JP3001375B2 - ドアヒンジ装置 - Google Patents
ドアヒンジ装置Info
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- JP3001375B2 JP3001375B2 JP6158115A JP15811594A JP3001375B2 JP 3001375 B2 JP3001375 B2 JP 3001375B2 JP 6158115 A JP6158115 A JP 6158115A JP 15811594 A JP15811594 A JP 15811594A JP 3001375 B2 JP3001375 B2 JP 3001375B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用ドア等に用いら
れるヒンジ装置に関するものであり、特に、当該ドアの
開閉方式を、スイング方式あるいはスライド方式のいず
れかの方式に随時切換えることのできるようにしたドア
ヒンジ装置に関するものである。
れるヒンジ装置に関するものであり、特に、当該ドアの
開閉方式を、スイング方式あるいはスライド方式のいず
れかの方式に随時切換えることのできるようにしたドア
ヒンジ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用ドアは、例えば自動車用ド
ア等においては、ピラーに対して回転可能なように取付
けられたヒンジ機構を有するスイング方式のものか、あ
るいはワゴン車の第二列等に設けられているスライド方
式のものかの、いずれかの方式からなるものが主であ
る。そして、これらの各ドア開閉方式は、それぞれの目
的に応じて、各車両に採用されている。すなわち、ドア
開閉操作の容易性等を考慮して、スイングドアが採用さ
れている場合もあるし、また、狭いスペース内において
の乗降性、あるいは積荷の積降ろし作業性等を考慮し
て、ワゴン車の第二列用ドア、あるいは建設作業車の運
転席側ドア等において、スライドドアが採用されている
場合もある。
ア等においては、ピラーに対して回転可能なように取付
けられたヒンジ機構を有するスイング方式のものか、あ
るいはワゴン車の第二列等に設けられているスライド方
式のものかの、いずれかの方式からなるものが主であ
る。そして、これらの各ドア開閉方式は、それぞれの目
的に応じて、各車両に採用されている。すなわち、ドア
開閉操作の容易性等を考慮して、スイングドアが採用さ
れている場合もあるし、また、狭いスペース内において
の乗降性、あるいは積荷の積降ろし作業性等を考慮し
て、ワゴン車の第二列用ドア、あるいは建設作業車の運
転席側ドア等において、スライドドアが採用されている
場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ドア装置は、スイングドアは終始スイングドアとして、
また、スライドドアは終始スライドドアとして、のみ機
能するものである。しかしながら、上記スイングドアを
有する車両において、狭い駐車場等に駐車したような場
合、スイングドアを開くことができないと言うような場
合がある。このような場合、上記スイングドアをスライ
ドドアに切換えて乗降ができれば、より便利である。す
なわち、通常は、開閉操作の簡単なスイングドア方式と
しておき、狭いスペースに駐車した場合等、必要に応じ
てスライドドア方式に切換えることのできるドア装置が
要請されている。このような要請に応えるために、スイ
ング機能とスライド機能との両方の機能を備え、必要に
応じて、いずれかの方式のドア装置に切換えることので
きる車両用ドアのドアヒンジ装置を提供しようとするの
が、本発明の目的(課題)である。
ドア装置は、スイングドアは終始スイングドアとして、
また、スライドドアは終始スライドドアとして、のみ機
能するものである。しかしながら、上記スイングドアを
有する車両において、狭い駐車場等に駐車したような場
合、スイングドアを開くことができないと言うような場
合がある。このような場合、上記スイングドアをスライ
ドドアに切換えて乗降ができれば、より便利である。す
なわち、通常は、開閉操作の簡単なスイングドア方式と
しておき、狭いスペースに駐車した場合等、必要に応じ
てスライドドア方式に切換えることのできるドア装置が
要請されている。このような要請に応えるために、スイ
ング機能とスライド機能との両方の機能を備え、必要に
応じて、いずれかの方式のドア装置に切換えることので
きる車両用ドアのドアヒンジ装置を提供しようとするの
が、本発明の目的(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては次のような手段を講ずることとし
た。すなわち、ピラー側に設けられたヒンジブラケット
とドア側に設けられたドアブラケットとを備えたドアヒ
ンジ装置において、一端が上記ヒンジブラケットに、他
端が上記ドアブラケットに、それぞれ回動自在に連結さ
れた第一リンクと、一端が上記ヒンジブラケットに、他
端が上記ドアブラケットに、それぞれ回動自在に連結さ
れるとともに、同ヒンジブラケット及びドアブラケット
のうちの少なくともいずれか一方側の連結部が、そのブ
ラケットにおける互いに離れた第一位置及び第二位置を
含む第一支持部に沿って移動可能なように支持された第
二リンクと、上記第二リンクの上記連結部を上記第一位
置に移動させ、かつ、固定させる第一状態、及び同連結
部を上記第二位置へ移動させ、かつ、固定させる第二状
態のいずれか一方を選択的に設定することのできる第一
作動装置とを備え、上記第一支持部は、上記作動装置に
より上記第一状態が設定されたときに、上記ドアブラケ
ットが上記ヒンジブラケットに対して回動可能となる非
平行リンク機構を上記第一リンクと第二リンクとで形成
させ、上記第二状態が設定されたときに上記固定リンク
とともに上記ドアブラケットが上記ヒンジブラケットに
対して平行移動可能となる平行リンク機構を形成させる
ようにした構成を採ることとした。
に、本発明においては次のような手段を講ずることとし
た。すなわち、ピラー側に設けられたヒンジブラケット
とドア側に設けられたドアブラケットとを備えたドアヒ
ンジ装置において、一端が上記ヒンジブラケットに、他
端が上記ドアブラケットに、それぞれ回動自在に連結さ
れた第一リンクと、一端が上記ヒンジブラケットに、他
端が上記ドアブラケットに、それぞれ回動自在に連結さ
れるとともに、同ヒンジブラケット及びドアブラケット
のうちの少なくともいずれか一方側の連結部が、そのブ
ラケットにおける互いに離れた第一位置及び第二位置を
含む第一支持部に沿って移動可能なように支持された第
二リンクと、上記第二リンクの上記連結部を上記第一位
置に移動させ、かつ、固定させる第一状態、及び同連結
部を上記第二位置へ移動させ、かつ、固定させる第二状
態のいずれか一方を選択的に設定することのできる第一
作動装置とを備え、上記第一支持部は、上記作動装置に
より上記第一状態が設定されたときに、上記ドアブラケ
ットが上記ヒンジブラケットに対して回動可能となる非
平行リンク機構を上記第一リンクと第二リンクとで形成
させ、上記第二状態が設定されたときに上記固定リンク
とともに上記ドアブラケットが上記ヒンジブラケットに
対して平行移動可能となる平行リンク機構を形成させる
ようにした構成を採ることとした。
【0005】また、ヒンジ装置の強度を上げるために、
請求項1記載の発明に、更に、一端が上記ヒンジブラケ
ットに、他端が上記ドアブラケットに、それぞれ回動自
在に連結されるとともに、上記ヒンジブラケット及び上
記ドアブラケットのうちの少なくともいずれか一方側の
連結部が、そのブラケットにおける少なくとも第三の位
置を含む第二支持部に沿って移動可能なように支持され
たアイドルリンクと、上記アイドルリンクの上記連結部
を非拘束とする第三状態、及び同連結部を上記第三位置
に移動させ、かつ、固定させる第四状態のいずれか一方
を選択的に設定することのできる第二作動装置とを備
え、また、上記第二作動装置により上記第三状態が設定
されたときに、上記アイドルリンクが、上記第一リンク
及び第二リンクにより形成された上記非平行リンク機構
に従う上記ドアブラケットの上記ヒンジブラケットに対
する回動移動を阻害することなく上記第二支持部に沿っ
て移動可能となり、上記第四状態が設定されたときに、
上記アイドルリンクが、上記第一リンク及び第二リンク
とともに同第一リンク及び第二リンクにより形成された
平行リンク機構に従う平行リンク機構を形成する第二支
持部を有し、更に、上記第一作動装置及び第二作動装置
は、上記第一作動装置が第一状態にあるときに上記第二
作動装置が第三状態となり、上記第一作動装置が第二状
態にあるときに上記第二作動装置が第四状態となるよう
に連動させることとした構成を採ることとした。
請求項1記載の発明に、更に、一端が上記ヒンジブラケ
ットに、他端が上記ドアブラケットに、それぞれ回動自
在に連結されるとともに、上記ヒンジブラケット及び上
記ドアブラケットのうちの少なくともいずれか一方側の
連結部が、そのブラケットにおける少なくとも第三の位
置を含む第二支持部に沿って移動可能なように支持され
たアイドルリンクと、上記アイドルリンクの上記連結部
を非拘束とする第三状態、及び同連結部を上記第三位置
に移動させ、かつ、固定させる第四状態のいずれか一方
を選択的に設定することのできる第二作動装置とを備
え、また、上記第二作動装置により上記第三状態が設定
されたときに、上記アイドルリンクが、上記第一リンク
及び第二リンクにより形成された上記非平行リンク機構
に従う上記ドアブラケットの上記ヒンジブラケットに対
する回動移動を阻害することなく上記第二支持部に沿っ
て移動可能となり、上記第四状態が設定されたときに、
上記アイドルリンクが、上記第一リンク及び第二リンク
とともに同第一リンク及び第二リンクにより形成された
平行リンク機構に従う平行リンク機構を形成する第二支
持部を有し、更に、上記第一作動装置及び第二作動装置
は、上記第一作動装置が第一状態にあるときに上記第二
作動装置が第三状態となり、上記第一作動装置が第二状
態にあるときに上記第二作動装置が第四状態となるよう
に連動させることとした構成を採ることとした。
【0006】また、装置全体の小型化及び軽量化を図る
ために、上記構成において(請求項2記載の発明におい
て)、上記第一作動装置及び第二作動装置を、一つの作
動装置にて形成させることとした。
ために、上記構成において(請求項2記載の発明におい
て)、上記第一作動装置及び第二作動装置を、一つの作
動装置にて形成させることとした。
【0007】また、上記目的を達成するために、ピラー
側に設けられたヒンジブラケットとドア側に設けられた
ドアブラケットとを備えたドアヒンジ装置において、一
端が上記ヒンジブラケットに、他端が上記ドアブラケッ
トに、それぞれ回動自在に連結されるとともに、同ヒン
ジブラケット及びドアブラケットのうちの少なくともい
ずれか一方側の連結部が、そのブラケットにおける互い
