JP3002462B1 - 半導体パッケージ及び樹脂封止方法 - Google Patents

半導体パッケージ及び樹脂封止方法

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JP3002462B1 JP34604698A JP34604698A JP3002462B1 JP 3002462 B1 JP3002462 B1 JP 3002462B1 JP 34604698 A JP34604698 A JP 34604698A JP 34604698 A JP34604698 A JP 34604698A JP 3002462 B1 JP3002462 B1 JP 3002462B1
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release film
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resin
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文夫 宮島
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Abstract

【要約】 【課題】 半導体チップの外部接続端子と配線基板のラ
ンド部との接合部の信頼性を向上させた半導体パッケー
ジを提供する。 【解決手段】 樹脂封止部5の外面に沿って露出したリ
ード6間に相当する部位に、各リード6が接合金属8を
介して配線基板9のランド部10に接合される際に、隣
接する接合金属8どうしが干渉することを防止する干渉
防止溝7が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、QFN(Quad
・Flat・Nonlead)タイプのプラスチックパ
ッケージやSONタイプのチップサイズパッケージなど
の半導体パッケージ及び該半導体パッケージを製造する
ための樹脂封止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】QFNタイプなどのリードフレームに搭
載された半導体チップを樹脂封止されてなるプラスチッ
クパッケージ等の半導体パッケージにおいて、該半導体
パッケージを配線基板等に接合させる方式としては、配
線基板のランド部に予めはんだを形成し、その後QFN
パッケージの電極(リード)を搭載した後、リフロー処
理することではんだを溶融させて接合していた。また、
他の方法としては、配線基板のランド部に半導体パッケ
ージの電極(リード)を搭載した後、リフロー処理して
接合していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】半導体チップの高集積
化、高密度実装化が進行した今日では、外部接続端子と
してのリードのピッチも狭ピッチ化し、配線基板に形成
されるランドピッチも狭ピッチ化している。また、半導
体チップのサイズが大きくなると、配線基板と半導体チ
ップの熱膨張係数の差によりこれらに熱応力(歪み)が
作用してリードとランド部との接合部がずれ易くなる。
よって、半導体チップの隣接するリードと配線基板のラ
ンド部とを接合するはんだやはんだ合金が横方向に広が
って隣接するリード或いはランド部どうしが電気的に短
絡されてしまう(はんだブリッジを形成する)おそれが
あった。従って、半導体チップを接合する配線基板の接
合部の信頼性が低下させるという問題点があった。
【0004】本発明の目的は、上記従来技術の課題を解
決し、半導体チップの外部接続端子と配線基板のランド
部との接合部の信頼性を向上させた半導体パッケージ及
び該半導体パッケージを製造するための樹脂封止方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。即ち、半導体パッケージに
おいては、樹脂封止部の外面に沿って露出したリード
に相当する部位に、各リードが接合金属を介して配線基
板のランド部に接合される際に、隣接する接合金属どう
しが干渉することを防止する干渉防止溝が、成形時樹脂
封止部を覆って敷設されたリリースフィルムのリード間
への逃げにより該リードに平行して、略リード長にわた
って形成されていることを特徴とする。また、干渉防止
溝は、成形時のクランプ圧によるリリースフィルムのリ
ード板厚方向の逃げにより、各リード間にリリースフィ
ルムの寄りが生じて形成された凹溝であることを特徴と
する。
【0006】また、樹脂封止方法においては、モールド
金型に収容された被成形品のうち少なくとも樹脂封止部
の外面に露出した外部接続端子の接合面を覆うようにリ
リースフィルムをモールド金型のパーティング面に吸着
