JP3002402B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP3002402B2
JP3002402B2 JP7151683A JP15168395A JP3002402B2 JP 3002402 B2 JP3002402 B2 JP 3002402B2 JP 7151683 A JP7151683 A JP 7151683A JP 15168395 A JP15168395 A JP 15168395A JP 3002402 B2 JP3002402 B2 JP 3002402B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、氷雪路での走行性能を
維持しつつ耐摩耗性、特に耐ヒールアンドトウ摩耗性を
高めて耐久性を向上しうる空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】冬期に氷雪路面を走行するタイヤとして
スパイクタイヤが知られているが、このスパイクタイヤ
は、乾いた路面を走行した場合に、スパイクによって路
面を損傷させ、さらには騒音、粉塵が発生するなど環境
の低下を招くことがある。このため、スパイクタイヤに
代わるタイヤとして、近年スパイクを用いないいわゆる
スタッドレスの空気入りタイヤが普及しつつある。
【0003】このようなスタッドレスの空気入りタイヤ
は、冬期専用のタイヤとして雪路走行性能を十分確保し
たうえで、凍結路における走行性能を出来うる限り高め
る必要がある。そのため大気低温時においても柔軟性を
保持するゴムが開発され、そのゴムをトレッド部に採用
する一方、例えばトレッド面を複数のブロックに区画し
たブロックパターンを採用するとともに、前記ブロック
には、溝巾の狭いいわゆるサイプをタイヤ軸方向に沿っ
て複数本、周方向に隔設し、そのエッジにより路面との
摩擦係数を高めることが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両の制動
時及び自由転動時(ブレーキも駆動力も掛けない状態)
には、タイヤには制動力が働いている(自由転動時であ
っても、タイヤの転がり抵抗等の抵抗の分だけ制動力が
働いている)。この制動力によりトレッド接地面(ブロ
ック)には剪断力が働くこととなる。この剪断力は以下
のように各ブロックに掛かることとなる。
【0005】 ブロックの先着側の端部がまず接地し
てそこがまず圧縮変形を受けるが、 該ブロックの後着側端部が接地した後は、前記制動
力により、該ブロックは先着方向への剪断力を受けるこ
ととなり、 この先着方向への剪断力は、該ブロックが接地しな
がら移動する間、除々に大きくなり(先着側端部が浮き
上がりぎみとなり)、 該ブロックが路面から離脱する際に、この剪断力が
解放され、該ブロックの後着側端部と路面との間で滑り
が生じ、この滑りにより、後着側端部の摩耗が大とな
る。
【0006】又ブレーキ等により大きな制動力が働いた
場合には、ブロックの路面からの離脱を待たずに滑りが
生じ、接地圧の高い後着側の摩耗が大となる。
【0007】この結果、ブロックの後着側端部に偏摩耗
が生じるいわゆるヒールアンドトウ摩耗を招来し、ブロ
ックの表面の接地性を阻害して氷雪路での走行性能、特
にブレーキ性能を著しく低下させることがある。又摩耗
末期においては、特に後着側端部で不均一なゴム残りが
起こることが多く、乗心地の悪化の原因となる。
【0008】本発明者は、以上のような問題点に鑑み鋭
意研究を重ねた結果、ブロックの横溝に面する横壁面か
つ鋭角縁側に傾斜面を形成することにより、この最も偏
摩耗しやすいブロックの鋭角縁側の剛性を高め、ヒール
アンドトウ摩耗を抑制しうることを見出し、本発明を完
成させたのである。
【0009】即ち、本発明は、氷雪路での走行性能を維
持しつつ耐ヒールアンドトウ摩耗性を向上しうる空気入
りタイヤの提供を目的としている。
【0010】請求項1の発明は、トレッド面に、周方向
