポキシ樹脂が特に好ましい。
(F)のゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GPC)測定条件:温度40℃、テトラヒドロフラン溶媒、ポリスチレン換算)によるMwは、通常1,000〜200万、好ましくは3,000〜100万である。
導電性微粒子(E)の使用量は、導電性ペーストとしてバインダー(F)重量に基づいて、50〜150重量%、導電性の観点から、好ましくは80〜120重量%であり、異方性導電材料としてはバインダー(F)重量に基づいて、5〜100重量%、好ましくは20〜60重量%である。
導電性ペースト及び異方性導電材料には(E)、(F)以外に必要に応じて他の成分を添加することができる。
他の成分としては、消泡剤、レベリング剤、粘度調整剤、分散剤及び安定剤等が挙げられる。
他の成分を使用する場合、他の成分の使用量は、(E)と(F)との合計100重量部に対し、通常0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜30重量部、特に好ましくは1〜10重量部である。
上記導電性ペースト及び異方性導電材料は、導電性微粒子(E)、バインダー(F)を均一混合・分散させることにより得ることができる。
均一混合・分散には、例えば、三本ロール、ビーズミル、ディスパーミル、高圧ホモジナイザー、ニーダー又はプラネタリーミキサー等を用いることができる。混合・分散の温度は、通常5〜100℃であり、混合・分散時間は、通常5分〜10時間である。
本発明のエポキシ樹脂微粒子(C)を導電性ペーストや異方性導電材料に用いる導電性微粒子用基材樹脂微粒子として使用すれば、耐熱性および金属層との密着性に優れるという特徴を有する。
この特徴から本発明の導電性微粒子(E)をバインダー(F)に分散させた導電性ペースト及び異方性導電材料は、各種電子部品の接続や回路形成用材料、液晶ディスプレイ等における電極接続材料として有用である。
実施例
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されない。以下において、部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を示す。
耐熱性、数平均粒子径、無機層状化合物の層剥離、比重及び金属層平均被覆膜厚は以下の方法で測定を行った。
<耐熱性>
耐熱性はガラス転移温度を測定することで評価した。エポキシ樹脂微粒子のガラス転移温度の測定は、150℃×2hrの加熱処理をし、完全に溶剤を揮発させた後、示差走査熱量計UV−DSC220C(セイコー(株)製)を用いて行った。なお、ガラス転移温度の値が大きいほど耐熱性に優れているといえる。
<数平均粒子径>
数平均粒子径の測定は、水を溶媒にしてレーザー散乱式粒度分布測定装置LA−920(25℃、堀場製作所(株)製)を用いて行った。
<無機層状化合物の層剥離>
無機層状化合物の分散状態の評価は、X線回折装置RINT2500(理学電機(株)製)
を用いて、層間距離を測定することで行った。無機層状化合物の層間距離に相当する回折角(2θ)におけるピークが消滅し、かつ新たなピークが発生しないとき、層剥離したといえる。
<比重>
比重の測定は、JIS Z8807−1976「固体比重測定方法」の2.比重びんによる測定方法(液体;蒸留水又はメタノール)に準拠して測定した。
<金属層平均被覆膜厚>
導電性微粒子 0.5gを精秤し、30%硝酸水溶液10mlに溶かした後、溶解液を濾紙で濾過しながら正確に200mlにメスアップし、弱酸性下Cu−PANを指示薬として0.01MEDTA標準液にて銀含有率WAgを測定し、下記式にて銀メッキ層厚を算出した。
銀メッキ層厚(μm)=(ρP×WAg×D)/{6×ρAg×(100−WAg)}
ρP:樹脂微粒子の比重 ρAg:銀の比重 WAg:銀含有率(%) D:樹脂微粒子の数平均粒子径(μm)
実施例1;<エポキシ樹脂微粒子(C−1)の製造>
(1)油相の調整 撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(エピコート828、油化シェル社製)190部、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライドにて有機化されたクレイ(ズードケミー触媒社製、ナノフィル948)10部を投入し、系内温度を75℃まで昇温した後、24時間攪拌を続け均一混合液とし、エポキシ樹脂(A)を得た。系内温度を室温まで冷却した後、スチレン化クミルフェノールポリエチレンオキサイド付加物(イオネットLD−7BE−2、三洋化成工業社製)27部、脂肪族系ジアミン(ラロミンC−260、BASF社製)61部を投入し均一に溶解し、これを油相とした。
