JP3003166B2 - ジェットプリンター用マーキングインキ - Google Patents

ジェットプリンター用マーキングインキ

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JP3003166B2 JP15909790A JP15909790A JP3003166B2 JP 3003166 B2 JP3003166 B2 JP 3003166B2 JP 15909790 A JP15909790 A JP 15909790A JP 15909790 A JP15909790 A JP 15909790A JP 3003166 B2 JP3003166 B2 JP 3003166B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、種々の被記録体に対してジェットプリント
するのに適当なジェットプリンター用マーキングインキ
に関し、特にガラス質表面に対してジェットプリントす
る際に使用されるジェットプリンター用マーキングイン
キに関する。
〔従来の技術〕
ジェットプリンターによる印刷は、ノズルよりインキ
を噴射し被記録材に付着せしめる方式であり、該ノズル
と被記録材が非接触状態にある為、曲面や凸凹した不規
則な形状を有する表面に対して良好な印刷を行なうこと
ができるものである。
このジェットプリンター用インキとしては種々のもの
が知られているが、特にガラス質表面への接着性の優れ
たジェットプリンター用インキとして特開昭58−176271
号公報には、アルコールまたはケトンを主成分とする溶
剤、染料、シリコーン樹脂、界面活性剤および導電性付
与剤としてイオン性化塩類を含有するインキが、特開昭
60−76574号公報には、アクリル酸又はメタクリル酸モ
ノマーの含有量を限定したアクリル樹脂、シランカップ
リング剤、界面活性剤、導電性付与剤として、イオン化
性塩類又は塩基性染料、染料およびアルコール又はケト
ンを主成分とする溶剤を含有するインキが提案されてい
る。また、特公昭63−33514号公報には、金属、合成重
合体およびガラスにジェットプリントするのに適当なイ
ンキとして、エポキシ−フェノール系バインダー樹脂、
染料およびアルコール、水、ケトン、アルキレングリコ
ールから主としてなる溶媒混合物を含有するインキが提
案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、これら従来技術のジェットプリンター用イン
キは、いずれもガラス質表面への接着性を改善してはい
るものの、未だその密着性及び耐摩耗性が十分であると
は言えない。又、これらジェットプリンター用インキ
は、いずれもインキ組成物中に電解質(イオン性塩類)
を含有するため、これを使用して印刷した印刷物のイン
キ皮膜は電解質の析出により、種々の被記録材、特にガ
ラス質表面に印刷された皮膜の耐水性に劣るという問題
を有している。
本発明が解決しようとする課題は、種々の被記録材に
ジェットプリントするのに好適であり、特にガラス質表
面に対する密着性、耐摩耗性、耐水性、耐化粧水性に優
れたジェットプリンター用マーキングインキ組成物を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ね
た結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は油溶性染料、樹脂、有機溶剤を含有す
るジェットプリンター用インキにおいて、樹脂として、
シリコーン樹脂と、ケトン類溶剤に可溶性のアクリル樹
脂を併用することを特徴とするガラス質表面を持つ被記
録体用のジェットプリンター用マーキングインキに関す
る。
本発明に使用する溶剤可溶性のアクリル樹脂は、その
重量平均分子量が5000〜60000の範囲にあるものが好ま
しく、アクリル樹脂の平均分子量が5000より小さい時は
十分な耐摩耗性が得られず、またその平均分子量が6000
0より大きい時は噴射が不安定となる。また、優れた耐
化粧水性を得るためには、アルコール類、特にエタノー
ルに溶解しないアクリル樹脂を使用することが好まし
