JP2006217491A - 通信装置及び端末装置ならびにその通信方法、それに用いるプログラム - Google Patents

通信装置及び端末装置ならびにその通信方法、それに用いるプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 CSMA/CA方式において、隣接システムのキャリアが観測されデータの送信を控えることによるスループットの低下を防止する。
【解決手段】 アダプティブアレイアンテナを備える送受信装置である。同一周波数帯域を用いる隣接システムがどのようなデータ伝送を行っているかを判別し、隣接システムか自システムの少なくともどちらか一方のシステムが動画像伝送等の長時間に亘る連続的な伝送を行う場合には、基地局及び端末に備えたアダプティブアレイアンテナのヌルを、隣接システムへ与える干渉を低減する方向へ向けて送信を行う。この時、キャリアセンスにより隣接システムのキャリアが観測される場合にも送信を延期しない。但し、隣接システム方向へのヌルを形成しても隣接システムへ与える干渉を低減しきれない、または、ヌルの形成を重視した指向性形成により自システムの伝送に支障が生じると判断される場合には伝送を停止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無線通信装置及びアンテナパターン制御方式に関し、特にCSMA/CA方式を用いる無線通信におけるアダプティブアレイアンテナのアンテナパターン制御技術に関する。
近年、無線LANシステムの高速化の進展や、低価格化、機器レイアウトの容易性等の理由により、オフィスや家庭においても無線LANシステムの導入が進んでいる。例えば、家庭においては、リビングに置かれたサーバー内の映像を、別の部屋のテレビで視聴したいというユーザの要望に応えて、動画像無線伝送用としても無線LANシステムが導入される機会が多くなっている。
無線LANシステムには幾つかの種類があるが、その中でも最も普及している高速無線LANシステムとして、IEEEによって規格化されたIEEE802.11aシステムが挙げられる。このIEEE802.11aは、5GHz帯の電波を用いてマルチキャリア伝送を行うシステムであり、最大54Mbpsの伝送レートを実現することができる。
IEEE802.11aに代表されるIEEE802.11対応システムでは、アクセス方式としてCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access / Collision Avoidance、以下、本明細書においては、「CSMA/CA」と称する。)方式を採用することが規定されている。図4は、CSMA/CA方式を採用するIEEE802.11対応システムにおいて用いられる基本的なパケットフォーマットの構成例を示す図である。図4に示すように、IEEE802.11対応システムにおいて用いられるパケットは、プリアンブル100と、ヘッダー101と、データ102と、を含んで構成されている。このうち、プリアンブル100は、同期や周波数誤差補正等に用いられる既知信号であり、ヘッダー101はパケットの種類や送信源及び宛先等のアドレス並びに所属する基地局のアドレス等を通知する信号である。IEEE802.11では、ヘッダー101の復号結果、自分宛のパケットでない場合には、受信されたパケットは廃棄されることとなる。ここで、ヘッダー101は、通常、暗号化されていないため、隣接システムにおいて送受信されるパケットのヘッダー101を復号し、パケットの送信源や宛先等を知ることができるようになっている。
図5は、IEEE802.11対応システムの基本的な伝送手順を示す図である。基地局と、端末Aと、端末Bとが存在するシステムを前提として説明を行う。但し、図5に示す端末Bは、既に基地局に接続済みの端末であり、端末Aは基地局に新規に接続しようとする端末を示す。
図5に示すように、IEEE802.11対応システムでは、基地局にアクセスを希望する端末Aは、まず、基地局が送信しているビーコン110を受信する。ここで、基地局が送信を行うビーコン110は、その基地局に属する全ての端末への報知信号であり、定期的に送信される。端末Aでは、ビーコン110を受信した後、オーセンティケーションリクエスト111と呼ばれるパケットを基地局へ送信する。このオーセンティケーションリクエスト111は、ID割り当て要求等の役割を持っている。オーセンティケーションリクエスト111を受けた基地局は、端末AのIDを通知するために、オーセンティケーションレスポンス112と呼ばれるパケットを端末Aへ送信する。次いで、端末Aはアソシエーションリクエスト113を送信し、認証要求を行い、これに対して、基地局はアソシエーションレスポンス114を送信し、認証を許可する。このような手順により、新規端末の認証が行われる。
以上の認証処理後、送信端末(ここでは端末A)は他端末(端末B)の伝送状況を観測(キャリアセンス:キャリアの有無を観測)し、端末Bによる伝送が行われていないことを確認した後に、パケットを送信する。伝送中の端末(端末B)が存在する場合には、その他の端末(端末A)は、伝送中の端末(端末B)が伝送を終了するまでパケットの送信を控える。このようなアクセス方式を採用することにより、IEEE802.11対応システムでは、同じ基地局に属し、同一チャネルを使用する複数の端末の電波が干渉する状況を低減し、複数端末による多元接続を実現している。
上述のCSMA/CA方式と異なる主なアクセス方式としては、FDMA(Frequency Division Multiple Access)方式、TDMA(Time Division Multiple Access)方式、CDMA(Code Division Multiple Access)方式が挙げられる。図6を参照して、これら3アクセス方式について、時間軸及び周波数軸における信号電力に基づく説明を行う。
図6(a)に示すFDMA方式は、ユーザを周波数で分割する方式であり、複数のユーザは同一時間にそれぞれ異なる周波数を用いて伝送を行うことができる。また、図6(b)に示すTDMA方式は、ユーザを時間的に分割する方式であり、複数のユーザは同一周波数を用いて、それぞれ異なる時間に伝送を行う。これらに対して、図6(c)に示すCDMA方式は、ユーザを符号に基づいて分割する方式であり、それぞれ異なる符号を割り当てられた複数のユーザは、同一周波数を用いて同一時間に伝送を行う。このCDMA方式(ここでは特にDirect Sequence-CDMA方式を対象とする)の概要を図7に示す。
図7に示すように、CDMA方式では、各ユーザの送信データとユーザ毎に割り当てられた拡散符号(例えば、CODE1)とが乗算されて送信される。ここで、各ユーザに割り当てられる拡散符号(CODE1)は、データ系列と比較して非常に高速に変化する系列であるため、図7に示すように、送信信号のスペクトル121は元のデータ系列(スペクトル120)に比べ広帯域に拡散されることとなる。このようにスペクトル拡散された信号は伝搬路を経由し、受信側に受信されることとなる。ここで、先に述べたように、CDMA方式では、複数のユーザが同一周波数を用いて同一時間に伝送を行うため、受信側で受信される信号には、他ユーザの信号(他ユーザの送信信号スペクトル122、123)も混在している(受信スペクトル124)。このような受信信号に対し、受信側では、送信側で用いた符号と同一の符号を乗算する。この時、他ユーザ宛の信号(スペクトル126)は、受信側において乗算する符号とは無相関であるため、符号の乗算による相関操作を行っても相関を示すピークは立たない。
