JP3001570B1 - 適応アンテナ指向性制御方法及びそのシステム - Google Patents
適応アンテナ指向性制御方法及びそのシステムInfo
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Abstract
回線での干渉が減少し、かつ、ハンドオフ起動時の通信
品質が向上するとともに、指向性制御を迅速化して、結
果的に回線容量を増加できるようにする。 【解決手段】 移動局3と上り及び下り回線で無線接続
される基地局1が上位局に収容され、複数のアンテナエ
レメントのそれぞれの送信信号又は受信信号の振幅及び
位相を変化させて特定方位に対する合成放射パターン
(指向性)を生成する。移動局3が、ソフトハンドオフ
を起動する。ハンドオフ元の基地局1からの設置位置情
報と移動局3に対するハンドオフ元の基地局1の上り回
線の指向性情報とからハンドオフ先の基地局1が、自局
からの移動局3の方位を推定して、上り回線の初期指向
性制御パラメータを決定する。また、ハンドオフ先の基
地局1が移動局3の方位を推定し、下り回線の初期指向
性制御パラメータを決定して、初期指向性を形成する。
Description
(CDMA/Code Division Multiple Access)方式など
を適用した移動通信システムにあって、特に、複数のア
ンテナエレメントのそれぞれの送信信号又は受信信号の
振幅及び位相を変化させて特定方位に対する合成放射パ
ターンを形成し、かつ、他の方位に対する出力信号を相
殺して指向性を形成する適応アンテナ指向性制御方法及
びそのシステムに関する。
した周波数で複数の通信端末が同時通信を行うと、混変
調などでの相互干渉による通信妨害が発生し易い。この
ため、周知のCDMA方式、FDMA(Frequency Divis
ion Multiple Access/周波数分割多元接続)方式及び
TDMA(Time Division Multiple Access) 方式による
複数の同時通信が可能な多重化通信方式が採用されてい
る。このような無線通信でも、周波数の利用効率、すな
わち、限られた周波数帯での多数の通信によって相互干
渉が発生する場合がある。また、伝搬路、例えば、ビル
ディングなどの反射物体が多い都市部での多重電波伝播
路(マルチパス)の影響などで、干渉が発生することも
ある。
が低くなる直交符号をそれぞれの端末に割り当て区別し
ており、全ての端末が同一周波数を使用して通信を行っ
ている。特に、移動通信システム、例えば、デジタルセ
ルラー移動電話システムにおける移動端末の移動に伴っ
て電波伝搬状態が急激に変化する。このような電波伝搬
状態では、符号の直交性が崩れ、通信が相互干渉して通
信品質の劣化が生じ易い。このため、CDMA方式で
は、IS−95規格などによる、それぞれの端末での干
渉を均等に保持するための送信電力制御や、遅延時間の
異なる複数のマルチパス波を有効に利用するRAKE受
信、及び、パス捕捉等を行っている。
ステムでは、通信品質の向上及び周波数利用効率の向上
を目的とした適応アンテナの採用が注目されてきてい
る。この適応アンテナでは、複数のアンテナエレメント
を規則的に配列し、受信においては、それぞれのアンテ
ナエレメントを通じて得られる異なる振幅・位相の受信
信号に対して適切な振幅・位相成分の重み付けを行って
空間的なフィルタを形成している。送信においても受信
と同様に、適切な振幅・位相成分の重み付けを行って、
アンテナ放射における任意の指向性特性(ビームパター
ン、適宜、単に指向性と記載する)を形成している。
通信システムでは、適応アンテナの使用によって、複数
の移動端末による同一周波数での通信が、空間的に分離
されて相互干渉が減少する。すなわち、周波数利用効率
が向上することになる。
システムでは、移動端末(適宜、移動局と記載する)の
移動に伴って、無線回線接続を行うセル基地局(適宜、
単に基地局と記載する)の切り替えが行われる。いわゆ
る、ハンドオフが実行される。このハンドオフを行う、
特にCDMA方式によるセルラー移動通信システムで
は、全基地局及び移動局が上り回線及び下り回線それぞ
れで同一周波数を使用したスペクトラム拡散による通信
を行い、移動局が基地局を切り替える前にハンドオフ元
の基地局とハンドオフ先の基地局との双方と同時通信を
行うことが出来る。すなわち、ソフトハンドオフを行
う。
用いた移動通信システムにおいて、CDMA方式のハン
ドオフでは、ハンドオフ元の基地局での指向性の形成
が、安定かつ移動局の移動に十分に追従できるのに対し
て、ハンドオフ先の基地局は移動局の方位(方向/角
度)が判明しないため、最初からこの移動局に向けて鋭
い指向性(半値角が小さいビームパターン)を形成する
ことが出来ない。したがって、一旦全方位を探索し、徐
々に移動局の方位を推定して、最終的に移動局に対する
鋭い指向性を形成している。
合の移動局に対するハンドオフ先基地局での上り回線で
の初期指向性制御を説明するための図である。図15に
おいて、移動局3は、初めに基地局1の送信波のみが到
達するセルエリア5(サービスエリア)に位置してお
り、基地局1とのみ無線回線接続を行っている。その
