JP3002842B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、遊技盤の遊技部に対し
て弾発された遊技球が該遊技部の所要部位に設けられた
特別入賞口へ入賞したことに基づき特別遊技権利状態を
発生するようにしたパチンコ遊技機等の弾球遊技機に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、パチンコ遊技機で代表される
弾球遊技機において、遊技盤の遊技部に対して弾発され
た遊技球が特別入賞口へ入賞したことに基づき特別遊技
権利状態を発生させるとともに、該特別遊技権利状態の
発生中に遊技球が始動入賞口へ入賞したことに基づき変
動入賞装置を遊技者にとって有利な状態に変換するよう
にしたものが提案されている。

【０００３】この種のパチンコ遊技機においては、役物
装置の内部に特別入賞口と一般入賞口を備え、役物装置
内へ流入した遊技球が内部の入賞空間を流下して該特別
入賞口或いは一般入賞口のうちの何れかに入賞するよう
に構成されていた。このような構成にすることにより、
遊技球の入賞箇所により遊技価値を付与するといったパ
チンコ遊技機本来の遊技性を高めるとともに、特別遊技
権利状態の発生を遊技球の入賞により確実に発生させて
いたのである。そして、遊技店においては、遊技店と遊
技者との利益バランスがとれた特別遊技権利状態の発生
率となるようなパチンコ遊技機が望まれていたことか
ら、遊技機メーカーでは特別遊技権利状態の発生率が好
適になるよう種々の工夫を凝らして役物装置を開発して
いた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
特別遊技権利状態の発生率は、役物装置内の特別入賞口
への遊技球の入賞率により決定されていた。即ち、特別
遊技権利状態の発生率は、役物装置内の構造等の物理的
な要因が大きく関与することとなり、入賞空間における
遊技球の流下棚の傾斜や特別入賞口と一般入賞口の配置
関係や大きさ等を微妙に調整しなければ、適当な特別入
賞口への入賞率に設定することはできず、目的とする特
別遊技権利状態の発生率に設定することは非常に困難で
あった。しかも、役物装置の遊技盤への取り付け状態等
によって役物装置内部の入賞空間における球流下状態が
微妙に変化することもあるため、各パチンコ遊技機毎に
特別入賞口への入賞率にバラツキが生じてしまうことも
多く、パチンコ遊技機の個体差に依存することなく全て
の同一機種で同一の特別遊技権利状態の発生率を実現す
ることは非常に困難であった。

【０００５】従って、役物装置内の特別入賞口への入賞
率を一度設定すると、その入賞率は役物装置の物理的構
造に依存するために、当該役物装置における特別入賞口
への入賞率を変更することは困難となる。よって、特別
入賞口への入賞率が一旦定まった役物装置を他のパチン
コ遊技機に流用して、特別入賞口への入賞率が異なる別
機種として使用することはできなかった。

【０００６】更に、従来の役物装置の場合、流下棚を勢
いよく流下した遊技球が、特別入賞口あるいは一般入賞
口の何れかに瞬時に入賞する場合があり、遊技者がどち
らの入賞口に入賞したかを明確に認識できなかったため
に、あたかも特別入賞口へ入賞したように遊技者が錯覚
してしまうと、遊技者が期待する特別遊技状態が発生し
ないため、当該遊技機に対して遊技者が不信感を抱く可
能性もあった。

【０００７】本発明は、前記課題を解決するために成さ
れたもので、特別入賞口への遊技球の入賞により特別遊
技権利状態を確実に発生させるといった弾球遊技機本来
の遊技性を保持しつつ、特別入賞口が設けられる役物装
置等の構造に依存することなく、特別遊技権利状態の発
生率を目的とする値に正確かつ確実に設定でき、しか
も、遊技球を不正に特別入賞口へ入賞させるような不正
行為により特別遊技権利状態が発生することを防止でき
る弾球遊技を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項１に係る発明は、遊技盤（１）の遊技部
（３）に対して弾発された遊技球が該遊技部の所定部位
（例えば、特定入賞装置５内）に設けられた特別入賞口
（例えば、特別排出口２４）へ入賞したことに基づき特
別遊技権利状態を発生させるとともに、該特別遊技権利
状態の発生中に遊技球が始動入賞口（例えば、始動口１
０，１０）へ入賞したことに基づき変動入賞装置（６）
を遊技者にとって有利な状態に変換するようにした弾球
遊技機（例えば、パチンコ機）において、前記遊技盤に
配設され複数の識別情報を可変表示可能な可変表示装置
（４）と、特定領域（例えば、特定入賞口１５）を通過
する遊技球を検出して前記可変表示装置での可変表示を
起生させるための特定入賞検出手段（例えば、特定領域
通過検出器４７）と、遊技球を１個宛保持可能な球保持
部（例えば、第１球通過口１７，第２球通過口１８）が
形成された回動部材（例えば、切換部材１６）を有し、
前記特定入賞検出手段により特定領域の通過を検出され
て前記可変表示装置での可変表示を起生させた遊技球
を、該回動部材の所定部（例えば、切換部材１６の第１
球通過口１７と第２球通過口１８との間の部位）に載置
して保留可能であるとともに、該保留された遊技球を、
前記回動部材の球保持部に保持して前記特別入賞口ある
いは該特別入賞口を除く一般入賞口（例えば、一般排出
口２５）のうちの何れかに回動動作により振り分けて入
賞させることが可能な保留振分手段（例えば、特定入賞
装置５）と、前記特別入賞口へ入賞した遊技球を検出可
能な特別入賞検出手段（例えば、特別入賞検出器３１）
と、前記特定入賞検出手段からの検出信号に基づき前記
可変表示装置において可変表示を開始させ、該可変表示
の停止結果態様が特別表示態様となったことに関連して
前記球保持部で保持された遊技球が特別入賞口に入賞す
るように前記保留振分手段の回動部材を回動動作させ、
前記特別入賞検出手段からの検出信号に基づき前記特別
遊技権利状態を発生させる制御手段（例えば、電気的制
御装置４８）と、を備え、前記制御手段は、前記可変表
示装置での可変表示において特別表示態様が導出されて
いない場合には、特別入賞検出手段からの検出信号を前
記特別遊技権利状態の発生に対して無効とする特別入賞
無効制御手段（例えば、第１フ リップフロップ９５）を
備えていることを特徴とする。また、請求項２に係る発
明は、請求項１に記載の弾球遊技機において、前記保留
振分手段が、外部からの操作により前記回動部材を回動
させることを防止可能な不正回動防止手段（例えば、回
動規制部４０が形成された不正回動防止孔３８を有する
第１不正回動防止部材３４ａ，第２不正回動防止部材３
４ｂ）を備えていることを特徴とする。

【０００９】

【作用】従って、請求項１に係る遊技機においては、特
定入賞検出手段からの検出信号に基づき制御手段が可変
表示装置において可変表示を開始させ、該可変表示を開
始させた遊技球は保留振分手段により保留され、可変表
示装置での可変表示の結果態様が特別表示態様となった
場合、保留振分手段で保留されていた遊技球は回動部材
の球保持部で保持されて回動部材の回動動作により特別
入賞口に振り分けられ、特別入賞検出手段からの検出信
号に基づき特別遊技権利状態を発生させるが、この時、
可変表示装置での可変表示において特別表示態様が導出
されていない場合には、制御手段が備える特別入賞無効
制御手段が、特別入賞検出手段からの検出信号を特別遊
技権利状態の発生に対して無効とする。また、請求項２
に係る遊技機においては、保留振分手段が不正回動防止
部材を備えるので、外部からの操作によって前記回動部
材を不正に回動操作することにより、可変表示装置での
可変表示の結果態様として特別表示態様が導出されるこ
となく遊技球が特別入賞口に入賞するようなことを防止
できる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。第１図に示す遊技盤１は、弾球遊技機として例
示する所謂第３種に属するパチンコ機のもので、ガイド
レール２で囲まれた遊技部３内に種々の入賞領域を形成
するとともに多数の障害釘を植設してあり、具体的には
遊技部３のほぼ中央上部に図柄表示手段として可変表示
装置４を、該可変表示装置４の下方に特定入賞装置５
を、可変表示装置４の右下方に変動入賞装置６を、可変
表示装置４の左下方に補助変動入賞装置７を、該補助変
動入賞装置７の上方には、補助変動入賞装置７に設けた
普通図柄表示器８の始動口として機能する特定ゲート９
を、特定入賞装置５の左右には変動入賞装置６の始動口
１０，１０などを配設してある。この始動口１０，１０
へ特別遊技権利状態（後に詳述）の発生中に遊技球が入
賞すると、変動入賞装置６が遊技者にとって有利な状態
に変換するものとしてある。