一方、自局宛の信号は、受信側において乗算する拡散符号と相関があるため、拡散符号の乗算による相関操作により相関のピークが得られ、他ユーザの信号(スペクトル126)が混在した受信信号(スペクトル124)から、自局宛の信号を取り出すことができる(スペクトル125)。CDMA方式では、このような符号の相関性を利用することにより、必要な信号と他ユーザの信号を区別しており、取り出された相関のピーク値を復調することにより、元のデータを再生することができる。
一般に、自局宛の信号の中でも、伝搬経路の長短の関係から、先行する信号に対して大幅に遅延して受信される信号があり、このような遅延信号は、FDMA方式やTDMA方式では干渉の原因となる。一方、CDMA方式では、遅延信号に対しても符号を乗算する相関操作を行うことにより、相関のピーク値を得ることができる。このピーク値を全て加えた信号を復調することにより、遅延信号を干渉とせず、逆に遅延信号の電力を無駄にすることなく復調に利用することで、復調特性を向上させることができる。このように、CDMA方式は、遅延信号が存在する伝搬環境においても良好な特性を維持することができるため、第三世代携帯電話システムなどにも採用されている。
ここで、一般に、受信信号と符号との相関操作により得られる相関のピーク値を遅延時間に応じて時間軸上に配置したものは遅延プロファイルと呼ばれる(図8参照)。この遅延プロファイルを求めることにより、伝搬路状況(どの程度の電力を有する信号がどの程度遅延して到来するか等)を知ることが可能となる。但し、図8における先行波とは、受信機に最も早く到来する信号であり、遅延波とは、先行波よりある時間遅延して到来する信号である。この時、受信機において他ユーザの符号が既知である場合には、他ユーザの信号の遅延プロファイルを求めることもできる。
上述のように、CDMA方式は、元々、受信信号に他ユーザの干渉信号が含まれる方式であるため、受信特性の向上及びシステムに収容可能なユーザ数の増加を図るためには、ユーザ間干渉の抑圧技術が必要となる。このような干渉抑圧技術のひとつとして、複数アンテナ素子を用い、信号処理によってアンテナ指向性を伝搬路状況に応じて柔軟に制御するアダプティブアレイアンテナが注目されている。
アダプティブアレイアンテナを用いた技術は、図9(a)に示すように、各アンテナ素子(アンテナ#1、#2〜#N-1、#N)の受信信号に、それぞれ異なる複素ウェイト(複素ウェイト#1、#2〜#N-1、#N)を乗算した後、それらの信号を加算することにより、アンテナの指向性を制御する技術である。アダプティブアレイアンテナの各アンテナ素子における複素ウェイトを適応的に制御することにより、図9(b)に示すように、アンテナパターンを、希望信号の到来方向に対しては高いアンテナ利得となるように制御し(ビームを向ける)、干渉信号の到来方向に対しては非常に低いアンテナ利得となるよう制御する(ヌルを向ける)ことができる。
このように、アンテナパターンを制御することにより、干渉信号の受信を抑え、希望信号のみを受信することができる。ここで、各アンテナ素子における複素ウェイトは、LMS(Least Mean Square)やRLS(Recursive Least Square)等の適応アルゴリズムを用いて、受信信号と参照信号との自乗平均誤差が最小となるように設定される。このようにアンテナパターン(複素ウェイト)を制御するアダプティブアレイアンテナは、MMSE(Minimum Mean Square Error)基準に基づくアダプティブアレイアンテナと呼ばれる。
CDMA/TDD(Time Division Duplex)方式では、端末から基地局への送信を行うアップリンクと、基地局から端末への送信を行うダウンリンクの伝搬路特性に高い相関性があるため、アダプティブアレイアンテナを端末側へ装備した場合、ダウンリンクの受信信号を用いてアップリンクの送信アンテナパターンの生成が可能である。従って、通常、ダウンリンクで用いた受信アンテナパターンと次のアップリンクで用いる送信アンテナパターンには同じアンテナパターンが用いられる。ここで、受信時には、誤り率特性の向上を目的として、受信信号の信号電力対干渉及び雑音電力比(SINR:Signal to Interference plus Noise power Ratio)が最大となるようにMMSE基準でアンテナパターンが生成されるが、干渉信号の到来方向に対しては、干渉信号のレベルが雑音レベルを下回る程度にしかヌルが形成されず、非常に深いヌルを形成することはできない。このようなヌルの浅いアンテナパターンを用いて送信を行う場合には、他ユーザに対して、干渉があまり抑圧されないまま送信されてしまうこととなり、受信パターンとして最適であったとしても、必ずしも最適な送信パターンとなるとは限らない。したがって、受信時とは異なり、送信時には、他ユーザに与える干渉電力を抑圧することを目的としたアンテナパターンを生成することが重要であると考えられる。
また、アンテナに到来する到来波(信号)は、一般に到来波群を形成し、直接波を中心としたある角度広がりに分布するため、少ない自由度(アンテナ数−1:形成することのできるヌルまたはビームの数)を有効に活用して、干渉信号を送信しないよう効果的に幅の広いヌルを形成することが重要となる。
このような観点から、CDMA/TDD方式を対象として、同じダウンリンクの受信信号を利用しながらも、受信用と送信用で異なるアンテナパターンを生成する手法が提案されている(非特許文献1参照)。
非特許文献1では、各ユーザの遅延プロファイルから生成した擬似受信信号を元に、MMSE基準に従ってアンテナウェイトを求めるが、この時、干渉信号電力に関わらず干渉信号の到来方向に対して深いヌルを形成するために、干渉信号の遅延プロファイルの電力レベルを30dB増加させた後、アンテナウェイトの計算を行う手法を用いている(図10参照)。この手法により、受信機では、非常に大きな電力を有する干渉信号が到来しているものとみなされ、その方向に非常に深いヌルを形成するようにアンテナウェイトの計算を行うこととなる。この手法はDeep Null Creation Technique(DNCT)と呼ばれている。また、効果的に幅の広いヌルを形成するために、干渉信号の遅延プロファイルの中で最も電力の高いパスのみを選択し、このパスの到来方向を中心とした一定の角度内に仮想干渉信号を付加した仮想遅延プロファイルを用いて、MMSE基準に基づきアンテナウェイトを生成する手法を用いている(図11参照)。この手法により、受信機では、角度広がりの非常に大きな干渉信号が到来しているものとみなされ、その方向に非常に幅の広いヌルを形成するようにアンテナウェイトの計算を行うこととなる。この手法は、Wide Null Creation Technique(WNCT)と呼ばれている。非特許文献1では、送信時には上述のDNCTとWNCTを組み合わせてアンテナパターンを形成し、受信時には受信SINRが最大となるようにアンテナパターンを形成する手法が提案されている。
「山中他,"伝搬経路制御方式にもとづく隣接セル/セクタへの干渉抑圧に関する検討"」,信学技報RCS2003-72,2003.
