JP3000569U - カラオケ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 同一の歌詞表示に対して背景映像を任意に選
択できるようにすることが可能なカラオケ装置を提供す
ること。 【構成】 本カラオケ装置は、演奏データと、それと対
応した歌詞データとを多数曲分、コンパクトディスク１
に記憶させておき、背景映像データの方はビデオディス
ク１０に多数記憶させておき、中央制御装置２によっ
て、コンパクトディスク１から読み出した演奏データは
演奏再生手段に送出する一方、コンパクトディスク１か
ら読み出した歌詞データとビデオディスク１０から読み
出した背景映像データとを映像合成回路１１によってス
ーパーインポーズし、合成映像データをＴＶモニタ１２
に送出する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ＴＶモニタなどに背景映像（ＢＧＶ：Ｂａｃｋ Ｇｒｏｕｎｄ Ｖ ｉｄｅｏ）とともに歌詞映像を映し出しながら、スピーカより演奏を出力するカ ラオケ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、カラオケ装置において、曲の演奏に伴って歌唱する場合には、歌詞を逐 次確認しながら歌唱することが多く、歌詞の確認のために、ＴＶモニタの画面上 の歌詞表示を利用していた。

【０００３】 従来においては、ＴＶモニタに表示すべき歌詞データは、ビデオディスク（Ｖ Ｄ）などにおいて背景映像データと混在して記憶されていた。一方、スピーカか らの演奏出力のもとである音楽データは、コンパクトディスク（ＣＤ）に記憶さ れていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、同一のビデオディスク上に背景映像データと歌詞データとを混 在させて記憶させてあるために、カラオケ利用者がある曲について歌詞を見なが ら歌唱する場合には、同一の歌詞表示に対しては常に同一の背景映像を表示する ことになり、異なる背景映像を見ながら歌唱することができず、カラオケを楽し む上で大きな制約となっていた。

【０００５】 本考案は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、同一の歌詞 表示に対して背景映像を任意に選択できるようにすることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために、本考案のカラオケ装置は、図１に例示するように 、多数の曲の各々について演奏データＤ１及びこれに対応する歌詞データＤ２を 記憶する演奏／歌詞データ記憶手段Ｍ１と、歌詞の背景となる映像に関する背景 映像データＤ３を複数記憶する背景映像データ記憶手段Ｍ２と、前記演奏／歌詞 データ記憶手段Ｍ１から互いに同期をとって一つの曲に対する演奏データＤ１お よび歌詞データＤ２を読み出すと共に、前記背景映像データ記憶手段Ｍ２から一 つの背景映像データＤ３を読み出す制御手段Ｍ３と、その制御手段Ｍ３により読 み出された演奏データＤ１を再生する演奏再生手段Ｍ４と、前記制御手段Ｍ３に より読み出された歌詞データＤ２と背景映像データＤ３とを合成し合成映像デー タＤ４を生成する映像合成手段Ｍ５と、前記合成映像データＤ４を表示する表示 手段Ｍ６とを有するものである。

【０００７】

【作用】

上記の構成を有する本考案のカラオケ装置は、演奏データＤ１とこの演奏デー タＤ１に対応した歌詞データＤ２とを多数曲分演奏／歌詞データ記憶手段Ｍ１に 記憶させておき、背景映像データＤ３の方は背景映像データ記憶手段Ｍ２に多数 記憶させておき、制御手段Ｍ３によって演奏／歌詞データ記憶手段Ｍ１から読み 出した演奏データＤ１は演奏再生手段Ｍ４に送出する一方、制御手段Ｍ３によっ て演奏／歌詞データ記憶手段Ｍ１から読み出した歌詞データＤ２と背景映像デー タ記憶手段Ｍ２から読み出した背景映像データＤ３とを映像合成手段Ｍ５によっ てスーパーインポーズし、合成映像データＤ４を表示手段Ｍ６に送出する。

【０００８】 すなわち、スーパーインポーズされて表示される歌詞データＤ２と背景映像デ ータＤ３とは、一方の歌詞データＤ２が演奏／歌詞データ記憶手段Ｍ１に記憶さ れ、他方の背景映像データＤ３が背景映像データ記憶手段Ｍ２に記憶され、両デ ータＤ２，Ｄ３は互いに分離されて記憶されているから、歌詞データＤ２に対し て背景映像データＤ３を独立して扱うことが可能となる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案を具体化した一実施例を図面を参照して説明する。図５はカラオ ケ装置の概略的な外観図である。