に離れた第一位置及び第二位置を含む第一支持部に沿っ
て移動可能なように支持された第一リンクと、一端が上
記ヒンジブラケットに、他端が上記ドアブラケットに、
それぞれ回動自在に連結されるとともに、同ヒンジブラ
ケット及びドアブラケットのうちの少なくともいずれか
一方側の連結部が、そのブラケットにおける互いに離れ
た第三位置及び第四位置を含む第二支持部に沿って移動
可能なように支持された第二リンクと、上記第一リンク
の上記連結部を上記第一位置に移動させ、かつ、固定さ
せる第一状態、及び同連結部を上記第二位置へ移動さ
せ、かつ、固定させる第二状態のいずれか一方を選択的
に設定することのできる第一作動装置と、上記第二リン
クの上記連結部を上記第三位置に移動させ、かつ、固定
させる第三状態、及び同連結部を上記第四位置へ移動さ
せ、かつ、固定させる第四状態のいずれか一方を選択的
に設定することのできる第二作動装置とを備え、上記第
一支持部は、上記第一作動装置により上記第一状態が設
定されるとともに上記第二作動装置により上記第三状態
が設定されたときに、上記ドアブラケットが上記ヒンジ
ブラケットに対して回動可能となる非平行リンク機構を
上記第一リンクと第二リンクとで形成させ、上記第一作
動装置により上記第二状態が設定されるとともに上記第
二作動装置により上記第四状態が設定されたときに、上
記ドアブラケットが上記ヒンジブラケットに対して平行
移動可能となる平行リンク機構を形成させるようにした
構成を採ることとした。
側に設けられたヒンジブラケットとドア側に設けられた
ドアブラケットとを備えたドアヒンジ装置において、一
端が上記ヒンジブラケットに、他端が上記ドアブラケッ
トに、それぞれ回動自在に連結されるとともに、同ヒン
ジブラケット及びドアブラケットのうちの少なくともい
ずれか一方側の連結部が、そのブラケットにおける互い
に離れた第一位置及び第二位置を含む第一支持部に沿っ
て移動可能なように支持された第一リンクと、一端が上
記ヒンジブラケットに、他端が上記ドアブラケットに、
それぞれ回動自在に連結されるとともに、同ヒンジブラ
ケット及びドアブラケットのうちの少なくともいずれか
一方側の連結部が、そのブラケットにおける互いに離れ
た第三位置及び第四位置を含む第二支持部に沿って移動
可能なように支持された第二リンクと、上記第一リンク
の上記連結部を上記第一位置に移動させ、かつ、固定さ
せる第一状態、及び同連結部を上記第二位置へ移動さ
せ、かつ、固定させる第二状態のいずれか一方を選択的
に設定することのできる第一作動装置と、上記第二リン
クの上記連結部を上記第三位置に移動させ、かつ、固定
させる第三状態、及び同連結部を上記第四位置へ移動さ
せ、かつ、固定させる第四状態のいずれか一方を選択的
に設定することのできる第二作動装置とを備え、上記第
一支持部は、上記第一作動装置により上記第一状態が設
定されるとともに上記第二作動装置により上記第三状態
が設定されたときに、上記ドアブラケットが上記ヒンジ
ブラケットに対して回動可能となる非平行リンク機構を
上記第一リンクと第二リンクとで形成させ、上記第一作
動装置により上記第二状態が設定されるとともに上記第
二作動装置により上記第四状態が設定されたときに、上
記ドアブラケットが上記ヒンジブラケットに対して平行
移動可能となる平行リンク機構を形成させるようにした
構成を採ることとした。
【0008】
【作用】請求項1記載の発明によれば、上記第一作動装
置により上記第一状態が設定されると、上記ドアブラケ
ットが上記ヒンジブラケットに対して回動可能となる非
平行リンク機構を上記第一リンクと第二リンクとで形成
し、また、上記第二状態が設定されると、上記ドアブラ
ケットが上記ヒンジブラケットに対して平行移動が可能
となる平行リンク機構を上記第一リンクと第二リンクと
で形成することとなる。
置により上記第一状態が設定されると、上記ドアブラケ
ットが上記ヒンジブラケットに対して回動可能となる非
平行リンク機構を上記第一リンクと第二リンクとで形成
し、また、上記第二状態が設定されると、上記ドアブラ
ケットが上記ヒンジブラケットに対して平行移動が可能
となる平行リンク機構を上記第一リンクと第二リンクと
で形成することとなる。
【0009】また、請求項2記載の発明によれば、上記
第一作動装置及び第二作動装置により、上記第一状態及
び第三状態が設定されると、上記第一リンクと第二リン
クとで、上記ドアブラケットが上記ヒンジブラケット対
して回動可能となる非平行リンク機構が形成されるとと
もに、上記アイドルリンクが、同第一リンク及び第二リ
ンクとで形成される非平行リンク機構に従う上記ドアブ
ラケットの上記ヒンジブラケットに対する回動移動を阻
害することなく、上記第二支持部に沿って移動可能とな
る。また、上記第一作動装置及び第二作動装置により、
上記第二状態及び第四状態が設定されると、上記第一リ
ンクと第二リンクとで、上記ドアブラケットが上記ヒン
ジブラケットに対して平行移動可能となる平行リンク機
構が形成される。更に、上記アイドルリンクが、上記第
一リンク及び第二リンクとともに同第一リンク及び第二
リンクとで形成される平行リンク機構に従う平行リンク
機構を形成することとなる。
第一作動装置及び第二作動装置により、上記第一状態及
び第三状態が設定されると、上記第一リンクと第二リン
クとで、上記ドアブラケットが上記ヒンジブラケット対
して回動可能となる非平行リンク機構が形成されるとと
もに、上記アイドルリンクが、同第一リンク及び第二リ
ンクとで形成される非平行リンク機構に従う上記ドアブ
ラケットの上記ヒンジブラケットに対する回動移動を阻
害することなく、上記第二支持部に沿って移動可能とな
る。また、上記第一作動装置及び第二作動装置により、
上記第二状態及び第四状態が設定されると、上記第一リ
ンクと第二リンクとで、上記ドアブラケットが上記ヒン
ジブラケットに対して平行移動可能となる平行リンク機
構が形成される。更に、上記アイドルリンクが、上記第
一リンク及び第二リンクとともに同第一リンク及び第二
リンクとで形成される平行リンク機構に従う平行リンク
機構を形成することとなる。
【0010】更に、請求項3記載の発明によれば、上記
一つの作動装置で、上記第一作動装置及び第二作動装置
を構成しており、同一の作動装置が、上記第一状態及び
第三状態と、上記第二状態及び第四状態とを選択的に設
定することとなる。
一つの作動装置で、上記第一作動装置及び第二作動装置
を構成しており、同一の作動装置が、上記第一状態及び
第三状態と、上記第二状態及び第四状態とを選択的に設
定することとなる。
【0011】また更に、請求項4記載の発明によれば、
上記第一作動装置により上記第一状態が設定されるとと
もに上記第二作動装置により上記第三状態が設定される
と、上記ドアブラケットが上記ヒンジブラケットに対し
て回動可能となる非平行リンク機構を上記第一リンクと
第二リンクとで形成し、また、上記第一作動装置により
上記第二状態が設定されるとともに上記第二作動装置に
より上記第四状態が設定されると、上記ドアブラケット
が上記ヒンジブラケットに対して平行移動可能となる平
行リンク機構を上記第一リンクと第二リンクとで形成す
ることとなる。
上記第一作動装置により上記第一状態が設定されるとと
もに上記第二作動装置により上記第三状態が設定される
と、上記ドアブラケットが上記ヒンジブラケットに対し
て回動可能となる非平行リンク機構を上記第一リンクと
第二リンクとで形成し、また、上記第一作動装置により
上記第二状態が設定されるとともに上記第二作動装置に
より上記第四状態が設定されると、上記ドアブラケット
が上記ヒンジブラケットに対して平行移動可能となる平
行リンク機構を上記第一リンクと第二リンクとで形成す
ることとなる。
【0012】
【実施例】本発明の実施例について、図1ないし図11
を基に説明する。本実施例の構成は、図1に示す如く、
ピラー側に設けられるヒンジブラケット6とドア側に設
けられるドアブラケット7との間に設けられるヒンジ機
構であって、これらヒンジブラケット6とドアブラケッ
ト7との間に設けられる3本のリンク1、2、3からな
ることを基本とするものである。
を基に説明する。本実施例の構成は、図1に示す如く、
ピラー側に設けられるヒンジブラケット6とドア側に設
けられるドアブラケット7との間に設けられるヒンジ機
構であって、これらヒンジブラケット6とドアブラケッ
ト7との間に設けられる3本のリンク1、2、3からな
ることを基本とするものである。
【0013】このような基本構成において、上記3本の
リンクのうちの一つである固定リンク3は、一端がヒン
ジブラケット6に回転自在に連結されるとともに、他端
がドアブラケット7に回転自在に連結され、これら両連
結点(O63、O73)の位置は、図2ないし図5に示す如
く、それぞれヒンジブラケット6及びドアブラケット7
において常に一定の位置、すなわち定点となるように形
成されているものである。次に、アイドルリンク2は、
一端の連結点(O62)が上記ヒンジブラケット6に回転
自在に連結されるとともに、他端の連結点(O72)がド
アブラケット7に設けられたガイド溝72内を、通常
は、図2及び図4に示す如く、ドア4の後述するスイン
グ運動に伴って自由に移動することができるように、ロ
ーラ21を介して連結されているものである。また、必
要に応じて上記固定リンク3に対して平行に保持され、
当該固定リンク3と共同して平行リンク機構が形成され
るようになっているものである。また、作動リンク1
は、一端の連結点(O61)がヒンジブラケット6に回転
自在に連結されるとともに、他端の連結点(O71)がド
アブラケット7に設けられたガイド溝71内を移動でき
るように、ローラ11を介して連結されている構成から
なるものである。
リンクのうちの一つである固定リンク3は、一端がヒン
ジブラケット6に回転自在に連結されるとともに、他端
がドアブラケット7に回転自在に連結され、これら両連
結点(O63、O73)の位置は、図2ないし図5に示す如
く、それぞれヒンジブラケット6及びドアブラケット7
において常に一定の位置、すなわち定点となるように形
成されているものである。次に、アイドルリンク2は、
一端の連結点(O62)が上記ヒンジブラケット6に回転
自在に連結されるとともに、他端の連結点(O72)がド
アブラケット7に設けられたガイド溝72内を、通常
は、図2及び図4に示す如く、ドア4の後述するスイン
グ運動に伴って自由に移動することができるように、ロ
ーラ21を介して連結されているものである。また、必
要に応じて上記固定リンク3に対して平行に保持され、
当該固定リンク3と共同して平行リンク機構が形成され
るようになっているものである。また、作動リンク1
は、一端の連結点(O61)がヒンジブラケット6に回転
自在に連結されるとともに、他端の連結点(O71)がド
アブラケット7に設けられたガイド溝71内を移動でき
るように、ローラ11を介して連結されている構成から
なるものである。
【0014】なお、詳細には、固定リンク3の両連結点
