JP6247614B2 - 無線通信システム、無線通信方法及び無線通信装置 - Google Patents

無線通信システム、無線通信方法及び無線通信装置 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信システム、無線通信方法及び無線通信装置に関する。
標準化規格IEEE802.11で規定される無線LAN(Local Area Network)システムのスループットが年々向上しており、主要な無線アクセスの一つとして普及している。無線LANシステムは、免許不要の周波数帯である共有周波数帯で用いることができるため、多種多様な無線端末が普及している。特にスマートフォンの普及は、無線LANシステムの利用の機会を著しく増大させている。
無線LANシステムが用いることができる周波数帯である共有周波数帯は、2.4GHz、5GHz、60GHzに割り当てられている。マイクロ波帯の2.4GHzと5GHzとにおいて、無線LANシステムが日本国内で利用できる帯域は、およそ500MHzある。また、日本国外においても同等又はそれ以上の帯域が、無線LANシステムが利用可能な帯域として割り当てられている。
一方で、共有周波数帯における無線通信は、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access / Collision Avoidance)に基づいて行われるため、隠れ端末問題が大きな障害となっている。RTS(Request To Send)/CTS(Clear To Send)を用いたフロー制御は、隠れ端末問題の解決に向けて提案されている。しかし、無線信号を検出できる無線装置又は無線信号の影響を受ける無線装置において送信と受信とで無線環境条件が異なり、常に無線区間において送受信が行われているなど、無線トラヒックが無線リソースをひっ迫させる環境では、RTS/CTSの効果は限定的となる。
例えば、共有周波数帯におけるランダムアクセス方式において、アクセス権を取得する無線端末において無線信号を検出できない他の無線端末がある場合、又はアクセス権を取得する無線端末からの無線信号の影響を受けない他の無線端末がある場合において他の無線端末の信号を基地局が検出できるとき又は他の無線端末が基地局からの無線信号の影響を受けるときのような隠れ端末問題が生じると、スループットが著しく低下することがある。
IEEE Std 802.11ac(TM)-2013, IEEE Standard for Information technology -Telecommunications and information exchange between systems Local and metropolitan area networks - Specific requirements, Part 11: Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) Specifications, December 2013
上記事情に鑑み、本発明は、隠れ端末問題の発生を抑えてパケット衝突の発生を削減し、スループットを向上させることができる無線通信システム、無線通信方法及び無線通信装置を提供することを目的としている。
本発明の一態様は、ランダムアクセス方式に基づいた無線通信が行われる共有周波数帯を用いて無線通信する基地局装置及び端末装置を備える無線通信システムであって、前記基地局装置は、自装置がアクセス権を取得して行った通信のパケット誤り率又は受信した信号から検出した端末装置及び他の無線装置の識別情報を取得し、取得したパケット誤り率又は識別情報を前記端末装置へ通知する基地局制御部と、前記端末装置との無線通信における共有周波数帯のアクセス権を自装置が取得するか否かを決定する第1のアクセス権管理部と、を有し、前記端末装置は、自装置がアクセス権を取得して行った通信のパケット誤り率又は受信した信号から検出した端末装置及び他の無線装置の識別情報を取得し、取得したパケット誤り率又は識別情報を前記基地局装置へ通知する端末制御部と、前記基地局装置との無線通信における共有周波数帯のアクセス権を自装置が取得するか否かを判定する第2のアクセス権管理部と、を有し、前記第1のアクセス権管理部と前記第2のアクセス権管理部とは、前記基地局装置において取得されたパケット誤り率又は識別情報と、前記端末装置において取得されたパケット誤り率又は識別情報とを比較し、比較結果に基づいて自装置がアクセス権を取得するか否かを決定し、前記基地局装置がアクセス権を取得すると決定した場合、前記基地局装置は、データを受信するとき前記端末装置及び前記他の無線装置に対してデータの送信を要求するポーリング信号を送信し、前記端末装置は、前記ポーリング信号を受信するまでデータの送信を行わず、前記端末装置がアクセス権を取得すると決定した場合、前記端末装置は、データを受信するとき、前記基地局装置及び前記他の無線装置に対して前記ポーリング信号を送信し、前記基地局装置は、前記ポーリング信号を受信するまでデータの送信を行わない、ことを特徴とする無線通信システムである。
また、本発明の一態様は、上記の無線通信システムにおいて、前記基地局制御部と前記端末制御部とは、アクセス権を取得して行った通信のパケット誤り率を推定し、前記第1のアクセス権管理部と第2のアクセス権管理部とは、前記基地局装置でアクセス権を取得した場合のパケット誤り率と前記端末装置でアクセス権を取得した場合のパケット誤り率とのうち一方が予め定めたしきい値を上回る場合、又は、2つのパケット誤り率の比あるいはパケット誤り率の差が予め定めたしきい値を上回る場合、パケット誤り率が高い前記基地局装置又は前記端末装置においてアクセス権の取得を行わないことを決定し、パケット誤り率が低い前記基地局装置又は前記端末装置においてアクセス権の取得を行うことを決定することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の無線通信システムにおいて、前記第1のアクセス権管理部と第2のアクセス権管理部とは、自装置において検出された識別情報の数が通信相手において検出された識別情報の数より大きい場合に自装置においてアクセス権の取得を行うことを決定し、自装置において検出された識別情報の数が通信相手において検出された識別情報の数より小さい場合に自装置においてアクセス権の取得を行わないことを決定することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の無線通信システムにおいて、前記第1のアクセス権管理部と第2のアクセス権管理部とは、自装置において検出された識別情報が通信相手において検出された識別情報に包含される場合において、自装置においてアクセス権の取得を行わないことを決定し、自装置において検出された識別情報が通信相手において検出された識別情報を包含する場合に自装置においてアクセス権の取得を行わないことを決定することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の無線通信システムにおいて、前記第1のアクセス権管理部と第2のアクセス権管理部とは、自装置及び通信相手において検出された識別情報のうち、有意な通信を行っていない端末装置又は他の無線装置を識別情報の数の比較対象から省いて比較を行うことを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の無線通信システムにおいて、前記基地局装置は、前記端末装置と送受信を行う無線信号送受信部と、送受信する信号の到来方向に対して受信特性が異なるビームパターンを構成するビームパターン形成部と、通信に用いるビームパターンを切り替えるビームパターン選択部を更に有し、前記基地局制御部は、前記ビームパターンごとに識別情報を取得し、前記基地局装置がアクセス権の取得を行う場合、自装置で検出した識別情報と前記端末装置で検出した識別情報とが一致するビームパターン、自装置で検出した識別情報が前記端末装置で検出した識別情報を包含するビームパターン、又は自装置でアクセス権を取得した通信のパケット誤り率が予め定められたしきい値より小さいビームパターンのいずれか一つを選択し前記端末装置がアクセス権の取得を行う場合、自装置で検出した識別情報と前記端末装置で検出した識別情報とが一致するビームパターン、前記端末装置で検出した識別情報が自装置で検出した識別情報を包含するビームパターン、又は前記端末装置がアクセス権を取得した通信のパケット誤り率が予め定めたしきい値より小さいビームパターンのいずれか一つを選択し、前記ビームパターン選択部は、通信に用いるビームパターンを、前記基地局制御部により選択されたビームパターンに切り替え、前記無線信号送受信部は、前記前記ビームパターン選択部により切り替えられたビームパターンを適用した送受信を行う、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の無線通信システムにおいて、前記基地局制御部と前記端末制御部とは、共有周波数帯を用いた無線通信以外の経路にて通信相手における送信すべきデータの有無を取得することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、ランダムアクセス方式に基づいた無線通信が行われる共有周波数帯を用いて無線通信する基地局装置及び端末装置を備える無線通信システムにおける無線通信方法であって、前記基地局装置が、自装置がアクセス権を取得して行った通信のパケット誤り率又は受信した信号から検出した端末装置及び他の無線装置の識別情報を取得する第1のステップと、前記端末装置が、自装置がアクセス権を取得して行った通信のパケット誤り率又は受信した信号から検出した端末装置及び他の無線装置の識別情報を取得する第2のステップと、アクセス権管理部が、前記基地局装置が取得したパケット誤り率又は識別情報と、前記端末装置が取得したパケット誤り率又は識別情報とに基づいて、前記基地局装置と前記端末装置とのうちいずれか一方が共有周波数帯のアクセス権を取得すると決定する第3のステップと、を有し、前記基地局装置と前記端末装置とのうちアクセス権を取得するとの決定がなされた装置は、データを受信する場合、通信相手の装置に対してデータの送信を要求するポーリング信号を送信することを特徴とする無線通信方法である。
