JP3000703B2 - カード装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えばプリペイドカー
ド等のカードと、そのカードの情報記録部に記録された
情報を読み書きするカードリードライト装置とからなる
カード装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のカード装置について図面を用いて
説明する。図６は従来のカードを示す平面図であり、図
７は同従来のカードリードライト装置の要部を示す斜視
図である。図６において、従来のカード１０は磁気デー
タを記録するための不可視情報記録部１１と、文字印字
を行うための可視情報記録部１２を設けて構成されてい
た。また、従来のカードリードライト装置２０は、図７
に示すごとく、前記カード１０に設けられた可視情報記
録部１２にカード１０の搬送方向と直交した方向に印字
を行うためのサーマルヘッド２１と、このサーマルヘッ
ド２１と上記カード１０との間に適正な圧力を得るため
のプラテンローラー２２と、印字を行う場合と行わない
場合とでサーマルヘッド２１を上下させるためのサーマ
ルヘッド上下機構２３と、前記カード１０に設けられた
不可視情報記録部１１の読み書きを行うための磁気ヘッ
ド２４と、カード１０の搬送を行うための搬送ローラー
２５と、このカードリードライト装置２０を制御するた
めの制御部（図示せず）とから構成されていた。

【０００３】このように構成された従来のカード装置に
おいてカード１０に文字を印字する場合、まずカードリ
ードライト装置２０はサーマルヘッド上下機構２３によ
りサーマルヘッド２１を上に上げた状態にしておき、こ
のとき挿入されたカード１０の不可視情報記録部１１に
記録されている情報を磁気ヘッド２４によって読み取
り、読み取ったデータに対して制御部で残高更新等の更
新処理を行った後、磁気ヘッド２４によって更新後のデ
ータを不可視情報記録部１１に書き込み、サーマルヘッ
ド２１を下に下げ、このサーマルヘッド２１によって更
新後の残高及び日付等の情報をカード１０の可視情報記
録部１２に印字するように構成されたものであった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来のカード装置では、カード１０の搬送方向と直交
した方向に印字を行うため、サーマルヘッド２１は例え
ば２０文字程度の文字を一括して印字することが可能な
印字幅の広いサーマルヘッド２１を使用する必要があ
る。しかし、印字幅を広くするとサーマルヘッド２１及
びプラテンローラー２２が大型化するだけでなく、印字
ドット数が増加する分に伴う多数の印字制御回路が必要
となる。

【０００５】更に、カード１０とサーマルヘッド２１と
の接触面積が広くなるため、均一な印字を得るためには
サーマルヘッド２１とカード１０との間に高い圧力を加
えねばならない。このため、カード１０とサーマルヘッ
ド２１が接触した状態では不可視情報記録部１１に記録
された磁気記録データを読み取るための搬送速度を得ら
れなくなる。そこで、適切な搬送速度を得るためにはサ
ーマルヘッド上下機構２３が必要不可欠であった。

【０００６】以上のような理由から、従来のカード装置
ではカードリードライト装置２０が大型化，複雑化し、
装置の価格が高くなるという課題があった。

【０００７】本発明は上記課題を解決するもので、簡単
な構成で必要な情報をカードに印字することが可能なカ
ード装置を提供することを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明のカード装置は、カードに日付情報記録部と利
用度数情報記録部とをカードの搬送方向と同一ライン上
に設け、カードリードライト装置には初回記録判定手段
を設けた構成としたものである。

【０００９】

【作用】この構成により、カードリードライト装置はカ
ードの不可視情報を読み取った後、カードが発行時また
は初回使用時であれば日付情報記録部に有効期限を印字
し、そうでない場合には利用度数に応じたマークを有効
期限情報記録部と同一ライン上にある利用度数情報記録
部に印字することができるため、小型の印字ヘッドでカ
ード装置を構成することができる。

