JP2536857Y2 - 歌支援表示機能付き音楽再生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、モニタ画面に歌支援表示を行うカラオケ装
置等の音楽再生装置に関する。

［従来の技術］ 従来のカラオケ装置において、歌の支援は、モニタ部
に歌詞を表示し、カラオケ音楽の進行に連れてリアルタ
イムに歌詞の表示に変化を加えていくもの、歌詞と共に
音程を表示するもの、歌のテンポを表示するもの、歌の
強弱を表示するもの等が個々に知られている。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、リアルタイムに歌詞の表示を変化して
いくのでは、歌うときにならないと、歌うテンポは分か
らずやや遅れ気味に歌うことになってしまう。また、上
述した歌詞と共に音程を表示するもの等は、いずれも歌
詞のテンポのタイミングあるいは歌詞の強弱の付け方が
同時に又は単独で表示されるものではなく、また、これ
らをグラフィックに表示するものでないので、その歌を
知っていない歌い手はどこにアクセントを付ければよい
のか分からず、歌支援機能が必ずしも十分ではなかっ
た。

本考案は、上述した問題点を解決するためのものであ
り、歌支援のために歌詞表示と共に歌詞の文字形状の配
置間隔変化でもって歌詞のテンポのタイミングを、ま
た、グラフィックな形で歌詞の強弱をモニタ部に表示し
て、十分な歌支援機能が得られる音楽再生装置を提供す
ることを目的とする。

［課題を解決するための手段］ この目的を達成するために本考案は、音譜データと歌
詞データを記憶するメモリ部と、歌い手の歌声を入力す
る音声入力部と、前記音譜データに基づいて再生された
音楽演奏音の信号出力と前記音声入力部の出力を合成増
幅するミキシングアンプ部と、このミキシングアンプ部
の出力を音として出力するスピーカ部と、前記メモリ部
に記憶されている歌詞データに基づき歌詞をモニタ部に
表示するコントロール部とを具備した歌支援表示機能付
き音楽再生装置において、 前記メモリ部には歌詞データとの関連をもって歌詞の
テンポのタイミングを表現する歌支援データを格納し、
前記コントロール部は、この歌支援データにより前記モ
ニタ部にて表示される歌詞を構成する個々の文字の配列
方向の形状を変化させる。

また、この歌支援機能付き音楽再生装置において、メ
モリ部は歌詞データとの関連をもって歌詞の強弱を表現
する歌支援データを格納しており、前記コントロール部
は、この歌支援データに基づいて前記歌詞の個々の文字
に関連して前記モニタ部に棒グラフを表示することによ
り歌詞の強弱を表わすようにしたことが望ましい。

［作用］ 上記の構成により、メモリ部に記憶されているカラオ
ケ音楽データ、歌詞データ及び歌詞のテンポのタイミン
グ及び歌詞の強弱をモニタ部に表現するための歌支援デ
ータを用いることで、モニタ部に、歌う少し前に表示さ
れる歌詞と共に、歌詞のテンポのタイミングが歌詞の文
字の形状の配置間隔変化により表示される。また、それ
と同時に、歌詞の強弱がグラフィックな形で表示され
る。この歌支援の表示により、歌い手は選んだ曲が得意
曲ではなくても、どういうふうに歌ったらよいのかを知
ることができる。

［実施例］ 以下、本考案を具体化した一実施例を図面を参照して
説明する。

第１図は音楽再生装置のブロック構成を示す。

メモリ部１は、ハードディスク、光ディスク等の記憶
手段で、このメモリ部１には複数曲のカラオケ音楽（音
譜）データ、歌詞データの他に、歌支援のための歌詞の
テンポのタイミング、即ち音符に割り当てられた歌詞の
長さや歌詞の強弱データ等が記憶されている。コントロ
ール部２は、コンピュータ等で構成され、メモリ部１か
らデータを読み出して音楽演奏音信号や歌詞表示のため
の信号を再生する機能や装置全体を制御する機能を有す
る。また、上記コントロール部２にはメモリ部１より読
み出した歌詞データをモニタ部６に文字として映像表示
するためのキャラクターゼネレータや、歌詞のテンポの
タイミングや歌詞の強弱データをグラフィックに映像表
示するためのプログラム等も備えている。