【００１１】可変表示装置４は、遊技盤１の表面に取付
けるベース板１１に７セグメントタイプの可変表示器１
２ａ，１２ｂ，１２ｃを３つ並設してなり、各可変表示
器１２に遊技者が認識できない速さで数字を高速変換表
示する。なお、本実施例では３桁の数字を高速変換表示
する可変表示装置４を使用したが、本発明における図柄
表示手段は、図柄や数字などの識別記号を可変表示でき
ればどのような構成でもよく、例えば１桁の表示器でも
よいし、また識別記号を周面に記載したドラムを回転さ
せるドラム式でもよい。

【００１２】保留振分手段としての特定入賞装置５は、
保留機能および振分機能を一体的に備えるもので、図２
から図１１に示すように、遊技盤１の表面に取付ける取
付基板１３の前面に特定入賞枠１４を突設し、特定入賞
枠１４の上面に特定領域としての特定入賞口１５を開設
し、該特定入賞口１５の下方の特定入賞枠１４の内部に
は回動部材としての切換部材１６を水平方向に回動可能
に設けてある。この切換部材１６は、扇状の板材に球を
１個宛保持可能な球保持部として機能する第１球通過口
１７と第２球通過口１８とを左右に開設し、基端部のほ
ぼ中央には回動支点となる回動軸挿通口１９を設けると
ともに、回動軸挿通口１９の左右両側に作用子２０、２
０を延設してある。この作用子２０の先端部には、下方
に向かって作用突起２１が突設してある。また、切換部
材１６の前面には切換部材１６の回動状態を表示する表
示部２２が形成してあり、特定入賞枠１４の前面には該
表示部２２が臨む表示窓２３が開設してある。

【００１３】特定入賞枠１４の内部には、特別入賞口と
しての特別排出口２４と一般入賞口としての一般排出口
２５を並べて設けてある。そして、取付基板１３の後面
には、特定入賞枠１４に連通する球導出枠２６を突設
し、特定入賞枠１４の底面には前後方向に仕切部材２７
を立設するとともに球導出枠２６の底面にはこの仕切部
材２７と一連に仕切壁２８を立設して、特別排出口２４
に連通する特別排出通路２９と一般排出口２５に連通す
る一般排出通路３０を並べて形成し、特別排出通路２９
に特別入賞検出器３１を特別入賞検出手段として臨ませ
てある。また、球導出枠２６の後方にはソレノイド収納
枠３２を取付けてある。

【００１４】そして、切換部材１６は、回動軸挿通口１
９を球導出枠２６内に設けた回動軸３３に挿通すること
により水平方向に回動可能に取付けられるとともに、不
正回動防止手段として機能する不正回動防止部材３４を
介して駆動部材であるソレノイド３５のプランジャ３６
に連絡している。以下、パチンコ機前面から見て右側の
不正回動防止部材を第１不正回動防止部材３４ａ、左側
の不正回動防止部材を第２不正回動防止部材３４ｂと
し、また、パチンコ機前面から見て右側のソレノイドを
第１ソレノイド３５ａ、左側のソレノイドを第２ソレノ
イド３５ｂとする。

【００１５】上記した不正回動防止部材３４は、断面略
Ｌ字状の板材で、一端部にスライド部３７を設けるとと
もに、他端部には不正回動防止孔３８を開設してあり、
一側にソレノイド３５のプランジャ３６を連結してあ
る。上記したスライド部３７は、ソレノイド収納枠３２
の両側面に設けたスライド溝３９内を摺動する。

【００１６】不正回動防止孔３８は、切換部材１６の作
用突起２１が挿通し、外部からの操作による不正回動を
防止するとともに、ソレノイド３５の駆動により切換部
材１６を回動させるためのもので、ソレノイド３５側を
回動規制部４０とし、切換部材１６側を回動部４１とし
ている。回動部４１の外側辺４２は回動規制部４０の外
側辺４２からそのまま延長されていて、内側辺４３は回
動規制部４０の内側辺からさらに内側に向かって斜めに
延長された後、外側辺４２と平行になっている。したが
って、回動部４１の横幅は回動規制部４０の横幅より広
くなっている。

【００１７】そして、通常状態においては、作用突起２
１が回動規制部４０に位置するように切換部材１６が取
り付けてあり、この回動規制部４０の内側辺が回動規制
面４４として機能する（図７実線）。すなわち、外部か
ら切換部材１６を右回りに回動しようとすると、第２不
正回動防止部材３４ｂの回動規制部４０にある作用突起
２１ｂが回動規制面４４に当接し、切換部材１６の回動
を規制する（図５）。同様に、外部から切換部材１６を
左回りに回動しようとすると、第１不正回動防止部材３
４ａの回動規制部４０にある作用突起２１ａが回動規制
面４４に当接し、切換部材１６の回動を規制する。この
とき、特定入賞口１５の下部には、切換部材１６の第１
球通過口１７と第２球通過口１８との間が位置するの
で、特定入賞口１５に入賞した球は切換部材１６上に載
って、流下を規制される（図８）。すなわち、特定入賞
口１５に入賞した遊技球が常態にある切換部材１６上の
所定部位（第１球通過口１７と第２球通過口１８との間
の部位）に載って流下を阻止されることにより、遊技球
が一時的に保留されるのである。

【００１８】一方、第１ソレノイド３５ａが励磁しプラ
ンジャ３６ａが吸引されると、第１不正回動防止部材３
４ａの回動規制部４０にあった作用突起２１ａは、回動
部４１内へ移動し（図７点線）、回動規制面４４に移動
を規制されることなく先端面４５に接っしながら回動支
点である回動軸３３を中心として左回りに回動する（図
６、図９）。したがって、切換部材１６も回動支点であ
る回動軸３３を中心として左回りに回動し、第２球通過
口１８が特定入賞口１５の下方に位置する。このとき、
表示窓２３には「アタリ」表示がされるとともに、特定
入賞口１５に球が入賞すると、該球は第２球通過口１８
内に保持される（図９）。そして、第１ソレノイド３５
ａが消磁すると、プランジャ３５ｂが、復帰バネ４６の
付勢により突出し、切換部材１６は右回りに戻り回動
し、第２球通過口１８内に保持された球は特別排出口２
４を通過して特別排出通路２９に導かれ、特別入賞検出
器３１により検出される（図１０）。

【００１９】同様に、第２ソレノイド３５ｂが励磁しプ
ランジャ３６ｂが吸引されると、第２不正回動防止部材
３４ｂの回動規制部４０にあった作用突起２１ｂは、回
動部４１内へ移動し、回動規制面４４に移動を規制され
ることなく先端面４５に接っしながら回動支点である回
動軸３３を中心として右回りに回動する。したがって、
切換部材１６も回動支点である回動軸３３を中心として
右回りに回動し、第１球通過口１７が特定入賞口１５の
下方に位置する。このとき、表示窓２３には「ハズレ」
表示がされるとともに、特定入賞口１５に球が入賞する
と、該球は第１球通過口１７内に保持される。そして、
第２ソレノイド３５ｂが消磁すると、プランジャ３６ｂ
が復帰バネ４６の付勢により突出し、切換部材１６は左
回りに戻り回動し、第１球通過口１７内に保持された球
は一般排出口２５を通過し一般排出通路３０に導かれ
る。