【００１０】

【実施例】（実施例１）以下、本発明による一実施例に
ついて図面を用いて説明する。

【００１１】図１は本発明によるカードを示す平面図、
図２はカードリードライト装置の構成を示す斜視図、図
３は同カードリードライト装置の要部を示す斜視図であ
る。なお図１〜図３において、従来例で示した部分につ
いては同一番号を付して説明を簡略化している。

【００１２】図１において、カード１０にはその搬送方
向端面と平行かつ同一ライン上に可視情報記録部１２と
して日付情報記録部１３と利用度数情報記録部１４とが
配置してある。また、１１は不可視情報記録部である。

【００１３】一方、カードリードライト装置２０は、図
３に示すようにカード１０の日付情報記録部１３と利用
度数情報記録部１４に印字を行うためのサーマルヘッド
２１を備えた構成となっている。

【００１４】本実施例において、上記サーマルヘッド２
１は１行の文字を印字するだけの大きさで良い。即ち、
８ドットのラインサーマルヘッドで対応が可能であり、
その取り付けは板バネ２６によって、カード１０に一定
の圧力がかかるように構成されており、従来例で示した
ようなサーマルヘッド２１の上下機構２３は不要であ
る。また、搬送ローラー２５の回転軸２７はカード１０
の搬送方向と直交する方向に取り付けられ、回転軸２７
には搬送ローラー２５，磁気ヘッドの押えローラー２
８，プラテンローラー２２が同一軸上に配置結合され、
各ローラーの下側の対向する位置に搬送ローラー２５の
押えローラー２９，磁気ヘッド２４，サーマルヘッド２
１がそれぞれ配置され、カード装置の小型・簡略化を図
っている。

【００１５】このように構成された本発明のカード装置
において、カード１０を挿入してから印字処理を終了す
るまでの手順を図４を用いて説明する。図４は本発明に
よるカード装置のブロック図を示すものであり、図４に
おいて、２０はカードリードライト装置、３０は上記カ
ードリードライト装置２０を制御するための制御装置、
３１は上記制御装置３０全体の制御と不可視情報のデー
タ判定及び日付情報の演算を行うためのマイクロコンピ
ュータであり、このマイクロコンピュータ３１にはサー
マルヘッド２１に信号を送るための印字制御回路３２
と、磁気ヘッド２４に接続され磁気信号のリードライト
を行うための磁気信号制御回路３３と、搬送ローラー２
５に駆動力を与えるためのモーター制御回路３４と、日
付及び時間の計測を行うための時計回路３５がそれぞれ
接続されている。

【００１６】上記カードリードライト装置２０にカード
１０を挿入すると、カード１０は磁気ヘッド２４の上を
通過し、不可視情報記録部１１のデータが磁気信号制御
回路３３を経てマイクロコンピュータ３１に伝達され
る。マイクロコンピュータ３１は不可視情報記録部１１
のデータを書き換えた後、不可視情報記録部１１のデー
タ及び時計回路３５からの日付情報に基づいて印字制御
回路３２からサーマルヘッド２１に信号を伝達し、日付
情報印字前のカード１０に対しては日付情報記録部１３
に、日付情報印字後のカード１０に対しては利用度数情
報記録部１４にそれぞれ印字を行うことができる。従っ
て、１個のサーマルヘッド２１で日付情報と利用度数情
報の両方の情報をカード１０に印字することができるよ
うになる。

【００１７】（実施例２）次に、本発明における第２の
実施例について図面を用いて説明する。図５（ａ）は本
発明の第２の実施例におけるカード１０を示す平面図で
あり、同（ｂ）は不可視情報記録部１１のデータのフォ
ーマット図である。

【００１８】図５（ｂ）において１５はカード１０の残
り度数を示す度数情報、１６はカード１０の有効期限情
報、１７はカード発行後カード１０が更新されたかどう
かを示す初回記録情報を示すものである。また、カード
リードライト装置の構成は前記図１と同一のものであ
る。