また、本発明の一態様は、ランダムアクセス方式に基づいた無線通信が行われる共有周波数帯を用いて無線通信する無線通信装置であって、自装置がアクセス権を取得して行った通信のパケット誤り率又は受信した信号から検出した端末装置及び他の無線装置の識別情報を取得する制御部と、通信相手がアクセス権を取得して行った通信のパケット誤り率又は識別情報と前記制御部が取得したパケット誤り率又は識別情報とに基づいて、通信相手となる無線通信装置か自装置のいずれか一方がアクセス権を取得すると決定するアクセス権管理部と、を有し、前記アクセス権管理部により自装置がアクセス権を取得するとの決定がなされた場合、自装置は、通信相手の装置にデータを送信するとともに、データを受信するときは通信相手の装置及び前記他の無線装置に対してデータの送信を要求するポーリング信号を送信し、前記アクセス権管理部により通信相手の装置がアクセス権を取得するとの決定がなされた場合、自装置は、通信相手の装置からデータ又はポーリング信号を受信するまで待機することを特徴とする無線通信装置である。
本発明によれば、隠れ端末が生じる可能性が低い装置がアクセス権を取得することができ、隠れ端末問題の発生を抑えてパケット衝突の発生を削減し、スループットを向上させることが可能となる。
第1の実施形態における無線通信システムの構成例を示す図である。 第1の実施形態における共有周波数帯基地局装置1の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態における端末装置2の構成例を示すブロック図である。 第1の実施形態における共有周波数帯基地局装置1及び端末装置2が行う受信処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態における共有周波数帯基地局装置1及び端末装置2が行う送信処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態における共有周波数帯基地局装置1Aの構成例を示すブロック図である。 第2の実施形態における共有周波数帯基地局装置1Aが行う無線環境情報取得処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態における共有周波数帯基地局装置1Aが行う異なる無線環境情報取得処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態において共有周波数帯基地局装置1Aの記憶部108に記憶される各ビームパターンに対応する無線装置の識別情報の一例を示す図である。 第2の実施形態において端末装置2の記憶部208に記憶される各周波数チャネルに対応する無線装置の識別情報の一例を示す図である。 第2の実施形態における無線通信システムの異なるアーキテクチャを示す図である。 シミュレーションの対象とした無線通信システムのモデルを示す図である。 シミュレーションの対象とした三つのMACシーケンスを示す図である。 シミュレーション結果を示すグラフである。
以下、本発明に係る実施形態における無線通信システム、無線通信方法及び無線通信装置について、図面を参照して説明する。以下に説明する実施形態の無線通信システムは、CSMA/CAなどランダムアクセス方式に基づいた無線通信を行う。この無線通信システムでは、データパケットを送信する際におけるアクセス権の取得を基地局装置又は端末装置側のいずれか一方に集約する。無線通信システムは、アクセス権の取得を一方に集約することで、パケット衝突の発生を削減して通信品質を改善する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における無線通信システムの構成例を示す図である。同図に示すように、第1の実施形態における無線通信システムは、共有周波数帯基地局装置1と、複数の端末装置2とを備える。共有周波数帯基地局装置1と端末装置2とは、共有周波数帯を用いて、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access / Collision Avoidance)に基づいた無線通信を行う。共有周波数帯基地局装置1と端末装置2との間の無線通信は、無線LANシステムの標準化規格IEEE802.11、無線PAN(Personal Area Network)システムの標準化規格IEEE802.15又は3GPP規格の共有周波数帯の活用規格(LTE−LAA:Long Term Evolution - Licensed Assisted Access)で定められる無線通信を実行する。
図2は、第1の実施形態における共有周波数帯基地局装置1の構成を示すブロック図である。同図に示すように、共有周波数帯基地局装置1は、アンテナ入出力部101、共有周波数帯無線信号送受信部110、基地局制御部106、ネットワーク通信部107、記憶部108及びアクセス権管理部109を備える。共有周波数帯無線信号送受信部110は、無線信号変換部102、受信信号復号部103、ランダムアクセス制御部104及び送信信号変調部105を備える。
アンテナ入出力部101は、接続されたアンテナ素子で受信された共有周波数帯の信号を入力し、当該信号を無線信号変換部102へ出力する。無線信号変換部102は、アンテナ入出力部101から入力する信号に対して、増幅、周波数変換、アナログ・デジタル変換などの信号処理を施し、L系統のデジタル信号を取得する。無線信号変換部102は、取得したL系統のデジタル信号を受信信号復号部103へ出力する。Lはアナログ・デジタル変換を行うポート数を示す。
受信信号復号部103は、無線信号変換部102から入力するL系統のデジタル信号を同期させ、受信信号の復号を行う。受信信号復号部103は、復号で得られたデータを基地局制御部106へ出力する。共有周波数帯でCSMA/CAに従い動作する場合には、ランダムアクセス制御部104は、無線信号変換部102から受信信号復号部103へ出力される受信信号が空きチャネル判定(CAA:Clear Channel Assessment)レベル以上であるか否かを判定する。ランダムアクセス制御部104は、受信信号のレベルが空きチャネル判定レベル以上である場合にチャネルがビジー状態であると判断し、送信信号変調部105に対して無線信号変換部102への送信信号の出力を停止させる。ランダムアクセス制御部104は、受信信号のレベルが空きチャネル判定レベル以上でない場合にチャネルが空き状態であると判断し、送信信号変調部105に対して無線信号変換部102への送信信号の出力を許可する。
基地局制御部106は、受信信号復号部103から入力されるデータの宛先を検出する。基地局制御部106は、データの宛先が自装置と無線通信をしている端末装置2宛である場合、当該データを送信信号変調部105へ出力する。基地局制御部106は、データの宛先が他の共有周波数帯基地局装置1と無線通信をしている端末装置2宛又は外部のネットワークに位置する通信装置である場合、ネットワーク通信部107を介して外部へ送信する。
基地局制御部106は、自装置において受信した信号の送信元及び宛先の端末装置2や他の無線装置の識別情報を、記憶部108へ記憶させる。このとき、基地局制御部106は、送信元と宛先との識別情報に、受信電力レベル(RSSI:Received Signal Strength Indicator)、識別情報で示される装置の情報、単位時間当たりの通信占有率などを対応付けて記憶部108に記憶させる。ここで、識別情報とは、共有周波数帯基地局装置1及び端末装置2の無線装置又は他の無線装置を一意に識別するための情報である。例えば、識別情報には、SSID、MACアドレスなどが用いられる。
送信を行う場合、基地局制御部106は、ネットワーク通信部107を介して外部から受信したデジタルのデータ、受信信号復号部103から入力されたデジタルのデータ又は生成したデータを送信信号変調部105へ出力する。送信信号変調部105は、基地局制御部106から入力されるデータに対して、変調及び符号化を行い、OFDMなどの搬送波に適した信号形式に二次変調した上で無線信号変換部102へ出力する。無線信号変換部102は、送信信号変調部105から入力する信号に対して、デジタル・アナログ変換、増幅及び周波数変換などの信号処理を施してアンテナ入出力部101へ出力し、アンテナ入出力部101に接続されているアンテナ素子を介して送信する。
アクセス権管理部109は、自装置と端末装置2とが共有周波数帯を用いて無線通信をする際に、送信権又は受信権のアクセス権の取得を自装置と端末装置2とのいずれの装置が行うかを決定する。
図3は、第1の実施形態における端末装置2の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、端末装置2は、アンテナ入出力部201、共有周波数帯無線信号送受信部202、端末制御部206、記憶部208及びアクセス権管理部209を備える。端末装置2は、更に、アンテナ入出力部211及び他システム無線信号送受信部212を備えてもよい。後述するように、アクセス権取得の判定において、端末装置2で検出した他の無線装置の識別情報と共有周波数帯基地局装置1で検出した他の無線装置の識別情報との比較を行うために、自端末装置2で検出した共有周波数帯の識別情報を通知するために他無線システムを用いるようにしてもよい。