先に述べたように、IEEE802.11に対応するシステムは、アクセス方式としてCSMA/CA方式を用いているため、パケットの送信に先立ち行われるキャリアセンスにより隣接システムのキャリアが観測される場合には、隣接システムのキャリアが観測されなくなるまでパケットの送信を延期する必要がある。このようなパケット送信の延期は、同一周波数帯を使用するシステムが近くに位置する場合に生じる。
ところで、最近では、無線通信データとしては、一般的なテキストデータや比較的容量の小さい静止画データのみではなく、動画像データが多くなってきている。
特に動画像伝送では比較的長いパケットが連続的に送信されるため、隣り合うシステムのうち少なくとも片方のシステムが動画像伝送を行っている状況においては、もう片方のシステムがパケットの送信を延期しなければならない時間が長くなるという問題があった。このような状況においては、パケット送信を延期する側のシステムのスループットが著しく低下し、また、両システムにおいて動画像伝送を行う場合には、共に滑らかな再生ができなくなるという問題点がある。
本発明は、動画像伝送を行う場合においてもスループットが低下しない無線通信技術を提供することを目的とする。
本発明の無線通信技術では、CSMA/CA方式を用いるシステムにおいて、基地局がパケット送信に先立って行うキャリアセンスの結果、同一周波数帯を用いて伝送を行っている隣接システムが存在すると判断された場合に、さらに、その隣接システムがどのようなデータ伝送を行っているか(画像伝送であるか、通常の間欠的なデータパケット伝送であるか等)を判断する。また、自システムについてもどのようなデータ伝送を行うかを判断し、少なくともいずれか一方のシステムが動画像伝送等の長時間に亘る連続的な伝送を行う場合には、基地局及び端末に設けられるアダプティブアレイアンテナのヌルを、隣接システムへ与える干渉を低減する方向へ向けて送信を行う。この際、指向性形成後にパケット送信を開始することとなるが、キャリアセンスにより隣接システムのキャリアが観測される場合にも送信を延期せず、送信を開始する。但し、隣接システム方向へのヌルを形成しても隣接システムへ与える干渉を低減しきれない、または、ヌルの形成を重視した指向性形成により自システムの伝送に支障が生じると判断される場合には、伝送を停止する。
また、隣接システムと自システムの両方とも動画像伝送でない通常の間欠的なパケット伝送を行うと判断された場合には、アダプティブアレイアンテナの指向性を形成することなく、CSMA/CA方式にしたがった通常のパケット伝送を行う。
すなわち、本発明の一観点によれば、複数アンテナから構成されるアダプティブアレイアンテナを備え、アクセス方式としてCSMA/CA方式を用いる無線通信システムにおける通信装置であって、キャリアセンスの結果、前記無線通信システムと同一周波数帯を使用する無線通信システムであって前記無線通信システムにおける通信装置と直接通信を行わない通信装置から構成される無線通信システム(非通信対象システム)の信号が観測される場合に、前記非通信対象システムが行っているデータ伝送の種類を判別する手段を有し、前記非通信対象システムが、ある閾値以上の長さを有するパケットをある一定時間以上続けて伝送していると判断された場合、または前記無線通信システムがある閾値以上の長さを有するパケットの一定時間以上に亘る伝送を開始する場合には、前記アダプティブアレイアンテナの指向性を制御し、前記無線通信システム及び前記非通信対象システムが共にある閾値以上の長さを有するパケットを長時間伝送しないと判断された場合には指向性を形成しないように制御することが好ましい。例えば、アダプティブアレイアンテナの各アンテナにおけるウェイトを全て1に設定する。
また、前記無線通信システムまたは前記非通信対象システムの少なくとも一方が、ある閾値以上の長さを有するパケットをある一定時間以上に亘り伝送する場合に形成するアンテナパターンは、送信時と受信時とにおいて異なるアンテナパターンとすることを特徴とする。ここで、アダプティブアレイアンテナの指向性制御を行うのは、前記無線通信システムまたは前記非通信対象システムが伝送するパケットの少なくとも一方が、例えば動画像伝送パケットであると判断される場合が該当する。
アンテナパターンは、例えば、MMSE(Minimum Mean Square Error)アルゴリズムに適用することにより求めることができる。
電力を増幅するパスは、前記非通信対象システムから送信された信号の遅延プロファイルにおいて高電力を有するパスとすることを特徴とする。
また、アンテナパターン算出後に行うキャリアセンスは、送信アンテナパターンによって行うことを特徴とする。
アンテナパターン算出後に行う最初のキャリアセンスの際に、前記非通信対象システムから送信される信号がある閾値以下の電力で観測される場合に、通信準備完了の旨を前記無線通信システム内の伝送先に通知し、形成したアンテナパターンを用いて送信を行うことを特徴とする。この場合には、相手方に干渉を与えないと判断できる。
アンテナパターン算出後に行う最初のキャリアセンスの際に、前記非通信対象システムから送信される信号がある閾値以上の電力で観測される状況において、前記無線伝送システムがある閾値以上の長さを有するパケットの一定時間以上に亘る伝送を行う場合に、前記無線通信システム内の基地局へ送る送達確認信号を送信する回数を減らすよう設定することを特徴とする。送達確認信号を減らすことにより、送信の際の干渉をできるだけ減少させる。
本発明の無線通信技術によれば、CSMA/CA方式を用いるシステムにおいて動画像伝送を行う場合に、隣接システムのキャリアが観測されることで送信を控える状況が少なくなる。さらに、キャリアセンスの結果によらず送信することにより通常生じるパケットの衝突も、アダプティブアレイアンテナの指向性制御により回避することができる。このため、同一周波数帯を用いるシステムが近くに位置する場合にも両システム共に高いスループットを維持することができ、動画像の滑らかな再生が可能になる。
以下に、本発明の実施の形態による無線通信技術について図面を参照しつつ説明を行う。
まず、本発明が適用される構成について説明する。本実施の形態による無線伝送システムは、複数アンテナから構成されるアダプティブアレイアンテナを有する基地局と端末とを含んで構成され、アクセス方式としてCSMA/CA方式を用いる無線伝送システムに適用可能である。
図1は、本発明の実施の形態による送受信機の装置構成例を示す機能ブロック図である。図1に示すように、本実施の形態による送受信機は、まず、アンテナ10〜12を有し、アンテナ10〜12と対応する同数(アンテナ数N)の高周波RF部13〜15まで及び送受信切り替えスイッチ16〜18までを備えている。送受信切り替えスイッチ16〜18までは、キャリアセンス及び受信時には、受信信号をアンテナウェイト制御部32及び受信機33に入力し、送信時には、送信機34から送られてきた送信信号を全てのアンテナ10〜12へ入力するように切り替わる。但し、アンテナ10〜12はアダプティブアレイアンテナを構成するN本のアンテナを示している(ここでは一部のアンテナのみ図示している)。