後、次第に基地局2の方向に移動し、基地局2のセルエ
リア6(サービスエリア)の近傍に位置し、ここでソフ
トハンドオフを起動する。
した場合において、移動局3がソフトハンドオフを起動
した直後の基地局1と基地局2とそれぞれの上り回線の
指向性を示している。ハンドオフ元である基地局1の上
り回線は、移動局3の移動位置に適切に追従しており、
鋭い指向性(ビームパターン7)が形成される。
回線は、移動局の位置が判明しないため全方位又は特定
の方位(セクタ)のみを探索するように初期指向性(エ
リア9)が形成される。結果的に基地局2の上り回線の
指向性(エリア9)は、基地局2のセルエリア6と同一
エリアとなっている。このように、基地局2の上り回線
の指向性(エリア9)が、ブロード(半値角が大きいビ
ームパターン)であることは、本来移動局3が存在しな
い方位に位置している別の移動局4からの上り回線の送
信波も受信してしまうため相互干渉が増加する。更に、
前記したように全方位探索の状態から適応アンテナ指向
性制御を開始しており、その制御を収束させるまでの時
間が多大になる。
指向性制御を用いた場合の上位局、基地局及び移動局間
のシーケンス図である。この図16は、移動局3が基地
局1から基地局2へのソフトハンドオフを起動する際の
上位局も含めたシーケンスを示しており、移動局が基地
局1に定期的にパイロットチャネルの受信電界強度を通
知している。移動局からの通知は基地局1を経由して上
位局に通知される。上位局では通知内容から移動局3が
基地局1以外の基地局とハンドオフ可能であるかどうか
を判断する(図16中の「H」)。
い場合は、そのイベントは発生しない。ハンドオフが可
能な基地局(図16中の基地局2)がある場合(図16
中の「I」)には、上位局は基地局2に対して、移動局
3に対する通信チャネルの割り当て指示を行う(図16
中の「J」)。基地局2は上位局からの指示に従って通
信チャネルを割り当てると同時に、上位局にチャネル割
り当て完了の応答を返送する(図16中の「K」)。
の通信チャネルによる送信開始するとともに、移動局3
からの上り回線を受信することが出来るようになる。た
だし、前記したように、この段階では上り回線の指向性
が、予め決められた広い範囲のエリアを形成するように
なっている。一方、基地局2からの応答を受け取った上
位局は、基地局2が移動局3と通信を行う準備が完了し
たと認識して、移動局3に基地局2とのソフトハンドオ
フを起動する指示を行う(図16中の「L」)。
り回線を通じた受信を開始するとともに、基地局を通じ
てハンドオフ完了通知を上位局へ送信する。ここで基地
局2は図16中の「K」の段階で、広い初期指向性の状
態から制御を開始し、移動局3の追従を行っているた
め、制御が収束するまで(図16中の「M」)には、以
降で説明する図7の「E」から「F」の間よりも長い時
間を要する。換言すれば、この間では基地局2は移動局
3の上り回線を受信し、かつ、全方位からの送信波を受
信を継続して行い、その相互干渉が発生していることに
なる。
基地局が、十分に指向性が安定して移動局に対する十分
な追従が可能なのに対し、ハンドオフ先の基地局では移
動局の方位が判明しないため、基地局の設置時に予め決
定されているセクタエリア全体での送信を行う必要があ
る。
指向性制御を用いた場合のハンドオフ先基地局の下り回
線での初期指向性制御を説明するための図である。図1
7において、この例はパイロットチャネルと通信チャネ
ルとを異なる指向性に制御する場合である。また、移動
局3の移動及び、その位置は前記の図15に示す条件と
同様とする。エリア10は基地局1における、あるセク
タ(移動局3に対するセクタ)でのパイロットチャネル
の指向性を示している。また、エリア11は基地局2に
おける、あるセクタ(移動局3に対するセクタ)でのパ
イロットチャネルの指向性を示している。ビームパター
ン12は、移動局3に対して基地局1が形成した下り回
線の指向性を示している。また、ビームパターン14
は、基地局2が形成した移動局3に対する下り回線での
初期指向性を示している。
性は、上り回線の場合と同様に、移動局3に対して十分
に追従しており、その指向性を鋭く形成できる。これに
対してハンドオフ先の基地局2の下り回線の指向性は、
初期状態において、移動局3の方位が不明であるため全
方位(セルエリア6)に対して下り回線による送信を行
うか、又は、移動局3が無線回線接続を行った基地局2
のパイロットチャネルの情報に基づいてセクタを上位局
が識別し、この上位局の指示に従って特定のセクタエリ
ア14のみに下り回線での送信を行う必要がある。
回線での送信を行った場合に、セル内に位置している移
動局3以外の全移動局で相互干渉が生じる。また、基地
局2がセクタエリア14に対する下り回線での送信を行
うと、セクタ内の移動局3以外の全移動局で相互干渉が
生じることになる。更に、上り回線の場合と同様に、制
御を収束させるまでの時間も多大になる。なお、図16
のシーケンスは、下り回線に対してもそのまま適用でき
るため、ここでの説明は省略する。また、ここではパイ
ロットチャネルと下り回線の指向性が異なるものとして
説明を行ったが、システムによっては、それらを同一の