アンテナ入出力部201は、接続されたアンテナ素子で受信された共有周波数帯の信号を入力し、当該信号を共有周波数帯無線信号送受信部202へ出力する。共有周波数帯無線信号送受信部202は、アンテナ入出力部201から入力する信号に対して、増幅、周波数変換、アナログ・デジタル変換、同期及び復号が施され、復号で得られたデータを端末制御部206へ出力する。共有周波数帯でCSMA/CAに従い動作する場合には、共有周波数帯無線信号送受信部202は、受信した信号の受信レベルが空きチャネル判定レベル以上であるか否かを判定する。共有周波数帯無線信号送受信部202は、受信レベルが空きチャネル判定レベル以上である場合、チャネルがビジー状態であると判断し、送信を停止する。共有周波数帯無線信号送受信部202は、受信レベルが空きチャネル判定レベル以上でない場合、チャネルが空き状態であると判定し、送信すべきデータがあれば送信を行う。
送信を行う場合には、端末制御部206は、端末装置2において生成されたデータ又は外部より入力されたデータを共有周波数帯無線信号送受信部202へ出力する。共有周波数帯無線信号送受信部202は、端末制御部206から入力されるデータに対して、変調、符号化をしてOFDM等の搬送波に適した信号係止への二次変調を行い、更にデジタル・アナログ変換、増幅及び周波数変換などを行って得られた送信信号をアンテナ入出力部201へ出力する。アンテナ入出力部201へ出力された送信信号は、アンテナ入出力部201に接続されたアンテナ素子から送信される。
端末装置2において他システムを用いた送受信が行われる場合、端末制御部206は、端末装置2において生成されたデータ、制御信号、又は外部より入力されたデータを他システム無線信号送受信部212へ出力する。他システム無線信号送受信部212は、端末制御部206から入力されるデータに対して、変調、符号化をしてOFDM等の搬送波に適した信号係止への二次変調を行い、更にデジタル・アナログ変換、増幅及び周波数変換などを行って得られた送信信号をアンテナ入出力部211へ出力する。アンテナ入出力部211へ出力された送信信号は、アンテナ入出力部211に接続されたアンテナ素子から送信される。
また、端末制御部206は、自装置において受信した信号の送信元及び宛先の端末装置2又は共有周波数帯基地局装置1や他の無線装置の識別情報を、記憶部208に記憶させる。このとき、端末制御部206は、送信元と宛先との識別情報に、受信電力レベル(RSSI:Received Signal Strength Indicator)、信号対雑音電力比(SNR:Signal to noise ratio)、識別情報で示される装置の情報(機能や、省電力モード、アンテナ数、ユーザ情報など)、単位時間当たりの通信占有率などを対応付けて記憶部208に記憶させることもできる。
アクセス権管理部209は、自装置と共有周波数帯基地局装置1とが共有周波数帯を用いて無線通信をする際に、送信権又は受信権のアクセス権の取得を自装置と共有周波数帯基地局装置1とのいずれの装置が行うかを決定する。
共有周波数帯基地局装置1が備えるアクセス権管理部109と端末装置2が備えるアクセス権管理部209とは、共有周波数帯を用いた送受信において自装置がアクセス権の取得を行うか否かを管理する。アクセス権管理部109及びアクセス権管理部209は、自装置においてアクセス権の取得を行わないと決定した場合、ランダムアクセス方式に基づいた送信権の取得を行わない。この場合、アクセス権の取得を行わないと決定した装置は、共有周波数帯において受信する信号にて送信を要求されたときにパケットの送信を行う。すなわち、ポーリング信号の受信や、RTSに対するCTSの受信などを待ち、共有周波数帯において通信相手からの要求に受動的に従う無線通信を行う。
アクセス権管理部109が自装置にてアクセス権を取得すると決定し、かつ、自装置が受信側である場合、基地局制御部106は、通信相手に対して信号の送信を要求する送信要求信号を生成し、生成した送信信号要求を共有周波数帯無線信号送受信部110へ出力して送信する。基地局制御部106は、以下の三つの場合などにおいて、送信信号要求を生成して送信する。一つ目は、通信相手となる端末装置2から送信待ちのデータが存在することを通知された場合である。二つ目は、通信相手となる端末装置2以外の装置からバックホール回線や他システムでの無線通信を介して、通信相手となる端末装置2において送信待ちのデータが存在することを通知された場合である。三つ目の場合は、端末装置2における送信待ちのデータの有無にかかわらず、定期的なタイミングで送信信号要求の生成と送信とを行う。
アクセス権管理部209が自装置にてアクセス権を取得すると決定し、かつ、自装置が受信側である場合、端末制御部206は、基地局制御部106と同様に、通信相手に対して信号の送信を要求する送信要求信号を生成し、生成した送信信号要求を共有周波数帯無線信号送受信部202へ出力して送信する。端末制御部206は、基地局制御部106と同様に、以下の三つの場合などにおいて、送信信号要求を生成して送信する。一つ目は、通信相手となる共有周波数帯基地局装置1から送信待ちのデータが存在することを通知された場合である。二つ目は、通信相手となる共有周波数帯基地局装置1以外の装置から他システムでの無線通信を介して、通信相手となる共有周波数帯基地局装置1において送信待ちのデータが存在することを通知された場合である。三つ目の場合は、共有周波数帯基地局装置1における送信待ちのデータの有無にかかわらず、一定時間ごとのタイミングで送信信号要求の生成と送信とを行う。
アクセス権管理部109及びアクセス権管理部209は、自装置がアクセス権の取得を行わないことを決定すると、通信相手の装置へ決定結果を通知してもよい。決定結果を通信相手へ通知する際には、共有周波数帯を用いた無線通信を用いてもよいし、共有周波数帯以外の周波数帯を用いた無線通信を用いてもよい。また、アクセス権管理部109及びアクセス権管理部209は、通信相手の装置がアクセス権の取得を行わない旨の決定をしたこと、アクセス権の取得を行えない状態であるか否かを記憶するようにしてもよい。通信相手の装置がアクセス権の取得を行わない場合、通信相手から自発的にパケットが送信されないため、ポーリング信号などを送信することによりパケットの送信を要求する必要がある。このような場合、アクセス権管理部109及びアクセス権管理部209は、定期的なポーリング信号の送信を行わせたり、通信相手の送信待ちのデータの有無を他システムやバックホール回線を介して取得したりすることで、ポーリング信号の送信によるパケットの送信を要求する。
共有周波数帯基地局装置1又は端末装置2のいずれか一方の自発的なアクセス権取得を行わせないことで、当該装置が送信した場合に生じる隠れ端末問題によるパケット衝突を低減させたり、アクセス権を取得しようとする装置の数をコントロールしたりすることができる。
隠れ端末問題は、二つのケース1及びケース2が考えられる。ケース1は、端末装置2において信号を検出できない他の無線装置があり、端末装置2の通信相手である共有周波数帯基地局装置1が当該他の無線装置からの信号を検出できる場合において、当該他の無線装置が共有周波数帯を用いて通信している場合である。ケース2は、共有周波数帯基地局装置1において信号を検出できない他の無線装置があり、共有周波数帯基地局装置1の通信相手である端末装置2が当該他の無線装置からの信号を検出できる場合において、当該他の無線装置が共有周波数帯を用いて通信している場合である。
ケース1においては、共有周波数帯基地局装置1がアクセス権を取得して端末装置2との通信を行うことで、隠れ端末問題によるパケット衝突の発生を抑制することができる。ケース1における通信では、共有周波数帯基地局装置1がCSMA/CAに基づいてパケットを送信するか、又はRTS/CTSの送受信でNAVを設定してパケットを送信する。また、共有周波数帯基地局装置1がポーリング信号を端末装置2へ送信することにより、端末装置2からのパケット送信を要求する。このように、常に共有周波数帯基地局装置1がアクセス権を取得する形で端末装置2との通信を行うことができる。ケース2においては、ケース1と逆に、端末装置2がアクセス権の取得を行うことで、パケットの送受信を行うことができる。
隠れ端末問題のケース1及びケース2を解決するための、3つのアクセス権の制御方法を示す。一つ目は、パケット誤り率に基づいて、共有周波数帯基地局装置1と端末装置2とのいずれがアクセス権を取得するかを決定する。二つ目は、共有周波数帯基地局装置1が検出する無線装置の識別情報と、端末装置2が検出する無線装置の識別情報とを比較することで、共有周波数帯基地局装置1と端末装置2とのいずれがアクセス権を取得するかを決定する。三つ目は、共有周波数帯基地局装置1を設置する際に共有周波数帯基地局装置1と端末装置2とのいずれがアクセス権を取得するべきかを予め決定する。
第1の制御方法では、アクセス権管理部109及びアクセス権管理部209がパケット誤りを用いて、共有周波数帯基地局装置1と端末装置2とのいずれがアクセス権を取得するかを決定する。アクセス権管理部109及びアクセス権管理部209は、共有周波数帯基地局装置1がアクセス権を取得したときの端末装置2との通信と、端末装置2がアクセス権を取得したときの共有周波数帯基地局装置1との通信におけるパケット誤り率が高い方又はパケット誤り率が不安定に変動する方ではアクセス権の取得を行わないと決定する。また、受信電力の値に対して空間多重数、変調方式及び符号化率からなる変調モードのビットレートが低い場合にもアクセス権の取得を行わないと決定してもよい。また、アクセス権管理部109及びアクセス権管理部209は、予めパケット誤り率に対するしきい値を決定したり、共有周波数帯基地局装置1と端末装置2とがそれぞれアクセス権を取得した場合のパケット誤り率の比によりしきい値を決定したりする。また、アクセス権管理部109及びアクセス権管理部209は、しきい値と比較してパケット誤り率が大きい場合又は一方のパケット誤り率が大きい場合に、パケット誤り率の大きい方の装置でアクセス権の取得を行わないと決定することもできる。