受信機33は、送受信切り替えスイッチ16〜18までのそれぞれのウェイト1〜Nまでを受信用アンテナウェイト乗算部で乗算し、その結果を復調部27とキャリアセンス部28とに入力する。復調部27からは復調データが、キャリアセンス部28からはキャリアセンス情報が出力される。このキャリアセンス情報は、観測されるキャリアの有無を示す情報であり、図1に図示しない上位層処理部(CPU等)へ送られる。また、キャリアセンスによってキャリアが連続的に観測されている期間、つまり隣接システムが送受信に用いているパケットの長さに関する情報が必要である場合には、キャリアセンス部28においてキャリアが連続的に観測される時間をカウントし、図示しない上位層処理部へ送る構成となっている。そして、このキャリアセンス情報(観測されるパケット長の情報)を基にアンテナパターンの生成を指示するパターン生成制御信号が図示しない上位層処理部において生成される。
送信機34は、送信データを受けて変調部29において変調しコピー部30でコピー(同じ信号をアンテナ数分用意する処理)を行い、それぞれのウェイト1〜N(Nはアンテナ数と同一)までを送信用アンテナウェイト乗算部31において重み付けして送受切り替えスイッチ16から18までのそれぞれに出力する。
アンテナウェイト制御部32に含まれる遅延プロファイル測定部19では、自システムの信号だけでなく、隣接システムから送信された信号の遅延プロファイルも測定され、測定結果がパス選択部20及び受信用アンテナウェイト制御部24に入力される。遅延プロファイル測定部19における遅延プロファイルの測定方法としては、受信信号のプリアンブルと送信プリアンブルとの相関を取る手法を用いる。IEEE802.11aにおけるプリアンブルは、全てのパケットの先頭に共通に付加される既知のOFDM信号であり、相関特性に優れた、すなわちCDMAにおける拡散符号と同様に自己相関に鋭いピークを有し、相互相関はほぼゼロの信号であるという特性を有しているため、このような手法を用いることが可能となる。
遅延プロファイル測定部19に続くパス選択部20では、遅延プロファイルの中から最も高電力を有するパスの選択が行われ、選択されたパスのみからなる遅延プロファイルを新たに生成する。また、切り替えスイッチ21では、入力された遅延プロファイル(パス選択部20において選択されたパス)を増幅するか否かを、送信元に応じて切り替える処理が行われる。この時、切り替えスイッチ21は、受信信号が自システムの信号である場合には、パス選択部20においてパス選択後の遅延プロファイルをパス増幅部22へは入力せず、送信用アンテナウェイト制御部23へ入力する。逆に、受信信号が隣接システムの信号である場合には、パス選択部20において、パス選択後の遅延プロファイルをパス増幅部22へ入力するように制御される。パス増幅部22では、入力された遅延プロファイルが増幅される。本実施の形態による送受信機では、一例として、この時の増幅量を30dBとしている。
送信用アンテナウェイト制御部23では、入力された複数の遅延プロファイルを用いて送信用のアンテナウェイトが算出される。この送信用アンテナウェイト制御部23におけるアンテナウェイト算出手順としては、まず、入力された遅延プロファイル毎に、例えばESPRITアルゴリズム(到来方向推定アルゴリズムの1つであり、キャリブレーション誤差に対して優れた特性を持っていることから注目を集めているアルゴリズムである。)を適用し、希望信号や干渉信号が最も高電力で到来する方向を推定する。この到来方向推定処理の結果、希望信号と干渉信号とが最も高電力を有して到来する方向が、ある一定角度内となる場合には通信を行わない(中止する)。これは、本発明による実施の形態による送受信機では、隣接システムへ干渉を与える方向へ広く深いヌルを有するアンテナパターンを生成し、そのアンテナパターンを用いて送信を行うため、希望信号と干渉信号との到来方向が近い場合には干渉信号だけでなく希望信号も抑圧され、自システムにおける所望の通信品質が維持できないためである。逆に、希望信号と干渉信号とが最も高電力を有して到来する方向が、ある一定角度以上離れている場合には、推定された各干渉信号の到来方向を中心として、一定の角度内に仮想干渉信号を生成する。そして、生成した仮想干渉信号を加えた新たな遅延プロファイル(仮想遅延プロファイル)を生成し、この遅延プロファイルを、例えば送信用アンテナウェイト制御部23内に設けられたメモリに記憶する。
そして、パス選択後の希望信号の遅延プロファイルと干渉信号の仮想遅延プロファイルとを、それぞれ異なるOFDM信号(異なるOFDM信号を遅延プロファイルと同数だけ用意しておく)と畳み込み積分し、それぞれの畳み込み積分後の信号を加算し擬似受信信号を生成する。このように生成された擬似受信信号と、希望信号の参照信号(希望信号の遅延プロファイルとの畳み込み積分を行う前の予め用意しておいたOFDM信号)を、MMSE基準に基づく適応アルゴリズムに適用することにより、各アンテナにおける送信用アンテナウェイトを算出する。
また、受信用アンテナウェイト制御部24では、送信用アンテナウェイト制御部23での処理と同様に、入力された希望信号及び干渉信号の遅延プロファイルを、それぞれ異なるOFDM信号と畳み込み積分し、畳み込み積分後の信号を加算して擬似受信信号を生成する。そして、この擬似受信信号と希望信号の参照信号(希望信号の遅延プロファイルとの畳み込み積分を行う前の予め用意しておいたOFDM信号)とを、MMSE基準に基づく適応アルゴリズムに適用することにより、各アンテナにおける受信用アンテナウェイトを算出する。
このように算出されたアンテナウェイトは、送信機及び受信機において、それぞれ、送信信号、受信信号と乗算される。この時の送信アンテナパターンは隣接システムへ干渉を与える方向に広く深いヌルが形成され、受信アンテナパターンは受信SINRが最大となるように形成されることとなる。
次に、図2を参照しつつ、本発明の実施の形態による基地局側の制御処理の流れについて説明する。図2に示すように、本発明の実施の形態による無線通信システムにおける基地局では、ステップ001において電源が投入されると、使用するチャネルについて一定時間だけキャリアセンスし(ステップ002)、同一チャネルを使用する隣接システムが存在するか否かを判断する(ステップ003)。その結果、隣接システムが存在しないと判断される場合には、ステップ014に示すように、全てのアンテナウェイトを1に設定し、CSMA/CA方式に従う通常の伝送を開始する。一方、隣接システムが存在すると判断された場合には、さらに受信を続け隣接システムから到来する干渉信号の遅延プロファイルを測定する(ステップ004)。そして、受信される干渉信号のヘッダーを復調し(ステップ005)、信号の送信元のアドレスを取得する。ここで得られた送信元アドレスと、図1には図示しないメモリに記憶されている送信元アドレスの中に一致するアドレスがある場合には、ステップ006、007に示すように、受信用アンテナウェイト制御部24内のメモリに記憶されている該当信号の遅延プロファイルを廃棄し新しく測定された遅延プロファイルを記憶する(遅延プロファイルを新しいプロファイルに更新する)。
ステップ006において、該当信号を初めて受信したと判断された場合には、その遅延プロファイルを新たに受信用アンテナウェイト制御部24内のメモリに記憶する。また、この際、パス選択部20(図1)において、新しく測定された遅延プロファイルの中で最も高電力を有するパスのみを選択し、そのパスをパス増幅部21(図1)において増幅する。このように生成された新たな遅延プロファイルを、送信用アンテナウェイト制御部23内のメモリに記憶する(ステップ008)。このような処理を、あらかじめ初期キャリアセンス時間として設定された時間だけ継続し、観測される干渉信号の遅延プロファイルをもれなく測定する(ステップ009)。