【００２０】なお、図面に示す特定入賞装置５において
は、特定入賞口１５の下方に特定領域を通過する遊技球
（可変表示装置４での可変表示を起生させる球）を検出
する特定入賞検出手段としての特定領域通過検出器４７
を配置し、この特定領域通過検出器４７により特定領域
を通過した球を検出して電気的制御装置４８に信号を送
るように構成してある。特別入賞検出器３１は、図３に
示すように、特定入賞枠１４内の特別排出通路２９に設
けてある。

【００２１】また、図１１に示すように、特別入賞検出
器３１をソレノイド収納枠３２の外側下方に設けた検出
器取付部４９に取付けてもよい。この検出器取付部４９
は、特別入賞検出器３１の基部を載置する載置部５０
と、載置部５０の側方のソレノイド収納枠３２から立設
した支持部５１とからなる。支持部５１には、特別入賞
検出器３１の一側部が嵌合する嵌合溝５２が設けてあ
る。

【００２２】特別入賞検出器３１をソレノイド収納枠３
２に取り付けるには、検出器取付部４９の載置部５０に
特別入賞検出器３１の基部を載置するとともに、支持部
５１の嵌合溝５２内に特別入賞検出器３１の一側部を嵌
合する。そして、特別入賞検出器３１の他側部を球導出
枠２６の後端面で押さえるようにして、ソレノイド収納
枠３２を球導出枠２６にビス等で取り付ければよい。し
たがって、特別入賞検出器３１は直接にビス等を用いな
くても、簡単に取り付けることができるし、嵌合溝５２
により位置決めが容易かつ正確なものとなる。

【００２３】変動入賞装置６は、電気的駆動源の駆動に
より、遊技者にとって不利な第１状態と遊技者にとって
有利な第２状態とに変換可能であればどのような構成で
もよいが、図１２及び図１３に示すものは、取付基板５
３の開口部５４の両側に開閉翼５５，５５を軸着し、開
口部５４には球受け部５６を形成してある。

【００２４】各開閉翼５５の回動軸５７は、取付基板５
３を貫通して延在しており、その後端には開閉翼５５，
５５を左右に開閉動作させるためのピン５８を植設した
操作レバー５９が固定してある。そして、この操作レバ
ー５９のピン５８は、電気的駆動源であるソレノイド６
０のプランジャ下端に設けた操作部材６１の係合孔６２
内に緩く挿入されている。このため、左右の開閉翼５
５，５５は、プランジャの自重及び復帰ばねの作用によ
り、通常は開閉翼５５，５５の上端間隔を球が通過し得
ない程度に閉じた状態、即ち遊技者にとって不利な第１
状態を維持している。ソレノイド６０は、駆動基板６３
の裏面に突設したボスに取付けられているが、操作部材
６１及びその係合孔６２が左右２つの操作レバー５９，
５９のピン５８，５８に対して共通に形成されている。
ソレノイド６０を励磁して、操作部材６１を開閉翼５
５，５５の外開き方向の回動習性に抗して引き上げる
と、操作部材６１及びピン５８が上方向に移動し、各操
作レバー５９が回動軸５７を中心にして外開きに回動し
て開閉翼５５，５５が開き、球を受け入れ易い状態、即
ち遊技者にとって有利な第２状態に変換する。第２状態
に変換して開かれた開閉翼５５，５５に入賞した球は、
球受け部５６に拾われて開口部５４を抜けて取付基板５
３の裏側を下方に流下し、取付基板５３裏側に設けてあ
るフォトセンサタイプの計数用検出器６４によって検出
される。計数用検出器６４は、球を検出すると、電気的
制御装置４８に信号を送る。なお、この変動入賞装置６
は、横長な扉をソレノイドの駆動により開閉することに
よって球を受け入れない第１状態と球を受け入れ易い第
２状態に変換する所謂アタッカー式入賞装置でもよい。

【００２５】補助変動入賞装置７は、図１４及び図１５
に示すように、上記した変動入賞装置６とほぼ同様の構
成であり、取付基板６５の開口部６６の両側に開閉翼６
７，６７を軸着し、開口部６６には球受け部６８を形成
してある。各開閉翼６７の回動軸６９は、取付基板６５
を貫通して延在しており、その後端には開閉翼６７，６
７を左右に開閉動作させるためのピン７０を植設した操
作レバー７１が固定してある。そして、この操作レバー
７１のピン７０は、電気的駆動源であるソレノイド７２
のプランジャ下端に設けた操作部材７３の係合孔７４内
に緩く挿入されている。このため、左右の開閉翼６７，
６７は、プランジャの自重及び復帰ばねの作用により、
通常は開閉翼６７，６７の上端間隔を球が１個通過し得
る程度の間隔に閉じた状態（図１４）、即ち遊技者にと
って不利な第１状態を維持している。ソレノイド７２
は、駆動基板７５の裏面に突設したボスに取付けられて
いるが、操作部材７３及びその係合孔７４が左右２つの
操作レバー７１，７１のピン７０，７０に対して共通に
形成されている。ソレノイド７２を励磁して操作部材７
３を開閉翼６７，６７の外開き方向の回動習性に抗して
引き上げると、操作部材７３及びピン７０が上方向に移
動し、各操作レバー７１が回動軸６９を中心にして外開
きに回動して開閉翼６７，６７が開き、球を受け入れ易
い状態、即ち遊技者にとって有利な第２状態に変換す
る。

【００２６】第２状態に変換して開かれた開閉翼６７，
６７に入賞した球は、球受け部６８に拾われて開口部６
６を抜けて取付基板６５の裏側を下方に流下し、入賞球
として処理される。始動口１０は、上面が開放したポケ
ット枠状であり、入賞した球が流下する流路に始動検出
器７６を臨ませてある。始動検出器７６は、球を検出す
ると、電気的制御装置４８に信号を送る。

【００２７】次に、上記した構成からなるパチンコ機に
おける遊技について説明する。遊技者が発射操作ハンド
ルを操作することにより発射された球が遊技部３内に入
ると、障害釘に当って流下方向を変更しながら流下す
る。そして、この球が特定ゲート９を通過すると、検出
器９′がこの球を検出して電気的制御装置４８に信号を
送る。電気的制御装置４８は、検出器９′からの信号を
受けると、補助変動入賞装置７の前面に設けてある普通
図柄表示器８を作動して、遊技者が識別できない速さで
数字を可変表示させる。そして、電気的制御装置４８の
タイマに予め設定してある所定時間が経過すると、普通
図柄表示器８の可変表示を停止し、停止表示が予め設定
してある賞態様を形成した場合、例えば「７」が表示さ
れた場合には、補助変動入賞装置７のソレノイド７２を
所定時間（例えば６秒間）だけ励磁する。したがって、
補助変動入賞装置７は、普通図柄表示器８により賞態様
を形成すると、所定時間だけ開閉翼６７，６７を開いて
打球を受け入れ易い第２状態に変換する。なお、所定時
間が経過すると、ソレノイド７２が消磁するので、補助
変動入賞装置７は、開閉翼６７，６７を閉じた第１状態
に復帰する。