なお、パケット誤り率は、パケット送信した後にACKが返信されない場合や、RTSを送信した後にCTSが返信されない場合の発生回数と、送信したパケットが通信相手において正常に復号できた場合の回数との比からも算出できる。例えば、アクセス権管理部109が、共有周波数帯基地局装置1の記憶部108に記憶されている、パケットを送信した回数と当該パケットが正常に受信されたことが通信相手からの返信で確認できた回数及び確認できなかった回数に基づいて算出することもできる。アクセス権管理部209も同様にパケット誤り率を算出することができる。
第2の制御方法では、共有周波数帯基地局装置1が検出した無線装置の識別情報と、端末装置2が検出した無線装置の識別情報とを用いて、共有周波数帯基地局装置1と端末装置2とのいずれがアクセス権を取得するかを決定する。共有周波数帯基地局装置1では、基地局制御部106が、自装置において受信した信号の送信元及び送信先の無線装置の識別情報を記憶部108に記憶させている。同様に、端末装置2でも、端末制御部206が、自装置において受信した信号の送信元及び送信先の無線装置の識別情報を記憶部208に記憶させている。それぞれの装置において記憶されている識別情報を比較することにより、いずれがアクセス権を取得するかが決定される。
一方の無線装置で検出されている識別情報が他方の無線装置で検出されていない場合、隠れ端末が存在することになり、隠れ端末が信号を送受信している場合にパケット衝突が発生し、スループットが低下することになる。共有周波数帯基地局装置1で検出した識別情報のうち有意な通信をしている無線装置の識別情報の集合と、端末装置2で検出した識別情報のうち有意な通信をしている無線装置の識別情報の集合とを比較し、一方の識別情報の集合が他方の識別情報の集合を包含している方がアクセス権を取得すると決定する。換言すると、より多くの端末装置2及び他の無線装置を検出できる装置でアクセス権を取得することを決定する。なお、有意な通信をしている無線装置の識別情報を多く含む方がアクセス権を取得すると決定してもよい。すなわち、共有周波数帯基地局装置1が検出した識別情報と端末装置2が検出した識別情報とのうち、有意な通信を行っていない無線装置の識別情報を比較の対象から省いて比較を行うこともできる。アクセス権を取得する装置が、データパケットを送信する、又はNAVを設定するパケットを送信することにより、隠れ端末問題によるスループットの低下を軽減することができる。
なお、第1の制御方法及び第2の制御方法において用いるパケット誤り率及び識別情報は、予め指定した時間区間で算出するようにしてもよいし、時間、曜日及び日付などの時間情報に対応付けて、記憶部108及び記憶部208に記憶させてもよい。また、共有周波数帯基地局装置1と端末装置2とにおいてパケット誤り率又は検出した識別情報を互いに通知する際には、予め定められた周期的なタイミングにおける共有周波数帯での通信を用いてもよいし、共有周波数帯以外の周波数帯での通信を用いてもよい。すなわち、アクセス権の取得に関する判定で用いる情報を共有するための通信は、データパケットの送受信とは行われるようにしてもよい。
第3の制御方法は、アクセス権を取得させる装置をダイナミックに選択せず、共有周波数帯基地局装置1又は端末装置2のいずれでアクセス権を取得するかを予め定める。共有周波数帯基地局装置1との接続を確立した際に、アクセス権を取得すべき装置が通知される。共有周波数帯基地局装置1がアクセス権を取得する場合、端末装置2は、送信すべきデータが存在しても待機し、共有周波数帯基地局装置1からのポーリング信号などで送信が指示されるまでパケットの送信を行わない。端末装置2がアクセス権を取得する場合、共有周波数帯基地局装置1は、ビーコン信号などの制御信号の送信以外、端末装置2からのポーリング信号などで送信が指示されるまでパケットの送信を行わない。
第3の制御方法では、共有周波数帯基地局装置1を設置する際の工夫により、効率化できる。例えば、共有周波数帯基地局装置1が信号の送受信可能なビーム範囲を狭めたり、信号の送受信可能な範囲に無線装置が存在しないようにしたりして通信範囲を狭めたり、送信電力を小さくしたりする。これにより、共有周波数帯基地局装置1が検出できる無線装置の数、又は共有周波数帯基地局装置1からの信号の影響を受ける無線装置の数を少なくする。共有周波数帯基地局装置1が検出できる無線装置の数を意図的に少なくさせることにより、端末装置2が検出できる無線装置の数を相対的に大きくする状況において、端末装置2がアクセス権を取得する。また、共有周波数帯基地局装置1が送受信できる範囲を広くできる位置に共有周波数帯基地局装置1を設置したり、共有周波数帯基地局装置1の送信電力を大きくしたりしてもよい。共有周波数帯基地局装置1が検出できる無線装置の数を端末装置2が検出できる無線装置の数より大きくする情報を生じさせて、共有周波数帯基地局装置1がアクセス権を取得するようにしてもよい。
更に、共有周波数帯基地局装置1から端末装置2への下り回線における送信の場合、アクセス権を取得しようとする独立の無線装置は、共有周波数帯基地局装置1しかない。この場合に、周辺に共有周波数帯の同一チャネルを用いて通信する無線装置が多数存在し、同一チャネルでアクセス権を取得しようとする周辺の無線装置の数をMとする。このような状況において、共有周波数帯基地局装置1がアクセス権を取得できる比率は、およそ1/(M+1)となる。このような状況において、アクセス権の取得を共有周波数帯基地局装置1の通信相手の端末装置2が行うことにより、アクセス権を取得できる確率を向上できる。仮に、共有周波数帯基地局装置1がN個の端末装置2と通信しており、N個の端末装置が互いの信号を検出できる条件でポーリング信号の送信によりアクセス権を取得して共有周波数帯基地局装置1へ送信を要求する。この場合、N/(M+N)の確率でアクセス権を取得でき、無線通信システムにおけるスループットを向上させることができる。このような場合には、第3の制御方法において端末装置2がアクセス権を取得することを予め定める。
図4は、第1の実施形態における共有周波数帯基地局装置1及び端末装置2が行う受信処理を示すフローチャートである。以下、共有周波数帯基地局装置1の動作について説明するが、端末装置2においても同様の動作が行われる。共有周波数帯基地局装置1において受信処理が開始されると、アクセス権管理部109は、共有周波数帯基地局装置1又は端末装置2のいずれの装置がアクセス権を取得するかを決定する(ステップS101)。基地局制御部106は、アクセス権管理部109の決定が自装置によるアクセス権の取得であるか否かを判定する(ステップS102)。
自装置がアクセス権を取得する場合(ステップS102:YES)、基地局制御部106は、アクセス権を取得した後に、予め定められた条件でポーリング信号を通信相手に対して送信することにより、通信相手にパケットの送信を指示する。ポーリング信号に応じて通信相手の端末装置2から送信されたパケットを共有周波数帯無線信号送受信部110が復号する。基地局制御部106は、復号により得られたデータを取得し(ステップS103)、受信処理を終了させる。
自装置がアクセス権を取得しない場合(ステップS102:NO)、基地局制御部106は、共有周波数帯無線信号送受信部110がパケットを受信するまで待機し、共有周波数帯無線信号送受信部110による復号で得られたデータを取得し(ステップS104)、受信処理を終了させる。
以上、受信処理を共有周波数帯基地局装置1の動作で説明したが、端末装置2においても同様の動作により受信処理が行われる。具体的には、基地局制御部106が端末制御部206に代わり、アクセス権管理部109がアクセス権管理部209に代わり、共有周波数帯無線信号送受信部110が共有周波数帯無線信号送受信部202に代わって動作する。
図5は、第1の実施形態における共有周波数帯基地局装置1及び端末装置2が行う送信処理を示すフローチャートである。以下、共有周波数帯基地局装置1の動作について説明するが、端末装置2においても同様の動作が行われる。共有周波数帯基地局装置1において送信処理が開始されると、アクセス権管理部109は、共有周波数帯基地局装置1又は端末装置2のいずれの装置がアクセス権を取得するかを決定する(ステップS201)。基地局制御部106は、アクセス権管理部109の決定が自装置によるアクセス権の取得であるか否かを判定する(ステップS202)。
自装置がアクセス権を取得する場合(ステップS202:YES)、基地局制御部106は、送信すべきデータを共有周波数帯無線信号送受信部110へ出力し、共有周波数帯におけるCSMA/CA等の送信ルールに従って送信権を取得して送信信号を送信し(ステップS203)、送信処理を終了させる。
自装置がアクセス権を取得しない場合(ステップS202:NO)、基地局制御部106は、ポーリング信号などの送信を指示する信号を受信するまで待機し、送信の指示を受けると、送信すべきデータを共有周波数帯無線信号送受信部110へ出力して送信信号を送信し(ステップS204)、送信処理を終了させる。