以上のような初期キャリアセンス処理を行っても、隣接システムの信号が観測されない場合に、基地局ではビーコンを送信し、図5に示すIEEE802.11の手順に従う端末の認証を開始する。この認証の際、端末は基地局へオーセンティケーションリクエストやアソシエーションリクエストを送信するが、基地局では、これらの希望信号のプリアンブルより遅延プロファイルを測定し、受信用アンテナウェイト制御部24内のメモリに記憶する。また、希望信号の遅延プロファイルの中で最も高電力を有するパスのみがパス選択部20において選択され、送信用アンテナウェイト制御部23内のメモリに記憶される(ステップ011)。但し、基地局におけるビーコン送信や、認証の際のオーセンティケーションレスポンス、アソシエーションレスポンスの送信については、無指向性のアンテナパターンにより行うものとする(送信用複素ウェイトを全て1とする)。
次に、ステップ005において行われた隣接システムから到来する信号のヘッダーの復調結果から、隣接システムがどのようなデータ伝送を行っているかを判断する。ここで対象とするシステムでは、長いパケットが連続的に送信される動画像伝送や、短いパケットが間欠的に送信されるデータ伝送を行うものとしており、ヘッダーにはどのようなデータ伝送を行っているかを示す情報またはパケット長を示す情報が含まれているものとしている。したがって、このヘッダーの復調結果を図1には図示しない上位層処理部へ送り、上位層処理部において、隣接システムが動画像伝送を行っているのか、間欠的な短いデータ伝送を行っているのかを判断する(ステップ012)。また、システムによってはヘッダーにデータ伝送の種類やパケット長を示す情報が含まれていない場合もあるが、そのような場合には、隣接システムにおいて伝送されているパケットの長さを大まかに測定することによりどのようなデータ伝送が行われているかを判断することができる。このようなパケット長の大まかな測定は、先に述べたように、キャリアセンス部28にて連続的な長いパケットが観測される時間を測定することによって実現できる。このキャリアセンス部28によるパケット長の測定結果は図1に図示しない上位層処理部へ送られ、どのようなアンテナパターンを生成するかを送信用アンテナウェイト制御部23及び受信用アンテナウェイト制御部24に指示するパターン生成制御信号の生成に用いられる。この場合には、例えば、1000バイト以上のパケット長を有するパケットが伝送されている場合には動画像伝送を行っているというように判断を行うこととなる。
隣接システムで行われているデータ伝送の種類(例えばパケット長)を判断した結果、隣接システムでは動画像伝送が行われていると判断される場合には、ステップ015へ移る。また、間欠的な短いデータ伝送が行われていると判断される場合にはステップ013へ移り、自システムがどのようなデータ伝送を行うのかを判断する。ステップ013において、自システムが動画像伝送を行うと判断された場合には、ステップ015へ移る。また、間欠的な短いデータ伝送が行われると判断された場合には、ステップ014へ移り、全てのアンテナウェイトを1に設定し、CSMA/CA方式に従う通常の伝送を開始する。
つまり、隣接システムと自システムとが両方とも間欠的な短いデータパケットを伝送する場合には、アンテナパターンを形成せず、通常のCSMA/CA方式に従ったパケット伝送を行うよう制御される。一方、隣接システムと自システムのいずれかが長いパケットが連続的に送信される例えば動画像伝送を行う場合には、後から通信を開始するシステムにおいて隣接システムへ与える干渉を低減するようにアンテナパターンを形成するよう制御される。
隣接システム又は自システムの少なくともいずれか一方が動画像伝送を行うと判断された場合には、ステップ015に示すように、送信用アンテナウェイト制御部23において希望信号と干渉信号との到来方向の推定が行われる。先に述べたように、本実施の形態では、この到来方向推定はESPRITアルゴリズムを用いて行われる。そして、ステップ016に示すように、希望信号と干渉信号との到来方向の角度差を算出し、その角度差と予め決められたある角度との大小関係を判断する。
その結果、希望信号と干渉信号の到来方向が予め決められた一定角度内であると判断された場合には、隣接システムに干渉を与えないようにアンテナパターンを形成することにより希望通信先の端末にもヌルが向くこととなり、通信を開始しても良好な特性が確保できないと推定される。したがって、この場合には、ステップ017に示すように、端末へ通信の中止を通知し、制御を終了する。逆に、希望信号と干渉信号との到来角度差が予め決められた一定角度以上であると判断された場合には、隣接システムへの干渉を低減しつつ自システムの通信品質を確保できるアンテナパターンの形成が可能となるため、以後の制御により送受信アンテナウェイトの算出を行っていく。
ステップ018に示す送受信アンテナウェイトの算出において、まず、送信アンテナウェイト算出手順について述べる。ここで、送信アンテナウェイトは、先に述べたように、送信用アンテナウェイト制御部23において算出される。この手順としては、推定された干渉信号の到来方向を中心として、一定の角度内に仮想干渉信号を生成する。そして、生成した仮想干渉信号を加えた新たな遅延プロファイル(仮想遅延プロファイル)を生成する。そして、パス選択後の希望信号の遅延プロファイルと干渉信号の仮想遅延プロファイルを、それぞれ異なるOFDM信号(異なるOFDM信号を遅延プロファイルと同数だけ用意しておく)と畳み込み積分し、それぞれの畳み込み積分後の信号を加算し擬似受信信号を生成する。このように生成された擬似受信信号と、希望信号の参照信号(希望信号の遅延プロファイルとの畳み込み積分を行う前の予め用意しておいたOFDM信号)を、MMSE基準に基づく適応アルゴリズムに適用することにより、各アンテナにおける送信用アンテナウェイトを算出する。
また、受信アンテナウェイトは受信用アンテナウェイト制御部24において算出される。この手順としては、送信用アンテナウェイト制御部23での処理とほぼ同様である。すなわち、希望信号及び干渉信号の遅延プロファイル(パス選択・パス増幅なし)を、それぞれ異なるOFDM信号と畳み込み積分し、畳み込み積分後の信号を加算して擬似受信信号を生成する。そして、この擬似受信信号と希望信号の参照信号(希望信号の遅延プロファイルとの畳み込み積分を行う前の予め用意しておいたOFDM信号)とを、MMSE基準に基づく適応アルゴリズムに適用することにより、各アンテナにおける受信用アンテナウェイトを算出する。
このように送受信アンテナウェイトが算出された後、ステップ019に示すように、送信アンテナウェイトを受信機のウェイト乗算部に設定し、送信アンテナパターンにおいてキャリアセンスを行う。これは、送信パターンにおいてキャリアセンスを行った場合に観測される隣接システムから到来する干渉量は、送信時に隣接システムへ与える干渉量とほぼ等しいと考えられ、送信パターンにおいてキャリアセンスを行うことにより隣接システムへ与える干渉量を予測することができるためである。
このキャリアセンスの結果、閾値以上の干渉量が観測される場合には、ステップ021に示すように、通信中止を端末へ通知する。これは、隣接システムの方向へヌルを形成しても、隣接システムへ与える干渉を抑圧しきれず、既に開始されている隣接システムの通信に支障が出ると判断されるためである。この場合には、自システムでは通信を開始せず制御を終える。逆に、観測される干渉量が閾値以下ならば、ステップ022に示すように、通信準備が完了した旨を端末へ通知する。