く、このようなアクリル樹脂としては、アクリル樹脂の
構成成分であるアクリルモノマーとして、アクリル酸、
メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーを、アク
リル酸−2ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2ヒドロ
キシエチル等の水酸基含有モノマーを少量含有させて重
合して得られるアクリル樹脂が使用され、具体的には、
三菱レーヨン(株)製のダイヤナールBRレジン、BR−8
3、BR−87、BR−107、BR−113、BR−116等が挙げられる
がこれらに限定されるものではなく、同時に2種類以上
組み合わせて使用することもできる。
これらの溶剤可溶性のアクリル樹脂のインキ組成物中
の含有量は、インキ皮膜の十分な耐摩耗性、耐化粧水性
を得る点から2〜15重量%の範囲が好ましい。
本発明に使用するシリコーン樹脂は、その平均重合度
が100〜3000の範囲にあるものが好ましく、平均重合度
が100より小さい時は十分な耐摩耗性が得られず、ま
た、その平均重合度が3000より大きい時は噴射が不安定
となる。この様なシリコーン樹脂としては、一般塗料用
に用いられるストレートシリコーン樹脂、分子中に水酸
基、アルコキシ基を有する変性用シリコーン樹脂、アル
キッド、エポキシ、ウレタン等で変性された変性シリコ
ーン樹脂等、本発明に使用する有機溶剤に可溶で、アク
リル樹脂との相溶性の良いものであればすべて使用でき
るが、具体的には、信越化学工業(株)製シリコーン樹
脂、KP−311、KR−255、KR−155、KR−211、KR−212、K
R−214、KR−216、KR−206、KR−305、EN−1001N、KR−
9706、KR−5203等が挙げられる。但し、本発明に使用で
きるシリコーン樹脂はこれらに限定されるものではな
く、同時に2種類以上組み合わせて使用してもよい。こ
れらのシリコーン樹脂のインキ組成物中の含有量は、イ
ンキ皮膜の十分な耐水性を得る点から1〜10重量%の範
囲が好ましい。
本発明のジェットプリンター用マーキングインキには
必要に応じて他の溶剤可溶性樹脂を併用することが可能
である。併用する樹脂としてはエポキシ樹脂が好まし
く、エポキシ樹脂を併用することにより、ガラス質表面
に対する密着性、耐水性を一段と高められる。この様な
エポキシ樹脂としては本発明の有機溶剤に可溶であれば
すべて使用できるが、常温で固体のものがインキ皮膜の
十分な耐摩耗性を得る点から好ましく、具体的にはシェ
ル化学(株)製エポキシ樹脂、エピコート1001、1002、
1003、1004、1007、大日本インキ化学工業(株)製エポ
キシ樹脂、エピクロン1050、3050、4050、7050、エピク
ロンS−129、S−830、エピクロンN−695、N−775等
が挙げられるが、本発明に使用し得るエポキシ樹脂はこ
れらに限定されるものではなく、また同時に2種類以上
組み合わせて使用してもよい。
また、これらエポキシ樹脂の使用量は、樹脂成分に対
し2〜15重量%の範囲が好ましい。
本発明に使用し得る油溶性染料は種々のものが考えら
れ特に限定されるものではないが、本発明のインクジェ
ットプリンター用マーキングインキがコンティニュアス
方式と呼ばれるインクジェット方式に使用される場合、
従来のイオン化性塩類に替えて含金属染料を使用するこ
とが好ましい。即ち、油溶性染料として、含金属染料を
用いれば、本発明のジェットプリンター用マーキングイ
ンキに適度な電気伝導度を付与することができ、安定し
た噴射が可能になり、然もガラス質表面に対して耐水性
を害する物質を用いないで済むことと相まって耐水性お
よび耐化粧水性を一段と高めることが可能となる。この
様な含金属染料の好ましい具体例として例えば、C.I.ソ
ルベントブラック22、23、27、29、34、43、47、123、
C.I.ソルベントイエロー19、21、32、61、79、80、81、
82、C.I.ソルベントレッド8、35、83、84、100、109、
118、119、121、122、160、C.I.ソルベントブルー25、5
5、70等が挙げられる。但し、本発明に使用し得る含金
