JP2814007B2 - 無機物粒子含有エポキシ樹脂粒状物粉体及びその製造法 - Google Patents

無機物粒子含有エポキシ樹脂粒状物粉体及びその製造法

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JP2814007B2 JP2114432A JP11443290A JP2814007B2 JP 2814007 B2 JP2814007 B2 JP 2814007B2 JP 2114432 A JP2114432 A JP 2114432A JP 11443290 A JP11443290 A JP 11443290A JP 2814007 B2 JP2814007 B2 JP 2814007B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、表面が親油化処理されている無機物粒子と
硬化したエポキシ樹脂とからなり、粒子サイズが広範囲
に亘って制御でき、且つ、無機物粒子の含有量が高いと
ともに乳化剤を含まない複合体粒状物からなる無機物粒
子含有エポキシ樹脂粒状物粉体及びその製造法に関する
ものである。
本発明に係る無機物粒子含有エポキシ樹脂粒状物粉体
の主な用途は、磁性キャリア、磁性トナー及び導電性磁
性粒子等の静電潜像現像剤用材料粉末、電磁波吸収材及
び電磁波シールド材用材料粉末、ゴム、プラスチック用
着色材、充填材及び補強材並びにペンキ、絵具及び接着
剤用着色材、艶消材、充填材及び補強材等である。
〔従来の技術〕
近年、高度な性能や新規な機能を有する材料として異
種材料間における複合化がさかんに行われており、その
一つとして無機物粒子と有機高分子とからなる複合体粒
状物(以下、複合体粒状物という。)の研究、開発が種
々行われており、実用化されている。
これら複合体粒状物は、無機物粒子として磁性粒子が
用いられる場合は、主として磁性キャリア、磁性トナー
及び導電性磁性粉体等の静電潜像現像剤用材料粉末とし
て、無機物粒子として着色顔料粒子が用いられる場合に
は、主としてゴム、プラスチック用、ペンキ、絵具及び
接着材用着色剤や艶消剤として使用されている。
上記いずれの分野においても複合体粒状物に共通して
要求される特性は、用途に応じて、所望の大きさの複
合体粒状物の選択が可能となる様に粒子サイズが広範
囲、殊に、1〜1000μmの範囲に亘って制御できるこ
と、無機物粒子の諸特性及び諸機能を十分に発揮でき
る様に上記無機物粒子の含有量が可及的に高いことであ
る。
先ず、複合体粒状物の平均粒子径について言えば、従
来キャリア用材料粉末としては、特開平1−282563号公
報の[‥‥キャリア粒子の粒径は、前記の現像剤寿命と
感光体キャリア付着及び画質とのバランス上から、平均
粒径20〜400μm‥‥とするのが適当であり‥‥」なる
記載の通り、20〜400μm程度の複合体粒状物が、磁性
トナー用材料粉末としては、特開平1−172972号公報の
「トナーの平均粒径が25μmを超えると補給性が悪く画
像がぼそついたものとなる。また5μm未満であるとク
リーニング性及び転写性が悪くなる。」なる記載の通
り、5〜25μm程度の複合体粒状物が導電性磁性粉体と
しては、特開昭56−142540号公報の「導電性磁性粒子の
体積平均粒径は磁性トナー(5〜25μm程度)のそれの
1/5〜4/5程度であることが好ましく‥‥」なる記載の通
り、1〜20μm程度の複合体粒状物が要求されている。
また、複合体粒状物中に含まれる無機物粒子の含有量
について言えば、特開昭60−188419号公報の「エマルジ
ョン重合法およびサスペンジョン重合法の場合のもう一
つの欠点は、粒子に無機質あるいは有機質粒子を一般に
多く配合できないことである。特に比重の重い無機粒子
を多量に配合することは困難で、このような粒子の実現
が望まれていた。」なる記載の通り、可及的に高いこと
が要求される。
ところで、従来、有機高分子としては、大別して、ビ
ニル系、スチレン系、アクリル酸系樹脂などの熱可塑性
樹脂とフェノール系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系
樹脂等の熱硬化性樹脂とが知られているが、複合体粒状
物を製造する為の樹脂としては一般に粒状化が容易な熱
可塑性樹脂が用いられており、粒状化が困難、特に、球
状粒子が得られにくい熱硬化性樹脂は用いられていなか
った。
一方、熱硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂に比べ、耐久
性、耐衝撃性、耐熱性に優れているので、これらの利点
を生かした無機物粒子と熱硬化性樹脂とからなる複合体
粒状物が強く要求されている。
従来、無機物粒子と熱硬化性樹脂とからなる複合物を