【００２８】また、遊技部３内を流下する球が特定入賞
口１５に入ると、この球は上述した切換部材１６の第１
球通過口１７と第２球通過口１８との間に載り待機す
る。特定入賞口１５を球が通過すると、特定領域通過検
出器４７がこの球を検出して電気的制御装置４８に信号
を送る。電気的制御装置４８は、この信号を受けると、
可変表示装置４の３つの可変表示器１２ａ，１２ｂ，１
２ｃを作動して遊技者が認識できない速さで数字を変換
表示する。そして、電気的制御装置４８のタイマに予め
設定してある所定時間が経過するか、或は遊技者がスト
ップスイッチ（図示せず）を操作すると、可変表示装置
４の可変表示が停止し、３桁の数字が停止表示される。
そして、この停止表示の結果態様が予め設定してある賞
態様に該当するか否かを電気的制御装置４８が判定し、
賞態様を形成していない場合には電気的制御装置４８が
特定入賞装置５の第２ソレノイド３５ｂを励磁して切換
部材１６を右回りに回動し、第１球通過１７口内へ球を
保持した後、第２ソレノイド３５ｂが消磁すると、第１
球通過口１７内へ保持した球は、一般排出口２５から一
般排出通路３０に落下する。すなわち、可変表示装置４
による可変表示の結果態様が賞態様を形成していない場
合、保留手段に保留されていた遊技球は一般入賞口（一
般排出口２５）へ振り分けられ、通常の入賞球として処
理される。よって、賞態様が形成されない場合には、遊
技に変化はない。

【００２９】一方、可変表示装置４の停止態様が賞態様
を形成すると、例えば「７」「７」「７」や「３」
「３」「３」などが表示されると、電気的制御装置４８
が特定入賞装置５の第１ソレノイド３５ａを励磁して切
換部材１６を左回りに回動し、第２球通過口１８内へ球
を保持した後、第１ソレノイド３５ａが消磁すると、第
２球通過口１８内へ保持した球は、特別排出口２４から
特別排出通路２９に落下し、特別入賞検出器３１により
検出される。すなわち、可変表示装置４による可変表示
の結果態様が特別表示態様を導出した場合、切換部材１
６の所定部に保留されていた遊技球は特別入賞口（特別
排出口２４）へ振り分けられ、この遊技球を特別入賞検
出器３１が球を検出すると、電気的制御装置４８に特別
遊技の権利が発生した旨の信号を送り、特別遊技権利状
態が発生する。すなわち、本実施例においては、電気的
制御装置４８が「特定領域通過検出器４７からの検出信
号に基づき可変表示装置４において可変表示を開始さ
せ、該可変表示の停止結果態様が特別表示態様となった
ことに関連して切換部材１６の第２球通過口１８に保持
された遊技球が特別排出口２４に入賞するように特定入
賞装置５の切換部材１６を回動動作させ、特別入賞検出
器３１からの検出信号に基づき特別遊技権利状態を発生
させる制御手段」としての機能を備えるのである。

【００３０】電気的制御装置４８は、特別入賞検出器３
１から特別遊技の権利が発生した旨の信号を受けると、
始動口１０の始動検出器７６を有効化する。したがっ
て、この特別遊技の権利が発生した後（特別遊技権利状
態の発生中）に遊技部３内を流下してきた球が始動口１
０に入賞すると、始動検出器７６がこの球を検出して電
気的制御装置４８に信号を送り、電気的制御装置４８は
この信号にもとづいて変動入賞装置６のソレノイド６０
を所定期間だけ、例えばタイマに設定した所定時間（１
０秒間）が経過するまでの期間、或は変動入賞装置６に
所定数（１０個）の球が入賞するまでの期間だけ励磁す
る。したがって、変動入賞装置６は、この所定期間の間
だけ球を受け入れ易い第２状態に変換する。変動入賞装
置６が第２状態に変換した状態で、球が入賞すると、計
数用検出器６４がこの球を１個宛検出して電気的制御装
置４８に信号を送り、電気的制御装置４８はこの信号に
もとづいて入賞球数を計数し、所定数に達するとソレノ
イド６０を消磁して変動入賞装置６を第１状態に復帰さ
せる。なお、入賞球数が所定数に達しなくても、所定時
間の１０秒間が経過すると、電気的制御装置４８はソレ
ノイド６０を消磁して変動入賞装置６を第１状態に復帰
させる。この様に、所定時間の経過すること、または入
賞球数が所定数に達することの条件のうち、いずれかの
条件が成立すると変動入賞装置６は第１状態に復帰する
が、この条件が成立するまでを１サイクルとし、球が始
動口１０に入賞して始動検出器７６で検出される毎に、
サイクルの更新が行われ、特別遊技を所定の回数（例え
ば１６サイクル目）まで継続することができる。即ち、
変動入賞装置６が第１状態に復帰した後に球が始動口１
０に入賞すると、始動検出器７６がこの球を検出して電
気的制御装置４８に信号を送り、この信号にもとづいて
電気的制御装置４８が変動入賞装置６のソレノイド６０
を励磁し、２サイクル目に更新されて特別遊技を継続す
る。この２サイクル目の特別遊技において、変動入賞装
置６への入賞球数が所定数（１０個）に達するか、また
は所定時間（１０秒間）が経過すると、ソレノイド６０
が消磁して２サイクル目を終了する。そして、球が始動
口１０に入賞すると、同様にして３サイクル目に更新さ
れて特別遊技が継続される。このようにして、球が始動
口１０に入ることを条件としてサイクルの更新が行われ
る。但し、最終の１６サイクル目が終了すると、特別遊
技の権利が消滅して、その後で球が始動口１０に入賞し
てもサイクルの更新は行われない。

【００３１】この様に、本実施例では球が特定入賞口１
５を通過することを条件として可変表示装置４が作動
し、この可変表示装置４により所定の賞態様が形成され
ると特定入賞口１５を通過した球が特別排出通路２９を
流下して特別入賞検出器３１に作用し、これにより特別
遊技の権利が発生し、この権利が発生している状態で球
が始動口１０に入賞することを条件に変動入賞装置６が
所定期間第２状態に変換し、変動入賞装置６が第１状態
に復帰してから球が始動口１０に入賞することを条件と
してサイクルの更新が行われて特別遊技が継続される。
そして、最終のサイクルにおいて所定時間が経過する
と、または入賞球数が所定数に達すると、この時点で特
別遊技の権利が消滅して特別遊技を終了する。

【００３２】なお、変動入賞装置６が第２状態のときに
球が特定入賞口１５を通過して可変表示装置４が作動
し、これにより賞態様を形成すると、これにより特別遊
技の権利が消滅し、特別遊技はその時点で終了する所謂
パンクとなる。したがって、特別遊技が開始されたなら
ば、球が特定入賞口１５に入らないように、できるだけ
右側を狙って打球を発射することが望ましい。

【００３３】次に電気的制御装置４８について説明する
が、先ず、可変表示装置４、及び特定入賞装置５の切換
部材１６を上記したように制御する構成について、図１
６のブロック図にもとづいて説明する。なお、説明の便
宜上、信号をＨレベル「Ｈ」、Ｌレベル「Ｌ」で表わ
す。