(O63、O73)間の距離、アイドルリンク2の両連結点
(O62、O72)間の距離、及び作動リンク1の両連結点
(O61、O71)間の距離は、互いに等しくなるように設
定されている。また、ガイド溝71は、図2に示される
ドア閉状態において、ヒンジブラケット6の連結点(O
61)を中心とする円弧に沿うように形成されている。
(O63、O73)間の距離、アイドルリンク2の両連結点
(O62、O72)間の距離、及び作動リンク1の両連結点
(O61、O71)間の距離は、互いに等しくなるように設
定されている。また、ガイド溝71は、図2に示される
ドア閉状態において、ヒンジブラケット6の連結点(O
61)を中心とする円弧に沿うように形成されている。
【0015】更に、当該ガイド溝71は、図2及び図4
に示す如く、通常は、ドア4の閉状態において、上記固
定リンク3の軸線に対して、作動リンク1のヒンジブラ
ケット6への連結点であるO61点とドアブラケット7へ
の連結点であるO71点との間を結ぶ直線が、有限位置内
(無限遠でない範囲)で交わり、しかもその位置(点)
が車体外側面よりも外側に形成されるように保持され、
これによって固定リンク3と作動リンク1とで非平行リ
ンク機構が形成されるような形になっている。また、上
記ガイド溝71は、必要に応じて上記固定リンク3に対
して作動リンク1を平行に保持し、当該固定リンク3と
作動リンク1とで平行リンク機構が形成されるような形
になっている。また、ガイド溝72は、ドア4が前述の
非平行リンク機構に従ってスイング運動をする際に、そ
のスイング運動を阻害しないようにアイドルリンク2の
ドアブラケット7に対する連結点(O72)が自由に移動
することができるようになっているものである。また、
上記ガイド溝72は、必要に応じて固定リンク3に対し
てアイドルリンク2を平行に保持し、当該固定リンク3
とアイドルリンク2とで平行リンク機構が形成されるよ
うな形となっているものである。なお、本実施例におい
ては、上記リンク機構は、作動リンク1、アイドルリン
ク2、固定リンク3の3本のリンクにて形成されるよう
になっているが、このリンク機構は、必ずしも3本のリ
ンクにて形成されることを必要とするものではなく、場
合によっては、アイドルリンク2を省略した2本のリン
クにて上記リンク機構を形成させることも可能である。
に示す如く、通常は、ドア4の閉状態において、上記固
定リンク3の軸線に対して、作動リンク1のヒンジブラ
ケット6への連結点であるO61点とドアブラケット7へ
の連結点であるO71点との間を結ぶ直線が、有限位置内
(無限遠でない範囲)で交わり、しかもその位置(点)
が車体外側面よりも外側に形成されるように保持され、
これによって固定リンク3と作動リンク1とで非平行リ
ンク機構が形成されるような形になっている。また、上
記ガイド溝71は、必要に応じて上記固定リンク3に対
して作動リンク1を平行に保持し、当該固定リンク3と
作動リンク1とで平行リンク機構が形成されるような形
になっている。また、ガイド溝72は、ドア4が前述の
非平行リンク機構に従ってスイング運動をする際に、そ
のスイング運動を阻害しないようにアイドルリンク2の
ドアブラケット7に対する連結点(O72)が自由に移動
することができるようになっているものである。また、
上記ガイド溝72は、必要に応じて固定リンク3に対し
てアイドルリンク2を平行に保持し、当該固定リンク3
とアイドルリンク2とで平行リンク機構が形成されるよ
うな形となっているものである。なお、本実施例におい
ては、上記リンク機構は、作動リンク1、アイドルリン
ク2、固定リンク3の3本のリンクにて形成されるよう
になっているが、このリンク機構は、必ずしも3本のリ
ンクにて形成されることを必要とするものではなく、場
合によっては、アイドルリンク2を省略した2本のリン
クにて上記リンク機構を形成させることも可能である。
【0016】上記構成からなる作動リンク1の一端を作
動させ、固定リンク3に対して平行状態に設置したり、
あるいは、車体外側面の外側の有限位置内に交差点(O
13)を形成させたりする作動装置8は、ドアブラケット
7に装着されたモータ(電動モータ)81と、当該電動
モータ81の駆動軸に連結されたピニオンギヤ82と、
当該ピニオンギヤ82とかみ合うセクタギヤ83と、当
該セクタギヤ83と同軸上に設けられたフォーク84と
からなるものである。そして、当該フォーク84のフォ
ーク部に上記作動リンク1の先端部に設けられたローラ
11が係合するようになっているものである。
動させ、固定リンク3に対して平行状態に設置したり、
あるいは、車体外側面の外側の有限位置内に交差点(O
13)を形成させたりする作動装置8は、ドアブラケット
7に装着されたモータ(電動モータ)81と、当該電動
モータ81の駆動軸に連結されたピニオンギヤ82と、
当該ピニオンギヤ82とかみ合うセクタギヤ83と、当
該セクタギヤ83と同軸上に設けられたフォーク84と
からなるものである。そして、当該フォーク84のフォ
ーク部に上記作動リンク1の先端部に設けられたローラ
11が係合するようになっているものである。
【0017】なお、このような作動装置8は、本実施例
においては、ドアブラケット7側に設けられる構成とな
っているが、この作動装置8は、この外にヒンジブラケ
ット6側に設けられるものであっても良い。要は、作動
リンク1を固定リンク3に対して平行に保持したり、あ
るいは、固定リンク3の軸線に対して有限位置内で交差
点(O13)を有するように設置したりすることができる
ようなものであれば良い。また、本作動装置8は、本実
施例においては、ピニオンギヤ82、セクタギヤ83等
からなるギヤ装置にて形成されているが、この外に、電
動モータ81あるいは電磁ソレノイド等にて直接駆動さ
れるカム等からなるカム機構にて形成されるものであっ
ても良い。また、電動モータ81に代えて油圧シリンダ
または油圧モータ等の駆動装置からなるものであっても
良い。なお、このカム機構からなるものである場合に
は、上記作動リンク1の先端部に設けられるローラ11
等が、直接上記カムによって駆動(移動)されることと
なる。
においては、ドアブラケット7側に設けられる構成とな
っているが、この作動装置8は、この外にヒンジブラケ
ット6側に設けられるものであっても良い。要は、作動
リンク1を固定リンク3に対して平行に保持したり、あ
るいは、固定リンク3の軸線に対して有限位置内で交差
点(O13)を有するように設置したりすることができる
ようなものであれば良い。また、本作動装置8は、本実
施例においては、ピニオンギヤ82、セクタギヤ83等
からなるギヤ装置にて形成されているが、この外に、電
動モータ81あるいは電磁ソレノイド等にて直接駆動さ
れるカム等からなるカム機構にて形成されるものであっ
ても良い。また、電動モータ81に代えて油圧シリンダ
または油圧モータ等の駆動装置からなるものであっても
良い。なお、このカム機構からなるものである場合に
は、上記作動リンク1の先端部に設けられるローラ11
等が、直接上記カムによって駆動(移動)されることと
なる。
【0018】次に、上記アイドルリンク2が上記固定リ
ンク3に対して平行な状態に保持されてリンク機構全体
が平行リンク機構を形成する際に、上記アイドルリンク
2の一端(ドアブラケット7側)をドアブラケット7に
対して回転自由に支持するストッパ装置79は、一端が
作動リンク1の先端部の連結点(O71)に同軸上に連結
されたストッパリンク75と、一端が同ストッパリンク
75の他端部に回動可能なように連結され、他端は固定
リンク3の連結点(O73)に同軸上に連結されたストッ
パレバー76と、当該ストッパレバー76の先端部に設
けられ、上記アイドルリンク2に当接して当該アイドル
リンク72を固定リンク3に対して平行な状態に保持す
るストッパ77と、からなるものである。そして、これ
らストッパリンク75とストッパレバー76とでトッグ
ルジョイントが形成されるようになっているものであ
る。
ンク3に対して平行な状態に保持されてリンク機構全体
が平行リンク機構を形成する際に、上記アイドルリンク
2の一端(ドアブラケット7側)をドアブラケット7に
対して回転自由に支持するストッパ装置79は、一端が
作動リンク1の先端部の連結点(O71)に同軸上に連結
されたストッパリンク75と、一端が同ストッパリンク
75の他端部に回動可能なように連結され、他端は固定
リンク3の連結点(O73)に同軸上に連結されたストッ
パレバー76と、当該ストッパレバー76の先端部に設
けられ、上記アイドルリンク2に当接して当該アイドル
リンク72を固定リンク3に対して平行な状態に保持す
るストッパ77と、からなるものである。そして、これ
らストッパリンク75とストッパレバー76とでトッグ
ルジョイントが形成されるようになっているものであ
る。
【0019】また、これらによって、上記作動リンク1
を固定リンク3に対して平行な状態に維持するよう上記
作動装置8が作動すると、上記ストッパリンク75及び
ストッパレバー76は、上記作動装置8のフォーク84
及び上記作動リンク1のローラ11等と連動して作動す
るようになっているものである。その結果、上記作動リ
ンク1等と連動して作動するストッパレバー76の作動
により、当該ストッパレバー76の先端部に設けられて
いるストッパ77は、上記アイドルリンク2のドアブラ
ケット側連結点(O72)を強く押付けることとなる。こ
のような作動によって、上記アイドルリンク2の上記ド
アブラケット側連結点(O72)は、図3及び図5に示す
如く、上記固定リンク3と平行な状態の位置に保持され
ることとなる。なお、このような構成からなるストッパ
装置79としては、本実施例に示すようなリンク・レバ
ー式のものの外に、カム機構等を用いるようにすること
も可能である。この場合には、例えば、ドアブラケット
7に支点の設けられたカムを用意し、当該カムの一方側
を上記作動リンク1または作動装置8のフォーク84等
に連結しておき、上記カムの他方側を、直接、上記アイ
ドルリンク2の自由端(O72点)に接触させるように
し、このような構成の上記カムにて上記自由端(O
72点)を直接駆動あるいは保持するようにすることも可
能である。
を固定リンク3に対して平行な状態に維持するよう上記
作動装置8が作動すると、上記ストッパリンク75及び
ストッパレバー76は、上記作動装置8のフォーク84
及び上記作動リンク1のローラ11等と連動して作動す
るようになっているものである。その結果、上記作動リ
ンク1等と連動して作動するストッパレバー76の作動
により、当該ストッパレバー76の先端部に設けられて
いるストッパ77は、上記アイドルリンク2のドアブラ
ケット側連結点(O72)を強く押付けることとなる。こ
のような作動によって、上記アイドルリンク2の上記ド
アブラケット側連結点(O72)は、図3及び図5に示す
如く、上記固定リンク3と平行な状態の位置に保持され
ることとなる。なお、このような構成からなるストッパ
装置79としては、本実施例に示すようなリンク・レバ