指向性に制御することもある。
用いた場合の移動局に対するハンドオフ先基地局の下り
回線での初期指向性制御を説明するための図である。図
18はパイロットチャネルと通信チャネルとを同一の指
向性に制御している。ビームパターン15は、移動局3
に対して基地局1が形成する、あるセクタ(移動局3に
対するセクタ)のパイロットチャネルと下り回線との指
向性を示している。ビームパターン17は、移動局3に
対して基地局2が形成する、あるセクタ(移動局3に対
応するセクタ)のパイロットチャネルと下り回線との指
向性を示している。なお、前記した図17との相違は、
基地局1と基地局2とのそれぞれのパイロットチャネル
と下り回線との指向性が同一であるのみであり、その他
については基本的に同様である。したがって、図18に
おいても、前記の図17で説明した問題が生じる。
がソフトハンドオフを起動する度にハンドオフ先の基地
局における干渉が、上り回線及び下り回線ともに発生す
る。しかも、この問題は、近年の移動通信システム、例
えば、セルラー移動電話システムでの基地局ごとのセル
領域(サービスエリア)が縮小化(マイクロセル化)さ
れる傾向にあり、このためソフトハンドオフの発生頻度
が極めて高くなって、干渉が、より深刻化している。換
言すれば、回線容量が減少することになる。
て、例えば、特開平10−70502号公報の「指向性
制御アンテナ装置」があり、この従来例では、移動局の
方位を推定してアンテナを適応的に制御しており、周波
数や送信電力を効率良く使用できるようにしている。
「電力効率を向上させたフェーズドアレイセルラー基地
局及び関連した方法」では、電力効率を増大化し、か
つ、セル位置の大きさを減少し、基地局において、相互
変調が生じるスプリアス信号の放射を減少させて、その
能動フェーズドアレイアンテナの使用を容易にしてい
る。
では、基地局のセル領域が縮小化される傾向にあり、ソ
フトハンドオフの発生頻度が極めて高くなっている。こ
のため、任意の移動局によるソフトハンドオフ起動の度
に、ハンドオフ先の基地局における干渉が、上り回線及
び下り回線ともに多発し易く、ハンドオフ起動時の通信
品質が低下してしまう。この場合、結果的に回線容量が
減少するという欠点がある。公報の従来例も、この視点
での改善の余地がある。
課題を解決するものであり、ハンドオフ起動時の上り回
線及び/又は下り回線での干渉が減少できるようにな
り、ハンドオフ起動時の通信品質が向上し、かつ、指向
性制御の収束が迅速化されて、結果的に回線容量を増加
できる適応アンテナ指向性制御方法及びそのシステムの
提供を目的とする。
に、本発明の適応アンテナ指向性制御方法は、移動局と
上り及び下り回線で無線接続される基地局が上位局に収
容され、基地局の複数のアンテナエレメントのそれぞれ
の送信信号又は受信信号の振幅及び位相を変化させて特
定方位に対する合成した放射パターンによる指向性を形
成するものであり、移動局がソフトハンドオフを起動す
るステップと、ハンドオフ元の基地局からの設置位置情
報と移動局に対するハンドオフ元の基地局の上り回線の
指向性情報とを得るステップと、この上り回線の指向性
情報に基づいてハンドオフ先の基地局が自局からの移動
局の方位を推定するステップと、次に、得られた移動局
の方位に対応する上り回線の初期指向性制御パラメータ
を決定するステップとを有している。
上り回線の指向性を、通常セル又はセクタエリアよりも
狭くなるように、指向性制御パラメータを決定してい
る。
向性情報に代えたハンドオフ元の基地局の下り回線の指
向性情報を用いて、ハンドオフ先の基地局が移動局の方
位を推定し、下り回線に対する初期指向性制御パラメー
タを決定している。
初期指向性制御パラメータとともに、この移動局に対す
る個別パイロットチャネルの指向性制御パラメータを決
定している。
る際の下り回線の指向性を、通常セクタエリアよりも狭
くなるように指向性制御パラメータを決定している。
際に、ハンドオフ元の基地局の設置位置情報及び指向性
制御パラメータを上位局を通じてハンドオフ先の基地局
に通知して、この基地局での初期指向性制御パラメータ
を決定している。
ラメータに代えたハンドオフ元の基地局に対する移動局
の位置情報を、上位局を通じてハンドオフ先の基地局に
通知して、この基地局での初期指向性制御パラメータを
決定している。
を、移動局がハンドオフを起動するごとに、ハンドオフ
先の基地局への通知に代えて、予め上位局から基地局の
それぞれへ周辺基地局の位置情報を通知している。前記
ハンドオフ先の基地局において、移動局の方位を近似的
に求めている。
は、基地局と上り及び下り回線で無線接続される基地局
が上位局に収容され、基地局の複数のアンテナエレメン
トのそれぞれの送信信号又は受信信号の振幅及び位相を
変化させて特定方位に対する合成した放射パターンによ
る指向性を形成するものであり、移動局が、ソフトハン
ドオフを起動し、ハンドオフ元の基地局からの設置位置
情報と移動局に対するハンドオフ元の基地局の上り回線
の指向性情報とに基づいてハンドオフ先の基地局が、自
局からの移動局の方位を推定して、上り回線及び/又は
下り回線の初期指向性制御パラメータを決定する構成と
してある。
