JP3001239B2 - 球形を呈した無機物粒子含有フェノール樹脂複合物粉体及びその製造法 - Google Patents

球形を呈した無機物粒子含有フェノール樹脂複合物粉体及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、表面が親油化処理されている無機物粒子と
硬化したフェノール樹脂とからなる球形を呈した複合物
であり、該複合物の無機物粒子の含有量が高く、且つ、
水不溶性の無機塩類が表面に存在しておらず、しかも、
粒子サイズが広範囲に亘って制御できる球形を呈した無
機物粒子含有フェノール樹脂複合物粉体及びその製造法
に関するものである。
本発明に係る球形を呈した無機物粒子含有フェノール
樹脂複合物粉体の主な用途は、磁性キャリア及び磁性ト
ナー等の静電潜像現像剤用材料、電磁波吸収材及び電磁
波シールド用材料、ブレーキシュー及び研磨用材料、潤
滑用材料、磁気分離用材料、磁石用材料、イオン交換樹
脂用材料、固定化酵素担体、ディスプレー用表示材料、
制振用材料、塗料用材料、ゴム・プラスチック用着色材
料、充填材料、補強材料並びにペンキ、絵具及び接着剤
用着色材料、艶消材料等である。
〔従来の技術〕
近年、高度な性能や新規な機能を有する材料として異
種材料間における複合化がさかんに行われており、その
一つとして無機物粒子と有機高分子とからなる複合物
(以下、複合物という。)の研究、開発が種々行われて
おり、実用化されている。
これら複合物は、無機物粒子として磁性粒子が用いら
れる場合は、主として磁性キャリア及び磁性トナー等の
静電潜像現像剤用材料粉末として、無機物粒子として着
色顔料粒子が用いられる場合には、主としてゴム、プラ
スチック用、ペンキ、絵具及び接着剤用着色剤や艶消剤
として使用されている。
上記いずれの分野においても複合物に要求される特性
は、無機物粒子の諸特性及び諸機能を十分に発揮でき
る様に上記無機物粒子の含有量が可及的に高いこと。
流れ特性や充填性等の粉体特性の向上の為には、複合物
の形状が球形を呈していること。用途に応じて、所望
の大きさの複合物の選択が可能となる様に粒子サイズが
広範囲、殊に、10μmを越える1000μm以下の範囲に亘
って制御できることである。
複合物中に含まれる無機物粒子の含有量について言え
ば、特開昭60−188419号公報の「エマルジョン重合法お
よびサスペンション重合法の場合のもう一つの欠点は、
粒子に無機質あるいは有機質粒子を一般に多く配合でき
ないことである。特に比重の重い無機粒子を多量に配合
することは困難で、このような粒子の実現が望まれてい
た。」なる記載の通り、可及的に高いことが要求され
る。
複合物の平均粒子径について言えば、従来キャリア用
材料粉末としては、特開平1−282563号公報の「‥‥キ
ャリア粒子の粒径は、前記の現像剤寿命と感光体キャリ
ア付着及び画質とのバランス上から、平均粒径20〜400
μm‥‥とするのが適当であり‥‥」なる記載の通り、
20〜400μm程度の複合物が、磁性トナー用材料粉末と
しては、特開平1−172972号公報の「‥‥トナーの平均
粒径が25μmを超えると補給性が悪く画像がぼそついた
ものとなる。‥‥」なる記載の通り、25μm以下の複合
物が要求されている。
ところで、従来、有機高分子としては、大別して、ビ
ニル系、スチレン系、アクリル酸系樹脂などの熱可塑性
樹脂とフェノール系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系
樹脂等の熱硬化性樹脂とが知られているが、複合物を製
造する為の樹脂としては一般に粒状化が容易な熱可塑性
樹脂が用いられており、熱硬化性樹脂は球状化が困難で
ある為実用上問題があった。
一方、熱硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂に比べ、耐久
性、耐衝撃性、耐熱性に優れているので、これらの利点
を生かした無機物粒子と熱硬化性樹脂とからなる複合物
が強く要求されている。
従来、無機物粒子と熱硬化性樹脂とからなる複合物を
得る方法としては、無機物粒子とフェノール樹脂及び硬