以上の処理により、基地局における送受信アンテナパターンの形成が完了する。この後、端末においても通信準備が完了したとの通知があれば、送信時には送信アンテナパターンを形成し、受信時には受信アンテナパターンを形成して通信を行う。
但し、キャリアセンスは無指向性(受信アンテナウェイトを全て1に設定)で行い、隣接システム(ヌルが向けられているシステム)からの信号が観測されても送信を行う構成とするのが好ましい。このキャリアセンス時には、送信アンテナウェイトを受信アンテナウェイトに設定してもよい。これは、通常のCSMA/CA方式に従うシステムではキャリアセンス時に隣接システムからの信号が観測される場合には送信を控えるが、本実施の形態によれば、送信時に隣接システムの方向へ広く深いヌルを形成するため、キャリアセンスの結果に依らず送信を行っても隣接システムへ与える影響が少なくなるためである。
次に、本発明の実施の形態による端末側の制御処理の流れについて図3を参照しつつ説明を行う。図3に示すように、本実施の形態による端末側の制御は、基地局側の制御とほぼ同様であり、以下の説明も先に述べた基地局側制御の説明とほぼ同様である。
図3に示すように、ステップ050において、電源がオンされると、使用チャネルを一定時間キャリアセンスし(ステップ051)、同一チャネルを使用する隣接システムが存在するか否かを判断する(ステップ052)。その結果、隣接システムが存在しないと判断される場合には、ステップ063に示すように、全てのアンテナウェイトを1に設定し、CSMA/CA方式に従う通常の伝送を開始する。一方、隣接システムが存在すると判断された場合には、さらに受信を続け隣接システムから到来する干渉信号の遅延プロファイルを測定する(ステップ053)。そして、受信される干渉信号のヘッダーを復調し(ステップ054)、信号の送信元のアドレスを取得する。ここで得られた送信元アドレスと、図1には図示しないメモリに記憶されている送信元アドレスの中に一致するアドレスがある場合には、ステップ056、057に示すように、受信用アンテナウェイト制御部24のメモリ内に記憶されている該当信号の遅延プロファイルを廃棄し新しく測定された遅延プロファイルを記憶する(遅延プロファイルを更新する)。ステップ055において、該当信号を初めて受信したと判断された場合には、その遅延プロファイルを新たに受信用アンテナウェイト制御部24内のメモリに記憶する。またこの時、パス選択部20(図1)において、新しく測定された遅延プロファイルの中で最も高電力を有するパスのみを選択し、そのパスをパス増幅部21(図1)において増幅する。このように、生成された新たな遅延プロファイルを送信用アンテナウェイト制御部23内のメモリに記憶する(ステップ057)。このような処理を、予め初期キャリアセンス時間として設定しておいた時間だけ継続し、観測される干渉信号の遅延プロファイルをもれなく測定する(ステップ058)。
このような初期キャリアセンスの後、基地局においてビーコンが送信されるため、端末ではこれを受信し、図5に示すIEEE802.11の手順に従う認証処理が開始される。この認証の際、端末はオーセンティケーションレスポンスやアソシエーションレスポンスを受信し、これらの希望信号のプリアンブルより遅延プロファイルを測定し、受信用アンテナウェイト制御部24内のメモリに記憶する。また、希望信号の遅延プロファイルの中で最も高電力を有するパスのみがパス選択部20において選択され、送信用アンテナウェイト制御部23内のメモリに記憶される(ステップ060)。但し、認証の際のオーセンティケーションリクエストやアソシエーションリクエストの送信については、無指向性のアンテナパターンにより行うものとする(送信用複素ウェイトを全て1とする)。
次に、ステップ054において行われた隣接システムから到来する信号のヘッダーの復調結果から、隣接システムが動画像伝送を行っているのか、間欠的な短いデータ伝送を行っているかを判断する(ステップ061)。または、先に述べたようにキャリアセンス部28において連続的に観測されるパケットの長さを大まかに測定し、隣接システムでいかなる種類のパケット伝送が行われているかを推定する構成としてもよい。ステップ061における判断の結果、隣接システムでは動画像伝送が行われていると判断される場合には、ステップ064へ移る。また、間欠的な短いデータ伝送が行われていると判断される場合にはステップ062へ移り、これから自システムがどのようなデータ伝送を行うのかを判断する。ステップ062において、自システムが動画像伝送を行うと判断された場合にはステップ064へ移り、間欠的な短いデータ伝送が行われると判断された場合にはステップ063へ移る。ステップ063では全てのアンテナウェイトを1に設定し、CSMA/CA方式に従う通常の伝送を開始する。
隣接システム又は自システムの少なくともいずれか一方が動画像伝送を行うと判断された場合には、ステップ064に示すように、送信用アンテナウェイト制御部23において、希望信号と干渉信号との到来方向の推定が行われる。先に述べたように、この到来方向推定はESPRITアルゴリズムを用いて行われる。そして、ステップ065に示すように、希望信号と干渉信号との到来方向の角度差を算出し、その角度差と予め決められたある角度の大小を判断する。その結果、希望信号と干渉信号との到来方向が予め決められた一定角度内であると判断された場合には、ステップ066に示すように、基地局へ通信の中止を通知し、制御を終える。逆に、希望信号と干渉信号との到来角度差が予め決められた一定角度以上であると判断された場合には、隣接システムへの干渉を低減しつつ自システムの通信品質を確保できるアンテナパターンの形成が可能となるため、以後の制御により送受信アンテナウェイトの算出を行っていく。
ステップ067に示す送受信アンテナウェイトの算出において、まず、送信アンテナウェイト算出手順について述べる。ここで、送信アンテナウェイトは、先に述べたように、送信用アンテナウェイト制御部23において算出される。この手順としては、推定された干渉信号の到来方向を中心として、一定の角度内に仮想干渉信号を生成する。そして、生成した仮想干渉信号を加えた新たな遅延プロファイル(仮想遅延プロファイル)を生成する。そして、パス選択後の希望信号の遅延プロファイルと干渉信号との仮想遅延プロファイルを、それぞれ異なるOFDM信号(異なるOFDM信号を遅延プロファイルと同数だけ用意しておく)と畳み込み積分し、それぞれの畳み込み積分後の信号を加算し擬似受信信号を生成する。このように生成された擬似受信信号と、希望信号の参照信号(希望信号の遅延プロファイルとの畳み込み積分を行う前の予め用意しておいたOFDM信号)とを、MMSE基準に基づく適応アルゴリズムに適用することにより、各アンテナにおける送信用アンテナウェイトを算出する。
また、受信アンテナウェイトは、受信アンテナウェイト制御部24において算出される。この手順としては、送信用アンテナウェイト制御部23での処理とほぼ同様であり、希望信号及び干渉信号の遅延プロファイルを、それぞれ異なるOFDM信号と畳み込み積分し、畳み込み積分後の信号を加算して擬似受信信号を生成する。そして、この擬似受信信号と希望信号との参照信号(希望信号の遅延プロファイルとの畳み込み積分を行う前の予め用意しておいたOFDM信号)を、MMSE基準に基づく適応アルゴリズムに適用することにより、各アンテナにおける受信用アンテナウェイトを算出する。このように、送受信アンテナウェイトが算出された後、ステップ068に示すように、送信アンテナウェイトを受信機のウェイト乗算部に設定し、送信アンテナパターンにおいてキャリアセンスを行う。