インタフェースを処理する有線回線インタフェース部
と、無線受信部と、無線送信部と、基地局制御・記憶部
を備え、送信局制御・記憶部の制御処理によって無線受
信部での下り回線及び/又は無線送信部での下り回線に
おける指向性制御パラメータを決定する構成としてあ
る。
び/又は無線送信部の外部又は内部に設ける構成として
ある。
御方法及びそのシステムは、CDMA方式などを利用し
た移動通信システムに用いられ、移動局において、ある
基地局と通信を行っている移動局が他の基地局とも同時
に通信を行うソフトハンドオフを起動する。そして、基
地局のそれぞれの設置位置情報とハンドオフ元の基地局
の指向性制御情報とに基づいて、ハンドオフ先の基地局
からの移動局の方位を推定し、初期指向性制御パラメー
タを決定して予め初期指向性を形成している。
び/又は下り回線での干渉が減少できるようになり、ハ
ンドオフ起動時のハンドオフ先基地局の上り回線の通信
品質が向上し、かつ、指向性制御の収束が迅速化され
て、結果的に回線容量を増加できるようになる。
性制御方法及びそのシステムの実施の形態を図面を参照
して詳細に説明する。なお、以下の図及び文にあって前
記した従来の技術における図15から図18と同一の構
成要素には同一の参照符号を付した。図1は本発明の適
応アンテナ指向性制御方法及びそのシステムの第1実施
形態における全体構成を示す図である。
する基地局1,2及びこのエリアを中心に示している。
セルエリア5は基地局1のサービスエリアであり、セル
エリア6は基地局2のサービスエリアである。ビームパ
ターン7は、上り回線での受信を行う基地局1が形成し
た受信指向性の有効エリアを示している。同様にビーム
パターン8は移動局3からの上り回線を受信するために
基地局2が生成した受信指向性の有効エリアを示してい
る。また、図1では、移動局3は基地局1から基地局2
の方位に向かって移動しており、基地局1と基地局2の
間でソフトハンドオフを起動した直後の状態を示してい
る。
ック図である。この基地局1,2は、図1に示さない上
位局HOSTに接続された有線回線インタフェース部2
4に移動局3,4との通信を行う送信部25及び受信部
26が接続されている。送信部25は、ベースバンド変
調部27,28,29と、無線変調部30,31,32
…33と、送信増幅部34,35,36…37と、アン
テナ38,39,40…41とを備えている。また、こ
の基地局1,2には、基地局制御部42と、記憶部49
とを備えている。
45,46と、ベースバンド復調部44,45,46
と、無線復調部47,48,49…50と、受信増幅部
51,52,53…54と、アンテナ55,56,57
…58とを備えている。
スバンド変調部27,28,29の内部構成を示すブロ
ック図である。このベースバンド変調部27〜29は、
選択部59と、データ生成部60と、符号化部61と、
拡散部62と、拡散符号生成部63と、指向性生成部6
4と、指向性制御部65とを備えている。
スバンド復調部44〜46の内部構成を示すブロック図
である。このベースバンド復調部44〜46は、復号化
部76と、逆拡散部77と、拡散符号生成部78と、サ
ーチ部79と、指向性生成部80と、指向性制御部81
と、指向性係数制御部82とを備えている。
明する。図1及び図2において、上位局HOSTに接続
された有線回線インタフェース部24からのデータ(例
えば、セルラー移動電話システムにおける音声データや
制御データ等)がベースバンド変調部27〜29で一次
変調され、更に、無線変調部30…33で拡散符号変調
(二次変調)が行われる。次に、拡散符号変調信号が送
信増幅部34…37で電力増幅され、アンテナ38…4
1から下り回線による移動局3,4への送信が行われ
る。
波をアンテナ55…58を通じて受信増幅部51…54
が受信し、この受信信号に対して無線復調部47…50
が希望チャネルの拡散符号との相関(逆拡散)を処理し
て目的の一次変調信号を抽出する。更に、ベースバンド
復調部44〜46が復調して、有線回線インタフェース
部24を通じて上位局HOSTに移動局3,4からの制
御データや通信(伝送)データを送信する。
復調部44〜46に対して、記憶部49に記憶している
自局の位置情報と上位局HOSTからの基地局の設置位
置情報と通信チャネルの指向性情報とに基づいて、上り
回線に対する受信指向性制御を実行する。
部27〜29は、選択部59及びデータ生成部60によ
って、上位局HOST(有線回線インタフェース部2
4)からの通信データに対する選択を行い、更に、符号
化部61で符号化を行い、次に、拡散部62及び拡散符
号生成部63で拡散を行う。また、指向性生成部64及
び指向性制御部65で指向性に対する制御を行う。
部44〜46は、無線復調部47…50からの復調信号
に対して指向性生成部80、指向性制御部81及び指向
性係数制御部82が、基地局制御部42の制御で指向性
を生成し、更に、逆拡散部77、拡散符号生成部78及
びサーチ部79によって逆拡散が行われる。この後、復
号化部76から復号化データ(移動局3,4からの通信
データ)を上位局HOST(有線回線インタフェース部
24)へ送信する。
との間における処理を示すシーケンス図である。上位局