得る方法としては、無機物粒子とエポキシ樹脂及び硬化
剤として作用するフェノール樹脂とからなる複合物を粉
砕する方法(特開昭58−122705号公報)が知られてお
り、また、エポキシ樹脂を粒状化する方法としては、乳
化剤の助けにより未硬化エポキシエマルジョンを作成
し、該未硬化エポキシエマルジョンを硬化剤によって硬
化する方法(特開昭53−73249号公報)が知られてい
る。更に、無機質または有機質粒子とエポキシ樹脂とか
らなる複合体粒状物を製造する方法としては、無機質ま
たは有機質粒子の存在下で、乳化剤の助けにより未硬化
エポキシエマルジョンを作成し、水溶性アミン系化合物
の硬化剤によって硬化する方法(特開昭60−188419号公
報)が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
無機物粒子とエポキシ樹脂とからなり、粒子サイズが
広範囲に亘って制御でき、無機物粒子の含有量が可及的
に高い複合体粒状物は、現在量も要求されているところ
であるが、前出従来法による場合には、未だこのような
複合体粒状物は得られていない。
即ち、前出特開昭58−122705号公報に記載の方法によ
る場合には、無機物粒子の含有量は高いものであるが、
粒状化が困難である。
また、前出特開昭60−188419号公報に記載の方法によ
る場合には、複合体粒状物の粒子サイズは0.5〜100μm
程度であり、100μmを越える複合体粒状物を得るとは
困難であり、また、無機質又は有機質粒子の含有量は高
々75重量%であり、含有量に限界があった。
更に、硬化したエポキシ系樹脂粒子は、樹脂に対して
5重量%、好ましくは、10重量%以上の乳化剤の存在下
で製造される為、乳化剤が含まれている可能性が非常に
高く、その結果、複合体粒状物の帯電量が変動しやすく
なり、製品の品質面における問題が生起する。
そこで、本発明は、無機物粒子とエポキシ樹脂とから
なり、粒子サイズが広範囲に亘って制御でき、且つ、無
機物粒子の含有量が可及的に高い複合体粒状物を乳化剤
等を使用することなく得ることを技術的課題とする。
〔課題を解決する為の手段〕
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成で
きる。
即ち、本発明は、カップリング剤、シリル化剤及びシ
リコーンオイルから選ばれる1種或いは2種以上の親油
化処理剤によって表面が親油化処理されている無機物粒
子と硬化したエポキシ樹脂とからなり、平均粒子径が1
〜1000μmであって、前記無機物粒子の含有量が80〜99
重量%であるとともに乳化剤を含まない複合体粒状物か
らなる無機物粒子含有エポキシ樹脂粒状物粉体及び無機
物粒子の存在下で、ビスフェノール類とエピハロヒドリ
ンとをアルカリ性水性媒体中で乳化剤を用いることなく
反応硬化させるか、又は、未硬化エポキシ樹脂を水性媒
体中で乳化剤を用いることなく硬化させて、無機物粒子
と硬化したエポキシ樹脂とからなる複合体粒状物を生産
させるにあたり、前記無機物粒子として表面がカップリ
ング剤、シリル化剤及びシリコーンオイルから選ばれる
1種或いは2種以上の親油化処理剤によって親油化処理
されている無機物粒子を用いることよりなる表面が親油
化処理されている無機物粒子と硬化したエポキシ樹脂と
からなり、平均粒子径が1〜1000μmであって、前記無
機物粒子の含有量が80〜99重量%であるとともに乳化剤
を含まない複合体粒状物からなる無機物粒子含有エポキ
シ樹脂粒状物粉体の製造法である。
〔作用〕
先ず、本発明において最も重要な点は、無機物粒子の
存在下で、ビスフェノール類とエピハロヒドリンとを乳
化剤を用いることなく反応硬化させるか、又は、未硬化
エポキシ樹脂を水性媒体中で乳化剤を用いることなく硬
化させて、無機物粒子と硬化したエポキシ樹脂とからな
る複合体粒状物を生成させるにあたり、前記無機物粒子
として表面かカップリング剤、シリル化剤及びシリコー
ンオイルから選ばれる1種或いは2種以上の親油化処理
剤によって親油化処理されている無機物粒子を用いた場
合には、カップリング剤、シリル化剤及びシリコーンオ
イルから選ばれる1種或いは2種以上の親油化処理剤に
よって表面が親油化処理されている無機物粒子と硬化し
たエポキシ樹脂とからなり、平均粒子径が1〜1000μm
であって、前記無機物粒子の含有量が80〜99重量%であ
るとともに乳化剤を含まない複合体粒状物が得られると
いう事実である。
本発明における粒子サイズは、複合体粒状物の生成に
あたって仕込まれる原料中の固形物濃度、無機物粒子に
対するエポキシ樹脂成分の割合並びに無機物粒子表面の
親油化の程度等により制御することができ、これらの値
が大きくなる程生成する複合体粒状物の粒子サイズは大
きくなる傾向にある。