化剤等を混練後冷却、粉砕する方法、無機物粒子の存在
下にフェノールとホルムアルデヒドとを保護コロイドの
助けにより重合させる方法(特開昭54−88995号公
報)、及び無機物粒子の存在下にフェノールとホルムア
ルデヒドとを重合させるにあたり、水不溶性の無機塩類
を存在させておく方法(特開昭62−27455号公報)等が
知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
無機物粒子とフェノール樹脂とからなり、無機物粒子
の含有量が可及的に高く、且つ、粒子形状が球形を呈し
た複合物は、現在最も要求されているところであるが、
前出公知方法による場合には、未だこのような複合物は
得られていない。
即ち、無機物粒子とフェノール樹脂及び硬化剤等を混
練後冷却、粉砕する方法による場合には、無機物粒子の
含有量はある程度高いものも可能であるが、複合物の形
状は不定形である。
また、前出特開昭54−88995号公報に記載の方法によ
る場合には、無機物粒子の含有量は高々75重量%程度で
あって含有量に限界があり、複合物の形状も不定形に比
べ曲面が増加するが球形とは言い難かつた。
更に、前出特開昭62−27455号公報に記載の方法によ
る場合には、球形を呈した複合物が得られるが無機物粒
子の含有量は高々67重量%程度であって含有量に限界が
あり、また、添加した水不溶性の無機塩類が複合物の表
面に多量に残存し、その結果、複合物の静電気的特性や
耐湿性に悪影響をおよぼすという欠点があった。そし
て、水不溶性の無機塩類を除去する為、水洗や酸で洗浄
するなどの工程が必要となり工程が複雑となる。
そこで、本発明は、無機物粒子の含有量が高く、且
つ、水不溶性の無機物塩類が表面に存在していない球形
を呈した複合物を得ることを技術的課題とする。
〔課題を解決する為の手段〕
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成で
きる。
即ち、本発明は、表面が親油化処理されている無機物
粒子と硬化したフェノール樹脂とからなる球形を呈した
複合物であり、該複合物の数平均粒子径が10μmを越え
1000μm以下であって、前記無機物粒子の含有量が80〜
99重量%である球形を呈した無機物粒子含有フェノール
樹脂複合物粉体並びに無機物粒子及び塩基性触媒の存在
下で、フェノール類又はフェノール樹脂とアルデヒド類
とを水性媒体中で攪拌しながら反応・硬化させて、無機
物粒子と硬化したフェノール樹脂とからなる複合物を生
成させるにあたり、前記無機物粒子として表面が親油化
処理されている無機物粒子を用いるとともに、前記攪拌
を1m/秒以上の撹拌翼周速度で行うことからなる球形を
呈した無機物粒子含有フェノール樹脂複合物粉体の製造
法である。
次に、本発明実施にあたっての諸条件について述べ
る。
本発明における無機物粒子としては、水に不溶性の酸
化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物、水酸化
鉄、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物並びにその他
硫化物、炭化物等から選ばれた一種又は二種以上を使用
できる。
無機物粒子の量は、フェノール類に対して重量で0.5
〜200倍が好ましい。さらに生成する複合物粉体の強度
を考慮すると4〜100倍であることが好ましい。
本発明におけるフェノール類としては、フェノールの
他、m−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、o
−プロピルフェノール、レゾルシノール、ビスフェノー
ルA等のアルキルフェノール類並びにベンゼン核又はア
ルキル基の一部又は全部が塩素原子又は臭素原子で置換
されたハロゲン化フェノール類等のフェノール性水酸基
を有する化合物があり、複合物の形状を考慮すればフェ
ノールが好ましい。
本発明におけるフェノール樹脂としては、一般的にノ
ボラック型、レゾール型、さらに天然樹脂変成型のいず
れでも構わないが、アルコールやアセトン等の水可溶性
の溶剤に溶解するものが望ましい。
本発明におけるアルデヒド類としては、ホルマリン又