にのびる複数本の縦溝と、トレッド縁間をのびる横溝と
を凹設することにより、前記縦溝又はトレッド縁がなす
縦壁面と、前記横溝に面しかつ法線に対して周方向に傾
横壁面とを有するブロックが周方向に並ぶブロックパ
ターンの空気入りタイヤであって、前記横溝がタイヤ軸
方向に対して傾斜することにより、前記横壁面の、タイ
ヤ軸方向一方側は前記縦壁面との交わり角度が鋭角とな
る側である鋭角縁側を、他方側は鈍角となる側である鈍
角縁側をなし、かつ前記横壁面は、横溝の溝底から立上
がり周方向に対して傾く基準面と、この基準面に連なる
傾斜面とからなり、かつ前記傾斜面は、前記鋭角縁側か
らのび前記トレッド面を通る上縁線と、前記鋭角縁側か
らのび前記上縁線の端点まで基準面を通る横縁線と、こ
れらの上縁線、横縁線が鋭角縁側の縦壁面となす上縁線
の点、横縁線の点間を結ぶ縦縁線とにより囲まれる三角
形状をなししかも前記横縁線の点を横溝の溝底よりも上
方に位置させるとともに、前記基準面は、その延長面が
トレッド面と交わる基準線が前記鋭角縁側において周方
向線となす角度である基準面の上角度α1を60°以上
かつ85°以下とし、しかも前記上縁線が前記鋭角縁側
において周方向線となす角度である傾斜面の上角度α2
は、前記基準面の上角度α1よりも大であって65°以
上かつ90°以下とし、かつブロックに、略タイヤ軸方
向にのびる複数のサイプを設けている。
【0011】又鋭角縁側の前記横縁線の点は、そのトレ
ッド面からの深さdと、横溝の溝深さHとの深さ比d/
Hが0.3〜0.9、好ましくは0.5〜0.7である
ことが望ましい。
【0012】なお前記傾斜面は、鈍角縁側の縦壁面まで
のびるようにすることもでき、又前記傾斜面は、鋭角縁
側からのびかつ鈍角縁側の縦壁面との間で途切れること
により、前記上縁線、横縁線は、鈍角縁側の端縁が鈍角
縁側の縦壁面よりも内方で一致するようにも出来る。
【0013】さらに前記基準線の鋭角縁側の端点と鈍角
縁側の端点との間の周方向の長さWと、前記基準線の鋭
角縁側の端点と前記上縁線の点との間の周方向の長さw
との長さ比w/Wは0.5以上かつ1.0以下であるこ
とが望ましい。
【0014】又前記サイプは、周方向の一方の横壁面と
他方の横壁面との間で複数本が配されるとともに、横壁
面に近いサイプは、この横壁面の鋭角縁側に連なる縦壁
面で開口しかつ他方の縦壁面に達することなく途切れる
ことが望ましい。
【0015】
【作用】横溝に面するブロックの横壁面は、タイヤ軸方
向に対して傾く基準面と、横壁面の鋭角縁側に形成され
基準面に比して大きな角度で傾く傾斜面とからなる。こ
のように前記横壁面の摩耗しやすい鋭角縁側に前記傾斜
面を設けたため、鋭角縁側でブロックの剛性を高めるこ
とができ、しかも鋭角縁側のブロック縁部に加わる外力
も低減することができるので、偏摩耗、特にヒールアン
ドトウ摩耗を効果的に防止しうる。
【0016】なお前記基準面の上角度α1が60°より
も小さいと、鋭角縁側でのブロックの剛性を十分に高め
ることができず、逆に85°よりも大きいと、ブロック
のエッジによる引掻き力が減少し、雪氷上の走行性能が
低下する恐れがある。
【0017】又前記基準面の上角度α1よりも大きい前
記傾斜面の上角度α2が65°よりも小さいと、鋭角縁
側でのブロックの剛性を十分に高めることができず、ヒ
ールアンドトウ摩耗が発生しやすくなる一方、逆に90
°よりも大きいと、鋭角縁側でのブロックの剛性が高く
なり過ぎ、他の部分の偏摩耗の進行速度の方が相対的に
早くなり、乗心地、走行性能の低下を招来する。
【0018】なおブロックに、略タイヤ軸方向にのびる
複数のサイプを設け、氷雪上での走行性能を確保してい
る。
【0019】又請求項2の発明において、深さ比d/H
を0.3以上かつ0.9以下とすることによって、ヒー
ルアンドトウ摩耗を効果的に抑制しうる。深さ比d/H
が0.3よりも小さいと、タイヤ使用中期に偏摩耗が発
生しやすく、従って、0.3以上、より好ましくは0.