【００３４】図１６に示すように、特定入賞装置５の特
定領域通過検出器４７が球を検出すると、「Ｈ」を図柄
作動制御手段８２に送るので、該図柄作動制御手段８２
からの信号にもとづいて乱数抽出手段７８が第１乱数テ
ーブル７９または第２乱数テーブル８０から乱数を抽出
して、抽出した乱数を図柄選択手段８１に送る。また、
図柄作動制御手段８２は特定領域通過検出器４７からの
信号を受けると、第１アンドゲート８３に「Ｈ」を送出
するので、第１アンドゲート８３は表示更新パルス発生
手段８４からのパルスに同期して開き、図柄表示制御手
段８５に信号を送出し、該図柄表示制御手段８５は、可
変表示装置４を作動して３桁の数字を遊技者が視認でき
ない速さで高速変換表示させる。そして、図柄作動制御
手段８２のタイマ８６に予め設定した所定時間が経過す
ると、図柄作動制御手段８２から図柄比較手段８７に
「Ｈ」信号が送られ、これにより図柄比較手段８７は、
図柄選択手段８１から送られてくる停止図柄と図柄表示
制御手段８５から送られてくる可変表示装置４の図柄と
を比較し始め、両方の図柄が一致すると図柄作動制御手
段８２に信号を送る。図柄作動制御手段８２は、この信
号を受けると第１アンドゲート８３への「Ｈ」を「Ｌ」
に変換するので、第１アンドゲート８３が閉じ、これに
より可変表示装置４の可変表示が停止されて、図柄選択
手段８１により選択された３桁の数字が停止表示され
る。また、図柄作動制御手段８２は、第１アンドゲート
８３への信号を「Ｌ」に変換すると同時に停止図柄判定
手段８８に判定信号を送出するので、停止図柄判定手段
８８はこの信号を受けると、図柄表示制御手段８５から
送られてくる信号にもとづいて停止表示された図柄（３
桁の数字）が賞態様を形成しているか否かを判定する。

【００３５】停止図柄判定手段８８が「ハズレ」と判定
した場合には、切換部材制御手段８９に「ハズレ」であ
る旨の信号を送るとともに、後述する効果音発生器９０
にも「ハズレ」である旨の信号を送って「ハズレ」の効
果音を発生させる。「ハズレ」信号を受けた切換部材制
御手段８９は、この信号にもとづいて回動方向選択手段
９１が回動方向を選択して切換部材駆動制御手段９２に
信号を送る。これに応じて、切換部材駆動制御手段９２
は、第２ソレノイド３５ｂを一定時間作動して切換部材
１６を右回りに回転させて、切換部材１６の第１球通過
口１７内に球を保持した後、一般排出口２５を経て一般
排出通路３０に落下させ排出する。

【００３６】一方、停止図柄判定手段８８が「アタリ」
と判定した場合には、切換部材制御手段８９に「アタ
リ」である旨の信号を送るとともに、後述する効果音発
生器９０にも「アタリ」である旨の信号を送って「アタ
リ」の効果音を発生させる。「アタリ」信号を受けた切
換部材制御手段８９は、この信号にもとづいて回動方向
選択手段９１が回動方向を選択して切換部材駆動制御手
段９２に信号を送る。したがって、切換部材駆動制御手
段９２は、第１ソレノイド３５ａを一定時間作動して切
換部材１６を左回りに回転させて、切換部材１６の第２
球通過口１８内に球を保持した後、特別排出口２４を経
て特別排出通路２９に落下させ排出する。球が特別排出
通路２９に落下すると、特別入賞検出器３１がこの球を
検出して「Ｈ」信号を送出する。

【００３７】また、停止図柄判定手段８８からの「アタ
リ」信号は、乱数抽出手段７８に入力され、乱数抽出手
段７８では、「アタリ」信号を受信するごとに、乱数を
抽出する乱数テーブルを切り替える。すなわち、遊技機
が初期化された状態では通常のアタリ確率、例えばアタ
リ確率１／８０である第１乱数テーブル７９の乱数が参
照され、「アタリ」信号を受信すると、通常よりはアタ
リ確率の高い、例えばアタリ確率１／８である第２乱数
テーブル８０が参照される。そして、再度「アタリ」信
号を受信すると、第１乱数テーブル７９が参照されると
いうように、「アタリ」信号を受信するごとに参照する
乱数テーブルを交互に変更する。したがって、遊技を開
始して「アタリ」が発生すると、アタリが終了した次の
遊技においては「アタリ」の発生確率が高くなり、連続
して「アタリ」の態様が発生し易くなるので、遊技の興
趣を著しく向上させることができる。

【００３８】尚、「アタリ」信号を受信する毎に、乱数
を抽出する乱数テーブルを切り替えるように説明した
が、「アタリ」信号により特別遊技が発生し、当該特別
遊技の終了信号を乱数抽出手段７８に入力して、特別遊
技の終了信号を受信する毎に、乱数を抽出する乱数テー
ブルを切り替えるように構成してもよい。

【００３９】次に、変動入賞装置６などを上記したよう
に作動して特別遊技を制御する電気的制御装置４８につ
いて説明する。図１７に示す電気的制御装置４８（主と
して変動入賞装置駆動制御手段）の実施例は、特定入賞
装置５の特別入賞検出器３１を波形整形回路９３を介し
て第２アンドゲート９４の一方の入力側に接続し、該第
２アンドゲート９４の他方の入力側には、前記した停止
図柄判定手段８８の「アタリ」信号を入力とする第１フ
リップフロップ９５のＱ出力を接続してある。したがっ
て、停止図柄判定手段８８から「アタリ」の「Ｈ」信号
が第１フリップフロップ９５をセットしてＱ出力の
「Ｈ」が第２アンドゲート９４の他方に入力した状態
で、特別入賞検出器３１からの「Ｈ」信号が一方の入力
側に送られたときにのみ第２アンドゲート９４が開いて
「Ｈ」を第２Ｄフリップフロップ９６に送出する。即
ち、遊技者が針金等を使用して特別入賞検出器３１を作
動させて「Ｈ」を送出させても、停止図柄判定手段８８
からの「アタリ」の「Ｈ」信号が送出されない限り特別
遊技は開始されることはない。このように、停止図柄判
定手段８８からの「Ｈ」信号と特別入賞検出器３１から
の「Ｈ」信号とが入力される第１フリップフロップ９５
が、「可変表示装置４での可変表示において特別表示態
様が導出されていない場合には、特別入賞検出器３１か
らの検出信号を前記特別遊技権利状態の発生に対して無
効とする特別入賞無効制御手段」として機能すること
で、不正行為を未然に防止することができる。

【００４０】第２Ｄフリップフロップ９６は、クロック
入力側に前記第２アンドゲート９４の出力側を接続し、
反転Ｑ出力側をＤ入力側に接続し、Ｑ出力側を効果音発
生器９０と第３Ｄフリップフロップ９７と発光源制御器
９８に接続してある。したがって、第２Ｄフリップフロ
ップ９６がリセットした状態では反転Ｑ出力が「Ｈ」と
なり、この「Ｈ」がＤ入力に入力されている。

【００４１】この状態で、前記したように停止図柄判定
手段８８から「アタリ」の「Ｈ」信号と、球が特別排出
通路２９を流下することにより特別入賞検出器３１から
送られてくる「Ｈ」とにより第２アンドゲート９４が開
いて出力「Ｈ」が第２Ｄフリップフロップ９６のクロッ
ク入力側に送られると、第２Ｄフリップフロップ９６
は、Ｑ出力側からＤ入力側と同じ信号、即ち反転Ｑ出力
からの「Ｈ」信号を出力する。この出力は、効果音発生
器９０を作動してスピーカ９９から効果音を発生し、ま
た発光源制御器９８を作動して発光ダイオードやランプ
などの発光源を点滅或は点灯して特別遊技の権利が発生
したことを遊技者に知らせる。

【００４２】また、この出力は、第３Ｄフリップフロッ
プ９７のＤ入力および第４Ｄフリップフロップ１００の
クロック入力に入力されるとともに、遅延回路１０１を
介して第３Ｄフリップフロップ９７のクッロク入力に入
力される。そして、第３Ｄフリップフロップ９７のＱ出
力は第４Ｄフッリプフロップ１００のＤ入力に入力され
るとともに発振器１０２に入力される。そして、第４Ｄ
フリップフロップ１００のＱ出力は、第３アンドゲート
１０３の一方の入力に入力され、第３アンドゲート１０
３の他方の入力には第２Ｄフリップフロップ９６のＱ出
力から遅延回路１０１を介して伝送された出力が反転し
て入力される。そして、この第３アンドゲート１０３の
出力は第３Ｄフリップフロップ９７のリセット入力に入
力される。