上述の送信処理及び受信処理は、共有周波数帯基地局装置1から端末装置2への下り回線又は端末装置2から共有周波数帯基地局装置1への上り回線のいずれか一方あるいは両方に適用することができる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態における共有周波数帯基地局装置1Aの構成例を示すブロック図である。同図に示すように、共有周波数帯基地局装置1Aは、アンテナ入出力部101、共有周波数帯無線信号送受信部110、基地局制御部106、ネットワーク通信部107、記憶部108、アクセス権管理部109及びビームパターン管理部111を備える。共有周波数帯無線信号送受信部110は、無線信号変換部102、受信信号復号部103、ランダムアクセス制御部104及び送信信号変調部105を備える。なお、共有周波数帯基地局装置1Aにおいて、第1の実施形態における共有周波数帯基地局装置1(図2)と同じ構成要素には同じ符号を付してその説明を省略する。なお、第2の実施形態における無線通信システムは、第1の実施形態における無線通信システムにおいて共有周波数帯基地局装置1を共有周波数帯基地局装置1Aに代えたものである。
第2の実施形態の共有周波数帯基地局装置1Aは、受信特性が異なる複数の予め定められたビームパターンからビームパターンを選択することにより、送信信号の放射方向及び受信信号の到来方向を定め、選択したビームパターンを適用した送受信を行う。共有周波数帯基地局装置1Aにおいて、ビームパターン管理部111が、予め定められた複数(N個)のビームパターンからL個のビームパターンを選択する管理などを行う。無線信号変換部102は、ビームパターン管理部111が選択したビームパターンを送信信号及び受信信号に適用する。すなわち、無線信号変換部102は、ビームパターン管理部111により選択されたビームパターンを構成するビームパターン形成手段として動作する。
ここで、ビームパターンとは、アンテナ入出力部101におけるアンテナ指向性、アンテナ入出力部101に接続された各アンテナ素子に対応する入出力信号をアナログ回路で結合することにより得られるアナログビーム、又は、アンテナ入出力部101の入出力信号にデジタル領域でウエイトを乗算することで得られるデジタルビームのいずれであってもよい。
第2の実施形態における無線通信システムでも、前述の第1、第2及び第3の制御方法により、共有周波数帯基地局装置1Aと端末装置2とのいずれがアクセス権を取得するかを決定する。共有周波数帯基地局装置1Aは、共有周波数帯で選択できるビームパターンが複数存在するため、隠れ端末問題によるスループットの低下が抑えることができるビームパターンを選択することで通信品質を更に改善することが期待できる。
第2の実施形態における無線通信システムにおいて、第1又は第2の制御方法によりアクセス権を取得する装置を決定する場合には、共有周波数帯基地局装置1Aのビームパターンごとに通信品質又は無線装置の識別情報を得る必要がある。ビームパターン管理部111は、選択可能なビームパターンからいずれか一つのビームパターンを初期ビームとして選択し、無線信号変換部102に適用させる。ビームパターン管理部111は、初期ビームを任意に選択してもよいし、無指向性に近いビームパターンを初期ビームに選択してもよい。
ここで、ビームパターンとは、前述のようにアンテナ指向性、アナログビーム、又はデジタルビームのいずれでもよい。アンテナ指向性の場合は、指向性アンテナの切り替えでビームパターンを設定できる。例えばセクタアンテナとして切り替える場合には、各セクタにL個のアンテナが用意される構成を用いることができる。アンテナビームの場合は、遅延線などの等化器によりアナログビームを構成することもできる。アンテナ入出力部101のアンテナ素子に接続された遅延線の長さを切り替えることでビームパターンを選択できる。この際、L個のアナログ信号を取得するように、L個の遅延線と結合の組み合わせを設定することであるビームパターンに対し、L個のデジタル信号を取得できる。デジタルビームの場合には、複数のアンテナポートから入力された信号をアナログ・デジタル変換し、等化係数で表せるウエイトの畳み込みにより仮想的にデジタル信号を足し合わせることで、L個のウエイトに対応するデジタル信号を取得できる。この場合、ビームパターンとは、L個のウエイトの組み合わせのことを指す。
図7は、第2の実施形態における共有周波数帯基地局装置1Aが行う無線環境情報取得処理を示すフローチャートである。共有周波数帯基地局装置1Aにおいて無線環境情報取得処理が開始されると、ビームパターン管理部111は、選択可能なビームパターンからいずれか一つを選択し、基地局制御部106を介して無線信号変換部102に適用させる(ステップS301)。
基地局制御部106は、無線信号変換部102がビームパターンを適用して受信した信号から得られる送信元及び宛先の無線装置の識別情報、RSSI、占有率、QoS、パケット誤り率、用いられている変調モードなどの情報を受信信号復号部103から取得する(ステップS302)。基地局制御部106は、取得した識別情報、通信品質に関する情報などを、ビームパターンを識別する情報に対応付けて記憶部108に記憶させる(ステップS303)。
基地局制御部106は、選択可能な全てのビームパターンに対してステップS302及びS303の処理を行ったか否かを判定する(ステップS304)。全てのビームパターンに対して処理が行われていない場合(ステップS304:NO)、ビームパターン管理部111は、まだ処理が行われていないビームパターンを選択し、基地局制御部106を介して無線信号変換部102に適用させるビームパターンを、新たに選択したビームパターンに変更させ(ステップS305)、処理をステップS302に戻してステップS302以降の処理を繰り返させる。全てのビームパターンに対して処理が行われている場合(ステップS304:YES)、基地局制御部106は、無線環境情報取得処理を終了させる。
なお、上述のように、N個のビームパターンに対し、一つずつ識別情報や通信品質に関する情報を含む無線環境情報を取得するようにしてもよいし、ステップS303において複数のビームパターンを用いて無線環境情報を取得するようにしてもよい。これは、複数のビームパターンに対し、アナログ・デジタル変換を行うポートを無線信号変換部102が有するか、複数のビームパターンに対し、RSSIのみを評価できる機能を無線信号変換部102が有することで、複数のビームパターンに対応する無線環境情報を推定できる。
図8は、第2の実施形態における共有周波数帯基地局装置1Aが行う異なる無線環境情報取得処理を示すフローチャートである。図8に示す無線環境情報取得処理では、共有周波数帯基地局装置1Aにおいて、無線信号変換部102がN個のビームパターンを適用することができ、F個の周波数チャネルに対して無線環境情報を取得する処理である。無線環境情報取得処理において、ビームパターン管理部111は、F個の周波数チャネルを予め決定することができる。なお、利用できる全ての周波数チャネルに対して処理をする必要はなく、利用可能性がある周波数チャネルを共有周波数帯基地局装置1Aの機能や周辺の共有周波数帯の利用状況からF個の周波数チャネルを選択するようにしてもよい。例えば、共有周波数帯基地局装置1Aの周辺に位置する無線装置に利用されていないF個の周波数チャネルを選択するようにしてもよい。
共有周波数帯基地局装置1Aにおいて無線環境情報取得処理が開始されると、ビームパターン管理部111は、ビームパターンと周波数チャネルとの組み合わせを選択し、基地局制御部106を介して無線信号変換部102に適用させる(ステップS401)。基地局制御部106は、無線信号変換部102がビームパターンと周波数チャネルとの組み合わせを適用して受信した信号から得られる送信元及び宛先の無線装置の識別情報、RSSI、占有率、QoS、パケット誤り率、用いられている変調モードなどの情報を含む無線環境情報を受信信号復号部103から取得する(ステップS402)。基地局制御部106は、取得した無線環境情報を、ビームパターンと周波数チャネルとの組み合わせを識別する情報に対応付けて記憶部108に記憶させる(ステップS403)。
基地局制御部106は、現在選択されている周波数チャネルにおいて全てのビームパターンに対してステップS402及びS403の処理を行ったか否かを判定する(ステップS404)。全てのビームパターンに対して処理が行われていない場合(ステップS404:NO)、ビームパターン管理部111は、まだ処理が行われていないビームパターンを選択し、基地局制御部106を介して無線信号変換部102に適用させるビームパターンを、新たに選択したビームパターンに変更させ(ステップS405)、処理をステップS402に戻してステップS402以降の処理を繰り返させる。
全てのビームパターンに対して処理が行われている場合(ステップS404:YES)、基地局制御部106は、全ての周波数チャネルにおいてステップS402、S403及びS404の処理が行われたか否かを判定する(ステップS406)。全ての周波数チャネルにおいて処理が行われていない場合(ステップS406:NO)、ビームパターン管理部111は、まだ処理が行われていない周波数チャネルを選択し、基地局制御部106を介して無線信号変換部102に適用させる周波数チャネルを、新たに選択した周波数チャネルに変更させ(ステップS407)、処理をステップS402に戻してステップS402以降の処理を繰り返させる。全ての周波数チャネルにおいて処理が行われている場合(ステップS406:YES)、基地局制御部106は、無線環境情報取得処理を終了させる。