5以上とする。逆に0.9をこえて大きくすると、鋭角
縁側のブロックの剛性を十分に高めることができず、従
って、0.9以下、より好ましくは0.7以下とする。
【0020】なお前記傾斜面は、請求項3のように、
縁側の縦壁面までのびる構成しても良く、又請求項4
のように、鋭角縁側からのびかつ鈍角縁側の縦壁面との
間で途切れさせることも出来る。
【0021】又請求項5の発明において、長さ比w/W
を0.5以上かつ1.0以下とすることによって、ブロ
ックの偏摩耗をより効果的に防止できる。長さ比w/W
が0.5よりも小さいと、鋭角縁側でのブロックの剛性
を十分に高めることができず、該部分に偏摩耗が発生し
やすい。逆に1.0をこえると、鋭角縁側のブロックの
剛性が過度に上昇し、他の部分の偏摩耗速度の方が早く
なる。従って長さ比w/Wを0.5〜1.0、より好ま
しくは0.7以上かつ0.8以下とする。
【0022】さらに請求項6の発明において、横壁面に
近いサイプが、この横壁面の鋭角縁側に連なる縦壁面で
開口しかつ他方の縦壁面に達することなく途切れるとき
には、氷雪上での走行性能を確保しつつブロックの周方
向端部の剛性を高めることができ、しかも鋭角縁側にお
いてブロックが路面に適度に追従しうるため、ヒールア
ンドトウ摩耗を防止しうるとともに、両端を開口させた
いわゆるオープンサイプに比して、ブロック欠けの危険
を低減しうる。
【0023】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図において本発明の空気入りタイヤ1は、ビードコ
ア12が通る一対のビード部13、13と、このビード
部13、13からタイヤ半径方向外方にのびるサイドウ
ォール部14、14と、その外方端間を継ぐとともに外
周面がトレッド面2をなすトレッド部15とを具え、本
例では、乗用車用の偏平ラジアルタイヤとして形成され
る。
【0024】又前記ビード部13、13間には、トレッ
ド部15からサイドウォール部14をへてビード部13
のビードコア12の廻りでタイヤ軸方向内側から外側に
折返されるカーカス16が架け渡されるとともに、該カ
ーカス16の半径方向外側かつトレッド部15の内方に
はベルト層17が巻装される。
【0025】前記カーカス16は、カーカスコードをタ
イヤ赤道Cに対して70〜90度の角度で配列した1枚
以上、本例では2枚のカーカスプライから形成され、又
カーカスコードとしては、スチールコードの他、ナイロ
ン、レーヨン、ポリエステル等の有機繊維コードが採用
される。
【0026】又ベルト層17は、ベルトコードを例えば
タイヤ赤道Cに対して0〜30度の角度で配列した、本
例では2枚のベルトプライからなり、各コードがプライ
間相互で交差するように向きを違えて配置する。なおベ
ルトコードとしては、カーカスコードと同様に、スチー
ル等の金属繊維コード、及びナイロン、ポリエステル、
レーヨン等の有機繊維コードが用いられる。
【0027】トレッド面2には、周方向にのびる複数
本、本例では4本の縦溝3A、3A、3B、3B(総称
するときには縦溝3という)が凹設される。又トレッド
面2には、これらの縦溝3…間をそれぞれ結ぶ内の横溝
4Aと、トレッド縁Eに最も近い前記縦溝3Bとトレッ
ド縁Eとを結ぶ外の横溝4Bとからなり該トレッド縁
E、E間をのびる横溝4…が配されることにより、トレ
ッド面2には、前記縦溝3又はトレッド縁Eがなす縦壁
面7A、7Aと、前記横溝4がなす横壁面7B、7Bと
を有するブロック5…が周方向に並ぶブロックパターン
が形成される。従ってこれらの横溝4…は周方向に対し
て交わる向きにのび、かつ少なくとも一端がトレッド縁
E又は縦溝3で開放される。
【0028】本実施例では、縦溝3、横溝4は、その溝
深さH3、Hを10mm以上としかつトレッド巾の0.1
6倍以下としている。又溝巾GWはトレッド面2で開口
するその開口部において少なくとも6mmかつトレッド巾
の0.12倍以下としている。本例では、溝深さH3、