ー式のものの外に、カム機構等を用いるようにすること
も可能である。この場合には、例えば、ドアブラケット
7に支点の設けられたカムを用意し、当該カムの一方側
を上記作動リンク1または作動装置8のフォーク84等
に連結しておき、上記カムの他方側を、直接、上記アイ
ドルリンク2の自由端(O72点)に接触させるように
し、このような構成の上記カムにて上記自由端(O
72点)を直接駆動あるいは保持するようにすることも可
能である。
【0020】このような構成からなるヒンジ装置におい
て、図1に示す如く、ヒンジブラケット6は、ピラー6
6側に取付けられ、また、ドアブラケット7はスライド
装置5を介してドア4側に取付けられる構成となってい
る。このような構成を採ることによって、ヒンジブラケ
ット6は車体側に固定されることとなり、このヒンジブ
ラケット6をベースにして、上記各リンク1、2、3を
介してドアブラケット7が平行移動あるいはスイング運
動をすることとなる。また、上記ドアブラケット7には
スライド装置5が設けられている構成となっている。そ
して当該スライド装置5は、ヒンジブラケット7に取り
付けられたスライダ55と、当該スライダ55に対して
スライド運動するように装着されたスライドレール51
とからなるものであり、当該スライドレール51の両端
はドア4に取付けられる構成となっている。従って、図
3及び図5に示す如く、ドアブラケット7がヒンジブラ
ケット6等に対して平行移動して、車体外側面に対して
平行に迫り出した後には、上記スライダ55及びスライ
ドレール51を介して、上記ドア4は、前後方向へのス
ライド運動をすることが可能なようになっている。
て、図1に示す如く、ヒンジブラケット6は、ピラー6
6側に取付けられ、また、ドアブラケット7はスライド
装置5を介してドア4側に取付けられる構成となってい
る。このような構成を採ることによって、ヒンジブラケ
ット6は車体側に固定されることとなり、このヒンジブ
ラケット6をベースにして、上記各リンク1、2、3を
介してドアブラケット7が平行移動あるいはスイング運
動をすることとなる。また、上記ドアブラケット7には
スライド装置5が設けられている構成となっている。そ
して当該スライド装置5は、ヒンジブラケット7に取り
付けられたスライダ55と、当該スライダ55に対して
スライド運動するように装着されたスライドレール51
とからなるものであり、当該スライドレール51の両端
はドア4に取付けられる構成となっている。従って、図
3及び図5に示す如く、ドアブラケット7がヒンジブラ
ケット6等に対して平行移動して、車体外側面に対して
平行に迫り出した後には、上記スライダ55及びスライ
ドレール51を介して、上記ドア4は、前後方向へのス
ライド運動をすることが可能なようになっている。
【0021】なお、このような構成からなるスライド装
置5、5’は、図1に示す如く、ドア4の上下に設けら
れており、これらスライド装置5、5’のそれぞれには
ドアブラケット7、7’が取り付けられているととも
に、これらドアブラケット7、7’に対応するピラー6
6側にはヒンジブラケット6、6’が設けられている構
成となっている。そして更に、これらヒンジブラケット
6、6’とドアブラケット7、7’との間を連結する固
定リンク3、3’及びアイドルリンク2、2’の間に
は、ヒンジ装置全体の剛性を向上させるため、更には、
上下ヒンジ装置の連動を助けるために、それぞれステイ
91、92、93、94が設けられている。
置5、5’は、図1に示す如く、ドア4の上下に設けら
れており、これらスライド装置5、5’のそれぞれには
ドアブラケット7、7’が取り付けられているととも
に、これらドアブラケット7、7’に対応するピラー6
6側にはヒンジブラケット6、6’が設けられている構
成となっている。そして更に、これらヒンジブラケット
6、6’とドアブラケット7、7’との間を連結する固
定リンク3、3’及びアイドルリンク2、2’の間に
は、ヒンジ装置全体の剛性を向上させるため、更には、
上下ヒンジ装置の連動を助けるために、それぞれステイ
91、92、93、94が設けられている。
【0022】上記構成からなる本実施例の作動態様等に
ついて、図2ないし図5を基に説明する。まず、スイン
グドアとして利用される場合について説明する。この場
合には、図2に示す如く、ドアブラケット7に設けられ
ているモータ81及びピニオンギヤ82等からなる作動
装置8を作動させる。これによって、セクタギヤ83及
び当該セクタギヤ83と同軸上に設けられているフォー
ク84が作動する。その結果、作動リンク1のドアブラ
ケット7側の支持点(O71)が移動し、図2及び図4に
示す状態に保持される。すなわち、ヒンジブラケット6
及びドアブラケット7間に設けられている上記作動リン
ク1及び固定リンク3に関して、固定リンク3の軸線と
作動リンク1の各ブラケットへの取付点(O61、O71)
間を結ぶ直線とが、平行でない状態に設置(セット)さ
れ、作動リンク1及び固定リンク3によって非平行リン
ク機構が形成される。例えば図4において、上記固定リ
ンク3の軸線と上記作動リンク1の取付点(O61、
O71)間を結ぶ直線とが、O13点にて交わるようにす
る。すなわち、この交差する点(O13)が、固定リンク
3と作動リンク1との間の瞬間中心となるようにする。
ついて、図2ないし図5を基に説明する。まず、スイン
グドアとして利用される場合について説明する。この場
合には、図2に示す如く、ドアブラケット7に設けられ
ているモータ81及びピニオンギヤ82等からなる作動
装置8を作動させる。これによって、セクタギヤ83及
び当該セクタギヤ83と同軸上に設けられているフォー
ク84が作動する。その結果、作動リンク1のドアブラ
ケット7側の支持点(O71)が移動し、図2及び図4に
示す状態に保持される。すなわち、ヒンジブラケット6
及びドアブラケット7間に設けられている上記作動リン
ク1及び固定リンク3に関して、固定リンク3の軸線と
作動リンク1の各ブラケットへの取付点(O61、O71)
間を結ぶ直線とが、平行でない状態に設置(セット)さ
れ、作動リンク1及び固定リンク3によって非平行リン
ク機構が形成される。例えば図4において、上記固定リ
ンク3の軸線と上記作動リンク1の取付点(O61、
O71)間を結ぶ直線とが、O13点にて交わるようにす
る。すなわち、この交差する点(O13)が、固定リンク
3と作動リンク1との間の瞬間中心となるようにする。
【0023】この状態においては、上記固定リンク3及
び作動リンク1にてヒンジブラケット6に連結されるド
アブラケット7は、当該ヒンジブラケット6に対して、
上記瞬間中心(O13点)を回転中心にして回転運動をす
ることとなる。すなわち、上記ドアブラケット7を介し
て装着されるドア4は、上記瞬間中心(O13点)を支点
にして、図4に示す如く、回転運動をすることとなり、
いわゆるスイングドアが形成されることとなる。なお、
この場合、本実施例においては、固定リンク3及び作動
リンク1によって形成される瞬間中心(O13点)が、図
4に示す如く、車体外側面よりも外側に形成されるよう
になっているので、当該瞬間中心(O13点)を回転中心
として回転運動(スイング運動)をするドア4は、通常
のスイングドアの場合よりもR1 の値だけ外側に持出さ
れることとなる。
び作動リンク1にてヒンジブラケット6に連結されるド
アブラケット7は、当該ヒンジブラケット6に対して、
上記瞬間中心(O13点)を回転中心にして回転運動をす
ることとなる。すなわち、上記ドアブラケット7を介し
て装着されるドア4は、上記瞬間中心(O13点)を支点
にして、図4に示す如く、回転運動をすることとなり、
いわゆるスイングドアが形成されることとなる。なお、
この場合、本実施例においては、固定リンク3及び作動
リンク1によって形成される瞬間中心(O13点)が、図
4に示す如く、車体外側面よりも外側に形成されるよう
になっているので、当該瞬間中心(O13点)を回転中心
として回転運動(スイング運動)をするドア4は、通常
のスイングドアの場合よりもR1 の値だけ外側に持出さ
れることとなる。
【0024】従って、ドア4が大きく開かれることとな
り、通常のスイングドアに比べて乗降性が向上すること
となる。また、この場合、各リンクのうちのアイドルリ
ンク2は、一点は、ヒンジブラケット6にO62点を支点
にして回転自在なように取付けられているとともに、他
端は、ドアブラケット7に設けられたガイド溝72内を
移動するように設置されているので、上記固定リンク3
と作動リンク1との作動に伴って、上記ガイド溝72内
を自由に移動することとなる。従って、ドアブラケット
7の作動、すなわち、ドア4の回転運動(スイング運
動)中には、上記アイドルリンク2は、何んらの作用も
せず、スイング運動の最終時点において、図2に示す如
く、ストッパとしての作用をすることとなる。すなわ
ち、ドア4の開度制御機能を発揮することとなる。
り、通常のスイングドアに比べて乗降性が向上すること
となる。また、この場合、各リンクのうちのアイドルリ
ンク2は、一点は、ヒンジブラケット6にO62点を支点
にして回転自在なように取付けられているとともに、他
端は、ドアブラケット7に設けられたガイド溝72内を
移動するように設置されているので、上記固定リンク3
と作動リンク1との作動に伴って、上記ガイド溝72内
を自由に移動することとなる。従って、ドアブラケット
7の作動、すなわち、ドア4の回転運動(スイング運
動)中には、上記アイドルリンク2は、何んらの作用も
せず、スイング運動の最終時点において、図2に示す如
く、ストッパとしての作用をすることとなる。すなわ
ち、ドア4の開度制御機能を発揮することとなる。
【0025】次に、スライドドアとして利用される場合
について説明する。この場合には、まず、ドア4及び当
該ドア4に取付けられるドアブラケット7を、車体外側
面に対して平行に迫り出させるように移動させねばなら
ない。そのためには、上記ヒンジブラケット6とドアブ
ラケット7との間に設けられている3本のリンク1、
2、3を、図5に示す如く、すべて平行の状態に設置
(セット)しなければならない。そのため、まず、図3
に示す如く、ドアブラケット7に取付けられている作動
装置8のモータ81及びピニオンギヤ82等を作動さ
せ、これによってセクタギヤ83及びフォーク84を駆
動し、当該フォーク84にて保持されている上記作動リ
ンク1の先端部のローラ11をガイド溝71に沿って移
動させる。そして、当該ローラ11の中心点(O71)と
上記作動リンク1の上記ヒンジブラケット6側の取付点
(O61)との間を結ぶ直線が、固定リンク3の軸線と平
行になるように設置する。一方、これと同時に、上記ロ
ーラ11の設けられている作動リンク1の先端部に連結
されているストッパリンク75及び同ストッパリンク7
5に連結されたストッパレバー76の先端部に設けられ
ているストッパ77等により形成されるストッパ装置7
9を作動させ、これによってアイドルリンク2のドアブ
ラケット側取付点(O72)を、図3に示す如く、ガイド