【００４３】したがって、図１８のタイムチャートに示
すように、電気的制御装置４８が初期化された状態で、
「アタリ」が発生して、第２Ｄフリップフロップ９６の
Ｑ出力から「Ｈ」が出力されると、第３Ｄフリップフロ
ップ９７のクッロク入力の立ち上がりは、遅延回路１０
１によりＤ入力の立ち上がりよりも遅れる。そこで、第
３Ｄフッリプフロップ９７のクッロク入力の立ち上がり
時にはＤ入力が「Ｈ」であるのでＱ出力は「Ｈ」とな
る。そして、再度「アタリ」が発生して、第２Ｄフリッ
プフロップ９６のＱ出力からから「Ｈ」が出力される
と、第３Ｄフリップフロップ９７のクッロク入力の立ち
上がり時にはＤ入力が「Ｈ」であるので、Ｑ出力は依然
「Ｈ」のままである。この状態では発振器１０２へ入力
されている信号は「Ｈ」となるので、表示ランプ等が点
灯し、遊技者に「アタリ」が発生していることを知らせ
る。

【００４４】また、第４Ｄフリップフロップ１００のＤ
入力は、第３ＤフリップフロップのＱ出力である。した
がって、第４Ｄフリップフロップ１００のクッロク入力
の立ち上がり時にはＤ入力が「Ｌ」であるから、Ｑ出力
は「Ｌ」となる。そして、再度「アタリ」が発生し、ク
ッロク入力が立ち上がる時には、Ｄ入力は「Ｈ」となっ
ているので、Ｑ出力が「Ｈ」になる。そして、第３アン
ドゲート１０４には、一方の入力に第４Ｄフリップフロ
ップ１００のＱ出力である「Ｈ」が入力され、他方の入
力に入力されている第２Ｄフリップフロップ９６のＱ出
力からの反転出力が「Ｈ」となった場合、すなわち、２
度目の「アタリ」信号の立ち下がりにより「Ｈ」を出力
する。したがって、２度目の「アタリ」信号の終了によ
り第３Ｄフリップフロップ９７および第４Ｄフリップフ
ロップ１００がリセットされ、発振器１０２へ出力され
ていた「Ｈ」が「Ｌ」となり、表示ランプ等が消灯し、
遊技者に２度目の「アタリ」が終了したことを知らせ
る。

【００４５】上記したように、本実施例では１度目の
「アタリ」が発生した場合、次の「アタリ」が発生する
確率を高めている。そこで、上記した第３Ｄフリップフ
ロップ９７及び第４Ｄフリップフロップ１００を利用し
た処理により、遊技者に対して１度目の「アタリ」が発
生し、次の「アタリ」が発生する確率が高いことを可視
表示できるので、遊技者が「アタリ」が発生する確率が
高いことを見過ごして遊技を終了してしまい、遊技者に
とって不利益となることがない。また、第２フリップフ
ロップ９６のＱ出力は、第４アンドゲート１０４の一方
の入力側に送られ、始動口１０に入った打球を始動検出
器７６で検出可能な状態にする。

【００４６】したがって、この状態で打球が始動口１０
に入り、この打球を検出した始動検出器７６の信号が波
形整形回路１０５を介して第４アンドゲート１０４の他
方の入力側に入力すると、該第４アンドゲート１０４の
アンドが採れ第５アンドゲート１０６に「Ｈ」信号を送
る。第５アンドゲート１０６は、第５Ｄフリップフロッ
プ１０７の反転Ｑ出力を一方の入力とし、出力側が第６
Ｄフリップフロップ１０８のクロック入力側に接続す
る。第６Ｄフリップフロップ１０８は、Ｑ出力側が遅延
回路１０９に接続し、遅延回路１０９の出力側が第６Ｄ
フリップフロップ１０８のリセット側に接続し、第６Ｄ
フリップフロップ１０８の反転Ｑ出力側が第５Ｄフリッ
プフロップ１０７のクロック入力側に接続する。そし
て、この第５Ｄフリップフロップ１０７は、Ｑ出力側が
ドライバを介して変動入賞装置６のソレノイド６０と、
効果音発生器９０と、発光源制御器９８と、ランプ表示
器の発振器１１０に接続する。したがって、始動検出器
７６から波形整形回路１０５及び第４アンドゲート１０
４を介して「Ｈ」が第５アンドゲート１０６に入る。第
５アンドゲート１０６は第５Ｄフリップフロップ１０７
の反転Ｑ出力を他の入力としているので、第５Ｄフリッ
プフロップ１０７がリセット状態のときは、反転Ｑ出力
の「Ｈ」とアンドが採れ、第６Ｄフリップフロップ１０
８のクロック入力側に「Ｈ」のクロック信号を送る。第
６Ｄフリップフロップ１０８のクッロク入力側にクロッ
ク信号が入ると、Ｑ出力側が「Ｈ」となり、この「Ｈ」
が遅延回路１０９の入力側に送られる。遅延回路１０９
は信号が入ると、その時点から０．５秒後に「Ｈ」信号
を第６Ｄフリップフロップ１０８のリセット側に送り、
第６Ｄフリップフロップ１０８を上記０．５秒だけ遅ら
せてリセットする。第６Ｄフリップフロップ１０８がリ
セットされると、反転Ｑ出力が「Ｈ」に変換するので、
この反転Ｑ出力をクロック入力とする第５Ｄフリップフ
ロップ１０７が「Ｈ」の立ち上りによりセットされ、Ｑ
出力側を「Ｈ」に、反転Ｑ出力側を「Ｌ」に変換する。
したがって、第５Ｄフリップフロップ１０７がセットさ
れ、Ｑ出力側から「Ｈ」が送出されると、効果音発生器
９０が作動して前記とは異なる効果音をスピーカから発
生し、同時に発光源制御器９８が発光ダイオードを同時
点滅させる。また、これらの動作と同時にソレノイド６
０が励磁し、変動入賞装置６を打球が入賞し易い第２状
態に変換し、１サイクル目を開始する。この様にして変
動入賞装置６が１サイクル目を開始すると、第５Ｄフリ
ップフロップ１０７のＱ出力側から「Ｈ」を受けた第１
カウンタ１１１が１サイクル目をカウントし、デコーダ
１１２を介して第１表示手段１１３にサイクル数「０
１」をデジタル表示する。そしてこの第１カウンタ１１
１は第５Ｄフリップフロップ１０７のＱ出力側が「Ｈ」
になる度に、即ち変動入賞装置６が第１状態から第２状
態に変換する度にカウントし、この回数（サイクル数）
を変動入賞装置６の第１表示手段１１３に表示する。

【００４７】変動入賞装置６は第２状態に変換すると所
定期間の停止条件が成立するまで第２状態を維持し、打
球を入賞し続ける。そして本実施例では変動入賞装置６
の計数用検出器６４からの信号をカウント入力する第２
カウンタ１１４に設定した入賞球数、及びタイマ１１５
に設定した時間のいずれか一方の停止条件が成立したと
きに変動入賞装置６を第２状態から第１状態に戻し、当
該サイクルを終了させるようにしてある。即ち、サイク
ル継続最長時間１０秒を設定したタイマ１１５の出力側
を微分回路１１６を介してオアゲート１１７の一方の入
力側に接続し、該オアゲート１１７の出力側を第５Ｄフ
リップフロップ１０７のリセット入力側に接続する。ま
た、第２カウンタ１１４のＱ１出力側とＱ３出力側とを
第６アンドゲート１１８の入力側に各々接続し、該第６
アンドゲート１１８の出力側を前記したオアゲート１１
７の他方の入力側に接続する。