Hは縦溝3、横溝4とも同じ深さに形成している。前記
縦溝3、横溝4は、その溝深さH3、Hを10mm以上、
溝巾GWを6mm以上とすることによって雪上走行性能、
特にグリップ性能が保持される。
【0029】なお溝深さH3、Hは、前記の深さ範囲に
おいて、縦溝3を横溝4よりも深くしてもよく、さらに
は、横溝4を縦溝3よりも深くしてもよい。
【0030】縦溝3、横溝4の前記深さH3、Hを確保
するため、縦溝3、横溝4がなす前記縦壁面7A、横壁
面7Bのトレッド面2に垂直な法線Nに対する傾き角度
θ1、θ2をともに10°以上かつ15°以下の範囲と
しブロック5を断面台形状とする。このように、横壁面
7Bは法線Nに対して周方向に傾く。
【0031】このように、ブロック5を断面台形状とす
ることによって、前述の如く縦溝3、横溝4の溝深さH
3、Hが確保でき、雪上走行性能の保持に加えて、ブロ
ック5の周方向及びタイヤ軸方向の剛性が高まり、直進
時にあっては、ブロック5の進行方向後方への倒れ込
み、又旋回時にあっては、ブロック5のトレッド縁E側
への倒れ込みが抑制され、ブロック5の倒れ込みによる
偏摩耗の発生を更に低減することが出来る。
【0032】前記傾き角度θ1、θ2が10°未満で
は、偏摩耗の抑制効果を十分に発揮し得ず、15°をこ
えると縦溝3、横溝4の溝深さH3、Hが10mmに達し
ないことがあり、雪氷路走行に際してグリップ性、又は
旋回性能を保持し得ないことがある。
【0033】さらに前記横溝4はタイヤ軸方向に対して
傾斜し、これにより、前記横壁面7Bの、タイヤ軸方向
一方側は前記縦壁面7Aとの交わり角度が鋭角となる側
である鋭角縁側m1を、他方側は鈍角となる側である鈍
角縁側m2をなしている。又トレッド面2には、空気入
りタイヤ1をリムJに嵌着しかつ該空気入りタイヤ1に
規定される正規内圧と正規荷重を加えた正規状態におい
て、トレッド面2が路面に接地する接地領域が存在す
る。この接地領域のタイヤ軸方向の距離である接地巾が
周方向に連なることにより形成される接地巾域内で、少
なくともブロック表面の重心が位置するブロック5…の
前記横溝4に面する前記各横壁面7Bは、横溝4の溝底
から立上がり前記横溝4の傾斜により周方向に対して傾
く基準面10と、この基準面10に連なる傾斜面11と
からなる。なおトレッド縁Eに沿ってトレッド面2のシ
ョルダー部に配されるブロック5…の各横壁面7Bも、
基準面10と傾斜面11とから形成してもよい。
【0034】前記基準面10は、横溝4の溝底から立上
がりかつ周方向線Lに対して傾くとともに、前記傾斜面
11は、前記鋭角縁側m1からのびしかも前記トレッド
面2に交わってトレッド面2を通る上縁線11Aと、
記鋭角縁側からのび前記上縁線11Aの端の点21(図
2に示すが本形態では鈍角縁側m2の端点P2に一致し
ている)まで基準面を通る横縁線11Bと、これらの上
縁線11A、横縁線11Bが鋭角縁側m1の縦壁面7A
となす上縁線11Aの点11AP、横縁線11Bの点1
1BP間を結ぶ縦縁線11Cとにより囲まれる三角形状
をなす。
【0035】なお前記横縁線11Bの点11BPは、横
溝4の溝底よりも上方に位置するとともに、傾斜面11
は、本実施例では、図3に示すように、鈍角縁側m2の
縦壁面7Aまでのびる。
【0036】又前記傾斜面11は、図4に示すように、
鋭角縁側m1からのびかつ鈍角縁側m2の縦壁面7Aに
達するまでに途切れることにより、前記上縁線11A、
横縁線11Bの鈍角縁側m2の端縁20A、20Bを、
鈍角縁側m2の縦壁面7Aよりも内方の点21で一致さ
せてもよい。
【0037】この図4に示す場合には、ブロック5のト
レッド面2でのタイヤ軸方向の巾Aに対する前記上縁線
11Aのタイヤ軸方向の長さA1の比A1/Aの値を、
0.5以上とするのが好ましい。
【0038】前記比A1/Aが0.5よりも小さくなる
と、鋭角縁側m1でのブロック5の剛性を十分に高める
ことができず、ヒールアンドトウ摩耗の防止効果が低下