(図1には図示せず)HOSTが、基地局1,2とは別
の場所に設置されており、この他の基地局を収容して、
その制御を行っている。移動局3は、移動に伴って基地
局との回線接続を更新するため、定期的にパイロットチ
ャネルの受信電界強度及びその情報(どの基地局からの
パイロット信号かの情報)を監視しており、この監視結
果を基地局に通知する。
っているため、移動局3からのパイロットチャネルの受
信電界強度通知が基地局1に対して行われる。基地局1
はパイロットチャネル受信電界強度通知を受信すると、
この通知内容から自局以外のパイロットチャネルが一定
の閾値以上か、すなわち、ハンドオフ可能なレベルかを
判定する。この判定で閾値未満である場合は、移動局3
からの通知を、そのまま上位局に送信する(図5中の
「A」)。ここで移動局3からの通知中に、閾値を超え
る他局(ここでは基地局2)のパイロットチャネルが通
知されてきた場合は、基地局1は、このときの移動局3
への上り回線の指向性制御情報を付加して、移動局3か
らの通知を上位局へ送信する(図5中の「B」)。
移動局3が基地局2とハンドオフ可能であることを識別
し(図5中の「C」)、基地局2へ移動局3と通信を行
うためのチャネル割り当て指示を送信する。このとき同
時に上位局は、基地局1の設置位置情報と基地局1から
送られてきた上り回線の指向性制御情報とを基地局2へ
折り返して送信する(図5中の「D」)。チャネル割り
当て指示を受け取った基地局2は、上位局からの基地局
1の設置位置情報と上り回線の指向性制御情報と自局の
設置位置情報とから、自局からの移動局3の方位を推定
し、上り回線の初期指向性を決定する(図5中の
「E」)。
その応答を上位局へ返送する。このときの移動局3に対
する基地局1,2でのそれぞれの上り回線の指向性を図
1に示している。前記したように、図1中のビームパタ
ーン7は、基地局1が移動局3の移動に追従して制御し
た上り回線での指向性であり、時間的に基地局1と移動
局3とは、ある程度の通信時間を有しているため、安定
して鋭い指向性を形成することが出来る。
位局を通じて基地局1から受け取った情報に基づいて移
動局3の方位を推定して決定した指向性である。図5に
おいて、基地局1からの指向性制御情報と設置位置情報
とから上り回線の初期指向性を決定した基地局2は、チ
ャネル割り当てと同時に移動局3からの送信波を受信で
きるようになり、次第に指向性制御が安定化する(図5
中の「E」から「F」の波線)。基地局2からチャネル
割り当ての応答を受け取った上位局は、基地局2が移動
局3と通信を行う準備が完了したものと認識して、移動
局3にハンドオフ起動の指示を行う(図5中の
「G」)。これを受けて移動局3は、基地局2からの下
り回線の受信を開始し、受信を開始した旨の応答を基地
局のそれぞれを経由して上位局へ送出し、そのハンドオ
フ起動が完了する。
報と設置位置情報とから移動局3の方位(角度)を推定
する場合について説明する。図6は図1の一部を拡大し
た図である。図6では、計算の便宜上、基地局のそれぞ
れでのセルエリア(サービスエリア)の領域を円形で示
し、各基地局の設置されている空間を一つの座標軸上の
平面として捉え、基地局のそれぞれの設置位置を座標と
して表している。図6中のA点はハンドオフ元である基
地局1(図示せず)の設置位置座標(XA,YA)を示し
ている。また、B点はハンドオフ先である基地局2の設
置位置座標(XB,YB)を示している。
から移動局3に対する上り回線の指向性制御情報から求
める基地局1での設置座標(水平線上から反時計回り)
に移動局3の方向へ向かう角度を示している。rAは、
基地局1のセル半径を示している。このθA及びrAは、
既知情報に基づいて基地局2が、図6中のθBを求める
ためのものである。θBは、基地局2の設置座標の水平
線上から反時計回りに移動局3方位へ向かう角度を示し
ている。このθBが基地局2からみた移動局3の方位
(角度)である。
る。点Xは、点Aと移動局3を結ぶ直線と、セルエリア
5の境界線の交点(ただし、移動局に近い方の交点)で
ある。これは、点Aを中心とする円周上の角度θAの座
標となるので容易に求めることが出来る。基地局2は、
点Bを中心とし、点Xを通る円の式を考える。これも点
Bと点Xの間の距離が判明するため、これを半径とする
円を求めれば容易に導きだすことが出来る。そして最後
に、点Xの座標をθBで表し、これが求めた円周上にあ
ることを利用すれば、θBを求めることが出来る。
は異なっているので、求めたθBは基地局2から見た移
動局3の方位とは正確には一致しない。しかしながら、
基地局1と基地局2のセルエリアが重なっている領域
は、通常、セル半径に比べて非常に狭く、かつ、上りの
ビームパターン18がある程度の幅を持っていることを
考慮するとその誤差は、ほぼ無視できる程度である。
ドオフ先の基地局が予め移動局の方位を推定することが
出来るため、実際に移動局からの送信波を受信しなくて
も上り回線の受信指向性を決定して、適切に対応するビ
ームパターンを形成しておくことが出来るようになる。
換言すれば、他の移動局からの干渉を低減することが出
来るようになり、そのハンドオフ起動時のハンドオフ先