属染料はこれらに限定されるものではなく、2種以上の
含金属染料を同時に使用してもよい。また、これらの油
溶性含金属染料のインキ組成物中の含有量は、インキの
適度な電気伝導度を得る点から1〜15重量%の範囲が好
ましい。
本発明のジェットプリンター用マーキングインキで印
刷されたインキ皮膜の耐水性および低温時の耐摩耗性を
高めるためには、当該インキにフタル酸エステル、セバ
シン酸エステル、ステアリン酸エステル、リン酸エステ
ル、クエン酸エステル、アジピン酸エステル、マレイン
酸エステル、トリメリット酸エステル等の可塑剤で本発
明に使用する樹脂と相溶性の良い化合物を添加すること
が好ましく、特に好ましくはフタル酸エステル、セバシ
ン酸エステルの中から選ばれる少なくとも1種の化合物
で本発明に使用する樹脂と相溶性の良い化合物を0.1〜
5重量%添加することが良い。上記フタル酸エステルと
しては具体的にはフタル酸ジエチル、フタル酸ジブチ
ル、フタル酸ペンチル等、上記セバシン酸エステルとし
ては、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバ
ンシン酸ジオクチル等が挙げられるが本発明はこれらに
限定されるものではない。
本発明に使用し得る溶剤としては、染料の溶解性並び
にインキ乾燥特性の良好ならしめるものとして、例え
ば、水、アンモニア水、プロパノールの如き脂肪族アル
コール類、ジメチルケトン或いはジエチルケトンの如き
ケトン類、グリコール類、グリコールエーテル類、グリ
コールエステル類、炭化水素類、アミド類、アミノアル
コール類、モルホリン或いはピリジンの如き含窒素化合
物等が挙げられるが、特に染料溶解性、インキの電気伝
導度およびインキ乾燥特性を高める溶剤としてメチルエ
チルケトン、或いはメチルエチルケトンにメタノール又
はエタノールを含有する溶剤が特に好ましい。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。尚、以
下の記述中「部」は重量部を表わす。
(実施例1) 染料(C.I.ソルベントブラック27)8.0部、ダイヤナ
ールBR−113(三菱レーヨン(株)製アクリル樹脂、分
子量約3000)12.0部、KR−216(信越化学工業(株)製
シリコーン樹脂、重合度約300)4.0部、メチルエチルケ
トン75.4部を十分に攪拌、溶解した後、この溶液を1.2
μmメンブランフィルターを用いて濾過することによっ
てジェットプリンター用マーキングインキを得た。
このインキを用い、日立製作所(株)製コンティニュ
アスインキジェットプリンター「IJプリンター」を用い
て、ガラス、プラスチック板(アクリル樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、ABS樹脂)及び金属板(アルミニウム、ステン
レス、ブリキ)に印刷を行った。
この結果、ガラス、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、
ABS樹脂、アルミニウム、ステンレスおよびブリキに対
して鮮明な印刷画像が得られ、また、噴射安定性も良好
であった。
次に上記被印刷物に印刷された各々の印刷画像に「セ
ロテープ」(ニチバン(株)製、セロファン粘着テー
プ)を貼り、次いで「セロテープ」を剥離することによ
る印刷画像の密着性、次に印刷画像を消しゴム((株)
トンボ鉛筆製MONO)により10回こすることによる印刷画
像の耐摩耗性を評価したところ、良好な密着性、耐摩耗
性を有していた。
更に、ガラスに印刷された印刷画像に対して水とエタ
ノールの混合溶液(水/エタノール=1)をしみこませ
たワイピングガーゼで20回こすることによる印刷画像の
耐化粧水性、および同印刷画像を24時間及び7日間水中
浸漬することによる耐水性を評価した。
その結果、耐化粧水性について良好な結果が得られ、
また、24時間水中浸漬した印刷画像には画質の劣化がな
く7日間水中浸漬したものについては、印刷画像の1部
に剥離があったものの十分に判読可能な状態であった。
(実施例2) 染料(C.I.ソルベントブラック29)2.5部、染料(C.