はパラホルムアルデヒドのいずれかの形態のホルムアル
デヒド及びフルフラール等があるが、ホルムアルデヒド
が好ましい。
アルデヒド類のフェノール類に対するモル比は、1〜
4が好ましく、更に好ましくは1.2〜3である。モル比
が1未満の場合は、複合物が生成し難かったり、生成し
たとしても樹脂の強度が弱かったりする傾向がある。一
方、モル比が4を越える場合には、反応後に水性媒体中
に残留する未反応のアルデヒド類が増加する傾向があ
る。
本発明における塩基性触媒としては、通常のレゾール
樹脂製造に使用される塩基性触媒を使用することがで
き、アンモニア水、ヘキサメチレンテトラミン、ジエチ
ルトリアミン、ポリエチレンイミン等のアルキルアミン
がある。これら塩基性触媒のフェノール類に対する量
は、モル比で0.02〜0.7が好ましい。
本発明における反応は、水性媒体中で行われるが、こ
の場合の水仕込量は、全固形分濃度が30〜95重量%、特
に、60〜90重量%になるようにすることが望ましい。
本発明における無機物粒子は、あらかじめ親油化処理
をしておくことが肝要であり、親油化処理がされていな
い無機物粒子を用いる場合には、球形を呈した複合物を
得ることが困難となる。
親油化処理は、シラン系カップリング剤やチタネート
系カップリング剤等のカップリング剤で処理する方法又
は界面活性剤を含む水性溶媒中に無機物粒子を分散さ
せ、粒子表面に界面活性剤を吸着させる方法等がある。
シラン系カップリング剤としては、疎水性基、アミノ
基、エポキシ基を有するものがあり、疎水性基を有する
シランカップリング剤としては、ビニルトリクロルシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル・トリス(β−
メトキシ)シラン等があり、チタネート系カップリング
剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネ
ート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチ
タネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフ
ェート)チタネート、等がある。
アミノ基を有するシラン系カップリング剤としては、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン等がある。
エポキシ基を有するシラン系カップリング剤として
は、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシラ
ン等がある。
界面活性剤としては、市販の界面活性剤を使用するこ
とができ、無機物粒子や該粒子表面に有する水酸基と結
合が可能な官能基を有するものが望ましく、イオン性で
言えばカチオン性、あるいはアニオン性のものが好まし
い。
上記何れの処理方法によっても本発明の目的を達成す
ることができるが、フェノール樹脂との接着性を考慮す
るとアミノ基、あるいはエポキシ基を有するシラン系カ
ップリング剤による処理が好ましい。
本発明における水性媒体中の反応は、撹拌時における
回転速度による剪断・圧密作用によって得られる複合物
の球形化及び重質化が影響される為、撹拌速度は重要な
因子であり、1m/秒以上の早い撹拌翼周速度で行うこと
が肝要である。1m/秒以上の場合には、速度が早くなる
程得られる複合物の平均粒子径は徐々に小さくなる傾向
にあり、3m/秒程度の早い撹拌速度になると、複合物の
平均粒子径が10μm以下となったり、または、複合物の
破壊が生起する現象が現れることがある。撹拌速度が1m
/秒未満のゆるやかな撹拌条件になると、造粒化そのも
のが進まなくなり、その結果、生成する複合物の平均粒
子径が10μm以下の小粒径となって用途上制約されるこ
とになり、また、複合物の強度が弱くなったりする。
本発明における反応においては、無機物粒子の種類及
び量、反応に使用する水の量によって適当な剪断・圧密
がかかるように撹拌翼周速度を変化、調整することによ
って得られる複合物の平均粒子径を所望の範囲に制御で
きる。