溝72内の右端側に保持させるとともに、図5に示す如
く、上記固定リンク3に対して常に平行な状態になるよ
うに保持する。
について説明する。この場合には、まず、ドア4及び当
該ドア4に取付けられるドアブラケット7を、車体外側
面に対して平行に迫り出させるように移動させねばなら
ない。そのためには、上記ヒンジブラケット6とドアブ
ラケット7との間に設けられている3本のリンク1、
2、3を、図5に示す如く、すべて平行の状態に設置
(セット)しなければならない。そのため、まず、図3
に示す如く、ドアブラケット7に取付けられている作動
装置8のモータ81及びピニオンギヤ82等を作動さ
せ、これによってセクタギヤ83及びフォーク84を駆
動し、当該フォーク84にて保持されている上記作動リ
ンク1の先端部のローラ11をガイド溝71に沿って移
動させる。そして、当該ローラ11の中心点(O71)と
上記作動リンク1の上記ヒンジブラケット6側の取付点
(O61)との間を結ぶ直線が、固定リンク3の軸線と平
行になるように設置する。一方、これと同時に、上記ロ
ーラ11の設けられている作動リンク1の先端部に連結
されているストッパリンク75及び同ストッパリンク7
5に連結されたストッパレバー76の先端部に設けられ
ているストッパ77等により形成されるストッパ装置7
9を作動させ、これによってアイドルリンク2のドアブ
ラケット側取付点(O72)を、図3に示す如く、ガイド
溝72内の右端側に保持させるとともに、図5に示す如
く、上記固定リンク3に対して常に平行な状態になるよ
うに保持する。
【0026】すなわち、この場合、3本のリンク1、
2、3はすべて平行な状態に維持されることとなり、こ
れらリンク1、2、3並びにヒンジブラケット6及びド
アブラケット7の間には平行リンク機構が形成されるこ
ととなる。従って、このような状態において、ドアヒン
ジ装置が作動すると、ドア4は、図3及び図5に示す如
く、車体外側面に対して平行に移動した状態、すなわち
迫り出した状態となる。このような状態において、図1
に示すようなドアブラケット7に設けられたスライド装
置5を作動させることによって、ドア4は、図5の矢印
図示の如く、車体の前後方向に移動(スライド運動)す
ることができるようになる。また、この場合、本実施例
においては、当該平行リンク機構が作動リンク1及び固
定リンク3のみならずアイドルリンク2によっても形成
されるので、ドア4のスライド移動中に横風あるいはド
ア開閉操作力等の車幅方向への横力が作用しても、強度
的に十分に耐え得ることができる。
2、3はすべて平行な状態に維持されることとなり、こ
れらリンク1、2、3並びにヒンジブラケット6及びド
アブラケット7の間には平行リンク機構が形成されるこ
ととなる。従って、このような状態において、ドアヒン
ジ装置が作動すると、ドア4は、図3及び図5に示す如
く、車体外側面に対して平行に移動した状態、すなわち
迫り出した状態となる。このような状態において、図1
に示すようなドアブラケット7に設けられたスライド装
置5を作動させることによって、ドア4は、図5の矢印
図示の如く、車体の前後方向に移動(スライド運動)す
ることができるようになる。また、この場合、本実施例
においては、当該平行リンク機構が作動リンク1及び固
定リンク3のみならずアイドルリンク2によっても形成
されるので、ドア4のスライド移動中に横風あるいはド
ア開閉操作力等の車幅方向への横力が作用しても、強度
的に十分に耐え得ることができる。
【0027】なお、上記迫り出し作動において、3本の
平行リンク1、2、3は、図5に示す如く、約90°の
回転運動をする。そして、この間にあっては、3本のリ
ンクのうちのいずれか2本のリンクは重なった状態とな
ることがある。すなわち、平行な2本のリンクによって
形成される平行リンク機構においては、リンクの作動軌
跡中において死点(デッドポイント)あるいは思案点を
包含することとなる。しかしながら、本実施例において
は、3本の平行リンク1、2、3にて平行リンク機構が
形成されていることより、いずれか2本の平行リンクが
重なってデッドポイントを形成するようになっても、必
ず残りの1本のリンクは、図5に示す如く、重ならない
ようになっている。従って、本実施例のヒンジ装置にお
いては、図5に示すようなドア4の迫り出し作動中にお
いて、デッドポイントを形成することがなく、本ヒンジ
装置の回転運動が、その全作動中において円滑に行なわ
れることとなる。
平行リンク1、2、3は、図5に示す如く、約90°の
回転運動をする。そして、この間にあっては、3本のリ
ンクのうちのいずれか2本のリンクは重なった状態とな
ることがある。すなわち、平行な2本のリンクによって
形成される平行リンク機構においては、リンクの作動軌
跡中において死点(デッドポイント)あるいは思案点を
包含することとなる。しかしながら、本実施例において
は、3本の平行リンク1、2、3にて平行リンク機構が
形成されていることより、いずれか2本の平行リンクが
重なってデッドポイントを形成するようになっても、必
ず残りの1本のリンクは、図5に示す如く、重ならない
ようになっている。従って、本実施例のヒンジ装置にお
いては、図5に示すようなドア4の迫り出し作動中にお
いて、デッドポイントを形成することがなく、本ヒンジ
装置の回転運動が、その全作動中において円滑に行なわ
れることとなる。
【0028】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ことなく、種々の変形例を採用することが可能である。
これら変形例について、図6ないし図11に従って説明
する。なお、これら変形例において実質的に上記実施例
と同一な部分においては、上記で用いたものと同一符号
を付して詳細な説明は省略することとする。また、図6
ないし図11は、何れもドアの閉状態を示すものであ
る。
ことなく、種々の変形例を採用することが可能である。
これら変形例について、図6ないし図11に従って説明
する。なお、これら変形例において実質的に上記実施例
と同一な部分においては、上記で用いたものと同一符号
を付して詳細な説明は省略することとする。また、図6
ないし図11は、何れもドアの閉状態を示すものであ
る。
【0029】図6に示す第一変形例は、一端がヒンジブ
ラケット6に、他端がドアブラケット7に、それぞれ回
動自在に連結された第一リンク101と、一端がヒンジ
ブラケット6に、他端がドアブラケット7に、それぞれ
回動自在に連結されるとともに、ドアブラケット7に対
する連結部が、同ブラケット7に形成されたガイド溝1
03内を、ローラ104を介して移動自在なように取り
付けられた第二リンク102と、ドアブラケット7に取
り付けられ、ローラ104に係合して同ローラ104を
ガイド溝103に沿って移動させるフォーク状の作動レ
バー105とを備えた構成からなるものである。そし
て、ガイド溝103は、ドアの閉状態において、第二リ
ンク102のヒンジブラケット6に対する連結点を中心
とする円弧に沿って形成されている。更に、同ガイド溝
103は、第一リンク101と第二リンク102とによ
ってドアブラケット7がヒンジブラケット6に対して回
動可能となる非平行リンク機構を形成する第一状態(図
示の状態)と、第一リンク101と第二リンク102と
によってドアブラケット7がヒンジブラケット6に対し
て平行移動が可能となる平行リンク機構を形成する第二
状態とを設定できるようになっている。また、作動レバ
ー105は、上記第一状態または第二状態のいずれかの
状態を設定することができるように、上記ローラ104
を上記ガイド溝103内にて移動させ、かつ、固定させ
ることができるようになっているものである。
ラケット6に、他端がドアブラケット7に、それぞれ回
動自在に連結された第一リンク101と、一端がヒンジ
ブラケット6に、他端がドアブラケット7に、それぞれ
回動自在に連結されるとともに、ドアブラケット7に対
する連結部が、同ブラケット7に形成されたガイド溝1
03内を、ローラ104を介して移動自在なように取り
付けられた第二リンク102と、ドアブラケット7に取
り付けられ、ローラ104に係合して同ローラ104を
ガイド溝103に沿って移動させるフォーク状の作動レ
バー105とを備えた構成からなるものである。そし
て、ガイド溝103は、ドアの閉状態において、第二リ
ンク102のヒンジブラケット6に対する連結点を中心
とする円弧に沿って形成されている。更に、同ガイド溝
103は、第一リンク101と第二リンク102とによ
ってドアブラケット7がヒンジブラケット6に対して回
動可能となる非平行リンク機構を形成する第一状態(図
示の状態)と、第一リンク101と第二リンク102と
によってドアブラケット7がヒンジブラケット6に対し
て平行移動が可能となる平行リンク機構を形成する第二
状態とを設定できるようになっている。また、作動レバ
ー105は、上記第一状態または第二状態のいずれかの
状態を設定することができるように、上記ローラ104
を上記ガイド溝103内にて移動させ、かつ、固定させ
ることができるようになっているものである。
【0030】次に、図7に示す第二変形例は、一端がヒ
ンジブラケット6に、他端がドアブラケット7に、それ
ぞれ回動自在に連結された第一リンク111と、一端が
ヒンジブラケット6に、他端がドアブラケット7に、そ
れぞれ回動自在に連結されるとともに、ヒンジブラケッ
ト6に対する連結部が、同ブラケット6に形成されたガ
イド溝113内をにローラ114を介して移動可能なよ
うに取り付けられた第二リンク112と、ヒンジブラケ
ット6に取り付けられ、ローラ114に係合して同ロー
ラ114をガイド溝113に沿って移動させるフォーク
状の作動レバー115とを備えた構成からなるものであ
る。そして、ガイド溝113は、ドアの閉状態において
第二リンク112のドアブラケット7に対する連結点を
中心とする円弧に沿って形成されている。更に、同ガイ
ド溝113は、第一リンク111と第二リンク112と
によってドアブラケット7がヒンジブラケット6に対し
て回動可能となる非平行リンク機構を形成する第一状態
(図示の状態)と、第一リンク111と第二リンク11
2とでドアブラケット7がヒンジブラケット6に対して
平行移動可能となる平行リンク機構を形成する第二状態
とを設定できるようになっているものである。また、作
動レバー115は、上記第一状態または第二状態のいず
れかの状態を設定することができるように、ローラ11
4を、ガイド溝113内にて移動させ、かつ、固定させ
ることができるようになっているものである。
ンジブラケット6に、他端がドアブラケット7に、それ
ぞれ回動自在に連結された第一リンク111と、一端が
ヒンジブラケット6に、他端がドアブラケット7に、そ
れぞれ回動自在に連結されるとともに、ヒンジブラケッ
ト6に対する連結部が、同ブラケット6に形成されたガ
イド溝113内をにローラ114を介して移動可能なよ
うに取り付けられた第二リンク112と、ヒンジブラケ