なお、ステップS403においてビームパターンに対する無線環境情報を取得する際に、複数のビームパターンに対する無線環境情報を同時に取得するようにしてもよい。また、ステップS403において複数の周波数チャネルに対する無線環境情報を同時に取得するようにしてもよい。この場合、共有周波数帯基地局装置1Aに複数の搬送波周波数発生装置(RF)を設け、無線信号変換部102が複数の周波数チャネルに対する信号を同時に取得させることで実現できる。
また、複数のビームパターンに対する無線環境情報を効率的に取得するために、無線環境情報取得のためのデジタル信号の取得を行うポートを、データの取得用のL個のアナログ・デジタル変換器とは別に具備することもできる。このように無線環境情報取得用のポートを有することで、端末装置2と通信を行いながら、図7又は図8によるビームパターンに対する無線環境情報の取得を進めることができる。
図9は、第2の実施形態において共有周波数帯基地局装置1Aの記憶部108に記憶される各ビームパターンに対応する無線装置の識別情報の一例を示す図である。図8に示した無線環境情報取得処理により、ビームパターン(B−1,B−2,B−3,B−4,B−5,…)と周波数チャネル(Ch.1,Ch.2,…)との組み合わせに対して当該組み合わせにおいて検出された識別情報が対応付けられている。図9に示す例では、ビームパターンと周波数チャネルとの組み合わせに対して識別情報が対応付けられているが、更にRSSIや占有率などの付加情報を対応付けて記憶部108に記憶させてもよい。
図10は、第2の実施形態において端末装置2の記憶部208に記憶される各周波数チャネルに対応する無線装置の識別情報の一例を示す図である。図10に示す例では、周波数チャネル(Ch.1,Ch.2,…)ごとに当該周波数チャネルにおいて端末装置2が検出した無線装置の識別情報が対応付けられている。
共有周波数帯において、隠れ端末によるスループットの低下を生じさせないためには、以下の三つの条件のいずれかに該当するように共有周波数帯基地局装置1Aを制御すればよい。
(第1の条件)活用するビームパターンと周波数チャネルとの組み合わせにおいて、共有周波数帯基地局装置1Aが検出する無線装置の識別情報と、端末装置2が検出する無線装置の識別情報とが一致する。
(第2の条件)共有周波数帯基地局装置1Aがアクセス権を取得する通信において、共有周波数帯基地局装置1Aが用いるビームパターンと周波数チャネルとの組み合わせで検出する無線装置の識別情報が、端末装置2が検出する無線装置の全ての識別情報を含む。
(第3の条件)端末装置2がアクセス権を取得する通信において、端末装置2が通信に用いる周波数チャネルで検出する無線装置の識別情報が、共有周波数帯基地局装置1Aが用いるビームパターンと周波数チャネルとの組み合わせで検出する無線装置の全ての識別情報を含む。
第2の実施形態における無線通信システムでは、共有周波数帯基地局装置1Aと端末装置2との間の識別情報の関係から、上記の第1の条件、第2の条件及び第3の条件のいずれかを満たすように、ビームパターン管理部111が、ビームパターンと周波数チャネルとの組み合わせを選択する。第2の条件が満たされる場合には、共有周波数帯基地局装置1Aがアクセス権を取得することで端末装置2との通信を行う。第3の条件が満たされる場合には、端末装置2がアクセス権を取得することで共有周波数帯基地局装置1Aとの通信を行う。このように、ビームパターンと周波数チャネルとの組み合わせを選択することにより、隠れ端末問題の影響を軽減できる。
アクセス権として送信権を取得する場合、例えば無線LANシステムの規格におけるNDPR(Null Data Packed Request)、RTS、データパケットを送信することを意味する。アクセス権として受信権を取得する場合、何らかの信号により通信相手からの信号の送信を促す。例えば、無線LANシステムの規格におけるPollingの送信を行ったり、Reverse channel directionにより通信相手からのデータパケットの送信を求めたりすることができる。
受信権の取得による通信を行う場合には、受信権の取得を行う無線装置同士が互いの信号を共有周波数帯において検出できることを予め確認し、当該無線装置に受信権を取得させることにより、パケット衝突を防ぎ、通信効率を高めることができる。また、受信権を取得する通知では、通信相手となる無線装置が送信すべきデータを有していることを事前に把握することにより、非効率な送信要求信号の送信を防ぐことができる。送信相手が送信すべきデータを有しているか否かは、共有周波数帯におけるビーコン信号などの報知信号を用いたり、直前の共有周波数帯による通信で送信すべきデータが残っているか否かを通知したり、共有周波数帯以外の周波数帯を用いる他の無線システムの回線を用いた経路を介して、共有周波数帯を用いて送信すべきデータが通信相手に残っているか否かを通知したりするようにしてもよい。
図9に示された記憶部108に記憶される識別情報と、図10に示された記憶部208に記憶される識別情報とを基に具体的な制御を説明する。端末装置2が共有周波数帯基地局装置1Aと通信しており、共有周波数帯基地局装置1AはビームパターンB−1、B−2及びB−3で通信に十分な信号対雑音電力を得ているものとする。ここで、図9と図10とに示したID名に下線が付されているものはデータトラヒックが確認されたものとしている。例えば、図10において、ID1、ID2、ID6、ID7、ID8、ID28及びID29は検出されているが、データトラヒックは観測されていない。
共有周波数帯基地局装置1Aの記憶部108及び端末装置2の記憶部208それぞれに記憶されている識別情報から、基地局制御部106がビームパターンを選択する例について説明する。共有周波数帯基地局装置1Aが既にCh.1を選択しているものとする。選択基準として、三つの選択基準がある。
(基準A)共有周波数帯基地局装置1Aに記憶されている識別情報と端末装置2に記憶されている識別情報とが一致するビームパターン、又は最も一致しない識別情報の数が少ないビームパターンを選択する。
(基準B)端末装置2に記憶されている識別情報が、共有周波数帯基地局装置1Aに記憶されている識別情報に完全に含まれるビームパターンを選択する。
(基準C)共有周波数帯基地局装置1Aに記憶されている識別情報が、端末装置2に記憶されている識別情報に完全に含まれるビームパターンを選択する。
ある一定以上のデータトラヒックが観測される識別情報で絞り込んでビームパターンを選択する場合には、ビームパターンB−1を選択すると、共有周波数帯基地局装置1Aに記憶されている識別情報と端末装置2に記憶されている識別情報とが一致するため、安定したスループットが得られることが期待される。ただし、現状データトラヒックがなくても将来にわたりデータトラヒックが生じないことを補償できないため、スループット低下のリスクは残る。データトラヒックの有無にかかわらず全ての識別情報を対象にした場合、端末装置2に記憶されている識別情報が、共有周波数帯基地局装置1AにおいてビームパターンB−1に対応付けて記憶されている識別情報を全て包含していることが分かる。このような条件では、端末装置2がアクセス権の取得を行うことにより、隠れ端末により生じるパケット衝突を軽減できる。
また、共有周波数帯基地局装置1Aが周波数チャネルCh.2を用いている場合、ビームパターンB−1に対応付けて記憶されている識別情報が、端末装置2に記憶されている識別情報の全てを包含している。そこで、共有周波数帯基地局装置1Aがアクセス権の取得を行うことにより、隠れ端末により生じるパケット衝突を軽減できる。この際、共有周波数帯基地局装置1Aから端末装置2への下りトラヒックが支配的である場合には、共有周波数帯基地局装置1Aがアクセス権を取得した方がよい周波数チャネルCh.2を選択し、端末装置2から共有周波数帯基地局装置1Aへの上りトラヒックが支配的である場合には、端末装置2がアクセス権を取得した方がよい周波数チャネルCh.1を選択するようにしてもよい。このように、トラヒック状況に応じて周波数チャネルを選択するようにしてもよい。
また、ビームパターンが一つしかない場合又は予め信号対雑音電力比などの条件によって用いるビームパターンが決まっている場合においても、上記と同様の判断で、周波数チャネルを選択するようにしてもよい。また、識別情報が検出されただけでデータトラヒックが発生していない無線装置や、識別情報からテザリング端末やモバイルルータ端末など一時的に周辺に位置するだけと解釈できる無線装置を、アクセス権を取得する装置の判定などの比較から除外するようにしてもよい。
また、基地局制御部106は、基準A、基準B及び基準C以外に、自装置でアクセス権を取得した場合のパケット誤り率が予め定められたしきい値より小さくなるビームパターンや、端末装置2がアクセス権を取得した場合のパケット誤り率が予め定められたしきい値より小さくなるビームパターンを選択するようにしてもよい。
図11は、第2の実施形態における無線通信システムの異なるアーキテクチャを示す図である。同図に示す無線通信システムでは、端末装置2が共有周波数帯を用いずに共有周波数帯以外の周波数帯を用いた他無線システムを用いて識別情報又は通信品質に関する情報を共有周波数帯基地局装置1Aと送受信する。共有周波数帯以外の周波数帯においてアクセス権を取得する装置の決定に必要な情報を、共有周波数帯基地局装置1Aと端末装置2とが送受信することにより、パケット衝突の発生を更に削減し、スループットを向上させることができる。ここで共有周波数帯基地局装置1Aの代わりに、共有周波数帯基地局装置1を用いることもできる。