する傾向が顕著となる。
【0039】又前記基準面10の仮想延長面がトレッド
面2の仮想延長面と交わる基準線SLが、前記鋭角縁側
m1において周方向線Lとなす角度である基準面10の
上角度α1を、60°以上かつ85°以下とするととも
に、前記上縁線11Aが周方向線Lとなす角度である
斜面11の上角度α2を、前記基準面10の上角度α1
よりも大しかも65°以上かつ90°以下の範囲に設定
する。
【0040】さらに鋭角縁側m1の前記横縁線11Bの
点11BPのトレッド面2からの深さdと、横溝4の溝
深さHとの深さ比d/Hを0.3以上かつ0.9以下、
より好ましくは0.5以上かつ0.7以下とし、しかも
前記基準線SLの鋭角縁側m1の端点P1と鈍角縁側m
2の端点P2との間の周方向の長さWと、前記端点P1
と前記上縁線11Aの点11APとの間の周方向の長さ
wとの長さ比w/Wを0.5以上かつ1.0以下、より
好ましくは0.7以上かつ0.8以下とする。
【0041】又前記ブロック5に、複数の、本実施例で
は4本のサイプ6…を設けている。前記サイプ6は、実
質的には周方向の一方の横壁面7Bと他方の横壁面7B
との間で略タイヤ軸方向に直線状にのびかつ周方向に略
等間隔で隔てて配されるとともに、その溝巾を0.5〜
1.5mmとしている。
【0042】前記サイプ6…のうち横壁面7Bに最も近
いサイプ6は、この横壁面7Bの鋭角縁側m1に連なる
縦壁面7Aで開口しかつ他方の縦壁面7Aに達すること
を途切れており、サイプ6…の開口の位置は一つのブロ
ック5の両側の縦壁面7A、7Aにおいて交互に変更し
ている。
【0043】なお前記ブロック5の巾Aに対するサイプ
6のタイヤ軸方向の長さA2の比A2/Aの値は、0.
5以上かつ0.8以下とするのが望ましい。比A2/A
の値が0.5よりも小さいと、十分な氷上性能が得られ
ないことがあり、逆に0.8よりも大きくなると、サイ
プ6の途切れ端6Eで亀裂が発生しやすくなり、ブロッ
ク欠けの原因となる。
【0044】
【具体例】タイヤサイズが175/80R14であり、
かつ図1に示す構成と図2に示すブロックパターンを有
するタイヤについて表1に示す仕様で試作する(実施例
1〜10)とともに、その性能についてテストを行っ
た。なお従来の構成のタイヤ(従来例)及び本願構成外
のタイヤ(比較例1〜3)についても併せてテストを行
いその性能を比較した。
【0045】テストは下記要領で行った。 1)偏摩耗性 試供タイヤを後輪駆動車の前輪(従動輪)に装着し、テ
ストコースにおいて、90km/hから50km/hまでの
間、1500mごとに減速し(0.45G減速)500
km走行させた後、ブロックの周方向両端縁における最大
摩耗量と最小摩耗量との差δをレーザ測距離器にて測定
するとともに、従来例を100とする指数で表示した。
数値が大きいほどヒールアンドトウ摩耗が少なく良好で
あり、103以上が合格である。テストの結果を表1に
示す。
【0046】
【表1】
【0047】テストの結果、実施例のものは偏摩耗を抑
制しうることが確認できた。
【0048】
【発明の効果】叙上の如く本発明の空気入りタイヤは、
氷雪路での走行性能を維持しつつ耐摩耗性、特に耐ヒー
ルアンドトウ摩耗性を高め、タイヤ耐久性を向上しう
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すタイヤ軸方向断面図で
ある。
【図2】そのトレッド面を例示する平面図である。
【図3】そのブロックを例示する斜視図である。
【図4】ブロックの他の例を示す斜視図である。
【図5】横溝の溝底ラインと直角方向の形状を示す断面
図である。
【図6】縦溝の溝底ラインと直角方向の形状を示す断面
図である。
【符号の説明】
2 トレッド面 3 縦溝 4 横溝 5 ブロック 6 サイプ 7A 縦壁面 7B 横壁面 10 基準面 11 傾斜面 11A 上縁線 11AP 上縁線の点 11B 横縁線 11BP 横縁線の点 11C 縦縁線 L 周方向線 m1 鋭角縁側 m2 鈍角縁側 SL 基準線