ミキシングアンプ部３は、コントロール部２にて読み
出され再生されたカラオケ音楽演奏音信号と、歌い手の
歌声を入力するマイク等の音声入力部４の出力信号とを
合成増幅し、その出力をスピーカ部５に与える。モニタ
部６はコントロール部２からの出力に基づいて影像信号
を作成して歌詞データ等を画面表示する。キーパネル部
７は歌い手が演奏を希望する曲をコントロール部２に選
択入力するための操作部であり、表示パネル部８はメモ
リ部１に記憶されている音楽の曲名等のデータを表示す
るための表示部で、この表示を見ながらキーパネル部７
を操作する。

上記構成において、コントロール部２は、キーパネル
部７の操作により歌い手の選んだ曲に関する各データを
メモリ部１より読み出し、ミキシングアンプ部３を通し
てスピーカ部５より音楽演奏音を出力し、この音楽と同
期して歌詞をモニタ部６に表示する。モニタ部６には、
歌詞が歌われる少し前のタイミングで表示され、かつ歌
詞のテンポのタイミングまたは歌詞の強弱等の歌支援デ
ータが表示される。

第２図、第３図はこの表示の例を示す。

第２図は歌詞の強弱をグラフィックな棒グラフ等でレ
ベル表示し、かつ歌詞のテンポを歌詞の下に音楽のテン
ポに比例した間隔でドット表示した例で、第３図は上記
と同様の歌詞の強弱についてのグラフィック表示と歌詞
のテンポを歌詞の文字の大きさ（長さ）で表示した例で
ある。これらは、いずれも歌われる前のタイミングでモ
ニタ部６に表示される。

このモニタ部１の表示を見ながら歌うことにより、た
とえよく知らない歌でも上手に歌って楽しむことができ
る。

なお、メモリ部１にMIDI規格によるフォーマットの音
譜データを記憶したものを使用すれば、該音譜データに
歌詞データを併せて記憶させることも可能であり、ま
た、こうした音譜、歌詞データには音楽の音の強弱、高
低や長さについての信号がディジタルデータで存在する
ことから、歌詞との関連をもって表示するための歌詞の
テンポのタイミングまたは歌詞の強弱等の歌支援データ
をメモリ部１に記憶させることも容易に可能となる。

また、本考案は、上記実施例の構成に限られず、例え
ば、メモリ部１は歌詞や歌支援データを映像情報として
持っているものを用いてもよい。

［考案の効果］ 以上のように本考案によれば、モニタ部に歌詞の表示
と共に歌詞のテンポのタイミングが歌詞の文字の形状の
配置変化により、また、歌詞の強弱が文字との関連でグ
ラフィックな棒グラフにより表示されるので、歌い手が
よく知っている得意な曲ではなくても、どういうふうに
歌ったらよいのかモニタ部の表示により歌支援を十分に
受けることができ、上手に歌うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例による音楽再生装置のブロッ
ク構成図、第２図、第３図はそれぞれ本装置のモニタ部
の表示例を示す図である。 １……メモリ部、２……コントロール部、３……ミキシ
ングアンプ部、４……音声入力部、５……スピーカ部、
６……モニタ部。

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】音譜データと歌詞データを記憶するメモリ
   部と、歌い手の歌声を入力する音声入力部と、前記音譜
   データに基づいて再生された音楽演奏音の信号出力と前
   記音声入力部の出力を合成増幅するミキシングアンプ部
   と、このミキシングアンプ部の出力を音として出力する
   スピーカ部と、前記メモリ部に記憶されている歌詞デー
   タに基づき歌詞をモニタ部に表示するコントロール部と
   を具備した歌支援表示機能付き音楽再生装置において、 前記メモリ部には歌詞データとの関連をもって歌詞のテ
   ンポのタイミングを表現する歌支援データを格納し、前
   記コントロール部は、この歌支援データにより前記モニ
   タ部にて表示される歌詞を構成する個々の文字の配列方
   向の形状を変化させることを特徴とする歌支援表示機能
   付き音楽再生装置。
2. 【請求項２】前記メモリ部は歌詞データとの関連をもっ
   て歌詞の強弱を表現する歌支援データを格納しており、
   前記コントロール部は、この歌支援データに基づいて前
   記歌詞の個々の文字に関連して前記モニタ部に棒グラフ
   を表示することにより歌詞の強弱を表わすようにしたこ
   とを特徴とする請求項１に記載の歌支援表示機能付き音
   楽再生装置。