【００４８】したがって、変動入賞装置６に打球が次々
に入賞し、計数用検出器６４がこれらの打球を１個宛検
出し、波形整形回路１１９を介して第２カウンタ１１４
に「Ｈ」信号を送ると、該第２カウンタ１１４が入賞球
数を逐一カウントし、Ｑ０〜Ｑ３出力を順次変換する。
このため該カウンタのＱ０〜Ｑ３にデコーダ１２０を介
して接続した第２表示手段１２１に当該サイクルにおけ
る入賞個数をデジタル表示することができる。そして、
変動入賞装置６に１０個の打球が入賞すると、第２カウ
ンタ１１４のＱ０出力が「Ｌ」、Ｑ１出力が「Ｈ」、Ｑ
２出力が「Ｌ」、Ｑ３出力が「Ｈ」、即ち「１０」とな
り、オアゲート１１７を介して第５Ｄフリップフロップ
１０７のリセット入力側に「Ｈ」信号が送られ、第５Ｄ
フリップフロップ１０７をリセットして、１サイクル目
を終了させる。

【００４９】一方、変動入賞装置６に打球が１０個入賞
する前にタイマ１１５の設定時間１０秒が経過すると、
タイマ１１５からの「Ｈ」信号がオアゲート１１７を介
して第５Ｄフリップフロップ１０７のリセット入力側に
送られ、変動入賞装置６への入賞個数に拘らず第５Ｄフ
リップフロップ１０７がリセットされる。

【００５０】第５Ｄフリップフロップ１０７がリセット
されると、Ｑ出力が「Ｌ」に変換するので、ソレノイド
６０が消磁し、変動入賞装置６が打球を受け入れ易い第
２状態から打球を全く受け入れない第１状態に復帰す
る。また、第５Ｄフリップフロップ１０７がリセットさ
れると反転Ｑ出力が「Ｈ」に変換するので、この「Ｈ」
が第２カウンタ１１４をリセットするとともに、タイマ
１１５をリセットする。この状態で始動口１０に打球が
入り始動検出器７６からの「Ｈ」信号が第５アンドゲー
ト１０６の一方に入ると、前記と同様に第６Ｄフリップ
フロップ１０８が一旦セットした後僅かに遅れてリセッ
トし、第５Ｄフリップフロップ１０７が再度セット状態
となる。したがって、変動入賞装置６が再度第２状態に
変換し、２サイクル目に更新され、同時に第１表示手段
１１３が２サイクル目である旨「０２」を可視表示す
る。

【００５１】このようして変動入賞装置６は、タイマ１
１５に設定した「１０秒」、或は第２カウンタ１１４に
設定した「１０個」という停止条件が成立する度に球を
受け入れ易い第２状態から受け入れない第１状態に復帰
し、始動口１０に打球が入ることを条件として次のサイ
クルに更新される。

【００５２】始動口１０に打球が入り続ける限り変動入
賞装置６のサイクルを無制限に更新したのでは、健全な
遊技とならないし、パチンコ店に大きな損害を与える。
したがって、一回の特別遊技におけるサイクル数を制限
する必要がある。そこで本実施例では１６サイクル目ま
で更新できるようにするため、第３カウンタ１２２のＱ
４出力側を遅延回路１２３を介して第２Ｄフリップフロ
ップ９６のリセット入力側に接続する。したがって、始
動口１０に１６個の打球が入ると変動入賞装置６がこの
１６個の入賞にもとづいて１６サイクル目までの更新を
行うことができる。

【００５３】更に本実施例においては、第２Ｄフリップ
フロップ９６のＤ入力側に反転Ｑ出力を接続してあるの
で、第２Ｄフリップフロップ９６がセットされて特別遊
技が開始された後、特定入賞口１５に球が入って可変表
示装置４で賞態様が形成され、球が特別排出通路２９に
分別されると、特別入賞検出器３１からの信号によりＱ
出力がＤ入力側と同じレベルの信号、即ち反転Ｑ出力か
らの「Ｌ」となる。したがって、第２Ｄフリップフロッ
プ９６の反転Ｑ出力側からの「Ｈ」により第１カウンタ
１１１、及び第３カウンタ１２２がリセットされ、特別
遊技を当該サイクルで終了させる。

【００５４】なお、前記した実施例においては、特定領
域通過検出器４７が特定領域である特定入賞口１５を通
過した球を検出することにより可変表示装置４の可変表
示を開始したが、本発明は、図１９に示すように、常に
は可変表示装置４が可変表示を行っており、特定領域通
過検出器４７が球を検出して信号を送ることにもとづい
て可変表示を停止させるように構成してもよい。即ち、
図柄更新制御手段１２４からの信号を一方の入力とする
第７アンドゲート１２５は、タイマ１２６の出力を反転
して他方の入力としており、タイマ１２６は常には
「Ｌ」を出力している。したがって、第７アンドゲート
１２５は、常には開いて「Ｈ」を送出し、この「Ｈ」が
第２オアゲート１２７を介して図柄可変表示制御手段１
２８に送られ、この図柄可変表示制御手段１２８からの
信号により可変表示装置４が可変表示を行っている。そ
して、特定領域通過検出器４７が球を検出して「Ｈ」を
停止図柄記憶手段１２９とタイマ１２６に送出すると、
タイマ１２６が所定時間（例えば５秒間）だけ「Ｈ」を
送出する。この「Ｈ」は反転して第７アンドゲート１２
５の他方の入力側に入るので、該第７アンドゲート１２
５の出力が「Ｌ」に変換し、これにより可変表示装置４
の可変表示が上記所定時間だけ停止する。可変表示装置
４が停止表示したときの図柄は、図柄更新制御手段１２
４からの信号が停止図柄記憶手段１２９に送られて記憶
され、この記憶された図柄が第８アンドゲート１３０の
一方の入力側に送られ、該第８アンドゲート１３０の他
方の入力側にはタイマ１２６からの「Ｈ」が入るので、
タイマ１２６の出力により可変表示を停止させたと同時
に第８アンドゲート１３０が開く。第８アンドゲート１
３０が開くと、信号を停止図柄判定手段１３１に送るの
で、この停止図柄判定手段１３１が停止図柄の賞態様を
判定する。停止図柄判定手段１３１が「アタリ」、「ハ
ズレ」を判定した後の作動は、前記した実施例と同様で
ある。

【００５５】また、図柄更新制御手段１２４により更新
される図柄が「アタリ」となる確率は、通常の確率、例
えば１／８０と、通常より高い確率、例えば１／８とが
用意されている。このため、図柄更新制御手段１２４内
には確率１／８０の第１乱数テーブル１３２と、確率１
／８の第２乱数テーブル１３３が用意され、乱数抽出手
段１３４が停止図柄判定手段１３１からの「アタリ」信
号を受信するごとに、乱数テーブルを切り替えている。
したがって、遊技機が初期化された状態では、通常の確
率１／８０で「アタリ」が発生し、「アタリ」が発生す
ると次に「アタリ」が発生する確率は通常よりも高い１
／８となる。そして、再度「アタリ」が発生すると、通
常の確率１／８０に戻ることとなる。なお、可変表示装
置４は、タイマ１２６の所定時間が経過すると、タイマ
１２６の出力が「Ｌ」に変換して、この「Ｌ」が反転し
て第７アンドゲート１２５に送られるので、所定時間経
過後は再び可変表示を再開する。

【００５６】また、本発明は、前記した所謂第３種のパ
チンコ機に限定されるものではなく、予め設定した賞態
様が形成されることにより特別遊技の権利が発生して、
特別遊技においては直接、或は他の条件を満たすことに
もとづいて変動入賞装置が第１状態から第２状態に変換
可能となる遊技を行うパチンコ機であればどのような遊
技内容のパチンコ機でもよい。