本発明において、無機物粒子の含有量が高い複合体粒
状物が得られる理由について、本発明者は、後出する比
較例に示す通り、無機物粒子の粒子表面が親油化処理さ
れていない場合には、無機物粒子の含有量が制限される
ことから、無機物粒子の粒子表面が親油化処理されてい
ることによるものと考えている。
本発明において、乳化剤を用いなくてもよい理由につ
いて、本発明者は、無機物粒子の表面が親油化されるこ
とによって、反応初期生成物である未硬化エポキシ樹脂
と無機物粒子とからなる複合物の性状が非常にエマルジ
ョン化し易いものになっているためであろうと考えてい
る。
次に、本発明実施にあたっての諸条件について述べ
る。
本発明における無機物粒子としては、水に溶解せず、
または、水によって変質、変性しないものであればよ
く、たとえば、マグネタイト粒子(FeO ・Fe2O3(0<
x≦1))、マグヘマイト粒子、これらにコバルトを被
着させ又は含有させた粒子、ヘマタイト粒子、含水酸化
第二鉄粒子、バリウム又はストロンチウムを含むフェラ
イト粒子並びにマンガン、ニッケル亜鉛等から選ばれた
金属の1種又は2種以上を含むスピネル型フェライト粒
子等の鉄酸化物粒子や酸化チタン粒子、シリカ粒子、タ
ルク粒子、アルミナ粒子、硫酸バリウム粒子、炭酸バリ
ウム粒子、カドミウムイエロー粒子、炭酸カルシウム粒
子、亜鉛華粒子等が使用できる。
これら無機物粒子の粒子形態は、立方体状、多面体
状、球状、針状、板状等のいずれの形態の粒子をも使用
することができ、平均粒子径は、目的とする複合体粒状
物の平均粒子径よりも小さいものであれば使用できる
が、0.01〜5.0μm、殊に、0.1〜2.0μmの範囲のもの
が好ましい。
本発明における表面が親油化処理されている無機物粒
子は、無機物粒子と親油化処理剤とを単に混合する方
法、又は、無機物粒子と親油化処理剤とを水性溶媒体中
で混合して粒子表面に親油化処理剤を吸着させる方法等
いずれの方法によっても得ることができる。
親油化処理剤としては、親油基を有するチタネート
系、シラン系等のカップリング剤、シリル化剤、並びに
シリコーンオイル等を使用することができ、殊に、エポ
キシ樹脂と反応しうる官能基 を持つものは、複合体粒状物自体の強度を高める等の効
果を有する為好ましいものである。
親油基を有するチタネート系カップリング剤として
は、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イ
ソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネー
ト、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェー
ト)チタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)
オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルピロホ
スフェート)エチレンチタネート等が、親油基を有する
シラン系カップリング剤としては、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロルトリメトキシシラン、N−β(ア
ミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェ
ニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,
4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
(以上は、エポキシ樹脂と反応しうる官能基を有するシ
ラン系カップリング剤である。)、ビニルトリクロロシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−
メトキシエトキシ)シラン等が、シリル化剤としては、
ヘキサメチルジシラザン、トリアルキルアルコキシシラ
ン、トリメチルエトキシシラン等が、シリコーンオイル
としては、ジメチルシリコーンオイル、メチル水素シリ
コーンオイル等が挙げられる。
親油化処理剤による処理量は、無機物粒子に対し0.1
〜5.0重量%である。
0.1重量%未満の場合には、親油化処理が不十分なた
めに、本発明の目的とする無機物粒子の含有量が高い複
合体粒状物を得ることができない。
5.0重量%を越える場合には、親油化の度合が大きす
ぎるために、生成した複合体粒状物同志の粘着力が増加
して複合体粒状物の凝集が生じ、大きな1個の塊となる
ので、複合体粒状物の粒子サイズの制御が困難となる。
本発明におけるビスフェノール類としては、ビスフェ
ノールA、ビフェノールF、ビスフェノールS、レゾル
シン等フェノール性水素基を2個以上有する化合物を使