I.ソルベントブラック43)6.4部、ダイヤナールBR−113
(三菱レーヨン(株)製アクリル樹脂、分子量約3000
0)6.0部、KR−216(信越化学工業(株)製シリコーン
樹脂、重合度約300)4.0部、エピコート1004(シェル化
学(株)製エポキシ樹脂)5.6部、メチルエチルケトン6
2.5部、メタノール13.0部を十分に攪拌、溶解した後、
この溶液を1.2μmメンブランフィルターを用いて濾過
することによってジェットプリンター用マーキングイン
キを得た。
(実施例3) 染料(C.I.ソルベントブラック27)5.0部、染料(C.
I.ソルベントブラック29)1.0部、ダイナールBR−87
(三菱レーヨン(株)製アクリル樹脂、分子量約2500
0)10.0部、KR−311(信越化学工業(株)製シリコーン
樹脂、重合度約20000)4.5部、エピクロンN−695(大
日本インキ化学工業(株)製エポキシ樹脂)5.6部、メ
チルエチルケトン60.0部、メタノール13.0部、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル5.0部を十分に攪拌、
溶解した後、この溶液を1.2μmメンブランフィルター
を用いて濾過することによってジェットプリンター用マ
ーキングインキを得た。
(実施例4) 染料(C.I.ソルベントブラック27)7.5部、ダイヤナ
ールBR−87(三菱レーヨン(株)製アクリル樹脂、分子
量約25000)6.0部、KR−211(信越化学工業(株)製シ
リコーン樹脂、重合度約300)6.5部、エピクロン4050
(大日本インキ化学工業(株)製エポキシ樹脂)8.0
部、メチルエチルケトン67.0部、エタノール5.0部を十
分に攪拌、溶解した後、この溶液を1.2μmメンブラン
フィルターを用いて濾過することによってジェットプリ
ンター用マーキングインキを得た。
実施例2〜4のインキを用いて、実施例1と同様にガ
ラス、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、アル
ミニウム、ステンレス、およびブリキに対して印刷を行
なった。その結果、各被印刷物に対して、いずれのイン
キも鮮明な印刷画像を形成し、また、いずれのインキも
噴射安定性が良好であった。
次に、上記各印刷物に対して実施例1と同様の手法に
より、セロテープによる密着性、および消しゴムによる
耐摩耗性の評価を行なった。その結果いずれの印刷物も
良好な密着性および耐摩耗性を有していた。
更に、実施例2〜4のインキを使用してガラスに印刷
された各印刷物を実施例1と同様な手法により、耐化粧
水性および耐水性を評価した。その結果いづれの印刷物
も良好な耐化粧水性を有していることが判明し、また24
時間水中浸漬後および7日間水中浸漬後の各々の印刷物
についてもその印刷画像の剥離は全く認められなかっ
た。
次に、ガラスに印刷された各印刷物において、その印
刷画像を5℃で24時間放置直後、ワイピングガーゼで10
回こすることによる低温時の耐摩耗性を評価した。
この結果、印刷画像の1部に剥離が見られたものがあ
ったものの十分に判読可能であった。
(実施例5) 染料(C.I.ソルベントブラック27)4.0部、染料(C.