【００１０】 図５には、コンパクトディスクプレーヤ１ａと、ビデオディスクプレーヤ１０ ａと、ＴＶモニタ１２と、スピーカ５とが示されている。

【００１１】 コンパクトディスクプレーヤ１ａにローディンされるコンパクトディスク（Ｃ Ｄ）１（図２参照）は、音楽データおよび歌詞データを記憶している。

【００１２】 図３は前記音楽データのフォーマットを示し、図４は前記歌詞データのフォー マットを示す。

【００１３】 音楽データ１４は、歌詞表示ＯＮコード１５、歌詞データインデックス番号１ ６、演奏データ１７および歌詞表示ＯＦＦコード１８を１ブロックとして、複数 のブロックからなり、曲の最後のブロックにおける歌詞表示ＯＦＦコード１８の 次に曲終了コード１９を有している。

【００１４】 歌詞データ２０は、歌詞データインデックス番号１６と、文字データ２１と、 歌詞データ終了コード２２とを１ブロックとして、複数のブロックからなってい る。

【００１５】 歌詞データインデックス番号１６は、音楽データ１４と歌詞データ２０とにお いて共通である。音楽データ１４における個々の１ブロックと歌詞データ２０に おける個々の１ブロックとは対応しており、歌詞データ２０の１ブロック分は、 ＴＶモニタ１２の画面の左端から右端までの長さに相当するデータ長をもってい る。上記の各１ブロックは、楽譜の１フレーズに対応している。

【００１６】 以上の演奏データ１７を含む音楽データ１４と文字データ２１を含む歌詞デー タ２０とは、コンパクトディスク１に記憶されており、このコンパクトディスク １が考案の構成にいう演奏／歌詞データ記憶手段Ｍ１に相当する。なお、コンパ クトディスク１としてはＣＤ−ＲＯＭを使用する。

【００１７】 図２はカラオケ装置のブロック図である。

【００１８】 中央制御装置２は、コンパクトディスク１から音楽データ１４および歌詞デー タ２０を互いに同期して１フレーズ分ずつ順次読み出し、１フレーズ分の歌詞デ ータ２０をＶＲＡＭ（ビデオＲＡＭ）６に書き込む一方、１フレーズ分の音楽デ ータ１４を音楽再生装置３に出力するように構成されている。この中央制御装置 ２が考案の構成にいう制御手段Ｍ３に相当する。

【００１９】 音楽再生装置３は、音楽データ１４中の演奏データ１７をアナログの演奏音声 信号Ｓ₁に変換してミキシングアンプ４に出力するように構成されている。ミキ シングアンプ４には、歌い手がマイク１３から入力した歌唱音声信号Ｓ₂も入力 されるようになっており、ミキシングアンプ４は、演奏音声信号Ｓ₁と歌唱音声 信号Ｓ₂とをミキシングして増幅し、その合成音声信号Ｓ₃がスピーカ５に入力さ れて、スピーカ５から音響出力されるようになっている。音楽再生装置３とミキ シングアンプ４とマイク１３とスピーカ５とが考案の構成にいう演奏再生手段Ｍ ４に相当する。

【００２０】 ビデオディスクプレーヤ１０ａにローディングされるビデオディスク（ＶＤ） １０は背景映像データＤ３を記憶しており、このビデオディスク１０から読み出 されてアナログ信号に変換された背景映像信号Ｓ₄は、同期分離回路９と映像合 成回路１１とに導かれるように構成されている。このビデオディスク１０が考案 の構成にいう背景映像データ記憶手段Ｍ２に相当する。

【００２１】 同期分離回路９は、背景映像信号Ｓ₄から水平および垂直の同期信号を分離す るもので、その同期信号を同期調整部８に出力するように構成されている。同期 調整部８は、同期信号に基づいてＶＲＡＭ６およびキャラクタジェネレータ（Ｃ Ｇ）７を制御し、ＶＲＡＭ６に書き込まれている歌詞データ２０を読み出して、 キャラクタジェネレータ７に転送させるとともに、キャラクタジェネレータ７に おいて歌詞データ２０中の文字データ２１から歌詞映像信号Ｓ₅を生成させるよ うに構成されている。