(2)懸濁液の調整と硬化 引き続き、攪拌下で反応容器に水を滴下した。水を45部投入したところで、系が乳白色に乳化した。更に水を656部滴下し、懸濁液を得た。これを加熱して、系内温度75℃まで昇温した後、5時間保持し、更に95℃まで昇温した後、24時間反応・熟成してエポキシ樹脂微粒子(C−1)の水懸濁液を得た。
(3)得られた樹脂分散液を濾紙濾過にて水中より取り出し、40℃の循風乾燥機にて乾燥し、エポキシ樹脂微粒子(C−1)を得た(数平均粒子径0.6μm、ポリマーTg:133℃)。このエポキシ樹脂微粒子(C−1)中に分散した無機層状化合物であるクレイの層間距離を測定したところ、硬化反応前では層間距離3.5nmを示すピーク(2θ=2.5°)が、硬化反応後には消滅しており、かつ新たなピークは発生していなかった。無機層状化合物(B)のエポキシ樹脂微粒子(C)の重量に対する重量%(以下(B)の含有率と記載)は5重量%である。
<銀被覆導電性エポキシ樹脂微粒子(E−1)の製造>
得られたエポキシ樹脂微粒子(C) 10gを粉末メッキ用プレディップ液(奥野製薬社製)に分散させ、30℃で30分間攪拌することによりエッチングを行った。水洗後、硫酸パラジウムを1重量%含有するPd触媒化液100mlに添加し、30℃で30分間攪拌させてパラジウムイオンを粒子 に吸着させた。この粒子 を濾取、水洗した後、0.5重量%のジメチルアミンボラン液(pH6.0に調整)に添加し、Pdを活性化させたポリマー微粒子 を得た。
得られたPd活性化樹脂微粒子に蒸留水500mlを加え、超音波処理機を用いて充分に分散させることにより微粒子懸濁液を得た。この懸濁液を50℃で攪拌しながら、硫酸銀50g/L、次亜リン酸ナトリウム40g/L、クエン酸50g/Lからなる無電解メッキ液(pHは7.5に調整)を徐々に添加し無電解銀メッキを行った。金属被覆層がおおよそ0.05μmになった時点で無電解メッキ液の添加をやめ、アルコール置換した後、真空乾燥させることにより、銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(C−1)を得た(Agメッキ層厚:0.10μm、比重:1.65、数平均粒子径0.85μm)。この銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(C−1)を電子顕微鏡(SEM)を用いて観察したところめっき欠損等のない均一な金属被覆層が形成されていることが確認できた。
実施例2;<エポキシ樹脂微粒子(C−2)の製造>
クレイ−有機カチオン挿入化合物を20部用いる他は実施例1と全く同様の操作によりエポキシ樹脂微粒子(C−2)を得た(数平均粒子径0.69μm、ポリマーTg:136℃)。
このエポキシ樹脂微粒子(C−2)中に分散した無機層状化合物であるクレイの層間距離を測定したところ、硬化反応前では層間距離3.5nmを示すピーク(2θ=2.5°)が、硬化反応後には消滅しており、かつ新たなピークは発生していなかった。(B)の含有率は10重量%である。
<銀被覆導電性エポキシ樹脂微粒子(E−2)の製造>
エポキシ樹脂微粒子(C−2)を用いる他は実施例1と全く同様の操作により銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(E−2)を得た(Agメッキ層厚:0.10μm、比重:1.68、数平均粒子径0.97μm)。
この銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(E−2)を電子顕微鏡(SEM)を用いて観察したところめっき欠損等のない均一な金属被覆層が形成されていることが確認できた。
実施例3;<エポキシ樹脂微粒子(C−3)の製造>
クレイ−有機カチオン挿入化合物を30部用いる他は実施例1と全く同様の操作によりエポキシ樹脂微粒子(C−3)を得た(数平均粒子径0.68μm、ポリマーTg:136℃)。
このエポキシ樹脂微粒子(C−3)中に分散した無機層状化合物であるクレイの層間距離を測定したところ、硬化反応前では層間距離3.5nmを示すピーク(2θ=2.5°)が、硬化反応後には消滅しており、かつ新たなピークは発生していなかった。(B)の含有率は15重量%である。
<銀被覆導電性エポキシ樹脂微粒子(E−3)の製造>
エポキシ樹脂微粒子(C−3)を用いる他は実施例1と全く同様の操作により銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(E−3)を得た(Agメッキ層厚:0.12μm、比重:1.68、数平均粒子径0.97μm)。
この銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(E−3)を電子顕微鏡(SEM)を用いて観察したところめっき欠損等のない均一な金属被覆層が形成されていることが確認できた。
実施例4;<エポキシ樹脂微粒子(C−4)の製造>
(1)懸濁液の調整と硬化 イオン交換水694部に乳化剤(イオネットLD−7BE−2、三洋化成工業社製)7部を溶解させ、これを水相とする。この水相と実施例2と同様にして得た油相299部を混合し、ホモミキサーを用いて4000rpm×1分の条件で分散させる。油滴の数平均粒子径は5μmであった。これを加熱して、系内温度75℃まで昇温した後、5時間保持し、更に95℃まで昇温した後、24時間反応・熟成してエポキシ樹脂微粒子(C−4)の水懸濁液を得た。
(2)この得られた樹脂分散液を濾紙濾過にて水中より取り出し、40℃の循風乾燥機にて乾燥し、エポキシ樹脂微粒子(C−4)を得た(数平均粒子径5.0μm、ポリマーTg:137℃)。このエポキシ樹脂微粒子(C−4)中に分散した無機層状化合物であるクレイの層間距離を測定したところ、硬化反応前では層間距離3.5nmを示すピーク(2θ=2.5°)が、硬化反応後には消滅しており、かつ新たなピークは発生していなかった。(B)の含有率は10重量%である。
<銀被覆導電性エポキシ樹脂微粒子(E−4)の製造>
エポキシ樹脂微粒子(C−4)を用いる他は実施例1と全く同様の操作より銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(E−4)を得た(Agメッキ層厚:0.11μm、比重:1.45、数平均粒子径5.24μm)。
この銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(E−4)を電子顕微鏡(SEM)を用いて観察したところめっき欠損等のない均一な金属被覆層が形成されていることが確認できた。
実施例5;<エポキシ樹脂微粒子(C−5)の製造>
無変性クレイ(クニミネ社製、クニピアF)をオクタデシルアンモニウムクロライドにて有機化したクレイを用いる他は実施例2と全く同様の操作によりエポキシ樹脂微粒子(C−5)を得た(数平均粒子径0.7μm、ポリマーTg:135℃)。
このエポキシ樹脂微粒子(C−5)中に分散した無機層状化合物であるクレイの層間距離を測定したところ、硬化反応前では層間距離3.5nmを示すピーク(2θ=2.5°)が、硬化反応後には消滅しており、かつ新たなピークは発生していなかった。(B)の含有率は10重量%である。
<銀被覆導電性エポキシ樹脂微粒子(E−5)の製造>
エポキシ樹脂微粒子(C−5)を用いる他は実施例1と全く同様の操作により銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(E−5)を得た(Agメッキ層厚:0.13μm、比重:1.68、数平均粒子径0.97μm)。
この銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(E−5)を電子顕微鏡(SEM)を用いて観察したところめっき欠損等のない均一な金属被覆層が形成されていることが確認できた。
比較例1;<エポキシ樹脂微粒子(C’−1)の製造>
無機層状化合物であるクレイを含まない油相を用いる他は実施例1と全く同様の操作によりエポキシ樹脂微粒子(C’−1)を得た(数平均粒子径0.7μm、ポリマーTg:128℃)。
<銀被覆導電性エポキシ樹脂微粒子(E’−1)の製造>
エポキシ樹脂微粒子(C’−1)を用いる他は実施例1と全く同様の操作により銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(E’−1)を得た(Agメッキ層厚:0.10μm、比重:1.63、数平均粒子径0.92μm)。
この銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(E’−1)を電子顕微鏡(SEM)を用いて観察したところめっき欠損等のない均一な金属被覆層が形成されていることが確認できた。
比較例2;<エポキシ樹脂微粒子(C’−2)の製造>
無機層状化合物であるクレイを含まない油相を用いる他は実施例2と全く同様の操作によりエポキシ樹脂微粒子(C’−2)を得た(数平均粒子径5.3μm、ポリマーTg:127℃)。
<銀被覆導電性エポキシ樹脂微粒子(E’−2)の製造>