I.ソルベントブラック43)4.0部、ダイナールBR−113
(三菱レーヨン(株)製アクリル樹脂、分子量約3000
0)12.0部、KR−216(信越化学工業(株)製シリコーン
樹脂、重合度約300)2.0部、エピクロン1050(大日本イ
ンキ化学工業(株)製エポキシ樹脂)4.0部、セバシン
酸ジエチル1.5部、メチルエチルケトン54.5部、メタノ
ール18.0部を十分に攪拌、溶解した後、この溶液を1.2
μmメンブランフィルターを用いて濾過することによっ
てジェットプリンター用マーキングインキを得た。
(実施例6) 染料(C.I.ソルベントブラック27)7.0部、ダイナー
ルBR−113(三菱レーヨン(株)製アクリル樹脂、分子
量約30000)5.4部、KR−216(信越化学工業(株)製シ
リコーン樹脂、重合度約300)3.6部、エピコート1004
(シェル化学(株)製エポキシ樹脂)7.2部、セバシン
酸ジブチル1.8部、メチルエチルケトン63.0部、メタノ
ール12.0部を十分に攪拌、溶解した後、この溶液を1.2
μmメンブランフィルターを用いて濾過することによっ
てジェットプリンター用マーキングインキを得た。
(実施例7) 染料(C.I.ソルベントブルー70)9.0部、ダイナールB
R−113(三菱レーヨン(株)製アクリル樹脂、分子量約
30000)6.4部、KR−216(信越化学工業(株)製シリコ
ーン樹脂、重合度約300)4.0部、エピコート1004(シェ
ル化学(株)製エポキシ樹脂)5.6部、フタル酸ジブチ
ル1.5部、メチルエチルケトン55.0部、メタノール18.5
部を十分に攪拌、溶解した後、この溶液を1.2μmメン
ブランフィルターを用いて濾過することによってジェッ
トプリンター用マーキングインキを得た。
実施例5〜7のインキを用いて、実施例1と同様にガ
ラス、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、アル
ミニウム、ステンレス、およびブリキに対して印刷を行
なった。その結果、各被印刷物に対して、いずれのイン
キも鮮明な印刷画像を形成し、また、いずれのインキも
噴射安定性が良好であった。
次に、上記各印刷物に対して実施例1と同様の手法に
よりセロテープによる密着性、および消しゴムによる耐
摩耗性の評価を行なった。その結果いずれの印刷物も良
好な密着性および耐摩耗性を有していた。
更に、実施例5〜7のインキを用いてガラスに印刷さ
れた各印刷物を実施例1と同様な手法により、耐化粧水
性および耐水性を評価した。その結果いづれの印刷物も
良好な耐化粧水性を有していることが判明し、また24時
間水中浸漬後および7日間水中浸漬後の各々の印刷物に
ついてもその印刷画像の剥離は全く認められなかった。
次に、ガラスに印刷された各印刷物において、その印
刷画像を5℃で24時間放置直後、ワイピングガーゼで10
回こすることによる低温時の耐摩耗性を評価した。
その結果、印刷画像の剥離は全く認められなかった。
(比較例) 染料(C.I.ソルベントブラック27)7.0部、KR−216部
(信越化学(株)製シリコーン樹脂、分子量約300)20.
0部、KBM−603(信越化学(株)製シランカップリング
剤)5.0部、メチルエチルケトン48.0部、イソプロピル
アルコール20.0部を十分に攪拌、溶解した後、この溶液
を1.2μmメンブランフィルターを用いて濾過すること
によってジェットプリンター用マーキングインキを得
た。
このインキを用い、実施例1と同様にして、ガラス、
アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、アルミニウ
ム、ステンレスおよびブリキに印刷を行なった。
次に各印刷物に対して実施例1と同様の手法により密
着性、耐摩耗性、耐化粧水性および耐水性を評価した。
良好な密着性、耐水性を有していたが耐摩耗性、耐化粧
水性は不良であり、印刷画像が剥離し、判読不能となっ
た。
(比較例2) 染料(C.I.ソルベントブラック27)7.0部、ダイナー
ルBR−113(三菱レーヨン(株)製アクリル樹脂、分子
量約30000)13.0部、フタル酸ジブチル1.5部、メチルエ
チルケトン60.0部、メタノール18.5部を十分に攪拌、溶
解した後、この溶液を1.2μmメンブランフィルターを
用いて濾過することによってジェットプリンター用マー
キングインキを得た。