基地局の上り回線の通信品質が向上し、結果的に回線容
量の増加を図ることが出来るようになる。
の方位を推定できるため、チャネル割り当てと同時に移
動局方位へ上り回線の初期指向性に適切に対応するビー
ムパターンを形成しておくことが可能になる。これによ
って、ハンドオフ先の基地局の上り回線の受信指向性制
御の収束が迅速化される。
の第2実施形態では、図1から図6に示した第1実施形
態における移動局3からの上り回線の指向性制御に対し
て、基地局からの下り回線でも指向性制御を実行する。
あり、図1と同様の条件(基地局1と基地局2とのハン
ドオフを起動)で、下り回線とパイロットチャネルの指
向性を個別に制御する場合(パイロットチャネルが全移
動局共通の場合)の、下り回線の指向性制御状態を示し
ている。図7中のエリア10は、基地局1のあるセクタ
(移動局3が位置するセクタ)のパイロットチャネルが
有効なエリアを示している。また、エリア11は基地局
2の、あるセクタ(移動局3が位置するセクタ)のパイ
ロットチャネルが有効なエリアを示している。ビームパ
ターン12は、基地局1から移動局3への下り回線の有
効なエリアを示している。ビームパターン13は基地局
2から移動局3への下り回線の有効なエリアを示してい
る。その他の図1と同一の構成要素には同一の参照符号
を付してある。
構成を示すブロック図である。この基地局1A,2A
は、図2に示す受信部26と同一であり、送信部25A
のベースバンド変調部27A,28A,29Aのそれぞ
れを、基地局制御部42A及び記憶部49Aが制御する
点のみ相違する。
〜29Aの内部構成を示すブロック図である。図9に示
すベースバンド変調部27A〜29Aは、図3に示す第
1実施形態のベースバンド変調部27〜29に対して、
新たに指向性係数記憶部83が設けられている。この指
向性係数記憶部83とともに、指向性制御部65Aが基
地局制御部42A及び記憶部49Aで制御される。他の
構成は図3に示す第1実施形態と同様である。
る。図7において、ここでは図1における上り回線のビ
ームパターン7,8を、下り回線のビームパターン1
2,13に置き換えたものであり、また、図7における
上り回線の指向性制御情報を下り回線の指向性制御情報
に置き換えたものである。更に、前記した図6における
上り回線のビームを下り回線のビームとして置き換えた
ものである。ただし、図7において、基地局のそれぞれ
のパイロットチャネルの有効エリアを示すエリア10,
11は、制御対象ではなく固定エリアである。
ドオフ先の基地局が予め移動局の方位を推定することが
出来る。実際に移動局からの送信波を受信して移動局の
位置を推定しなくても、その下り回線の送信指向性を予
め決定して、適切に対応するビームパターンを形成して
おくことが出来るようになる。これによって、ハンドオ
フ起動時のハンドオフ先基地局エリアにおける下り回線
での干渉を低減できるようになる。
局の方位を推定することが出来るため、チャネル割り当
てと同時に移動局の方位へ下り回線の初期指向性を設定
できるようになる。すなわち、ハンドオフ先の基地局の
下り回線の送信指向性制御の収束を迅速化できるように
なる。
7に示す第2実施形態では、基地局からのパイロットチ
ャネルと下り回線の指向性とを個別に制御する場合とし
たが、これらを同一指向性に制御することが可能であ
る。
基地局2とのハンドオフを起動)で、下り回線とパイロ
ットチャネルの指向性を同一の指向性に制御する場合
(移動局が個別パイロットチャネルの場合)の下り回線
の指向性制御状態を示した図である。
1Aから移動局3へのパイロットチャネルと下り回線の
有効なエリア(指向性)とを示している。また、ビーム
パターン16は基地局2Aから移動局3へのパイロット
チャネルと下り回線との有効なエリアとを示している。
その他にあって図3と同一の構成要素には同一の参照符
号を付してある。
10に示す第3実施形態において、図7においてパイロ
ットチャネルと下り回線とを同一指向性に制御する以外
は同じである。この図10に示す第4実施形態では、図
7に示す第1実施形態と同様の効果が得られる。
1実施形態における図5では、移動局3から通知された
パイロット受信電界強度情報に対する判定を基地局で行
うようになっているが、この第5実施形態では、パイロ
ット受信電界強度情報に対する判定を上位局で行ってい
る。
ーケンス図である。移動局3がパイロット受信電界強度
通知を基地局1に通知するまでの動作は、図5及び図1
1ともに同一である。基地局1は移動局3から受け取っ
たパイロット受信電界強度通知を、そのまま上位局へ送
信する。上位局は受け取った通知中から閾値を超えてい
るパイロット信号がないかを判定する(図9中の
「N」)。閾値を超えるパイロットがあった場合(図9
中の「O」)は、上位局は移動局が他の基地局(この場
合、基地局2)とハンドオフ可能であると判断して、基
地局1に移動局3に対する指向性制御情報を通知するよ
うに、その要求を行う(図9中の「P」)。
移動局3への指向性制御情報を上位局へ送信する(図9
中の「Q」)。この通知を受けた上位局は、基地局2に
移動局3と通信を行うためのチャネル割り当て指示を送
信する(図9中の「R」)。このとき同時に上位局は、