用することができる。経済性の面からビスフェノールA
が好ましい。
ビスフェノール類の使用量は無機物粒子に対し0.5〜2
5重量%である。
0.5重量%未満の場合には、生成するエポキシ樹脂の
量が無機物粒子に対して不十分となる為に、複合体粒状
物を得ることが困難となる。
25重量%を越える場合には、生成するエポキシ樹脂の
量が無機物粒子に対して過剰となり、本発明の目的とす
る無機物粒子の含有量が高い複合体粒状物を得ることが
出来ない。また、複合体粒状物同志の凝集が起こりやす
くなり、複合体粒状物の粒子サイズの制御が困難とな
る。
本発明におけるエピハロヒドリンとしては、エピクロ
ルヒドリン、エピブロムヒドリン、エピヨードヒドリン
等を使用することができ、エピクロルヒドリンが好まし
い。
エピハロヒドリンの使用量は、無機物粒子に対し0.3
〜20重量%である。
0.3重量%未満の場合には、生成するエポキシ樹脂の
量が無機物粒子に対して不十分となる為、複合体粒状物
を得ることが困難となる。
20重量%を越える場合には、生成するエポキシ樹脂の
量が無機物粒子に対して過剰となり、本発明の目的とす
る無機物粒子の含有量が高い複合体粒状物を得ることが
出来ない。また、複合体粒状物同志の凝集が起こりやす
くなり、複合体粒状物の粒子サイズの制御が困難とな
る。
本発明におけるビスフェノール類とエピハロヒドリン
との使用割合は、モル比で0.5〜1.0:1.0である。
0.5未満の場合には、余剰のエピハロヒドリンに起因
する反応副生物等の影響により粒状化が困難となる。1.
0を越える場合には、硬化速度が早くなり、複合体粒状
物が得られ難く、得られたとしても粒度分布の拡がりが
大きくなる。
本発明におけるアルカリ性水性媒体は、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等のアルカリを水に添加すること
によって得られる。
本発明における反応は、無機物粒子とビスフェノール
類及びエピハロヒドリンとを含むアルカリ性水性媒体を
硬化剤の存在下で撹拌しながら60〜90℃の範囲の温度ま
で昇温し、約1〜5時間重合反応を進行させるか、又
は、無機物粒子と未硬化エポキシ樹脂とを含む水性媒体
中で硬化剤の存在下で撹拌しながら、60〜90℃の範囲の
温度まで昇温し、約1〜8時間硬化反応を進行させるこ
とによって行われる。
硬化剤としては、一般にエポキシ樹脂の硬化剤として
広く知られている、例えば、酸無水物、アミン類を使用
することができる。
未硬化エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAの両
末端グリシジルエーテル、ポリエチレングリコールの両
末端グリシジルエーテル等の分子内に2個以上のエポキ
シ基を有するエポキシ系化合物が使用出来る。
本発明において、アルカリ性水性媒体中又は水性媒体
中に生成した複合粒状物は、過、遠心分離等の通常の
方法によって固液分離し、次いで、水洗後加熱乾燥すれ
ばよい。
〔実施例〕
次に、実施例並びに比較例により、本発明を説明す
る。
尚、以下の実施例並びに比較例における数平均粒子径
は、レーザ回折式粒度分布計(堀場製作所(株)製)に
より計測した値で示し、また、複合体粒状物の粒子形態
は、走査型電子顕微鏡S−800((株)日立製作所製)
で観察したものである。
飽和磁化は、振動試料型磁力計VSM−3S−15(東英工
業(株)製)を用いて、外部磁場10KOeのもとで測定し
た値で示した。
複合体粒状物における無機物粒子の含有量は、複合体
粒状物の真比重をマルチボリウム密度計(マイクロメテ
ィクス社製)を用いて測定し、この比重の大きさから計
算によって算出した値で示した。
実施例1 500mlの4つ口フラスコに、水50ml、水酸化ナトリム
ウ5.50g、ビスフェノールA 20g、エピクロルヒドリン 1
0g、無水フタル酸2.0g及び粒子表面が0.5重量%のシラ
ンカップリング剤KBM 602(信越化学(株)製)で被覆
されているマグネタイト粒子(平均粒子径0.24μm)20
0gを投入し、撹拌した。1.0〜1.5℃/分の速度で80℃ま
で昇温した後、同温度で1.5時間撹拌を続けて複合体粒
状物の生成を行った。
次に、フラスコ内の内容物を別した後、水洗、乾燥
して複合体粒状物を得た。
得られた複合体粒状物は、数平均粒子径が36.6μmで
あり、図1に示す走査型電子顕微鏡写真(×1500)に示
す通り、真球に近い形状を呈していた。
また、マグネタイト粒子の含有量は、86.6重量%であ
って、飽和磁化は73.6emu/gであった。
実施例2〜17、比較例1〜2 無機物粒子の種類、ビスフェノールの量、エピクロル
ヒドリンの量、水酸化ナトリウムの量、硬化剤の種類及
び量並びに水の量を種々変化させた以外は、実施例1と