ット6に取り付けられ、ローラ114に係合して同ロー
ラ114をガイド溝113に沿って移動させるフォーク
状の作動レバー115とを備えた構成からなるものであ
る。そして、ガイド溝113は、ドアの閉状態において
第二リンク112のドアブラケット7に対する連結点を
中心とする円弧に沿って形成されている。更に、同ガイ
ド溝113は、第一リンク111と第二リンク112と
によってドアブラケット7がヒンジブラケット6に対し
て回動可能となる非平行リンク機構を形成する第一状態
(図示の状態)と、第一リンク111と第二リンク11
2とでドアブラケット7がヒンジブラケット6に対して
平行移動可能となる平行リンク機構を形成する第二状態
とを設定できるようになっているものである。また、作
動レバー115は、上記第一状態または第二状態のいず
れかの状態を設定することができるように、ローラ11
4を、ガイド溝113内にて移動させ、かつ、固定させ
ることができるようになっているものである。
【0031】次に、図8に示す第三変形例は、一端がヒ
ンジブラケット6に、他端がドアブラケット7に、それ
ぞれ回動自在に連結された第一リンク121と、一端が
ヒンジブラケット6に、他端がドアブラケット7に、そ
れぞれ回動自在に連結されるとともに、ヒンジブラケッ
ト6に対する連結部が、同ブラケット6に形成されたガ
イド溝123にローラ124を介して移動自在に支持さ
れ、ドアブラケット7に対する連結部が、同ブラケット
7に形成されたガイド溝125にローラ126を介して
移動自在に連結された第二リンク122と、ヒンジブラ
ケット6に取り付けられ、ローラ124に係合して同ロ
ーラ124をガイド溝123に沿って移動させるフォー
ク状の作動レバー127と、ドアブラケット7に取り付
けられ、ローラ126に係合して同ローラ126をガイ
ド溝125に沿って移動させるフォーク状の作動レバー
128とを備えた構成からなるものである。そして、ガ
イド溝123及び125は、ドアの閉状態である図示の
状態から、ローラ124がガイド溝123の図下端部側
へ移動できるようになっているとともに、ローラ126
がガイド溝125の図上端部側へ移動できるようになっ
ているものである。更に、同ガイド溝123及び125
は、第一リンク121と第二リンク122とによって、
ドアブラケット7がヒンジブラケット6に対して回動可
能となる非平行リンク機構を形成する第一状態(図示の
状態)と、第一リンク121と第二リンク122とによ
ってドアブラケット7がヒンジブラケット6に対して平
行移動可能となる平行リンク機構を形成する第二状態と
を設定できるようになっている。また、作動レバー12
7及び128は、上記第一状態または第二状態のいずれ
かの状態を設定することができるように、それぞれのロ
ーラ124及び126をそれぞれのガイド溝123及び
125内にて移動させ、かつ、固定させることができる
ようになっている。
ンジブラケット6に、他端がドアブラケット7に、それ
ぞれ回動自在に連結された第一リンク121と、一端が
ヒンジブラケット6に、他端がドアブラケット7に、そ
れぞれ回動自在に連結されるとともに、ヒンジブラケッ
ト6に対する連結部が、同ブラケット6に形成されたガ
イド溝123にローラ124を介して移動自在に支持さ
れ、ドアブラケット7に対する連結部が、同ブラケット
7に形成されたガイド溝125にローラ126を介して
移動自在に連結された第二リンク122と、ヒンジブラ
ケット6に取り付けられ、ローラ124に係合して同ロ
ーラ124をガイド溝123に沿って移動させるフォー
ク状の作動レバー127と、ドアブラケット7に取り付
けられ、ローラ126に係合して同ローラ126をガイ
ド溝125に沿って移動させるフォーク状の作動レバー
128とを備えた構成からなるものである。そして、ガ
イド溝123及び125は、ドアの閉状態である図示の
状態から、ローラ124がガイド溝123の図下端部側
へ移動できるようになっているとともに、ローラ126
がガイド溝125の図上端部側へ移動できるようになっ
ているものである。更に、同ガイド溝123及び125
は、第一リンク121と第二リンク122とによって、
ドアブラケット7がヒンジブラケット6に対して回動可
能となる非平行リンク機構を形成する第一状態(図示の
状態)と、第一リンク121と第二リンク122とによ
ってドアブラケット7がヒンジブラケット6に対して平
行移動可能となる平行リンク機構を形成する第二状態と
を設定できるようになっている。また、作動レバー12
7及び128は、上記第一状態または第二状態のいずれ
かの状態を設定することができるように、それぞれのロ
ーラ124及び126をそれぞれのガイド溝123及び
125内にて移動させ、かつ、固定させることができる
ようになっている。
【0032】次に、図9に示す第四変形例は、一端がヒ
ンジブラケット6に、他端がドアブラケット7に、それ
ぞれ回動自在に連結されるとともに、ドアブラケット7
に対する連結部が、同ブラケット7に形成されたガイド
溝133にローラ134を介して移動自在に支持された
第一リンク131と、一端がヒンジブラケット6に、他
端がドアブラケット7に、それぞれ回動自在に連結され
るとともに、ドアブラケット7に対する連結部が、同ブ
ラケット7に形成されたガイド溝135にローラ136
を介して移動自在に支持された第二リンク132と、ド
アブラケット7に取り付けられ、ローラ134に係合し
て同ローラ134をガイド溝133に沿って移動させる
フォーク状の作動レバー137と、ドアブラケット7に
取り付けられ、ローラ136に係合して同ローラ136
をガイド溝135に沿って移動させるフォーク状の作動
レバー138とを備えた構成からなるものである。そし
て、ガイド溝133及び135は、ドアの閉状態である
図示の状態から、ローラ134がガイド溝133の図下
端部側へ移動できるようになっているとともに、ローラ
136がガイド溝135の図上端部側へ移動できるよう
になっているものである。更に、同ガイド溝133及び
135は、第一リンク131と第二リンク132とによ
ってドアブラケット7がヒンジブラケット6に対して回
動可能となる非平行リンク機構を形成する第一状態(図
示の状態)と、第一リンク131と第二リンク132と
によってドアブラケット7がヒンジブラケット6に対し
て平行移動可能となる平行リンク機構を形成する第二状
態とを設定できるようになっている。また、作動レバー
137及び138は、上記第一状態または第二状態のい
ずれかの状態を設定することができるように、それぞれ
のローラ134及び136をそれぞれガイド溝133及
び135内にて移動させ、かつ、固定させることができ
るようになっている。
ンジブラケット6に、他端がドアブラケット7に、それ
ぞれ回動自在に連結されるとともに、ドアブラケット7
に対する連結部が、同ブラケット7に形成されたガイド
溝133にローラ134を介して移動自在に支持された
第一リンク131と、一端がヒンジブラケット6に、他
端がドアブラケット7に、それぞれ回動自在に連結され
るとともに、ドアブラケット7に対する連結部が、同ブ
ラケット7に形成されたガイド溝135にローラ136
を介して移動自在に支持された第二リンク132と、ド
アブラケット7に取り付けられ、ローラ134に係合し
て同ローラ134をガイド溝133に沿って移動させる
フォーク状の作動レバー137と、ドアブラケット7に
取り付けられ、ローラ136に係合して同ローラ136
をガイド溝135に沿って移動させるフォーク状の作動
レバー138とを備えた構成からなるものである。そし
て、ガイド溝133及び135は、ドアの閉状態である
図示の状態から、ローラ134がガイド溝133の図下
端部側へ移動できるようになっているとともに、ローラ
136がガイド溝135の図上端部側へ移動できるよう
になっているものである。更に、同ガイド溝133及び
135は、第一リンク131と第二リンク132とによ
ってドアブラケット7がヒンジブラケット6に対して回
動可能となる非平行リンク機構を形成する第一状態(図
示の状態)と、第一リンク131と第二リンク132と
によってドアブラケット7がヒンジブラケット6に対し
て平行移動可能となる平行リンク機構を形成する第二状
態とを設定できるようになっている。また、作動レバー
137及び138は、上記第一状態または第二状態のい
ずれかの状態を設定することができるように、それぞれ
のローラ134及び136をそれぞれガイド溝133及
び135内にて移動させ、かつ、固定させることができ
るようになっている。
【0033】次に、図10に示す第五変形例は、一端が
ヒンジブラケット6に、他端がドアブラケット7に、そ
れぞれ回動自在に連結されるとともに、ヒンジブラケッ
ト6に対する連結部が、同ブラケット6に形成されたガ
イド溝143にローラ144を介して移動自在に支持さ
れた第一リンク141と、一端がヒンジブラケット6
に、他端がドアブラケット7に、それぞれ回動自在に連
結されるとともに、ヒンジブラケット6に対する連結部
が、同ブラケット6に形成されたガイド溝145にロー
ラ146を介して移動自在に支持された第二リンク14
2と、ヒンジブラケット6に取り付けられ、ローラ14
4に係合して同ローラ144をガイド溝143に沿って
移動させるフォーク状の作動レバー147と、ヒンジブ
ラケット6に取り付けられ、ローラ146に係合して同
ローラ146をガイド溝145に沿って移動させるフォ
ーク状の作動レバー148とを備えた構成からなるもの
である。そして、ガイド溝143及び145は、ドアの
閉状態である図示の状態から、ローラ144がガイド溝
143の図上端部側へ移動できるようになっているとと
もに、ローラ146がガイド溝145の図下端部側へ移
動できるようになっているものである。更に、同ガイド
溝143及び145は、第一リンク141と第二リンク
142とによってドアブラケット7がヒンジブラケット
6に対して回動可能となる非平行リンク機構を形成する
第一状態(図示の状態)と、第一リンク141と第二リ
ンク142とによってドアブラケット7がヒンジブラケ
ット6に対して平行移動可能となる平行リンク機構を形
成する第二状態とを設定できるようになっている。ま
た、作動レバー147及び148は、上記第一状態また
は第二状態のいずれかの状態を設定することができるよ
うに、それぞれのローラ144及び146をそれぞれの
ガイド溝143及び145内にて移動させ、かつ、固定
させることができるようになっているものである。
ヒンジブラケット6に、他端がドアブラケット7に、そ
れぞれ回動自在に連結されるとともに、ヒンジブラケッ
ト6に対する連結部が、同ブラケット6に形成されたガ
イド溝143にローラ144を介して移動自在に支持さ
れた第一リンク141と、一端がヒンジブラケット6
に、他端がドアブラケット7に、それぞれ回動自在に連
結されるとともに、ヒンジブラケット6に対する連結部
が、同ブラケット6に形成されたガイド溝145にロー
ラ146を介して移動自在に支持された第二リンク14