基地局1の設置位置情報と基地局1から送られてきた指
向性制御情報とを基地局2へ折り返す。チャネル割り当
て指示を受け取った基地局2は、上位局から送られてき
た基地局1の設置位置情報と指向性制御情報と自局の設
置位置情報とに基づいて自局からの移動局3の方位を推
定し、上り回線、下り回線、パイロットチャネルのいず
れかの初期指向性を決定する(図9中の「S」)。この
チャネル割り当てが終了した際に、その応答を上位局へ
返送する。
情報とから初期指向性を決定した基地局2は、チャネル
割り当てと同時に移動局3の送信波を受信できるように
なり、次第に指向性制御が安定する(図9中の「S」か
ら「T」の波線)。基地局2からチャネル割り当ての応
答を受け取った上位局は、基地局2が移動局3と通信す
る準備ができたものと認識して、移動局3にハンドオフ
起動の指示を行う(図9中の「U」)。この指示を受け
た移動局3は、基地局2からの下り回線の受信を開始
し、受信を開始した旨の応答を基地局のそれぞれを経由
して上位局へ送出し、そのハンドオフ起動が完了する。
局からのパイロット受信電界強度通知の判定を基地局で
はなく上位局で集中して行っている。一般的に上位局は
基地局よりも処理能力が高く、従来のハンドオフ起動の
シーケンスにおいても上位局でパイロット受信電界強度
の判定をする例が多いため、この第5実施形態を容易に
実施できるようになる。この結果、基地局におけるハン
ドオフ起動時の演算負荷を軽減できるようになる。
12は基地局1の設置位置情報と指向性制御情報とから
基地局2が行う移動局3の方位推定を説明するための図
である。まず、基地局2は、図12中の点Xの座標を求
める。点Xは、点Aと移動局3を結ぶ直線とセルエリア
6の境界線との交点(ただし、移動局に近い方の交点)
である。そして、点Xが点Bを中心とし、かつ、半径r
Bの円周上にあり、極座標で表すことが出来ることか
ら、そのθBを求める。
は、移動局3の位置とは異なっているので、求めたθB
は基地局2から見た移動局3の方位とは正確には一致し
ない。しかしながら、図6による説明と同様の理由によ
って、この誤差は無視できる程度である。なお、図6と
図12に示したθBの求め方はあくまで計算の一例とし
て提示したものであり、原理的なθAと点A、点Bの座
標とからθBの近似値を求めるようにして、初期指向性
を形成する際の演算負荷を軽減するようにする。
る。図13は図9に示したベースバンド変調部27A〜
29Aの変形例を示すブロック図である。この変形例の
ベースバンド変調部27B〜29Bは、内部に指向性係
数記憶部82と、有線回線インタフェース部24を通じ
て上位局HOSTに接続されるCPU86と、記憶部8
7とが設けられており、この他の構成は図9に示したベ
ースバンド変調部27A〜29Aと同様である。このC
PU86及び記憶部87が、図8に示した基地局制御部
42A及び記憶部49Aに対応した動作を実行する。こ
の他の動作は、図9に示したベースバンド変調部27A
〜29Aと同様である。
29Bを、図8中の送信部25Aに適用する場合、図中
の基地局制御部42A及び記憶部49Aは設ける必要は
ない。
るベースバンド復調部44〜46(図4)に対する変形
例を示すブロック図である。この変形例のベースバンド
復調部44A,45A,46Aは、内部に指向性係数記
憶部92と、有線回線インタフェース部24を通じて上
位局HOSTに接続され、かつ、復号化部76から復号
化データが入力されるCPU94と、記憶部95とが設
けられており、この他の構成は図4に示したベースバン
ド復調部44〜46と同様である。このCPU94及び
記憶部95が、図2(図8)に示した基地局制御部42
及び記憶部49(基地局制御部42A及び記憶部49
A)に対応した動作を実行する。この他の動作は、図4
に示したベースバンド復調部44〜46と同様である。
6を、図2(図8)の受信部26に適用する場合、図中
の基地局制御部42及び記憶部49(基地局制御部42
A及び記憶部49A)に設ける必要はない。
性制御のみについて説明したが、移動局側、例えば、車
両に搭載して可搬できる移動通信装置などの移動局側に
も、そのまま適用できるものであり、この移動局側での
指向性制御も本発明に含まれる。
の適応アンテナ指向性制御方法及びそのシステムによれ
ば、移動局において、ある基地局と通信を行っている移
動局が他の基地局とも同時に通信を行うソフトハンドオ
フを起動し、そして、基地局のそれぞれの設置位置情報
とハンドオフ元の基地局の指向性制御情報とから、ハン
ドオフ先の基地局からの移動局の方位を推定して初期指
向性制御パラメータを決定して、予め初期指向性を形成
している。
び/又は下り回線での干渉が減少できるようになり、ハ
ンドオフ起動時のハンドオフ先基地局の上り回線の通信
品質が向上し、かつ、指向性制御の収束が迅速化され
る。結果的に回線容量を増加できるようになる。
システムの第1実施形態における全体構成を示す図であ
る。
ある。
の内部構成を示すブロック図である。
の内部構成を示すブロック図である。
の間における処理を示すシーケンス図である。
る。
である。
ブロック図である。
ネルの指向性とを同一指向性に制御する場合の下り回線