また、共有周波数帯基地局装置1A(又は共有周波数帯基地局装置1)と他無線システム基地局装置3とに接続されたトラヒック制御部4が、アクセス権を取得する装置の決定を行うようにしてもよい。この場合、トラヒック制御部4は、共有周波数帯基地局装置1A(1)の記憶部108に記憶されている識別情報を取得する。また、トラヒック制御部4は、端末装置2の記憶部208に記憶されている識別情報を、他無線システム基地局装置3又は共有周波数帯基地局装置1A(1)を介して取得する。トラヒック制御部4は、取得した各装置の識別情報に基づいて、アクセス権を取得する装置を決定し、決定結果を共有周波数帯基地局装置1A(1)と端末装置2とへ通知するようにしてもよい。
隠れ端末によるスループットの低下が生じない第2の条件が満たされている場合、共有周波数帯基地局装置1A(1)がアクセス権を取得することにより、スループットが改善される。また、隠れ端末によるスループットの低下が生じない第3の条件が満たされている場合、端末装置2がアクセス権を取得することにより、スループットが改善される。第2の条件又は第3の条件が満たされている場合、アクセス権の取得を行う装置がデータを通信相手へ送信する場合には送信要求信号の送信が不要となるため、オーバーヘッドが少ない。しかし、アクセス権の取得を行う装置が通信相手からデータを受信する場合には、送信すべきデータの有無を検知する必要があるため、オーバーヘッドが増える傾向にある。
図11に示した無線通信システムの異なるアーキテクチャにおいて、トラヒック制御部4は、共有周波数帯の無線環境情報を端末装置2又は共有周波数帯基地局装置1A(1)から収集し、日付、曜日、時間などの時間情報や、場所、識別情報などの空間情報、端末装置2を用いるユーザに関する行動情報に対し詳細に記憶することで、ビッグデータを形成し、共有周波数帯におけるトラヒック量や無線リソースのひっ迫状況を高度に推定することもできる。このようにすることで、図9に示されるような記憶部108に記憶されている識別情報のうちアクティブな識別情報のみを時間情報、空間情報、行動情報により精度を高め、識別情報の比較による隠れ端末によるパケット衝突の軽減効果を高めることもできる。
第2の実施形態における無線通信システムのように共有周波数帯基地局装置1Aがビームパターンを用いる構成において第3の制御方法を用いる場合、すなわち予めアクセス権を取得する装置を決定しておく場合には、既に決定されているアクセス権を取得する装置が、よりパケット衝突の影響を受けにくくなるようにビームパターンを決定できる。例えば、共有周波数帯基地局装置1Aが検出した識別情報と端末装置2が検出した識別情報を比較するのではなく、共有周波数帯基地局装置1Aで検出した識別情報に基づいてビームパターンを決定する。
共有周波数帯基地局装置1Aがアクセス権を取得することが予め決められている場合には、より多くの識別情報を検出できるビームパターンが望ましいため、図7又は図8に示した無線環境情報取得処理で得られた識別情報うち、有意な通信をしている識別情報の数が最も多いビームパターンを選択する。また、端末装置2がアクセス権を取得することが予め決められている場合には、有意な通信をしている無線装置の識別情報の数が最も少ないビームパターンを選択する。また、端末装置2との間の通信状況が既に測定されている場合には、通信相手の端末装置2との通信品質が一定以上となるビームパターンのうち、有意な通信をしている無線装置の識別情報が最も少ないビームパターンを選択するようにしてもよい。すなわち、共有周波数帯基地局装置1Aが検出した識別情報と端末装置2が検出した識別情報とのうち、有意な通信を行っていない無線装置の識別情報を比較の対象から省いて比較を行う。これにより、共有周波数帯でほとんど通信をしていない無線装置を省いた選択を行うことができる。
上述の実施形態における無線通信システムの効果を示すために、計算機によるシミュレーションを行った。図12は、シミュレーションの対象とした無線通信システムのモデルを示す図である。同図に示すように、共有周波数帯基地局装置1から端末装置2への下り回線(以下、主リンクという)を評価対象とし、共有周波数帯基地局装置1が検出できない無線通信を行う無線装置91及び92が端末装置2の周辺に位置している。すなわち、共有周波数帯基地局装置1は、共有周波数帯における通信チャネルにおいて検出している識別情報は端末装置2のみであるが、端末装置2では、共有周波数帯基地局装置1と無線装置91及び無線装置92とを検出している。共有周波数帯基地局装置1で検出している識別情報の集合が端末装置2で検出している識別情報の集合に包含されているため、アクセス権の取得を端末装置2で行うことで、隠れ端末問題によるパケット衝突を回避できると判断できる。ここでは、共有周波数帯基地局装置1から端末装置2への送信において、本発明の実施形態により端末装置2がアクセス権(受信権)を取得し、共有周波数帯基地局装置1は自発的な送信を行わないように制御する例を示す。本シミュレーションにおいて、無線装置91が共有周波数帯を用いて無線装置92に対する送信を続けているものとする。無線装置91から無線装置92への通信を他リンクという。シミュレーションでは、物理リンクのスループットを130[Mbit/s]とした。これは、空間多重数が2であり、変調方式が64QAMであり、符号化率が5/6であり、ガードインターバル800[μs]である場合に対応する。
図13は、シミュレーションの対象とした三つのMACシーケンスを示す図である。一つ目は、第1の比較例としてのRTS/CTSを用いないフレーム送信である。二つ目は、第2の比較例としてのRTS/CTSを用いたフレーム送信である。三つ目は、本実施形態におけるフレーム送信であり、端末装置2が受信権を取得した後に共有周波数帯基地局装置1がフレーム送信を行う。三つのMACシーケンスそれぞれにおいて、データシンボル長TDを1.520[ms]とした。一つのフレームを送信するのに必要な時間長をTfとすると、第1の比較例、第2の比較例及び本実施形態それぞれにおけるTD/Tfは、0.889、0.846、0.867となる。
図14は、シミュレーション結果を示すグラフである。図14に示すシミュレーション結果は、主リンク(Link A)のトラヒックを130[Mbit/s]としたときに、無線装置91から無線装置92への無線通信(他リンク:Link C)におけるトラヒックを0[Mbit/s]から130[Mbit/s]まで変化させた際の、共有周波数帯基地局装置1から端末装置2への共有周波数帯による下り回線である主リンクのスループットを示すグラフである。図14のグラフにおいて、横軸は無線装置91から無線装置92への無線通信におけるトラヒックを示し、縦軸は主リンク及び他リンクのスループットを示す。第1及び第2の比較例では、無線装置91と無線装置92との間のトラヒックの増加に応じて、主リンクにおけるスループットが低下している。無線装置91と無線装置92との間のトラヒックが130[Mbit/s]に達すると、第1の比較例の方法(Conv. access w/o RTS/CTS)ではスループットが得られず、第2の比較例の方法(Conv. access w/ RTS/CTS)においてもほとんどスループットが得られずに6.5[Mbit/s]程度になってしまっている。
一方、本実施形態の方法(Proposed access)では、端末装置2がアクセス権を取得するので隠れ端末問題は生じない。このため、他リンクのトラヒックが約60[Mbit/s]を超えると、他リンクと主リンクとのスループットが一致し、収束する。これは、他リンクと主リンクとが無線リソースをほぼ等しくシェアしていることを示す。他リンクのトラヒックが130[Mbit/s]となるひっ迫した無線通信環境では、本実施形態の方法における主リンクのスループットが第2の比較例における主リンクのスループットに対して8.8倍のスループットになっている。
共有周波数帯基地局装置1が検出する無線装置の識別情報と端末装置2が検出する無線装置の識別情報を比較することで、適切なアクセス権取得装置を決定し、隠れ端末によるスループットの低下の影響を受けにくくする通信を共有周波数帯において実現することができる。更に、共有周波数帯基地局装置1Aでは複数のビームパターンの中から、通信に適した識別情報を検出しているものを選択することで、更に隠れ端末問題を解決できる可能性を高めることができる。
上述の実施形態における無線通信システムによれば、共有周波数帯を活用する無線装置が端末装置2の周辺に存在し、かつ、CSMA/CAによるアクセス権の取得に基づいた通信回線が混雑し、無線リソースがひっ迫している状況においても、共有周波数帯基地局装置1(1A)と端末装置2とが検出している無線装置の識別情報などに基づいて、隠れ端末問題が生じにくい装置でアクセス権の取得を行うことができる。これにより、隠れ端末問題が引き起こすパケット衝突によるスループット低下を軽減したり、アクセス権を取得しようとする端末装置2の数を制御したりすることが可能になる。
上述した実施形態における共有周波数帯基地局装置及び端末装置をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、共有周波数帯基地局装置及び端末装置が有する構成要素それぞれを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。更に「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した構成要素の一部を実現するためのものであってもよく、更に前述した構成要素をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、PLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
隠れ端末問題の発生を抑えてパケット衝突の発生を削減し、スループットを向上させることが不可欠な用途にも適用できる。
1、1A…共有周波数帯基地局装置
2…端末装置
3…他無線システム基地局装置