【００２２】 映像合成回路１１は、ビデオディスク１０から入力した背景映像信号Ｓ₄とキ ャラクタジェネレータ７から入力した歌詞映像信号Ｓ₅とをスーパーインポーズ し、その合成映像信号Ｓ₆をＴＶモニタ１２に導くように構成されている。映像 合成回路１１が考案の構成にいう映像合成手段Ｍ５に相当し、ＴＶモニタ１２が 表示手段Ｍ６に相当する。

【００２３】 つぎに、上記のように構成されたカラオケ装置の動作を説明する。

【００２４】 中央制御装置２は、図６に示すフローチャートの処理動作を実行する。

【００２５】 中央制御装置２は、コンパクトディスク１から音楽データ１４を読み出し（Ｓ １）、読み出したものが歌詞表示ＯＮコード１５かどうかを判断する（Ｓ２）。 歌詞表示ＯＮコード１５でなければ歌詞表示ＯＮコード１５が読み出されるまで 音楽データ１４の読み出しを継続する（Ｓ２→Ｓ１）。歌詞表示ＯＮコード１５ が読み出されると、次の歌詞データインデックス番号１６を読み出し（Ｓ３）、 この歌詞データインデックス番号１６に基づいてコンパクトディスク１から対応 する歌詞データインデックス番号１６の歌詞データ２０を読み出し、その歌詞デ ータ２０をその先頭から順にＶＲＡＭ６に書き込んでいく（Ｓ４）。

【００２６】 一方、同期分離回路９は、ビデオディスク１０から出力された背景映像信号Ｓ ₄ より同期信号を分離し、同期調整部８に出力する。同期調整部８は、同期信号 に基づいて、ＶＲＡＭ６に書き込まれた歌詞データ２０を順に読み出してキャラ クタジェネレータ７に転送する。キャラクタジェネレータ７は、入力した歌詞デ ータ２０の中の文字データ２１に基づいて歌詞映像信号Ｓ₅を生成し、映像合成 回路１１に出力する。

【００２７】 映像合成回路１１は、ビデオディスク１０から入力した背景映像信号Ｓ₄とキ ャラクタジェネレータ７から入力した歌詞映像信号Ｓ₅とを同期してスーパーイ ンポーズし、その合成映像信号Ｓ₆をＴＶモニタ１２に送出する。その結果、Ｔ Ｖモニタ１２の画面には、互いに同期した背景映像と歌詞映像との合成映像が映 し出される（Ｓ５）。

【００２８】 中央制御装置２は、歌詞データ２０上の次のポインタの読み出しに移行し（Ｓ ６）、そのポインタが歌詞データ終了コード２２かどうかを判断する（Ｓ７）。 歌詞データ終了コード２２でなければ、さらにコンパクトディスク１から同一ブ ロック内の歌詞データ２０を読み出してＶＲＡＭ６に書き込み（Ｓ４）、その文 字データ２１から歌詞映像信号Ｓ₅を生成した上で背景映像と歌詞映像との合成 映像を映し出し（Ｓ５）、次のポインタの読み出し（Ｓ６）と、歌詞データ終了 コード２２の判断（Ｓ７）とを行う。

【００２９】 歌詞データ終了コード２２が読み出されると、ＶＲＡＭ６には１ブロック分す べての歌詞データ２０が書き込まれ、ＴＶモニタ１２の画面には背景映像ととも に横１行分の歌詞映像が映し出されていることになる。

【００３０】 中央制御装置２は、歌詞データ終了コード２２の読み出しを判定すると、コン パクトディスク１から音楽データ１４中の演奏データ１７をその先頭から順に読 み出す（Ｓ８）。そして、その演奏データ１７を逐次、音楽再生装置３に送出す る（Ｓ９）。音楽再生装置３は、演奏データ１７をアナログの演奏音声信号Ｓ₁ に変換してミキシングアンプ４に出力し、ミキシングアンプ４はその演奏音声信 号Ｓ₁を増幅してスピーカ５に出力し、スピーカ５から演奏出力が行われる。