保持させ、モールド金型に搬入された被成形品をクラン
プし、樹脂封止部に露出した外部接続端子の接合面を覆
うリリースフィルムが外部接続端子間へ逃げて盛り上が
ったまま樹脂封止することにより、樹脂封止部に隣接す
る接合金属どうしが干渉することを防止する干渉防止溝
が形成されることを特徴とする。また、モールド金型
は、被形成品の外部接続端子間に相当する部位に凹面又
は凸面が形成されており、被成形品をクランプすると、
凹面又は凸面に吸着保持されたリリースフィルムが外部
接続端子間へ盛り上がったまま樹脂封止されるようにな
っていても良い。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の態様
を添付図面に基づいて詳細に説明する。本実施の態様
は、半導体パッケージのうちリードフレームに搭載され
た半導体チップを樹脂封止されてなる外部リード露出型
のプラスチックパッケージ及びこれを樹脂封止する樹脂
封止方法について説明するものとする。図1はプラスチ
ックパッケージの配線基板への接合部を示す説明図、図
2は図1の矢印A−A断面図、図3は第1の実施例に係
る樹脂封止方法に用いるモールド金型の要部の構成を示
す説明図、図4は第2の実施例に係る樹脂封止方法に用
いるモールド金型の要部の構成を示す説明図、図5は第
3の実施例に係る樹脂封止方法に用いるモールド金型の
要部の構成を示す説明図である。
【0008】先ず、図1及び図2を参照して半導体パッ
ケージの概略構成について説明する。QFNタイプのプ
ラスチックパッケージ1は、リードフレームに半導体チ
ップを搭載されてなる被成形品が、パーティング面の所
要部位にリリースフィルム2を被覆したモールド金型3
によりクランプされて樹脂封止されてなる。
【0009】この被成形品は、長尺状或いは短冊状のリ
ードフレーム4に半導体チップ(図示せず)がダイボン
ディングされてなる。この被成形品をリリースフィルム
2をパーティング面に張設されたモールド金型3により
クランプされてトランスファーモールドにより樹脂封止
されてなる。この樹脂封止部5の外面に露出した外部接
続端子としてのリード6間に相当する部位に、干渉防止
溝7が形成されている。この干渉防止溝7は、各リード
6が接合金属8を介して配線基板9のランド部10に接
合される際に、接合部の隣接する接合金属8どうしが横
方向に広がって互いに干渉するのを防止するため(いわ
ゆるはんだブリッジを形成するのを防止するため)に形
成されている。この接合金属8としては、例えばはんだ
又ははんだ合金が好適に用いられる。
【0010】次に、上述したように構成されたプラスチ
ックパッケージ1を製造するための樹脂封止方法につい
て図3〜図5を参照して説明する。先ず第1の実施例に
ついて図3に示すモールド金型の要部の構成を参照しな
がら説明する。モールド金型3は、リードフレーム4に
半導体チップ(図示せず)を搭載された被成形品をクラ
ンプして樹脂封止するものである。本実施例ではモール
ド金型3は、片面モールドタイプのものが用いられ、上
型11にキャビティ13、ランナ14及びゲート15が
形成され、下型12は平板状に形成されたものが用いら
れている。
【0011】リリースフィルム2は、下型12を覆って
いる。このリリースフィルム2は、モールド金型3に収
容された被成形品のうち少なくとも外部接続端子として
外面に露出したリード6の配線基板9のランド部10へ
の接合面を含む樹脂封止部を覆うように張設される。リ
リースフィルム2は、上型11と下型12のパーティン
グ面にじかに封止樹脂を付着させず(樹脂バリを生じさ
せず)に樹脂封止できるため有効である。リリースフィ
ルム2は、後述するように、エア吸引によってキャビテ
ィ13の内面形状にならって吸着支持される柔軟性を有
すると共に、モールド金型3の加熱温度に耐えられる耐
熱性を有する。また、樹脂封止後にモールド金型3から
容易に離型し、封止樹脂と容易に剥離できるものである
必要がある。このようなフィルムとしては、例えばFE
Pフィルム、フッ素含浸ガラスクロス、PETフィル
ム、ETFEフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ
塩化ビニリジンなどが好適に用いられる。リリースフィ
ルム2は、送り機構及び巻き取り機構に各々巻き取られ
る長尺状のもの或いは短冊状に切断されたものいずれを
用いてもよい。
【0012】また、モールド金型3には、リリースフィ
ルム2をパーティング面に吸着保持させるための図示し
ない吸着保持手段が装備されている。具体的には、キャ
ビティ13の内底面にはスリット状に開口する図示しな
いキャビティ吸着孔が形成されている。また、上型11
及び下型12のパーティング面には図示しない吸着孔が