4…トラヒック制御部
101、201、211…アンテナ入出力部
102…無線信号変換部
103…受信信号復号部
104…ランダムアクセス制御部
105…送信信号変調部
106…基地局制御部
107…ネットワーク通信部
108、208…記憶部
109、209…アクセス権管理部
110、202…共有周波数帯無線信号送受信部
111…ビームパターン管理部(ビームパターン選択部)
206…端末制御部
212…他システム無線信号送受信部
91、92…無線装置

Claims (9)

  1. ランダムアクセス方式に基づいた無線通信が行われる共有周波数帯を用いて無線通信する基地局装置及び端末装置を備える無線通信システムであって、
    前記基地局装置は、
    自装置がアクセス権を取得して行った通信のパケット誤り率又は受信した信号から検出した端末装置及び他の無線装置の識別情報を取得し、取得したパケット誤り率又は識別情報を前記端末装置へ通知する基地局制御部と、
    前記端末装置との無線通信における共有周波数帯のアクセス権を自装置が取得するか否かを決定する第1のアクセス権管理部と、
    を有し、
    前記端末装置は、
    自装置がアクセス権を取得して行った通信のパケット誤り率又は受信した信号から検出した端末装置及び他の無線装置の識別情報を取得し、取得したパケット誤り率又は識別情報を前記基地局装置へ通知する端末制御部と、
    前記基地局装置との無線通信における共有周波数帯のアクセス権を自装置が取得するか否かを判定する第2のアクセス権管理部と、
    を有し、
    前記第1のアクセス権管理部と前記第2のアクセス権管理部とは、前記基地局装置において取得されたパケット誤り率又は識別情報と、前記端末装置において取得されたパケット誤り率又は識別情報とを比較し、比較結果に基づいて自装置がアクセス権を取得するか否かを決定し、
    前記基地局装置がアクセス権を取得すると決定した場合、前記基地局装置は、データを受信するとき前記端末装置及び前記他の無線装置に対してデータの送信を要求するポーリング信号を送信し、前記端末装置は、前記ポーリング信号を受信するまでデータの送信を行わず、
    前記端末装置がアクセス権を取得すると決定した場合、前記端末装置は、データを受信するとき、前記基地局装置及び前記他の無線装置に対して前記ポーリング信号を送信し、前記基地局装置は、前記ポーリング信号を受信するまでデータの送信を行わない、
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記基地局制御部と前記端末制御部とは、
    アクセス権を取得して行った通信のパケット誤り率を推定し、
    前記第1のアクセス権管理部と第2のアクセス権管理部とは、
    前記基地局装置でアクセス権を取得した場合のパケット誤り率と前記端末装置でアクセス権を取得した場合のパケット誤り率とのうち一方が予め定めたしきい値を上回る場合、又は、2つのパケット誤り率の比あるいはパケット誤り率の差が予め定めたしきい値を上回る場合、パケット誤り率が高い前記基地局装置又は前記端末装置においてアクセス権の取得を行わないことを決定し、パケット誤り率が低い前記基地局装置又は前記端末装置においてアクセス権の取得を行うことを決定する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  3. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記第1のアクセス権管理部と第2のアクセス権管理部とは、
    自装置において検出された識別情報の数が通信相手において検出された識別情報の数より大きい場合に自装置においてアクセス権の取得を行うことを決定し、自装置において検出された識別情報の数が通信相手において検出された識別情報の数より小さい場合に自装置においてアクセス権の取得を行わないことを決定する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  4. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記第1のアクセス権管理部と第2のアクセス権管理部とは、
    自装置において検出された識別情報が通信相手において検出された識別情報に包含される場合において、自装置においてアクセス権の取得を行わないことを決定し、自装置において検出された識別情報が通信相手において検出された識別情報を包含する場合に自装置においてアクセス権の取得を行わないことを決定する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  5. 請求項3又は請求項4のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
    前記第1のアクセス権管理部と第2のアクセス権管理部とは、
    自装置及び通信相手において検出された識別情報のうち、有意な通信を行っていない端末装置又は他の無線装置を識別情報の数の比較対象から省いて比較を行う
    ことを特徴とする無線通信システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の無線通信システムにおいて、
    前記基地局装置は、
    前記端末装置と送受信を行う無線信号送受信部と、
    送受信する信号の到来方向に対して受信特性が異なるビームパターンを構成するビームパターン形成部と、
    通信に用いるビームパターンを切り替えるビームパターン選択部を更に有し、
    前記基地局制御部は、前記ビームパターンごとに識別情報を取得し、
    前記基地局装置がアクセス権の取得を行う場合、自装置で検出した識別情報と前記端末装置で検出した識別情報とが一致するビームパターン、自装置で検出した識別情報が前記端末装置で検出した識別情報を包含するビームパターン、又は自装置でアクセス権を取得した通信のパケット誤り率が予め定められたしきい値より小さいビームパターンのいずれか一つを選択し
    前記端末装置がアクセス権の取得を行う場合、自装置で検出した識別情報と前記端末装置で検出した識別情報とが一致するビームパターン、前記端末装置で検出した識別情報が自装置で検出した識別情報を包含するビームパターン、又は前記端末装置がアクセス権を取得した通信のパケット誤り率が予め定めたしきい値より小さいビームパターンのいずれか一つを選択し、
    前記ビームパターン選択部は、通信に用いるビームパターンを、前記基地局制御部により選択されたビームパターンに切り替え、
    前記無線信号送受信部は、前記前記ビームパターン選択部により切り替えられたビームパターンを適用した送受信を行う、
    ことを特徴とする無線通信システム。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の無線通信システムにおいて、
    前記基地局制御部と前記端末制御部とは、
    共有周波数帯を用いた無線通信以外の経路にて通信相手における送信すべきデータの有無を取得する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  8. ランダムアクセス方式に基づいた無線通信が行われる共有周波数帯を用いて無線通信する基地局装置及び端末装置を備える無線通信システムにおける無線通信方法であって、
    前記基地局装置が、自装置がアクセス権を取得して行った通信のパケット誤り率又は受信した信号から検出した端末装置及び他の無線装置の識別情報を取得する第1のステップと、
    前記端末装置が、自装置がアクセス権を取得して行った通信のパケット誤り率又は受信した信号から検出した端末装置及び他の無線装置の識別情報を取得する第2のステップと、
    アクセス権管理部が、前記基地局装置が取得したパケット誤り率又は識別情報と、前記端末装置が取得したパケット誤り率又は識別情報とに基づいて、前記基地局装置と前記端末装置とのうちいずれか一方が共有周波数帯のアクセス権を取得すると決定する第3のステップと、
    を有し、
    前記基地局装置と前記端末装置とのうちアクセス権を取得するとの決定がなされた装置は、データを受信する場合、通信相手の装置に対してデータの送信を要求するポーリング信号を送信する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  9. ランダムアクセス方式に基づいた無線通信が行われる共有周波数帯を用いて無線通信する無線通信装置であって、
    自装置がアクセス権を取得して行った通信のパケット誤り率又は受信した信号から検出した端末装置及び他の無線装置の識別情報を取得する制御部と、
    通信相手がアクセス権を取得して行った通信のパケット誤り率又は識別情報と前記制御部が取得したパケット誤り率又は識別情報とに基づいて、通信相手となる無線通信装置か自装置のいずれか一方がアクセス権を取得すると決定するアクセス権管理部と、
    を有し、
    前記アクセス権管理部により自装置がアクセス権を取得するとの決定がなされた場合、自装置は、通信相手の装置にデータを送信するとともに、データを受信するときは通信相手の装置及び前記他の無線装置に対してデータの送信を要求するポーリング信号を送信し、
    前記アクセス権管理部により通信相手の装置がアクセス権を取得するとの決定がなされた場合、自装置は、通信相手の装置からデータ又はポーリング信号を受信するまで待機する
    ことを特徴とする無線通信装置。
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