【００３１】 中央制御装置２は、音楽データ１４上の次のポインタの読み出しに移行し（Ｓ １０）、そのポインタが歌詞表示ＯＦＦコード１８かどうかを判断する（Ｓ１１ ）。歌詞表示ＯＦＦコード１８でなければ、さらにコンパクトディスク１から同 一ブロック内の音楽データ１４中の次の演奏データ１７を読み出し（Ｓ８）、音 楽再生装置３に送出し（Ｓ９）、次のポインタの読み出し（Ｓ１０）と、歌詞表 示ＯＦＦコード１８の判断（Ｓ１１）とを行う。

【００３２】 歌詞表示ＯＦＦコード１８が読み出されると、ＴＶモニタ１２の画面における 映像の表示を消去し（Ｓ１２）、次いで、次に読み出したデータが曲終了コード １９かどうかを判断する（Ｓ１３）。曲終了コード１９でなければ、音楽データ １４中の次のフレーズ（ブロック）の読み出しに進んで、以上の動作を繰り返す （Ｓ１〜Ｓ１３）。

【００３３】 以上の処理によって、ＴＶモニタ１２に映し出された歌詞映像と、スピーカ５ からの演奏とが有機的に結びつくことになる。また、ビデオディスク１０に記憶 されているのは背景映像データＤ３のみであって、この背景映像データＤ３が歌 詞データ２０とは分離されているから、ＴＶモニタ１２に映し出された背景映像 は、歌詞映像および演奏出力とは直接的な関係をもたない。したがって、ビデオ ディスク１０を交換することにより、同一の歌詞映像について、異なる背景映像 を任意に選択することができる。

【００３４】 なお、中央制御装置２は、曲終了コード１９を読み出したときに処理を終了す る。

【００３５】

【考案の効果】

以上詳述したことから明かなように、本考案によれば、スーパーインポーズさ れて表示される歌詞データと背景映像データとのうち、歌詞データの方は演奏／ 歌詞データ記憶手段に記憶され、背景映像データの方は背景映像データ記憶手段 に記憶されていて、歌詞データと背景映像データとが分離されているから、背景 映像データとして歌詞データとは無関係な任意のものを選択することができ、同 一の歌詞映像について異なる背景映像を表示することができるようになり、カラ オケの娯楽性を高めることができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の構成を例示するブロック図である。

【図２】本考案を具体化した実施例を示すもので、カラ
オケ装置のブロック図である。

【図３】本考案を具体化した実施例を示すもので、音楽
データのフォーマットを示す図である。

【図４】本考案を具体化した実施例を示すもので、歌詞
データのフォーマットを示す図である。

【図５】本考案を具体化した実施例を示すもので、カラ
オケ装置の概略的な外観図である。

【図６】動作説明に供するフローチャートである。

【符号の説明】

１ コンパクトディスク（演奏／歌詞データ記憶手
段） ２ 中央制御装置（制御手段） ３ 音楽再生装置（演奏再生手段） ４ ミキシングアンプ（演奏再生手段） ５ スピーカ（演奏再生手段） １０ ビデオディスク（背景映像データ記憶手段） １１ 映像合成回路（映像合成手段） １２ ＴＶモニタ（表示手段） １７ 演奏データ ２０ 歌詞データ Ｄ３ 背景映像データ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 青山 泰忠 名古屋市瑞穂区苗代町15番１号ブラザー工 業株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 多数の曲の各々について演奏データ及び
   これに対応する歌詞データを記憶する演奏／歌詞データ
   記憶手段と、 歌詞の背景となる映像に関する背景映像データを複数記
   憶する背景映像データ記憶手段と、 前記演奏／歌詞データ記憶手段から互いに同期をとって
   一つの曲に対する演奏データおよび歌詞データを読み出
   すと共に、前記背景映像データ記憶手段から一つの背景
   映像データを読み出す制御手段と、 その制御手段により読み出された演奏データを再生する
   演奏再生手段と、 前記制御手段により読み出された歌詞データと背景映像
   データとを合成し合成映像データを生成する映像合成手
   段と、 前記合成映像データを表示する表示手段とを有すること
   を特徴とするカラオケ装置。