同様にして複合体粒状物の生成を行った。実施例2乃至
17の各実施例により、複合体粒状物B乃至Qを得た。
実施例2、実施例3、実施例5及び実施例10で得られ
た複合体粒状物は、それぞれ、図2乃至図4及び図6の
走査型電子顕微鏡写真(×1500)に示す通り、球状を呈
していた。また、実施例6で得られた複合体粒状物は、
図5の走査型電子顕微鏡写真(×30000)に示す通り、
球状を呈していた。
この時の主要製造条件を表1に、複合体粒状物の諸特
性を表2に示す。
比較例1及び2で得られた生成物は、電子顕微鏡観察
の結果、無機物粒子と樹脂とが分離した混合物であっ
た。
尚、親油化剤として用いた「KBE 403」及び「KBE 90
3」は、いずれも信越化学(株)製のシランカップリン
グ剤であり、また、「プレンアクトTTS」は味の素
(株)製のチタネート系カップリング剤である。
実施例18 500mlの4つ口フラスコに、水80ml、未硬化エポキシ
樹脂 EPICLON 850(大日本インキ化学工業(株)製)3
2g、ピペリジン3.0g及び粒子表面が1.0重量%のシラン
カップリング剤 KBE 903(信越化学(株)製)で被覆
されているマグネタイト粒子(平均粒径0.23μm)250g
を投入し、撹拌した。1.5℃/分の速度で80まで昇温し
た後、同温度で3.0時間撹拌を続けて複合体粒状物の作
成を行い、実施例1と同様にして複合体粒状物を得た。
得られた粒状物は数平均粒子径が26.5μmであり、走
査型電子顕微鏡観察の結果、球状を呈しており、マグネ
タイトの含有率は87.2重量%であった。まず、飽和磁化
は74.0emu/gであった。
〔発明の効果〕 本発明に係る無機物粒子含有エポキシ樹脂粒状物粉体
は、表面が親油化処理されている無機物粒子とエポキシ
樹脂とからなり、粒子サイズが広範囲に亘って制御で
き、無機物粒子の含有量が高いものである。
また、本発明に係る無機物粒子含有エポキシ樹脂粒状
物粉体は、乳化剤を含まないので、帯電量の変動がない
ため、製品の品質面の問題が生起することがなく、ま
た、耐久性、耐衝撃性、耐熱性においても優れている。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図6は、それぞれ、実施例1、実施例2、実施
例3、実施例5、実施例6並びに実施例10で得られた複
合体粒状物の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 9/113 G03G 9/10 341 H01F 1/00 9/08 302 1/36 374 (C08K 9/06 3:00 5:54) (56)参考文献 特開 昭60−188419(JP,A) 特開 昭59−170114(JP,A) 特開 昭60−163916(JP,A) 特開 昭61−166827(JP,A) 特開 昭61−87721(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 63/00 - 63/10 C09C 3/10 H01F 1/00 H01F 1/36 G03G 9/10 G03G 9/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カップリング剤、シリル化剤及びシリコー
    ンオイルから選ばれる1種或いは2種以上の親油化処理
    剤によって表面が親油化処理されている無機物粒子と硬
    化したエポキシ樹脂とからなり、数平均粒子径が1〜10
    00μmであって、前記無機物粒子の含有量が80〜99重量
    %であるとともに乳化剤を含まない複合体粒状物からな
    る無機物粒子含有エポキシ樹脂粒状物粉体。
  2. 【請求項2】無機物粒子の存在下で、ビスフェノール類
    とエピハロヒドリンとをアルカリ性水性媒体中で乳化剤
    を用いることなく反応硬化させるか、又は、未硬化エポ
    キシ樹脂を水性媒体中で乳化剤を用いることなく硬化さ
    せて、無機物粒子と硬化したエポキシ樹脂とからなる複
    合体粒状物を生成させるにあたり、前記無機物粒子とし
    て表面がカップリング剤、シリル化剤及びシリコーオイ
    ルから選ばれる1種或いは2種以上の親油化処理剤によ
    って親油化処理されている無機物粒子を用いることを特
    徴とする請求項1記載の無機物粒子含有エポキシ樹脂粒
    状粉体の製造法。
JP2114432A 1990-04-27 1990-04-27 無機物粒子含有エポキシ樹脂粒状物粉体及びその製造法 Expired - Fee Related JP2814007B2 (ja)

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