尚、ここで撹拌翼周速度とは、撹拌羽の先端の周速度
のことを言う。
上記反応において、80℃以上で反応と同時に硬化反応
を進行させることにより、無機物粒子と硬化したフェノ
ール樹脂とからなる複合物を形成させた後、40℃以下に
冷却すると、球形を呈した複合物を含む水分散液が得ら
れる。
次に、この水分散液を濾過、遠心分離等の常法に従っ
て固液を分離した後、洗浄、乾燥することにより、無機
物粒子と硬化したフェノール樹脂とからなる球形を呈し
た複合物が得られる。
本発明においては、数平均粒子径が10μmを越え、10
00μm以下の球形を呈した複合物を得ることができ、無
機物粒子の含有量は80〜99重量%である。
本発明に係る無機物粒子含有フェノール樹脂複合物
を、キャリアやトナーに使用する場合には、必要によ
り、帯電量や電気抵抗をコントロールする為、周知の方
法により種々の樹脂で複合物表面を被覆して使用するこ
ともできる。
〔作用〕
先ず、本発明において最も重要な点は、無機物粒子及
び塩基性触媒の存在下で、フェノール類又はフェノール
樹脂とアルデヒド類とを水性媒体中で攪拌しながら反応
・硬化させて、無機物粒子と硬化したフェノール樹脂と
からなる複合物を生成させるにあたり、前記無機物粒子
として表面が親油化処理されている無機物粒子を用いる
とともに、前記攪拌を1m/秒以上の撹拌翼周速度で行っ
た場合には、無機物粒子の含有量を可及的に高めること
ができ、且つ、水不溶性の無機塩類が表面に存在してい
ない球形を呈した数平均粒子径が10μmを越え1000μm
以下である複合物が得られるという事実である。
本発明において、水不溶性の無機塩類を使用しない場
合にも球形を呈した複合物が得られる理由について、本
発明者は、後述する実施例及び比較例に示す通り、親油
化処理されていない無機物粒子を使用した場合には、球
形を呈した複合物が得られないことから、親油化処理さ
れた無機物を用いたことによるものと考えている。
〔実施例〕
次に、実施例並びに比較例により、本発明を説明す
る。
尚、以下の実施例並びに比較例における数平均粒子径
は、レーザー回折式粒度分布計(堀場製作所(株)製)
により計測した値で示し、また、複合物の粒子形態は、
走査型電子顕微鏡S−800((株)日立製作所製)で観
察したものである。
飽和磁化は、振動試料型磁力計VSM−3S−15(東英工
業(株)製)を用いて、外部磁場10KOeのもとで測定し
た値で示した。
複合物における無機物粒子の含有量は、複合物の真比
重をマルチボリウム密度計(マイクロメリティクス社
製)を用いて測定し、この比重の大きさから計算によっ
て算出した値で示した。
実施例1 ヘンシェルミキサー内に平均粒子径0.24μmの球状マ
グネタイト粒子400gを仕込み良く攪拌した後、チタネー
ト系カップリング剤(プレンアクト下TS:味の素(株)
製)2.0gを添加し、約100℃まで昇温し30分間良く混合
攪拌することによりTTSで被覆されている球状マグネタ
イト粒子を得た。
別に、1の四ツ口フラスコに、フェノール40g、37
%ホルマリン60g、親油化処理されたマグネタイト400
g、28%アンモニア水10g、水60gを2m/秒の翼周速度で攪
拌しながら40分間で85℃に上昇させ、同温度で180分間
反応・硬化させ、TTSで被覆されているマグネタイト粒
子と硬化したフェノール樹脂とからなる複合物の生成を
行った。
次に、フラスコ内の内容物を30℃に冷却し、0.5の
水を添加した後、上澄み液を除去し、さらに下層の沈澱
物を水洗し、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg
以下)に50〜60℃で乾燥して複合物(以下、複合物Aと
いう)を得た。
得られた複合物Aは、数平均粒子径が70μmであり、
図1の走査型電子顕微鏡写真(×1000)に示す通り、真
球に近い球形を呈していた。
また、マグネタイト粒子の含有量は、86.3重量%であ
って、飽和磁化は74emu/gであった。
実施例2〜10、比較例1 無機物粒子の種類及び量、親油化処理剤の種類及び
量、フェノール類の種類及び量、37%ホルマリンの量、
塩基性触媒の種類及び量、水の量並びに攪拌翼速度を種