2と、ヒンジブラケット6に取り付けられ、ローラ14
4に係合して同ローラ144をガイド溝143に沿って
移動させるフォーク状の作動レバー147と、ヒンジブ
ラケット6に取り付けられ、ローラ146に係合して同
ローラ146をガイド溝145に沿って移動させるフォ
ーク状の作動レバー148とを備えた構成からなるもの
である。そして、ガイド溝143及び145は、ドアの
閉状態である図示の状態から、ローラ144がガイド溝
143の図上端部側へ移動できるようになっているとと
もに、ローラ146がガイド溝145の図下端部側へ移
動できるようになっているものである。更に、同ガイド
溝143及び145は、第一リンク141と第二リンク
142とによってドアブラケット7がヒンジブラケット
6に対して回動可能となる非平行リンク機構を形成する
第一状態(図示の状態)と、第一リンク141と第二リ
ンク142とによってドアブラケット7がヒンジブラケ
ット6に対して平行移動可能となる平行リンク機構を形
成する第二状態とを設定できるようになっている。ま
た、作動レバー147及び148は、上記第一状態また
は第二状態のいずれかの状態を設定することができるよ
うに、それぞれのローラ144及び146をそれぞれの
ガイド溝143及び145内にて移動させ、かつ、固定
させることができるようになっているものである。
【0034】次に、図11に示す第六変形例は、一端が
ヒンジブラケット6に、他端がドアブラケット7に、そ
れぞれ回動自在に連結されるとともに、ドアブラケット
7に対する連結部が、同ブラケット7に形成されたガイ
ド溝153にローラ154を介して移動自在に支持され
た第一リンク151と、一端がヒンジブラケット6に、
他端がドアブラケット7に、それぞれ回動自在に連結さ
れるとともに、ドアブラケット7に対する連結部が、同
ブラケット7に形成されたガイド溝155にローラ15
6を介して移動自在に支持された第二リンク152と、
ドアブラケット7に取り付けられ、ローラ154に係合
して同ローラ154をガイド溝153に沿って移動させ
るフォーク状の作動レバー157と、ヒンジブラケット
6に取り付けられ、ローラ156に係合して同ローラ1
56をガイド溝155に沿って移動させるフォーク状の
作動レバー158とを備えた構成からなるものである。
そして、ガイド溝153及び155は、ドアの閉状態で
ある図示の状態から、ローラ154がガイド溝153の
図下端部側へ移動することができるようになっていると
ともに、ローラ156がガイド溝155の図下端部側へ
移動できるようになっているものである。更に、同ガイ
ド溝153及び155は、第一リンク151と第二リン
ク152とによってドアブラケット7がヒンジブラケッ
ト6に対して回動可能となる非平行リンク機構を形成す
る第一状態(図示の状態)と、第一リンク151と第二
リンク152とによってドアブラケット7がヒンジブラ
ケット6に対して平行移動可能となる平行リンク機構を
形成する第二状態とを設定することができるようになっ
ている。また、作動レバー157及び158は、上記第
一状態または第二状態のいずれかの状態を設定すること
ができるように、それぞれのローラ154及び156を
それぞれのガイド溝153及び155内にて移動させ、
かつ、固定させることができるようになっているもので
ある。
ヒンジブラケット6に、他端がドアブラケット7に、そ
れぞれ回動自在に連結されるとともに、ドアブラケット
7に対する連結部が、同ブラケット7に形成されたガイ
ド溝153にローラ154を介して移動自在に支持され
た第一リンク151と、一端がヒンジブラケット6に、
他端がドアブラケット7に、それぞれ回動自在に連結さ
れるとともに、ドアブラケット7に対する連結部が、同
ブラケット7に形成されたガイド溝155にローラ15
6を介して移動自在に支持された第二リンク152と、
ドアブラケット7に取り付けられ、ローラ154に係合
して同ローラ154をガイド溝153に沿って移動させ
るフォーク状の作動レバー157と、ヒンジブラケット
6に取り付けられ、ローラ156に係合して同ローラ1
56をガイド溝155に沿って移動させるフォーク状の
作動レバー158とを備えた構成からなるものである。
そして、ガイド溝153及び155は、ドアの閉状態で
ある図示の状態から、ローラ154がガイド溝153の
図下端部側へ移動することができるようになっていると
ともに、ローラ156がガイド溝155の図下端部側へ
移動できるようになっているものである。更に、同ガイ
ド溝153及び155は、第一リンク151と第二リン
ク152とによってドアブラケット7がヒンジブラケッ
ト6に対して回動可能となる非平行リンク機構を形成す
る第一状態(図示の状態)と、第一リンク151と第二
リンク152とによってドアブラケット7がヒンジブラ
ケット6に対して平行移動可能となる平行リンク機構を
形成する第二状態とを設定することができるようになっ
ている。また、作動レバー157及び158は、上記第
一状態または第二状態のいずれかの状態を設定すること
ができるように、それぞれのローラ154及び156を
それぞれのガイド溝153及び155内にて移動させ、
かつ、固定させることができるようになっているもので
ある。
【0035】なお、上記の図6ないし図11に示す各変
形例において、リンク101とリンク102の各両端部
間の距離、リンク111とリンク112の各両端部間の
距離、リンク121とリンク122の各両端部間の距
離、リンク131とリンク132の各両端部間の距離、
リンク141とリンク142の各両端部間の距離、リン
ク151とリンク152の各両端部間の距離は、当然の
ことながら平行リンク機構を形成し得るように、互いに
等しく設定されている。また、これら各変形例における
各作動レバー105、115、125、127、13
5、137、147、148、157、158は、何れ
も図1ないし図5に示される実施例におけるフォーク8
4と同様にモータまたは油圧シリンダ等の駆動源により
駆動されるようになっている。更に、これら各変形例に
おいて、必要に応じて、図1ないし図5に示されるよう
なアイドルリンク2を付加することも可能である。すな
わち、一端がヒンジブラケット6に、他端がドアブラケ
ット7に、それぞれ回動自在に連結されるとともに、両
ブラケットの少なくともいずれか一方側の連結部は、そ
のブラケットに対して摺動可能なように支持されたアイ
ドルリンク2を有し、同アイドルリンク2が、第一リン
ク及び第二リンクにより形成される非平行リンク機構に
従うドアの回動移動を阻害することのない状態と、第一
リンクと第二リンクとによって形成される平行リンク機
構に従う平行リンク機構を同第一リンク及び第二リンク
とともに形成する状態とを採ることができるようになっ
ているものである。
形例において、リンク101とリンク102の各両端部
間の距離、リンク111とリンク112の各両端部間の
距離、リンク121とリンク122の各両端部間の距
離、リンク131とリンク132の各両端部間の距離、
リンク141とリンク142の各両端部間の距離、リン
ク151とリンク152の各両端部間の距離は、当然の
ことながら平行リンク機構を形成し得るように、互いに
等しく設定されている。また、これら各変形例における
各作動レバー105、115、125、127、13
5、137、147、148、157、158は、何れ
も図1ないし図5に示される実施例におけるフォーク8
4と同様にモータまたは油圧シリンダ等の駆動源により
駆動されるようになっている。更に、これら各変形例に
おいて、必要に応じて、図1ないし図5に示されるよう
なアイドルリンク2を付加することも可能である。すな
わち、一端がヒンジブラケット6に、他端がドアブラケ
ット7に、それぞれ回動自在に連結されるとともに、両
ブラケットの少なくともいずれか一方側の連結部は、そ
のブラケットに対して摺動可能なように支持されたアイ
ドルリンク2を有し、同アイドルリンク2が、第一リン
ク及び第二リンクにより形成される非平行リンク機構に
従うドアの回動移動を阻害することのない状態と、第一
リンクと第二リンクとによって形成される平行リンク機
構に従う平行リンク機構を同第一リンク及び第二リンク
とともに形成する状態とを採ることができるようになっ
ているものである。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、上記第一
作動装置により上記第一状態が設定されると、上記第一
リンク及び第二リンクによって、上記ドアブラケットが
上記ヒンジブラケットに対して回動可能となる非平行リ
ンク機構を形成し、また、上記第二状態が設定される
と、上記第一リンク及び第二リンクによって上記ドアブ
ラケットが上記ヒンジブラケットに対して平行移動可能
となる平行リンク機構を形成することとなるので、当該
ドアヒンジ装置を介して車体に取り付けられるドアを、
通常は上記第一状態を設定することにより回転式(スイ
ング式)のドアとして使用することができるとともに、
また、狭いスペース等において、ドアの開閉を行う際に
は、上記第二状態を設定することによりスライドドアと
して使用することができるようになった。
作動装置により上記第一状態が設定されると、上記第一
リンク及び第二リンクによって、上記ドアブラケットが
上記ヒンジブラケットに対して回動可能となる非平行リ
ンク機構を形成し、また、上記第二状態が設定される
と、上記第一リンク及び第二リンクによって上記ドアブ
ラケットが上記ヒンジブラケットに対して平行移動可能
となる平行リンク機構を形成することとなるので、当該
ドアヒンジ装置を介して車体に取り付けられるドアを、
通常は上記第一状態を設定することにより回転式(スイ
ング式)のドアとして使用することができるとともに、
また、狭いスペース等において、ドアの開閉を行う際に
は、上記第二状態を設定することによりスライドドアと
して使用することができるようになった。
【0037】また、請求項2に記載の発明によれば、上
記第一作動装置及び第二作動装置により上記第一状態及
び第三状態が設定されると、上記第一リンクと第二リン
クとによって、上記ドアブラケットが上記ヒンジブラケ
ットに対して回動可能となる非平行リンク機構を形成す
ることができるとともに、上記アイドルリンクは、同非
平行リンク機構に従う上記ドアブラケットの上記ヒンジ
ブラケットに対する回動移動を阻害することがなくな
り、また、第二状態及び第四状態が設定されると、上記
ドアブラケットが上記ヒンジブラケットに対して平行移
動可能となる平行リンク機構を形成すると同時に、上記
アイドルリンクは、上記第一リンク及び第二リンクとと
もに、上記平行リンク機構に従う平行リンク機構を形成
するので、上記請求項1記載の発明による効果に加え
て、ドアをスライドドアとして使用する際に同ドアに対
して横風または操作力による車幅方向への横力によって
両ブラケット間に大きな回転モーメントが作用しても、
強度的に十分耐え得るようになった。
記第一作動装置及び第二作動装置により上記第一状態及