形成されている。これらキャビティ吸着孔及び吸着孔は
モールドベースに設けられたエア流路を経由して図示し
ない外部エア吸引機構に接続されている。
【0013】図3において、リリースフィルム2が張設
されたモールド金型3に被成形品が搬入され、該被成形
品がクランプされると、樹脂封止部5に露出したリード
6のランド部10への接合面を覆うように吸着保持され
たリリースフィルム2が、加圧によりリード6の板厚分
だけ周囲に逃げるため、リード6間へ盛り上がって進入
したまま樹脂封止される。このように、リリースフィル
ム2に各リード6間において寄りが発生した状態で、封
止樹脂が加熱硬化することにより、樹脂封止部5に干渉
防止溝7を形成することができる。
【0014】上記構成によれば、リード6をランド部1
0へ接合する接合金属8が加熱加圧される際に熱応力に
よって両側に広がっても、樹脂封止部5の干渉防止溝7
により広がった接合金属8を逃がすことができるので、
隣接するランド部10どうしやリード6どうしが短絡す
るのを防止し、プラスチックパッケージ1と配線基板9
との接合部の信頼性を高めることができる。また、モー
ルド金型3に搬入された被成形品をクランプし、樹脂封
止部5に露出したリード6の接合面を覆うリリースフィ
ルム2がリードの両側へ逃げて盛り上がったまま樹脂封
止することにより、樹脂封止部5に干渉防止溝7を形成
できるので、樹脂封止工程に使用するリリースフィルム
2を用いて半導体パッケージの離型性を高め、封止樹脂
の金型面への樹脂漏れを防止すると共に、リード6を配
線基板9のランド部10に接合する隣接する接合金属8
が干渉することを有効に防止できる。
【0015】次に、第2の実施例に係る樹脂封止方法に
ついて、図4に示すモールド金型の要部の構成を参照し
ながら説明する。尚、第1の実施例と同一部材には同一
番号を付して説明を援用する。モールド金型3は第1の
実施例と同様に片面モールドタイプのものが用いられ、
被成形品を搭載される下型12のパーティング面がリー
ド6間に相当する部位が凹面16となるように形成され
ている。
【0016】リリースフィルム2が張設されたモールド
金型3に被成形品が搬入され、該被成形品がクランプさ
れると、樹脂封止部5に露出したリード6のランド部1
0への接合面を覆うように吸着保持されたリリースフィ
ルム2が、加圧によりリード6の板厚分だけ周囲に逃げ
るため、リード6間の凹面16に両側より押圧されるた
めにリード6間へ盛り上がったまま樹脂封止される。こ
のように、リリースフィルム2に各リード6間において
厚肉部が発生した状態で、封止樹脂が加熱硬化すること
により、樹脂封止部5に干渉防止溝7を形成することが
できる。これによって、リード6をランド部10へ接合
する接合金属8が加熱加圧される際に熱応力によって両
側へ広がっても、樹脂封止部5の干渉防止溝7により広
がった接合金属8を逃がすことができるので、隣接する
ランド部10どうしやリード6どうしが短絡するのを防
止し、プラスチックパッケージ1と配線基板9との接合
部の信頼性を高めることができる。
【0017】次に、第3の実施例に係る樹脂封止方法に
ついて、図5に示すモールド金型の要部の構成を参照し
ながら説明する。尚、第1の実施例と同一部材には同一
番号を付して説明を援用する。モールド金型3は第1の
実施例と同様に片面モールドタイプのものが用いられ、
被成形品を搭載される下型12のパーティング面が、リ
ード6間に相当する部位が凸面17となるように形成さ
れている。
【0018】リリースフィルム2が張設されたモールド
金型3に被成形品が搬入され、該被成形品がクランプさ
れると、樹脂封止部5に露出したリード6のランド部1
0への接合面を覆うように吸着保持されたリリースフィ
ルム2は凸面17にならって樹脂封止部5側へ膨出し、
しかも加圧によりリード6の板厚分だけ周囲に逃げるた
め、リリースフィルム2はリード6間へ盛り上がったま
ま樹脂封止される。このように、リリースフィルム2に
各リード6間において厚肉膨出部が発生した状態で、封
止樹脂が加熱硬化することにより、樹脂封止部5に干渉
防止溝7を形成することができる。これによって、リー
ド6をランド部10へ接合する接合金属8が加熱加圧さ
れる際に熱応力によって両側に広がっても、樹脂封止部
5の干渉防止溝7により広がった接合金属8を逃がすこ
とができるので、隣接するランド部10どうしやリード
6どうしが短絡するのを防止し、プラスチックパッケー
ジ1と配線基板9との接合部の信頼性を高めることがで
きる。
【0019】上記実施例は、半導体パッケージの外部接
続端子として樹脂封止部より露出するリード6を用いた
パッケージを例示したが、これに限定されるものではな
く、樹脂封止部より露出する突起部のピッチが狭い場合