このインキを用い、実施例1と同様にして、ガラス、
アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、アルミニウ
ム、ステンレスおよびブリキに印刷を行なった。
次に各印刷物に対して実施例1と同様の手法により密
着性、耐摩耗性、耐化粧水性および耐水性を評価した。
その結果、密着性、耐摩耗性および耐化粧水性について
は良好な結果が得られたが、耐水性は不良で24時間水中
浸漬した印刷画像には剥離が生じ、判読不能であった。
本発明の前記各実施例のインキ中のシリコーン樹脂と
アクリル樹脂は、いずれもインク調製に用いた各溶剤に
均一に溶解していたが、溶剤が揮発して形成された印刷
皮膜の耐化粧水性の評価結果からわかる通り、これら各
実施例の印刷皮膜は、いずれも用いたアルコール類に優
れた耐久性を示した。
〔発明の効果〕
本発明によれば、樹脂成分としてアクリル樹脂とシリ
コーン樹脂を併用することにより、ガラス、プラスチッ
ク板および金属板に優れた密着性、耐摩耗性、耐化粧水
性および耐水性を有する印刷画像を形成することがで
き、更に染料成分として含金属染料を使用すれば、イン
キに適度な電気伝導度を維持させながらも印刷画像の耐
水性を高めることができる。また、セバシン酸エステル
或いはフタル酸エステルを併用すれば、更に低温下での
印刷画像の耐摩耗性が高められる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−137976(JP,A) 特開 昭63−113090(JP,A) 特開 昭54−56505(JP,A) 特開 平2−155963(JP,A) 特開 平3−33172(JP,A) 特開 昭60−76574(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油溶性染料、樹脂、有機溶剤を含有するジ
    ェットプリンター用インキにおいて、ケトン類溶剤を含
    み、樹脂として、シリコーン樹脂と、ケトン類溶剤に可
    溶性のアクリル樹脂を併用することを特徴とするガラス
    質表面を持つ被記録体用のジェットプリンター用マーキ
    ングインキ。
  2. 【請求項2】油溶性染料、樹脂、有機溶剤を含有するジ
    ェットプリンター用インキにおいて、ケトン類溶剤を含
    み、樹脂として、シリコーン樹脂と、ケトン類溶剤に可
    溶性でアルコール類溶剤には溶解しないアクリル樹脂を
    併用することを特徴とするガラス質表面を持つ被記録体
    用のジェットプリンター用マーキングインキ。
  3. 【請求項3】油溶性染料、樹脂、有機溶剤を含有するジ
    ェットプリンター用インキにおいて、メチルエチルケト
    ンを含み、樹脂としてシリコーン樹脂とメチルエチルケ
    トンに可溶性で、メタノール及び/又はエタノールには
    溶解しないアクリル樹脂を併用することを特徴とするガ
    ラス、及び金属用のジェットプリンター用マーキングイ
    ンキ。
  4. 【請求項4】樹脂として、エポキシ樹脂を併用すること
    を特徴とする請求項1、2又は3記載のジェットプリン
    ター用マーキングインキ。
  5. 【請求項5】アクリル樹脂の重量平均分子量が5000〜60
    000の範囲にあることを特徴とする請求項1、2、3又
    は4記載のジェットプリンター用マーキングインキ。
  6. 【請求項6】シリコーン樹脂の平均重合度が100〜3000
    の範囲にあることを特徴とする請求項1、2、3、4又
    は5記載のジェットプリンター用マーキングインキ。
  7. 【請求項7】油溶性染料として含金属染料を使用するこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の
    ジェットプリンター用マーキングインキ。
  8. 【請求項8】フタル酸エステル、セバシン酸エステルの
    中から選ばれる少なくとも1種の化合物を0.1〜5重量
    %含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、
    5、6又は7記載のジェットプリンター用マーキングイ
    ンキ。
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