このキャリアセンスの結果、閾値以上の干渉量が観測される場合には、ステップ070に示すように、再び自システムが動画像伝送を行うか否かについても判断する。その結果、自システムが例えば動画像伝送等の連続的かつ大容量のデータ通信を行うと判断される場合には、最も低い伝送レートとなる変調方式及び符号化率を用いてAckの送信を行うよう設定し、それに応じて送信電力も下げる。この際、変調方式及び符号化率を低く設定する制御は行わず、送信電力のみを下げる処理を行ってもよいが、変調方式及び符号化率と送信電力とを連動して設定する方がAckに誤りが生じる状況を回避することができる。さらに、Ack送信回数を通常より少なく設定し(例えば、通常の1/M回に低減:Mは2以上の整数)、通信準備完了の旨を基地局へ通知する。このような制御を行うことにより、アンテナパターンの形成のみでは隣接システムへ与える影響を除去しきれない場合にも、隣接システム及び自システムの特性を確保することができる。これは、画像伝送を行う場合には、端末から送信される信号はほとんど全てAckとなるため、Ackの送信電力を低く抑え、さらに送信回数を減少させることにより隣接システムへ与える干渉を低減できるためである。ステップ070の判断の結果、自システムが動画像伝送を行わないと判断される場合には、端末からも間欠的ではあるものの長いパケットが頻繁に伝送される可能性が高く、隣接システムへ与える影響が大きくなるものと考えられるため、この場合にはステップ066へ移り、基地局へ通信の中止を通知し制御を終える。また、ステップ069の結果、観測される干渉量が閾値以下であった場合には、通信準備完了の旨を基地局へ通知し、以後の通信に備える。
以上の処理により、端末における送受信アンテナパターンの形成が完了するため、この前後に基地局における通信準備の完了通知が受信されれば、送信時には送信アンテナパターンを形成し、受信時には受信アンテナパターンを形成して通信を行う。但し、先に述べた基地局における制御と同様、キャリアセンスは無指向性(受信アンテナウェイトを全て1に設定)で行い、隣接システム(ヌルが向けられているシステム)からの信号が観測されても送信を行う構成とする。
以上のような構成と、隣接システムの方向にヌルを向けたアンテナパターンを送信時に用いる制御とを行うことにより、隣接システムまたは自システムが動画像伝送を行う際にパケットの衝突を回避し良好な受信特性を得ることができる。したがって、本実施の形態によるアンテナパターン制御方式を用いたシステムが隣り合う状況で、それらのシステムのうち少なくとも片方のシステムが動画像伝送を行っている場合にも、もう片方のシステムはパケットの送信を延期せずに済み、両システムにおいて高いスループットを確保することができる。
以上、本発明に関して実施の形態に沿って説明を行ったが、本発明はこれらの例に限定されるものではなく、種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
本発明は、無線伝送システムに適用可能であり、特に、伝送容量の大きいデータを狭いエリア内で取り扱う複数のシステムが混在する場合に有効である。
本実施の形態における送受信機の構成例を示す図である。 本実施の形態における基地局側制御の流れを示すフローチャート図である。 本実施の形態における端末側制御の流れを示すフローチャート図である。 IEEE802.11におけるパケットフォーマットの構成を示す図である。 IEEE802.11における伝送手順の例を示す図である。 (a)FDMA、(b)TDMA、(c)CDMA方式の信号電力の例を示す図である。 CDMA方式の概要を示す図である。 遅延プロファイルの例を示す図である。 アダプティブアレイアンテナの構成(a)とアンテナパターン(b)とを示す図である。 遅延プロファイルの電力増幅(a)とアンテナパターン(b)を示す図である。 仮想信号を付加した遅延プロファイル(a)とアンテナパターン(b)を示す図である。
符号の説明
10、11、12…アンテナ
13、14、15…高周波RF部
16、17、18…送受信切り替えスイッチ
19…遅延プロファイル測定部
20…パス選択部
21…切り替えスイッチ
22…パス増幅部
23…送信用アンテナウェイト制御部
24…受信用アンテナウェイト制御部
25…アンテナウェイト切り替えスイッチ
27…復調部
28…キャリアセンス部
26…受信用アンテナウェイト乗算部
29…変調部
30…コピー部
31…送信用アンテナウェイト乗算部
32…アンテナウェイト制御部
33…受信機
34…送信機
100…プリアンブル
101…ヘッダー
102…データ
110…ビーコンパケット
111…オーセンティケーションリクエストパケット
112…オーセンティケーションレスポンスパケット
113…アソシエーションリクエストパケット
114…アソシエーションレスポンスパケット
115、116…データパケット
120…送信データスペクトル
121…希望ユーザの送信信号スペクトル
122、123…他ユーザの送信信号スペクトル
124…受信信号スペクトル
125…希望信号抽出後のスペクトル
126…他ユーザによる干渉スペクトル
130…復調部

Claims (22)

  1. 複数アンテナから構成されるアダプティブアレイアンテナを備え、アクセス方式としてCSMA/CA方式を用いる無線通信システムにおける通信方法であって、
    キャリアセンスの結果に応じてアダプティブアレイアンテナの指向性を制御することを特徴とする通信方法。
  2. 複数アンテナから構成されるアダプティブアレイアンテナを備え、アクセス方式としてCSMA/CA方式を用いる無線通信システムにおける通信装置であって、
    キャリアセンスの結果、前記無線通信システムと同一周波数帯を使用する無線通信システムであって前記無線通信システムにおける通信装置と直接通信を行わない通信装置から構成される無線通信システム(非通信対象システム)の信号が観測される場合に、前記非通信対象システムが行っているデータ伝送の種類を判別する手段を有し、
    前記非通信対象システムが、ある閾値以上の長さを有するパケットをある一定時間以上続けて伝送していると判断された場合、または前記無線通信システムがある閾値以上の長さを有するパケットの一定時間以上に亘る伝送を開始する場合には、前記アダプティブアレイアンテナの指向性を制御することを特徴とする通信装置。
  3. 前記無線通信システムまたは前記非通信対象システムのうち少なくともひとつのシステムが、ある閾値以上の長さを有するパケットをある一定時間以上に亘り伝送する場合に形成するアンテナパターンは、送信時と受信時とにおいて異なるアンテナパターンとすることを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  4. 送信時に用いる前記アンテナパターンは、前記非通信対象システム内の通信装置から送信された信号が到来する方向にヌルを形成したアンテナパターンであることを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  5. 受信時に用いる前記アンテナパターンは、受信信号電力対干渉及び雑音電力比(SINR)が最大となる方向に制御されたアンテナパターンであることを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  6. 受信信号の遅延プロファイルを測定する手段と、測定した遅延プロファイルから仮想的な遅延プロファイルを生成する手段と、遅延プロファイルと送信信号から擬似受信信号を生成する手段と、を有する通信装置であって、