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド面に、周方向にのびる複数本の縦
    溝と、トレッド縁間をのびる横溝とを凹設することによ
    り、前記縦溝又はトレッド縁がなす縦壁面と、前記横溝
    に面しかつ法線に対して周方向に傾く横壁面とを有する
    ブロックが周方向に並ぶブロックパターンの空気入りタ
    イヤであって、前記横溝がタイヤ軸方向に対して傾斜することにより、
    前記横壁面の、タイヤ軸方向一方側は前記縦壁面との交
    わり角度が鋭角となる側である鋭角縁側を、他方側は鈍
    角となる側である鈍角縁側をなし 、 かつ前記横壁面は、横溝の溝底から立上がり周方向に対
    して傾く基準面と、この基準面に連なる傾斜面とからな
    り、 かつ前記傾斜面は、前記鋭角縁側からのび前記トレッド
    面を通る上縁線と、前記鋭角縁側からのび前記上縁線の
    端点まで基準面を通る横縁線と、これらの上縁線、横縁
    線が鋭角縁側の縦壁面となす上縁線の点、横縁線の点間
    を結ぶ縦縁線とにより囲まれる三角形状をなししかも前
    記横縁線の点を横溝の溝底よりも上方に位置させるとと
    もに、 前記基準面は、その延長面がトレッド面と交わる基準線
    が前記鋭角縁側において周方向線となす角度である基準
    面の上角度α1を60°以上かつ85°以下とし、 しかも前記上縁線が前記鋭角縁側において周方向線とな
    角度である傾斜面の上角度α2は、前記基準面の上角
    度α1よりも大であって65°以上かつ90°以下と
    し、 かつブロックに、略タイヤ軸方向にのびる複数のサイプ
    を設けたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】鋭角縁側の前記横縁線の点は、そのトレッ
    ド面からの深さdと、横溝の溝深さHとの深さ比d/H
    が0.3〜0.9、好ましくは0.5〜0.7であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】前記傾斜面は、鈍角縁側の縦壁面までのび
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイ
    ヤ。
  4. 【請求項4】前記傾斜面は、鋭角縁側からのびかつ鈍角
    縁側の縦壁面との間で途切れることにより、前記上縁
    線、横縁線は、鈍角縁側の端縁が鈍角縁側の縦壁面より
    も内方で一致することを特徴とする請求項1又は2記載
    の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】前記基準線の鋭角縁側の端点と鈍角縁側の
    端点との間の周方向の長さWと、前記基準線の鋭角縁側
    の端点と前記上縁線の点との間の周方向の長さwとの長
    さ比w/Wは0.5以上かつ1.0以下であることを特
    徴とする請求項1、2、3又は4記載の空気入りタイ
    ヤ。
  6. 【請求項6】前記サイプは、周方向の一方の横壁面と他
    方の横壁面との間で複数本が配されるとともに、横壁面
    に近いサイプは、この横壁面の鋭角縁側に連なる縦壁面
    で開口しかつ他方の縦壁面に達することなく途切れるこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の空気
    入りタイヤ。
JP7151683A 1995-06-19 1995-06-19 空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP3002402B2 (ja)

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