【００１９】本実施例においては、カード１０挿入後、
マイクロコンピュータ３１は初回記録情報１７の値を読
み出して判定する。すなわち、一度も更新されていない
カード１０であれば時計回路３５からの日付情報に演算
を施して有効期限を算出し、不可視情報記録部１１の有
効期限情報１６及び初回記録情報１７の値を書き換えた
後、日付情報記録部１３に有効期限を印字してカード１
０を排出する。また、更新されたカード１０が挿入され
た場合には、度数情報１５に新たに使用した度数に基づ
いた度数情報１５を加算して書き換えた後、利用度数情
報記録部１４の残りの度数位置にマークを印字してカー
ド１０を排出する。

【００２０】この構成により、カード発行者はカード１
０に初回記録であることを記録しておくだけで、カード
１０の販売時に有効期限を設定する必要がなく、しかも
カード１０には、カード初回更新後有効期限が印字さ
れ、それ以後カード１０の更新にしたがって残り度数の
目安としてマークが印字されることになるので、使い勝
手のよいカード装置を簡単な構成で安価に供給すること
ができるようになる。

【００２１】

【発明の効果】以上のように本発明によるカード装置
は、カードに日付情報記録部と利用度数情報記録部を同
一ライン上に設け、不可視情報記録部に初回記録情報を
記録するとともに、カードリードライト装置に初回記録
判定手段と日付計測・演算手段とを設けることにより、
カードが初回更新時の時のみ有効期限を印字し、それ以
外の場合は利用度数を印字することができるカード装置
をきわめて簡単に、小型かつ安価に提供することができ
るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例におけるカードを示す平面図

【図２】同実施例におけるカードリードライト装置の構
成を示す斜視図

【図３】同実施例におけるカードリードライト装置の要
部を示す斜視図

【図４】同実施例におけるカード装置の構成を示すブロ
ック図

【図５】（ａ）本発明の第２の実施例におけるカードを
示す平面図 （ｂ）図５（ａ）に示すカードの不可視情報記録部のフ
ォーマット図

【図６】従来のカードを示す平面図

【図７】従来のカードリードライト装置の要部を示す斜
視図

【符号の説明】

１０ カード １１ 不可視情報記録部 １２ 可視情報記録部 １３ 日付情報記録部 １４ 利用度数情報記録部 １５ 度数情報 １６ 有効期限情報 １７ 初回記録情報 ２０ カードリードライト装置 ２１ サーマルヘッド ２２ プラテンローラー ２３ サーマルヘッド上下機構 ２４ 磁気ヘッド ２５ 搬送ローラー ２６ 板バネ ２７ 回転軸 ２８ ヘッド押えローラー ２９ 押えローラー ３０ 制御装置 ３１ マイクロコンピュータ ３２ 印字制御回路 ３３ 磁気信号制御回路 ３４ モータ−制御回路 ３５ 時計回路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B41J 3/50 B42D 15/10 551 G06K 17/00

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】日付情報を文字として可視するための日付
   情報記録部と利用度数を可視するための利用度数情報記
   録部と不可視情報記録部を設けたカードと、前記不可視
   情報記録部の読み書き手段とこの不可視情報記録部から
   読み取ったデータを判定するための判定手段と日付情報
   の計測・演算を行うための日付計測・演算手段と前記判
   定手段による判定結果と前記日付計測・演算手段に基づ
   いて前記日付情報記録部及び利用度数情報記録部に印字
   を行うための印字手段を設けたカードリードライト装置
   から構成され、前記日付情報記録部と前記利用度数情報
   記録部はカードの搬送方向と同一ライン上に配置された
   ことを特徴とするカード装置。
2. 【請求項２】不可視情報記録部にカード発行後初めて更
   新されたかどうかを判定するための初回記録情報をカー
   ドに設け、この初回記録情報を読み取ってカードが初め
   て更新されたかどうかを判定するための初回記録判定手
   段をカードリードライト装置に設け、カード発行後、前
   記不可視情報記録部の情報が初めて更新された時に有効
   期限を印字することを特徴とする請求項１記載のカード
   装置。