JP3003468U - コンクリート打設用締付部材とクランプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 型枠の建込みの作業性、精度を高め、生コン
クリートを打設する際の振動での緩みを防止し、これを
型枠以外のクランプとして利用する。 【構成】 ナット１の座金側の端部、座金２のナット１
またはボルト側、ボルトの首下端に、凹凸を付すが、締
まり方向に周回する凸面は緩斜面、緩み方向に周回する
凸面は急斜面にする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

土木建設及び建築用の仮設部材である。

【０００２】

【従来の技術】

以前は型枠の建込み後、生コンクリートを打設する際、交錯する鉄筋や小さく 複雑な断面に空隙が出来やすいので振動を与えて打設することが多いが、その際 の振動によって、フォームタイのネジが緩む危険性があったので、考案者はコン クリート打設用締付金具として、ナット及び座金に凹凸を付した実公 平２−４ ８５９０の技術で市販している。

【０００３】

【考案が解決しょうとする課題】

コンクリート打設用締付金具に凹凸を付した時、この凹凸付き座金を凸凹付き 端面ナットで締付けるとき、凸部と凸部を乗り越える前後で著しく回転モーメン トが変化する。これは結果的にネジの締め不足、又逆に締め過ぎとなる。これを 改良しようとする。又コンクリート打設用締付部材の他にクランプに用途を広げ ようとする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

凹凸部分を明確にするために、図１、図５の座金及びナットの部分のみ示した 図２、そのナットの回転方向と傾斜角の関係を示した図３の様に、座金２及びナ ット１の締まり方向の傾斜角αを小さく、緩み方向の傾斜角βをより大きくする 手段を講ずる。

【０００５】

【作用】

凹凸があるにせよ、ないにせよ、締め方向にナット１を回すとネジの傾斜面に 沿って移動し、座金２を押し付ける推力は次第に大きくなり締付ける。 凹凸がないときの緩みを阻止する力は、推力と摩擦係数の積の摩擦力で緩み止 めされるが、摩擦力は種々の条件で大幅に変化し、確定性の低い力である。 そ こで、先に凹凸を付けたが、先のものは凹凸付き座金と、凸凹付き端面ナットの 角度が大きく、且つ 締まり方向の傾斜角αと、緩み方向の傾斜角βが等しいの で、凸部を乗り越える前後で著しく回転モーメントが変化する。 そこでこれ を改良して、推力の大きくなる締まり方向には傾斜角αをより小さく、緩み方向 の傾斜角βをより大きくすることによって、締まり良く、緩みにくいネジとなる 。

【０００６】

【実施例】

図１は丸パイプ用の座金２のフォームタイ３が貫通する穴の周囲でナット１の 座面が凹凸になる様に成形することをしめしている。 図示している様にネジの 締まり方向に緩斜面にし、緩み方向に急斜面の凹凸をプレスのエンボス加工等で 成形する。 又この座金の座面に噛み合うナット１の座金側端部の凸凹も、ネジ の締まり方向に緩斜面にし、緩み方向に急斜面に成形している実施例である。

【０００７】 図４は本考案品を施工現場で使用している状態を断面図示したもので、セパレ ーター７の両端にコーン８をはめて壁の厚さを定め、型枠６を張りコーンのネジ 部分にフォームタイ３を接続し、丸パイプ４で型枠にかかる生コンクリートの面 圧を線接触、点接触負荷として支えるために、座金２で受けナット１で締め付け た状態を示している。

【０００８】

【実施例】

図５は請求項２の実施例を示したクランプの説明図である。 ９は固定用ボ ルトで、首に凸凹を付している。 その凸凹の形状はナットと同様である。 １はナットで、座金２の側の端面の凸凹は締まり方向に周回するナットの凸面 は緩斜面、緩み方向に周回するナットの凸面は急斜面を複数成形したナットであ る。 ２は座金で、絞り加工と、締まり方向に周回するナットの凸面は緩斜 面、緩み方向に周回するナットの凸面は急斜面のエンボス加工と、曲げ加工をし 、掴み側は掴む材料に合わせた形状に出来る一対の座金で１セットになるクラン プである。

【０００９】

【考案の効果】

本考案によれば、型枠の建込み時に、より作業性が上がると共に精度が高まる 。また型枠の建込み後、生コンクリートを打設する際の振動でも、緩みを防止で きる。 さらに型枠以外のクランプとしての用途もひらける。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１の全体像を示した斜視図である。

【図２】ナット端部と座金部分の拡大図である。

【図３】図２のナットと座金の傾斜部分の説明図であ
る。

【図４】型枠に使用状態を示した説明図である。

【図５】クランプに傾斜面を導入した実施例図である。

【符号の説明】

１ ナット ２ 座金 ３ フォームタイ ４ パイプ ５ コンクリート ６ 型枠 ７ セパレーター ８ コーン ９ ボルト

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 型枠パネルをバタ材で堅固にすべく支持
   し、且つ緩みが生じない様にした型枠固定用締付部材に
   関し、螺旋状のネジ面に沿い周回するナットの締付け端
   面に凸凹を付すが、締まり方向に周回するナットの凸面
   は緩斜面、緩み方向に周回するナットの凸面は急斜面に
   すること、又このナットに接する座金の凹凸の斜面をナ
   ットと同様にしたことを特徴とする締付部材である。
2. 【請求項２】 クランプに関し、緩みが生じない様に固
   定用ボルトの首に凸凹を付す。 このボルトのネジ部分
   にはまり螺旋状のネジ面に沿い周回するナットの締付け
   端面にも凸凹を付すが、締まり方向に周回するナットの
   凸面は緩斜面、緩み方向に周回するナットの凸面は急斜
   面にする。 ボルトの首の凸凹もナットと同じ形状に
   する。 このボルトとナットに接する座金もナットと
   同様の凹凸にし、掴み側は掴む材料に合わせた形状にし
   た一対の座金でセットにしたクランプである。