の指向性制御を説明するための図である。
である。
向性制御情報とから他の基地局での移動局の方位推定を
説明するための図である。
ド変調部の変形例を示すブロック図である。
ド復調部の変形例を示すブロック図である。
基地局での上り回線の初期指向性制御を説明するための
図である。
のシーケンス図である。
基地局の下り回線の初期指向性制御を説明するための図
である。
基地局の下り回線の初期指向性制御を説明するための図
である。
Claims (12)
- 【請求項1】 移動局と上り及び下り回線で無線接続さ
れる基地局が上位局に収容され、前記基地局の複数のア
ンテナエレメントのそれぞれの送信信号又は受信信号の
振幅及び位相を変化させて、特定方位に対する合成した
放射パターンによる指向性を形成するための適応アンテ
ナ指向性制御方法において、 前記移動局がソフトハンドオフを起動するステップと、 ハンドオフ元の基地局からの設置位置情報と移動局に対
するハンドオフ元の基地局の上り回線の指向性情報とを
得るステップと、 この上り回線の指向性情報に基づいてハンドオフ先の基
地局が自局からの移動局の方位を推定するステップと、 次に、得られた移動局の方位に対応する上り回線の初期
指向性制御パラメータを決定するステップと、 を有することを特徴とする適応アンテナ指向性制御方
法。 - 【請求項2】 前記ハンドオフ先の基地局が初期設定す
る上り回線の指向性を、通常セル又はセクタエリアより
も狭くなるように、指向性制御パラメータを決定するこ
とを特徴とする請求項1記載の適応アンテナ指向性制御
方法。 - 【請求項3】 前記ハンドオフ元の基地局の上り回線の
指向性情報に代えたハンドオフ元の基地局の下り回線の
指向性情報を用いて、ハンドオフ先の基地局が移動局の
方位を推定し、下り回線に対する初期指向性制御パラメ
ータを決定することを特徴とする請求項1記載の適応ア
ンテナ指向性制御方法。 - 【請求項4】 前記ハンドオフ先の基地局が、下り回線
の初期指向性制御パラメータとともに、この移動局に対
する個別パイロットチャネルの指向性制御パラメータを
決定することを特徴とする請求項3記載の適応アンテナ
指向性制御方法。 - 【請求項5】 前記ハンドオフ先の基地局が初期に送信
する際の下り回線の指向性を、通常セクタエリアよりも
狭くなるように指向性制御パラメータを決定することを
特徴とする請求項3又は4記載の適応アンテナ指向性制
御方法。 - 【請求項6】 前記移動局がソフトハンドオフを起動す
る際に、ハンドオフ元の基地局の設置位置情報及び指向
性制御パラメータを上位局を通じてハンドオフ先の基地
局に通知して、この基地局での初期指向性制御パラメー
タを決定することを特徴とする請求項1から請求項5の
いずれかに記載の適応アンテナ指向性制御方法。 - 【請求項7】 前記ハンドオフ元の基地局の指向性制御
パラメータに代えたハンドオフ元の基地局に対する移動
局の位置情報を、上位局を通じてハンドオフ先の基地局
に通知して、この基地局での初期指向性制御パラメータ
を決定することを特徴とする請求項1から請求項6のい
ずれかに記載の適応アンテナ指向性制御方法。 - 【請求項8】 前記ハンドオフ元の基地局の設置位置情
報を、移動局がハンドオフを起動するごとに、ハンドオ
フ先の基地局への通知に代えて、予め上位局から基地局
のそれぞれへ周辺基地局の位置情報を通知することを特
徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の適応
アンテナ指向性制御方法。 - 【請求項9】 前記ハンドオフ先の基地局において、移
動局の方位を近似的に求めることを特徴とする請求項1
から請求項8のいずれかに記載の適応アンテナ指向性制
御方法。 - 【請求項10】 基地局と上り及び下り回線で無線接続
される基地局が上位局に収容され、前記基地局の複数の
アンテナエレメントのそれぞれの送信信号又は受信信号
の振幅及び位相を変化させて特定方位に対する合成した
放射パターンによる指向性を形成する適応アンテナ指向
性制御システムにおいて、 前記移動局が、ソフトハンドオフを起動し、 前記ハンドオフ元の基地局からの設置位置情報と移動局
に対するハンドオフ元の基地局の上り回線の指向性情報
とに基づいてハンドオフ先の基地局が、自局からの移動
局の方位を推定して、上り回線及び/又は下り回線の初
期指向性制御パラメータを決定することを特徴とする適
応アンテナ指向性制御システム。 - 【請求項11】 前記基地局として、少なくとも上位局
とのインタフェースを処理する有線回線インタフェース
部と、無線受信部と、無線送信部と、基地局制御・記憶
部を備え、前記基地局制御・記憶部の制御処理によって
前記無線受信部での下り回線及び/又は無線送信部での
下り回線における指向性制御パラメータを決定すること
を特徴とする請求項10記載の適応アンテナ指向性制御
システム。 - 【請求項12】 前記基地局制御・記憶部を、無線受信
部及び/又は無線送信部の外部又は内部に設けることを
特徴とする請求項11記載の適応アンテナ指向性制御シ
ステム。
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