び第三状態が設定されると、上記第一リンクと第二リン
クとによって、上記ドアブラケットが上記ヒンジブラケ
ットに対して回動可能となる非平行リンク機構を形成す
ることができるとともに、上記アイドルリンクは、同非
平行リンク機構に従う上記ドアブラケットの上記ヒンジ
ブラケットに対する回動移動を阻害することがなくな
り、また、第二状態及び第四状態が設定されると、上記
ドアブラケットが上記ヒンジブラケットに対して平行移
動可能となる平行リンク機構を形成すると同時に、上記
アイドルリンクは、上記第一リンク及び第二リンクとと
もに、上記平行リンク機構に従う平行リンク機構を形成
するので、上記請求項1記載の発明による効果に加え
て、ドアをスライドドアとして使用する際に同ドアに対
して横風または操作力による車幅方向への横力によって
両ブラケット間に大きな回転モーメントが作用しても、
強度的に十分耐え得るようになった。
【0038】更に、請求項3に記載の発明によれば、上
記第一及び第二作動装置を一つの作動装置にて形成さ
せ、これによって、同一の作動装置にて上記第一作動状
態及び第三作動状態、または、上記第二作動状態及び第
四作動状態を選択的に設定することができるようになっ
たので、装置全体の小型化及び軽量化を図ることができ
るようになった。
記第一及び第二作動装置を一つの作動装置にて形成さ
せ、これによって、同一の作動装置にて上記第一作動状
態及び第三作動状態、または、上記第二作動状態及び第
四作動状態を選択的に設定することができるようになっ
たので、装置全体の小型化及び軽量化を図ることができ
るようになった。
【0039】また、請求項4に記載の発明によれば、上
記第一作動装置により上記第一状態が設定されるととも
に上記第二作動装置により上記第三状態が設定される
と、上記第一リンクと第二リンクとによって、上記ドア
ブラケットが上記ヒンジブラケットに対して回動可能と
なる非平行リンク機構が形成され、また、上記第一作動
装置により上記第二状態が設定されるとともに上記第二
作動装置により上記第四状態が設定されると、上記第一
リンクと第二リンクとによって、上記ドアブラケットが
上記ヒンジブラケットに対して平行移動可能となる平行
リンク機構が形成されることとなるので、当該ドアヒン
ジ装置を介して車体に取り付けられるドアを、通常は上
記第一状態及び第三状態を設定することにより回転式
(スイング式)のドアとして使用することができるとと
もに、また、狭いスペース等においてドアの開閉を行う
際には、上記第二状態及び第四状態を設定することによ
りスライドドアとしても使用することができるようにな
った。
記第一作動装置により上記第一状態が設定されるととも
に上記第二作動装置により上記第三状態が設定される
と、上記第一リンクと第二リンクとによって、上記ドア
ブラケットが上記ヒンジブラケットに対して回動可能と
なる非平行リンク機構が形成され、また、上記第一作動
装置により上記第二状態が設定されるとともに上記第二
作動装置により上記第四状態が設定されると、上記第一
リンクと第二リンクとによって、上記ドアブラケットが
上記ヒンジブラケットに対して平行移動可能となる平行
リンク機構が形成されることとなるので、当該ドアヒン
ジ装置を介して車体に取り付けられるドアを、通常は上
記第一状態及び第三状態を設定することにより回転式
(スイング式)のドアとして使用することができるとと
もに、また、狭いスペース等においてドアの開閉を行う
際には、上記第二状態及び第四状態を設定することによ
りスライドドアとしても使用することができるようにな
った。
【図1】本発明の全体構成及びその一実施例についての
全体構成を示す斜視図である。
全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明及びその一実施例についての、ドアヒン
ジ装置がスイング状態になっている場合のリンク機構を
示す平面図である。
ジ装置がスイング状態になっている場合のリンク機構を
示す平面図である。
【図3】本発明及びその一実施例についての、ドアヒン
ジ装置がスライド状態になっている場合のリンク機構を
示す平面図である。
ジ装置がスライド状態になっている場合のリンク機構を
示す平面図である。
【図4】本発明及びその一実施例についての、ドアヒン
ジ装置がスイング状態になっている場合のリンク機構の
作動を示す平面図である。
ジ装置がスイング状態になっている場合のリンク機構の
作動を示す平面図である。
【図5】本発明及びその一実施例についての、ドアヒン
ジ装置がスライド状態になっている場合のリンク機構の
作動を示す平面図である。
ジ装置がスライド状態になっている場合のリンク機構の
作動を示す平面図である。
【図6】本発明の第一変形例を示す平面図である。
【図7】本発明の第二変形例を示す平面図である。
【図8】本発明の第三変形例を示す平面図である。
【図9】本発明の第四変形例を示す平面図である。
【図10】本発明の第五変形例を示す平面図である。
【図11】本発明の第六変形例を示す平面図である。
1 作動リンク 2 アイドルリンク 3 固定リンク 4 ドア 5 スライド装置 6 ヒンジブラケット 7 ドアブラケット 8 作動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向井 雅之 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 竹原 誠 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05D 15/48 B60J 5/04 E05D 15/30 - 15/34
Claims (4)
- 【請求項1】 ピラー側に設けられたヒンジブラケット
とドア側に設けられたドアブラケットとを備えたドアヒ
ンジ装置において、一端が上記ヒンジブラケットに、他
端が上記ドアブラケットに、それぞれ回動自在に連結さ
れた第一リンクと、一端が上記ヒンジブラケットに、他
端が上記ドアブラケットに、それぞれ回動自在に連結さ
れるとともに、同ヒンジブラケット及びドアブラケット
のうちの少なくともいずれか一方側の連結部が、そのブ
ラケットにおける互いに離れた第一位置及び第二位置を
有する第一支持部に沿って移動可能なように支持された
第二リンクと、当該第二リンクの上記連結部を上記第一
位置へ移動させ、かつ、固定させる第一状態、及び同連
結部を上記第二位置へ移動させ、かつ、固定させる第二
状態のいずれか一方を選択的に設定することのできる第
一作動装置とを備え、上記第一支持部は、上記作動装置
により上記第一状態が設定されたときに、上記ドアブラ
ケットが上記ヒンジブラケットに対して回動可能となる
非平行リンク機構を上記第一リンクと第二リンクとで形
成させ、上記第二状態が設定されたときに、上記固定リ
ンクとともに上記ドアブラケットが上記ヒンジブラケッ
トに対して平行移動可能となる平行リンク機構を形成さ
せるようにした構成からなることを特徴とするドアヒン
ジ装置。 - 【請求項2】 一端が上記ヒンジブラケットに、他端が
上記ドアブラケットに、それぞれ回動自在に連結される
とともに、上記ヒンジブラケット及び上記ドアブラケッ
トのうちの少なくともいずれか一方側の連結部が、その
ブラケットにおける少なくとも第三の位置を含む第二支
持部に沿って移動可能なように支持されたアイドルリン
クと、当該アイドルリンクの上記連結部を非拘束状態と
する第三状態と、同連結部を上記第三位置に移動させ、
かつ、固定する第四状態とを選択的に設定することので
きる第二作動装置とを備え、また、上記第二作動装置に
より上記第三状態が設定されたときに、上記アイドルリ
ンクが、上記第一リンク及び第二リンクにより形成され
た上記非平行リンク機構に従う上記ドアブラケットの上
記ヒンジブラケットに対する回動移動を阻害することな
く上記第二支持部に沿って移動可能となり、上記第四状
態が設定されたときに、上記アイドルリンクが、上記第
一リンク及び第二リンクとともに、同第一リンク及び第
二リンクにより形成された平行リンク機構に従う平行リ
ンク機構を形成する第二支持部を有し、また、上記第一
作動装置及び第二作動装置は、上記第一作動装置が第一
状態にあるときに上記第二作動装置が第三状態となり、
上記第一作動装置が第二状態にあるときに上記第二作動
装置が第四状態となるように形成されていることを特徴
とする請求項1記載のドアヒンジ装置。 - 【請求項3】 上記第一作動装置及び第二作動装置を、
一つの作動装置にて形成することとした構成からなるこ
とを特徴とする請求項2記載のドアヒンジ装置。 - 【請求項4】 ピラー側に設けられたヒンジブラケット
とドア側に設けられたドアブラケットとを備えたドアヒ
ンジ装置において、一端が上記ヒンジブラケットに、他
端が上記ドアブラケットに、それぞれ回動自在に連結さ
れるとともに、同ヒンジブラケット及びドアブラケット
のうちの少なくともいずれか一方側の連結部が、そのブ
ラケットにおける互いに離れた第一位置及び第二位置と
を含む第一支持部に沿って移動可能なように支持された
第一リンクと、一端が上記ヒンジブラケットに、他端が
上記ドアブラケットに、それぞれ回動自在に連結される
とともに、同ヒンジブラケット及びドアブラケットのう
ちの少なくともいずれか一方側の連結部が、そのブラケ
ットにおける互いに離れた第三位置及び第四位置を含む
第二支持部に沿って移動可能なように支持された第二リ
ンクと、上記第一リンクの上記連結部を上記第一位置に
移動させ、かつ、固定させる第一状態と、同連結部を上
記第二位置へ移動させ、かつ、固定させる第二状態とを
選択的に設定することのできる第一作動装置と、上記第
二リンクの上記連結部を上記第三位置に移動させ、か
つ、固定させる第三状態と、同連結部を上記第四位置へ
移動させ、かつ、固定させる第四状態とを選択的に設定
できる第二作動装置とを備え、上記第一支持部は、上記
第一作動装置により上記第一状態が設定されるととも
に、上記第二作動装置により上記第三状態が設定された
ときに、上記ドアブラケットが上記ヒンジブラケットに
対して回動可能となる非平行リンク機構を上記第一リン
クと第二リンクとで形成し、上記第一作動装置により上
記第二状態が設定されるとともに上記第二作動装置によ
り上記第四状態が設定されたときに、上記ドアブラケッ
トが上記ヒンジブラケットに対して平行移動可能となる
平行リンク機構を形成するようにした構成からなること
を特徴とするドアヒンジ装置。
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---|---|---|---|
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- 1994-06-15 JP JP6158115A patent/JP3001375B2/ja not_active Expired - Fee Related
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