【００５７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
特定入賞検出手段からの検出信号に基づき制御手段が可
変表示装置において可変表示を開始させ、該可変表示を
開始させた遊技球は保留振分手段により保留され、可変
表示装置での可変表示の結果態様が特別表示態様となっ
た場合、保留振分手段で保留されていた遊技球は回動部
材の球保持部で保持されて回動部材の回動動作により特
別入賞口に振り分けられ、特別入賞検出手段からの検出
信号に基づき特別遊技権利状態を発生させるものとした
ので、保留振分手段を用いた遊技球による遊技と可変表
示装置を用いた可変表示による遊技とを同時に楽しめる
という、従来にない斬新な遊技内容となり、遊技上の興
趣を効果的に高めることができる。

【００５８】また、特別遊技権利状態の発生に際して
は、回動部材の所定部位に載置した状態で保留された遊
技球が回動部材の球保持部に保持されて特別入賞口へ振
り分けられて入賞することで、特別入賞検出手段からの
検出信号が検出手段に入力されることを条件としたの
で、遊技者は比較的容易に保留された球の振分状態（一
般入賞口へ入賞したか特別入賞口へ入賞したか）を確認
することができ、遊技球の振分状態の誤認に起因して当
該弾球遊技機への不信感を与えることを防止できる。し
かも、遊技者は、特別遊技権利状態が発生することを可
変表示の結果態様によっても認識することが可能となる
ので、特別遊技権利状態が発生するか否かをより明確に
遊技者へ報らせることができ、遊技者への情報報知を一
層確実ならしめ得る。加えて、特別入賞口への遊技球の
入賞率に対応する特別遊技権利状態の発生率が、電子的
に制御可能な可変表示装置における結果態様によって設
定可能となるので、従来のように役物装置内部の構造等
を微妙に調整して特別遊技権利状態の発生率を設定する
よりも、簡単かつ正確に目的とする発生率に設定するこ
とができ、役物装置の取り付け状態等に起因した個体差
から、各弾球遊技機毎に特別遊技権利状態の発生率にバ
ラツキが出る等の不平等も防止できる。また、保留振分
手段よりなる役物装置を簡単な構造でコンパクトにする
ことができる。更に、例えば、可変表示装置での結果態
様における特別表示態様（保留振分手段により特別入賞
口へ遊技球を振り分けるものとした態様）の導出率の設
定を変更する機能を備えれば、特別遊技権利状態の発生
率を簡単に変更することが可能となるし、保留振分手段
自体には特別入賞口への振分確率が特定されないので、
従来の役物装置のように各弾球遊技機毎に所望の確率と
なるよう特別に設計する必要がないので、特別遊技権利
状態の発生率の異なる他の機種の弾球遊技機に流用する
ことも可能となる。

【００５９】加えて、可変表示装置での可変表示におい
て特別表示態様が導出されていない場合には、制御手段
が備える特別入賞無効制御手段が、特別入賞検出手段か
らの検出信号を特別遊技権利状態の発生に対して無効と
するので、不正行為により外部から強制的に特別入賞口
へ遊技球を入賞させたとしても、その際の検出信号は無
効とされて特別遊技権利状態は発生しないので、不正行
為を確実に防止することができる。

【００６０】また、請求項２に係る遊技機によれば、保
留振分手段が不正回動防止部材を備えるので、外部から
の操作によって前記回動部材を不正に回動操作すること
により、可変表示装置での可変表示の結果態様として特
別表示態様が導出されることなく遊技球が特別入賞口に
入賞するようなことを防止でき、物理的に特別入賞口へ
遊技球を入賞させることができないので、特別遊技権利
状態の発生に対する不正行為の防止を一層確実にするこ
とができる。しかも、不正行為により特別入賞口へ遊技
球を入賞させること自体を不可能とすることで、仮に何
らかの方法（例えば、制御手段の制御プログラムソフト
を改竄する等の方法）で特別入賞無効制御手段の機能を
解除されてしまった場合でも、特別入賞口への不正な入
賞自体が不可能となる。更に、回動部材の強制的な回動
が防止できるので、回動部材に接続されたリンク機構等
の故障も防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】弾球遊技機たるパチンコ機の遊技盤の正面図で
ある。

【図２】特定入賞装置の斜視図である。

【図３】特定入賞装置の分解斜視図である。

【図４】流下切換手段の平面図である。

【図５】流下切換手段が外部からの操作で回動されよう
とした場合を説明する、流下切換手段の平面図である。

【図６】流下切換手段の回動を説明する、流下切換手段
の平面図である。

【図７】不正回動防止部材の平面図である。

【図８】流下切換手段の待機状態を示した、流下切換手
段の斜視図である。

【図９】流下切換手段の回動状態を示した、流下切換手
段の斜視図である。

【図１０】流下切換手段が球を排出通路へ導出する状態
を示した、流下切換手段の斜視図である。

【図１１】特別入賞検出器の取付位置を示す、流下切換
手段を下側から見た分解斜視図である。

【図１２】変動入賞装置の第１状態における斜視図であ
る。

【図１３】変動入賞装置の第２状態における裏側から見
た一部分解斜視図である。

【図１４】補助変動入賞装置の第１状態における斜視図
である。

【図１５】補助変動入賞装置の第２状態における裏側か
ら見た一部分解斜視図である。

【図１６】電気的制御装置の概略ブロック図である。

【図１７】電気的制御装置の概略ブロック図である。

【図１８】特別遊技の発生を表示するための電気的制御
装置の動作を示すタイミングチャートである。

【図１９】電気的制御装置の他の実施例の概略ブロック
図である。

【符号の説明】

１ 遊技盤 ３ 遊技部 ４ 可変表示装置５ 特定入賞装置 ６ 変動入賞装置１０ 始動口 １５ 特定入賞口 １６ 切換部材 ２４ 特別排出口 ２５ 一般排出口 ３４ 不正回動防止部材 ３５ ソレノイド ４７ 特定領域通過検出器

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技盤の遊技部に対して弾発された遊技
   球が該遊技部の所定部位に設けられた特別入賞口へ入賞
   したことに基づき特別遊技権利状態を発生させるととも
   に、該特別遊技権利状態の発生中に遊技球が始動入賞口
   へ入賞したことに基づき変動入賞装置を遊技者にとって
   有利な状態に変換するようにした弾球遊技機において、 前記遊技盤に配設され複数の識別情報を可変表示可能な
   可変表示装置と、 特定領域を通過する遊技球を検出して前記可変表示装置
   での可変表示を起生させるための特定入賞検出手段と、遊技球を１個宛保持可能な球保持部が形成された回動部
   材を有し、前記特定入賞 検出手段により特定領域の通過
   を検出されて前記可変表示装置での可変表示を起生させ
   た遊技球を、該回動部材の所定部に載置して保留可能で
   あるとともに、該保留された遊技球を、前記回動部材の
   球保持部に保持して前記特別入賞口あるいは該特別入賞
   口を除く一般入賞口のうちの何れかに回動動作により振
   り分けて入賞させることが可能な保留振分手段と、前記特別入賞口へ入賞した遊技球を検出可能な特別入賞
   検出手段と、 前記特定入賞検出手段からの検出信号に基づき前記可変
   表示装置において可変表示を開始させ、該可変表示の停
   止結果態様が特別表示態様となったことに関連して前記
   球保持部で保持された遊技球が特別入賞口に入賞するよ
   うに前記保留振分手段の回動部材を回動動作させ、前記
   特別入賞検出手段からの検出信号に基づき前記特別遊技
   権利状態を発生させる制御手段と、 を備え、前記制御手段は、前記可変表示装置での可変表示におい
   て特別表示態様が導出されていない場合には、特別入賞
   検出手段からの検出信号を前記特別遊技権利状態の発生
   に対して無効とする特別入賞無効制御手段を備えている
   ことを特徴とする弾球遊技機。
2. 【請求項２】 前記保留振分手段は、外部からの操作に
   より前記回動部材を回動させることを防止可能な不正回
   動防止手段を備えていることを特徴とする請求項１に記
   載の弾球遊技機。