々変化させた以外は、実施例1と同様にして複合物B乃
至Jを得た。
この時の主要製造条件を表1に、複合物の諸特性を表
2に示す。
実施例2〜10で得られた複合物は、走査型電子顕微鏡
観察の結果、いずれも球状を呈していた。実施例3及び
実施例4で得られた複合物を、図2の走査型電子顕微鏡
写真(×300)、図3の走査型電子顕微鏡写真(×300
0)に示す。
比較例1で得られた複合物は、図4の走査型電子顕微
鏡写真(×300)に示す通り、不定形を呈していた。ま
た、比較例2で得られた複合物は、図5の走査型電子顕
微鏡写真(×5000)に示す通り、平均粒子径が10μm以
下の小粒径であった。
尚、親油化処理剤として、実施例2、3、5、8の各
実施例で用いた「KBM−602(商品名:信越化学(株)
製)」はアミノ基を有するシランカップリング剤であ
り、実施例4、6、7、9、10の各実施例で用いた「KB
E−403(商品名:信越化学(株)製)」はエポキシ基を
有するシランカップリング剤である。
また、実施例9は、フェノール樹脂として、市販のノ
ボラック樹脂である「バーカムTD−213(商品名:大日
本インキ化学(株)製)」を用い、反応開始時に水に溶
解させる為に水に加えてメタノール20gを用いた。
実施例10は、フェノール樹脂として、市販の水溶性レ
ゾール樹脂である「プライオーフェン5023(商品名:大
日本インキ化学(株)製)」を用いた。
〔発明の効果〕 本発明に係る無機物粒子含有フェノール樹脂複合物
は、表面が親油化処理されている無機物粒子とフェノー
ル樹脂とからなる球形を呈した複合物であり、無機物粒
子の含有量が高く、且つ、粒子サイズが広範囲に亘って
制御できるものである。
また、本発明に係る無機物粒子含有フェノール樹脂複
合物は、水不溶性の無機塩類が表面に存在していないの
で、静電気的特性や耐湿性への影響がないため、製品の
品質面の問題が生起することがなく、また、耐久性、耐
衝撃性、耐熱性においても優れている。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図5は、それぞれ、実施例1、実施例3、実施
例4、比較例1並びに比較例2で得られた複合物の粒子
構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−235312(JP,A) 特開 昭61−258819(JP,A) 特開 昭63−48320(JP,A) 特開 昭63−48319(JP,A) 特開 昭62−106604(JP,A) 特開 昭59−6208(JP,A) 特開 昭60−108434(JP,A) 特開 昭50−151989(JP,A) 特開 平3−269010(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 8/00 - 8/38 C08L 61/04 - 61/16 CA(STN) REGISTRY(STN) JOIS(JICSTファイル)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面が親油化処理されている無機物粒子と
    硬化したフェノール樹脂とからなる球形を呈した複合物
    であり、該複合物の数平均粒子径が10μmを越え1000μ
    m以下であって、前記無機物粒子の含有量が80〜99重量
    %であることを特徴とする球形を呈した無機物粒子含有
    フェノール樹脂複合物粉体。
  2. 【請求項2】無機物粒子及び塩基性触媒の存在下で、フ
    ェノール類又はフェノール樹脂とアルデヒド類とを水性
    媒体中で攪拌しながら反応・硬化させて、無機物粒子と
    硬化したフェノール樹脂とからなる複合物を生成させる
    にあたり、前記無機物粒子として表面が親油化処理され
    ている無機物粒子を用いるとともに、攪拌を1m/秒以上
    の攪拌翼周速度で行うことを特徴とする請求項1記載の
    球形を呈した無機物粒子含有フェノール樹脂複合物粉体
    の製造法。
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