    送信時に用いるアンテナパターンは、前記無線通信システム内の伝送先(通信相手)から送信された信号の遅延プロファイル及び前記送信信号から生成される擬似受信信号と、前記非通信対象システムから送信された信号から生成される仮想的な遅延プロファイルと前記非通信対象システムの送信信号から生成される擬似受信信号とを加算した擬似受信信号を入力信号とし、前記無線通信システムの送信信号を基準信号として、基準信号と入力信号との誤差が少なくなるように生成されたアンテナパターンであることを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
  7. 受信信号の遅延プロファイルを測定する手段と、測定した遅延プロファイルにおける複数パスの中で最も高電力を有するパスのみを選択する手段と、選択したパスの到来方向を推定する手段と、を有する通信装置であって、
    前記無線通信システム内の伝送先から送信された信号が最も高電力を有して到来する方向と、前記非通信対象システムから送信された信号が最も高電力で到来する方向の角度差が、ある一定角度以上となることを条件に、形成したアンテナパターンを用いて送信を行うことを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
  8. 受信信号の遅延プロファイルを測定する手段と、測定した遅延プロファイルにおける複数パスの中で最も高電力を有するパスのみを選択する手段と、選択したパスの到来方向を推定する手段と、を有する通信装置であって、
    前記無線通信システム内の伝送先から送信された信号が最も高電力を有して到来する方向と、前記非通信対象システムから送信された信号が最も高電力で到来する方向の角度差が、ある一定角度以下となることを条件に、通信を中止する旨を前記無線通信システム内の伝送先に通知することを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
  9. 測定した遅延プロファイルにおける複数パスの中で最も高電力を有するパスのみを選択する手段と、選択したパスの電力をある一定値だけ増幅する手段と、選択したパスの到来方向を推定する手段と、選択したパスの到来方向を中心としてある角度内に前記選択したパスと略等電力のパスを追加する手段を有し、前記仮想的な遅延プロファイルを生成することを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
  10. 電力を増幅するパスは、前記非通信対象システムから送信された信号の遅延プロファイルにおいてある閾値以上の電力を有するパスとすることを特徴とする請求項9に記載の通信装置。
  11. アンテナパターン算出後に行うキャリアセンスは、送信アンテナパターンによって行うことを特徴とする請求項6から9に記載の通信装置。
  12. 前記送信アンテナパターンによって行うキャリアセンスを、アンテナパターン算出後に行う最初の一度だけ行うことを特徴とする請求項11に記載の通信装置。
  13. 前記アンテナパターン算出後に行うキャリアセンスにおいて、2回目以降のキャリアセンスの結果は無視するか、或いは、2回目以降のキャリアセンスは実施せずに送信を開始することを特徴とする請求項11又は12に記載の通信装置。
  14. アンテナパターン算出後に行う最初のキャリアセンスの際に、前記非通信対象システムから送信される信号がある閾値以下の電力で観測される場合に、通信準備完了の旨を前記無線通信システム内の伝送先に通知し、形成したアンテナパターンを用いて送信を行うことを特徴とする請求項11に記載の通信装置。
  15. アンテナパターン算出後に行う最初のキャリアセンスの際に、前記非通信対象システムから送信される信号が、ある閾値以上の電力にて観測される場合には、通信を中止する旨を前記無線通信システム内の伝送先に通知する処理を行うことを特徴とする請求項11に記載の通信装置。
  16. 請求項11に記載の通信装置を含む端末装置であって、
    アンテナパターン算出後に行う最初のキャリアセンスの際に、前記非通信対象システムから送信される信号がある閾値以上の電力で観測される状況において、前記非通信対象システムがある閾値以上の長さを有するパケットの一定時間以上に亘る伝送を行わない場合に、前記無線通信システム内の制御局へ通信を中止する旨を通知することを特徴とする端末装置。
  17. 前記アダプティブアレイアンテナは、制御局装置と端末装置とのいずれにも含まれていることを特徴とする請求項1から15までのいずれか1項に記載の通信装置。
  18. アクセス方式としてCSMA/CA方式を用いる無線通信システムにおいて、複数アンテナから構成されるアダプティブアレイアンテナを備え、送信時と受信時において異なるアンテナパターンを形成する制御を行い、アンテナパターン算出後に行うキャリアセンスはアンテナパターンを送信アンテナパターンに設定して行う端末装置であって、
    アンテナパターン算出後に行うキャリアセンスの際に、前記非通信対象システムから送信される信号がある閾値以上の電力で観測される状況において、前記無線通信システムがある閾値以上の長さを有するパケットの一定時間以上に亘る伝送を行う場合に、前記無線通信システム内の制御局へ送る送達確認信号の送信電力を、動画像データ信号の送信電力と比べ低く設定することを特徴とする端末装置。
  19. 請求項18に記載の端末装置であって、低く設定した送達確認信号の送信電力に応じて、送達確認信号の変調方式を低く設定することを特徴とする端末装置。
  20. アクセス方式としてCSMA/CA方式を用いる無線通信システムにおいて、複数アンテナから構成されるアダプティブアレイアンテナを備え、送信時と受信時において異なるアンテナパターンを形成する制御を行い、アンテナパターン算出後に行うキャリアセンスはアンテナパターンを送信アンテナパターンに設定して行う端末装置であって、
    アンテナパターン算出後に行うキャリアセンスの際に、前記非通信対象システムから送信される信号がある閾値以上の電力で観測される状況において、前記無線通信システムがある閾値以上の長さを有するパケットの一定時間以上に亘る伝送を行う場合に、前記無線通信システム内の制御局へ送る送達確認信号を送信する回数を減らすよう設定することを特徴とする端末装置。
  21. 隣接システムが行っているデータ伝送の種類を判別するステップと、
    前記隣接システム及び自システムの両方が、パケット長が短く、間欠的なデータ伝送を行う場合には、アンテナパターンを制御せず通常のCSMA/CA方式に従った通信を行い、前記隣接システムまたは自システムのうち少なくともいずれか一方が動画像伝送を行う場合に、後から通信を開始する自システムではアンテナパターンを制御して通信を行うステップと、
    を有する通信方法。
  22. 請求項21に記載のステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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