エポキシ樹脂微粒子(C’−2)を用いる他は実施例1と全く同様の操作により銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(E’−2)を得た(Agメッキ層厚:0.12μm、比重:1.48、数平均粒子径5.51μm)。
この銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(E’−2)を電子顕微鏡(SEM)を用いて観察したところめっき欠損等のない均一な金属被覆層が形成されていることが確認できた。
比較例3;<エポキシ樹脂微粒子(C’−3)の製造>
球状無機化合物であるシリカ(日産化学社製、スノーテックス20)をクレイの代わりに同重量部含む油相を用いる他は実施例2と全く同様の操作によりエポキシ樹脂微粒子(C’−3)を得た(数平均粒子径0.8μm、ポリマーTg:129℃)。シリカの含有率は10重量%である。
<銀被覆導電性エポキシ樹脂微粒子(E’−3)の製造>
エポキシ樹脂微粒子(C’−3)を用いる他は実施例1と全く同様の操作により銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(E’−3)を得た(Agメッキ層厚:0.10μm、比重:1.62、数平均粒子径1.04μm)。
この銀被覆導電エポキシ樹脂微粒子(E’−3)を電子顕微鏡(SEM)を用いて観察したところめっき欠損等のない均一な金属被覆層が形成されていることが確認できた。
上記で得られた導電性微粒子(E−1〜E−5、E’−1〜E’−3)について、下記に示す方法により、耐熱性、導電性(接触抵抗)と導電性被覆層の密着性(導電性破壊比率)の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2006111670
<ガラス転移温度(Tg)
耐熱性はガラス転移温度(Tg)を測定することで評価した。エポキシ樹脂微粒子のガラス転移温度の測定は、150℃×2hrの加熱処理をし、完全に溶剤を揮発させた後、示差走査熱量計UV−DSC220C(セイコー(株)製)を用いて行った。なお、ガラス転移温度の値が大きいほど耐熱性に優れているといえる。
<接触抵抗>
微小圧縮電気抵抗測定器(PCT−200改、島津製作所社製)を用いて試料を圧縮し、粒子径の20%圧縮された時点での接触抵抗値を測定した。この測定を粒子20個に対して実施し、その平均値を求めた。
<導電性破壊比率>
また、引き続き平均粒子径の50%まで徐々に圧縮していくと、その過程において突然抵抗値が10Ω以上に増大する粒子が認められた。これらの粒子を電子顕微鏡(SEM)により観察すると、導電被覆層の剥離、破壊が発生しており、これらの粒子の発生比率を導電性破壊比率として求めた。この導電性破壊比率が低いほど導電性被覆層の密着性が高いことを示す。
本発明の導電性微粒子は、樹脂のTgが高く耐熱性を有し、更に導電性被覆層との密着性に優れる特徴を有する。これらの特徴から導電性ペースト及び異方性導電材料に用いる導電性微粒子用基材樹脂微粒子として有用である。

Claims (10)

  1. エポキシ樹脂(A)と無機層状化合物(B)からなることを特徴とするエポキシ樹脂微粒子(C)。
  2. 前記無機層状化合物(B)が前記エポキシ樹脂(A)中で層剥離されて分散してなる請求項1記載のエポキシ樹脂微粒子(C)。
  3. 前記無機層状化合物(B)がクレイである請求項1又は2記載のエポキシ樹脂微粒子(C)。
  4. 前記無機層状化合物(B)がクレイ−有機カチオン挿入化合物である請求項1〜3いずれか記載のエポキシ樹脂微粒子(C)。
  5. 前記無機層状化合物(B)を前記エポキシ樹脂微粒子(C)の重量に対して、1重量%以上25重量%以下含有する請求項1〜4いずれか記載のエポキシ樹脂微粒子(C)。
  6. 前記エポキシ樹脂微粒子(C)の数平均粒子径が0.1μm以上60μm以下である請求項1〜5いずれか記載のエポキシ樹脂微粒子(C)。
  7. 請求項1〜6いずれか記載のエポキシ樹脂微粒子(C)が導電性金属(D)により被覆されてなることを特徴とする導電性微粒子(E)。
  8. 請求項7記載の導電性微粒子(E)とバインダー(F)からなる導電性ペースト。
  9. 請求項7記載の導電性微粒子(E)とバインダー(F)からなる異方性導電材料。
  10. 前記無機層状化合物(B)を分散した前記エポキシ樹脂(A)の水中分散物を、硬化剤(a)を用いて硬化させることにより該エポキシ樹脂(A)中で層剥離された無機層状化合物(B1)が分散されてなるエポキシ樹脂微粒子(C)を得ることを特徴とするエポキシ樹脂微粒子の製造方法。

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