にも適用できる。また、モールド金型3に張設されるリ
リースフィルム2は下型12のみならず、上型11にも
張設されていても良い等、発明の精神を逸脱しない範囲
内でさらに多くの改変を施し得るのはもちろんのことで
ある。
【0020】
【発明の効果】本発明は前述したように、樹脂封止部の
外面に沿って露出したリード間に相当する部位に、各
ードが接合金属を介して配線基板のランド部に接合され
る際に、隣接する接合金属どうしが干渉することを防止
する干渉防止溝が、成形時樹脂封止部を覆って敷設され
たリリースフィルムのリード間への逃げにより該リード
に平行して、略リード長にわたって形成されているの
で、リードを配線基板のランド部へ接合する際に接合金
属が加熱加圧されて熱応力によって両側へ広がっても、
樹脂封止部に形成された干渉防止溝により広がった接合
金属を逃がすことができるので、隣接するランド部どう
しやリードどうしが短絡するのを防止し、半導体パッケ
ージと配線基板の接合部の信頼性を高めることができ
る。また、モールド金型に搬入された被成形品をクラン
プし、樹脂封止部に露出したリードの接合面を覆うリリ
ースフィルムがリードの両側へ逃げて盛り上がったまま
樹脂封止することにより樹脂封止部に干渉防止溝を形成
できるので、樹脂封止工程に使用するリリースフィルム
を用いて半導体パッケージの離型性を高め、封止樹脂の
金型面への樹脂漏れを防止すると共に、リードピッチが
狭まっても干渉防止溝を形成してリードを配線基板のラ
ンド部に接合する隣接する接合金属どうしが干渉するこ
とを有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスチックパッケージの配線基板への接合部
を示す説明図である。
【図2】図1の矢印A−A断面図である。
【図3】第1の実施例に係る樹脂封止方法に用いるモー
ルド金型の要部の構成を示す説明図である。
【図4】第2の実施例に係る樹脂封止方法に用いるモー
ルド金型の要部の構成を示す説明図である。
【図5】第3の実施例に係る樹脂封止方法に用いるモー
ルド金型の要部の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 プラスチックパッケージ 2 リリースフィルム 3 モールド金型 4 リードフレーム 5 樹脂封止部 6 リード 7 干渉防止溝 8 接合金属 9 配線基板 10 ランド部 11 上型 12 下型 13 キャビティ 14 ランナ 15 ゲート 16 凹面 17 凸面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/56,23/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂封止部の外面に沿って露出したリー
    間に相当する部位に、各リードが接合金属を介して配
    線基板のランド部に接合される際に、隣接する接合金属
    どうしが干渉することを防止する干渉防止溝が、成形時
    前記樹脂封止部を覆って敷設されたリリースフィルムの
    前記各リード間への逃げにより該リードに平行して、略
    リード長にわたって形成されていることを特徴とする半
    導体パッケージ。
  2. 【請求項2】 前記干渉防止溝は、成形時のクランプ圧
    による前記リリースフィルムのリード板厚方向の逃げに
    より、各リード間に前記リリースフィルムの寄りが生じ
    て形成された凹溝であることを特徴とする請求項1記載
    の半導体パッケージ。
  3. 【請求項3】 モールド金型に収容された被成形品のう
    ち少なくとも樹脂封止部の外面に露出した外部接続端子
    の接合面を覆うようにリリースフィルムを前記モールド
    金型のパーティング面に吸着保持させ、前記モールド金
    型に搬入された前記被成形品をクランプし、前記樹脂封
    止部に露出した前記外部接続端子の接合面を覆う前記リ
    リースフィルムが前記外部接続端子間へ逃げて盛り上が
    ったまま樹脂封止することにより、前記樹脂封止部に隣
    接する接合金属どうしが干渉することを防止する干渉防
    止溝が形成されることを特徴とする樹脂封止方法。
  4. 【請求項4】 前記モールド金型は、前記被形成品の前
    記外部接続端子間に相当する部位に凹面又は凸面が形成
    されており、前記被成形品をクランプすると、前記凹面
    又は凸面に吸着保持された前記リリースフィルムが前記
    外部接続端子間へ盛り上がったまま樹脂封止されること
    を特徴とする請求項3記載の樹脂封止方法。
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